図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
筐体1aの前面に取り付けられた前面ドア2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。筐体1aは、略直方体の箱状である。
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。また、台座部4の左側には、押下操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
1−BETスイッチ11は、1回の押下操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押下操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押下操作により、クレジットされているメダルのうちの3枚がゲームに賭けられる。
これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、所定の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11〜13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、BETスイッチ11〜13の上方には、操作部17及びBGM切換ボタン20が設けられている。操作部17は、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報を表示するために操作され、BGM切換ボタン20は、アニメーションデータに基づく映像サウンドを、遊技者の好みの態様に切り換えるために操作される。
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押下操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図5に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知する。
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b、及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDを含んで構成され、ボーナスゲームにおいて、当該ボーナスゲームに関する情報(例えば、後述の遊技可能回数)を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、及び最大BETランプ17cは、投入枚数に応じて点灯する。具体的には、1−BETランプ17aは、投入枚数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、投入枚数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、投入枚数が3枚のときに点灯する。また、払出表示部18は、7セグメントLEDを含んで構成され、入賞が成立したときのメダルの払出枚数を表示する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDを含んで構成され、クレジットされているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、液晶表示装置131(後述の図5参照)の動作により変化する。
図柄表示領域21L,21C,21Rの各々は、リール3L,3C,3Rの各々に対応して設けられる。図柄表示領域21L,21C,21Rは、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示、種々の演出に係る表示などを行う。また、図柄表示領域21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c、及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。実施例では、投入操作が行われることを条件に、これらの表示ラインが有効化される。有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」という。
ここで、図柄表示領域21L,21C,21Rは、リール3L,3C,3Rの回転中においては、該回転中のリール3L,3C,3R上に配置された一の図柄の種類と他の図柄の種類とを遊技者が識別可能となる状態に液晶表示装置131(後述の図5参照)により管理される。例えば、図柄表示領域21L,21C,21Rは、回転中のリール3L,3C,3Rに対応するものが透過した状態になる。
窓枠表示領域22L,22C,22Rの各々は、図柄表示領域21L,21C,21Rの各々を囲むように設けられる。窓枠表示領域22L,22C,22Rは、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23には、遊技者による投入操作、開始操作、停止操作などを契機として決定された画像(映像)が表示される。
固定表示部2cは、予め定めた絵などが描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた絵などと演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより1つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。初めに、リール3L,3C,3Rの内部構造について説明する。リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板が設置されている。LED収納用回路基板は、夫々3つ(すなわち合計で9つ)のLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプが設けられている。
このLEDランプは、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。より詳細には、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域を照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプにより射出された光は前面側へ透過するようになっている。
また、左リール3Lは、同形の2本の環状フレームを所定の間隔(例えばリール幅)だけ離して複数本の連結部材で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49Lの駆動力を環状フレームへ伝達する伝達部材とにより構成される。また、左リール3Lの外周面に沿ってリールシートが装着されている。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板は、夫々複数のLEDランプを収納する3つのLED収納部を備えている。LED収納用回路基板は、遊技者が図柄表示領域21Lを透して視認できる図柄(合計3個の図柄)の夫々の裏側にLED収納部が位置するように設置されている。なお、中リール3C,右リール3Rについては図示しないが、図示した左リール3Lと同様の構造を有し、夫々の内部にLED収納用回路基板が設けられている。
次に、透過型の液晶表示装置131について説明する。液晶表示装置131は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージを含む液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)などにより構成される。
この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(すなわち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護することなどを目的として設けられている。表示板133において、パネル表示部2a及び固定表示部2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵などが描かれる。
ここで、図3では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19など)及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路の図示を省略している。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。「ノーマリーホワイト」とは、液晶を駆動していない状態(すなわち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。すなわち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(すなわち導光機能を有する部材)で構成されている。
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(すなわち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の夫々の前方の位置に設けられている。なお、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139g,139hにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
さらに、LEDランプ及び蛍光ランプ137a,137b,138a,138bの機能について説明する。
初めに、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板に設けられたLEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域136BL,136BC,136BR、液晶表示装置131を構成する導光板135及び液晶パネル134を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。
また、蛍光ランプ137a,137bから射出され、導光板135に向けて導入された光は、液晶パネル134を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ137a,137bによって、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル134の領域が照明される。
次に、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加する場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル134の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射あるいは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出画像などを視認することができる。
図4は、各リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄列の左側には、説明の便宜上、各図柄に対応してコードナンバー「0」〜「20」が付されている。
各リール3L,3C,3Rには、「赤7(図柄111)」、「青7(図柄112)」、「BAR(図柄113)」、「チェリー(図柄114)」、「ベル(図柄115)」、「スイカ(図柄116)」、「星(図柄117)」、及び「リプレイ(図柄118)」の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4に示す矢印方向に移動するように回転する。
図5〜図31を参照し、遊技機1に設けられた主制御回路71の回路構成、この主制御回路71に格納されるテーブル群、及び主制御回路71による遊技処理動作について説明する。
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33を含む。
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
メインROM32は、メインCPU31が実行するプログラム(後述の図21〜図31)や固定的なデータ(後述の図6〜図19)を記憶する。なお、副制御回路72から主制御回路71にコマンドや情報などが送信されることはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
メインRAM33は、メインCPU31がプログラムを実行する際に一時的にデータを記憶するために使用される。例えば、メインRAM33には、後述の図20に示す各種格納領域が設けられている。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がメインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々メインCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、あるいは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はメインRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブルが格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理により内部当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がメインCPU31に入力される。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルと、後述の図柄組合せテーブルとに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
図7を参照して、メインCPU31が、後述の内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を規定している。実施例では、遊技状態として、一般遊技状態とBB一般遊技状態とMB一般遊技状態とRB遊技状態とCB遊技状態とが設けられている。
遊技状態は、内部抽籤処理(後述の図23〜図24)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数(最大滑り駒数)、及びボーナスゲームの作動が行われているか否かなどにより区別される状態である。滑り駒数は、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作後に、この押圧操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するまでに、リール3L,3C,3Rが回転する量(言い換えるならば、図柄が変動する量)を図柄の数で示したものである。なお、実施例では、一般遊技状態、BB一般遊技状態、MB一般遊技状態では、1回の単位遊技につき3枚のメダルを必要とし、RB遊技状態、CB遊技状態では、1回の単位遊技につき1枚のメダルを必要とする。また、CB遊技状態を除く遊技状態における最大滑り駒数は、4コマであり、CB遊技状態における最大滑り駒数は、1コマである。
抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値(いわゆる判定用乱数値)から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。
