JP2014088826A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】尿素添加式の排気浄化システムにおいて、高負荷運転時における尿素水のむだな供給を抑制すること。
【解決手段】排気浄化システムは、NHにとって排気中のNOxを浄化する選択還元触媒と、選択還元触媒の上流に尿素水を供給する尿素水噴射装置と、尿素水噴射制御を実行する尿素水噴射制御手段と、を備える。尿素水噴射制御では、エンジン及び排気管内の状態に基づいて尿素水の基準噴射量を算出し(S10)、エンジンの運転状態が高負荷運転状態であるか否かを判定する(S11)。高負荷運転状態でないと判定されているときは、基準噴射量の尿素水が噴射される(S13)。また、高負荷運転状態であると判定されているときは、基準噴射量が所定の制限量以下である場合には基準供給量の尿素水を噴射し(S13、S16)、基準噴射量が制限量より大きい場合には制限量の尿素水を噴射する(S16、S17)。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。より詳しくは、NHの存在下で排気中のNOxを浄化する選択還元触媒と、選択還元触媒の上流側にNHの前駆体である尿素水溶液(以下、単に「尿素水」という)を供給する尿素水供給装置と、を備えた排気浄化システムに関する。
従来、排気中のNOxを浄化する排気浄化システムの1つとして、NHにより排気中のNOxを選択的に還元する選択還元触媒を排気通路に設けたものが提案されている。例えば、尿素添加式の排気浄化システムでは、選択還元触媒の上流側から尿素水を供給し、この尿素水から排気の熱で熱分解又は加水分解することでNHを生成し、このNHにより排気中のNOxを選択的に還元する。
例えば高負荷運転時など、内燃機関から排出されるNOx量が増加すると、これを還元するために多量の尿素水が必要となる。このため、例えば特許文献1に示すように、尿素添加式の排気浄化システムの多くは、選択還元触媒に流入するNOx量を取得し、これに比例した量の尿素水を供給している。
特開2010−90852号公報
ところで、短時間で多量の尿素水を供給すると、供給した尿素水の一部が排気管内で固体成分として析出してしまう場合がある。このような尿素水の析出は、排気管内のうち、尿素水インジェクタの吐出口、選択還元触媒上、尿素水を排気管内で撹拌するためのミキサなどで発生する。このように尿素水の一部が析出してしまうと、供給した尿素水がむだになるばかりか、排気管内の各種装置に不具合が生じるおそれもある。加えて、高負荷運転時は選択還元触媒における空間速度が増加し、NOx浄化性能が低下してしまうため、供給した尿素水の一部がNOxの還元に消費されず、結果としてNHが選択還元触媒の下流側へ排出されてしまう。以下、この現象をNHスリップという。以上のように、高負荷運転時は、供給した尿素水がむだになりがちであるが、従来ではこの点について十分に検討されていない。
本発明は、尿素添加式の排気浄化システムにおいて、高負荷運転時における尿素水のむだな供給を抑制することを目的とする。
(1)本発明の内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気浄化システム(例えば、後述の排気浄化システム2)は、内燃機関の排気通路(例えば、後述の排気管11)に設けられ、NHによって排気中のNOxを浄化する選択還元触媒(例えば、後述の選択還元触媒23)と、前記選択還元触媒の上流に尿素水を供給する尿素水供給装置(例えば、後述の尿素水噴射装置25)と、前記尿素水供給装置からの尿素水の供給量を制御する尿素水供給制御手段(例えば、後述のECU3、並びに図2及び3の尿素水噴射制御の実行に係る手段)と、前記機関及び前記排気通路内の状態に基づいて尿素水の基準供給量(例えば、後述の基準噴射量)を算出する基準供給量算出手段(例えば、後述のECU3、並びに図4又は図8に示す処理の実行に係る手段)と、前記機関の運転状態が高負荷運転状態であるか否かを判定する判定手段(例えば、後述のECU3、並びに図3のS11の実行に係る手段)と、を備える。前記尿素水供給制御手段は、前記判定手段により高負荷運転状態でないと判定されているときは前記基準供給量の尿素水を供給し、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記基準供給量が所定の制限量以下である場合には前記基準供給量の尿素水を供給し、前記基準供給量が前記制限量より大きい場合には前記制限量の尿素水を供給する。
(2)この場合、前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒のNH貯蔵量(例えば、後述のNHストレージ量)がその最大NH貯蔵可能量(例えば、後述の最大NHストレージ量)に又はその近傍に維持されるように、前記選択還元触媒の下流側の排気のNH量に基づいて前記基準供給量を算出することが好ましい。
(3)この場合、前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒のNH貯蔵量と最大NH貯蔵可能量との推定値を算出し、前記NH貯蔵量の推定値が、最大NH貯蔵可能量の推定値又はその近傍に設定された目標値になるように前記基準供給量を算出することが好ましい。
