JP5091988B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

内燃機関の排気浄化システム Download PDF

Info

Publication number
JP5091988B2
JP5091988B2 JP2010173775A JP2010173775A JP5091988B2 JP 5091988 B2 JP5091988 B2 JP 5091988B2 JP 2010173775 A JP2010173775 A JP 2010173775A JP 2010173775 A JP2010173775 A JP 2010173775A JP 5091988 B2 JP5091988 B2 JP 5091988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
amount
urea
selective reduction
reduction catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010173775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012031823A (ja
Inventor
英樹 松永
裕司 安井
英史 橋本
久夫 羽賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010173775A priority Critical patent/JP5091988B2/ja
Publication of JP2012031823A publication Critical patent/JP2012031823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5091988B2 publication Critical patent/JP5091988B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。より詳しくは、還元剤の存在下で排気中のNOxを還元し、かつ還元剤をストレージする選択還元触媒を備えた排気浄化システムに関する。
従来、排気中のNOxを浄化する排気浄化システムの1つとして、アンモニア等の還元剤により排気中のNOxを選択的に還元する選択還元触媒を排気通路に設けたものが提案されている。例えば、尿素添加式の排気浄化システムでは、選択還元触媒の上流側から尿素水を供給し、この尿素水から排気の熱で熱分解又は加水分解することでアンモニアを生成し、このアンモニアにより排気中のNOxを選択的に還元する。このような尿素添加式のシステムの他、例えば、アンモニアカーバイトのようなアンモニウム化合物を加熱することでアンモニアを生成し、このアンモニアを直接添加するシステムも提案されている。以下では、尿素添加式のシステムについて説明する。
このような選択還元触媒には、排気中のNOxの還元に供されなかったアンモニアをストレージする能力がある。すなわち、選択還元触媒に流入するNOx量に対し尿素水の供給量が多い場合には、NOxの還元に供されずに余剰となったアンモニアは選択還元触媒にストレージされ、逆に選択還元触媒に流入するNOx量に対し尿素水の供給量が少ない場合には、選択還元触媒にストレージされていたアンモニアがNOxの還元に供される。したがって、尿素水の供給量を増減することにより、選択還元触媒におけるアンモニアのストレージ量を制御することができる。
NOx浄化の観点からは、選択還元触媒にできるだけ多くのアンモニアがストレージされていることが好ましいものの、選択還元触媒でストレージできるアンモニアの量には限界がある。このため、選択還元触媒にこの限界量を超えるアンモニアが供給されると、ストレージしきれなかったアンモニアは下流側へ排出されてしまうこととなる。
ここで、上記の限界量は、選択還元触媒の温度が高くなるに従って少なくなる特性がある。また、温度変化による限界量の減少速度は、ストレージされているアンモニアが消費されて減少する速度よりも大きい特性がある。このため、例えば、選択還元触媒に限界量に近い量のアンモニアがストレージされている状態で、選択還元触媒の温度が急上昇すると、ストレージされていたアンモニアの一部が下流側へ排出されてしまう(以下、「アンモニアスリップ」という)こととなる。したがって、選択還元触媒の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量を算出することが求められている。
ところで、選択還元触媒では、その温度は一様ではなく、排気の流れ方向に温度分布が存在する。例えば特許文献1では、選択還元触媒の下流側の温度は上流側の温度に追従して変化する点に着目し、一次遅れ応答のモデルを使用して選択還元触媒の温度分布を推定する技術が提案されている。
特許4267536号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、選択還元触媒の温度の影響を大きく受けるNOxの還元率に見合うように、推定された選択還元触媒の温度分布に基づいて還元剤の供給量を算出する技術であり、アンモニアの目標ストレージ量を算出する点については、具体的には何ら検討されていない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、選択還元触媒の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量を算出できる排気浄化システムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気系(例えば、後述の排気通路11)に設けられ、還元剤(例えば、アンモニア)の存在下で排気を浄化し、かつ当該還元剤をストレージする選択還元触媒(例えば、後述の選択還元触媒23)を備える内燃機関の排気浄化システム(例えば、後述の排気浄化システム2)を提供する。この排気浄化システムは、前記選択還元触媒を排気の流れ方向において仮想的に複数の区画に分割し、当該複数の区画毎に温度を推定する温度推定手段(例えば、後述の触媒温度推定部54)と、前記推定された複数の区画毎の温度に基づいて、前記選択還元触媒の目標ストレージ量を算出する目標ストレージ量算出手段(例えば、後述の目標ストレージ量算出部55)と、を備え、前記目標ストレージ量算出手段は、前記複数の区画毎に、上流側の区画の推定温度と比較して最も高い推定温度を用いて当該区画毎のストレージ限界量に相当する最大ストレージ容量を推定し、当該推定された最大ストレージ容量(STUREA_MAX_HAT)に基づいて前記選択還元触媒の目標ストレージ量(STUREA_TRGT)を算出することを特徴とする。