図7を参照すると、遊技状態が一般遊技状態である場合、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、このときの抽籤回数は、「8」である。ただし、後述する持越役格納領域(図20の(3)を参照)の値が「0」でない場合(1である場合)、抽籤回数は「8」から「6」に変更される(図23のステップS44)。
遊技状態がBB一般遊技状態である場合、BB一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、遊技状態がMB一般遊技状態である場合、MB一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照される。このときの抽籤回数は、「7」である。ただし、後述する持越役格納領域(図20の(3)を参照)の値が「0」でない場合(1である場合)、抽籤回数は「7」から「6」に変更される(図23のステップS44)。
遊技状態がRB一般遊技状態である場合、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、このときの抽籤回数は、「1」である。なお、後に説明する通り、遊技状態がCB遊技状態である場合、内部抽籤の結果にかかわらず全ての小役が内部当籤役として決定される。そのため、CB遊技状態では、内部抽籤テーブルを参照しての抽籤値の減算を行う必要がない。したがって、CB遊技状態に対応する内部抽籤テーブルは、設けられていない。
ここで、図8を参照しながら、実施例での各種の遊技状態について説明する。
一般遊技状態は、基本的にRT非作動状態で遊技が進行するが、後述するスイカに入賞すると、RT非作動状態からRT作動状態に移行し、RT作動状態で遊技が進行する。RT作動状態は、後述するリプレイが内部当籤役として決定される確率が通常の状態よりも高いリプレイタイム(RT)が作動している状態であり、RT非作動状態は、当該RTが作動していない状態である。基本的に、いったんRTが作動すると、1000回の単位遊技が行われるまでの間RT作動状態が継続する。しかし、RTの作動が開始してから、1000回の単位遊技が行われていなくても、RB又はCBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合は、RTの作動を終了する。
なお、実施例では、一般遊技状態でありRT非作動状態である場合の遊技状態を一般遊技状態中RT非作動状態とし、一般遊技状態でありRT作動状態である場合の遊技状態を一般遊技状態中RT作動状態としている。
ビッグボーナス(BB)に入賞すると、遊技状態を一般遊技状態からBB一般遊技状態に移行する。BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。また、「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。ビッグボーナスが作動する状態では、遊技を行うために用いた単位遊技価値(一のゲームに投入したメダルの枚数)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値が最も高い。
BB一般遊技状態は、RTが作動しているRT作動状態とRTが作動していないRT非作動状態とにより構成され、遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態であった場合には、BB一般遊技状態でもRT非作動状態(BB一般遊技状態中RT非作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態となる。これに対し、遊技状態が一般遊技状態中RT作動状態であった場合には、BB一般遊技状態でもRT作動状態(BB一般遊技状態中RT作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態よりも高い状態となる。
遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態である場合は、スイカの入賞に応じてRT非作動状態からRT作動状態に移行したが、遊技状態がBB一般遊技状態中RT作動状態である場合は、スイカに入賞してもRTの作動状態が移行することはない。しかし、BB一般遊技状態中RT作動状態である場合、RTが作動し、遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行したときからの遊技の回数は、引き続き計数される。そして、その回数が1000回になると、RTの作動状態は、RT作動状態からRT非作動状態に移行する。
レギュラーボーナス(RB)に入賞すると、遊技状態をBB一般遊技状態からRB遊技状態に移行する。RBは、前述した第1種特別役物であり、RB遊技状態は、第1種特別役物が作動するゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。RB遊技状態は、基本的に、RB遊技状態が開始してから8回の単位遊技が行われること、又はRB遊技状態が開始してから8回の単位遊技で入賞に係る図柄の組合せが表示されることで終了し、このとき、遊技状態は、RB遊技状態からBB一般遊技状態に移行する。
なお、RB遊技状態が終了し、遊技状態が移行した後のRTの作動状態は、RB遊技状態に移行する前のRTの作動状態がRT作動状態であったかRT非作動状態であったかに関わらず、常にRT非作動状態となる。すなわち、いったんRBに入賞すると、RT作動状態であった場合であっても、RTの作動が終了し、その後はRT非作動状態となる。
RB遊技状態からBB一般遊技状態に移行した後であっても、BBが作動している間は、BB一般遊技状態とRB遊技状態とが繰り返して行われる。そして、BBが開始してから100枚のメダルが払出されると、BBの作動が終了し、遊技状態は、一般遊技状態に移行する。
このとき、遊技状態がBB一般遊技状態中RT非作動状態又はRB遊技状態であった場合には、一般遊技状態でもRT非作動状態(一般遊技状態中RT非作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態となる。これに対し、遊技状態がBB一般遊技状態中RT作動状態であった場合には、一般遊技状態でもRT作動状態(一般遊技状態中RT作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態よりも高い状態となる。
一方で、一般遊技状態でミドルボーナス(MB)に入賞すると、遊技状態を一般遊技状態からMB一般遊技状態に移行する。MBは、第2種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第2種特別役物」とは、内部抽籤の結果にかかわらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第2種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。ミドルボーナスが作動する状態では、遊技を行うために用いた単位遊技価値(一のゲームに投入したメダルの枚数)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値が、BBが作動する状態に次いで高い。
MB一般遊技状態は、RTが作動しているRT作動状態とRTが作動していないRT非作動状態とにより構成され、遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態であった場合には、MB一般遊技状態でもRT非作動状態(MB一般遊技状態中RT非作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態となる。これに対し、遊技状態が一般遊技状態中RT作動状態であった場合には、MB一般遊技状態でもRT作動状態(MB一般遊技状態中RT作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態よりも高い状態となる。
遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態である場合は、スイカの入賞に応じてRT非作動状態からRT作動状態に移行したが、遊技状態がMB一般遊技状態中RT作動状態である場合は、スイカに入賞してもRTの作動状態が移行することはない。しかし、MB一般遊技状態中RT作動状態である場合、RTが作動し、遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行したときからの遊技の回数は、引き続き計数される。そして、その回数が1000回になると、RTの作動状態は、RT作動状態からRT非作動状態に移行する。
チャレンジボーナス(CB)に入賞すると、遊技状態をMB一般遊技状態からCB遊技状態に移行する。CBは、前述した第2種特別役物であり、CB遊技状態は、第2種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。
CB遊技状態では、左のリール3Lがほぼ無制御(最大滑り駒数が「1」)であり、他のリール3C,3Rの最大滑り駒数が「4」である。また、CB遊技状態は、基本的に、CB遊技状態が開始してから1回の単位遊技が行われること、又はCB遊技状態が開始してから1回の単位遊技で入賞に係る図柄の組合せが表示されることで終了し、このとき、遊技状態は、CB遊技状態からMB一般遊技状態に移行する。
なお、CB遊技状態が終了し、遊技状態が移行した後のRTの作動状態は、CB遊技状態に移行する前のRTの作動状態がRT作動状態であったかRT非作動状態であったかに関わらず、常にRT非作動状態となる。すなわち、いったんCBに入賞すると、RT作動状態であった場合であっても、RTの作動が終了し、その後はRT非作動状態となる。
CB遊技状態からMB一般遊技状態に移行した後であっても、MBが作動している間は、MB一般遊技状態とCB遊技状態とが繰り返して行われる。そして、MBが開始してから50枚のメダルが払出されると、MBの作動が終了し、遊技状態は、一般遊技状態に移行する。
このとき、遊技状態がMB一般遊技状態中RT非作動状態又はRB遊技状態であった場合には、一般遊技状態でもRT非作動状態(一般遊技状態中RT非作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態となる。これに対し、遊技状態がMB一般遊技状態中RT作動状態であった場合には、一般遊技状態でもRT作動状態(一般遊技状態中RT作動状態)となり、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き通常の状態よりも高い状態となる。
図9〜図15を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。この内部抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けられたデータポインタをメインCPU31が決定するときに用いられる。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応して、抽籤値の情報とデータポインタの情報とを規定している。「当籤番号」とは、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値に基づいて抽籤を行ったときの結果をメインCPU31が識別するための番号をいう。「抽籤値」とは、抽出した乱数値から減算する値をいい、各抽籤値をとり得る乱数値の数(実施例では「65536」)で除することにより、各当籤番号に当籤する確率(いわゆる当籤確率)を算出できる。
実施例では、乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する数値を当籤番号として決定する。例えば、遊技状態が一般遊技状態中RT非作動状態であり、この遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(図9)を参照する場合において、メインCPU31が乱数発生器36から抽出した乱数値が“10000”である場合、初めに、この“10000”から当籤番号「1」に対応する抽籤値“8980”を減算する。減算した値は、“1020”である(正の値である)。次に、この“1020”から当籤番号「2」に対応する抽籤値“2184”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、この抽籤値に対応する「2」が当籤番号として決定される。
「データポインタ」とは、当籤番号に対応する役がどの役であるかをメインCPU31が識別するための番号をいう。実施例では、予め定められた複数種類の役が、入賞に係る役及び再遊技に係る役とボーナスゲームに係る役とに区分され、夫々の区分に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
実施例の役には、BB、MB、RB、CB、チェリー、赤ベル、青ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。BB、MB、RB、及びCBを総称して、以下「ボーナス」といい、チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイを総称して、以下「小役」という。
また、実施例では、内部抽籤テーブルとして、図9に示す一般遊技状態中非RT作動状態用内部抽籤テーブル、図10に示す一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル、図11に示すBB一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル、図12に示すBB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル、図13に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブル、図14に示すMB一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル、及び図15に示すMB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブルを設けている。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態で参照され、BB一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、BB一般遊技状態で参照され、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態で参照され、MB一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、MB一般遊技状態で参照される。なお、CB遊技状態に対応する内部抽籤テーブルは設けられていないが、遊技状態がCB遊技状態である場合には、内部抽籤の結果にかかわらず、チェリー、赤ベル、青ベル、及びスイカの全てが内部当籤役として決定される。
内部抽籤テーブルについてより詳細に検討する。遊技状態に関わらず、RTが作動していないときに参照するRT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9、図11、図14)と、RTが作動しているときに参照するRT作動状態用内部抽籤テーブル(図10、図12、図15)とを比較すると、RT作動状態用内部抽籤テーブルを使用するときは、RT非作動状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号「1」に対応する抽籤値が大きい。当籤番号「1」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「1」であり、後述の図16を参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、リプレイに対応する。
