JP5092022B2 - 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグ及びその製造方法に関する。
スパークプラグは、例えば、内燃機関(エンジン)に取付けられ、燃焼室内の混合気への着火のために用いられるものである。一般的にスパークプラグは、軸孔を有する絶縁体と、当該軸孔の先端側に挿通される中心電極と、絶縁体の外周に設けられる主体金具と、主体金具の先端部に設けられ、中心電極との間で火花放電間隙を形成する接地電極とを備える。また、一般的に主体金具は、内燃機関等に取付けられる際に工具等が係止される工具係合部と、内燃機関のエンジンヘッドに対して直接又はガスケット等を介して間接的に押付けられる座部とを備える。
ところで、前記主体金具と前記絶縁体とは加締め固定により組付けられる。より詳しくは、筒状をなす主体金具に絶縁体を挿入した状態で、環状の金型により主体金具の後端側開口部に対して軸方向に沿った荷重を加える。これにより、主体金具の後端側開口部が、径方向内側に向けて屈曲させられて、絶縁体のうちの径方向外側に膨出する大径部に係止される加締め部となり、主体金具と絶縁体とが組付けられる。
また、加締め固定の一手法として、いわゆる熱加締めが知られている(例えば、特許文献1等参照)。すなわち、前記金型により荷重を加えつつ、当該金型を介して主体金具を通電加熱し、主体金具の工具係合部及び座部間に位置する比較的薄肉の中間部を加熱する。そして、中間部の変形抵抗が小さくなったときに、前記荷重によって中間部を座屈変形させる。その後、熱膨張状態にあった中間部が冷却され、収縮することにより、絶縁体の大径部に対して前記主体金具の加締め部が強固に係止された状態となり、ひいては絶縁体と主体金具とが強固に組付けられることとなる。
特開2003−332021号公報
ところが、前記中間部には収縮に伴う応力が残留しているため、スパークプラグの使用に伴い、中間部に応力腐食割れが発生してしまい、ひいては気密性や耐久性が損なわれてしまうおそれがある。この応力腐食割れは、中間部の内周部分において結露等による腐食が原因で生じ得るが、本件発明者が、この中間部の内周部分における応力腐食割れの発生要因について鋭意検討したところ、加締め加工に伴い、中間部の内周部分に径方向外側へと入り込むようにして形成された箇所(凹部)が応力腐食割れの発生要因となっていることがわかった。すなわち、前記凹部に応力が集中してしまい、その結果、応力腐食割れが発生してしまうのである。尚、本件発明者が更なる検討を加えた結果、このような凹部は、加締め加工に伴い、中間部が径方向外側にのみ膨出する形状となったときに形成され得ることが明らかとなった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、中間部を径方向外側及び内側の双方へと膨出させることで、凹部の形成を防止し、ひいては中間部における応力腐食割れの発生をより確実に防止することができるスパークプラグ及びその製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の内燃機関用スパークプラグは、軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備え、
前記主体金具は、
径方向外側に膨出する鍔部と、
内燃機関取付けのための工具が係合される工具係合部と、
前記鍔部及び前記工具係合部の間に位置する中間部とを具備し、
前記中間部は、径方向内側及び径方向外側の双方に膨出する膨出部を有する内燃機関用スパークプラグであって、
前記中間部は、前記膨出部よりも前記軸線方向後端側に位置する部位であり、当該部位のうち最も薄肉の部位である第1薄肉部と、前記中間部のうち前記膨出部よりも前記軸線方向先端側に位置する部位であり、当該部位のうち最も薄肉の部位である第2薄肉部とを有し、
前記膨出部は、最も径方向内側に膨出している部位である最膨出部を有し、
前記軸線を含む断面において、
前記軸線に沿った前記第1薄肉部及び前記第2薄肉部間の距離をF(mm)とし、
前記第1薄肉部のうち最も径方向内側に位置する部位と前記第2薄肉部のうち最も径方向内側に位置する部位とを結ぶ仮想線に対する、前記最膨出部の径方向内側への膨出量をG(mm)としたとき、
次の式(1)を満たすことを特徴とする。
0.00<G/F≦0.18…(1)
上記構成1によれば、中間部が径方向内側へと膨出する形状をなしているため、内周部分における凹部の形成を抑制することができ、中間部の内周部分における応力腐食割れの発生をより確実に防止することができる。
一方で、G/F≦0.18とされ、軸線に沿った中間部の長さに対して、中間部の膨出部が径方向内側へと過度に膨出してしまうことが防止されている。従って、中間部に加わる収縮応力の極端な増大を抑制することができ、ひいては応力腐食割れの更なる発生抑制を図ることができる。
尚、前記膨出部は、内周部分に応力腐食割れの起点となり得る凹部が形成されていないものであることが必要である。従って、図6に示すように、膨出部71が径方向内側及び径方向外側の双方に膨出していたとしても、内周部分に凹部72が形成されているものは好ましくない。
構成2.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1において、0.00<G/F≦0.15を満たすことを特徴とする。
上記構成2によれば、中間部に加わる収縮応力の増大をより一層抑制することができ、ひいては中間部における応力腐食割れの発生をより一層確実に防止することができる。
構成3.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1又は2において、前記第1薄肉部のビッカース硬度をE1(Hv)、前記第2薄肉部のビッカース硬度をE2(Hv)、前記最膨出部のビッカース硬度をE3(Hv)としたとき、次の式(2),(3)のうち少なくとも一方を満たすことを特徴とする。
20≦|E1−E3|…(2)
20≦|E2−E3|…(3)
中間部は通電加熱後に冷却されることとなるが、冷却の条件によっては、中間部は焼き入れや焼き鈍しを行われたような状態となり、その結果、中間部の各部位に硬度差が生じてしまうおそれがある。ここで、中間部に比較的大きな硬度差が生じている場合には、硬度差の生じている箇所に応力が集中するため、応力腐食割れがより生じてしまいやすい。
この点、上記構成3のように、最膨出部と第1、第2薄肉部との間で20Hv以上と比較的大きな硬度差が生じている場合には、応力腐食割れの発生がより懸念されるが、上記構成1等を採用することで、硬度差の面で応力腐食割れが生じやすい条件であっても、応力腐食割れの発生を効果的に防止することができる。換言すれば、上記構成1等は、中間部において比較的大きな硬度差が生じ得る場合において、特に有意であるといえる。