(4)この場合、前記選択還元触媒に流入するNOxの量である流入NOx量を算出する流入NOx量算出手段(例えば、後述のNOxセンサ28、ECU3、並びに図7のS31の実行に係る手段)と、前記選択還元触媒のNOx浄化率を算出する浄化率推定手段(例えば、後述の排気温度センサ27、ECU3、並びに図7のS32の実行に係る手段)と、前記NOx浄化率に基づいて、前記流入NOx量のNOxのうち当該選択還元触媒で浄化できる量である浄化可能NOx量を算出する浄化可能量推定手段(例えば、後述のECU3、及び図7のS33の実行に係る手段)と、を備えることが好ましい。そして上記制限量、すなわち高負荷運転状態であると判定されている間における尿素水の噴射量の上限は、前記浄化可能NOx量の還元に必要な尿素水の量である必要尿素水量及び前記尿素水供給装置から供給された尿素水が前記排気通路内で析出するのを防止するために定められた上限量のうち何れか小さい方であることが好ましい。
(5)この場合、前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒に流入するNOxの還元に必要な尿素水の量を主尿素水量(例えば、後述のフィードフォワード噴射量)として算出する主尿素水量算出手段(例えば、後述のECU3、及び図4のS21の実行に係る手段)と、前記選択還元触媒のNH貯蔵量が所定の目標量になるように、前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する第1補正量(例えば、後述のストレージ補正量)を算出する第1補正量算出手段(例えば、後述のECU3、及び図4のS22の実行に係る手段)と、前記選択還元触媒の下流側に排出されるNHの量が所定の目標量になるように、前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する第2補正量(例えば、後述のNHセンサ補正量)を算出する第2補正量算出手段(例えば、後述のECU3、及び図4のS23の実行に係る手段)と、前記主尿素水量に前記第1、第2補正量を合わせたもの基準供給量とする合算手段(例えば、後述のECU3、及び図4のS24の実行に係る手段)とを備え、前記第1及び第2補正量算出手段は、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記第1、第2補正量の上限を0をとし、前記基準供給量が前記主尿素水量より増量側に補正されるのを禁止することが好ましい。
(6)この場合、前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒に流入するNOxの還元に必要な尿素水の量を主尿素水量(例えば、後述のフィードフォワード噴射量)として算出する主尿素水量算出手段(例えば、後述のECU3、及び図8のS41の実行に係る手段)と、前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する補正量(例えば、後述のスイッチング補正量)を算出する補正量算出手段(例えば、後述のECU3、及び図8のS42の実行に係る手段)と、前記主尿素水量に前記補正量を合わせたものを基準供給量とする合算手段(例えば、後述のECU3、及び図8のS43の実行に係る手段)とを備え、前記補正量算出手段は、前記選択還元触媒の下流側に排出されるNHの量が所定の量を超えたことに応じて前記補正量を負の値にし、前記選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量よりやや小さな値に設定された閾値を下回ったことに応じて前記補正量を正の値にし、前記補正量算出手段は、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記補正量の上限を0とし、前記基準供給量が前記主尿素水量より増量側に補正されるのを禁止することが好ましい。
(1)本発明では、機関の運転状態が高負荷運転状態か否かを判定し、高負荷運転状態でないと判定されているときは機関及び排気通路内の状態に基づいて定められた基準供給量の尿素水を供給し、高負荷運転状態であると判定されているときは制限量を超えないように尿素水を供給する。これにより、高負荷運転状態では過剰に尿素水が供給されることがないので、排気通路内の尿素の析出を回避し、さらに選択還元触媒からの不必要なNHスリップを抑制できる。
(2)本発明では、基準供給量を選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量又はその近傍に維持されるような量にすることにより、選択還元触媒に流入するNOxとNHとの反応性を高くし、選択還元触媒のNOx浄化率を高く維持できる。
また、基準供給量をこのように設定することにより、高負荷運転状態でないと判定されている間はNH貯蔵量をその最大量に維持できる。これにより、以下の効果が得られる。例えば低負荷運転状態から高負荷運転状態に移行すると、その直後からNOx排出量は急激に増加する。本発明では、このようなNOx排出量の増加に反して、高負荷運転状態に移行すると尿素水の供給量が制限量以下に制限されるため、還元剤不足に陥るおそれがある。しかしながら、このように高負荷運転状態へ移行の直後に尿素水の供給量が制限量以下に制限されたとしても、高負荷運転状態に移行するまでは、選択還元触媒にはその最大量のNHが貯蔵されているため、これを利用して還元剤不足に陥ることなく高負荷運転状態へ移行後に排出される多量のNOxを浄化できる。したがって、高負荷運転状態であると判定された直後にNOx浄化率が大きく低下するのを防止できる。
