JP4834764B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関等に使用されるスパークプラグの製造方法に関する。
スパークプラグは、内燃機関(エンジン)等の燃焼装置に取付けられ、燃焼室内の混合気への着火のために用いられる。一般的にスパークプラグは、軸線方向に沿って延びる軸孔を有する絶縁体と、当該軸孔に挿通される中心電極と、絶縁体の外周に設けられる筒状の主体金具とを備える。また、主体金具の外周面には、燃焼装置の取付孔に螺合するためのねじ部と、ねじ部の後端から後端側へと延びる円筒状のねじ首と、ねじ首の後端側に設けられ、リング状のガスケットを介して燃焼装置に対して間接的に接触する座部とが形成される(例えば、特許文献1等参照)。
一般的に、前記主体金具と前記絶縁体とは、ガスケットを設ける前段階において、加締めにより固定される。より詳しくは、まず、主体金具に絶縁体を挿入した状態で、受け型の挿通孔に主体金具の先端側を挿入し、受け型にて主体金具を保持する。このとき、前記座部は、挿通孔の開口部外縁に対して面接触することとなる。次いで、環状の押し型を用いて主体金具の後端側開口部に対して軸方向に沿った荷重を加える。これにより、主体金具の後端側開口部が、径方向内側に向けて屈曲させられて、絶縁体のうちの径方向外側に膨出する大径部に対して係止される加締め部となり、その結果、主体金具と絶縁体とが固定される。
ところで、気密性の更なる向上を実現するという観点から、ガスケットを設けることなく、前記座部と燃焼装置とを直接密着させる手法が提案されている(例えば、特許文献2等参照)。すなわち、座部を軸線方向先端側に向けて先細るテーパ状に形成し、当該座部を燃焼装置に対して面接触させることで、燃焼装置に対する座部のシール性を高めることができ、その結果、気密性の更なる向上を図ることができる。
特開2008−108478号公報 特開2001−118659号公報
しかしながら、座部を先端側に向けて先細るテーパ状に形成した場合には、前記加締め固定時において主体金具に荷重を加えた際に、座部の肉が受け型の接触面に沿うようにし径方向内側に向けて変形してしまうおそれがある。そのため、座部の肉が受け型の挿通孔に入り込んでしまい、ひいては受け型に対して主体金具が食付いてしまうおそれがある。主体金具の食付きが生じてしまうと、受け型から主体金具を取外す際に余計な手間を要してしまい、生産性の低下を招いてしまうおそれがある。また、座部の肉が挿通孔に入り込むことで、座部に傷が付いてしまい、その結果、歩留まりの低下を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、主体金具及び絶縁体を固定する際において、受け型に対する主体金具の食付きを効果的に抑制することができ、ひいては生産性の向上等を図ることができるスパークプラグの製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグの製造方法は、軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備えるとともに、
前記主体金具が、
燃焼装置の取付孔に螺合するためのねじ部と、
前記ねじ部の後端側に位置する座部とを有し、
前記燃焼装置の取付孔に前記ねじ部が螺合されたとき、前記座部が前記燃焼装置に密着するスパークプラグの製造方法であって、
前記ねじ部を挿通可能な挿通孔、及び、当該挿通孔の開口に連接するテーパ部を有する受け型を用いて、前記挿通孔に前記ねじ部を挿通するとともに、前記座部を前記テーパ部に接触させた状態で、前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向に沿った押圧力を加え、前記主体金具の後端開口部を径方向内側に屈曲させて加締め部を形成することで、前記絶縁体と前記主体金具とを固定する固定工程を含み、
前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が0.5°以上とされることを特徴とする。
上記構成1によれば、主体金具及び絶縁体を固定する固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が0.5°以上とされている。すなわち、受け型のテーパ部に対して、主体金具の座部が面接触することなく、環状に線接触するように構成されている。従って、軸線に沿った押圧力が主体金具に加えられた際に、加えられた力の大半が、座部をテーパ部に対して押し付けて、圧縮・変形させることに用いられることとなる。これにより、径方向内側に向けて座部の肉が変形してしまうことをより確実に防止することができ、受け型に対して主体金具が食付いてしまうことをより確実に防止できる。その結果、固定工程の後に、受け型から主体金具を容易に取外すことができ、生産性の向上を図ることができる。
さらに、受け型に対する主体金具の食付きを防止することで、座部に傷が付いてしまうことをより確実に防止することができる。すなわち、上記構成1によれば、生産性に加えて、歩留まりの向上をも図ることができる。