詳しくは後述するが、リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、今回の単位遊技で投入したにメダルと同数のメダルが自動投入される。そのため、RT4遊技状態は、一般遊技状態に比べリプレイに内部当籤する確率が高く、結果として、遊技者は、メダルを投入することなく単位遊技を進められるという利益を得ることができる。
図16及び図17を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。この内部当籤役決定テーブルは、図9〜図15に示した内部抽籤テーブルを参照して決定した当籤番号に対応するデータポインタに基づいて、メインCPU31が内部当籤役を決定するときに用いられる。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに対応して、内部当籤役に応じた当たり要求フラグの情報を規定している。「当たり要求フラグ」とは、各ビットに固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータをいう。実施例では、内部当籤役決定テーブルとして、図16の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルと、図17のボーナス用内部当籤役決定テーブルとが設けられている。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに基づいて入賞に係る役又は再遊技に係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタに基づいてボーナスゲームに係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。
例えば、前述した一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)を参照して決定した当籤番号が「3」である場合、この当籤番号「3」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「3」であり、ボーナス用データポインタは「0」である。図16に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「3」に対応する当たり要求フラグは「00000100」(赤ベル)である。また、図17に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照すると、ボーナス用データポインタ「0」に対応する当たり要求フラグは「00000000」(ハズレ)である。したがって、一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)を参照して決定した当籤番号が「3」である場合、赤ベルが内部当籤役として決定される。
また、当籤番号が「5」である場合、両ベルが内部当籤役として決定される。両ベルが内部当籤役として決定される場合、赤ベル、青ベルの両方が内部当籤役として決定されたものとして扱われる。
図18を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄組合せに対応する表示役のデータ(情報)と、表示役のデータに対応する払出枚数の情報とを備えている。
例えば、有効ラインに沿って「チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、図柄組合せテーブルを参照し、表示役のデータとして「00000010」が決定される。このデータに対応する表示役は、チェリーである。また、表示役のデータ「00000010」に対応する払出枚数は、「15」である。なお、「ANY」は、任意の図柄を示す。
このように、予め定められた図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、基本的に、メダルが払出される。ただし、BBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態が一般遊技状態からBB一般遊技状態となる。また、RBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、RB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がBB一般遊技状態からRB一般遊技状態となる。
同様に、MBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、MB作動中フラグがオンになることにより遊技状態が一般遊技状態からMB一般遊技状態となる。また、CBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、CB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がMB一般遊技状態からCB遊技状態となる。また、リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、今回の単位遊技に賭けたメダルと同数のメダルの自動投入が行われる。
以上のことから、図柄組合せテーブルには、基本的に、遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し、ボーナスゲームの作動の開始、メダルの自動投入)に対応付けられた情報が規定されている。
図19を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。このボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る各種カウンタなどをメインCPU31がセットするときに用いられる。
ボーナス作動時テーブルは、作動している遊技状態をメインCPU31が識別するために設けられた作動中フラグ格納領域に格納される作動中フラグの情報と、ボーナス終了枚数カウンタに格納される値の情報と、遊技可能回数カウンタに格納される値の情報と、入賞可能回数カウンタに格納される値の情報とを規定している。
作動中フラグは、作動しているボーナスゲームをメインCPU31が識別するために設けられた情報である。言い換えるならば、メインCPU31は、複数種類のボーナスゲームのうちいずれのボーナスゲームが作動しているか否かを作動中フラグに基づいて識別することができる。ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグ又はMB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するカウンタである。
遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態又はCB遊技状態において行うことが可能な残りのゲームの回数(すなわち、遊技可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態又はCB遊技状態において入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数(すなわち、入賞可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
図20を参照して、メインRAM33に設けた各種の格納領域について説明する。
図20の(1)及び(2)は、内部当籤役格納領域を示す。内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1と、内部当籤役格納領域2とにより構成され、内部当籤役格納領域1には、小役及びリプレイに対応するデータが格納され、内部当籤役格納領域2には、ボーナスに対応するデータが格納される。
図20の(1)は、内部当籤役格納領域1を示す。内部当籤役1格納領域のビット0は、リプレイに対応する格納領域である。ビット1は、チェリーに対応する格納領域である。ビット2は、赤ベルに対応する格納領域である。ビット3は、青ベルに対応する格納領域である。ビット4は、スイカに対応する格納領域である。ビット5〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図20の(2)は、内部当籤役格納領域2を示す。内部当籤役2格納領域のビット0は、BBに対応する格納領域である。ビット1は、MBに対応する格納領域である。ビット2は、RBに対応する格納領域である。ビット3は、CBに対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
なお、図示は省略するが、メインRAM33には表示役格納領域も設けられている。表示役格納領域は、表示役格納領域1と、表示役格納領域2とにより構成され、表示役格納領域1は、内部当籤役格納領域1と同様の構造を有し、表示役格納領域2は、内部当籤役格納領域2と同様の構造を有する。
図20の(3)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。ビット0は、BBに対応する格納領域である。ビット1は、MBに対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。実施例では、持越役がある場合には、その持越役に対応する格納領域に「1」が格納される。例えば、持越役がBBである場合、持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
図20の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、MB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、CB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、RT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5〜ビット7は、未使用の格納領域である。例えば、有効ライン上にBBに対応する図柄の組合せが表示され、BBが作動される場合、作動中フラグ格納領域のビット0に「1」が格納される。
図21〜図31に示すフローチャートを参照して、主制御回路71の動作について説明する。
図21を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
電源が投入されると、メインCPU31は、初期化処理を行い(ステップS1)、ステップS2に移る。この処理では、メインCPU31は、メインRAM33の記憶内容の初期化、入出力ポートの初期化などを行う。
ステップS2では、メインCPU31は、指定されたアドレス以下の格納領域のクリアし、ステップS3に移る。具体的には、メインCPU31は、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去・移動、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
ステップS3では、後に図22を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。また、メインCPU31は、更新したBET数に基づいて開始操作が可能であるか否かを判別する処理を行う。
ステップS4では、乱数値を抽出し、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS5に移る。このステップS5の処理で抽出された乱数値は、内部抽籤処理(後述の図23〜図24)において使用される。ステップS5では、後に図23〜図24を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS6に移る。ステップS6では、スタートコマンドを副制御回路72に送信し、ステップS7に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役などの情報を含む。
ステップS7では、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求し、ステップS8に移る。ステップS8では、後に図26を参照して説明するリール停止制御処理を行い、ステップS9に移る。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転の停止に係る命令を実行する。ステップS9では、図柄組合せテーブル(図18)を参照し、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役やメダルの払出枚数などを決定し、ステップS10に移る。
ステップS10では、表示コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS11に移る。表示コマンドは、ステップS9で決定された表示役のデータを含む。ステップS11では、メダル払出処理を行い、ステップS12に移る。この処理では、メインCPU31は、ステップS9の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
ステップS12では、ステップS9の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS13に移る。この処理では、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する処理を行う。ステップS13では、BB又はMB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS14に移り、NOのときはステップS15に移る。
ステップS14では、後に図27を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS15に移る。ステップS15では、後に図28を参照して説明するRTゲーム数カウンタ更新処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、後に図29及び図30を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS2に移る。
図22を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。この処理では、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かがメインCPU31によって判別される。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS21)。「自動投入カウンタ」は、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。この判別がYESのときは、ステップS22に移り、NOのときは、ステップS23に移る。
ステップS22では、メダル通過許可の処理を行い、ステップS24に移る。ステップS23では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写し、その後、自動投入カウンタをクリアする処理を行い、ステップS24に移る。「投入枚数カウンタ」は、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
ステップS24では、メダルの通過が検出されたか否かを判別する。この処理では、例えば、メダルセンサ10Sからの入力のチェックを行い、メダルセンサ10Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS25に移り、NOのときは、ステップS31に移る。