本発明では、選択還元触媒を排気の流れ方向において仮想的に複数の区画に分割し、当該複数の区画毎に温度を推定して、推定された複数の区画毎の温度に基づいて、選択還元触媒の目標ストレージ量を算出する。また、目標ストレージ量の算出の際には、複数の区画毎に、上流側の区画の推定温度と比較して最も高い推定温度を用いて当該区画毎の最大ストレージ容量を推定し、当該推定された最大ストレージ容量に基づいて、選択還元触媒の目標ストレージ量を算出する。
ここで、選択還元触媒の上流側の区画の温度が上昇すると、熱伝導によってその温度は下流側の区画へと伝わり、下流側の区画の温度は上流側の区画の温度に追従して変化する。このとき、選択還元触媒は通常十分に断熱されているため、所定時間が経過すると、下流側の区画の温度は上流側の区画の温度に一致する。このことから、下流側の区画の温度は、上流側の区画の温度によって簡易的に予測できると言える。
そこで、本発明では、下流側の区画の推定温度よりも上流側の区画の推定温度の方が高い場合には、下流側の区画の温度はいずれ当該上流側の区画の推定温度まで上昇すると予測して、下流側の区画の目標ストレージ量の算出に当該上流側の区画の推定温度を用いるものである。これにより、選択還元触媒の温度が上昇して最大ストレージ容量が低減した場合であっても、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる。したがって、本発明によれば、上記のような簡易的なロジックにより、選択還元触媒の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量を算出できる。
この場合、前記排気系のうち前記選択還元触媒の上流側に前記還元剤(例えば、アンモニア)又はその前駆体(例えば、尿素水)を供給する還元剤供給手段(例えば、後述のユリア噴射装置25)と、前記算出された目標ストレージ量(STUREA_TRGT)に基づいて、前記還元剤供給手段による前記還元剤又はその前駆体の供給量を算出する供給量算出手段(例えば、後述のユリア噴射制御部5及びストレージ噴射量算出部52)と、をさらに備えることが好ましい。
この発明では、算出された選択還元触媒の目標ストレージ量に基づいて、選択還元触媒の上流側に供給する還元剤又はその前駆体の供給量を算出する。
これにより、選択還元触媒の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量に基づいて、還元剤又はその前駆体の供給量を算出できる。したがって、ストレージ量が限界量に達するのを抑制でき、選択還元触媒が温度上昇して最大ストレージ容量が低減した場合でもアンモニアスリップを抑制できる。
本発明によれば、選択還元触媒の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量を算出できる排気浄化システムを提供できる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びその排気浄化システムの構成を示す模式図である。 上記実施形態に係るユリア噴射装置によるユリア噴射量の算出に係るブロック図である。 選択還元触媒の温度分布とストレージ量との関係を調べた実験に用いた選択還元触媒及び温度センサの模式図である。 選択還元触媒の温度分布とストレージ量との関係を調べた実験結果を示す図であり、(a)は、触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)は、触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。 本実施形態に係る選択還元触媒を仮想的に5つの区画に分割したときの模式図である。 最大ストレージ容量の推定値を算出するためのマップの一例を示す図である。 目標ストレージ量算出部55の特徴を説明するための図であり、(a)が触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)が触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。 目標ストレージ量算出部55の特徴を説明するための図であり、(a)が触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)が触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。 目標ストレージ量算出部55の特徴を説明するための図であり、(a)が触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)が触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。 目標ストレージ量算出部55の特徴を説明するための図であり、(a)が触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)が触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。 選択還元触媒のストレージモデルの概念を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(以下「エンジン」という)1及びその排気浄化システム2の構成を示す模式図である。エンジン1は、リーンバーン運転方式のガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであり、図示しない車両に搭載されている。
