JP5093650B2 - 研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

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本発明は、ガラス板等の研磨対象物の表面研磨を行う研磨装置及びその研磨方法に関する。
ガラス板等の研磨対象物の表面の研磨加工を行うCMP装置(化学機械研磨装置)では、研磨対象物自体の大きな周期の凹凸(うねり)に沿った一様な研磨(これを、グローバル研磨と称する)と、このグローバル研磨を行った後に研磨対象物の被研磨面に残る局所的な凹凸部を平坦化する修正研磨(これを、ローカル研磨と称する)とを合わせて行うことが求められている。
従来、研磨対象物の局所的な凹凸部を有する被研磨面の修正研磨(ローカル研磨)を行う場合、この凹凸部の研磨を行うに適した小径の研磨パッドが貼り付けられた研磨工具の回転軸を被研磨面の法線と平行にし、研磨工具の回転軸の延長線上に凹凸部が位置するように研磨工具を走査して、研磨工具を自転及び一方向に往復動(揺動)させつつ、研磨工具を回転していない研磨対象物の凹凸部に押し当てて凹凸部を選択的に研磨する(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第04/075276号パンフレット
ところで、このような研磨工具による研磨量は、研磨パッドと研磨対象物の被研磨面との相対速度に比例するため、研磨パッドにおける回転中心近傍の位置(回転速度が小さい位置)では研磨量が小さく、回転中心から離れた位置(回転速度が大きい位置)では研磨量が大きくなるというように研磨量にバラツキが生じる。このため、従来の修正研磨では、研磨工具の揺動方向においては被研磨面の局所的な凹凸部を均一に研磨することができるが、揺動方向と異なる方向(とくに揺動方向と直行する方向)においては研磨量のバラツキが生じて凹凸部を均一に研磨できず、被研磨面を高精度に目的の面形状に仕上げることができないという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、研磨対象物の局所的な凹凸部を均一に修正研磨することができる研磨装置、及びこの研磨装置を用いて局所的な凹凸部を研磨する研磨方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決して目的を達成するため、第1の本発明に係る研磨装置は、研磨対象物を保持する保持部材と、前記保持部材に保持された研磨対象物の研磨対象面と対向するとともに前記研磨対象面の局所的な研磨を行うに適した小径の研磨面を有する研磨パッドを備え、前記研磨パッドを自転及び往復動させながら前記研磨面を前記研磨対象面の研磨対象部に当接させて前記研磨対象部の研磨を行う研磨機構と、前記保持部材を支持して回転可能であり、その回転軸が前記研磨パッドの往復動軌跡と略交差するように設けられた回転部材と、前記回転部材に対して前記保持部材を前記回転軸に垂直な面内で移動させる保持部材移動機構とを備え、前記保持部材移動機構により前記保持部材を前記回転部材上で移動させて前記保持部材により保持した研磨対象物の研磨対象部を前記回転部材の回転軸と重なるように位置させ、前記回転部材を回転させて前記保持部材及び前記研磨対象物を前記回転軸を中心として回転させ、前記研磨パッドを自転及び往復動させながら前記研磨対象物の研磨対象面に当接させて前記研磨対象部の研磨を行うように構成される。
上記研磨装置において前記研磨機構は、前記研磨パッドの外径の0.4倍以上の往復動ストロークで前記研磨パッドを往復動させることが好ましい。
第2の本発明は、前記研磨対象物はSiO2からなる矩形状のガラス板であり、上記研磨装置を用いて前記ガラス板の研磨対象部を研磨する研磨方法である。