構成4.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記軸線と直交する断面において、前記第1薄肉部の断面積と前記第2薄肉部の断面積とのうち小さい方の断面積をH(mm2)としたとき、H≦35であることを特徴とする。
主体金具及び絶縁体間の気密性を十分に確保するためには、中間部に所定値以上の収縮応力を残留させる必要がある。ところが近年、スパークプラグの小径化の要請があり、スパークプラグの小径化に伴って、中間部の断面積が比較的小さなものとされ得る。ここで、中間部の断面積が小さくされると、中間部に対して単位断面積当たりに加わる応力が大きくなってしまい、ひいては応力腐食割れがより一層発生しやすくなってしまう。
この点、上記構成4によれば、第1薄肉部の断面積及び第2薄肉部の断面積のうち小さい方の断面積(すなわち、中間部のうち最も薄肉な部位の断面積)が35mm2以下と比較的小さくされるため、応力腐食割れの発生が一層懸念されるが、上記構成1等を採用することで、当該懸念を払拭することができる。換言すれば、上記構成1等は、中間部が比較的薄肉に形成された場合において、特に有意であるといえる。尚、次述する構成5〜7のように中間部が薄肉であるほど、上記構成1等は効果的に作用する。
構成5.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成4において、H≦31.2であることを特徴とする。
上記構成5によれば、中間部のうち最も薄肉な部位の断面積が31.2mm2とされ、応力腐食割れの発生がより懸念されるが、上記構成1等を採用することで、応力腐食割れの発生を効果的に抑制することができる。
構成6.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成4において、H≦26.4であることを特徴とする。
上記構成6によれば、応力腐食割れの発生が一層懸念されるが、上記構成1等を採用することで、応力腐食割れの発生を非常に効果的に抑制することができる。
構成7.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成4において、H≦19.4であることを特徴とする。
上記構成7のように、中間部のうち最も薄肉な部位の断面積が19.4mm2以下と中間部が非常に薄く、応力腐食割れの発生がより一層懸念される場合であっても、上記構成1等により奏される作用効果によって、応力腐食割れの発生を極めて効果的に抑制することができる。
構成8.本構成のスパークプラグの製造方法は、軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備え、
前記主体金具が、径方向外側に膨出する湾曲面状の外周面を有する中間部を具備するスパークプラグの製造方法であって、
前記絶縁体と前記主体金具とを固定する際には、前記主体金具に前記絶縁体を挿通させた状態で、前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向に沿った押圧力を加えつつ、少なくとも前記中間部を通電加熱することにより、前記中間部を圧縮させ潰れ変形させるとともに、前記主体金具の後端開口部を径方向内側に屈曲させて加締め部を形成することで、前記絶縁体と前記主体金具とを固定し、
前記押圧力のうち、
前記中間部のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったときの押圧力をQ(N)とし、
前記部位が600℃となる前段階であって、前記部位が600℃となったときにおいて前記中間部に印加される電流値の50%の電流値が印加されたときの押圧力をP(N)としたとき、
P<Q
を満たすことを特徴とする。
尚、交流電流を印加して中間部を通電加熱する場合、「前記部位が600℃となったときにおいて前記中間部に印加される電流値の50%の電流値が印加されたとき」とあるのは、「前記部位が600℃となったときにおいて前記中間部に印加される電流値の最大振幅の50%の電流値が初めて印加されたとき」と置き換えることができる。
中間部の変形が開始する前において、主体金具へと加えられる押圧力が比較的大きい場合には、中間部は変形開始後に径方向外側へと膨出しやすい形状(例えば、径方向外側へと微小ながらも撓んだ形状)となり得る。従って、この状態で中間部が変形可能な温度まで加熱されると、中間部は径方向外側にのみ膨出してしまうおそれがある。
この点、上記構成8によれば、中間部のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったとき(換言すれば、中間部の座屈変形がほぼ終了したとき)の押圧力をQとし、前記部位が600℃となったときにおいて前記中間部に印加される電流値の50%の電流値が印加されたとき(換言すれば、通電が開始されたとき)の押圧力をPとしたとき、P<Qを満たすように主体金具へと加える押圧力が制御されている。すなわち、通電開始時から中間部の座屈変形が終了するまでの間に前記押圧力が増大するようにして加締め加工が行われる。従って、座屈変形開始前に印加される押圧力Pが比較的小さいことから、中間部が変形開始前に径方向外側へと膨出しやすい形状になってしまうことをより確実に防止できる。これにより、中間部を径方向外側だけでなく、径方向内側へも膨出させることができ、ひいては中間部の内周部分における凹部の形成を抑制することができる。その結果、中間部における応力腐食割れの発生をより確実に防止することができ、ひいては製造されるスパークプラグにおいて、優れた気密性や耐久性を実現することができる。
構成9.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8において、P≦0.8Qを満たすことを特徴とする。
上記構成9によれば、変形開始前に主体金具へと加えられる押圧力がより低減されるため、中間部を径方向外側及び内側の双方へとより確実に膨出させることができる。その結果、優れた気密性や耐久性をより一層確実に実現することができる。
構成10.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8又は9において、前記中間部の変形開始時における前記中間部の温度を350℃以上1100℃以下としたことを特徴とする。
尚、「中間部の変形開始時」とあるのは、「通電開始後において、中間部が径方向に膨らみ始めたとき」を意味する。
上記構成10によれば、中間部が350℃以上と十分に加熱された段階で、中間部の変形が開始される。従って、中間部を径方向内側へとより一層確実に膨出させることができ、応力腐食割れの発生をより確実に防止することができる。
尚、中間部の温度を1100℃よりも大きくするためには、主体金具へと比較的大きな電流を流す必要があるが、電流を大きくすることで、主体金具と通電・押圧用の金型との間で放電が生じてしまい、その結果、加締め加工に支障が生じてしまうおそれがある。従って、中間部の変形開始時における中間部の温度は、1100℃以下とすることが好ましい。
