JP5093019B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、例えば複写機,ファクシミリ装置,プリンタ或いはこれらの複合機などに適用可能な電子写真方式の画像形成に用いられる現像装置、及びかかる現像装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像の現像に採用されている現像方式としては、現像剤の主成分としてトナーのみを用いる一成分現像方式と、現像剤の主成分としてトナーとキャリアとを用いる二成分現像方式と、が知られている。
一成分現像方式の現像装置は、一般に、トナーを担持して搬送するトナー担持部材と、該トナー担持部材のトナー担持面に接触するトナー規制板(摩擦荷電部材)とを備えている。トナー担持部材に担持されているトナーは、摩擦荷電部材の接触位置を通過する際、摩擦荷電部材と摩擦接触して薄層化されると共に所定の極性に帯電される。このように、一成分現像装置は、トナーの帯電を摩擦荷電部材との摩擦接触によって行っているため、装置の構造の簡略化および小型化、更には低コスト化を図る上で有利である。
しかしながら、この一成分現像方式の現像装置では、摩擦荷電部材の接触位置で強いストレスを受けることからトナーが劣化し易く、そのためにトナーの帯電性が比較的早期に損なわれる。また、トナー規制部材やトナー担持部材の表面がトナーや外添剤で汚染されることによってトナーへの電荷付与性が低下し、かぶり等の問題を引き起こし易くなるので、結果的に、現像装置の寿命が比較的短くなってしまう。
二成分現像方式の現像装置は、例えば特許文献1に示されるように、トナーとキャリアを混合し摩擦接触させることによって両者を所定の極性に荷電するため、トナーの受けるストレスは一成分現像装置に比べて小さく、トナーの劣化に対して有利である。また、トナーへの電荷付与部材であるキャリアも、その表面積が大きいことから、トナーや外添材による汚染に対しても比較的強く、長寿命化に有利である。
しかしながら、この二成分現像方式の現像装置では、現像領域においてキャリアが存在するため、潜像担持体上にキャリアが移行し、画像上にキャリアに起因する画像劣化が生じ易くなるという難点がある。
そこで、これらの一成分系の現像方式と二成分系の現像方式とを組み合わせることで両者の利点を併せて享受できる、所謂ハイブリッド現像方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このハイブリッド現像方式は、磁気ローラの外周面に保持されたトナーとキャリアを含む現像剤からトナーだけを選択的に現像ローラの外周面に供給し、この現像ローラの外周面に保持されたトナーを用いて感光体の静電潜像を現像するものである。かかる現像方式では、キャリアとの摩擦接触によってトナーの帯電極性とは逆の極性に帯電される荷電粒子(逆極性粒子)を現像剤に添加して、キャリアに付着させる。これにより、逆極性粒子がキャリアの荷電サイトとして働き、キャリアのトナー帯電性能を確保し、キャリアの劣化が抑制される。
特開昭59−100471号公報 特開2003−215855号公報
しかしながら、上述のハイブリッド現像方式では、トナーに対して逆極性である大径粒子(荷電粒子)が現像槽以外のところに飛散するという難点がある。そして、この飛散量を減らすために逆極性大径粒子のトナーに対する付着強度を強くすると、飛散量は軽減できるのであるが、その反面トナーと分離する逆極性大径粒子の量が減少し、現像槽内に回収される逆極性大径粒子量が少なくなるので、長期にわたって荷電安定性を維持することが難しくなる、という問題が生じる。
この発明は、かかる技術的課題に鑑みてなされたもので、ハイブリッド現像方式において長期にわたり安定したトナー帯電性を付与することができる現像装置および画像形成装置を提供することを、基本的な目的とする。
このため、本願発明に係る現像装置は、少なくともトナーとキャリヤとを含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、
相互の摩擦接触によって互いに異なる極性に帯電するトナー及びキャリアと、前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され該トナーとは異なる極性に帯電する荷電粒子と、を含む現像剤を貯える現像剤貯留部と、
磁石を内包し、その周面に前記現像剤貯留部からの現像剤を担持する現像剤担持体と、
該現像剤担持体と前記静電潜像担持体とに対向して配置されるトナー担持体と、
前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に第1の電界を形成して、前記現像剤担持体が担持している現像剤中のトナーを前記トナー担持体に転移させると共に、前記トナーの表面の前記荷電粒子の一部をトナーから分離させて現像剤中に回収させる、第1の電界形成手段と、
前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に第2の電界を形成して、トナー担持体が担持しているトナーを前記静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する、第2の電界形成手段と、を備え、
前記トナー担持体が複数設けられ、
前記現像剤担持体の周面の移動方向に関して最上流側のトナー担持体の周面の移動方向が、前記現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において同方向に設定される一方、最下流側のトナー担持体の周面の移動方向は、前記現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において逆方向に設定されており、
トナーの帯電性とは逆極性に帯電する前記荷電粒子の添加量が、トナー全量に対する重量比で0.1〜3%の範囲内である、
ことを特徴としたものである。
ここに、前記荷電粒子の添加量をトナー全量に対する重量比で0.1〜3%の範囲内としたのは、荷電粒子の添加量がこの範囲内であれば、長期にわたって使用してもトナーの帯電安定性を良好に維持することができるからである。
この場合において、前記荷電粒子のトナーに対する付着強度が残存率で20%以上80%未満の範囲内であることが好ましい。
荷電粒子のトナーに対する付着強度を前記範囲とすることで、長期にわたって使用した場合におけるトナーの帯電安定性をより確実に維持することができる。
また、本願発明に係る画像形成装置は、上述のような現像装置を備えることを特徴としたものである。