本発明に係る研磨装置によれば、保持部材移動機構により保持部材を回転部材上で移動させて保持部材により保持した研磨対象物の研磨対象部を回転部材の回転軸と重なるように位置させ、回転部材を回転させて保持部材及び研磨対象物を上記回転軸を中心として回転させ、研磨パッドを自転及び往復動させながら研磨対象物の研磨対象面に当接させて研磨対象部の研磨を行うように構成される。このため、研磨パッドの自転及び往復動とともに研磨対象物自体を回転させて研磨対象物の局所的な研磨を行うことができ、研磨パッドと研磨対象物との相対速度の違いによる研磨量のバラツキの影響を小さくして、研磨対象物の局所的な研磨対象部を均一に修正研磨して目的の面形状に仕上げることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明に係る研磨装置の代表例であるCMP装置1の概略構成を示している。このCMP装置1は、研磨対象物であるSiO2からなる矩形状のガラス板2の被研磨面の全体的な研磨(グローバル研磨)を行う研磨装置10と、ガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)を行う副研磨装置20と、ガラス板2の被研磨面が研磨装置10及び副研磨装置20と対向するようにガラス板2を保持するガラス板保持装置30とを備えて構成されている。
これら研磨装置10、副研磨装置20及びガラス板保持装置30は支持フレーム40に支持されている。支持フレーム40は、水平な基台41と、この基台41上にY方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びて設けられたレール(図示せず)上をY方向に移動自在に設けられた第1ステージ42と、この第1ステージ42から垂直(Z方向;紙面における上下方向)に延びるように設けられた垂直フレーム43と、この垂直フレーム43上をZ方向に移動自在に設けられた第2ステージ44と、この第2ステージ44から水平(X方向;紙面における左右方向)に延びるように設けられた水平フレーム45と、この水平フレーム45上をX方向に移動自在に設けられた第3ステージ46、第4ステージ47とを有して構成されている。
第1ステージ42内には電動モータ等を駆動源とする第1駆動機構D1が設けられており、この第1駆動機構D1により第1ステージ42を上記レールに沿ってY方向に移動させることができる。また、第2ステージ44内には第2駆動機構D2が設けられており、この第2駆動機構D2により第2ステージ44を垂直フレーム43に沿ってZ方向に移動させることができる。さらに、第3ステージ46、第4ステージ47内にはそれぞれ第3駆動機構D3、第4駆動機構D4が設けられており、この駆動機構D3,D4により第3ステージ46、第4ステージ47を水平フレーム45に沿ってX方向に移動させることができる。このため、駆動機構D1,D3,D4の駆動制御を行ってそれぞれの動作を組み合わせることにより、第3ステージ46、第4ステージ47をガラス板保持装置30上方の任意のXY位置(水平位置)に移動させることが可能である。また、第2駆動機構D2の駆動制御を行うことにより、第3ステージ46、第4ステージ47を任意のZ位置(ガラス板保持装置30上方の高さ位置)に移動させることが可能である。なお、駆動機構D2,D3,D4は、第1駆動機構D1と同様に電動モータ等を駆動源として構成される。
研磨装置10は、第3ステージ46から下方に延びて設けられた研磨ヘッド回転軸11と、この研磨ヘッド回転軸11の下端部に取り付けられた研磨ヘッド12とから構成されている。この研磨ヘッド12の下面には、両面接着テープ等を用いて研磨パッド15が下面に貼り付けられた円盤状の支持プレート13が真空吸着されて取り付けられている。このため、真空吸着を解除して、研磨パッド15を支持プレート13とともに研磨ヘッド12から取り外して交換可能になっている。
研磨ヘッド回転軸11は、第3ステージ46内に設けられた電動モータ等を駆動源とする第5駆動機構D5によって回転し、これにより研磨ヘッド12を回転させて研磨パッド15の研磨面(ガラス板2の表面に当接して研磨を行う面)をXY面(水平面)内で回転させることができる。また、第3ステージ46には、エアシリンダ(図示せず)が内蔵されており、このエアシリンダにより研磨ヘッド回転軸11を介して研磨ヘッド12を上下動させて研磨パッド15の研磨面をガラス板2の被研磨面に所定の接触圧で押圧させることができる。
