図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
前面ドア2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている(後述)。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。また、台座部4の左側には、押下操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、所定の表示ラインが有効化される(後述)。BETスイッチ11〜13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、BETスイッチ11〜13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、十字型の形状をした十字キーと丸型の形状をした決定キーとを含んで構成され、後述の主人公キャラクタを選択するためや、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報を表示するためなどに使用される。
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図5に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知する。
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナス中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ17aは、BET数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が3枚のときに点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞が成立した時(役が成立したとき)のメダルの払出枚数及びクレジットされているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様、及び後述の液晶表示装置131(後述の図3参照)の動作により変化するようになっている。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や、種々の演出表示を行う。
図柄表示領域21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。これらの表示ラインは、遊技者が、前述のBETスイッチ11〜13を押下操作すること、又はメダル投入口10にメダルを投入することにより、夫々1本、3本、5本が有効化される(以下、有効化された表示ラインを「有効ライン」と記載する)。どの表示ラインが有効化されたかは、前述のBETランプ17a,17b,17cの点灯で表示される。ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び、対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23は、ボーナスが成立可能であることを確定的に報知する画像(例えば、告知ランプ)の表示、ゲームの興趣を増大するための演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報などの表示を行う。
固定表示部2cは、予め定めた図、絵などが描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた図、絵などと、演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより1つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。初めに、リール3L,3C,3Rの内部構造について説明する。リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板が設置されている。LED収納用回路基板は、夫々3つ(すなわち合計で9つ)のLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプが設けられている。
このLEDランプは、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。より詳細には、前述の図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域を照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプにより射出された光は前面側へ透過するようになっている。
また、左リール3Lは、同形の2本の環状フレームを所定の間隔(例えばリール幅)だけ離して複数本の連結部材で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49Lの駆動力を環状フレームへ伝達する伝達部材とにより構成される。また、左リール3Lの外周面に沿ってリールシートが装着されている。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板は、夫々複数のLEDランプを収納する3つのLED収納部を備えている。LED収納用回路基板は、遊技者が図柄表示領域21Lを透して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部が位置するように設置されている。なお、中央リール3C,右リール3Rについては図示しないが、図示した左リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板が設けられている。
次に、透過型の液晶表示装置131について説明する。液晶表示装置131は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)などにより構成される。
この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(すなわち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護することなどを目的として設けられている。表示板133において、前述のパネル表示部2a及び固定表示部2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵などが描かれる。
ここで、図3では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される前述の各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19など)及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路の図示を省略している。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(すなわち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。すなわち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(すなわち導光機能を有する部材)で構成されている。
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(すなわち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。なお、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、前述の図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139g,139hにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
さらに、LEDランプ及び蛍光ランプ137a,137b,138a,138bの機能について説明する。
初めに、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板に設けられた前述のLEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域136BL,136BC,136BR、液晶表示装置131を構成する前述の導光板135及び液晶パネル134を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。
また、蛍光ランプ137a,137bから射出され、導光板135に向けて導入された光は、液晶パネル134を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ137a,137bによって、前述の窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル134の領域が照明される。
次に、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加する場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル134の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出画像などを視認することができる。
図4は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図5)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“ベル(図柄93)”、“ブランク(図柄94)”、“白7(図柄95)”、“Replay(図柄96)”、及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
“ブランク”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。すなわち、“ブランク”がいずれかの有効ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、遊技状態の移行などの利益が遊技者に付与されることはない。
“チェリー”は、所定の変動表示部内(例えば、左の図柄表示領域21L)に停止して表示されることにより所定の役(上下チェリーの小役、中チェリーの小役)の成立が確定する図柄である。上下チェリーの小役、及び中チェリーの小役を総称して、以下「チェリーの小役」という。
ここで、実施例の役には、RB、リーチ目小役、リプレイ、ベルの小役、上下チェリーの小役、及び中チェリーの小役が設けられている。また、RBは、第1種特別役物である。役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の移行(切り換え)、遊技価値の付与などに用いられる制御情報である。
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類100a及びランプ類100bを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図21〜図26)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブルや停止用当籤役決定テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群(図示せず)などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、後述の、内部当籤役、持越役、現在の遊技状態などの情報などが格納される。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応付けられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブル(図示せず)に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図6は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報などを入力することはない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンドなどを受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図27〜図33)、後述の各種テーブル(後述の図18〜図20)などを格納する。