構成11.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8乃至10のいずれかにおいて、前記加締め部に対応する湾曲面を有する筒状の金型が前記軸線に沿って移動することにより、前記主体金具の後端部に対して前記押圧力が加えられ、
前記金型のうち前記主体金具に接触する部分を前記軸線と直交する平面に投影し、当該投影された部分の面積をS(mm2)としたとき、
P/S≧5(N/mm2
を満たすことを特徴とする。
上記構成11によれば、金型のうち主体金具に接触する部分の面積を間接的に示す投影面積Sと、金型から主体金具へと加えられる押圧力Pとについて、P/S≧5を満たすように両者が設定されている。従って、金型及び主体金具が比較的大きな圧力をもって接触するため、金型及び主体金具間における放電を防止することができ、金型から主体金具へのより確実な通電を図ることができる。その結果、加締め加工により、中間部を径方向外側及び内側の双方へと膨出する所期の形状へとより確実に変形させることができる。
構成12.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8乃至11のいずれかにおいて、前記通電加熱時における前記中間部の最高温度を600℃以上1300℃以下としたことを特徴とする。
上記構成12によれば、中間部は容易に変形可能な温度まで加熱されるため、中間部をより確実に変形させることができる。また、中間部を600℃以上に加熱することで、中間部において熱収縮による残留応力を十分に発生させることができ、スパークプラグとしての気密性を十分に確保することができる。一方で、中間部の加熱温度を1300℃以下とすることで、中間部が軟化しすぎてしまうことを防止でき、ひいては中間部の破損(割れ)や形状の不安定化をより確実に防止することができる。
構成13.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8乃至12のいずれかにおいて、前記中間部の前記軸線に沿った変形量を0.2mm以上1.0mm以下としたことを特徴とする。
上記構成13によれば、中間部の軸線に沿った変形量が0.2mm以上とされるため、中間部を径方向内側へと十分に膨出させることができ、中間部の内周部分における凹部の形成を効果的に抑制することができる。
一方で、中間部の軸線に沿った変形量が1.0mm以下とされるため、中間部が過度に膨出してしまい、過度の応力が中間部に残留してしまうことをより確実に防止できる。その結果、凹部の形成を抑制できることと相俟って、応力腐食割れの発生を一層効果的に抑制することができる。
構成14.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8乃至13のいずれかにおいて、前記中間部の前記軸線に沿った変形量に基づいて、前記主体金具の後端部に加えられる押圧力を制御することを特徴とする。
上記構成14によれば、主体金具の後端部に加えられる押圧力は、中間部の変形量に基づいて制御されるため、中間部をより確実に所望の形状に変形させることができる。その結果、製造されるスパークプラグにおいて、優れた耐久性や気密性をより確実に実現することができる。
構成15.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8乃至13のいずれかにおいて、前記中間部の前記軸線に沿った変形量に基づいて、前記主体金具の後端部を押圧する治具の前記軸線に沿った移動量を制御することを特徴とする。
上記構成15によれば、中間部をより確実に所望の形状に変形させることができ、ひいては製造されるスパークプラグの耐久性や気密性をより確実に向上させることができる。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 主体金具の中間部等を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、加締め工程を説明するための一部破断正面拡大図である。 硬度差及び効果率の関係を示すグラフである。 断面積及び効果率の関係を示すグラフである。 不適切な膨出部の例を示す主体金具の部分拡大断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、内燃機関用スパークプラグ(以下、「スパークプラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。また、脚長部13と中胴部12との連接部には、軸線CL1方向先端側へと先細るテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層5Bとにより構成されている。また、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端部が絶縁碍子2の先端から突出している。さらに、中心電極5の先端部には、貴金属合金(例えば、イリジウム合金)により形成された円柱状の貴金属チップ31が接合されている。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には径方向外側に膨出する鍔部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、スパークプラグ1をエンジンヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。また、主体金具3のうち、前記鍔部16と工具係合部19との間には、径方向外側へと膨出する湾曲面状の外周面を有する中間部41が形成されている(中間部41については、後に詳述する)。尚、本実施形態において、スパークプラグ1は、比較的小径化(例えば、ねじ部15のねじ径がM12以下と)されており、ひいては主体金具3についても小径化されている。
さらに、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するための軸線CL1先端側へと先細る段部21が設けられている。そして、前記絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の前記段部21に係止された状態で、いわゆる熱加締めにより、中間部41を座屈変形させるとともに、前記加締め部20を形成することによって主体金具3に保持される。尚、加締め部20は、前記大径部11の後端側に位置する段差状をなす肩部23に倣う形状で、前記肩部23に対して係止される。また、前記両段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む混合気等が外部に漏れないようになっている。