研磨パッド15は、発泡性のポリウレタン等の発泡体樹脂材料を用いて支持プレート13とほぼ同じ外径を有する円盤状、もしくは中央に穴の開いた薄厚のドーナツ型等に形成されている。本実施形態では研磨パッド15は薄厚のドーナツ型である。研磨パッド15の研磨面には、格子状の溝が縦横にほぼ等間隔で形成されており、研磨加工の際に研磨剤(スラリー)の拡散が促進されるようになっている。
副研磨装置20は、第4ステージ47から下方に延びて設けられた副研磨ヘッド回転軸21と、この副研磨ヘッド回転軸21の下端部に取り付けられた副研磨ヘッド22とから構成されている。この副研磨ヘッド22の下面には、両面接着テープ等を用いて副研磨パッド25が下面に貼り付けられた円盤状の副支持プレート23が真空吸着されて取り付けられている。このため、真空吸着を解除して、副研磨パッド25を副支持プレート23とともに副研磨ヘッド22から取り外して交換可能になっている。
副研磨ヘッド回転軸21は、第4ステージ47内に設けられた電動モータ等を駆動源とする第6駆動機構D6によって回転し、これにより副研磨ヘッド22を回転させて副研磨パッド25の研磨面(ガラス板2の表面に当接して研磨を行う面)をXY面(水平面)内で回転させることができる。また、第4ステージ47には、エアシリンダ(図示せず)が内蔵されており、このエアシリンダにより副研磨ヘッド回転軸21を介して副研磨ヘッド22を上下動させて副研磨パッド25の研磨面をガラス板2の被研磨面に所定の接触圧で押圧させることができる。
副研磨パッド25は、発泡性のポリウレタン等の発泡体樹脂材料を用いて副支持プレート23とほぼ同じ外径を有する円盤状、もしくは中央に穴の開いた薄厚のドーナツ型等に形成されている。本実施形態では副研磨パッド25は薄厚のドーナツ型である。副研磨パッド25の研磨面には、格子状の溝が縦横にほぼ等間隔で形成されており、研磨加工の際に研磨剤(スラリー)の拡散が促進されるようになっている。なお、この副研磨パッド25は、先に述べた研磨パッド15よりも小径であり、研磨ヘッド12(研磨装置10)に比べてガラス板2の表面を局所的に研磨することができる。
ガラス板保持装置30は、基台41上に設けられた回転台支持部31と、回転台支持部31から上方に垂直に延びて設けられたチャック回転軸32と、チャック回転軸32の上端部に水平に取り付けられたチャック回転台33と、チャック回転台33上に設けられてチャック回転台33の上面に沿ってY軸方向に移動するチャックY軸移動台34と、チャックY軸移動台34上に設けられてチャックY軸移動台34の上面に沿ってX方向に移動するチャックX軸移動台35と、チャックX軸移動台35上に設けられてガラス板2を上面側に保持する真空チャック36とを備えて構成されている。
真空チャック36内には図示しない真空吸着チャック機構が設けられており、この真空吸着チャック機構によりガラス板2を着脱自在に吸着保持するようになっている。回転台支持部31内には電動モータ等を駆動源とする第7駆動機構D7が設けられており、回転台支持部31から延びて設けられたチャック回転軸32は、この第7駆動機構D7によって回転し、これによりチャック回転台33を回転させることができる。
図2に示すように、チャック回転台33上には、Y方向に延びる一対のレール37,37が設けられている。チャックY軸移動台34内には電動モータ等を駆動源とする第8駆動機構D8が設けられており、チャックY軸移動台34は、この第8駆動機構D8によってチャック回転台33上に設けられたレール37,37に沿ってY軸方向に移動させることができる。また、チャックY軸移動台34上には、X方向に延びる一対のレール38,38が設けられている。チャックX軸移動台35内には電動モータ等を駆動源とする第9駆動機構D9が設けられており、チャックX軸移動台35は、この第9駆動機構D9によってチャックY軸移動台34上に設けられたレール38,38に沿ってX軸方向に移動させることができる。このため、駆動機構D8,D9の駆動制御を行ってチャックY軸移動台34,チャックX軸移動台35の動作を組み合わせることにより、チャックX軸移動台35上に設けられた真空チャック36及びこの真空チャック36の上面に吸着保持されたガラス板2を任意のXY位置(水平位置)に移動させることができる。