(3)本発明では、選択還元触媒のNH貯蔵量及び最大NHストレージ量の推定値を算出し、NH貯蔵量の推定値が最大NHストレージ量の推定値又はその近傍に設定された目標値になるように基準供給量を算出することにより、選択還元触媒に流入するNOxとNHとの反応性を高くし、選択還元触媒のNOx浄化率を高く維持できる。また、基準供給量をこのように設定することにより、高負荷運転状態でないと判定されている間はNH貯蔵量をその最大量に維持できるので、(2)の発明と同様に、高負荷運転状態であると判定された直後にNOx浄化率が大きく低下するのを防止できる。
(4)高負荷運転状態では、選択還元触媒における空間速度も増大するため、選択還元触媒におけるNOx浄化率も低下する。したがって、高負荷運転状態では、機関から排出されるNOx量も多くなるため、それだけ多くの尿素水を供給しなければならないが、NOx浄化率が低下することから供給した尿素水がNOxの還元に消費されず、必要以上のNHスリップが発生してしまう。また、高負荷運転状態ではNOx量の増加に合わせて尿素水の噴射量を増加させると、すなわち短時間で多量の尿素水を供給すると、尿素水中の尿素が排気通路内で析出するおそれがある。何れの場合も、供給した尿素水がNOxの還元に消費されず、むだとなる。本発明では、必要尿素水量及び析出を防止するために定められた上限量のうち何れか小さい方を制限量とし、高負荷運転時には、これらの何れをも上回らないように尿素水を供給することにより、析出の抑制と過大なNHスリップの抑制とを両立できる。
(5)本発明では、主尿素水量を基本的な量として、この主尿素水量に、NH貯蔵量に基づいて定められた第1補正量と選択還元触媒の下流側のNHの量に基づいて定められた第2補正量とを加算することで基準供給量を算出する。これにより、高負荷運転状態でないと判定されているときには、選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量又はその近傍に維持される。そして、高負荷運転状態であると判定されているときは、尿素水の供給量が制限量を超えないようにすることに加えて、上記第1及び第2補正量に対する上限を0とし、基準供給量の主尿素水量より増量側への補正を禁止する。これにより、高負荷運転状態における過大なNHスリップの発生を抑制できる。
(6)本発明では、主尿素水量を基本的な量として、この主尿素水量に、選択還元触媒の下流側のNHの量及びNH貯蔵量に基づいて定められた補正量を加算することで基準供給量を算出する。これにより、高負荷運転状態でないと判定されているときには、選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量又はその近傍に維持される。そして、高負荷運転状態であると判定されているときは、尿素水の供給量が制限量を超えないようにすることに加えて、上記補正量に対する上限を0とし、基準供給量の主尿素水量より増量側への補正を禁止する。これにより、高負荷運転状態における過大なNHスリップの発生を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びその排気浄化システムの構成を示す模式図である。 尿素水噴射制御の手順を示すフローチャートである。 尿素水噴射制御の手順を示すフローチャートである。 尿素水の基準噴射量を算出する手順を示すフローチャートである。 目標NHストレージ量と選択還元触媒の温度との関係を示す図である。 エンジン回転数と要求トルクを引数として高負荷運転状態であるか否かを判定するマップの一例を示す図である。 制限量を算出する手順を示すフローチャートである。 尿素水の基準噴射量を算出する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(以下「エンジン」という)1及びその排気浄化システム2の構成を示す模式図である。エンジン1は、リーンバーン運転方式のガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであり、図示しない車両に搭載されている。
排気浄化システム2は、エンジン1の排気管11に設けられた酸化触媒21と、排気管11に設けられ、排気中の炭素を主成分とする粒子状物質(以下、「PM」という)を捕集するフィルタとしてのDPF22と、排気管11に設けられ、この排気管11を流通する排気中の窒素酸化物(NOx)をアンモニア(NH)の存在下で浄化する選択還元触媒23と、排気管11のうち選択還元触媒23の上流側に、NHの前駆体である尿素水を供給する尿素水噴射装置25と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)3とを含んで構成される。
