JP5092704B2 - 通信装置及び適応変調方法 - Google Patents
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Description
例えば、通信状況が非常に悪い場合でも、少し悪い場合でも、同じように変調方式を変更するだけでは、適切な変調方式に収束し難い。
図1は、モバイルWiMAXにおける通信システムの全体構成を示している。この通信システムは、移動端末などの端末(MS;Mobile Station)1と、この端末1の通信相手となる複数の基地局(BS;Base Station)2と、アクセス制御装置となるASN−GW(Access Service Network Gateway)3と、HA(Home Agent)4とを備えている。通常、複数(数千)の基地局2が、ASN−GW(Access Service Network Gateway)3に接続されている。また、ASN−GW3は、HA(Home Agent)4を介して、インターネットやその他のネットワークなどの上位ネットワークに接続されている。
ASN−GW3は、基地局2を制御するための機能を有している。端末1は、VoIP(Voice over IP)、音楽又は映像のストリーミング、データ通信及びウェブブラウジングが可能なものである。
制御装置5は、主に、適応変調の制御を行うものであり、変調方式を変更する変調方式変更部31を備えている。
また、制御装置5は、制御部30を備えている。この制御部30は、変調方式変更部31に対して変調方式の変更に関する制御を行う。さらに、制御装置5は、端末1に対して送信するパケット(ダウンリンクのパケット)のトラフィックタイプを識別する識別部32と、各種情報を記憶している記憶部34とを備えている。
変調方式変更部31が、通信状況に応じて変調方式を変更するための判定において、どの判定要因情報(判定子)を用いるかは、前記識別部32によって識別されるパケット(通信データ)のトラフィックタイプに応じて決定される。
なお、モバイルWiMAXでは、トラフィックタイプ(WiMAXでは「QoS(Quality of Service)クラス」ともいう)として、複数のクラスが定義されている。例えば、(1)VoIP(Voice over IP)などのリアルタイム系のアプリケーションに適用されるクラス、(2)音楽又は映像のストリーミングなどのアプリケーションに適用されるクラス、及び、(3)データ通信、ウェブブラウジングなどに適用されるクラスがある。
例えば、図3に示すように、DSCPフィールド(6ビット)を参照して、上位3ビットの値が7又は6である場合、識別部32は、トラフィックタイプがVoIPであると判定し、その値が5又は4である場合、トラフィックタイプが映像であると判定し、また、その値が3又は0である場合、トラフィックタイプが(データ通信、ウェブブラウジング用の)データであると判定する。なお、前記値が2又は1である場合、制御装置5は、適応変調を行なわずに、最低速度の変調方式に固定して通信を行なう。
そして、識別部32が識別結果としてのトラフィックタイプについての情報を出力すると、制御部30は、識別部32によって識別されたトラフィックタイプについての情報を受け取る。これにより、制御部30(判定要因情報変更部35)は、識別されたトラフィックタイプに応じて、変調方式の変更の判定に用いられる判定要因情報を変更する(判定要因情報を変更するか否かの)処理を行なう。これと共に、制御部30(閾値変更部33)は、この判定要因情報の閾値を変更する(閾値を変更するか否かの)処理を行なう。
第1変更部31aは、端末1におけるパラメータとして端末1での所定時間内におけるCINR(以下、受信CINRという)の確率分布を取得する。つまり、複数フレーム(例えば5〜10フレーム)分の受信CINRの確率分布を取得する。第1変更部31aは、端末1におけるこの受信CINRについての情報を、アップリンクにより取得することができる。第1変更部31aは、この確率分布に基づいて変調方式の変更用の変更用CINRを求める。
そして、第1変更部31aは端末1に対して変調方式を変更する旨の情報を送信する。
ここで、VoIPの場合、最大再送回数が比較的少なく設定されるのは、VoIPはアプリケーションとしてリアルタイム性が要求されるものであり、パケット再送を繰り返すことによる音声の途切等を回避すべきだからである。
一方、トラフィックタイプがデータである場合、リアルタイム性はさほど要求されないため、確実な送信の観点からは最大再送回数を多く設定した方がよい。
そして、どの程度のリアルタイム性が要求されるかは、トラフィックタイプによって異なるため、本実施形態のように、最大再送回数をトラフィックタイプに応じて変更することで、適切な通信が実現できる。
パケットロス率(パケットエラー率)は、基地局2と端末1との間における送受信パケット数から求めることができ、端末1での受信パケット数や端末1でのパケット再送回数は、第2変更部31bがアップリンクにより取得することができる。なお、このパケットロス率は、所定時間内における送受信パケット数から求めることができ、例えば、複数フレーム(例えば5〜10フレーム)についての送受信パケット数から求めることができる。