構成2.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1において、前記座部の先端の外径が、前記挿通孔及び前記テーパ部の境界部分の内径に対して0.1mm以上0.8mm以下大きくされることを特徴とする。
上記構成2によれば、挿通孔とテーパ部との境界部分の内径に対して、座部の先端の外径が0.1mm以上大きくされている。すなわち、固定工程において、座部のうちテーパ部に押し付けられ、変形する部分から挿通孔までの間に十分なクリアランスが設けられることとなる。そのため、主体金具に荷重を加えた際に、仮に座部の肉が径方向内側に向けて変形した場合であっても、座部の肉が挿通孔まで到達してしまうことをより一層確実に防止することができる。その結果、受け型に対する主体金具の食付きを一層確実に防止することができ、生産性及び歩留まりの更なる向上を図ることができる。
ところで、座部の先端の外径を大きくするに従って、座部の面積は減少することとなる。従って、座部の先端の外径を過度に大きくしてしまうと、座部と燃焼装置との間の接触面積が不十分なものとなってしまい、気密性が低下してしまうおそれがある。
この点、上記構成2によれば、座部の先端の外径と、挿通孔及びテーパ部の境界部分の内径との径差が0.8mm以下とされている。このため、座部の面積を十分に確保することができ、製造されたスパークプラグにおける気密性の低下をより確実に防止することができる。
構成3.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成2において、前記座部の先端の外径が、前記挿通孔及び前記テーパ部の境界部分の内径に対して0.3mm以上大きくされることを特徴とする。
上記構成3によれば、挿通孔とテーパ部との境界部分の内径に対して、座部の先端の外径が0.3mm以上大きくされており、座部のうちテーパ部に押し付けられ、変形する部分から挿通孔までの間に非常に大きなクリアランスが設けられている。これにより、座部の肉が挿通孔まで至ってしまうことをより効果的に防止することができ、受け型に対する主体金具の食付きをより一層確実に防止することができる。
構成4.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が9.0°以下とされることを特徴とする。
上記構成4によれば、軸線を含む断面におけるテーパ部と座部とのなす角度が9.0°以下とされるため、座部をテーパ部に沿った形状へとより確実に変形させることができる。そのため、特に座部のうちテーパ部に沿って変形させた部位が燃焼装置に対して密着するようにスパークプラグを構成した場合において、燃焼装置に対する座部の接触面積を十分に確保することができる。その結果、製造されたスパークプラグにおいて、一層優れた気密性を実現することができる。
構成5.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が1.0°以上とされることを特徴とする。
上記構成5によれば、軸線を含む断面においてテーパ部と座部とのなす角度が1.0°以上とより大きく設定されている。そのため、軸線に沿った押圧力が主体金具に加えられた際に、加えられた力のより多くが、座部をテーパ部に対して押し付けて、圧縮・変形させることに用いられる。その結果、径方向内側に向けて座部の肉が変形してしまうことをより一層効果的に防止することができ、生産性や歩留まりのより一層の向上を図ることができる。
構成6.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記ねじ部のねじ径が12.0mm以下であることを特徴とする。
近年、スパークプラグの小型化の要請に応えるべく、主体金具の小径化がなされ得る。しかし、主体金具を小径化した場合には、固定工程において、テーパ部に対する座部の接触面積が減少してしまう。そのため、主体金具に押圧力が加えられた際に、座部に加わる圧力がより増大してしまい、径方向内側に向けて座部の肉がより変形してしまいやすい。すなわち、小径化された主体金具は、固定工程において、受け型に対する主体金具の食付きの発生がより懸念される。
この点、上記構成6における主体金具は、そのねじ部のねじ径が12.0mm以下と比較的小径化されたものであり、受け型に対する主体金具の食付きがより懸念されるものであるが、上記構成1等を採用することで、このように小径化された主体金具であっても、受け型に対する主体金具の食付きを効果的に防止することができる。換言すれば、ねじ部のねじ径が12.0mm以下と小径化された主体金具と絶縁体とを固定する際に、上記構成1等を採用することがより有意であるといえる。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 第1実施形態における固定工程での座部やテーパ部の構成を示す部分拡大断面図である。 固定工程において押し型から荷重を加えた後の主体金具等の構成を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態における固定工程での座部やテーパ部の構成を示す部分拡大断面図である。 