尿素水噴射装置25は、尿素水タンク251と、尿素水インジェクタ253とを備える。尿素水タンク251は、尿素水を貯蔵するものであり、尿素水供給路254及び図示しないポンプを介して、尿素水インジェクタ253に接続されている。この尿素水タンク251には、レベルセンサ255が設けられている。このレベルセンサ255は、尿素水タンク251内の尿素水の水位を検出し、この水位に略比例する検出信号をECU3に出力する。尿素水インジェクタ253は、ECU3に接続されており、ECU3からの制御信号により動作し、この制御信号に応じて尿素水を排気管11内に噴射する。なお、尿素水インジェクタ253からの単位時間当りの尿素水噴射量は、後に図2及び図3を参照して説明する尿素水噴射制御により決定される。
酸化触媒21は、排気中のHC及びCOを酸化し、これらを浄化する。また、酸化触媒21は、エンジン1から排出されたNOを酸化しNOを生成する。これにより、DPF22ではNOによりPMを燃焼する反応が進行する。また、酸化触媒21でNOをNOに酸化することにより、選択還元触媒に流入する排気のNO/NOx比は約0.5となり、そのNOx浄化性能が最適化される。
DPF22は、排気管11を流通する排気を多孔質壁で濾過することにより、排気に含まれるPMを捕集する。DPF22には、PMの燃焼を促進する触媒が担持される。DPF22に多量のPMが堆積すると、目詰まりし、燃費が悪化するおそれがある。このため、DPF22に所定の量のPMが堆積すると、これを燃焼することにより除去する強制再生制御が実行される。
選択還元触媒23は、NHが存在する雰囲気下で、排気中のNOxを選択的に還元する。具体的には、尿素水噴射装置25により排気管11内に尿素水を噴射すると、この尿素水は、排気の熱により熱分解又は加水分解されて還元剤としてのNHが生成される。生成されたNHは、選択還元触媒23に供給され、これらNHにより、排気中のNOxが選択的に還元される。
ところで、選択還元触媒23は、尿素水から生成したNHで排気中のNOxを還元する機能を有するとともに、生成したNHを所定の量だけ貯蔵する機能も有する。本実施形態では、選択還元触媒23に貯蔵されたNHの量をNHストレージ量といい、このNHストレージ量の限界を最大NHストレージ量という。このようにして貯蔵されたNHは、排気中のNOxの還元にも適宜消費される。また、選択還元触媒23に多くのNHが存在すると、流入するNOxとの反応性が向上する。したがって、選択還元触媒23のNOx浄化率は、NHストレージ量が多くなる程高くなる。また、選択還元触媒23において、最大NHストレージ量を超えてNHが生成された場合、生成されたNHは、選択還元触媒23の下流側へ排出される。
なお、この選択還元触媒23の下流側には、選択還元触媒23から排出されたNHがシステム外へ排出されるのを抑制するスリップ抑制触媒24が設けられる。このスリップ抑制触媒24としては、NHを貯蔵又はNOxの還元に消費する選択還元触媒か、NHを酸化する酸化触媒が用いられる。
ECU3は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU3は、CPUで実行される後述の尿素水噴射制御(図2、3参照)等の実行に係る各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エンジン1、及び尿素水インジェクタ253に制御信号を出力する出力回路と、を備える。
ECU3には、エンジン1及び排気管11内の状態を検出するためのセンサとして、NHセンサ26、排気温度センサ27、NOxセンサ28、エアフローメータ15、クランク角度位置センサ29、及びアクセル開度センサ14等が接続されている。
NHセンサ26は、排気管11のうち選択還元触媒の下流側の排気のNH濃度を検出し、検出値に略比例した検出信号をECU3に供給する。選択還元触媒23から単位時間当りに排出されるNH量は、NHセンサ26の出力に基づいてECU3により算出される。排気温度センサ27は、DPF22の下流側の排気の温度を検出し、検出値に略比例した検出信号をECU3に供給する。排気管11内の各部分の温度、より具体的には、酸化触媒21の温度、DPF22の温度、選択還元触媒23の温度等は、排気温度センサ27の出力に基づいてECU3により算出される。
NOxセンサ28は、選択還元触媒23に流入する排気のNOx濃度を検出し、検出値に略比例した検出信号をECU3に供給する。選択還元触媒23に単位時間当りに流入するNOx量は、NOxセンサ28の出力に基づいて、ECU3により算出される。エアフローメータ15は、吸気管12を介してエンジン1のシリンダ内に導入される空気の流量を検出し、検出値に略比例した検出信号をECU3に供給する。選択還元触媒における空間速度は、エアフローメータ15の出力に基づいて、ECU3により算出される。
クランク角度位置センサ29は、エンジン1のクランク軸の回転角度を検出するとともに、所定のクランク角ごとにパルスを発生し、そのパルス信号をEC3に供給する。エンジン回転数は、このパルス信号に基づいてECU3により算出される。アクセル開度センサ14は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量を検出し、検出値に略比例した検出信号をECU3に供給する。エンジン1の要求トルクは、アクセル開度センサ14の出力及びエンジン回転数に基づいて、ECU3により算出される。