排気浄化システム2は、エンジン1の排気通路11に設けられた酸化触媒21と、排気通路11に設けられ、排気中の粒子状物質(以下、「PM(Particulate Matter)」という)を捕集する排気浄化フィルタ(以下、「DPF(Diesel Particulate Filter)」という)22と、排気通路11に設けられ、この排気通路11を流通する排気中の窒素酸化物(以下、「NOx」という)を還元剤としてのアンモニアの存在下で浄化する選択還元触媒23と、排気通路11のうち選択還元触媒23の上流側に、還元剤の元となる尿素水を供給するユリア噴射装置25と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)3とを含んで構成される。
ユリア噴射装置25は、ユリアタンク251と、ユリア噴射弁253とを備える。
ユリアタンク251は、尿素水を貯蔵するものであり、ユリア供給路254及び図示しないユリアポンプを介して、ユリア噴射弁253に接続されている。ユリア噴射弁253は、ECU3に接続されており、ECU3からの制御信号により動作し、この制御信号に応じて尿素水を排気通路11内に噴射する。すなわち、ユリア噴射制御が実行される。
酸化触媒21は、排気通路11のうちDPF22よりも上流側に設けられ、排気中のNOを酸化してNOに変換し、これにより、排気中のNOに対するNOの比を高めて選択還元触媒23におけるNOxの還元を促進する。また、後述のDPF再生時にポスト噴射を実行することで供給された未燃燃料を燃焼することにより、下流側のDPF22を昇温する。
DPF22は、排気通路11のうち酸化触媒21よりも下流側に設けられ、排気がフィルタ壁の微細な孔を通過する際、排気中の炭素を主成分とするPMを、フィルタ壁の表面及びフィルタ壁中の孔に堆積させることによって捕集する。
選択還元触媒23は、アンモニア等の還元剤が存在する雰囲気下で、排気中のNOxを選択的に還元する。具体的には、ユリア噴射装置25により尿素水を噴射すると、この尿素水は、排気の熱により熱分解又は加水分解されて、還元剤としてのアンモニアが生成される。生成されたアンモニアは、選択還元触媒23に供給され、供給されたアンモニアにより、排気中のNOxが選択的に還元される。
ところで、選択還元触媒23は、尿素水から生成したアンモニアで排気中のNOxを還元する機能を有するとともに、生成したアンモニアを所定の量だけ吸着してストレージする機能も有する。本実施形態では、選択還元触媒23において吸着されたアンモニア量をストレージ量といい、このストレージ量の限界量を最大ストレージ容量という。このようにしてストレージされたアンモニアは、排気中のNOxの還元にも適宜消費される。このため、ストレージ量が大きくなるに従い、選択還元触媒23におけるNOx還元率は高くなる。また、エンジン1から排出されたNOxの量に対し尿素水の供給量が少ない場合等には、ストレージされたアンモニアが、この尿素水の不足分を補うようにしてNOxの還元に消費される。
ここで、選択還元触媒23において、限界量を超えてアンモニアが生成された場合、生成されたアンモニアは選択還元触媒23の下流側へ排出され、アンモニアスリップが生ずる。後段で詳述するように、本実施形態では、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量を算出し、この目標ストレージ量に維持されるようにユリア噴射制御が実行される。
ECU3には、NOxセンサ28、クランク角度位置センサ14及びアクセル開度センサ15等が接続されている。
NOxセンサ28は、選択還元触媒23に流入する排気のNOxの濃度(以下、「NOx濃度」という)NOXCONSを検出し、検出したNOx濃度NOXCONSに略比例した検出信号をECU3に供給する。
クランク角度位置センサ14は、エンジン1のクランク軸の回転角度を検出するとともに、クランク角1度毎にパルスを発生し、そのパルス信号をECU3に供給する。エンジン1の回転数は、このパルス信号に基づいてECU3により算出される。アクセル開度センサ15は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下、「アクセル開度」という)を検出し、検出したアクセル開度に略比例した検出信号をECU3に供給する。ECU3では、このアクセル開度及びエンジン回転数に応じて、エンジン1の要求トルクが算出される。
ECU3は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU3は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エンジン1やユリア噴射弁253等に制御信号を出力する出力回路と、を備える。
以下、このECU3に構成された、ユリア噴射制御の実行に係るユリア噴射制御部5の構成について詳しく説明する。
ここで、上述のようにストレージ量は、選択還元触媒23に吸着されているアンモニアの量に相当する物理量であるが、選択還元触媒23に供給されるアンモニアは、基本的には全てユリア噴射装置25から噴射された尿素水から生成される。このことから、上記ストレージ量を、吸着されている量のアンモニアを生成するために必要な尿素水の量として扱うことができる。そこで以下では、演算の便宜上、ストレージ量やその最大値である最大ストレージ容量を、尿素水の量を単位として扱うが、本発明はこれに限るものではない。なお、アンモニアの量と、この量のアンモニアを生成するために必要な尿素水の量とは、ユリアタンク251に貯蔵されている尿素水中の尿素の濃度に応じた係数を乗算することにより、相互に変換可能である。
図2は、ユリア噴射装置によるユリア噴射量GUREAの算出に係るブロック図である。
ユリア噴射制御部5は、フィードフォワード噴射量算出部51と、触媒温度推定部54と、目標ストレージ量算出部55と、最大ストレージ容量算出部57と、NOx推定部58と、ストレージ量推定部56と、ストレージ噴射量算出部52と、を含んで構成される。
図2及び下記式(1)に示すように、ユリア噴射量GUREAは、フィードフォワード噴射量算出部51により算出されたフィードフォワード噴射量GUREA_FFと、触媒温度推定部54、目標ストレージ量算出部55、最大ストレージ容量算出部57、NOx推定部58、ストレージ量推定部56及びストレージ噴射量算出部52により算出されたストレージ噴射量GUREA_STとの和により決定される。