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。例えば、後述の、演出識別子、フレーム識別子などの情報が格納される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員などが操作することにより日付の設定などが行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報などの消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(前述の報知態様演出など)に応じた画像を生成し、液晶表示装置131に出力する(後述の図7、図8)。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報などの書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミング毎に更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータなどを格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類100a及びランプ類100bが接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類100a及びランプ類100bに出力信号を送信する。これにより、LED類100a及びランプ類100bが演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンドなどを受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111で実行する制御プログラムなどを格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ(フレーズなど)を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員などにより操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
図7、図8を参照して、液晶表示部2bの表示例について説明する。
図7は、後述の演出グループが継続演出で、後述の残り演出遊技数カウンタが1であるときの表示例1を示す。継続演出とは、連続する複数のゲームにわたる演出をいう。残り演出遊技数とは、継続演出を行う場合に、この継続演出を継続させることが可能なゲームの回数をいう。例えば、残り演出遊技数カウンタが1である場合には、継続演出が継続されるゲーム(単位遊技)の回数が1回であることを示している。
図7の(1)は、遊技状態が一般遊技状態であって、後述の継続演出識別子が2である場合の表示例を示す。この表示例では、敵キャラクタ202が主人公キャラクタ201に攻撃し、主人公キャラクタ201が倒れる様子が示されている。
図7の(2)は、遊技状態が持越状態であって、後述の継続演出識別子が1である場合の表示例を示す。この表示例では、主人公キャラクタ201が敵キャラクタ202に攻撃し、敵キャラクタ202が倒れる様子が示されている。
このように、遊技状態が持越状態である場合には、一般遊技状態である場合に比べ、主人公キャラクタ201が敵キャラクタ202を倒す演出が行われる確率が高い。遊技者にとってみれば、主人公キャラクタ201の勝敗から遊技状態を推測でき、遊技の興趣が向上する。
図8は、後述の演出グループが継続演出で、後述の残り演出遊技数カウンタが2、後述の継続演出識別子が11であるときの表示例2を示す。この表示例では、図柄表示領域21L,21C,21Rの中段の図柄停止位置を結ぶラインに、“青7−赤7−白7”に対応する図柄組合せ(リーチ目小役に対応する図柄組合せ)が表示されている。また、主人公キャラクタ201が敵キャラクタ202に必殺技攻撃を行い、敵キャラクタ202が倒れる様子が示されている。
このように、リーチ目小役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示する場合、残り演出遊技数カウンタの数値が複数であっても(継続演出が行われている途中であっても)、主人公キャラクタ201による必殺技攻撃の演出に切り換える。
図9は、各遊技状態の発生条件、移行条件、及び移行条件が充足された場合の移行先の遊技状態を示す。各遊技状態では、基本的に、内部当籤する役の種類或いはその当籤確率が異なる。
実施例の遊技状態には、一般遊技状態、RB遊技状態、及び持越状態がある。また、この持越状態中において持ち越された役(RB)を、以下「持越役」という。
一般遊技状態は、基本的に、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が“1”よりも小さい遊技状態である。また、後述の持越役がない遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
持越状態は、基本的に、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶこと(RBの成立)が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。
図9に示すように、RB遊技状態の発生条件(一般遊技状態からこの一般遊技状態に比べ有利なRB遊技状態に遊技状態が移行するという利益が遊技者に付与される条件)は、RBの成立である。所定回数(例えば、12回)のゲームが終了すること、所定回数(例えば、8回)の成立が実現することという条件のうちのいずれかが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
持越状態の発生条件は、RBに内部当籤することである。RBが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態がRB遊技状態へ移行する。
図10を参照して、役と図柄組合せと払出枚数について説明する。
RBは、“赤7−赤7−赤7”又は“青7−青7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する(表示役がRBとなる)。
リーチ目小役は、“赤7−青7−白7”、“赤7−白7−青7”、“青7−赤7−白7”、“青7−白7−赤7”、“白7−赤7−青7”、又は“白7−青7−赤7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する(表示役がリーチ目小役となる)。
チェリーの小役は、“チェリー−any−any”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。上下チェリーの小役が成立した場合は、メダルが4枚払出され、中チェリーの小役が成立した場合は、メダルが2枚払出される。ベルの小役が成立することとなる図柄の組合せ、及び払出枚数は図示の通りである。
リプレイは、“Replay−Replay−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。リプレイが成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、リプレイは、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる役である。
図11を参照して、内部当籤役、及び持越役の格納領域(記憶領域)について説明する。