以下、尿素水インジェクタからの尿素水の噴射量を制御する尿素水噴射制御の手順について説明する。
図2及び図3は、尿素水噴射制御の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、ECUにより所定の制御周期ごとに実行される。
S1では、尿素水噴射制御に係る装置が正常であるか否かを判定する。より具体的には、尿素水インジェクタ、尿素水ポンプ、尿素水タンクなどが正常であるか否かを判定する。S1の判定がNOであり、尿素水噴射制御に係る装置が正常でないと判定された場合には、S2に移り、尿素水噴射制御を停止すべく尿素水噴射量を0にし、この処理を終了する。S1の判定がYESの場合には、S3に移る。
S3では、選択還元触媒が劣化又は故障していないか否かを判定する。S3の判定がNOであり、選択還元触媒が劣化又は故障している場合には、S2に移り、尿素水噴射制御を停止し、この処理を終了する。S3の判定がYESの場合には、S4に移る。
S4では、尿素水タンク内の尿素水残量が十分であるか否かを判定する。より具体的には、レベルセンサの出力に基づいて尿素水残量が所定の量以上であるか否かを判定する。S4の判定がNOである場合には、尿素水の残量が不足していると判断し、警告灯を点灯する(S5)。そして、S2に移り、尿素水噴射制御を停止し、この処理を終了する。S4の判定がYESの場合には、S6に移る。
S6では、エンジンを始動してから、所定の酸化触媒の暖機時間が経過したか否かを判定する。選択還元触媒でNOxを還元するためには、酸化触媒で排気中のNOを酸化し、十分な量のNOを生成する必要がある。S6の判定がNOである場合には、S2に移り、尿素水噴射制御を停止し、この処理を終了する。S6の判定がYESである場合には、S7に移る。
S7では、NOxセンサ、NHセンサ、排気温度センサなどの尿素噴射制御を行うために必要な各種センサが正常であるか否かを判定する。S7の判定がNOである場合には、S2に移り、尿素水噴射制御を停止し、この処理を終了する。S7の判定がYESである場合には、S8に移る。
S8では、選択還元触媒の温度が加水分解可能な程度の温度(例えば、160℃)に達したか否かを判定する。S8の判定がNOの場合、尿素水を噴射しても選択還元触媒にNHを供給できないので、S2に移り、尿素水噴射制御を停止し、この処理を終了する。S8の判定がYESの場合には、S10に移る。S10以降では、具体的な尿素水噴射量を決定する。
S10では、エンジン及び排気管内の状態に基づいて尿素水の基準噴射量を算出する。より具体的には、この基準噴射量は、選択還元触媒のNHストレージ量がその最大NHストレージ量に又はその近傍に維持されるように、既知のアルゴリズムに従って算出される。以下、基準噴射量を算出する手順について、図4を参照して説明する。
図4は、尿素水の基準噴射量を算出する手順を示すフローチャートである。
S21では、NOxセンサの出力に基づいて単位時間当りに選択還元触媒に流入するNOx量である流入NOx量を算出し、さらにこの流入NOx量を還元するために必要な尿素水の量を算出し、これをフィードフォワード噴射量とする。フィードフォワード噴射量は、当量比αが1になるようにされた尿素水の噴射量に相当する。ここで、尿素水の当量比αとは、対象とする選択還元触媒について、単位時間当りの尿素水の流入量(NHとして流入する分も含む)と、単位時間当りのNOxの流入量との比(尿素水流入量/NOx流入量)であり、流入するNOxに対し、このNOxを過不足なく還元できる量の尿素水が流入した場合、この当量比αは1となる。すなわち、対象とする選択還元触媒に流入するNOxに対し、流入するNOxを還元するために必要な量の尿素水が供給されなかった場合、当量比αは1より小さな値となり、流入するNOxを還元するために必要な量より多くの尿素水が供給された場合、当量比αは1より大きな値となる。
S22では、上記フィードフォワード噴射量に加算されることで基準噴射量を補正する第1補正量としてのストレージ補正量を算出する。より具体的には、選択還元触媒のNHストレージ量の推定値を所定の目標値(以下、「目標NHストレージ量」という)に制御するために必要な尿素水の量を図示しないフィードバックコントローラによって算出し、これをストレージ補正量とする。ここで、目標NHストレージ量は、そのときの選択還元触媒の温度に基づいて算出される。
図5は、目標NHストレージ量と選択還元触媒の温度との関係を示す図である。図5に破線で示すように、選択還元触媒の最大NHストレージ量は、選択還元触媒の温度が高くなるに従って小さくなる。一方、選択還元触媒のNOx浄化率は、その温度に対して、浄化最適温度(例えば、約250℃)で最大となるように上に凸の特性を示す。より詳しくは、選択還元触媒のNOx浄化率は、浄化最適温度において最大となり、浄化最適温度より高い温度領域では比較的高く維持されるが、浄化最適温度より低い温度領域では著しく低下する。このため、選択還元触媒の温度が浄化最適温度より低いと、図示しない温度制御装置によって浄化最適温度以上になるように昇温制御が行われる。