ステップS25では、作動中フラグ格納領域に格納されているデータに応じて投入最大値をセットし、ステップS26に移る。この処理では、作動中フラグ格納領域に格納されているデータに基づいて遊技状態を判別し、その結果が一般遊技状態、BB一般遊技状態、MB一般遊技状態のいずれかである場合には、投入最大値として「3」をセットする。これに対し、判別結果がRB遊技状態又はCB遊技状態である場合には、投入最大値として「1」をセットする。
ステップS26では、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS30に移り、NOのときは、ステップS27に移る。ステップS27では、投入枚数カウンタの値に「1」を加算し、ステップS28に移る。ステップS28では、有効ラインカウンタに「5」を格納し、ステップS29に移る。
ステップS29では、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS31に移る。ステップS30では、クレジットカウンタの値に「1」を加算し、ステップS31に移る。
ステップS31では、メダルの通過途中であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS33に移り、NOのときは、ステップS32に移る。ステップS32では、ベットスイッチのチェックを行い、ステップS33に移る。ステップS33では、投入枚数カウンタが投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS34に移り、NOのときは、ステップS24に移る。
ステップS34では、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS35に移り、NOのときは、ステップS24に移る。ステップS35では、メダル通過禁止の処理を行い、図21のステップS4に移る。
図23〜図24を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、後に図25を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行い、ステップS43に移る。
ステップS43では、持越役格納領域の値が「0」であるか否か、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、ステップS44に移る。ステップS44では、抽籤回数を「6」に変更し、ステップS45に移る。
ステップS45では、乱数値格納領域に格納された乱数値を判定用乱数値としてレジスタにセットし、当籤番号の初期値として「1」をセットし、ステップS46に移る。ステップS46では、複数種類設けられた内部抽籤テーブル(図9〜図15)のうち、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得し、ステップS47に移る。
ステップS47では、桁かりが行われたか否かを判別する。この処理では、メインCPU31は、レジスタにセットされた判定用乱数値から抽籤値を減算し、その結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS52に移り、NOのときは、ステップS48に移る。
ステップS48では、ステップS47の処理で減算した値を新たな判定用乱数値としてレジスタにセットし、ステップS49に移る。ステップS49では、当籤番号を「1」加算し、抽籤回数を「1」減算し、ステップS50に移る。ステップS50では、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS46に移る。ステップS51では、小役・リプレイ用データポインタとして「0」をセットし、ボーナス用データポインタとして「0」をセットし図24のステップS56に移る。ステップS52では、参照している内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得し、図24のステップS53に移る。
図24のステップS53では、内部当籤役格納領域1のアドレスをセットし、ステップS54に移る。ステップS54では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16)を参照し、ステップS52の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、ステップS55に移る。ステップS55では、ステップS54の処理で取得した当たり要求フラグを、ステップS53の処理を通じて指定した内部当籤役格納領域、すなわち、内部当籤役格納領域1に格納し、ステップS56に移る。
ステップS56では、持越役格納領域の値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS57に移り、NOのときは、ステップS58に移る。ステップS57では、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図17)を参照し、図23のステップS52の処理で取得したボーナス用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、この取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納し、ステップS58に移る。
ステップS58では、持越役格納領域に格納されている値と内部当籤役格納領域2に格納されている値との論理和を内部当籤役格納領域2に格納し、ステップS59に移る。このステップS58の処理により、いったんBB又はMBが内部当籤役として決定されると、決定した役が表示役として成立するまでの間、その決定した役が常に内部当籤役として持ち越される。
ステップS59では、CB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS60に移り、NOのときは、図21のステップS6に移る。ステップS60では、内部当籤役格納領域1のビット1〜4に「1」をセットし、図21のステップS6に移る。このステップS60の処理により、遊技状態がCB遊技状態である場合には、内部抽籤の結果にかかわらずチェリー、赤ベル、青ベル、及びスイカの全てが内部当籤役として決定される。
図25を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、図23のステップS43に移る。ステップS62では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS64に移る。ステップS63では、内部抽籤テーブルをBB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブルに変更し、ステップS64に移る。
ステップS64では、MB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ステップS65では、内部抽籤テーブルをMB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブルに変更し、図23のステップS43に移る。ステップS66では、内部抽籤テーブルを一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブルに変更し、図23のステップS43に移る。
図26を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7R、言い換えると、無効化されていない停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS71)。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときはステップS71を繰り返す。ステップS72では、押圧操作されたストップボタンが再び押圧操作されることを無効化し、ステップS73に移る。
ステップS73では、チェック回数として「5」をセットし、ステップS74に移る。ステップS74では、CB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS75に移り、NOのときは、ステップS77に移る。
ステップS75では、停止ボタン7L,7C,7Rのうち、押圧操作された停止ボタンが左の停止ボタン7Lであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS76に移り、NOのときは、ステップS77に移る。ステップS76では、チェック回数を「2」に変更し、ステップS77に移る。
ステップS77では、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索し、ステップS78に移る。「図柄カウンタ」は、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタであり、図柄カウンタの値は、図柄表示領域21L,21C,21Rの中段の図柄停止位置に位置している図柄のコードナンバーに対応している。
最も優先順位の高い図柄位置の検索は、次のようにして行う。まず、チェック回数として「5」がセットされている場合、図柄カウンタの値+0に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+1に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+2に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+3に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+4に対応する図柄位置の5通りの図柄位置について、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置であるか否かを検索する。そして、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が1つである場合、この停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が複数である場合、順位付けは次のようにして行う。リプレイに対して最も高い優先順位、ボーナスに対して次に高い優先順位、他の役に対して最も低い優先順位が規定されている。このように優先順位が規定されているのは、遊技者の射幸心をあおらないようにしつつ、ボーナスに対応する図柄組合せを構成する図柄を優先して停止させるである。そこで、有効ラインに沿って停止可能な複数の図柄位置のうち、最も順位が高い役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
また、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置がない場合、いずれの役も成立しない図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
また、チェック回数として「2」がセットされている場合、図柄カウンタの値+0に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+1に対応する図柄位置の2通りの図柄位置について、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置であるか否かを検索する。そして、チェック回数として「5」がセットされている場合と同様にして、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
ステップS78では、ステップS77の処理で検索した結果に基づいて滑り駒数を決定し、ステップS79に移る。この処理では、メインCPU31は、回転するリール3L,3C,3RがステップS77の処理で決定した図柄位置で停止するような滑り駒数を決定する処理を行う。ステップS79では、停止制御位置待ちへ移行し、ステップS80に移る。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの図柄位置がステップS77の処理で決定した図柄位置になるまでリール3L,3C,3Rの停止を待ち、その後、リール3L,3C,3Rの図柄位置がステップS77の処理で決定した図柄位置になったときにリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理を行う。
ステップS80では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS81に移る。このリール停止コマンドは、停止したリールの種別、停止した図柄の位置などの情報を含む。ステップS81では、停止ボタン7L,7C,7Rのうち、押圧操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、図21のステップS9に移る。
図27を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RB作動中フラグ又はCB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS93に移り、NOのときは、ステップS92に移る。ステップS92では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS95に移り、NOのときは、ステップS93に移る。
ステップS93では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS99に移る。ステップS94では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときはステップS95に移り、NOのときは、ステップS97に移る。
ステップS95では、BB・MB終了時処理を行い、ステップS96に移る。BB・MB終了時処理では、まず、メインCPU31は、BB作動中フラグ又はMB作動中フラグをオフにセットする処理を行う。この処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット0、ビット1を「0」に更新する。また、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタを「0」にセットする処理を行う。ステップS96では、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS15に移る。
ステップS97では、入賞可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS98に移る。ステップS98では、入賞可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS101に移り、NOのときは、ステップS99に移る。
ステップS99では、遊技可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS100に移る。ステップS100では、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS101に移り、NOのときは、図21のステップS15に移る。
ステップS101では、RB・CB終了時処理を行い、図21のステップS15に移る。RB終了時処理では、まず、メインCPU31は、RB作動中フラグ又はCB作動中フラグをオフにセットする処理を行う。この処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット2、ビット3を「0」に更新する。また、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを「0」にセットする処理を行う。この処理が行われることで、レギュラーボーナスゲーム(RB遊技状態)又はチャレンジボーナスゲーム(CB遊技状態)の作動が終了する。