本願発明によれば、磁石を内包し周面には現像剤を担持する現像剤担持体と静電潜像担持体とに対向配置されるトナー担持体を複数設け、現像剤担持体の周面の移動方向に関して最上流側のトナー担持体の周面の移動方向を、現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において同方向としたことにより、現像剤担持体の周面に担持され現像剤担持体と共に回転移動する現像剤は、現像剤担持体の周面と最上流側のトナー担持体の周面の同方向への移動に伴って、トナー担持体列の下流側へより移動し易くなり、その結果、現像剤が上流側へ(つまり、最上流側のトナー担持体よりも外側へ)飛散することが有効に抑制される。一方、最下流側のトナー担持体の周面の移動方向を、現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において逆方向としたので、より高い摺擦・撹乱効果が得られ、最下流側のトナー担持体の周面に残存したトナーの回収性を高めることができる。
また、トナーの帯電性とは逆極性に帯電する前記荷電粒子の添加量を、トナー全量に対する重量比で0.1〜3%の範囲内としたことにより、長期にわたって使用してもトナーの帯電安定性を良好に維持することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明では、特定の方向を意味する用語(例えば、「上」、「下」、「左」、「右」、およびそれらを含む他の用語、「時計回り方向」、「反時計回り方向」)を使用するが、それらの使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明は限定的に解釈されるべきものでない。また、以下に説明する画像形成装置及び現像装置では、同一又は類似の構成部分には同一の符号を用いている。
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施形態に係る電子写真式画像形成装置の画像形成に関連する部分を示している。
本実施形態に係る画像形成装置M1は、電子写真方式により像担持体(感光体)1上に形成されたトナー像を用紙等の転写媒体Pに転写して画像形成を行うもので、複写機,プリンタ,ファクシミリ、或いはそれらの機能を複合的に備えた複合機の何れであってもよい。
この画像形成装置M1は、静電潜像を担持するための像担持体1(所謂、感光体)を有しており、該像担持体1は、図示しないモータに連結され、該モータの駆動に基づいて矢印方向に回転するようになっている。像担持体1の周辺には、当該像担持体1を帯電するための帯電手段6,像担持体1上に露光して静電潜像を形成するための露光手段7,前記静電潜像を現像する現像装置2,像担持体1上に現像されたトナー像を転写するための転写手段8、及び像担持体1上の残留トナー除去用の清掃手段9が、像担持体1の回転方向に沿って順に配置されている。
電子写真装置に用いられる像担持体1,帯電手段6,露光手段7,転写手段8,清掃手段9等には、周知の電子写真方式の技術を任意に使用することができる。例えば、帯電手段6として図1では帯電ローラが示されているが、像担持体1と非接触の帯電装置であってもよい。
前記現像装置2は、現像剤25を収容する現像槽28と、該現像槽28から供給された現像剤25を表面に担持して搬送する現像剤搬送ローラ23とを備えると共に、該現像剤搬送ローラ23の現像剤25からトナーを分離し得る現像ローラとして、第1及び第2の2本の現像ローラ21A及び21Bを備えている。
これら第1,第2の現像ローラ21A,21Bは共に、前記像担持体1及び現像剤搬送ローラ23の両方に対向するように、図1における上下方向に配設され、前記現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)に関して、上流側に第1現像ローラ21Aが、下流側に第2現像ローラ21Bが、それぞれ位置設定されている。
現像槽28内の現像剤25は、混合攪拌手段26の回転により混合攪拌され、摩擦帯電した後、現像剤搬送ローラ23の表面のスリーブローラ23sへと供給される。この現像剤25は、現像剤搬送ローラ23内部の磁石ローラ23mの磁力によってスリーブローラ23sの表面側に保持され、該スリーブローラ23sと共に回転移動する。そして、現像剤搬送ローラ23に対向して設けられた規制部材24で通過量を規制された後、第1,第2の現像ローラ21A,21Bとの対向部に送られる。
現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21A,21Bとの対向部には、第1の電界形成手段4により、現像剤中のトナーを電気的に現像ローラ21A,21Bの表面に分離・担持させる電界が形成されている。現像ローラ21A,21B上にそれぞれ担持されたトナー層22a,22bは、現像ローラ21A,21Bによって像担持体1との対向位置に搬送され、第2の電界形成手段5によって形成される現像電界の下で、像担持体1上の静電潜像を現像する。現像方式は反転現像方式であってもよいし、或いは正規現像方式であってもよい。
現像後、現像ローラ21A,21B上に残存するトナーは、現像剤搬送ローラ23との対向部において、現像剤搬送ローラ23上に形成された磁気ブラシによって摺擦・撹乱され、現像剤中に回収される。
第1,第2の現像ローラ21A,21Bは、前記現像剤搬送ローラ23の(つまり、スリーブローラ23sの)周面の移動方向(矢印Y1方向)に関して上流側に位置する第1現像ローラ21Aの周面の移動方向(矢印Y2方向)が、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)に対し、両者の対向部において同方向に設定されている。
このため、現像剤搬送ローラ23の表面に担持され該現像剤搬送ローラ23と共に回転移動する現像剤は、現像剤搬送ローラ23の周面と第1現像ローラ21Aの周面の同方向(矢印Y1,Y2方向)への移動に伴って下流側へ移動し易くなる。その結果、現像剤が上流側へ(つまり、第1現像ローラ21Aよりも外側へ)飛散することが有効に抑制される。
一方、下流側の現像ローラ21Bの周面の移動方向(矢印Y3方向)は、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)に対し、両者の対向部において逆方向に設定されている。
このように、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)と第2現像ローラ21Bの周面の移動方向(つまり、その周面上のトナーの移動方向:矢印Y3方向)とを、両者23,21Bの対向部において逆方向とすることで、より高い摺擦・撹乱効果が得られ、残存トナーの回収性を高めることができる。
残存トナーを回収した現像剤搬送ローラ23上の現像剤は、現像槽28との対向位置にて現像剤搬送ローラ23から剥離されて現像槽28に回収され、現像槽28内で混合攪拌される。