選択還元触媒の温度が浄化最適温度以上である場合には、目標NHストレージ量は、図5に示すように、ほぼ最大NHストレージ量と一致するように設定される。また、選択還元触媒の温度が浄化最適温度より低い場合は、上述のように昇温制御が実行されることにより過大なNHスリップが生じるのを防止するため、目標NHストレージ量は、そのときの最大NHストレージ量よりも十分に小さな値に設定される。より具体的には、選択還元触媒の温度が浄化最適温度以下である場合には、目標NHストレージ量は、図5に示すように浄化最適温度における最大NHストレージ量と一致するように設定される。
図4に戻って、S22では、以上のようにしてストレージ補正量を算出することにより、選択還元触媒には常に十分な量のNHが貯蔵された状態を維持できる。また、このストレージ補正量は、正と負の両方の値をとり得る。すなわち、NHストレージ量の推定値が目標NHストレージ量よりも小さい場合にはストレージ補正量は正となり(増量補正)、NHストレージ量の推定値が目標NHストレージ量より大きい場合にはストレージ補正量は負となる(減量補正)。S22では、後述の増量補正禁止フラグが1であるときは、ストレージ補正量の上限を0とする。これにより、増量補正禁止フラグが1であるときは、ストレージ補正量を0以下の値に制限し、基準噴射量が上述のフィードフォワード噴射量よりも増量側へ補正されるのを禁止する。
以上のように算出されたストレージ補正量をフィードフォワード噴射量に加算することにより、NHストレージ量の推定値が最大NHストレージ量の推定値又はその近傍に設定された目標値になるように基準供給量を算出できる。
S23では、上記フィードフォワード噴射量に加算されることで基準噴射量を補正する第2補正量としてのNHセンサ補正量を算出する。より具体的には、NHセンサの出力を所定の目標値に制御するために必要な尿素水の量を図示しないフィードバックコントローラによって算出し、これをNHセンサ補正量とする。ここで、NHセンサの出力に対する目標値は、0よりもやや大きな値に設定される。これにより、選択還元触媒からは常に僅かな量のNHがスリップした状態、すなわち選択還元触媒にはNHが飽和しており、そのNOx浄化性能が最適化された状態が維持される。
なお、このNHセンサ補正量は、正と負の両方の値をとり得る。すなわち、NHセンサの出力が目標値より大きければNHセンサ補正量は負となり(減量補正)、NHセンサの出力が目標値より小さければNHセンサ補正量は正となる(増量補正)。S23では、後述の増量補正禁止フラグが1であるときは、NHセンサ補正量の上限を0とする。これにより、増量補正禁止フラグが1であるときは、NHセンサ補正量を0以下の値に制限し、基準噴射量が上述のフィードフォワード噴射量よりも増量側へ補正されるのを禁止する。
S24では、S21で算出したフィードフォワード噴射量と、S22で算出したストレージ補正量とS23で算出したNHセンサ補正量とを合算したものを基準噴射量とする。なお、フィードフォワード噴射量、NHセンサ補正量、ストレージ補正量、及びNHストレージ量の推定値を算出するより詳細な手順については、本願出願人による国際公開第2008/57628号公報に記載されているので、ここではより詳細な説明を省略する。
図3に戻って、S11では、エンジンの運転状態が高負荷運転状態であるか否かを判定する。より具体的には、エンジンの運転状態を示すエンジン回転数と要求トルクとを引数として、例えば図6に示すマップに基づいて、現在のエンジンの運転状態が高負荷運転状態に該当するか又は低負荷運転状態に該当するかを判定する。図6に示すマップによれば、エンジン回転数が高回転でありかつ全負荷に近い負荷が要求されている状態では、高負荷運転状態であると判定される。
S11の判定がNOである場合、すなわち高負荷運転状態でない場合には、S12に移り増量補正禁止フラグを0にリセットし、S13に移る。そしてS13では、S10で算出した基準噴射量の尿素水を噴射し、この処理を終了する。一方、S11の判定がYESである場合、すなわち高負荷運転状態である場合には、S14に移り増量補正禁止フラグを1にセットし、S15に移る。これにより、基準噴射量の増量側への補正が禁止される(図4のS22及びS23参照)。
S15では、尿素水の噴射量に対する制限量を算出し、S16に移る。以下、図7を参照して、制限量を算出する手順について説明する。
図7は、制限量を算出する手順を示すフローチャートである。
S31では、NOxセンサの出力に基づいて単位時間当りに選択還元触媒に流入するNOx量である流入NOx量を算出し、S32に移る。
S32では、選択還元触媒のNOx浄化率を算出し、S33に移る。より具体的には、NOx浄化率は、酸化触媒の温度、選択還元触媒の温度及び選択還元触媒における空間速度に基づいて算出される。酸化触媒の温度が高くなると、酸化触媒によるNO酸化効率が向上するため、選択還元触媒に流入するNO/NOx比は、選択還元触媒におけるNOx浄化性能が最適化される最適値(例えば、0.5)に近づく。また、選択還元触媒のNOx浄化性能は、その温度に対し、所定の最適浄化温度(例えば、250℃程度)を最大として上に凸の特性を示す。また、選択還元触媒のNOx浄化性能は、空間速度が高くなるほど低下する。