図28を参照して、RTゲーム数カウンタ更新処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、図21のステップS16に移る。ステップS112では、RTゲーム数カウンタの値から「1」減算し、ステップS113に移る。
ステップS113では、RTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS114に移り、NOのときは、図21のステップS16に移る。ステップS114では、RT作動中フラグをオフにセットし、図21のステップS16に移る。
図29及び図30を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がMBであるか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、ステップS123に移る。ステップS122では、ボーナス作動時テーブル(図19)に基づいてMB作動時処理を行い、ステップS125に移る。MB作動時処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット1を「1」に更新することでMB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに「50」をセットする。
ステップS123では、表示役がBBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS124に移り、NOのときは、ステップS126に移る。ステップS124では、ボーナス作動時テーブル(図19)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS125に移る。BB作動時処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット0を「1」に更新することでBB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに「100」をセットする。ステップS125では、持越役格納領域をクリアし、図30のステップS134に移る。この処理では、メインCPU31は、持越役格納領域を「00000000」にセットする。
ステップS126では、表示役がRBであり、かつBB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS127に移り、NOのときは、図30のステップS130に移る。ステップS127では、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS128に移り、NOのときは、ステップS129に移る。
ステップS128では、RT作動中フラグをオフにセットし、ステップS129に移る。この処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット4を「0」に更新する処理を行う。ステップS129では、ボーナス作動時テーブル(図19)に基づいてRB作動時処理を行い、図30のステップS134に移る。RB作動時処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット2を「1」に更新することでRB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数カウンタに「8」をセットし、入賞可能回数カウンタに「8」をセットする。
図30のステップS130では、表示役がCBであり、かつMB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS131に移り、NOのときは、ステップS135に移る。ステップS131では、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS132に移り、NOのときは、ステップS133に移る。
ステップS132では、RT作動中フラグをオフにセットし、ステップS133に移る。この処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット3を「0」に更新する処理を行う。ステップS133では、ボーナス作動時テーブル(図19)に基づいてCB作動時処理を行い、ステップS134に移る。CB作動時処理では、メインRAM33に設けた作動中フラグ格納領域のビット3を「1」に更新することでCB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数カウンタに「1」をセットし、入賞可能回数カウンタに「1」をセットする。ステップS134では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS2に移る。
ステップS135では、表示役がリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS136に移り、NOのときは、ステップS137に移る。ステップS136では、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタの値に複写し、図21のステップS2に移る。
ステップS137では、表示役がスイカであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS138に移り、NOのときは、図21のステップS2に移る。ステップS138では、作動中フラグ格納領域のいずれかの作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS2に移り、NOのときは、ステップS139に移る。ステップS139では、RT作動中フラグをオンにセットし、RTゲーム数カウンタに「1000」をセットし、図21のステップS2に移る。
図31を参照して、主制御回路71のメインCPU31の制御による定期割込処理について説明する。定期割込処理は、1.1173msごとに行われる。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行い(ステップS141)、ステップS142に移る。ステップS142では、入力ポートチェック処理を行い、ステップS143に移る。
ステップS143では、リール制御処理を行い、ステップS144に移る。この処理により、メインCPU31は、図21のステップS7で行われた全リール3L,3C,3Rの回転開始の要求に応じてリール3L,3C,3Rの回転が開始する制御を行う。また、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に応じて、押圧操作した停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rをリール停止制御処理(図26)によって決定した停止制御位置で停止する制御を行う。
ステップS144では、ランプ・7SEG駆動処理を行い、ステップS145に移る。ステップS145では、レジスタを復帰し、定期割込処理を終了する。
以上、遊技機1に設けられた主制御回路71の回路構成、この主制御回路71に格納されるテーブル群、及び主制御回路71による遊技処理動作を図5〜図31に示したような構成とした。このようにすることで得られる作用効果について、図32及び図33を参照しながら説明する。
図32は、リプレイタイムの作動中に、BB、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される場合に、リプレイが内部当籤役として決定される確率がどのように移行するかを示す一例であり、図33は、リプレイタイムの作動中に、MB、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される場合に、リプレイが内部当籤役として決定される確率がどのように移行するかを示す一例である。
まず、図32を参照しながら説明する。遊技開始時の遊技状態は、一般遊技状態中RT非作動状態である。この遊技状態では、一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)が参照される。このテーブルを参照すると、リプレイに対応する当籤番号「1」が当籤番号として決定される確率は8980/65535(約1/7.29)である。したがって、遊技開始時において、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)である。
その後、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を開始し、遊技状態は、一般遊技状態中RT非作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)が参照される。このテーブルを参照すると、リプレイに対応する当籤番号「1」が当籤番号として決定される確率は49923/65535(約1/1.31)である。したがって、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示され、リプレイタイムが作動したとき、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)から49923/65535(約1/1.31)に増える。なお、リプレイタイムの作動を開始すると、RTゲーム数カウンタには「1000」がセットされ(図30のステップS139)、単位遊技が行われるごとに「1」減算される。
その後、リプレイタイムの作動中に、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を維持したままでBBの作動を開始する。このとき、遊技状態は、一般遊技状態中RT作動状態からBB一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、BB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図12)が参照される。このテーブルを参照すると、リプレイに対応する当籤番号「1」が当籤番号として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)であり、一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)を参照したときの確率と同じである。したがって、リプレイタイムの作動中に、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたとき、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
そして、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されないうちに100枚以上のメダルが払出されると、リプレイタイムの作動を維持したままでBBの作動を終了する。このとき、遊技状態は、BB一般遊技状態中RT作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、再び一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
その後、単位遊技が行われ、RTゲーム数カウンタが「0」になると、リプレイタイムの作動を終了し、遊技状態は、一般遊技状態中RT作動状態から一般遊技状態中RT非作動状態に移行する。この遊技状態では、遊技開始時にセットされていた一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)である。したがって、リプレイタイムの作動開始後、1000回の単位遊技が行われると、リプレイタイムの作動を終了し、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)から8980/65535(約1/7.29)に減る。
その後、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、再びリプレイタイムの作動を開始し、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)から49923/65535(約1/1.31)に増える。また、RTゲーム数カウンタには「1000」がセットされ(図30のステップS139)、単位遊技が行われるごとに「1」減算される。
そして、リプレイタイムの作動中に、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を維持したままでBBの作動を開始する。このとき、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
そして、BBの作動中に、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を終了し、遊技状態は、BB一般遊技状態中RT作動状態からRB遊技状態に移行する。この遊技状態では、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(図13)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、0/65535である。したがって、リプレイタイムの作動開始後、BBの作動中に、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を終了し、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)から0/65535に減る。
その後、RB遊技状態での遊技が8回行われると、遊技状態は、RB遊技状態からBB一般遊技状態中RT非作動状態に移行する。この遊技状態では、BB一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図11)が参照される。このテーブルを参照すると、リプレイに対応する当籤番号「1」が当籤番号として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)であり、一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)を参照したときの確率と同じである。したがって、BBの作動中に、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示された後、8回の遊技が行われてRB遊技状態が終了したとき、その後の遊技でリプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)となる。
リプレイタイムの作動中に、BB、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される場合、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、以上のように変化する。そのため、いったんリプレイタイム作動が開始されると、リプレイタイムの作動を開始して間もないうちにBBが当籤役として決定されても、引き続きリプレイタイムが継続する。これにより、リプレイタイムの作動を開始して間もないうちにBBが当籤役として決定された場合に感じさせ得た損失感を感じさせないようにすることが可能となる。
また、リプレイタイムが作動している場合において、RBに対応する図柄組合せである“星−ベル−ベル”が図柄表示領域(21L,21C,21R)に設けられた有効ライン上で停止表示されたことを条件に、リプレイタイムの作動が終了する。そのため、BBの作動中において、RBが当籤役として決定された場合であっても、このRBに対応する図柄組合せを有効ライン上で意図的に停止表示させないようにするという新たな遊技性を提供できる。その結果、BBの作動中に生じ得た単調さ、すなわち、短時間に多くの遊技価値を得るためにRBに対応する図柄組合せを有効ライン上に繰り返して表示させるだけという単調さを解消し得る遊技機を提供できる。