次に、以上のように構成されたCMP装置1において、ガラス板2の被研磨面の全体的な研磨(グローバル研磨)、及びガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)の研磨方法について説明する。
研磨装置10を用いてガラス板2の被研磨面の全体的な研磨(グローバル研磨)を行うには、まず、ガラス板保持装置30における真空チャック36の上面に研磨対象となるガラス板2を吸着して取り付ける。次に、駆動機構D8,D9によりチャックY軸移動台34、チャックX軸移動台35をそれぞれ移動させ、ガラス板2の略中心とチャック回転軸32の回転軸とが重なるように、チャックX軸移動台35上に設けられた真空チャック36及びこの真空チャック36の上面に保持されたガラス板2をXY面内で移動させる。そして、第7駆動機構D7によりチャック回転軸32を介してチャック回転台33を回転させる。すなわち、第7駆動機構D7によりチャック回転台33を回転させ、チャック回転台33上に設けられたチャックY軸移動台34、チャックX軸移動台35、及び真空チャック36とともに、ガラス板2の略中心とチャック回転軸32の回転軸とが重なる状態でガラス板2を回転させる。
続いて、駆動機構D1,D3により第3ステージ46を移動させて研磨ヘッド12をガラス板2の上方に位置させ、第5駆動機構D5により研磨ヘッド回転軸11を介して研磨ヘッド12を回転させる。次に、第2駆動機構D2により第2ステージ44をZ方向に移動させて研磨パッド15の研磨面をガラス板2の被研磨面と近接するように位置させ、第3ステージ46に内蔵されたエアシリンダ(図示せず)を用いて研磨ヘッド12を降下させ、研磨パッド15の研磨面をガラス板2の被研磨面に所定の接触圧で押圧させる。そして、第3駆動機構D3により第3ステージ46を水平フレーム45に沿って往復動させる、すなわち研磨ヘッド12(研磨パッド15の研磨面)をX方向に往復動させる。このとき、図示しない研磨剤供給装置より研磨剤を圧送し、研磨パッド15の研磨面の下側に研磨剤を供給させる。これにより、ガラス板2の被研磨面は、研磨剤の供給を受けつつガラス板2自体の回転運動と研磨ヘッド12(研磨パッド15)の回転及び往復動とにより全体的に研磨される。
このように研磨装置10を用いてガラス板2の被研磨面の全体的な研磨(グローバル研磨)を行ったときには、ガラス板2の被研磨面に局所的な凹凸部が残る可能性があり、この凹凸部を修正するために副研磨装置20を用いてガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)が行われる。なお、副研磨装置20によるローカル研磨は、研磨装置10によるグローバル研磨の後に行われる場合に限らず、何らかの要因によって生じた局所的な凹凸部を修正するために行われる。なお、本実施形態では副研磨装置20によるローカル研磨は、図2(a)に示すガラス板2の被研磨面に存在する局部である凸部Aの修正研磨について説明する。
副研磨装置20を用いたガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)では、図2に示すように、まず、駆動機構D8,D9によりチャックY軸移動台34、チャックX軸移動台35をそれぞれ移動させ、ガラス板2の凸部Aの頂点とチャック回転軸32の回転軸とが重なるように、チャックX軸移動台35上に設けられた真空チャック36及び真空チャック36の上面に保持されたガラス板2をXY面内で移動させる。次に、第7駆動機構D7によりチャック回転軸32を介してチャック回転台33を回転させる。すなわち、第7駆動機構D7によりチャック回転台33を回転させ、チャック回転台33上に設けられたチャックY軸移動台34、チャックX軸移動台35、及び真空チャック36とともに、ガラス板2の凸部Aの頂点とチャック回転軸32の回転軸とが重なる状態でガラス板2を回転させる。このとき、ガラス板2の凸部Aの頂点(副研磨装置20を用いて最も積極的に研磨を行うべき被研磨面の位置)を中心に回転する状態となる。