次に、現像装置2内の各構成要素について、より詳しく説明する。
現像剤搬送ローラ23は、前述のように、固定配置された磁石ローラ23mと、これを内包する回転自在なスリーブローラ23sとから構成されている。磁石ローラ23mは、スリーブローラ23sの回転方向に沿って、N1,S2,N2,S3,N3,N4,S1の7つの磁極を有している。
これらの磁極のうち、主磁極N1,N2は、第1,第2の各現像ローラ21A,21Bと対向する位置に配置されており、また、スリーブローラ23s上の現像剤を剥離するための反発磁界を発生させる同極の磁極N3,N4は、現像槽28内部に対向した位置に配置されている。
上流側の第1現像ローラ21Aの回転方向(矢印Y2方向)は、前述のように、現像剤搬送ローラ23のスリーブローラ23sの回転方向(矢印Y1方向)と同じ、つまり両者の対向部において互いに同方向になるように設定されている。この回転方向(矢印Y2方向)は、像担持体1の回転方向(矢印Y4方向)とは互いに逆方向である。また、下流側の第2現像ローラ21Bの回転方向(矢印Y3方向)は、現像搬送ローラ23のスリーブローラ23sの回転方向(矢印Y1方向)とは逆方向、つまり両者の対向部において互いに逆方向になるように設定されている。この回転方向(矢印Y3方向)は、像担持体1の回転方向(矢印Y4方向)と互いに同方向である。
現像槽28は、ケーシング29よって形成されており、通常は、現像剤25を混合撹件しつつ現像剤搬送ローラ23へ送るための、攪拌搬送手段26を収納している。攪拌搬送手段26の近傍には、好ましくは、現像剤25中のトナー比率(重量比)検出するための透磁率センサ(図示せず)が配置されている。
現像装置2は、通常、像担持体1の潜像に現像された分のトナーを現像槽28内に補給する為の補給部、及び現像剤搬送ローラ23上の現像剤量を規制するための現像剤薄層化用の規制部材24を有している。補給部は、補給トナーを収納したトナーボトル3と、現像槽28内へのトナー補給量を制御するためのトナー補給ローラ27とを備えている。
現像ローラ21A,21Bに用いる材料としては、例えば、表面処理を施したアルミ(アルミニウム)ローラが挙げられる。その他、アルミニウム等の導電性基体上に、例えば、ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,アクリル樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリイミド樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリエーテルケトン樹脂,塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,シリコーン樹脂,フッ素樹脂等の樹脂コートや、シリコーンゴム,ウレタンゴム,ニトリルゴム,天然ゴム,イソプレンゴム等のゴムコーティングを施したものを用いても良い。
コーティング材料としては、これらに限定されるものではない。更に、上記コーティングのバルク若しくは表面に導電剤が添加されていても良い。導電剤としては、電子導電剤またはイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤としては、ケッチェンブラック,アセチレンブラック,ファーネスブラック等のカーボンブラックや、金属粉,金属酸化物の微粒子等が挙げられるが、これらに制約されるものではない。イオン導電剤としては、四級アンモニウム塩等のカチオン性化合物や、両性化合物、その他イオン性高分子材料が挙げられるが、これらに拘るものではない。更に、アルミニウム等の金属材料からなる導電性ローラであっても構わない。
[従来のハイブリッド方式の現像装置]
尚、参考までに、従来のハイブリッド方式の現像装置を備えた画像形成装置の画像形成に関連する部分を図5に示す。この従来例に係る画像形成装置M2では、現像装置102が単一の現像ローラ121のみを備えている点、現像剤搬送ローラ123の磁石ローラ123mにおける磁極の数および配置が異なる点などを除いては、図1に示した本実施形態に係る画像形成装置M1と同様の基本構成を備えている。
[トナーに外添した逆極性粒子の作用について]
次に、本実施形態に係る現像装置2において重要な役割を果たす、トナーに外添した逆極性粒子について説明する。
図1に示した現像装置2では、現像ローラ21A,21Bと現像剤搬送ローラ23の間に、第1の電界形成手段4によって、現像剤からトナーを分離するトナー分離電界が形成される。このトナー分離電界により、現像剤中のトナーを電気的に現像ローラ21A,21Bの表面に分離・担持させると同時に、トナーの帯電極性と逆極性の逆極性粒子は、トナーから分離されて現像剤中に引き戻される。この引き戻された後の逆極性粒子をキャリア表面に付着させることにより、耐刷によるキャリア劣化に伴うトナーの帯電量低下を逆極性粒子との摩擦帯電により補うことができる。
現像装置2においては、必ずしも全ての逆極性粒子が現像剤中に引き戻されなければならないというわけではなく、一部の逆極性粒子が回収されずにトナーと共に現像ローラ21A,21Bに担持されて現像時に消費されても良い。他の部分の逆極性粒子は回収され、また、逆極性粒子の補給もなされることから、逆極性粒子を完全に回収できなくとも逆極性粒子によるキャリア荷電の補償効果が得られる。
[印加するバイアスについて]
以下に、本発明で使用可能なバイアス印加の条件について説明する。
第1の電界形成手段4と第2の電界形成手段5によって、現像部電界と供給部電界とが、それぞれ直流電界の場合と振動電界の場合とに設定でき、その組み合わせによって4通りの条件を設定できる。図2A及び2B、図3並びに図4に、トナーが負極性で反転現像を行う場合のバイアス電源の接続例を示す。
図2Aに示す接続例では、現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S1と、現像ローラ21(第1,第2の現像ローラ21A,21B)に接続された第2の電源S2が設けられ、この第2の電源S2は、現像ローラ21(21A,21B)とグランドGとの間に接続された直流電源を有し、トナーの帯電極性と同一極性の第2の直流電圧を現像ローラ21(21A,21B)に印加する。第1の電源S1は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に直流電源と交流電源を有する。直流電源は、トナーの帯電極性と同一極性で且つ第2の直流電圧よりも高圧の第1の直流電圧を現像剤搬送ローラ23に印加する。交流電源は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に図2Bに示すような交流電圧を印加する。その結果、トナー供給領域では、現像ローラ21(21A,21B)と現像剤搬送ローラ23との間に形成された脈流電界の作用を受けて、負極性に帯電しているトナーが現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21(21A,21B)に電気的に吸引される。このとき、正極性に帯電しているキャリアは、現像剤搬送ローラ23の内部の固定磁石の磁力によって現像剤搬送ローラ23に保持され、現像ローラ21(21A,21B)に供給されることはない。また、現像領域では、現像剤搬送ローラ23に保持されている負極性トナーは、現像剤搬送ローラ23と像担持体1の静電潜像画像部との電位差に基づき、静電潜像画像部に付着する。