また、主体金具3の先端面26には、Ni合金から形成され、自身の略中間部分が曲げ返されてなる接地電極27が接合されている。当該接地電極27の先端部には、貴金属合金(例えば、白金合金)からなる円柱状の貴金属チップ32が接合されており、当該貴金属チップ32の先端面が前記貴金属チップ31の先端面に対向している。そして、貴金属チップ31,32の間に、火花放電間隙33が形成されており、当該火花放電間隙33において、前記軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
次に、前記中間部41について説明する。図2に示すように、中間部41は、膨出部42と、第1薄肉部43と、第2薄肉部44とを有する。
前記膨出部42は、前記中間部41のうち軸線CL1方向ほぼ中央部分に形成されており、径方向内側及び外側の双方に膨出する形状をなしている。また、前記第1薄肉部43は、前記膨出部42の軸線CL1方向後端側に位置し、前記中間部41のうちの膨出部42よりも後端側に位置する部位の中で最も薄肉に形成されている。さらに、第2薄肉部44は、膨出部42の軸線CL1方向先端側に位置し、中間部41のうち膨出部42よりも先端側に位置する部位の中で最も薄肉に形成されている。
さらに、軸線CL1方向に沿った第1薄肉部43と第2薄肉部44との距離をF(mm)とし、第1薄肉部43のうち最も径方向内側に位置する部位IP1と、第2薄肉部44のうち最も径方向内側に位置する部位IP2とを結ぶ仮想線VLに対する、前記膨出部42のうち径方向内側に最も膨出する最膨出部42Mの径方向内側への膨出量をG(mm)としたとき、0.00<G/F≦0.18を満たすように中間部41が形成されている。
加えて、前記軸線CL1と直交する断面において、前記第1薄肉部43及び第2薄肉部44の断面積のうち小さい方の断面積をH(mm2)としたとき、H≦35とされている。すなわち、上述した主体金具3の小径化に伴い、中間部41は比較的薄肉に形成されている。
併せて、中間部41は、後述する加締め工程(熱加締め)の際に通電加熱されるが、通電加熱後には自然冷却されるようになっている。そのため、中間部41を冷却する速度によっては、中間部41は焼き入れや焼き鈍しが行われたような状態となり得る。本実施形態では、中間部41の冷却に際して、特段の温度調整は行われず、ひいては中間部41の各部分に比較的大きな硬度差が生じ得る。すなわち、本実施形態においては、第1薄肉部43のビッカース硬度をE1(Hv)とし、第2薄肉部44のビッカース硬度をE2(Hv)とし、前記最膨出部42Mのビッカース硬度をE3(Hv)としたとき、20≦|E1−E3|、及び、20≦|E2−E3|のうち、少なくとも一方の式を満たすように中間部41が形成され得るようになっている。
次いで、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について説明する。
まず、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成型用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。そして、得られた成形体に対し、研削加工が施され外形が整形された上で、焼成加工が施されることにより絶縁碍子2が得られる。
また、前記絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金を配置したNi合金を鍛造加工して中心電極5を作製する。次に、中心電極5の先端面に対して、レーザー溶接等により貴金属チップ31を接合する。
そして、上記のようにして得られた絶縁碍子2及び中心電極5と、抵抗体7と、端子電極6とを、ガラスシール層8,9によって封着固定することで、絶縁碍子2に中心電極5が取付けられる。ガラスシール層8,9としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されており、当該調製されたものが抵抗体7を挟むようにして絶縁碍子2の軸孔4内に注入された後、後方から前記端子電極6が押圧された状態で、焼成炉内にて焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10の表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
次いで、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)に冷間鍛造加工により貫通孔を形成して、概形を形成する。その後、切削加工を施すことで外形を整えるとともに、所定部位にねじ部15を転造により形成し、主体金具中間体を得る。さらに、当該主体金具中間体には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
その後、主体金具中間体の先端面に、直棒状の接地電極27を抵抗溶接する。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15が転造によって形成される。これにより、接地電極27の溶接された主体金具3が得られる。また、接地電極27の溶接された主体金具3には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。メッキ処理が施された後、接地電極27のうち、少なくとも屈曲部分に相当する部位を覆うメッキが除去される。
その後、上記のようにそれぞれ作成された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが固定される。固定に際しては、いわゆる熱加締めが施される。すなわち、図3(a)に示すように、第2の金型52に主体金具3の先端側を挿入することで、第2の金型52により主体金具3を保持する。尚、加締め加工前において、前記中間部41は、径方向外側及び内側の双方へと膨出しておらず、円筒状をなしている。
次いで、第1の金型51を主体金具3の上方から装着する。第1の金型51は筒状をなすとともに、前記加締め部20の形状に対応した湾曲面状をなす加締め形成部51fを備えている。尚、前記第1の金型51は、加締め加工の際に主体金具3に接触する部分を軸線CL1方向に沿って軸線CL1と直交する平面に投影したときに、当該投影された部分の面積が所定の面積S(例えば、90mm2)を有するように形成されている。
次に、第1の金型51を介して所定の電源装置(図示せず)により主体金具3(中間部41)を通電加熱しつつ、前記第1、第2の金型51,52によって前記主体金具3を挟み込み、主体金具3に対して軸線CL1方向に沿った所定の押圧力を加える。これにより、主体金具3の後端側開口部が径方向内側へと加締められ、前記加締め部20が形成される。