S33では、流入NOx量にNOx浄化率を乗算することにより、流入NOx量のNOxのうち選択還元触媒で浄化できるNOx量である浄化可能NOx量を算出し、S34に移る。
S34では、浄化可能NOx量のNOxを還元するのに必要な尿素水の量である必要尿素水量を算出し、S35に移る。
S35では、必要尿素水量と、尿素水インジェクタから供給された尿素水が排気管内で析出するのを防止するために定められた析出防止上限量とを比較する。必要尿素水量が析出防止上限量より小さい場合には、S36に移り、必要尿素水量を制限量として設定し、この処理を終了する。必要尿素水量が析出防止上限量以上である場合には、S37に移り、析出防止上限量を制限量として設定し、この処理を終了する。
図3に戻って、S16では、制限量と基準噴射量とを比較する。基準噴射量が制限量以下である場合にはS13に移り、基準噴射量の尿素水を噴射し、この処理を終了する。基準噴射量が制限量より大きい場合にはS17に移り、制限量の尿素水を噴射し、この処理を終了する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではない。
上記実施形態では、選択還元触媒のNHストレージ量がその最大NHストレージ量又はその近傍に維持されるようにするため、基準噴射量を、本願出願人による国際公開第2008/57628号公報に記載されたアルゴリズムに基づいて算出したが、本発明はこれに限らない。このような基準噴射量は、本願出願人による特開2011−94592号公報に記載されたアルゴリズムに基づいて算出してもよい。この場合、基準噴射量は、図4に示す手順に替えて、図8に示す手順により算出される。
先ず、S41では、図4のS21で説明した手順と同じ手順により、フィードフォワード噴射量を算出する。
S42では、NHセンサの出力及びNHストレージ量の推定値に基づいて、上記フィードフォワード噴射量に加算されることで基準噴射量を補正する補正量としてのスイッチング補正量を算出する。より具体的には、S42では、NHセンサの出力が所定の閾値を上回ったことに応じて、過大なNHスリップを抑制すべくスイッチング補正量を負の所定値に設定し、基準噴射量を減量側に補正する。その後、NHストレージ量の推定値が最大NHストレージ量よりもやや小さな値に設定された閾値を下回ったことに応じて、スイッチング補正量を正の所定値に設定し、基準噴射量を増量側に補正する。なお、S42では、図4のS22及びS23と同様に、増量補正禁止フラグが1であるときは、スイッチング補正量の上限を0とし、基準噴射量がフィードフォワード噴射量よりも増量側へ補正されるのを禁止する。
S43では、S41で算出したフィードフォワード噴射量と、S42で算出したスイッチング補正量とを合算したものを基準噴射量とする。このように、NHセンサの出力とNHストレージ量の推定値とに基づいて、基準噴射量の減量側への補正と増量側への補正とを交互に繰り返すことにより、選択還元触媒のNHストレージ量の推定値が、最大NHストレージ量の推定値の近傍に維持される。
また、上記実施形態では、図4に示す手順により基準噴射量を定め、図7に示す手順によって制限量を定め、高負荷運転状態であると判定された場合は、これら基準噴射量と制限量とを比較し(図3のS16参照)、小さい方の量の尿素水を噴射した。また、図7に示す手順では、必要尿素水量と析出防止上限量とを算出し(S31−S34参照)、これら必要尿素水量と析出防止上限量とを比較し、小さい方を制限量とした。すなわち、上記実施形態では、必要尿素水量と析出防止上限量のうち何れか小さい方を高負荷運転状態における尿素水の噴射量の上限となるようにするため、必要尿素水量と析出防止上限量のうち何れか小さい方を制限量としたが(図7のS35−S37参照)、本発明はこれに限らない。例えば、制限量を析出防止上限量に固定し、さらに必要尿素水量が上限となるように図4の処理で算出された基準噴射量を制限した上で、これら基準噴射量と制限量とを比較して小さい方を高負荷運転状態における尿素水の噴射量としても、実質的に同じである。
1…エンジン(内燃機関)
11…排気管(排気通路)
2…排気浄化システム
25…尿素水噴射装置
27…排気温度センサ(浄化率推定手段)
28…NOxセンサ(流入NOx量算出手段)
3…ECU(尿素水供給制御手段、基準供給量算出手段、判定手段、流入NOx量算出手段、浄化率推定手段、浄化可能量推定手段、制限量設定手段、主尿素水量算出手段、第1補正量算出手段、第2補正量算出手段、補正量算出手段、合算手段)
S24では、S21で算出したフィードフォワード噴射量と、S22で算出したストレージ補正量とS23で算出したNHセンサ補正量とを合算したものを基準噴射量とする。なお、フィードフォワード噴射量、NHセンサ補正量、ストレージ補正量、及びNHストレージ量の推定値を算出するより詳細な手順については、本願出願人による国際公開第2009/128169号公報に記載されているので、ここではより詳細な説明を省略する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではない。
上記実施形態では、選択還元触媒のNHストレージ量がその最大NHストレージ量又はその近傍に維持されるようにするため、基準噴射量を、本願出願人による国際公開第2009/128169号公報に記載されたアルゴリズムに基づいて算出したが、本発明はこれに限らない。このような基準噴射量は、本願出願人による特開2011−94592号公報に記載されたアルゴリズムに基づいて算出してもよい。この場合、基準噴射量は、図4に示す手順に替えて、図8に示す手順により算出される。

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、NHによって排気中のNOxを浄化する選択還元触媒と、
    前記選択還元触媒の上流に尿素水を供給する尿素水供給装置と、を備えた内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記尿素水供給装置からの尿素水の供給量を制御する尿素水供給制御手段と、
    前記機関及び前記排気通路内の状態に基づいて尿素水の基準供給量を算出する基準供給量算出手段と、
    前記機関の運転状態が高負荷運転状態であるか否かを判定する判定手段と、を備え、
    前記尿素水供給制御手段は、前記判定手段により高負荷運転状態でないと判定されているときは前記基準供給量の尿素水を供給し、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記基準供給量が所定の制限量以下である場合には前記基準供給量の尿素水を供給し、前記基準供給量が前記制限量より大きい場合には前記制限量の尿素水を供給することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量に又はその近傍に維持されるように、前記選択還元触媒の下流側の排気のNH量に基づいて前記基準供給量を算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記基準供給量算出手段は、前記選択還元触媒のNH貯蔵量と最大NH貯蔵可能量との推定値を算出し、前記NH貯蔵量の推定値が、最大NH貯蔵可能量の推定値又はその近傍に設定された目標値になるように前記基準供給量を算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記選択還元触媒に流入するNOxの量である流入NOx量を算出する流入NOx量算出手段と、
    前記選択還元触媒のNOx浄化率を算出する浄化率推定手段と、
    前記NOx浄化率に基づいて、前記流入NOx量のNOxのうち当該選択還元触媒で浄化できる量である浄化可能NOx量を算出する浄化可能量推定手段と、を備え、
    前記制限量は、前記浄化可能NOx量の還元に必要な尿素水の量である必要尿素水量及び前記尿素水供給装置から供給された尿素水が前記排気通路内で析出するのを防止するために定められた上限量のうち何れか小さい方であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記基準供給量算出手段は、
    前記選択還元触媒に流入するNOxの還元に必要な尿素水の量を主尿素水量として算出する主尿素水量算出手段と、
    前記選択還元触媒のNH貯蔵量が所定の目標量になるように、前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する第1補正量を算出する第1補正量算出手段と、
    前記選択還元触媒の下流側に排出されるNHの量が所定の目標量になるように、前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する第2補正量を算出する第2補正量算出手段と、
    前記主尿素水量に前記第1、第2補正量を合わせたもの基準供給量とする合算手段とを備え、
    前記第1及び第2補正量算出手段は、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記第1、第2補正量の上限を0をとし、前記基準供給量が前記主尿素水量より増量側に補正されるのを禁止することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記基準供給量算出手段は、
    前記選択還元触媒に流入するNOxの還元に必要な尿素水の量を主尿素水量として算出する主尿素水量算出手段と、
    前記主尿素水量に加算されることで前記基準供給量を補正する補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記主尿素水量に前記補正量を合わせたものを基準供給量とする合算手段とを備え、
    前記補正量算出手段は、前記選択還元触媒の下流側に排出されるNHの量が所定の量を超えたことに応じて前記補正量を負の値にし、前記選択還元触媒のNH貯蔵量がその最大NH貯蔵可能量よりやや小さな値に設定された閾値を下回ったことに応じて前記補正量を正の値にし、
    前記補正量算出手段は、前記判定手段により高負荷運転状態であると判定されているときは、前記補正量の上限を0とし、前記基準供給量が前記主尿素水量より増量側に補正されるのを禁止することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
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