Figure 0005091988
以下、詳細に説明するように、フィードフォワード噴射量GUREA_FFは、エンジンから排出されたNOxを過不足無く還元するために必要なユリア噴射量に相当し、ストレージ噴射量GUREA_STは、選択還元触媒のストレージ量を後述の目標ストレージ量に維持するためのユリア噴射量に相当する。
また、上記式(1)中の記号(k)は、離散化した時間を示す記号であり、所定の制御周期毎に検出又は算出されたデータであることを示す。すなわち、記号(k)が今回の制御タイミングにおいて検出又は算出されたデータであるとした場合、記号(k−1)は前回の制御タイミングにおいて検出又は算出されたデータであることを示す。なお、以下の説明においては、記号(k)を適宜、省略する。
フィードフォワード噴射量GUREA_FFの算出に係るフィードフォワード噴射量算出部51は、下記式(2)に示すように、NOxセンサの検出値NOXCONSに、変換係数KCONV_NOX_UREAを乗算することにより、フィードフォワード噴射量GUREA_FFを決定する。下記式(2)において、変換係数KCONV_NOX_UREAは、NOx量からユリア噴射量に変換するための変換係数である。
Figure 0005091988
以下、ストレージ噴射量GUREA_STの算出に係る、触媒温度推定部54、目標ストレージ量算出部55、最大ストレージ容量算出部57、NOx推定部58、ストレージ量推定部56及びストレージ噴射量算出部52の構成について、順に説明する。
触媒温度推定部54は、エンジン1及びその排気を熱源と見立てた排気系の所定の熱伝導モデルに基づいて、現在の選択還元触媒の温度を推定する。この熱伝導モデルとしては、例えば、本願出願人による特開2006−250945号公報や特許第4373909号等に記載されているような、ニュートンの冷却則に従って定式化された排気系のモデルが用いられる。ここで、熱伝導モデルに対する入力としては、エンジン回転数、燃料噴射量、燃料噴射時期、吸気量、EGR量、外気温度及び車速等の車両の走行状態を示すパラメータが用いられる。
ここで、図3に示すように、選択還元触媒の上流側の排気通路内に温度センサS1を設けるとともに、下流側の排気通路内に温度センサS2を設け、選択還元触媒の温度分布とストレージ量との関係を調べた実験結果について説明する。
なお、以下では、選択還元触媒の入口からの距離を触媒長さとして表すこととする。
図4は、選択還元触媒の温度分布とストレージ量との関係を調べた実験結果を示す図であり、(a)は、触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)は、触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。
図4は、選択還元触媒に高温の排気が流入して温度が上昇する過程にあるときのものであり、上流側に設けた温度センサS1の検出温度と下流側に設けた温度センサS2の検出温度とに基づいて、触媒温度がこれらの検出温度間でリニアな分布にあると仮定して演算したときの触媒温度(以下、「センサ演算触媒温度」という)の分布は、図4(a)の破線で示す通りである。また、このセンサ演算触媒温度に基づいて演算した最大ストレージ容量(以下、「センサ演算最大ストレージ容量」という)の分布も、図4(b)で示す通りリニアな分布となる。
しかしながら、実際の選択還元触媒では、下流側の温度は上流側の温度に遅れて追従し、実際の触媒温度(以下、「実触媒温度」という)の分布は、図4(a)の実線で示す通りリニアな分布とはならないことが分かっている。このとき、実触媒温度に基づいて演算した実際の最大ストレージ容量(以下、「実最大ストレージ容量」という)も、図4(b)に示す通りリニアな分布とはならない。
上述のようにして演算した実最大ストレージ容量とセンサ演算最大ストレージ容量とを比較すると、ほぼ全ての領域において、実最大ストレージ容量の方が小さいことが分かる。このため、仮にセンサ演算最大ストレージ容量に基づいて、還元剤の噴射制御を実行した場合には、アンモニアスリップが生じてしまうことが分かる。したがって、選択還元触媒の温度分布を精度良く推定し、かかる温度分布に基づいて最大ストレージ容量を精度良く算出することが重要であることが分かる。
そこで、触媒温度推定部54は、選択還元触媒を排気の流れ方向に仮想的に5つの区画に分割したときの各区画の温度を推定する。図4の(a)に示したように、選択還元触媒では排気の流れ方向に温度分布が存在し、下流側の区画の温度は上流側の区画の温度に追従して変化する特性があることから、触媒温度推定部54ではこの特性に基づいて各区画の温度を推定するものである。
より具体的には、触媒温度推定部54は、上流側から順に、第1区画、第2区画、第3区画、第4区画及び第5区画に選択還元触媒を仮想的に5つの区画に分割し、これらの区画毎に温度を推定する。図5は、選択還元触媒23を仮想的に5つの区画に分割したときの模式図であり、これら5つの区画毎に温度を推定する。推定した第1区画の推定温度をTC1、第2区画の推定温度をTC2、第3区画の推定温度TC3、第4区画の推定温度TC4、第5区画の推定温度TC5として、後述の目標ストレージ量算出部55に出力する。
図2に戻って、目標ストレージ量算出部55は、触媒温度推定部54で推定された第1区画の推定温度TC1、第2区画の推定温度TC2、第3区画の推定温度TC3、第4区画の推定温度TC4及び第5区画の推定温度TC5に基づいて、後述のストレージ量推定部56により推定されるストレージ量STUREAの目標値に相当する目標ストレージ量STUREA_TRGTを算出する。
具体的には、目標ストレージ量算出部55は、第1区画〜第5区画の区画毎に最大ストレージ容量の推定値を算出して合算することで、選択還元触媒全体の最大ストレージ容量の推定値を算出する。次いで、算出された最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATに基づいて、目標ストレージ量STUREA_TRGTを算出する。具体的には、本実施形態では、目標ストレージ量STUREA_TRGTは最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATに一致した値としたが、最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HAT未満の値としてもよい。