また、通電により中間部41が所定温度(例えば、350℃以上1100℃以下)に加熱され、中間部41の変形抵抗が比較的小さくなってくると、前記両金型51,52から加えられる押圧力によって中間部41の座屈変形が開始する。このとき、両金型51,52は、中間部41の座屈変形が終了するまで、主体金具3へと加える押圧力を次第に増大させるように制御される。
すなわち、中間部41のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったとき(換言すれば、中間部41の座屈変形がほぼ終了したとき)における、押圧力をQ(N)とし、中間部41のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となる前段階であって、前記部位が600℃となったときに印加される電流の50%の電流が印加されたとき(換言すれば、通電を開始したとき)における押圧力をP(N)としたとき、P<Q(例えば、P≦0.8Q)を満たすように、主体金具3に加える押圧力が制御されている。その結果、図3(b)に示すように、変形後の中間部41は、径方向外側だけでなく径方向外側及び内側の双方に膨出するようにして座屈変形する。
尚、本実施形態において、金型51,52から主体金具3へと加えられる押圧力は、軸線CL1に沿った中間部41の変形量に基づいて制御されるようになっており、また、中間部41の軸線CL1に沿った変形量は、0.2mm以上1.0mm以下とされている。加えて、中間部41は、自身の最高温度が600℃以上1300℃以下となるように通電加熱される。
中間部41に対する通電加熱の終了後、熱膨張状態にあった中間部41が自然冷却されることで、中間部41は軸線CL1方向に収縮し、前記肩部23に係止された加締め部20が、肩部23を先端側へと押圧することとなる。これにより、絶縁碍子2の外周面に形成された段部14と、主体金具3の内周面に形成された段部21とが強固に係止された状態となり、ひいては絶縁碍子2と主体金具3とが強固に固定される。
次いで、接地電極27の先端部のメッキを除去した上で、抵抗溶接等により接地電極27に先端部に貴金属チップ32を接合する。そして最後に、接地電極27を中心電極5側に屈曲させるとともに、両貴金属チップ31,32間の火花放電間隙33の大きさが調節されることで、上述したスパークプラグ1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、中間部41のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったとき(換言すれば、中間部41の座屈変形がほぼ終了したとき)の押圧力をQとし、前記部位が600℃となったときにおいて中間部41に印加される電流値の50%の電流値が印加されたとき(換言すれば、通電が開始されたとき)の押圧力をPとしたとき、P<Qを満たすように主体金具3へと加える押圧力が制御されている。すなわち、通電開始時から中間部41の座屈変形が終了するまでの間に前記押圧力が増大するようにして加締め加工が行われる。従って、座屈変形開始前に印加される押圧力が比較的小さいことから、中間部41が変形開始前に径方向外側へと膨出しやすい形状になってしまうことをより確実に防止できる。これにより、中間部41を径方向外側だけでなく、径方向内側へも膨出させることができ、ひいては中間部41の内周部分における凹部の形成を抑制することができる。その結果、中間部に41おける応力腐食割れの発生をより確実に防止することができ、ひいては製造されるスパークプラグ1において、優れた気密性や耐久性を実現することができる。
さらに、中間部41が350℃以上と十分に加熱された段階で、中間部41の変形が開始される。従って、中間部41を径方向内側へとより一層確実に膨出させることができ、応力腐食割れの発生をより一層確実に防止することができる。一方で、変形開始時における中間部の温度が1100℃未満とされるため、主体金具3と第1の金型51との間で放電が生じてしまうことを防止でき、加締め加工を支障なく行うことができる。
加えて、第1の金型51のうち主体金具3に接触する部分の面積を間接的に示す投影面積S(mm2)と、金型から主体金具へと加えられる押圧力P(N)とについて、P/S≧5(N/mm2)を満たすように両者が設定されている。従って、第1の金型51及び主体金具3が比較的大きな圧力をもって接触するため、第1の金型51及び主体金具3間における放電を防止することができ、第1の金型51から主体金具3へのより確実な通電を図ることができる。その結果、加締め加工により、中間部41を径方向外側及び内側の双方へと膨出する所期の形状へとより確実に変形させることができる。
併せて、通電加熱時における中間部41の最高温度が600℃以上1300℃以下とされるため、中間部41をより確実に、かつ、より容易に変形させることができる。
また、中間部41の軸線CL1に沿った変形量が0.2mm以上とされるため、中間部41を径方向内側へと十分に膨出させることができ、中間部41の内周部分における凹部の形成を効果的に抑制することができる。一方で、中間部41の軸線CL1に沿った変形量が1.0mm以下とされるため、中間部41が過度に膨出してしまい、過度の応力が中間部41に残留してしまうことをより確実に防止でき、ひいては応力腐食割れの発生を一層効果的に抑制することができる。
加えて、主体金具3の後端部に加えられる押圧力は、中間部41の変形量に基づいて制御されるため、中間部41をより確実に所望の形状に変形させることができる。
さらに、通電加熱後の冷却によって、最膨出部42Mと第1、第2薄肉部43,44との間で20Hv以上と比較的大きな硬度差が生じる場合には、応力腐食割れの発生がより懸念されるが、中間部41が上述した径方向内側及び外側の双方に膨出する形状(すなわち、0.00<G/F≦0.18)とされることで、硬度差の面で応力腐食割れが生じやすい条件であっても、応力腐食割れの発生を効果的に防止することができる。
また、本実施形態のように、スパークプラグ1の小径化に伴って、第1薄肉部43の断面積及び第2薄肉部44の断面積のうち小さい方の断面積Hが35mm2以下と比較的小さくされる場合には、応力腐食割れの発生が一層懸念されるが、中間部41を上述の形状とすることで、中間部41を比較的薄肉とした場合であっても、応力腐食割れの発生をより確実に防止することができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、耐腐食割れ評価試験を行った。耐腐食割れ評価試験の概要は次の通りである。すなわち、変形前における前記中間部の軸線に沿った長さを変更しつつ、印加荷重や通電条件などを変更して加締め加工を行うことで、軸線に沿った両薄肉部間の距離Fを一定としつつ、両薄肉部の最内周側部位を結ぶ仮想線に対する最膨出部の膨出量Gを種々変更した(すなわち、G/Fの値を種々変更した)スパークプラグのサンプルをそれぞれ20本ずつ作製した。そして、濃度60質量%の硝酸カルシウム四水和物、及び、濃度3質量%の硝酸アンモニウム溶液からなる腐食液を沸騰させるとともに、当該腐食液中に各サンプルを投入した。次いで、投入から24時間経過後、中間部における割れの有無を確認し、20本のサンプルの全てに割れの発生が確認されなかった場合には、応力腐食割れの発生を効果的に防止できるとして「○」の評価を下し、一方で、20本のサンプルのうちのいずれかに割れの発生が確認された場合には、応力腐食割れの発生が懸念されるとして「×」の評価を下すこととした。表1に、耐腐食割れ評価試験の試験結果を示す。尚、表1中のG/Fの欄において、「内側への膨出なし」と記載されたものは、中間部が径方向外側へは膨出していたものの、径方向内側へは膨出していなかったことを意味する。加えて、当該試験においては、両薄肉部の厚さを0.8mmとし、軸線と直交する断面における両薄肉部の断面積を35mm2とし、両薄肉部間の軸線に沿った距離Fを1.8mmとした。