座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通孔の境界部分の内径との径差を0.0mmとした上で、座部とテーパ部とのなす角度を種々変更したサンプルについての食付き発生評価試験の試験結果を示すグラフである。 座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通孔の境界部分の内径との径差を0.3mmとした上で、座部とテーパ部とのなす角度を種々変更したサンプルについての食付き発生評価試験の試験結果を示すグラフである。 気密性評価試験の試験方法を説明するための一部破断正面模式図である。 軸線と座部とのなす角度を63°とした上で、座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通孔の境界部分の内径との径差を種々変更したサンプルについての食付き発生評価試験の試験結果を示すグラフである。 軸線と座部とのなす角度を64°とした上で、座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通孔の境界部分の内径との径差を種々変更したサンプルについての食付き発生評価試験の試験結果を示すグラフである。
〔第1実施形態〕
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。また、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層5Bとにより構成されている。また、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されるとともに、絶縁碍子2の先端から突出している。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されている。また、主体金具3の外周面には、軸線CL1に沿って先端側から後端側へと順に、ねじ部15、ねじ首16、連接部17、座部18、及び、拡径部19が設けられている。
前記ねじ部15は、スパークプラグ1を内燃機関等の燃焼装置に取付ける際に燃焼装置の取付孔に螺合されるものであり、本実施形態では、そのねじ径が比較的小径化(例えば、12.0mm以下と)されている。また、前記ねじ首16は、前記ねじ部15の後端から連続して形成され、ねじ部15のねじ径よりも小径の円柱状をなしている。
加えて、前記座部18は、軸線CL1方向後端側へと拡径するテーパ状をなしており、スパークプラグ1を燃焼装置に取付けたときに、燃焼装置のシート面に対して面接触するようになっている。また、前記連接部17は、前記座部18の先端とねじ首16の後端とを連接するように構成されており、前記座部18と同様にテーパ状に形成されている。但し、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1と連接部17の外形線とのなす角度は、軸線CL1と座部18の外形線とのなす角度よりも大きくされている。そのため、スパークプラグ1を燃焼装置に取付けた際には、連接部17は燃焼装置に対し非接触となる。
また、前記拡径部19は、前記座部18の後端から後端側へと延び、径方向外側に膨出する鍔状をなしている。さらに、前記拡径部19の後端側には、スパークプラグ1を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部20が設けられている。加えて、主体金具3の後端部には、絶縁碍子2を保持するための加締め部21が設けられている。
さらに、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部22が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部22に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部21を形成することによって固定される。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,22間には、円環状の板パッキン23が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材24,25が介在され、リング部材24,25間にはタルク(滑石)26の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン23、リング部材24,25及びタルク26を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部には、自身の略中間が曲げ返されて、自身の先端部が中心電極5の先端部と対向する接地電極27が接合されている。接地電極27は、Ni合金からなる外層27Aと、前記Ni合金よりも良熱導電性金属である銅合金や純銅、純Niからなる内層27Bとの2層構造となっている。そして、前記中心電極5の先端部と接地電極27の先端部との間には、火花放電間隙33が形成されており、当該火花放電間隙33において、前記軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について説明する。