図3に示す接続例では、現像ローラ21(第1,第2の現像ローラ21A,21B)に接続された第2の電源S4も、現像ローラ21(21A,21B)とグランドGとの間に接続された直流電源と交流電源とを有する。現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S3の交流電源の電圧と第2の電源S4の交流電源の電圧とは、同一であってもよいし、違ってもよい。
図4に示す接続例では、現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S5は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に、直流電源のみを有し、交流電源は備えていない。現像ローラ21(第1,第2の現像ローラ21A,21B)に接続された第2の電源S6は、現像ローラ21(21A,21B)とグランドGとの間に接続された直流電源と交流電源とを有する。
何れの場合においても、現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21(21A,21B)へトナーを供給でき、現像ローラ21(21A,21B)から像担持体1上の静電潜像部にトナーを現像できる電位関係にあることが必要である。なお、現像部については現像ローラ21(21A,21B)と像担持体1とがトナーを介して接触する接触現像であってもよいし、現像ローラ21と像担持体1の間の空間をトナーが飛翔する非接触現像であってもよい。
[使用できる現像剤について]
以下に、本発明で使用可能な現像剤について説明する。
本実施形態において、現像剤は、トナー、トナーを帯電するためのキャリア、及びトナーに対して逆極性に荷電する粒子からなるものであり、逆極性粒子はトナーに外添されている。例えば、トナーがキャリアによって負に帯電されるとき、逆極性粒子は現像剤中で正に帯電されている正荷電性粒子である。また、例えば、トナーがキャリアによって正に帯電されるとき、逆極性粒子は現像剤中で負に帯電されている負帯電粒子である。
逆極性粒子をトナーに外添し、かつ現像装置内の分離機構により耐久に伴いキャリア表面に逆極性粒子を付着させることにより、トナーや外添剤のキャリアへのスペント等によりキャリアの荷電性が低下しても、逆極性粒子もトナーを正規極性に荷電し得るため、キャリアの荷電性を有効に補うことができ、結果としてキャリアの劣化を抑制できる。
好適に使用される逆極性粒子はトナーの帯電極性によって適宜選択される。
トナーとして負帯電性トナーを用いる場合、逆極性粒子としては、正帯電性を有する微粒子が用いられる。例えば、チタン酸ストロンチウム,チタン酸バリウム,チタン酸カルシウム,アルミナ等の無機微粒子や、アクリル樹脂,ベンゾグァナミン樹脂,ナイロン樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成された微粒子を使用することができ、また、樹脂中に正荷電制御剤を含有させたり、含窒素モノマーの共重合体を構成するようにしても良い。ここで、上記の正荷電制御剤としては、例えばニグロシン染料,四級アンモニウム塩等を使用することができる。
また、上記の含窒素モノマーとしては、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル,アクリル酸2−ジエチルアミノエチル,メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル,メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル,ビニールピリジン,N−ビニールカルバゾール,ビニールイミダゾール等を使用することができる。
一方、正帯電性トナーを用いる場合、逆極性粒子としては負帯電性を有する微粒子が用いられ、例えば、シリカ,酸化チタン等の無機微粒子に加え、フッ素樹脂,ポリオレフィン樹脂,シリコーン樹脂,ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成された微粒子を使用することができ、また、樹脂中に負帯電性を付与する負荷電制御剤を含有させたり、含フッ素アクリル系モノマーや含フッ素メタクリル系モノマーの共重合体を構成するようにしても良い。ここで、上記の負荷電制御剤としては、例えば、サリチル酸系,ナフトール系のクロム錯体、アルミニウム錯体,鉄錯体,亜鉛錯体等を使用することができる。
また、逆極性粒子の帯電性および疎水性を制御する為に、無機微粒子の表面をシランカップリング剤,チタンカップリング剤,シリコーンオイル等で表面処理するようにしても良く、特に、無機微粒子に正帯電性を付与する場合にはアミノ基含有カップリング剤で表面処理することが好ましく、また、負帯電性を付与する場合には、フッ素カップリング剤で表面処理することが好ましい。
トナーとしては特に限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができ、バインダー樹脂中に着色剤や必要に応じて荷電制御材や離型材等を含有させ、外添材を処理したものを使用できる。トナー粒径としてはこれに限定されるものではないが、3〜15μm程度が望ましい。このようなトナーを製造するにあたっては、一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法,乳化重合法,懸濁重合法等を用いて製造することができる。
トナーに使用するバインダー樹脂としては、これに限定されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)やポリエステル樹脂,エポキシ系樹脂,塩化ビニル樹脂,フェノール樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂単体または複合体により、軟化温度が80〜160℃の範囲のものを、また、ガラス転移点が40〜75℃の範囲のものを用いることが好ましい。