以上から、実施例の遊技機によれば、BBに関連するRBが当籤役として決定されてもリプレイタイムを終了しないようにすることで、リプレイタイムを開始して間もないうちにRBが当籤役として決定されても遊技者に損失感を感じさせないようにするだけでなく、さらに、BBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを有効ライン上に繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
次に、図33を参照して、リプレイタイムの作動中に、MB、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される場合に、リプレイが内部当籤役として決定される確率がどのように移行するかについて説明する。
遊技開始時の遊技状態は、一般遊技状態中RT非作動状態である。この遊技状態では、一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)が参照されるので、遊技開始時において、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)である。
その後、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を開始し、遊技状態は、一般遊技状態中RT非作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)から49923/65535(約1/1.31)に増える。なお、リプレイタイムの作動を開始すると、RTゲーム数カウンタには「1000」がセットされ(図30のステップS139)、単位遊技が行われるごとに「1」減算される。
その後、リプレイタイムの作動中に、MBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を維持したままでMBの作動を開始する。このとき、遊技状態は、一般遊技状態中RT作動状態からMB一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、MB一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図15)が参照される。このテーブルを参照すると、リプレイに対応する当籤番号「1」が当籤番号として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)であり、一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)を参照したときの確率と同じである。したがって、リプレイタイムの作動中に、MBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたとき、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
そして、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されないうちに50枚以上のメダルが払出されると、リプレイタイムの作動を維持したままでMBの作動を終了する。このとき、遊技状態は、MB一般遊技状態中RT作動状態から一般遊技状態中RT作動状態に移行する。この遊技状態では、再び一般遊技状態中RT作動状態用内部抽籤テーブル(図10)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
その後、単位遊技が行われ、RTゲーム数カウンタが「0」になると、リプレイタイムの作動を終了し、遊技状態は、一般遊技状態中RT作動状態から一般遊技状態中RT非作動状態に移行する。この遊技状態では、遊技開始時にセットされていた一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図9)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)から8980/65535(約1/7.29)に減る。
その後、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、再びリプレイタイムの作動を開始し、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)から49923/65535(約1/1.31)に増える。また、RTゲーム数カウンタには「1000」がセットされ(図30のステップS139)、単位遊技が行われるごとに「1」減算される。
そして、リプレイタイムの作動中に、MBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を維持したままでMBの作動を開始する。このとき、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、引き続き49923/65535(約1/1.31)である。
そして、MBの作動中に、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を終了し、遊技状態は、MB一般遊技状態中RT作動状態からCB遊技状態に移行する。この遊技状態では、リプレイが内部当籤役として決定されることはないので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、0/65535である。したがって、リプレイタイムの作動開始後、MBの作動中に、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、リプレイタイムの作動を終了し、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、49923/65535(約1/1.31)から0/65535に減る。
その後、CB遊技状態での遊技が1回行われると、遊技状態は、CB遊技状態からMB一般遊技状態中RT非作動状態に移行する。この遊技状態では、MB一般遊技状態中RT非作動状態用内部抽籤テーブル(図14)が参照されるので、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、8980/65535(約1/7.29)となる。
リプレイタイムの作動中に、MB、CBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される場合、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、以上のように変化する。そのため、いったんリプレイタイム作動が開始されると、リプレイタイムの作動を開始して間もないうちにMBが当籤役として決定されても、引き続きリプレイタイムが継続する。これにより、リプレイタイムの作動を開始して間もないうちにMBが当籤役として決定された場合に感じさせ得た損失感を感じさせないようにすることが可能となる。
また、リプレイタイムが作動している場合において、CBに対応する図柄組合せである“星−リプレイ−リプレイ”が図柄表示領域(21L,21C,21R)に設けられた有効ライン上で停止表示されたことを条件に、リプレイタイムの作動が終了する。そのため、MBの作動中において、CBが当籤役として決定された場合であっても、このRBに対応する図柄組合せを有効ライン上で意図的に停止表示させないようにするという新たな遊技性を提供できる。その結果、MBの作動中に生じ得た単調さ、すなわち、短時間に多くの遊技価値を得るためにCBに対応する図柄組合せを有効ライン上に繰り返して表示させるだけという単調さを解消し得る遊技機を提供できる。
以上から、実施例の遊技機によれば、MBに関連するCBが当籤役として決定されてもリプレイタイムを終了しないようにすることで、リプレイタイムを開始して間もないうちにRBが当籤役として決定されても遊技者に損失感を感じさせないようにするだけでなく、さらに、BBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを有効ライン上に繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
図34〜図45を参照し、遊技機1に設けられた副制御回路72の回路構成、この副制御回路72に格納されるテーブル群、並びに副制御回路72による液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102の処理動作について説明する。
図34は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、あるいはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどにしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、後述の図37〜図45に示すサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
データ記憶領域には、ボーナス時特典決定テーブル(後述の図35)などの各種テーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域などによって構成される。
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。サブRAM83には、後述の演出状態移行番号や演出番号などの各種情報が記憶される。また、後述の図36を参照して説明する各種の格納領域も設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグを判別できる。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいてサウンドデータ(後述の映像サウンドデータ及び後述の操作サウンドデータを含む、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのデータ)を決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。さらに、サブCPU81には、BGM切換ボタン20が接続されている。実施例では、BGM切換ボタン20が操作されることに応じて、アニメーションデータに基づく映像サウンドが切り換えられるようになっている。
図35を参照して、ボーナス時特典決定テーブルについて説明する。
ボーナス時特典決定テーブルは、BB又はMBが表示役として成立したときに、ボーナス時特典フラグがオンでない場合(オフである場合)に参照され、サブRAM83の所定領域に設けられたボーナス時特典ポイント格納領域の値に基づき、ボーナスをスーパービッグボーナス(SBB)又はスーパーミドルボーナス(SMB)にするか、ノーマルビッグボーナス(NBB)又はノーマルミドルボーナス(NMB)にするかを決定するための抽籤値の情報を備えている。
「ボーナス時特典フラグ」は、BB又はMBが表示役として成立したときに、その後のボーナスを無条件にSBB又はSMBにするか否かを識別するための情報である。このフラグがオンである場合は、BB又はMBが表示役として成立したときに、その後のボーナスを無条件にSBB又はSMBにセットし、オフである場合、その後のボーナスを条件付でSBB又はSMBにセットする。ボーナス時特典フラグは、サブCPU81がメインCPU31からボーナス終了時コマンドを受信したときにオンに更新され、その後100回の単位遊技が行われるとオフに更新される。
SBB及びSMBは、ボーナスの作動中に赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定された場合、その内部当籤役の種類を遊技者に報知するボーナスである。これに対し、NBB及びNMBは、ボーナスの作動中に赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定された場合、その内部当籤役の種類を遊技者に報知しないボーナスである。
ここで、前述の図18を参照すると、赤ベルに対応する図柄組合せは“赤7−ベル−ベル”であり、青ベルに対応する図柄組合せは“青7−ベル−ベル”である。また、図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々3つの図柄停止位置が設けられている。前述の図4を参照すると、左リール3Lにおいて、赤ベルに対応する図柄組合せを構成する図柄である“赤7”と、青ベルに対応する図柄組合せを構成する図柄である“青7”との間には6個以上の図柄が配置され、また、前述の図3を参照すると、左の図柄表示領域21Lに表示可能な図柄は3つであり、前述の通り最大滑り駒数は「4」である。そのため、少なくとも左リール3Lについては、停止ボタン7Lを操作するタイミングにかかわらず、“赤7”と“青7”との両方の図柄を同時に引き込むことができない。言い換えると、左リール3Lでの図柄の配列は、遊技者が何れの位置で停止ボタン7Lを操作したとしても、赤ベルに対応する図柄組合せの一部を構成する“赤7”と、青ベルに対応する図柄組合せの一部を構成する“青7”とを同時に狙うことのできない配列となっている。したがって、内部当籤役の報知を行わないNBB及びNMBでは、遊技者は、勘や運に頼って左の停止ボタン7Lを操作することとなる。これに対し、内部当籤役の報知を行うSBB及びSMBでは、報知にしたがって左の停止ボタン7Lを操作することで、NBB及びNMBでは同時に狙うことのできなかった内部当籤役を全て取得することが可能となる。
「ボーナス時特典ポイント格納領域」は、BB又はMBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたときに、ボーナス時特典フラグがオンでない場合(オフである場合)に、その後のボーナスをSBB又SMBにするか、NBB又はNMBにするかを決定するために設けたカウンタである。
この格納領域には、基本的に、ボーナスの作動が行われている間にRB又はCBが内部当籤役として決定されたにも関わらず、当該RB又はCBに対応する図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ライン上に停止表示した場合には、停止表示した図柄組合せの態様によって所定の数値が加算される。
ここで、ボーナス時特典ポイントとして加算される「所定の数値」について説明する。前述の図18を参照すると、RBに対応する図柄組合せは“星−ベル−ベル”であり、CBに対応する図柄組合せは“星−リプレイ−リプレイ”である。また、前述の図4を参照すると、中リール3C及び右リール3Rにおいて、RBに対応する図柄組合せを構成する図柄である“ベル”と、CBに対応する図柄組合せを構成する図柄である“リプレイ”は、ともに、停止ボタン7L,7C,7Rを操作したそのときに、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示する1駒に最大滑り駒数である4駒を加えた5駒以内の間隔で配置されている。したがって、RB又はCBが内部当籤役として決定された場合、中リール3C及び右リール3Rでは、遊技者による停止操作のタイミングにかかわらず、有効ライン上には、必ず内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が停止する。