図11の(1)は、内部当籤役格納領域を示す。この内部当籤役格納領域では、内部当籤役の情報(データ)は、1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納(記憶)されている。内部当籤役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、チェリーの小役に対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)は、ベルの小役に対応する格納領域である。
ビット2(第3ビット)は、リプレイに対応する格納領域である。ビット3(第4ビット)は、リーチ目小役に対応する格納領域である。ビット4(第5ビット)は、RBに対応する格納領域である。ビット5(第6ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。内部当籤役格納領域において、1であるビットに対応するもの(役)が内部当籤役となる。例えば、内部当籤役格納領域に“00000010”が格納されているとき(ビット1(第2ビット)が1のとき)は、内部当籤役はベルの小役である。
図11の(2)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域では、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に格納されている。持越役格納領域において、ビット4(第5ビット)は、RBに対応する格納領域(記憶領域)である。ビット0(第1ビット)〜ビット3(第4ビット)、ビット5(第6ビット)〜ビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。持越役がある場合(持越状態)には、持越役格納領域のRBに対応するビット4(第5ビット)に1が格納される(持越役格納領域に“00010000”が格納される)。
図12を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図13)の種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。一般遊技状態の内部抽籤テーブルの種別として一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図13の(1))が格納されている。RB遊技状態の内部抽籤テーブルの種別としてRB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図13の(2))が格納されている。なお、持越状態の場合は、内部抽籤テーブルの種別は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルである。
また、一般遊技状態の抽籤回数として5が格納されている。RB遊技状態の抽籤回数として2が格納されている。なお、持越状態の場合は、抽籤回数は4である(後述の図25のステップS53)。
抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。具体的には、抽籤回数は、乱数値が所定の範囲(後述の図13で説明する当籤番号に対応する数値範囲)内か否かを判別する回数である。
図13を参照して、内部抽籤テーブル(BET数:3)について説明する。
内部抽籤テーブルは、基本的に遊技状態毎に設けられ、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。具体的には、一般遊技状態では、後述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図13の(1))が使用され、RB遊技状態では、後述のRB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図13の(2))が使用される。なお、持越状態では、後述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用される。後述の図15で説明するように、当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有する。
図13の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図13の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。なお、BET数(投入枚数)が3以外の内部抽籤テーブルについては、図示を省略している。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、図12の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで当籤か否かを判断するとともに、複数の役の各々に対応する上限値及び下限値により規定される数値範囲が重複するように設定されていることから、内部当籤役として複数の役が決定されることがある。当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図15)に基づいて内部当籤役が決定される。
例えば、一般遊技状態であって、0〜16383の範囲から抽出した乱数値が450である場合、当籤番号5に対応する数値範囲の情報は、下限値が“400”で上限値が“499”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号5について乱数値R(450)−下限値L(400)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(450)−上限値U(499)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、一般遊技状態で抽出した乱数値が450である場合、当籤番号5に当籤となる。当籤番号5に当籤となる場合には、後述の内部当籤役決定テーブル(図15)に基づいて、当籤番号5に対応するRBが内部当籤役となる。
次に、当籤番号4に対応する数値範囲の情報に基づいて、当籤番号4について乱数値R(450)−下限値Lの計算及び乱数値R(450)−上限値Uの計算を行う。すると、乱数値(450)は当籤番号4に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、当籤番号4にも当籤となる。したがって、一般遊技状態で抽出した乱数値が450である場合は、当籤番号4及び5で当籤し、後述の内部当籤役決定テーブル(図15)に基づいて、内部当籤役としてリーチ目小役及びRBの両方が決定される。