すなわち、第1変更方法では、現在の変調方式よりも速度が一つ下の変調方式を選択する。第1変更方法では、例えば、現在の変調方式が「64QAM 5/6」(変調方式M1)である場合には、速度が一つ下の変調方式である「64QAM 3/4」(変調方式M7)に変更することになる。
このステップS12において、パケットロス率が現在の変調方式における第2閾値Au以上である場合(ステップS12でNoの場合)、第2変更部31bは、変調方式を変更せずにステップS1に戻る。第2閾値Auは、変調方式(通信速度)を上げるか否かについての判定を行なうための閾値である。第2閾値Au(図6のAu1〜Au7)は、全て同じであってもよいが、一部又は全てが異なっていてもよい。
そして、第2変更部31bは端末1に対して変調方式を変更する旨の情報を送信する。
速度を上げるための複数の変更方法としては、例えば図7に示すように、第1変更方法、第2変更方法、及び第3変更方法が用意されている。これらの変更方法は、速度を上げる度合いがそれぞれ異なる。
まず、観測されるパケットロス率又はパケットエラー率が第1閾値Ad1よりも大きく、第1閾値Ad1の2倍(2×Ad1)以下の場合であって、かつ、パケット再送回数が2回以下である場合、第1変更方法が選択される。
また、観測されるパケットロス率又はパケットエラー率が第1閾値Ad1の2倍よりも大きく、第1閾値Ad1の10倍(10×Ad1)以下の場合も、第3変更方法が選択される。
また、図9に示す判断ロジックのように、パケットロス率又はパケットエラー率に加えて、パケット再送回数によっても通信状況を把握することで、より適切な変調方式の変更が行える。つまり、パケットロス率又はパケットエラー率が同程度であっても、再送回数が多ければ、速度の下げ度合いをより大きくし、再送回数が少なければ速度の下げ度合いを小さくすることで、再送回数が多い場合に直ちに速度を下げることができる。
ステップS22では、パケット再送回数が2以下であるか否かを判定する。調整部31b−1は、パケット再送回数が2以下であれば、第1変更方法を選択し(ステップS24)、パケット再送回数が3以上であれば第3変更方法を選択する(ステップS25)。
まず、観測されるパケットロス率又はパケットエラー率が0よりも大きいとともに第1閾値Bu7よりも小さい場合であって、かつ、パケット再送回数が2回以下の場合、速度を上げるための第3変更方法が選択される(図8(c)参照)。
そして、観測されるパケットロス率又はパケットエラー率が0であって、パケット再送回数が2回以下である場合、速度を上げるための第2変更方法が選択される(図8(b)参照)。
なお、観測されるパケットロス率又はパケットエラー率が0であって、パケット再送回数が3回以上であれば、変調方式は変更しない。つまり、変更方法は選択されないことになる。
また、図11に示す判断ロジックのように、パケットロス率又はパケットエラー率に加えて、パケット再送回数によっても通信状況を把握することで、より適切な変調方式の変更が行える。つまり、パケットロス率又はパケットエラー率が同程度であっても、再送回数が少なければ、速度の上げ度合いをより大きくし、再送回数が多ければ速度の上げ度合いを小さくすることで、再送回数が少ない場合に直ちに速度を上げることができる。
ステップS32では、パケット再送回数が2以下であるか否かを判定する。調整部31b−1は、パケット再送回数が2以下であれば、第3変更方法を選択し(ステップS34)、パケット再送回数が3以上であれば第1変更方法を選択する(ステップS35)。
また、変調方式の変更方法の選択を行うために用いられる情報として、パケットロス率及び/又はパケットエラー率を含むのが好ましいが、他のものを含めることができ、例えば、CINRやRSSI(Receive Signal Strength Indication)であってもよい。また、図3に示すように、トラフィックタイプがデータである場合に、変調方式の変更の判定に用いられる情報がCINRであれば、CINRに基づいて変調方式の変更方法の選択(調整)を行っても良い。
2 基地局
3 ASN−GW
5 制御装置
30 制御部
31 変調方式変更部
31a 第1変更部
31b 第2変更部
31b−1 調整部
32 識別部
34 記憶部
Claims (2)
- 通信状況に応じて適応変調を行う通信装置であって、
変調方式を変更するために通信状況の判定を行い、その判定結果に基づいて変調方式を変更する変調方式変更部を備え、
前記変調方式変更部は、変調方式の変更方法を調整可能に構成され、
前記変調方式変更部における変調方式の変更方法を、パケットロス率及び/又はパケットエラー率と、パケット再送回数との組み合わせによって示される通信状況に応じて調整する調整部を備え、
前記調整部は、パケットロス率又はパケットエラー率が同程度であっても、パケット再送回数に応じて変調方式の変更方法を異ならせることができるよう構成されている
ことを特徴とする通信装置。 - 変調方式を変更するために通信情報の判定を行い、その判定結果に基づいて変調方式を変更する適応変調方法であって、
パケットロス率及び/又はパケットエラー率と、パケット再送回数との組み合わせによって示される通信状況に応じて、変調方式の変更方法を調整し、
パケットロス率又はパケットエラー率が同程度であっても、パケット再送回数に応じて変調方式の変更方法を異ならせる
ことを特徴とする適応変調方法。
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