これに対し、左リール3Lでは、RB、CBに対応する図柄組合せを構成する図柄は、“星”である。そこで、前述の図4を参照すると、左リール3Lでは、“星”に対応するコードナンバーは「05」、「07」、「08」、「17」、「18」、「20」である。また、前述したように、最大滑り駒数は「4」であること、また、第1停止操作、第2停止操作で中リール3C及び右リール3Rを停止させたときには、RB、CBに対応する図柄組合せを表示させることが可能な有効ラインが1つに定まっている。その結果、第3停止操作で左リール3Lを停止させたとき、この停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置(以下、「停止開始位置」という。)が「01」〜「08」、「13」〜「20」である場合には、RB、CBに対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示させることができる。これに対し、停止開始位置が「00」又は「09」〜「12」である場合には、RB又はCBが内部当籤役として決定されたとしても、RB、CBに対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示させることができない。
そのため、RB又はCBが内部当籤役として決定されたときに、この内部当籤役に対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示させないようにするには、第1停止操作、第2停止操作で中リール3C及び右リール3Rを停止させ、第3停止操作では、停止開始位置が「00」又は「09」〜「12」である場合に左リール3Lを停止させればよいといえる。このとき、停止開始位置が「09」〜「12」である場合には、4駒分の余裕があるため、停止開始位置が「00」である場合に比べて停止操作が容易といえる。
そこで、実施例では、ボーナスの作動が行われている間にRB又はCBが内部当籤役として決定されたにも関わらず、当該RB又はCBに対応する図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ライン上に停止表示したとき、左リール3Lでの停止開始位置が「00」であったときに表示される図柄組合せの態様である場合には、ボーナス時特典ポイントとして「20」を加算し、左リール3Lでの停止開始位置が「09」〜「12」であったときに表示される図柄組合せの態様である場合には、ボーナス時特典ポイントとして「5」を加算するようにしている。
ボーナス時特典決定テーブルでは、例えば、BB又はMBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたときに、ボーナス時特典フラグがオンでない場合のボーナス時特典ポイントの値が「13」であり、このときに抽出した乱数値が“20”である場合、初めに、この“20”からSBB・SMBに対応する抽籤値“38”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、この抽籤値に対応するSBB・SMBがその後のボーナスの態様として決定され、ボーナスの作動中に赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定された場合、その内部当籤役の種類が遊技者に報知される。
また、例えば、BB又はMBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたときに、ボーナス時特典フラグがオンでない場合のボーナス時特典ポイントの値が「13」であり、このときに抽出した乱数値が“200”である場合、初めに、この“200”からSBB・SMBに対応する抽籤値“38”を減算する。減算した値は、“162”である(正の値である)。次に、この“162”からNBB・NMBに対応する抽籤値“218”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、この抽籤値に対応するNBB・NMBがその後のボーナスの態様として決定され、ボーナスの作動中に赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定された場合であっても、その内部当籤役の種類が遊技者に報知されない。
また、ボーナス時特典決定テーブルによると、BB又はMBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたときに、ボーナス時特典フラグがオンでない場合、ボーナス時特典ポイントの値が大きいほどSBB・SMBがその後のボーナスの態様として決定されやすい。
図36を参照して、サブRAM83に設けた各種の格納領域について説明する。
図36の(1)は、内部当籤役格納領域1を示し、図36の(2)は、内部当籤役格納領域2を示す。また、図36の(3)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。これらの格納領域は、メインRAM33に設けた格納領域と同様の構成を有する。
また、図示は省略するが、サブRAM83には表示役格納領域も設けられ、この表示役格納領域もメインRAM33に設けた格納領域と同様の構成を有する。
図36の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。この格納領域は、メインRAM33に設けた格納領域と一部異なる。ビット0は、NBB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、NMB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、CB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、RT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5は、SBB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット6は、SMB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット7は、未使用の格納領域である。
実施例では、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたとき、サブCPU81は、BBをNBBにするかSBBにするかを決定する。NBBは、ノーマルビッグボーナスであり、液晶表示装置131などでは、ビッグボーナスに対応した演出を行う。SBBは、スーパービッグボーナスであり、液晶表示装置131などでは、NBBでの演出に加え、内部当籤役が赤ベル又は青ベルである場合に、内部当籤役の種類を報知する演出を行う。
図37〜図45に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の動作について説明する。
図37を参照して、主基板通信タスクについて説明する。
主基板通信タスクでは、主制御回路71に設けられたメインCPU31からサブCPU81に対して送信される各種のコマンドをサブCPU81が受け取るのを待ち、これら各種のコマンドをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、受け取ったコマンドに応じた処理を行う。例えば、メインCPU31からスタートコマンドを受信したときには、サブCPU81は、このスタートコマンドを受信したことに応じた処理を行い、メインCPU31からリール停止コマンドを受信したときには、サブCPU81は、このリール停止コマンドを受信したことに応じた処理を行う。
初めに、サブCPU81は、送信メッセンジャーキューの初期化を行い(ステップS201)、ステップS202に移る。ステップS202では、コマンド受信のチェックを行い、ステップS203に移る。ステップS203では、受信したコマンドの種別を抽出し、ステップS204に移る。
ステップS204では、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS205に移り、NOのときは、ステップS202に移る。ステップS205では、受信したコマンドのパラメータから内部当籤役、遊技状態、RTゲーム数カウンタの値などの遊技情報を作成し、ステップS206に移る。
ステップS206では、作成した遊技情報をメッセージキューに格納し、ステップS207に移る。ステップS207では、後に図38を参照して説明するコマンド解析処理を行い、ステップS202に移る。
図38を参照して、コマンド解析処理について説明する。
初めにサブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出し(ステップS211)、ステップS212に移る。ステップS212では、メッセージがあるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS213に移り、NOのときは、ステップS215に移る。ステップS213では、取り出したメッセージから遊技情報を複写し、ステップS214に移る。ステップS214では、後に図39を参照して説明する演出内容決定処理を行い、ステップS215に移る。
ステップS215では、アニメーションデータの登録を行い、ステップS216に移る。この処理では、演出内容決定処理での決定結果に基づき、液晶表示装置131でのアニメーションの表示態様を制御するためのアニメーションデータをアニメーションデータ格納領域に格納する処理を行う。ステップS216では、サウンド演出リクエストを行い、ステップS217に移る。この処理では、スタートレバー6や停止ボタン7L,7C,7Rなどの操作に基づいて出音するためのサウンドデータをサウンドデータ格納領域に格納する処理を行う。ステップS217では、LEDデータの登録を行い、図37のステップS202に移る。この処理では、演出内容決定処理での決定結果に基づき、LED類101、ランプ類102の点灯状態を制御するためのランプデータをランプデータ格納領域に格納する処理を行う。
図39を参照して、演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、メインCPU31からスタートコマンドを受信した時であるか否かを判別する(ステップS221)。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS224に移る。ステップS222では、後に図40を参照して説明するボーナス時特典カウンタ更新処理を行い、ステップS223に移る。ボーナス時特典カウンタは、サブRAM83の所定領域に設けられている。ステップS223では、後に図41を参照して説明する演出抽籤処理を行い、図38のステップS215に移る。
ステップS224では、メインCPU31からリール停止コマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS225に移り、NOのときは、ステップS226に移る。ステップS225では、リール停止コマンド受信時処理を行い、図38のステップS215に移る。
ステップS226では、メインCPU31から表示コマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS227に移り、NOのときは、ステップS228に移る。ステップS227では、後に図44を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行い、図38のステップS215に移る。
ステップS228では、メインCPU31からボーナス開始コマンドを受信した時か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS229に移り、NOのときは、ステップS230に移る。ステップS229では、ボーナス開始コマンド受信時処理を行い、図38のステップS215に移る。
ステップS230では、メインCPU31からボーナス終了コマンドを受信した時か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS231に移り、NOのときは、ステップS233に移る。ステップS231では、ボーナス終了コマンド受信時処理を行い、ステップS232に移る。この処理では、NBB作動中フラグ、NMB作動中フラグ、SBB作動中フラグ、SMB作動中フラグのうち、オンにセットされた作動中フラグをオフに更新する処理を行う。また、ボーナス終了時用の演出データをセットする処理を行う。ステップS232では、ボーナス時特典フラグをオンにし、ボーナス時特典カウンタに「100」を加算し、図38のステップS215に移る。ステップS233では、受信したコマンドに対応する処理を実行し、図38のステップS215に移る。
図40を参照して、ボーナス時特典カウンタ更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス時特典フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS241)。この判別がYESのときは、ステップS242に移り、NOのときは、図39のステップS223に移る。ステップS242では、ボーナス時特典カウンタを「1」減算し、ステップS243に移る。
ステップS243では、ボーナス時特典カウンタが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS244に移り、NOのときは、図39のステップS223に移る。ステップS244では、ボーナス時特典フラグをオフにセットし、図39のステップS223に移る。
図41を参照して、演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、SBB作動中フラグ又はSMB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS251)。この判別がYESのときは、ステップS252に移り、NOのときは、ステップS253に移る。ステップS252では、後に図42を参照して説明するSBB・SMB作動状態用演出決定処理を行い、ステップS258に移る。
ステップS253では、NBB作動中フラグ又はNMB作動中フラグはオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS254に移り、NOのときは、ステップS255に移る。ステップS254では、NBB・NMB作動状態用演出決定処理を行い、ステップS258に移る。
ステップS255では、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS256に移り、NOのときは、ステップS257に移る。ステップS256では、後に図43を参照して説明する一般遊技状態中RT作動状態用演出決定処理を行い、ステップS258に移る。ステップS257では、一般遊技状態中RT非作動状態用演出決定処理を行い、ステップS258に移る。
ステップS258では、演出内容が決定されているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS260に移り、NOのときは、ステップS259に移る。ステップS259では、選択された演出テーブルに基づいて演出内容を決定し、ステップS260に移る。ステップS260では、決定した演出内容に対応する演出データをセットし、図38のステップS215に移る。
図42を参照して、SBB・SMB作動状態用演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、内部当籤役が赤ベル又は青ベルを含んでいるか否かを判別する(ステップS261)。この判別がYESのときは、ステップS262に移り、NOのときは、ステップS263に移る。ステップS262では、左リールの色報知演出を演出内容として決定し、図41のステップS258に移る。左リールの色報知演出では、内部当籤役が赤ベルを含む場合には、液晶表示装置131で赤色の表示を行い、内部当籤役が青ベルを含む場合には、液晶表示装置131で青色の表示を行う。
ステップS263では、その他の演出抽籤処理を行い、図41のステップS258に移る。この処理では、赤ベル、青ベル以外の役が内部当籤役である場合に、その内部当籤役の種類を報知するための演出データとして選択する処理を行う。