以下、目標ストレージ量算出部55における目標ストレージ量の算出について、詳しく説明する。
先ず、第1区画の最大ストレージ容量の推定値を算出する際には、入力された第1区画の推定温度TC1がそのまま第1区画最大ストレージ容量推定値算出用温度(以下、「算出用温度」ともいう)NH_TC1とされる。そして、この算出用温度NH_TC1に応じて所定のマップを検索することにより、第1区画の最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HAT1を算出する。
図6は、最大ストレージ容量の推定値を算出するためのマップの一例である。このマップによれば、各区画の算出用温度(触媒温度)が高くなるに従い、最大ストレージ容量は減少する。
第2区画の最大ストレージ容量の推定値を算出する際には、入力された第2区画の推定温度TC2と、その上流側の第1区画の推定温度TC1との比較を行い、より高い方の推定温度が第2区画最大ストレージ容量推定値算出用温度NH_TC2とされる。そして、この算出用温度NH_TC2に応じて、図3に例示される所定のマップを検索することにより、第2区画の最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HAT2を算出する。
第3区画〜第5区画の最大ストレージ容量の推定値の算出は、上記の第2区画と同様にして行われる。具体的には、第3区画では第2区画の推定温度TC2と第3区画の推定温度TC3との比較を行い、第4区画では第3区画推定温度と第4区画推定温度との比較を行い、第5区画では第4区画推定温度と第5区画推定温度との比較を行い、それぞれ、より高い方の推定温度に応じて図3に例示される所定のマップを検索することにより、各区画の最大ストレージ容量の推定値を算出する。
図2に戻って、目標ストレージ量算出部55は、上述のようにして算出した第1区画〜第5区画の各最大ストレージ容量の推定値を合算することにより、選択還元触媒全体の最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATを算出する。
次いで、目標ストレージ量算出部55は、上述のようにして算出した選択還元触媒全体の最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATを、目標ストレージ量STUREA_TRGTとして設定し、これを後述のストレージ噴射量算出部52に出力する。
ここで、目標ストレージ量算出部55について、図7〜図10を参照してさらに詳しく説明する。
図7〜図10は、目標ストレージ量算出部55の特徴を説明するための図であり、(a)が触媒長さと触媒温度との関係を示す図であり、(b)が触媒長さと最大ストレージ容量との関係を示す図である。
図7(a)は、選択還元触媒23に高温の排気が流入して温度が上昇する過程にあるときに、触媒温度推定部54により算出された推定温度と、目標ストレージ量算出部55で最大ストレージ容量の推定値の算出に用いる算出用温度を示す図である。図7(a)に示すように、推定温度は実触媒温度とほぼ一致している。また、最も上流側の第1区画の推定温度TC1が最も高温であることから、各区画の算出用温度は全て第1区画の推定温度TC1に一致した値となっている。
このとき、図7(b)に示すように、目標ストレージ量算出部55で算出される最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATは、実最大ストレージ容量を超えることはなく、より低い値が算出されることが分かる。
図8は、図7の時点から所定時間経過後のものであり、図8(a)に示すように、上流側から順に、各区画の推定温度及び実触媒温度が、第1区画の推定温度TC1に近付いてきていることが分かる。また、図7(a)と同様に、最も上流側の第1区画の推定温度TC1が最も高温であることから、各区画の算出用温度は全て第1区画の推定温度TC1に一致した値となっている。
このとき、図8(b)に示すように、最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATは図7(b)のときと同量であり変動していないことから、ストレージされていたアンモニアがスリップすることはないことが分かる。これに対して、実最大ストレージ容量は、図7(b)のときから大きく減少していることから、これらの差分がストレージしきれない過剰のアンモニアに相当し、ストレージされていたアンモニアがスリップしてしまうことが分かる。
図9は、図8の時点から所定時間経過後のものであり、図9(a)に示すように、最も下流側の区画の推定温度TC5及び実触媒温度を除いて、各区画の推定温度及び実触媒温度が第1区画の推定温度TC1に一致してきている。このため、各区画の算出用温度は全て第1区画の推定温度TC1に一致した値となっている。
このとき、図9(b)に示すように、最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATは図7(b)及び図8(b)のときと同量であり変動していないことから、ストレージされていたアンモニアがスリップすることはないことが分かる。これに対して、実最大ストレージ容量は、最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATと一致するほどまで、図7(b)のときからさらに大きく減少していることから、これらの差分がストレージしきれない過剰分となって、大量のアンモニアスリップが発生してしまうことが分かる。
一方、図10は、選択還元触媒23に高温の排気が流入した直後に低温の排気が流入したときのものであり、図10(a)に示すように、第1区画の推定温度TC1よりも第2区画の推定温度TC2及び第3区画の推定温度TC3の方が高い温度となっている。このため、各区画の算出用温度は、第1区画を除いて、第2区画の推定温度TC2及び第3区画の推定温度TC3に一致した値となっている。