まず、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用いて、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体を得る。そして、得られた成形体に対し、研削加工により外形を整形した上で、焼成加工を施すことにより絶縁碍子2が得られる。
また、絶縁碍子2とは別に中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金等を配置したNi合金を鍛造加工して中心電極5を作製する。
そして、上記のようにして得られた絶縁碍子2及び中心電極5と、抵抗体7と、端子電極6とが、ガラスシール層8,9によって封着固定される。ガラスシール層8,9としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されており、当該調製されたものが抵抗体7を挟むようにして絶縁碍子2の軸孔4内に注入された後、後方から前記端子電極6で押圧しつつ、焼成炉内にて加熱することにより焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10の表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
次に、主体金具3を加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)に冷間鍛造加工等を施すことで貫通孔を形成するとともに、概形を形成する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端面に、Ni合金等からなる直棒状の接地電極27を抵抗溶接する。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15が転造によって形成される。これにより、接地電極27の接合された主体金具3が得られる。尚、接地電極27の溶接された主体金具3に、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施されることとしてもよい。また、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
尚、得られた主体金具3については、図2に示すように、軸線CL1を含む断面において、座部18の外形線と軸線CL1とのなす角度X1が、取付られる燃焼装置のシート面と燃焼装置の取付孔の中心軸とのなす角度よりも0.5°以上9.0°以下だけ小さくなるように設定されている。加えて、前記座部18の先端の外径はD(mm)とされ、ねじ部15のねじ径よりも大径化されている。さらに、主体金具3のうち少なくとも前記座部18の硬度は、ビッカース硬度で150Hv以上350Hv以下とされている。
その後、固定工程において、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが固定される。
固定工程においては、まず、主体金具3に絶縁碍子2を挿入した状態で、筒状の受け型41に主体金具3の先端側を挿入することで、受け型41により主体金具3を保持する。尚、前記受け型41は、前記ねじ部15を挿通可能な挿通孔42と、当該挿通孔42の開口に連接するテーパ部43とを有している。ここで、前記テーパ部43については、軸線CL1を含む断面において、その外形線と軸線CL1とのなす角度Y1が、燃焼装置のシート面と燃焼装置の取付孔の中心軸とのなす角度と同一(例えば、63°)となるように設定されている。従って、固定工程では、軸線CL1を含む断面において、テーパ部43と前記座部18とのなす角度α1が0.5°以上9.0°以下(例えば、1.0°以上9.0°以下)となるように構成されている。また、固定工程における初期段階(後述する押し型45を用いて荷重を加える前の段階)においては、座部18のうち、その先端部のみが前記受け型41のテーパ部43に対して環状に線接触するようになっている。
加えて、前記主体金具3の座部18先端の外径D(mm)は、挿通孔42及びテーパ部43の境界部分の内径d(mm)よりも0.1mm以上0.8mm以下だけ(例えば、0.3mm以上0.8mm以下だけ)大きくなるように構成されている。従って、座部18の先端部(角部)は、挿通孔42とテーパ部43との境界部分(角部)ではなく、テーパ部43の平面部分に対して接触するようになっている。
さらに、前記受け型41は、焼き入れ鋼等の硬鋼により形成されており、少なくとも前記テーパ部43の硬度はロックウェル硬度で50HRC以上66HRC以上(ビッカース硬度で513Hv以上865Hv以下)とされている。すなわち、受け型41のうち、少なくとも前記座部18に接触する部位の硬度は、座部18の硬度よりも大きくなるように構成されている。
製造方法の説明に戻り、前記受け型41にて主体金具3を保持した後、押し型45を主体金具3の上方から装着する。尚、押し型45は筒状をなすとともに、開口部先端の内周面に、前記加締め部21の形状に対応した湾曲面部46を備えている。