Figure 0005092022
表1に示すように、G/Fを0.00よりも大きくしたとき、すなわち、中間部が径方向内側へと膨出するように構成したときには、中間部における割れの発生が効果的に抑制されることが明らかとなった。これは、中間部を径方向内側へと膨出させたことで、応力腐食割れの発生原因となる凹部が中間部の内周部分に形成されなかったことに起因すると考えられる。
一方で、G/Fが0.18を超えるサンプルについては、中間部における割れの発生が確認された。これは、中間部お径方向内側への膨出量が過度に大きすぎたため、熱収縮の際に発生する応力が非常に大きくなってしまったためであると考えられる。
次いで、サンプルの形状や腐食液等を同一の条件とした上で、サンプルを腐食液に投入しておく時間を24時間から48時間に変更して、上述の腐食割れ評価試験を行った。表2に、当該試験の結果を示す。
Figure 0005092022
表2に示すように、G/Fを0.00よりも大きくした場合には、腐食液への投入時間が48時間となり、中間部での割れが一層生じやすい環境であったにも関わらず、応力腐食割れの発生を効果的に抑制できることがわかった。一方で、G/Fを0.18としたサンプル、すなわち、中間部の径方向内側への膨出量が比較的大きいサンプルについて、割れの発生が確認された。
以上、これらの試験の結果を総合的に勘案して、応力腐食割れの発生を防止するためには、中間部を径方向外側だけでなく径方向内側へと膨出させること、すなわち、G/F>0.00を満たすように中間部を形成することが望ましいといえる。一方で、中間部が径方向外側へと過度に膨出してしまうと、中間部に過度の応力が残留してしまい、ひいては応力腐食割れを招いてしまうおそれがある。従って、応力腐食割れの発生をより確実に防止するためには、0.00<G/F≦0.18を満たすように中間部を形成することがより好ましく、0.00<G/F≦0.15を満たすように中間部を形成することがより一層好ましいといえる。
次に、G/F=0.00、又は、G/F=0.10とした上で、中間部を冷却する際の条件を変更することにより、最膨出部の硬度E3(Hv)に対する第1、第2薄肉部の硬度E1,E2(Hv)の硬度差を種々変更したスパークプラグのサンプルを20本ずつ作製し、各サンプルについて上述の耐腐食割れ評価試験を行った。尚、腐食液へのサンプルの投入時間は24時間とした。表3に、G/Fを0.00としたサンプル、及び、G/Fを0.10としたサンプルについて、20本中において割れの発生が確認されなかった本数(良品本数)を示すとともに、G/Fを0.10としたサンプルの良品本数を、G/Fを0.00としたサンプルの良品本数で除算して得た値(効果率)を示す。また、図4に、硬度差と効果率との関係を表すグラフを示す。尚、「硬度差」とあるのは、「E3−E1」及び「E3−E2」のうち絶対値の大きい方の値をいう。また、「効果率」については、その値が大きいほど、G/Fを0.00からG/Fを0.10としたとき(すなわち、径方向内側へと膨出させたとき)の効果が大きいことを意味する。
Figure 0005092022
表3に示すように、硬度差の大小に関わらず、G/Fを0.10としたサンプルは、全てのサンプルにおいて割れの発生は確認されなかった。一方で、G/Fを0.00としたサンプルにおいては、割れの発生が確認されたが、特に、硬度差の絶対値が20以上となったときに良品本数が極端に減少してしまうことが明らかとなった。これは、硬度差が生じている箇所には応力がより集中してしまいやすく、ひいては応力腐食割れがより発生しやすいためであると考えられる。従って、図4に示す、硬度差及び効果率の関係からも分かるように、硬度差の絶対値が20以上と比較的大きい場合に、G/Fを0.00よりも大きくすることによる作用効果がより顕著に奏されるといえる。換言すれば、G/Fを0.00よりも大きくすること、すなわち中間部を径方向内側へと膨出させることは、中間部において硬度差の絶対値が20以上となる場合に特に有意であるといえる。
次に、G/F=0.00、又は、G/F=0.10とした上で、主体金具の肉厚等を変更することで、軸線と直交する方向に沿った第1、第2薄肉部の断面積H(mm2)を種々変更させたスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の耐腐食割れ評価試験を行った。そして、G/Fを0.00としたサンプル及びG/Fを0.10としたサンプルについての良品本数をそれぞれ計測するとともに、上述の効果率を算出した。尚、腐食液へのサンプルの投入時間は48時間とした。表4及び表5に、当該試験の結果を示すとともに、図5に、断面積Hと効果率との関係を表すグラフを示す。尚、「断面積H」は、第1薄肉部の断面積及び第2薄肉部の断面積のうち小さい方の値をいう。
Figure 0005092022
Figure 0005092022
表4及び表5に示すように、断面積Hの大小に関わらず、G/Fを0.10としたサンプルは、全てのサンプルにおいて割れの発生は確認されなかった。一方で、G/Fを0.00としたサンプルにおいては割れの発生が確認されたが、特に断面積Hを35mm2以下としたときに、良品本数が極端に減少してしまうことが明らかとなった。これは、断面積Hを35mm2以下と比較的小さくしたことで、中間部に対して単位断面積当たりに加わる応力が増大してしまったためであると考えられる。従って、図4に示す、断面積H及び効果率の関係からも分かるように、断面積Hが35mm2以下と比較的小さくした場合に、G/Fを0.00よりも大きくすることによる効果がより顕著に奏されるといえる。換言すれば、G/Fを0.00よりも大きくすること、すなわち中間部を径方向内側へと膨出させることは、例えば、スパークプラグの小径化などに伴い断面積Hが35mm2以下となる場合において、特に有意であるといえる。