これに対し、乱数値R(450)−下限値Lの計算及び乱数値R(450)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すことで、当籤番号3、2、及び1の各々に当籤しているか否かを判断すると、一般遊技状態で抽出した乱数値が450である場合は、当籤番号3、2、1については不当籤となる。
なお、持越状態の場合には、抽籤回数が4に変更(後述の図25のステップS53)される。これにより、持越状態では、当籤番号5に当籤する場合がないので、後述の内部当籤役決定テーブル(図15)に基づいて、当籤番号5に対応するRBが内部当籤役として決定される場合はない。
図14を参照して、乱数値格納領域(記憶領域)について説明する。
乱数値格納領域は、RAM33に設けられている。この乱数値格納領域には、図21のステップS4で抽出する抽籤用の乱数に関する数値情報が格納されている。図21のステップS4では、抽籤用の乱数として0〜65535のうち、いずれか1つの数値情報が抽出され、抽出された数値情報が乱数値格納領域に格納される。
図15を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役(フラグの情報)の情報(データ)を備えている。フラグは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役は、内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。
当籤番号が0で内部当籤役を示す情報が“00000000”の場合には、内部当籤役はハズレである。当籤番号が1で内部当籤役を示す情報が“00000001”の場合には、内部当籤役はチェリーの小役である。当籤番号が2で内部当籤役を示す情報が“00000010”の場合には、内部当籤役はベルの小役である。
当籤番号が3で内部当籤役を示す情報が“00000100”の場合には、内部当籤役はリプレイである。当籤番号が4で内部当籤役を示す情報が“00001000”の場合には、内部当籤役はリーチ目小役である。当籤番号が5で内部当籤役を示す情報が“00010000”の場合には、内部当籤役はRBである。
内部当籤役は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
図16を参照して、一般遊技状態において内部当籤役がRB+リーチ目小役である場合、及び持越状態において内部当籤役がリーチ目小役である場合に使用する停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、基本的に、所定の図柄組合せ(対応する役の図柄組合せ)を所定の表示ライン(有効ライン)に沿って並べることが可能に構成されている。ただし、ハズレに対応する停止テーブルは、役に対応する図柄組合せが所定の表示ラインに沿って並べることができないように構成されている。
また、停止テーブルは、基本的に、役の各々について、5つずつ設けられている。一の役に対応する5つの停止テーブルは、夫々クロスアップライン8a、トップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、及びクロスダウンライン8eに対応している。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置は、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
実施例では、いわゆる滑りコマ数を最大“4コマ”としている(最大滑りコマ数を4としている)。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“16”の“青7”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“19”の“ベル”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
ここで、「引込み」は、基本的に、有効ラインが結ぶ図柄停止位置に、最大滑りコマ数4の条件下で引込み対象役に対応する図柄組合せを構成する図柄を表示するように、停止制御の対象であるリール(停止操作に対応するリール)を停止させることをいう。引込み対象役は、有効ラインに沿って並べようとする図柄組合せに対応する役である。また、「引込み」は、基本的に、内部当籤役に対応する停止テーブルをセット(後述の図22のステップS15の滑りコマ数決定処理)し、対応するリールを停止制御することにより行われる。
図16において、左のリール3Lの停止制御位置は、コードナンバー“00”,“04”,“07”,“11”,“14”,又は“18”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、“赤7”、“青7”、“白7”、又は“Replay”である。したがって、左の図柄表示領域21Lの下段の図柄停止位置に“赤7”、“青7”、“白7”、又は“Replay”が停止表示される。
図16において、中央のリール3Cの停止制御位置は、コードナンバー“03”,“08”,“12”,“16”,又は“20”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”、“青7”、“白7”、又は“赤チェリー”である。したがって、中央の図柄表示領域21Cの中段の図柄停止位置に“赤7”、“青7”、“白7”、又は“赤チェリー”が停止表示される。
図16において、右のリール3Rの停止制御位置は、コードナンバー“02”,“06”,“11”,“15”,又は“19”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、“赤7”、“青7”、“白7”、又は“ブランク”である。したがって、右の図柄表示領域21Rの上段の図柄停止位置に“赤7”、“青7”、“白7”、又は“ブランク”が停止表示される。
このように、図16に示す停止テーブルを使用することにより、基本的に、クロスアップライン8a上に、RBに対応する図柄組合せ、又はリーチ目小役に対応する図柄組合せが停止表示される。ただし、遊技者による停止操作のタイミング(停止操作位置)により、RB又はリーチ目小役に対応する図柄組合せが停止表示されない場合がある。
図17を参照して、表示役優先テーブルについて説明する。
表示役優先テーブルは、内部当籤役が2つある場合、又は内部当籤役と持越役とがある場合に、小役に対応する図柄組合せ又はRBに対応する図柄の組合せのいずれを優先して有効ラインに表示するようにリールを停止させるかを規定する優先順位の情報を備えている。リプレイ、RB、及び小役では、リプレイの優先順位が最も高く、小役の優先順位が最も低い。