続いて、副研磨装置20の副研磨ヘッド22(副研磨パッド25の研磨面)がガラス板2の凸部Aと上下に対向するように、駆動機構D1,D4により第4ステージ47をガラス板2の上方に位置させる。このとき、副研磨ヘッド回転軸21の回転軸とチャック回転軸32の回転軸とが一致する状態、すなわち両者の一致した回転軸がガラス板2の凸部Aの頂点と重なる状態となる。そして、第6駆動機構D6により副研磨ヘッド回転軸21を介して副研磨ヘッド22を回転させる。
次に、第2駆動機構D2により第2ステージ44をZ方向に移動させて副研磨パッド25の研磨面をガラス板2の凸部Aと近接するように位置させ、第4ステージ47に内蔵されたエアシリンダ(図示せず)を用いて副研磨ヘッド22を降下させ、副研磨パッド25の研磨面をガラス板2の凸部Aに所定の接触圧で押圧させる。そして、第4駆動機構D4により第4ステージ47を水平フレーム45に沿って往復動させる。すなわち、副研磨ヘッド回転軸21の回転軸と凸部Aの頂点とが重なる位置が往復動ストロークの一端となるように、副研磨ヘッド22(副研磨パッド25の研磨面)をX方向に往復動させる。このとき、図示しない研磨剤供給装置より研磨剤を圧送し、副研磨パッド25の研磨面の下側に研磨剤を供給させる。これにより、ガラス板2の凸部Aは、研磨剤の供給を受けつつ副研磨ヘッド22(副研磨パッド25)の回転及び往復動とともにガラス板2自体の回転運動により研磨される。
図3は、副研磨装置20を用いてガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)を行ったときの、副研磨ヘッド22の往復動ストロークを変化させる毎に研磨量の分布を計算したシミュレーションデータである。また図3は、横軸に凸部Aの頂点を0とするガラス板2上のX方向(副研磨ヘッド22の往復動方向)の位置、縦軸に研磨量をとり、往復動ストロークを変化させる毎にガラス板2の被研磨面における研磨量の分布をプロットしたグラフである。なお研磨条件は、副研磨パッド25の形状が外径36mm,内径5mm、副研磨パッド25及びガラス板2の回転速度が150rpm/11rpmである。また、副研磨ヘッド22の往復動ストロークSTは、ST=36mm(副研磨パッド25の外径)×K(係数)で算出され、K=0.1〜0.8の範囲で変化させている。なお、副研磨パッド22は、副研磨パッド22の中心と凸部Aの頂点(図3における横軸の0の位置)とが重なる位置が往復動ストロークSTの一端となるようにX方向に往復動し、且つガラス板2は凸部Aの頂点を中心に回転する。したがって、副研磨装置20によるガラス板2上の研磨範囲は、凸部Aの頂点(図3における横軸の0の位置)を中心とする半径R(R=往復動ストロークST+18mm(副研磨パッド22の外径×1/2))の円状となる。
これらの計算したシミュレーションデータを比較すると、係数K=0.1〜0.3(往復動ストロークST=3.6〜10.8mm)のときには、ガラス板2の凸部Aの頂点近傍で研磨量が極端に低下する部分(図3のグラフにおける特異点)が見られる。すなわち、係数K=0.1〜0.3の場合には、最も研磨すべきガラス板2の凸部Aの頂点が積極的に研磨されない。しかしながら、係数K=0.4〜0.8(往復動ストロークST=14.4〜28.8mm)のときには、ガラス板2の凸部Aの頂点近傍における研磨量が極端に低下する部分(図3のグラフにおける特異点)はほぼ見られなくなる。したがって、副研磨装置20を用いたガラス板2の被研磨面の局所的な研磨(ローカル研磨)では、係数K=0.4以上、すなわち副研磨パッド25の外径の0.4倍以上の往復動ストロークSTで副研磨ヘッド22を往復動させることが良い。
ガラス板2の凸部Aの位置の検出は、光学的検出器でガラス板2の被研磨面を走査して行うことができる。例えば、前記特許文献1に記載されるように、副研磨装置20を構成する副研磨ヘッド回転軸21、副研磨ヘッド22、副支持プレート23及び副研磨パッド25の中心部に空洞を形成し、この空洞に光学的検出器につながった光ファイバーを設ける。駆動機構D1,D4により副研磨装置20をガラス板2の上方においてXY面内で移動させることにより、光学的検出器でガラス板2の被研磨面を走査し、ガラス板2の被研磨面における凸部Aの存在する位置を検出することができる。このように副研磨装置20に光学的検出器を設ける場合によれば、ガラス板2の被研磨面において凸部Aを検出したら、直ちにその凸部Aを研磨して平坦化できる利点を有する。なお、光学的検出器は副研磨装置20と別に設けても構わない。その場合は、ガラス板2の被研磨面全体において凸部Aの検出を行って、この凸部Aが存在する位置を記憶しておく必要がある。