次いで、前記受け型41及び押し型45によって前記主体金具3を挟み込んだ状態で、押し型45を主体金具3側へと相対移動させ、主体金具3に対して軸線CL1方向に沿って所定の荷重(例えば、30kN以上50kN以下)を加える。これにより、図3に示すように、座部18が受け型41のテーパ部43に押し付けられて変形し、軸線CL1を含む断面において、座部18と軸線CL1とのなす角度が、テーパ部43と軸線CL1とのなす角度Y1と等しくなる。その結果、座部18は、燃焼装置のシート面に対して面接触可能に構成されることとなる。また、主体金具3の後端側開口が径方向内側へと屈曲させられることで、前記加締め部21が形成され、絶縁碍子2と主体金具3とが固定される。
尚、押し型45から荷重を加えることで、拡径部19及び工具係合部20の間に位置する比較的薄肉の円筒状部位が径方向外側に向けて湾曲変形する。これにより、主体金具3から絶縁碍子2に対して軸線CL1に沿った軸力が加わることとなり、その結果、絶縁碍子2と主体金具3とがより確実に固定される。
主体金具3と絶縁碍子2とを固定した後、接地電極27を中心電極5側に屈曲させるとともに、中心電極5の先端部及び接地電極27の先端部の間の火花放電間隙33の大きさを調節することで、上述したスパークプラグ1が得られる。
以上詳述したように、上記実施形態によれば、固定工程では、軸線CL1を含む断面におけるテーパ部43と座部18とのなす角度α1が0.5°以上とされている。すなわち、固定工程の初期段階において、受け型41のテーパ部43に対して、主体金具3の座部18が面接触することなく、環状に線接触するように構成されている。従って、軸線CL1に沿った押圧力を押し型45から主体金具3に加えた際に、加えられた力の大半が、座部18をテーパ部43に対して押し付けて、変形させることに用いられることとなる。これにより、径方向内側に向けて座部18の肉が変形してしまうことをより確実に防止することができ、受け型41に対する主体金具3の食付きをより確実に防止できる。その結果、固定工程後において、受け型41から主体金具3を容易に取外すことができ、生産性の向上を図ることができる。
さらに、受け型41に対する主体金具3の食付きを防止することで、座部18に傷が付いてしまうことをより確実に防止することができる。すなわち、上記実施形態によれば、生産性に加えて、歩留まりの向上をも図ることができる。
加えて、座部18の先端の外径Dが、挿通孔42とテーパ部43との境界部分の内径dに対して0.1mm以上大きくされている。従って、固定工程において、座部18のうちテーパ部43に接触し変形する部分から挿通孔42までの間に十分なクリアランスを確保することができる。そのため、押し型45により荷重を加えた際に、仮に座部18の肉が径方向内側に向けて変形した場合であっても、座部18の肉が挿通孔42まで到達してしまうことをより一層確実に防止することができる。その結果、受け型41に対する主体金具3の食付きを一層確実に防止することができ、生産性及び歩留まりの更なる向上を図ることができる。
併せて、上記実施形態によれば、座部18の先端の外径Dと、挿通孔42及びテーパ部43の境界部分の内径dとの径差が0.8mm以下とされている。そのため、座部18の面積を十分に確保することができ、製造されたスパークプラグ1において、気密性の低下をより確実に防止することができる。
また、固定工程では、軸線CL1を含む断面におけるテーパ部43と座部18とのなす角度α1が9.0°以下とされているため、座部18をテーパ部43に沿った形状へとより確実に変形させることができる。そのため、燃焼装置に対する座部18の接触面積をより一層十分に確保することができ、気密性の更なる向上を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次いで、第2実施形態について図面を参照しつつ、特に第1実施形態との相違点を中心に説明する
本第2実施形態においては、図4に示すように、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1と座部68とのなす角度X2が、上記第1実施形態における軸線CL1と座部18とのなす角度X1と相違している。すなわち、本第2実施形態では、前記角度X2が、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1とテーパ部43とのなす角度Y1よりも0.5°以上(例えば、1.0°以上9.0°以下だけ)大きくなるように構成されている。従って、本第2実施形態においては、軸線CL1を含む断面において、テーパ部43と座部68とのなす角度α2が0.5°以上とされているとともに、固定工程の初期段階においては、座部68の後端部のみが受け型41のテーパ部43に対して環状に線接触するようになっている。そして、押し型45により荷重が加えられることで、加締め部21が形成されるとともに、座部68の後端側部分がテーパ部43に押し付けられて変形する。これにより、座部68のうち後端側部分が座部18とされるとともに、座部68のうち先端側部分が連接部17とされ、上述した主体金具3が得られることとなる。