尚、断面積Hが小さいほど、G/Fを0.00としたことによる作用が効果的に発揮されるといえる。すなわち、図4に示すように、G/Fを0.00よりも大きくすることによる割れの抑制効果は、断面積Hを31.2mm2以下としたときに一層顕著に発揮され、断面積Hを26.4mm2以下としたときにさらに顕著に発揮され、断面積Hを19.4mm2以下としたときに極めて顕著に発揮されるといえる。
以上、上記試験の結果を勘案して、中間部に20Hv以上と比較的大きな硬度差が生じていたり、断面積Hが35mm2以下と比較的小さい場合に、中間部を径方向内側に膨出させることによる作用効果が顕著に発揮されるといえる。
次いで、中間部のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったとき(中間部の座屈変形がほぼ終了したとき)における押圧力Q(N)を一定とした上で、中間部のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となる前段階であって、前記部位が600℃となったときに印加される電流の最大振幅の50%の電流が印加されたとき(通電を開始したとき)における押圧力P(N)を種々変更して、前記加締め加工を行い、複数のスパークプラグのサンプルを20本ずつ作製した。次いで、作製された各サンプルについて、それぞれの中間部を観察し、中間部の断面形状を特定した。そして、20本のサンプルの全てにおいて中間部が径方向内側及び外側の双方に膨出していた場合には、応力腐食割れを防止する面で好ましい形状を極めて高い割合で形成可能であるとして「◎」の評価を下し、20本中の半数以上のサンプルにおいて中間部が径方向内側及び外側の双方に膨出していた場合には、応力腐食割れを防止する面で好ましい形状を高い割合で形成可能であるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、20本中の過半数のサンプルにおいて中間部に径方向内側への膨出が見られなかった場合には、中間部を径方向内側及び外側の双方に膨出する形状に形成することが難しいとして「×」の評価を下すこととした。表6に、押圧力P、Qと評価とを示す。
Figure 0005092022
表6に示すように、押圧力Pを押圧力Q以下としてスパークプラグを形成した場合には、高い割合で中間部を径方向内側及び外側の双方へと膨出可能であることが明らかとなった。これは、変形開始前に印加される押圧力Pが比較的小さいことから、中間部が変形開始前に径方向外側へと膨出しやすい形状になってしまうことをより確実に防止できたためであると考えられる。特に、押圧力Pを0.8Q以下とした場合には、極めて高い割合で中間部を径方向外側及び内側の双方に膨出させることができ、製造されるスパークプラグの応力腐食割れを防止するという面でより一層好ましいことがわかった。
以上より、中間部を径方向外側及び内側の双方に膨出させるためには、P<Qとなるように押圧力を調整することが望ましく、P≦0.8Qを満たすように押圧力を調整することがより望ましいといえる。
次いで、前記第1の金型のうち主体金具に接触する部位を軸線方向に沿って軸線と直交する平面に投影させたときの投影面積Sと押圧力Pとの関係を確かめるべく、投影面積Sを一定とした上で、押圧力Pを種々変更して上述の加締め加工を行い、それぞれ20本ずつスパークプラグのサンプルを作製した。そして、第1の金型と主体金具との間で異常放電が生じることなく、各サンプルについて問題なく加締め加工を行うことができた場合には「○」の評価を下し、第1の金型と主体金具との間で異常な放電が生じてしまい、通電不良により加締め加工に支障が生じてしまった場合には「△」の評価を下すこととした。表7に、押圧力Pと評価とを示す。尚、投影面積Sは、90mm2とし、押圧力Qを2.0×103Nとした。
Figure 0005092022
表7に示すように、押圧力Pを450N未満としたとき、すなわち、P/S<5(N/mm2)としたときには、通電不良が生じてしまい、加締め加工に支障が生じてしまうことが明らかとなった。一方で、押圧力を450N以上としたとき、すなわち、P/S≧5(N/mm2)としたときには、通電不良が生じることなく、加締め加工を問題なく行えることがわかった。これは、第1の金型のうち主体金具に接触する部位の単位面積当たりの押圧力を十分に大きくしたことで、第1の金型が主体金具に対して比較的大きな圧力をもって接触し、ひいては第1の金型から主体金具へのより確実な通電が図られたためであると考えられる。
次に、中間部の座屈変形が開始する際の中間部の温度を種々変更した上で、前記加締め加工を行い、スパークプラグのサンプルをそれぞれ20本ずつ作製した。そして、作製された各サンプルについて、それぞれの中間部を観察し、中間部の断面形状を特定した。ここで、20本のサンプルの全てにおいて中間部が径方向内側及び外側の双方に膨出していた場合には、「◎」の評価を下し、20本中の半数以上のサンプルにおいて中間部が径方向内側及び外側の双方に膨出していた場合には、「○」の評価を下すこととした。一方で、第1の金型と主体金具との間で放電が生じてしまった場合には、加締め加工が難しいとして「△」の評価を下すこととした。尚、当該試験においては、サーボプレスにより、P<Qとなるように押圧力を制御しつつ、中間部の変形が開始する温度を変更させることとした。表8に、中間部の温度及び評価、並びに、中間部の温度に対応して設定したP及びQを示す。
Figure 0005092022
表8に示すように、座屈変形が開始する際の中間部の温度を350℃以上とすることで、中間部を径方向外側及び内側の双方へとより確実に膨出可能であることがわかった。一方で、座屈変形が開始する際の中間部の温度が1100℃を超えてしまうと、通電異常が生じてしまうことが明らかとなった。これは、座屈変形が開始する際の中間部の温度を1100℃よりも大きくするためには、主体金具に対して大電流を印加せざるを得ず、また変形開始時の圧力も小さくする必要があり、金型と主体金具との密着性が悪くなることから、結果として、第1の金型と主体金具との間で放電が生じやすくなってしまうことによると考えられる。
以上、各試験の結果を勘案して、中間部を所望の形状により確実に成形するためには、P/S≧5(N/mm2)となるように押圧力Pや第1金具の大きさを設定したり、変形開始時における中間部の温度を350℃以上1100℃以下とすることが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、中間部41の変形が開始する際の温度が350℃以上1100℃以下とされているが、中間部41の変形が開始する際の温度はこれに限定されるものではない。また、本実施形態では、加締め加工に際して、中間部41の軸線CL1に沿った変形量が0.2mm以上1.0mm以下とされ、さらに、中間部41の最高温度が600℃以上1300℃以下となるように通電加熱されているが、中間部41の軸線CL1に沿った変形量や中間部41の最高温度は、上記範囲に限定されるものではない。