このようなときも、図10(b)に示すように、目標ストレージ量算出部55で算出される最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATは、実最大ストレージ容量を超えることはなく、より低い値が算出されることが分かる。
以上より、目標ストレージ量算出部55で算出される最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATから算出した目標ストレージ量STUREA_TRGTに基づいて還元剤の供給量を算出すれば、選択還元触媒23の温度が変化した場合であっても、ストレージされていたアンモニアがスリップすることを抑制できることが分かる。
図2に戻って、ストレージ量推定部56は、以下に示す選択還元触媒のストレージモデルに基づいて、選択還元触媒に吸着されているアンモニアの量に相当するストレージ量STUREAを推定する。
図11は、選択還元触媒のストレージモデルの概念を示す模式図である。
このアンモニアストレージモデルは、選択還元触媒に流入する排気のNOx量に対するユリア噴射量に応じて、選択還元触媒におけるアンモニアのストレージ量の変化を推定するモデルである。具体的には、選択還元触媒におけるストレージ量の変化の状態を、所定のNOx量に対してユリア噴射量が適切な状態(図11の(a)参照)と、ユリア噴射量が過剰な状態(図11の(b)参照)と、ユリア噴射量が不足した状態(図11の(c)参照)との、3つの状態に分類する。
図11の(a)に示すように、選択還元触媒に流入するNOxに対して、ユリア噴射量が適切な状態である場合、すなわち、排気中のNOxを最も効率良く還元できるアンモニアの量と、供給した尿素水から生成されるアンモニアの量とが略一致した場合には、ストレージ量の変化はない。
図11の(b)に示すように、選択還元触媒に流入するNOxに対して、ユリア噴射量が過剰な状態である場合、すなわち、供給した尿素水から生成されたアンモニアの量が、排気中のNOxを最も効率良く還元できる量より多い場合には、この余剰分のアンモニアが選択還元触媒に吸着される。したがって、このような供給過剰(Over−dosing)状態では、ストレージ量は増加する。
図11の(c)に示すように、選択還元触媒に流入するNOxに対して、ユリア噴射量が不足した状態である場合、すなわち、供給した尿素水から生成されたアンモニアの量が、排気中のNOxを最も効率良く還元できる量より少ない場合には、この不足分は吸着されたアンモニアから補われる。したがって、このような供給不足(Under−dosing)状態では、ストレージ量は減少する。
図2に戻って、ストレージ量推定部56では、以上のようなストレージモデルに基づいてストレージ量STUREAを推定する。より具体的には、下記式(3)〜(6)に基づいて算出する。
先ず、選択還元触媒に流入したNOxを還元するために必要な量のユリア噴射量GUREA_IDEAL(k)は、下記式(3)に示すように、NOxセンサの検出値NOXCONSに基づいて算出される。
Figure 0005091988
ここで、NOxセンサの検出値NOXCONSはNOx推定部58から出力されて、ストレージ量推定部56に入力される。
ストレージ量を増減する要因となるユリア噴射量の余剰分DUREA(k)は、下記式(4)に示すように、実際のユリア噴射量GUREA(k)から還元に必要なユリア噴射量GUREA_IDEAL(k)を減算することにより算出される。
Figure 0005091988
したがって、ストレージ量の推定値STUREA(k)は、最大ストレージ容量STUREA_MAX(k)を上限値として、NOxセンサの検出値NOXCONSとユリア噴射量GUREA(k)との収支を演算し、下記式(5)及び(6)に示すようにユリア噴射量の余剰分DUREA(k)に基づいて算出される。
Figure 0005091988
Figure 0005091988
ここで、最大ストレージ容量STUREA_MAX(k)は、目標ストレージ量算出部55で算出された最大ストレージ容量の推定値STUREA_MAX_HATとは異なり、最大ストレージ容量算出部57で算出される。具体的には、最大ストレージ容量算出部57は、触媒温度推定部54から出力された第1区画の推定温度TC1を用いて、第1区画の最大ストレージ容量を算出する。同様に、第2区画の推定温度TC1を用いて第2区画の最大ストレージ容量を算出し、第3区画〜第5区画についても、それぞれの推定温度TC3〜TC5を用いて第3区画〜第5区画の区画毎の最大ストレージ容量を算出する。次いで、算出された区画毎の最大ストレージ容量を合算することにより、最大ストレージ容量STUREA_MAX(k)を算出する。
ストレージ噴射量算出部52は、以上のように推定されたストレージ量STUREAが目標ストレージ量STUREA_TRGTになるように、下記式(7)〜(10)に示すような手順によりストレージ噴射量GUREA_ST(k)を算出する。
先ず、下記式(7)に示すように、推定したストレージ量STUREA(k)と算出した目標ストレージ量STUREA_TRGT(k)との偏差EST(k)を算出する。
Figure 0005091988
次に、偏差EST(k)に積分ゲインKISTを乗算したものを、下記式(8)に示すように、積分項GUREA_ST_I(k)として定義する。
Figure 0005091988
一方、ストレージ量の推定値の微分値STUREA(k)−STUREA(k−1)を算出し、この微分値に比例ゲインKPSTを乗算したものを、下記式(9)に示すように、比例項GUREA_ST_P(k)として定義する。
Figure 0005091988
次に、下記式(10)に示すように、比例項GUREA_ST_P(k)と積分項GUREA_ST_I(k)の和を算出し、これをストレージ噴射量GUREA_ST(k)として決定する。
Figure 0005091988
本実施形態に係る排気浄化システム2によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、選択還元触媒23を排気の流れ方向において仮想的に複数の区画に分割し、当該複数の区画毎に温度を推定して、推定された複数の区画毎の温度に基づいて、選択還元触媒23の目標ストレージ量STUREA_TRGTを算出した。また、目標ストレージ量STUREA_TRGTの算出の際には、複数の区画毎に、上流側の区画の推定温度と比較して最も高い推定温度を用いて当該区画毎の最大ストレージ容量を推定し、当該推定された最大ストレージ容量STUREA_MAX_HATに基づいて、選択還元触媒23の目標ストレージ量STUREA_TRGTを算出した。