以上、上記第2実施形態によれば、基本的には上記第1実施形態と同様の作用効果が奏されることとなる。
また、上記第2実施形態によれば、座部68のうちテーパ部43に接触する部分が、挿通孔42から一層離間することになり、押し型45により荷重を加えた際に、変形した座部68の肉が挿通孔42まで極めて至りにくくなる。従って、受け型41に対する主体金具3の食付きをより一層確実に防止することができ、生産性及び歩留まりの更なる向上を図ることができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、ねじ部のねじ径をM10(10.0mm)、M12(12.0mm)、或いは、M14(14.0mm)とした上で、座部の先端の外径を11.9mm又は12.2mmとし、さらに、軸線を含む断面における、軸線と座部とのなす角度Xを種々変更した主体金具のサンプルを各角度Xごとに100本ずつ作製し、各サンプルについて食付き発生評価試験を行った。尚、食付き発生評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルについて、軸線を含む断面における、軸線とテーパ部とのなす角度を一定(63°)とした受け型を用意し、当該受け型を用いて上述の固定工程を行った。そして、角度Xの等しい100本のサンプル中において、受け型に対する主体金具の食付きが発生したサンプルの本数を測定するとともに、食付きの発生した割合(食付き発生率)を算出した。尚、受け型は、テーパ部及び挿通部の境界部分における内径が11.9mmとなるように構成した。また、押し型からサンプルに対して軸線に沿って39kNの荷重を加えた。
さらに、上述の試験により得られたスパークプラグの座部を観察し、受け型のテーパ部と同一の角度(63°)に変形した部分(燃焼装置のシート面に接触する部位)の面積を測定した。ここで、当該部分の面積が十分に大きかった場合には、燃焼装置に取付けた際に、気密性を十分に確保できるとして「○」の評価を下し、一方で、当該部分の面積がやや不足していた場合には、気密性が損なわれてしまうおそれがあるとして「△」の評価を下すこととした。
表1及び表2に、座部の先端の外径を11.9mmとしたサンプル(すなわち、座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通部の境界部分の内径との径差を0.0mmとした場合)についての試験結果を示す。また、表3及び表4に、座部の先端の外径を12.2mmとしたサンプル(すなわち、座部の先端の外径と、受け型のテーパ部及び挿通部の境界部分の内径との径差を0.3mmとした場合)についての試験結果を示す。また、図5に、座部の先端の外径を11.9mmとしたサンプルの食付き発生評価試験の結果をグラフで示し、図6に、座部の先端の外径を12.2mmとしたサンプルの食付き発生評価試験の結果をグラフで示す。尚、表1〜表4及び図5,6中における、「角度α」は、軸線を含む断面において、軸線と座部とのなす角度Xから、軸線とテーパ部とのなす角度(63°)を減じたものである。従って、角度αが正の数であるときには、角度Xが軸線とテーパ部とのなす角度よりも大きく、固定工程の初期段階において、座部の後端部がテーパ部に対して接触していた。一方で、角度αが負の数であるときには、角度Xが軸線とテーパ部とのなす角度よりも小さく、固定工程の初期段階において、座部の先端部がテーパ部に対して接触していた。
Figure 0004834764
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Figure 0004834764
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表1〜表4及び図5,6に示すように、軸線を含む断面において、座部とテーパ部となす角度αを0°としたサンプルについては、受け型に対する主体金具の食付きが著しく発生しやすいことが分かった。これは、テーパ部に対して座部が面接触状態にあったことから、サンプルに対して軸線に沿った荷重を加えたときに、座部の肉が受け型のテーパ部に沿うようにして径方向内側に向けて変形しやすかったためであると考えられる。
これに対して、前記角度αを絶対値で0.5°以上としたサンプルについては、受け型に対する主体金具の食付きを効果的に抑制できることが明らかとなった。これは、サンプルに対して軸線に沿った荷重を加えたときに、加えられた力の大半が、座部をテーパ部に対して押し付けて、圧縮・変形させることに用いられ、その結果、径方向内側に向けた座部の肉の変形が効果的に抑制されたためであると考えられる。
また特に、前記角度αの絶対値をより大きくすることで、受け型に対する主体金具の食付きをより一層抑制できることが確認された。従って、食付きの更なる抑制を図るという観点からは、角度αを絶対値で1.0°以上とすることがより好ましく、角度αを絶対値で2.0°以上とすることがより一層望ましいといえる。