図43を参照して、一般遊技状態中RT作動状態用演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、内部当籤役が赤ベル又は青ベルを含んでいるか否かを判別する(ステップS271)。この判別がYESのときは、ステップS272に移り、NOのときは、ステップS273に移る。ステップS272では、左リールの色報知演出を演出内容として決定し、図41のステップS258に移る。左リールの色報知演出では、内部当籤役が赤ベルを含む場合には、液晶表示装置131で赤色の表示を行い、内部当籤役が青ベルを含む場合には、液晶表示装置131で青色の表示を行う。
ステップS273では、その他の演出抽籤処理を行い、図41のステップS258に移る。この処理では、赤ベル、青ベル以外の役が内部当籤役である場合に、その内部当籤役の種類を報知するための演出データとして選択する処理を行う。
図44を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役がBB又はMBであるか否かを判別する(ステップS281)。この判別がYESのときは、ステップS282に移り、NOのときは、ステップS283に移る。ステップS282では、後に図45を参照して説明するSBB・SMB抽籤処理を行い、図38のステップS215に移る。
ステップS283では、BB作動中フラグ又はMB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS284に移り、NOのときは、図38のステップS215に移る。ステップS284では、内部当籤役がRB又はCBを含むか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS285に移り、NOのときは、図38のステップS215に移る。ステップS285では、表示役がRB、CBのいずれとも異なるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS286に移り、NOのときは、図38のステップS215に移る。
ステップS283〜ステップS285の処理では、BB又はMBが作動しているときにRB又はCBが内部当籤役として決定された場合に、その内部当籤役に対応する図柄組合せとは異なる図柄組合せを有効ラインに沿って停止表示させることに成功したか否かを判別している。
ステップS286では、左リール3Lでの停止開始位置が「00」であるか否かを判別する。この処理では、内部当籤役に対応する図柄組合せとは異なる図柄組合せを有効ラインに沿って停止表示させることに成功した場合において、より困難なタイミングで停止操作を行うことに成功したか否かを判別している。この判別がYESのときは、ステップS287に移り、NOのときは、ステップS288に移る。
ステップS287では、ボーナス時特典ポイントとして「20」を加算し、図38のステップS215に移る。ステップS288では、ボーナス時特典ポイントとして「5」を加算し、図38のステップS215に移る。
図45を参照して、SBB・SMB抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス時特典フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS291)。この判別がYESのときは、ステップS295に移り、NOのときは、ステップS292に移る。なお、この処理では、前回のBB、MBの終了から今回のBB、MBの作動までの間に行われた単位遊技の回数が100回以内であったか否かを判別している。この判別がYESのときは、当該単位遊技の回数が100回以内であり、この判別がNOのときは、当該単位遊技の回数が100回以内ではない。
ステップS292では、ボーナス時特典決定テーブル(図35)を参照し、ボーナス時特典ポイントの値に基づいて、BBをSBB・SMBにするかNBB・NMBにするかを決定し、ステップS293に移る。
ステップS293では、ボーナス時特典ポイントをクリアし、ステップS294に移る。この処理では、ボーナス時特典ポイントを「0」にセットする処理を行う。なお、この処理は、ステップS291の処理でNOと判別された場合、すなわち前回のBB、MBの終了から今回のBB、MBの作動までの間に行われた単位遊技の回数が100回以内ではなかった場合のみ行われ、ステップS291の処理でYESと判別された場合、すなわち当該単位遊技の回数が100回以内であった場合には行われない。
ステップS294では、ステップS292の処理でBBをSBB・SMBにすると決定したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS295に移り、NOのときは、ステップS298に移る。ステップS295では、表示役がBBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS296に移り、NOのときは、ステップS297に移る。
ステップS296では、SBB作動中フラグをオンにセットし、図38のステップS215に移る。この処理では、サブRAM83に設けた作動中フラグ格納領域のビット5を「1」にセットする処理を行う。ステップS297では、SMB作動中フラグをオンにセットし、図38のステップS215に移る。この処理では、サブRAM83に設けた作動中フラグ格納領域のビット6を「1」にセットする処理を行う。
ステップS298では、表示役がBBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS299に移り、NOのときは、ステップS300に移る。ステップS299では、NBB作動中フラグをオンにセットし、図38のステップS215に移る。この処理では、サブRAM83に設けた作動中フラグ格納領域のビット0を「1」にセットする処理を行う。ステップS300では、NMB作動中フラグをオンにセットし、図38のステップS215に移る。この処理では、サブRAM83に設けた作動中フラグ格納領域のビット1を「1」にセットする処理を行う。
図46を参照して、SBB作動中フラグ又はSMB作動中フラグがオンである場合であって、内部当籤役が赤ベルである場合の液晶表示装置131での表示例について説明する。
図46の(1)は、スタートレバー6が操作されたときの表示例である。この表示例では、左の図柄表示領域21Lに沿って赤色の表示201がなされている。赤色の表示は、内部当籤役が赤ベルであることに対応する。なお、内部当籤役が青ベルである場合は、左の図柄表示領域21Lに沿って青色の表示201がなされる。青色の表示は、内部当籤役が青ベルであることに対応する。
図46の(2)は、その後、左リール3Lでの停止開始位置が「00」であるタイミングで第1停止操作が行われたときの表示例である。実施例では、最大滑り駒数は「4」であるため、内部当籤役である赤ベルに対応する図柄組合せ“赤7−ベル−ベル”を構成する図柄である“赤7”が有効ラインに沿って停止表示される。
図46の(3)は、その後、中リール3Cでの停止開始位置が「06」であり、右リール3Rでの停止開始位置が「09」であるタイミングで第2停止操作、第3停止操作が行われたときの表示例である。実施例では、最大滑り駒数は「4」であるため、内部当籤役である赤ベルに対応する図柄組合せ“赤7−ベル−ベル”が有効ラインに沿って停止表示される様子が示されている。また、液晶表示装置131では、「赤ベル表示!」の文字が示されている。
実施例では、RB、CBが内部当籤役として決定された場合の図柄表示領域21L,21C,21Rでの表示態様が内部当籤役に対応する図柄組合せとは異なる図柄組合せになった場合、ボーナス時特典ポイントとして所定のポイントを加算し、BB又はMBが作動する時、ボーナスをSBB又はSMBにするか、NBB又はNMBにするかを、ボーナス時特典ポイントとして加算された値に基づいて決定するようにした。そして、SBB又はSMBにすると決定した場合に、赤ベル又は青ベルが内部当籤役であることの報知を行うようにした。なお、赤ベル又は青ベルは、図柄表示領域21L,21C,21Rにおいて同時に停止表示させることのできない図柄組合せに対応する役である。
このようにすることで、ボーナスがSBB又はSMBである場合には、所定数の遊技価値を遊技者に付与するまでの間行われるBB、MBを少ない単位遊技の回数で終了させることができる。そして、リプレイタイムは、1000回の単位遊技が行われたことがRTゲーム数カウンタによって計測されたことを終了条件としているので、BB、MBを少ない単位遊技の回数で終了させることで、BB、MB終了後におけるリプレイタイムの残り回数を増やすことができる。したがって、BB、MBの作動中での遊技結果によって、BB、MB終了後の状況に差異をつけることが可能であるという点で、BB、MBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを複数の表示部で繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
また、ボーナス時特典ポイントとして加算する値は、左リール3Lでの停止開始位置が「00」である場合、すなわち停止操作のタイミングが困難である場合に大きくし(「20」とし)、左リール3Lでの停止開始位置が「09」〜「12」である場合、すなわち停止操作のタイミングが比較的容易である場合に小さくした(「5」とした)。このようにすることで、遊技者が停止ボタン7Lを操作する技量によって、BB、MBが終了した後の状況に差異をつけることが可能なので、BB、MBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを複数の表示部で繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
また、赤ベル又は青ベルが内部当籤役であることの報知は、BB、MBの作動中に限らず、リプレイタイムの作動中でも行われる。そのため、BB、MBが終了してからのリプレイタイムに差異をつけることが可能であるという点で、BB、MBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRB、CBに対応する図柄組合せを図柄表示領域21L,21C,21Rで繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、一般遊技状態及びBB一般遊技状態では、メダルの投入枚数をともに3枚とし、当籤番号に対応する抽籤値を夫々同じ値としているが、これに限られるものではない。例えば、一般遊技状態でのメダルの投入枚数を3枚とし、BB一般遊技状態でのメダルの投入枚数を2枚とし、一般遊技状態での当籤番号に対応する抽籤値とBB一般遊技状態での当籤番号に対応する抽籤値とを夫々異なるようにしてもよい。具体的には、一般遊技状態での内部抽籤テーブルを図9及び図10のような構成にし、BB一般遊技状態での内部抽籤テーブルを図47及び図48のような構成にしてもよい。このようにすることで、BBの作動中に内部当籤役の報知が行われる場合には、この報知が行われない場合に比べて、よりいっそう少ない回数でBBを終了させることができるので、BB終了後におけるリプレイタイムの残り回数によりいっそう差をつけることができる。したがって、BBの作動中での遊技結果によって、BB終了後の状況により大きな差異をつけることが可能であるという点で、BBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを複数の表示部で繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
なお、MBについても同様であり、一般遊技状態でのメダルの投入枚数を3枚とし、MB一般遊技状態でのメダルの投入枚数を2枚とし、一般遊技状態での当籤番号に対応する抽籤値とMB一般遊技状態での当籤番号に対応する抽籤値とを夫々異なるようにしてもよい。具体的には、一般遊技状態での内部抽籤テーブルを図9及び図10のような構成にし、MB一般遊技状態での内部抽籤テーブルを図49及び図50のような構成にしてもよい。
また、図47〜図50に示すテーブルを設けた場合、図51に示すように、図柄組合せに対応するメダルの払出枚数の大小を、メダルの投入枚数、すなわち遊技状態の種類によって異ならせるようにしてもよい。具体的には、メダルの投入枚数が3枚のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態であるときのメダルの払出枚数に比べて、メダルの投入枚数が2枚のとき、すなわち遊技状態がBB一般遊技状態又はMB一般遊技状態であるときのメダルの払出枚数の方が多くなるようにしてもよい。このようにすることで、BB、MBの作動中に内部当籤役の報知が行われる場合には、この報知が行われない場合に比べて、さらに少ない回数でBB、MBを終了させることができるので、BB、MB終了後におけるリプレイタイムの残り回数によりいっそう差をつけることができる。したがって、BB、MBの作動中での遊技結果によって、BB、MB終了後の状況により大きな差異をつけることが可能であるという点で、BB、MBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを複数の表示部で繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
また、実施例では、RT非作動状態からRT作動状態に更新されるのは、遊技状態が一般遊技状態である場合に限られるが、遊技状態がBB一般遊技状態、MB一般遊技状態である場合においても、スイカに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたときに、リプレイタイムの作動状態をRT非作動状態からRT作動状態に更新するようにしてもよい。
また、図4に示すリールシートにおいて、左リール3Lのコードナンバー「00」〜「04」、「17」〜「20」における“星”、“リプレイ”の色を赤くし、コードナンバー「05」〜「16」における“星”、“リプレイ”の色を青くしてもよい。このようにすることで、赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定され、その内部当籤役の種類が報知される場合に、内部当籤役が赤ベルである場合には、図柄の色が赤色であるときに左の停止ボタン7Lを操作し、内部当籤役が青ベルである場合には、図柄の色が青色であるときに左の停止ボタン7Lを操作すればよい。したがって、BB、MBの作動中での遊技結果によって、BB、MB終了後の状況により大きな差異をつけることが可能であるという点で、BB、MBの作動中において、短時間に多くのメダルを得るためにRBに対応する図柄組合せを複数の表示部で繰り返して表示させるだけという従来の遊技性とは異なる遊技性をもった遊技機を提供することができる。
また、実施例では、BB、MBが内部当籤役として決定された場合には、これらの内部当籤役を持越役格納領域に格納し、RB、CBが内部当籤役として決定されても、これらの内部当籤役を持越役格納領域に格納しないようにしているが、これに限られるものではない。RB、CBが内部当籤役として決定された場合であっても、これらの内部当籤役を持越役格納領域に格納するようにしてもよい。
また、実施例では、ボーナス時特典ポイントが「100」以上である場合であっても、ボーナス時特典決定テーブル(図35)が参照されたときには、全てのポイントが抹消され、ボーナス時特典ポイントが「0」に更新されてしまうが、これに限られるものではない。例えば、サブRAM83の所定領域に余剰ポイント格納領域を設け、ボーナス時特典ポイントが「100」以上になった場合、「100」を超えた分については余剰ポイント格納領域に加算しておき、ボーナス時特典決定テーブル(図35)が参照され、ボーナス時特典ポイントが「0」に更新されたときに、余剰ポイント格納領域の値をボーナス時特典ポイントとして加算するようにしてもよい。
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。