ここで、選択還元触媒23の上流側の区画の温度が上昇すると、熱伝導によってその温度は下流側の区画へと伝わり、下流側の区画の温度は上流側の区画の温度に追従して変化する。このとき、選択還元触媒23は通常十分に断熱されているため、所定時間が経過すると、下流側の区画の温度は上流側の区画の温度に一致する。このことから、下流側の区画の温度は、上流側の区画の温度によって簡易的に予測できる。
そこで、本実施形態では、下流側の区画の推定温度よりも上流側の区画の推定温度の方が高い場合には、下流側の区画の温度はいずれ当該上流側の区画の推定温度まで上昇すると予測して、下流側の区画の目標ストレージ量STUREA_TRGTの算出に当該上流側の区画の推定温度を用いた。これにより、選択還元触媒23の温度が上昇して最大ストレージ容量が低減した場合であっても、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、上記のような簡易的なロジックにより、選択還元触媒23の温度変化に応じて、ストレージ量が限界量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量STUREA_TRGTを算出できる。
また、本実施形態では、算出された選択還元触媒23の目標ストレージ量STUREA_TRGTに基づいて、選択還元触媒23の上流側に供給するアンモニア還元剤の前駆体に相当する尿素水の供給量を算出した。
これにより、選択還元触媒23の温度変化に応じて、ストレージ量が最大ストレージ容量に達するのを抑制できる最適な目標ストレージ量STUREA_TRGTに基づいて、尿素水の供給量を算出できる。したがって、ストレージ量が最大ストレージ容量に達するのを抑制でき、選択還元触媒23が温度上昇して最大ストレージ容量STUREA_MAXが低減した場合でもアンモニアスリップを抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、選択還元触媒23の温度を所定の熱伝導モデルを用いて推定したが、これに限定されない。温度センサを設けて温度センサの検出信号から触媒温度を推定してもよい。
また、上記実施形態では、選択還元触媒23を排気の流れ方向に仮想的に5つの区画に分割したときの各区画の推定温度を算出したが、これに限定されない。2つ以上の区画に分割したときの各区画の推定温度を算出することで適用可能である。
また、上記実施形態では、選択還元触媒23のストレージ量の推定値STUREAや目標ストレージ量STUREA_TRGTは、尿素水の量の次元を有する値としたが、これに限定されない。例えば、この尿素水から生成されるアンモニアの量の次元を有する値としても、同様の効果を奏する。
また、上記実施形態では、アンモニアを還元剤とし、かつこの還元剤の前駆体である尿素水を供給する尿素添加式の排気浄化システムに本発明を適用した例を示したが、これに限定されない。例えば、尿素水を供給しこの尿素水からアンモニアを生成せずに、直接アンモニアを供給してもよい。また、アンモニアの前駆体としては、尿素水に限らず他の前駆体を用いてもよい。また、NOxを還元するための還元剤はアンモニアに限定されない。本発明は、NOxを還元するための還元剤として、アンモニアの代わりに、例えば炭化水素を用いた排気浄化システムに適用することもできる。
1…エンジン(内燃機関)
11…排気通路(排気系)
2…排気浄化システム
23…選択還元触媒
25…ユリア噴射装置(還元剤供給手段)
3…ECU
5…ユリア噴射制御部(供給量算出手段)
52…ストレージ噴射量算出部(供給量算出手段)
54…触媒温度推定部(温度推定手段)
55…目標ストレージ量算出部(目標ストレージ量算出手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ、還元剤の存在下で排気を浄化し、かつ当該還元剤をストレージする選択還元触媒を備える内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記選択還元触媒を排気の流れ方向において仮想的に複数の区画に分割し、当該複数の区画毎に温度を推定する温度推定手段と、
    前記推定された複数の区画毎の温度に基づいて、前記選択還元触媒の目標ストレージ量を算出する目標ストレージ量算出手段と、を備え、
    前記目標ストレージ量算出手段は、前記複数の区画毎に、上流側の区画の推定温度と比較して最も高い推定温度を用いて当該区画毎のストレージ限界量に相当する最大ストレージ容量を推定し、当該推定された最大ストレージ容量に基づいて前記選択還元触媒の目標ストレージ量を算出することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記排気系のうち前記選択還元触媒の上流側に前記還元剤又はその前駆体を供給する還元剤供給手段と、
    前記算出された目標ストレージ量に基づいて、前記還元剤供給手段による前記還元剤又はその前駆体の供給量を算出する供給量算出手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化システム。
JP2010173775A 2010-08-02 2010-08-02 内燃機関の排気浄化システム Expired - Fee Related JP5091988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010173775A JP5091988B2 (ja) 2010-08-02 2010-08-02 内燃機関の排気浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010173775A JP5091988B2 (ja) 2010-08-02 2010-08-02 内燃機関の排気浄化システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012031823A JP2012031823A (ja) 2012-02-16