(b)上記実施形態では、金型51,52から主体金具3へと加えられる押圧力が、軸線CL1に沿った中間部41の変形量に基づいて制御されているが、押圧力の制御手法はこれに限定されるものではない。
(c)上記実施形態では、スパークプラグ1の小径化に伴い、第1薄肉部43の断面積及び第2薄肉部の断面積のうち小さい方の断面積Hが35mm2以下とされているが、薄肉部43,44の断面積は特に限定されるものではない。本発明によれば、薄肉部43,44の断面積が比較的大きい場合であっても、応力腐食割れの発生を効果的に防止することができる。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…スパークプラグ(内燃機関用スパークプラグ)
2…絶縁体(絶縁碍子)
3…主体金具
16…鍔部
19…工具係合部
20…加締め部
41…中間部
42…膨出部
42M…最膨出部
43…第1薄肉部
44…第2薄肉部
51…第1の金型(金型)
CL1…軸線

Claims (15)

  1. 軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備え、
    前記主体金具は、
    径方向外側に膨出する鍔部と、
    内燃機関取付けのための工具が係合される工具係合部と、
    前記鍔部及び前記工具係合部の間に位置する中間部とを具備し、
    前記中間部は、径方向内側及び径方向外側の双方に膨出する膨出部を有する内燃機関用スパークプラグであって、
    前記中間部は、前記膨出部よりも前記軸線方向後端側に位置する部位であり、当該部位のうち最も薄肉の部位である第1薄肉部と、前記中間部のうち前記膨出部よりも前記軸線方向先端側に位置する部位であり、当該部位のうち最も薄肉の部位である第2薄肉部とを有し、
    前記膨出部は、最も径方向内側に膨出している部位である最膨出部を有し、
    前記軸線を含む断面において、
    前記軸線に沿った前記第1薄肉部及び前記第2薄肉部間の距離をF(mm)とし、
    前記第1薄肉部のうち最も径方向内側に位置する部位と前記第2薄肉部のうち最も径方向内側に位置する部位とを結ぶ仮想線に対する、前記最膨出部の径方向内側への膨出量をG(mm)としたとき、
    次の式(1)を満たすことを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
    0.00<G/F≦0.18…(1)
  2. 0.00<G/F≦0.15を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 前記第1薄肉部のビッカース硬度をE1(Hv)、前記第2薄肉部のビッカース硬度をE2(Hv)、前記最膨出部のビッカース硬度をE3(Hv)としたとき、次の式(2),(3)のうち少なくとも一方を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
    20≦|E1−E3|…(2)
    20≦|E2−E3|…(3)
  4. 前記軸線と直交する断面において、前記第1薄肉部の断面積と前記第2薄肉部の断面積とのうち小さい方の断面積をH(mm2)としたとき、H≦35であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  5. H≦31.2であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  6. H≦26.4であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. H≦19.4であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  8. 軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備え、
    前記主体金具が、径方向外側に膨出する湾曲面状の外周面を有する中間部を具備するスパークプラグの製造方法であって、
    前記絶縁体と前記主体金具とを固定する際には、前記主体金具に前記絶縁体を挿通させた状態で、前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向に沿った押圧力を加えつつ、少なくとも前記中間部を通電加熱することにより、前記中間部を圧縮させ潰れ変形させるとともに、前記主体金具の後端開口部を径方向内側に屈曲させて加締め部を形成することで、前記絶縁体と前記主体金具とを固定し、
    前記押圧力のうち、
    前記中間部のうち径方向外側に最も膨出する部位の温度が600℃となったときの押圧力をQ(N)とし、
    前記部位が600℃となる前段階であって、前記部位が600℃となったときにおいて前記中間部に印加される電流値の50%の電流値が印加されたときの押圧力をP(N)としたとき、
    P<Q
    を満たすことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  9. P≦0.8Qを満たすことを特徴とする請求項8に記載のスパークプラグの製造方法。
  10. 前記中間部の変形開始時における前記中間部の温度を350℃以上1100℃以下としたことを特徴とする請求項8又は9に記載のスパークプラグの製造方法。
  11. 前記加締め部に対応する湾曲面を有する筒状の金型が前記軸線に沿って移動することにより、前記主体金具の後端部に対して前記押圧力が加えられ、
    前記金型のうち前記主体金具に接触する部分を前記軸線と直交する平面に投影し、当該投影された部分の面積をS(mm2)としたとき、
    P/S≧5(N/mm2
    を満たすことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  12. 前記通電加熱時における前記中間部の最高温度を600℃以上1300℃以下としたことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  13. 前記中間部の前記軸線に沿った変形量を0.2mm以上1.0mm以下としたことを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  14. 前記中間部の前記軸線に沿った変形量に基づいて、前記主体金具の後端部に加えられる押圧力を制御することを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  15. 前記中間部の前記軸線に沿った変形量に基づいて、前記主体金具の後端部を押圧する治具の前記軸線に沿った移動量を制御することを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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