着色剤としては、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、カーボンブラック,アニリンブラック,活性炭,マグネタイト,ベンジンイエロー,パーマネントイエロー,ナフトールイエロー,フタロシアニンブルー,ファーストスカイブルー,ウルトラマリンブルー,ローズベンガル,レーキーレッド等を用いることができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
上記の荷電制御材としても、公知のものを用いることができ、正帯電性トナー用の荷電制御材としては、例えばニグロシン系染料,4級アンモニウム塩系化合物,トリフェニルメタン系化合物,イミダゾール系化合物,ポリアミン樹脂などがある。負帯電性トナー用荷電制御材としては、Cr,Co,Al,Fe等の金属含有アゾ系染料,サリチル酸金属化合物,アルキルサリチル酸金属化合物,カーリックスアレン化合物などがある。荷電制御材は、一般に、上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量都の割合で用いることが好ましい。
また、上記の離型材としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,カルナバワックス,サゾールワックス等を単独あるいは2種類以上組合せて使用することができ、一般に、上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
トナーに外添する前記逆極性粒子以外の粒子としても、一般に使用されている公知のものを使用することができる。流動性改善を目的として、例えば、シリカ,酸化チタン,酸化アルミニウム等を使用することができ、特に、シランカップリング剤,チタンカップリング剤あるいはシリコンオイル等で撥水化したものを用いるのが好ましい。そして、このような流動化剤を上記のトナー100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加させて用いるようにする。外添剤の個数平均一次粒径は、10〜100nmであることが好ましい。
キャリアとしては特に限定されず、一般に使用されている公知のキャリアを使用することができ、バインダー型キャリアやコート型キャリアなどが使用できる。キャリア粒径としては、これに限定されるものではないが、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、キャリア表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けることもできる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質,帯電性微粒子,表面コーティング層の種類等によって制御することができる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂,ポリエステル系樹脂,ナイロン系樹脂,ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト,ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト,鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト,バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化鉄を有する鉄や合金の粒子を用いることができる。その形状は、粒状,球状,針状の何れであっても良い。特に、高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト,ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は磁性樹脂キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが適当である。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
バインダー型キャリア表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一に混合し、磁性樹脂キャリアの表面に、これら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与え、微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行われる。この場合、微粒子は磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリア表面から突き出すようにして固定される。
帯電性微粒子としては、有機あるいは無機の絶縁性材料が用いられる。具体的には、有機系としては、ポリスチレン,スチレン系共重合物,アクリル樹脂,各種アクリル共重合物,ナイロン,ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂、及びこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベル及び極性については、素材,重合触媒,表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系としては、シリカ,二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム,アルミナ等の正帯電性の無機微粒子などが用いられる。
一方、コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子に樹脂コートがなされてなるキャリアであり、コート型キャリアにおいても、バインダー型キャリア同様、キャリア表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させたりできる。コート型キャリアの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、コート樹脂はバインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
逆極性粒子,トナー及びキャリアの組合せによるトナー及び逆極性粒子の帯電極性は、それぞれを混合攪拌し現像剤とした後、現像剤からトナー又は逆極性粒子を分離する為の電界の方向から容易に知ることができる。トナーとキャリアの混合比は所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナー比は、トナーとキャリアの合計量に対して3〜50重量%、好ましくは、6〜30重量%が好適である。
[実験]
図1に示されるように複数(2本)の現像ローラ21A,21Bを有する現像装置2が組み込まれた画像形成装置M1を用いて画像形成を行うに際し、長期にわたって安定したトナー帯電性を維持する観点から、荷電粒子(逆極性粒子)のトナーへの添加量や付着強度を種々に変更したトナーを用意し、これらトナーを図1の画像形成装置M1の現像剤に適用して耐刷試験を行い、試験前後でのトナー帯電量の変化を調べる実験を行った。
まず、実験に用いた試料トナー及び現像装置等について説明する。
(実施例1)
以下の方法によって製造されたトナー等を用いた。
・トナー:湿式造粒法により作成された体積平均粒径約6.5μmのトナー母材100重量部に対し、第1の疎水性シリカ0.2重量部と第2の疎水性シリカ0.5重量部と疎水性酸化チタン0.5重量部をヘンシェルミキサー(三井金属鉱山社製)を用いて、ミキサー回転速度40m/sで5分間外添処理し、次に、個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.1重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度20m/sで15分間外添処理することにより、トナーT1を得た。
ここで用いた第1の疎水性シリカは、個数平均一次粒径16nmのシリカ(#130:日本アエロジル社製)を疎水化剤であるヘキサメチルジシラザン(HMDS)により表面処理を施したものである。また、第2の疎水性シリカは、個数平均一次粒径20nmのシリカ(#90:日本アエロジル社製)を、HMDSにより表面処理したものである。疎水性酸化チタンは、個数平均一次粒径30nmのアナターゼ型酸化チタンを、水系湿式中で疎水化剤であるイソブチルトリメトキシシランにより表面処理をしたものである。
・キャリア:磁性体からなるキャリアコア粒子にアクリル樹脂コートがなされてなるコート型キャリアで、平均粒径が約33μmのコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhubC350用キャリアを用いた。
・現像装置:図1に示す形態の現像装置2を使用した。
現像剤には、上記キャリアとトナーを用いた。現像剤中のトナー比率は8%とした。尚、この場合、トナー比率とは、現像剤全量に対するトナー,外添剤および逆極性粒子の合計量の割合である(以下、同様)。
現像剤搬送ローラ23には−500Vの直流電圧を印加し、現像ローラ21Aと現像ローラ21Bには、振幅1.6kV,DC成分−300V,マイナス側デューティ(duty比40%,周波数2kHzの矩形波の現像バイアスを印加した。従って、これより負極性に帯電したトナーを現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21Aと現像ローラ21Bに供給する方向の電位差は1000V,逆に現像ローラ21A上と現像ローラ21B上のトナーを現像剤搬送ローラ23に回収する方向の電位差は600Vである。
現像ローラ21Aと現像ローラ21Bには表面にアルマイト処理を施したアルミローラを用い、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21Aと現像ローラ21Bとの最近接部のギャップは0.3mmとした。これより、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21Aと現像ローラ21Bとの間に形成されるトナー供給方向の電界は、1000V/0.3mm=3.3×10V/mである。規制部材24と現像剤搬送ローラ23の間隔は、現像剤搬送ローラ23上の磁気ブラシが現像ローラ21Aと現像ローラ21Bに摺刷するよう0.4mmとした。現像剤搬送ローラ23上の現像剤移動方向と現像ローラ21A上のトナー移動方向は、その対向部において逆方向であり、現像ローラ21Bは順方向である。また、像担持体1上に形成された静電潜像の背景部電位は−550V、画像部電位は−60Vであり、像担持体1と現像ローラ21Aと現像ローラ21Bとの最近接部のギャップは0.15mmとし、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製複写機bizhubC350を改造した画像形成装置を用い、画像面積率5%の画像チャートを用いて50万枚の耐久評価を行った。
(実施例2)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して1.5重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度20m/sで20分間外添処理することにより、トナーT2を得た。その他の条件は、前記実施例1と同一である。
(実施例3)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.0重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで25分間外添処理することにより、トナーT3を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例4)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.1重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで25分間外添処理することにより、トナーT4を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例5)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して1.5重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで35分間外添処理することにより、トナーT5を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例6)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.0重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで45分間外添処理することにより、トナーT6を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例7)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.1重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで40分間外添処理することにより、トナーT7を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例8)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して1.5重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで50分間外添処理することにより、トナーT8を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(実施例9)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.0重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度50m/sで30分間外添処理することにより、トナーT9を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(比較例1)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.08重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いて、ミキサー回転速度20m/sで5分間外添処理することにより、トナーH1を得た。その他の条件は、実施例1と同一である。
(比較例2)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.3重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度20m/sで15分間外添処理することにより、トナーH2を得た。その他の条件は、比較例1と同一である。
(比較例3)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.08重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで20分間外添処理することにより、トナーH3を得た。その他の条件は、比較例1と同一である。
(比較例4)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.3重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度40m/sで40分間外添処理することにより、トナーH4を得た。その他の条件は、比較例1と同一である。
(比較例5)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して0.08重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度50m/sで15分間外添処理することにより、トナーH5を得た。その他の条件は、比較例1と同一である。
(比較例6)
個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムをトナー母材粒子100重量部に対して3.3重量部添加し、上記ヘンシェルミキサーを用いてミキサー回転速度50m/sで45分間外添処理することにより、トナーH6を得た。その他の条件は、比較例1と同一である。
[荷電粒子の付着強度]
以上の試料トナーT1〜T9,H1〜H6について、トナーに対する荷電粒子(逆極性粒子:チタン酸ストロンチウム)の付着強度を調べた。
この付着強度は、トナー4gをポリオキシエチルフェニルエーテルの0.2%水溶液40gに濡れさせ、超音波式ホモジナイザーUS−1200T(日本精機社製:仕様周波数15kHz)にて、本体装置に付属の振動指示値を示す電流計の値が60μA(50W)を指し示すように超音波エネルギーを調整し、5分間印加した後の荷電粒子の残存率を蛍光X線により算出し、この残存率(%)を当該試料トナーにおける荷電粒子の付着強度とした。
前記試料トナーT1〜T9,H1〜H6を製作するに際しては、荷電粒子を外添処理するときのヘンシェルミキサーの周速(ミキサー回転速度)及び混合時間(外添処理時間)を種々に変化させることにより、付着強度が種々に異なるサンプルを得た。
実施例1〜9(試料トナーT1〜T9)について、荷電粒子の付着強度および添加量ならびに外添処理条件(周速および混合時間)を表1に示す。
Figure 0005093019
また、比較例1〜6(試料トナーH1〜H6)について、荷電粒子の付着強度および添加量ならびに外添処理条件(周速および混合時間)を表2に示す。
Figure 0005093019
表1及び表2から良く分かるように、実施例1〜9については何れも、添加量が0.1〜3%の範囲内にあり、付着強度は20〜70%の範囲内にある。一方、比較例1〜6については、添加量が0.08%又は3.3%であり、付着強度は、比較例1,2が10%、比較例3,4が45%、比較例5,6が80%であった。
以上の各試料トナーT1〜T9,H1〜H6について、図1に示されるように2本の現像ローラ21A,21Bを有する現像装置2が組み込まれた画像形成装置M1(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製複写機bizhubC350を改造した画像形成装置)を用い、画像面積率5%の画像チャートを用いて50万枚の耐久試験を行い、試験前後でのトナー帯電量の変化(帯電量の差分)を測定して評価を行った。
帯電量の測定は、図6に示す測定装置を用いて行った。この測定装置70は、固定円筒状の導電性スリーブ72と、該導電性スリーブ72の内部に回転可能に配置されたマグネットローラ74と、マグネットローラ74の外周を取り囲む外筒(円筒電極)76とを備えており、導電性スリーブ72と円筒電極76との間には、バイアス電源78を設け、負極性のトナーを導電性スリーブ72から円筒電極76に向けて電気的に付勢しない電界、すなわち、トナーと逆極性の荷電粒子を導電性スリーブ72から円筒電極76に向けて付勢する電界を加えた。
そして、荷電粒子を含むトナーとキャリアからなる現像剤を攪拌した後、精密天秤で計量した現像剤1gを導電性スリーブ72の表面に均一に分布するように載せる。次に、バイアス電源78から導電性スリーブ72に2kVの電圧を供給すると共に、スリーブ72内部のマグネットローラ74の回転数を2000rpmに設定する。この状態で30秒間放置して、トナーを円筒電極76の内面に収集する。30秒経過後に、円筒電極76の電位Vmを読み取ると共に、トナーの電荷量を求め、更に収集したトナーの質量を精密天秤で測定して、平均帯電量を求めた。
各試料トナーを用いた実施例1〜9及び比較例1〜6についての耐久試験結果は、試験前後での帯電量の差分に応じて、次の3段階のランク分けにて評価した。
・◎:帯電量の差分が8μc/g以下で、帯電性が非常に安定しており実用上問題はない。
・○:帯電量の差分が9〜15μc/gで、帯電性が安定しており実用上問題はない。
・×:帯電量の差分が16μc/g以上で、帯電性が不安定で実用上問題が生じる怖れがある。
耐久試験の評価結果は表1及び表2に示す通りであり、添加量が0.1〜3%の範囲内にある実施例1〜9については何れも評価ランクが◎又は○であり、実用上問題はない。一方、添加量が0.1〜3%の範囲から外れる比較例1〜6については何れも評価ランクが×であり、実用上問題が生じる怖れがある。
また、添加量および付着強度と評価結果との関係を表3に示す。
Figure 0005093019
表3からも良く分かるように、添加量が0.1〜3%の範囲内では何れも評価ランクが◎又は○であり、実用上問題はない。特に、この添加量の範囲制限に加えて、付着強度を20〜70%の範囲内に制限することで、より確実に評価ランクを◎又は○に維持できることが分かる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、磁石を内包し周面には現像剤を担持する現像剤搬送ローラ23と静電潜像担持体1とに対向配置される現像ローラ21A,21Bを複数(2本)設け、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)に関して最上流側の第1現像ローラ21Aの周面の移動方向(矢印Y2方向)を、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向に対し両者の対向部において同方向としたことにより、現像剤搬送ローラ23の周面に担持され当該現像剤搬送ローラ23と共に回転移動する現像剤は、現像剤搬送ローラ23の周面と最上流側の第1現像ローラ21Aの周面の同方向(矢印Y1,Y2方向)への移動に伴って、現像ローラ21A,21B列の下流側へより移動し易くなり、その結果、現像剤が上流側へ(つまり、最上流側の第1現像ローラ21Aよりも外側へ)飛散することが有効に抑制される。一方、最下流側の第2現像ローラ21Bの周面の移動方向(矢印Y3方向)を、現像剤搬送ローラ23の周面の移動方向(矢印Y1方向)に対し両者の対向部において逆方向としたので、より高い摺擦・撹乱効果が得られ、最下流側の第2現像ローラ21Bの周面に残存したトナーの回収性をより高めることができる。
また、トナーの帯電性とは逆極性に帯電する荷電粒子の添加量を、トナー全量に対する重量比で0.1〜3%の範囲内としたことにより、長期にわたって使用してもトナーの帯電安定性を良好に維持することができる。特に、好ましくは、荷電粒子のトナーに対する付着強度が、残存率で、20%以上で且つ80%未満の範囲内とすることにより、長期にわたって使用した場合におけるトナーの帯電安定性をより確実に維持することができる。
尚、以上の説明は、現像ローラが2本設けられた場合についてのものであったが、本発明は、3本以上の現像ローラを備えた場合についても有効に適用することができる。
このように、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、変更および改良等がなされるものであることは、いうまでもない。
本発明の実施形態に係る電子写真式画像形成装置の画像形成に関連する部分を示す説明図である。 電界形成手段の一接続例を示す説明図である。 図2Aに示す電界形成手段から現像剤搬送ローラと現像ローラに供給されている電圧の関係を示す説明図である。 電界形成手段の他の接続例を示す説明図である。 電界形成手段の更に他の接続例を示す説明図である。 従来のハイブリッド方式の現像装置を備えた画像形成装置の画像形成に関連する部分を示す説明図である。 荷電粒子の帯電状態を試験する装置の断面図である。
符号の説明
1 像担持体
2 現像装置
4 第1の電界形成手段
5 第2の電界形成手段
21A 第1現像ローラ
21B 第2現像ローラ
22a,22b トナー層
23 現像剤搬送ローラ
23m 磁石ローラ
23s スリーブローラ
24 規制部材
25 現像剤
28 現像槽
M1 画像形成装置

Claims (3)

  1. 少なくともトナーとキャリヤとを含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、
    相互の摩擦接触によって互いに異なる極性に帯電するトナー及びキャリアと、前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され該トナーとは異なる極性に帯電する荷電粒子と、を含む現像剤を貯える現像剤貯留部と、
    磁石を内包し、その周面に前記現像剤貯留部からの現像剤を担持する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体と前記静電潜像担持体とに対向して配置されるトナー担持体と、
    前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に第1の電界を形成して、前記現像剤担持体が担持している現像剤中のトナーを前記トナー担持体に転移させると共に、前記トナーの表面の前記荷電粒子の一部をトナーから分離させて現像剤中に回収させる、第1の電界形成手段と、
    前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に第2の電界を形成して、トナー担持体が担持しているトナーを前記静電潜像担持体上の潜像部に転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する、第2の電界形成手段と、を備え、
    前記トナー担持体が複数設けられ、
    前記現像剤担持体の周面の移動方向に関して最上流側のトナー担持体の周面の移動方向が、前記現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において同方向に設定される一方、最下流側のトナー担持体の周面の移動方向は、前記現像剤担持体の周面の移動方向に対し両者の対向部において逆方向に設定されており、
    トナーの帯電性とは逆極性に帯電する前記荷電粒子の添加量が、トナー全量に対する重量比で0.1〜3%の範囲内である、
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記荷電粒子のトナーに対する付着強度が残存率で20%以上80%未満の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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