JP5091988B2 true JP5091988B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=45845511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010173775A Expired - Fee Related JP5091988B2 (ja) 2010-08-02 2010-08-02 内燃機関の排気浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5091988B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5849858B2 (ja) * 2012-06-01 2016-02-03 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の触媒保護装置
JP7155566B2 (ja) * 2018-03-26 2022-10-19 マツダ株式会社 エンジンの触媒異常判定方法、並びに、エンジンの触媒異常判定装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022729A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Hino Motors Ltd 排気浄化装置の制御方法
JP4267536B2 (ja) * 2004-08-09 2009-05-27 日野自動車株式会社 排気浄化装置の制御方法
JP4395120B2 (ja) * 2005-10-19 2010-01-06 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気ガス浄化装置
JP4561656B2 (ja) * 2006-03-06 2010-10-13 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の触媒温度推定装置
EP2375022A4 (en) * 2009-01-07 2016-01-06 Toyota Motor Co Ltd EXHAUST GAS PURIFYING APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINE

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012031823A (ja) 2012-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5259653B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5149988B2 (ja) プラントの制御装置
US8578705B2 (en) Control of selective catalytic reduction
WO2015041289A1 (ja) 診断装置
JPWO2014073408A1 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5910759B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5193355B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5837319B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5918096B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP2012052510A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5091988B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
Haga et al. Optimized NH3 storage control for next generation urea-SCR system
JP5837312B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5108064B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5198520B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5552406B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPWO2015181922A1 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5536562B2 (ja) プラントの制御装置
JP6121974B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
Haga et al. New concept urea-SCR control for super clean diesel vehicle
JP6057787B2 (ja) 排気温度推定装置
JP2014088826A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP6191355B2 (ja) 診断装置
JP6904167B2 (ja) 内燃機関の排気ガス流量測定装置
US10746072B2 (en) Engine with exhaust emission control device

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5091988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees