JP5091598B2 - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents
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Description
この種の空気調和機では、エンジンで圧縮機を駆動させて空調運転を行うとともに、空調時のエンジン余力で発電機を駆動させ、この発電機で発電された電力を系統連系インバータを介して商用系統に出力するため、エネルギの利用効率を向上させることができるといった利点がある。
しかし、従来の構成では、空気調和機の室外ユニットの据付時に、施工者が上記多数の通信線を筐体の背面側に設けられた配線導入口から筐体内に導入し、これら通信線を筐体内を引き回して系統連系インバータの端子台にそれぞれ接続する必要があり、その接続作業が煩雑になるといった問題があった。
図1は、ガスエンジン駆動式の空気調和機1を示す回路図である。この空気調和機1は、室外ユニット2と室内ユニット3とを有し、これらを液管4aおよびガス管4bからなるユニット間配管4で接続して構成されている。室外ユニット2には、ガスエンジン10と、このガスエンジン10の駆動力により発電を行う発電機11と、ガスエンジン10の駆動力により冷媒を圧縮する圧縮機12とが収容されている。このガスエンジン10は、燃料調整弁7を経て供給されるガスなどの燃料と、スロットル弁8を経て供給される空気との混合気を燃焼させて駆動力を発生する。
このガスエンジン10は水冷式であり、このガスエンジン10のウォータージャケットを循環した冷却水は、第1の三方弁22、逆潮流ヒータ23および第2の三方弁24を経て、ラジエータ25に供給される。このラジエータ25は、室外熱交換器17と併設されており、これらは同一の送風機26により送られる空気によって空冷され、このラジエータ25を経た冷却水は、冷却水ポンプ27、排ガス熱交換器29の順に流れて、ガスエンジン10のウォータージャケットに戻される。
排ガス熱交換器29には、ガスエンジン10の排気ガスが通され、この排気ガスは、排気トップ30を経て、室外ユニット2の外に排出される。
第2の三方弁24は、例えば暖房運転時に切り替えられ、この場合、冷却水はラジエータ25をバイパスし、プレート式熱交換器31を経て、冷却水ポンプ27、排ガス熱交換器29の順に流れ、ウォータージャケットに戻される。
この発電機11には、動力線32を介して系統連系インバータ33が接続される。この系統連系インバータ33は、発電機11からの三相交流電力を、AC/DCコンバータを介して、直流電力に変換した後、100V/200Vの交流の電力に再度変換して、商用系統35に出力する。この商用系統35は、商用電源36と、ブレーカ37と、需要家負荷38とを含み、系統連系インバータ33は、ブレーカ37と、需要家負荷38との間に接続されている。
また、系統連系インバータ33は、電源線47を介して商用系統35に接続されており、この電源線41を通じて発電機で発電された電力を商用系統35に出力可能となっている。また、系統連系インバータ33は、発電機11の発電量を制御する機能を有し、必要に応じ、発電量を減少または増大させる。このような構成において、例えば室内ユニット3の空調要求に応じて、圧縮機12a,12bの負荷が増大すると共に、商用系統35の需要家負荷38の増大に応じて、発電要求が増大した場合、ガスエンジン10の負荷が増大する。この場合、需要家負荷38は、電力検出器43、系統連系盤(外部機器)45、系統連系インバータ33および室外側コントローラ39により常時監視されている。
図2は、室外ユニット2を示す斜視図である。図3は、室外ユニットの正面図であり、図4は、室外ユニットの背面図である。これら図2乃至図4では、室外ユニット2の筐体の外側を覆うパネルの記載を省略している。
室外ユニット2は、図2乃至図4に示すように、略直方体形状に形成された筐体52を備え、この筐体52の内部は、略水平に延びる仕切り板53によって上下二段に画成されている。この上段部には、室外熱交換器17(図1参照)及び送風機26が設けられる熱交換室54が構成され、下段部には、ガスエンジン10、発電機11及び圧縮機12等が配置される機械室55が構成されている。
この仕切り板53は、送風機26や室外熱交換器17のフィンの隙間から熱交換室54内に入り込む雨水等が機械室55に入り込まないように、両室を隙間無く仕切っている。この仕切り板5には、熱交換室54と機械室55とを繋ぐ2つの通気口56が室外ユニット2の幅方向に間隔を開けて設けられている。この通気口56は、室外ユニット2内部の空気が両室を自由に移動できるようにするものである。また、この通気口56には、熱交換室54側から機械室55に雨水等が入り込まないように、屋根部56aがそれぞれ設けられている。すなわち、機械室55側の空気は、図3及び図4に示す矢印Xの経路を通って熱交換室54へ移動することになる。
また、機械室55の正面、背面及び側面には、図示は省略したが、それぞれ前面パネル、背面パネル及び側面パネルを備える。本構成では、前面パネル及び背面パネルは左右一対の2枚のパネルで構成されており、これら2枚のパネルの間には、当該パネルを支持する縦フレーム57が設けられている。また、前面パネル、背面パネル及び側面パネル、筐体52の各フレームにねじ等で着脱自在(開閉自在)に取り付けられている。これら各パネルが取り付けられた状態では、室外ユニット2は機械室55内に雨水等が入り込まない水密な構造となっている。
さらに、機械室をメンテナンスする場合には、該当するパネルを取り外すことにより、メンテナンスの対象機器に簡単にアクセスすることができ、メンテナンス作業の軽減を図ることが可能となる。
機械室55の内部には、底板の略中央部にガスエンジン10が配置され、このガスエンジン10の正面右側に発電機11が配置され、このガスエンジン10の正面左側に圧縮機12が配置されている。この圧縮機12の手前側であって、上記した縦フレーム57の左側には、室外側コントローラ39が配置されている。この室外側コントローラ39は、室外ユニット2内に配置された各機器(例えば、ガスエンジン10、電磁クラッチ14a,14b、四方弁15、送風機26など)の動作を制御する。
これら室外側コントローラ39及び系統連系インバータ33は、機械室55の正面側に、上記縦フレーム57によって左右振り分けられて配置されている。さらに、室外側コントローラ39及び系統連系インバータ33を収容する箱体39A、33Aは、ともに前面側が開口して形成されており、これら箱体39A、33Aの前面側の開口は、機械室55の前面パネルを取り付けた際に、この前面パネルによってそれぞれ塞がれるようになっている。すなわち、各前面パネルが室外側コントローラ39及び系統連系インバータ33の箱体39A,33Aの前面及び機械室55の前面を塞ぐ部材として兼用されている。
このため、室外側コントローラ39のメンテナンスを行う場合には、左側の前面パネルを外せば良く、同様に系統連系インバータ33のメンテナンスを行う場合には、右側の前面パネルを外せば良いため、メンテナンス時の作業を容易に行うことができる。
一方、駆動軸10aの右方の軸端部には、発電機11のロータ(不図示)の回転軸が連結されている。これにより、ガスエンジン10が駆動している場合には、この駆動力を利用して発電機11を動作させることができる。
なお、図5において、符号61はアキュームレーター、62はオイルセパレータ、63はエアクリーナ、64は吸気ボックス、65は排気マフラー、66はオイルサブタンクである。
液管接続口72及びガス管接続口73に連なる液管及びガス管には、図5に示すように、それぞれサービスバルブ72A、73Aが形成されている。これらサービスバルブ72A,73Aは板部材71の内側、すなわち筐体52の内部に配置される。これによれば、板部材71によりサービスバルブ72A、73Aが露出しないため、室外ユニット2の美観を向上させることができる。
本構成では、配管接続部70の板部材71の近く(例えば、左後方)に中継端子台80が設けられている。この中継端子台80は、複数の端子台82、82を備え、これら端子台82の一次側82Aには、予め一端が系統連系インバータ33に接続された通信線44の他端が接続されている。これによれば、室外ユニット2の据付け時に、配管接続部70の液管接続口72及びガス管接続口73にユニット間配管4の液管4a及びガス管4bを接続するとともに、この配管接続部70の近くに設けられた中継端子台80の各端子台82の二次側82Bに外部機器(例えば、系統連係盤や電力検出器)から筐体52内に導かれた通信線44を接続することができる。このため、筐体52内に通信線44を引き回して、この通信線44を系統連系インバータ33の端子台に接続する必要がなく、据付時の配線の接続作業を容易に行うことができる。
ここで、系統連系インバータ33と端子台82の一次側82Aとの間には、想定される最大数の通信線44が接続されている。これによれば、系統連系インバータ33に接続される外部機器の種類に関係なく、室外ユニット2を同一のユニットとして製造することができるため、製造工程の簡素化を図ることができる。
本構成によれば、通信線44と同様に、電源中継端子台81の二次側81Bに外部機器(例えば、系統連係盤や電力検出器)から筐体52内に導かれた電源線47を接続することができる。このため、筐体52内に電源線47を引き回して、この電源線47を系統連系インバータ33の端子台に接続する必要がなく、据付時の配線の接続作業を容易に行うことができる。
2 室外ユニット
4 ユニット間配管
10 ガスエンジン
11 発電機
12、12a、12b 圧縮機
17 室外熱交換器
33 系統連系インバータ
35 商用系統
39 室外側コントローラ
43 電力検出器(外部機器)
44 通信線
45 系統連系盤(外部機器)
47 電源線
52 筐体
53 仕切り板
54 熱交換室
55 機械室
70 配管接続部
71 板部材
72 液管接続口
72A、73A サービスバルブ
73 ガス管接続口
74 配線導入口
74A キャップ部材
80 中継端子台
81 電源中継端子台
82 端子台
X 矢印
Claims (4)
- 筐体内にエンジンと、このエンジンで駆動される圧縮機と、この圧縮機に接続されて冷媒回路の一部を構成する室外熱交換器と、前記エンジンで駆動される発電機と、この発電機で発電された電力を商用系統に出力する系統連系インバータとを備える空気調和機の室外ユニットにおいて、
前記筺体の底板の略中央に前記エンジンを配置し、前記エンジンの駆動軸の一端側に前記圧縮機を配置し、当該駆動軸の他端側に前記発電機を配置するとともに、
前記筺体の前面側であって、前記圧縮機の位置する側に当該圧縮機を制御する室外側コントローラを配置し、前記発電機の位置する側に前記系統連系インバータを配置した構成とし、
前記エンジン挟んだ筐体の背面側であって、前記圧縮機の位置する側に、前記冷媒回路に冷媒配管を接続するための配管接続部を備え、この配管接続部の近くに、予め前記系統連系インバータと通信線を介して接続された中継端子台と、電源線を介して接続された電源中継端子台とをそれぞれ設け、これら中継端子台及び電源中継端子台は、前記筺体の背面を覆うパネルを外してアクセス可能としたことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。 - 前記室外側コントローラと収納する一の箱体と、前記系統連系インバータを収納する他の箱体とを、前記筺体の前面側に左右振り分けて配置し、これら箱体は、それぞれ前面が開口して形成され、前記筺体の前面を覆う左右一対のパネルが、それぞれ各箱体の開口を塞ぐ部材として兼用されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室外ユニット。
- 前記配管接続部は、前記冷媒配管が接続される配管接続口と、この配管接続口を固定する板部とを備え、この板部には、前記通信線を筐体内に導く配線導入口が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機の室外ユニット。
- 前記配管接続部は、前記筐体の内部にサービスバルブを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気調和機の室外ユニット。
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