但し、角度αを絶対値で10°とした場合には、食付きの発生を抑制できたものの、座部がテーパ部に沿って変形しにくくなってしまったため、座部の面積がやや不足してしまい、結果として、気密性が損なわれ得ることが明らかとなった。従って、優れた気密性を確保するという観点からは、角度αを絶対値で9.0°以下とすることが好ましいといえる。
また、座部の先端の外径と、テーパ部及び挿通部の境界部分の内径との径差を0.3mmとしたサンプルについては、径差を0.0mmとしたサンプルと比較して、食付きの発生をより確実に抑制できることが明らかとなった。
次いで、この径差の大小により発揮される作用効果を確認すべく、座部の先端の外径Dを種々変更することで、テーパ部及び挿通部の境界部分の内径dに対する前記座部の外径Dの径差(D−d)を種々変更した主体金具のサンプルを100本ずつ作製し、各サンプルについて上述の食付き発生評価試験を行った。尚、サンプルについては、軸線を含む断面において、軸線と座部とのなす角度Xを63°(角度α=0°)或いは64°(角度α=1°)とした。また、前記受け型のテーパ部と挿通孔との境界部分における内径dは11.9mmとした。
さらに、上記試験により得られたスパークプラグのサンプルについて、気密性評価試験を併せて行った。尚、気密性評価試験は、JIS B8031の規格に準じたものであり、その概要は次の通りである。すなわち、図7に示すように、エンジンヘッドを模したアルミ製の試験台TBの取付孔AHにサンプルSを取付けた上で、30分間に亘って150℃にてサンプルSを保持した。その後、取付孔AHの開口からサンプルSの先端に向けて1.5MPaの空気圧を加えた状態で、座部と試験台TBとの間からの1分間当たりの空気の漏れ量を測定した。ここで、空気の漏れ量が5ml/分以下である場合には、気密性に優れるとして「○」の評価を下し、一方で、空気の漏れ量が5ml/分を超える場合には、気密性にやや劣るとして「△」の評価を下すこととした。
表5に、角度Xを63°(角度αを0.0°)としたサンプルについての試験結果を示す。また、表6に、角度Xを64°(角度αを1°)としたサンプルについての試験結果を示す。加えて、図8に、角度Xを63°としたサンプルについての食付き発生評価試験の結果をグラフで示し、図9に、角度Xを64°としたサンプルについての食付き発生評価試験の結果をグラフで示す。
Figure 0004834764
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表5,6及び図8,9に示すように、径差(D−d)を大きくすることで、受け型に対する主体金具の食付きを抑制することができ、径差(D−d)を0.1mm以上とすることで、受け型に対する主体金具の食付きを極めて効果的に抑制できることが分かった。これは、0.1mm以上と十分に大きな径差を設けたことで、座部のうちテーパ部に接触し変形する部分から挿通孔までの間に十分なクリアランスが生まれ、その結果、押し型により荷重を加えた際に仮に座部の肉が径方向内側に向けて変形した場合であっても、座部の肉が挿通孔まで到達しにくくなったことによると考えられる。
また特に、径差(D−d)を0.3mm以上とすることで、受け型に対する主体金具の食付きを極めて効果的に抑制できることが明らかとなった。
一方で、径差(D−d)を0.9mmとしたサンプルについては、食付きの発生を抑制できたものの、気密性にやや劣ることが分かった。これは、径差(D−d)を大きくするに従って、座部の面積が減少してしまい、その結果、座部と試験台TBとの間の接触面積が減少してしまったためであると考えられる。
以上、上記試験の結果を総合的に勘案して、受け型に対する主体金具の食付きを抑制すべく、軸線に沿った断面において、テーパ部と座部とのなす角度を0.5°以上とすることがより好ましいといえる。また、受け型に対する主体金具の食付きの更なる抑制を図るという観点からは、テーパ部と座部とのなす角度を1.0°以上としたり、径差(D−d)を0.1mm以上確保したりすることがより好ましいといえる。さらに、テーパ部と座部とのなす角度を2.0°以上としたり、径差(D−d)を0.3mm以上としたりすることで、食付きの発生をより一層確実に抑制することができるといえる。
一方で、気密性を確保するという点から、角度αを9.0°以下としたり、径差(D−d)を0.8mm以下としたりすることが好ましいといえる。
また、上記試験の結果からねじ部のねじ径を小さくするほど、受け型に対する主体金具の食付きが発生しやすいことが確認された。換言すれば、テーパ部と座部とのなす角度や径差(D−d)を上述の構成とすることは、ねじ部のねじ径がM12(12.0mm)以下やM10(10.0mm)以下と小径化された主体金具と、絶縁碍子とを固定する際に、特に有意であるといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記第1実施形態では、固定工程において、座部18の先端の外径D(mm)が、受け型41の挿通孔42及びテーパ部43の境界部分における内径dよりも0.1mm以上大きくされているが、外径Dと内径dとの大小関係はこれに限定されるものではない。従って、外径Dと内径dとが等しくなるように、座部18や受け型41を構成することとしてもよい。