以上のようにして、CMP装置1では、ガラス板2の局所的な凸部Aの研磨(ローカル研磨)を行うときに、駆動機構D8,D9によりチャックY軸移動台34、チャックX軸移動台35をそれぞれ移動させてガラス板2の凸部Aの頂点とチャック回転軸32の回転軸とが重なるように位置させることができる。このため、副研磨ヘッド回転軸21の回転軸とチャック回転軸32の回転軸とが一致する状態、すなわち両者の一致した回転軸がガラス板2の凸部Aの頂点と重なる状態で、副研磨ヘッド22(副研磨パッド25)の回転及び往復動とともに、ガラス板2自体を凸部Aの頂点を中心として回転運動させてガラス板2の凸部Aを研磨することができるので、副研磨ヘッド22(副研磨パッド25)とガラス板2との相対速度の違いによる研磨量のバラツキの影響を小さくして、ガラス板2の局所的な凸部Aを均一に研磨して目的の面形状に仕上げることができる。
さらに、副研磨装置20を用いてガラス板2の局所的な凸部Aの研磨(ローカル研磨)では、副研磨パッド25の外径の0.4倍以上の往復動ストロークSTで副研磨ヘッド22を往復動させることで、ガラス板2の凸部Aの頂点近傍において研磨量が極端に低下することを避けることができ、ガラス板2の局所的な凸部Aを均一に研磨して目的の面形状に仕上げることができる。
本発明に係る研磨装置の一例であるCMP装置を示す正面図である。 上記CMP装置を構成する副研磨装置を用いたローカル研磨を説明する図である。 上記副研磨装置を構成する副研磨ヘッドの往復動ストロークを変化させる毎にガラス板の被研磨面における研磨量の分布を計算したシミュレーションデータである。
符号の説明
A 凸部(研磨対象部)
1 CMP装置(研磨装置)
2 ガラス板(研磨対象物)
20 副研磨装置(研磨機構)
21 副研磨ヘッド回転軸
25 研磨パッド(研磨パッド)
32 チャック回転軸
33 チャック回転台(回転部材)
34 チャックY軸移動台(保持部材移動機構)
35 チャックX軸移動台(保持部材移動機構)
36 真空チャック(保持部材)

Claims (3)

  1. 研磨対象物を保持する保持部材と、
    前記保持部材に保持された研磨対象物の研磨対象面と対向するとともに前記研磨対象面の局所的な研磨を行うに適した小径の研磨面を有する研磨パッドを備え、前記研磨パッドを自転及び往復動させながら前記研磨面を前記研磨対象面の研磨対象部に当接させて前記研磨対象部の研磨を行う研磨機構と、
    前記保持部材を支持して回転可能であり、その回転軸が前記研磨パッドの往復動軌跡と略交差するように設けられた回転部材と、
    前記回転部材に対して前記保持部材を前記回転軸に垂直な面内で移動させる保持部材移動機構とを備え、
    前記保持部材移動機構により前記保持部材を前記回転部材上で移動させて前記保持部材により保持した研磨対象物の研磨対象部を前記回転部材の回転軸と重なるように位置させ、前記回転部材を回転させて前記保持部材及び前記研磨対象物を前記回転軸を中心として回転させ、前記研磨パッドを自転及び往復動させながら前記研磨対象物の研磨対象面に当接させて前記研磨対象部の研磨を行うことを特徴とする研磨装置。
  2. 前記研磨機構は、前記研磨パッドの外径の0.4倍以上の往復動ストロークで前記研磨パッドを往復動させることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記研磨対象物はSiO2からなる矩形状のガラス板であり、
    請求項1もしくは請求項2に記載の研磨装置を用いて前記ガラス板の研磨対象部を研磨する研磨方法。
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