(b)上記実施形態では、軸線CLとテーパ部43とのなす角度が、燃焼装置のシート面の角度と同一となるように設定されており、座部18(68)のうちテーパ部43に沿って変形した部分が、燃焼装置のシート面に対して接触するように構成されている。これに対して、軸線CL1とテーパ部とのなす角度が、燃焼装置のシート面の角度と異なるように受け型を構成するとともに、固定工程前における主体金具について、座部のなす角度が燃焼装置のシート面の角度と同一となるように構成することとしてもよい。この場合には、座部のうちテーパ部に沿って変形しなかった部位が、燃焼装置のシート面に対して接触することとなるが、上記実施形態と同様に、受け型に対する主体金具の食付きを効果的に抑制することができる。
(c)上記実施形態では、固定工程において、主体金具3を加熱することなく、加締め部21を形成すること(いわゆる冷間加締め加工を施すこと)によって、絶縁碍子2と主体金具3とが固定されている。これに対して、固定工程において、主体金具3を通電加熱しつつ、加締め部21を形成すること(いわゆる熱間加締め加工を施すこと)によって、絶縁碍子2と主体金具3とを固定することとしてもよい。尚、冷間加締め加工を施す場合には、熱間加締め加工を施す場合と比較して、押し型45から主体金具3へとより大きな荷重を加える必要があるため、受け型41に対する主体金具3の食付きがより発生しやすい。従って、固定工程において、冷間加締め加工を施すことにより絶縁碍子2と主体金具3とを固定する場合に、本発明の技術思想を採用することが特に有意であるといえる。
(d)上記実施形態では、主体金具3のねじ部15のねじ径が12.0mm以下とされているが、ねじ部15のねじ径はこれに限定されるものではない。
(e)上記実施形態では特に記載していないが、中心電極5の先端部及び接地電極27の先端部の少なくとも一方に貴金属合金(例えば、Pt合金やIr合金等)からなる貴金属チップを設けることとしてもよい。
(f)上記実施形態では、主体金具3の先端部に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(g)上記実施形態では、工具係合部20は断面六角形状とされているが、工具係合部20の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…スパークプラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
15…ねじ部
18…座部
21…加締め部
41…受け型
42…挿通孔
43…テーパ部
CL1…軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に固定された筒状の主体金具とを備えるとともに、
    前記主体金具が、
    燃焼装置の取付孔に螺合するためのねじ部と、
    前記ねじ部の後端側に位置する座部とを有し、
    前記燃焼装置の取付孔に前記ねじ部が螺合されたとき、前記座部が前記燃焼装置に密着するスパークプラグの製造方法であって、
    前記ねじ部を挿通可能な挿通孔、及び、当該挿通孔の開口に連接するテーパ部を有する受け型を用いて、前記挿通孔に前記ねじ部を挿通するとともに、前記座部を前記テーパ部に接触させた状態で、前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向に沿った押圧力を加え、前記主体金具の後端開口部を径方向内側に屈曲させて加締め部を形成することで、前記絶縁体と前記主体金具とを固定する固定工程を含み、
    前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が0.5°以上とされることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 前記座部の先端の外径が、前記挿通孔及び前記テーパ部の境界部分の内径に対して0.1mm以上0.8mm以下大きくされることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記座部の先端の外径が、前記挿通孔及び前記テーパ部の境界部分の内径に対して0.3mm以上大きくされることを特徴とする請求項2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が9.0°以下とされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 前記固定工程では、前記軸線を含む断面において前記テーパ部と前記座部とのなす角度が1.0°以上とされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 前記ねじ部のねじ径が12.0mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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