例えば、持越役がRBであり、内部当籤役がリプレイである場合、RBの「引込み」は行われず、リプレイに対応して設けられた停止テーブル(図示せず)に基づいて、第1停止操作〜第3停止操作に対応するリールの停止制御が行われる。他方、持越役がRBであり、内部当籤役がベルの小役である場合、RBの「引込み」を行い、その「引込み」が実現しない場合には、ベルの小役に対応して設けられた停止テーブル(図示せず)に基づいてリールの停止制御が行われる。
図18を参照して、演出識別子を決定するための演出決定テーブルについて説明する。
演出決定テーブルは、演出識別子と残り演出遊技数との組合せに対応する抽籤値の情報を備えている。
演出識別子は、基本的に、演出データを直接的に規定する情報であり、この演出識別子と演出データとが一対一で対応付けられている。ただし、対応する演出データの演出内容が後述の継続演出に含まれる演出識別子(例えば、51〜54)である場合には、主人公キャラクタと敵キャラクタとの対戦を行う演出であることを直接的に規定するが、具体的な演出の内容を規定するものではない。
後述のように、対応する演出データの演出内容が継続演出に含まれる演出識別子は、具体的な演出の内容を規定する継続演出識別子を選択するための継続演出決定テーブルを遊技状態に応じて規定(特定)する。抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する情報(例えば、演出識別子)が選択される。
残り演出遊技数は、連続する複数のゲームにわたる演出(以下「継続演出」という)を行う場合に、その演出を継続させることが可能なゲームの回数である。実施例では、継続演出を行うことが決定された場合、残り演出遊技数として2〜5のいずれかがセットされる。したがって、継続演出は最大5回のゲームにわたって継続する。
ここで、各演出識別子に対応する演出データの内容は、複数のグループ(以下「演出グループ」という)に分類することができ、実施例では、複数のゲームにわたり行われる継続演出を含む複数のグループに分類することができる。なお、各演出識別子に対応する演出データの内容は複数の演出グループに分類することができるが、演出識別子は、複数の演出グループ(全ての演出グループ)にまたがって設定された抽籤値に基づいて一回の抽籤により決定される。
図19を参照して、継続演出識別子を決定するための継続演出決定テーブルについて説明する。
継続演出決定テーブルは、継続演出識別子1〜4に対応する抽籤値の情報を備えている。継続演出識別子は、演出の内容を直接的に規定する情報であり、この継続演出識別子と演出データとが一対一で対応付けられている。各継続演出識別子に対応する演出データは、「スタート操作時」、「第1停止操作時」、「全リール停止後」における演出内容により区別できる。
図19に示す継続演出決定テーブルに基づく継続演出識別子の決定(抽籤)では、継続演出識別子1から順番にX−Dを計算する。X−Dが負になった場合、対応する継続演出識別子に当籤となる。Xは、抽出した乱数値である。Dは、継続演出識別子1から現在の継続演出識別子までの抽籤値を累積した累積抽籤値である。当籤した継続演出識別子に基づいて継続演出識別子が決定される。
例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合(図19の(1)を参照する場合)において、0〜65535の範囲から抽出した乱数値Xが10000である場合、初めに継続演出識別子1についてX(10000)−D(4000)を計算する。この計算結果は正になり継続演出識別子1に不当籤となる。次に、継続演出識別子2についてX(10000)−D(4000+30768)を計算する。この計算結果は負である。したがって、内部当籤役がプラムの小役において抽出した乱数値Xが10000である場合、継続演出識別子2に当籤となる。
図19の(1)は、遊技状態が一般遊技状態である場合に使用する一般遊技状態用継続演出決定テーブルを示す。他方、図19の(2)は、遊技状態が持越状態である場合に使用する持越状態用継続演出決定テーブルを示す。
これらの継続演出決定テーブルでは、基本的に、継続演出識別子1〜4の各々に対応する抽籤値が異なる。具体的には、遊技状態が一般遊技状態である場合には、継続演出識別子として2又は4が決定され、液晶表示部2bで図7の(1)に示すような演出が行われる確率(61536/65536)が、継続演出識別子として1又は3が決定され、液晶表示部2bで図7の(2)に示すような演出が行われる確率(4000/65536)よりも高い。これに対し、遊技状態が持越状態である場合には、継続演出識別子として1又は3が決定され、液晶表示部2bで図7の(2)に示すような演出が行われる確率(47536/65536)が、継続演出識別子として2又は4が決定され、液晶表示部2bで図7の(1)に示すような演出が行われる確率(18000/65536)よりも高い。このようにすることで、継続演出識別子2、4をRBが当籤役として持ち越されていない場合に対応させることができ、継続演出識別子1、3をRBが当籤役として持ち越されている場合に対応させることができる。遊技者にとってみれば、液晶表示部2bで表示される継続演出の内容から遊技状態が持越状態であるか否かを予想しながら遊技を進めることができる。したがって、継続演出の魅力を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
図20を参照して、継続演出識別子を切り換えるための継続演出切換テーブルについて説明する。
図20の(1)は、継続演出が行われているときにリーチ目小役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示される場合に使用される。他方、図20の(2)は、継続演出が行われているときにハズレに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示される場合に使用される。
図20の(1)に示す継続演出切換テーブルAは、継続演出識別子が11、12、…の各々に対応する抽籤値の情報を備えている。これらの継続演出識別子11、12、…は、RBが当籤役として持ち越されている場合に対応する。したがって、リーチ目小役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示され、継続演出決定テーブルにより決定された継続演出識別子からこの継続演出識別子とは別の継続演出識別子に切り換えられることにより、液晶表示部2bでは、前述の主人公キャラクタ201が敵キャラクタ202に必殺技攻撃を行い、敵キャラクタ202が倒れる演出が行われる。
遊技者にとってみれば、リーチ目小役に対応する“青7−赤7−白7”などがリール3L,3C,3Rにより表示されることにより、RBが当籤役として持ち越されていることを期待しながら遊技を進めることができる。また、複数回の単位遊技が行われる間継続して行われる演出が液晶表示部2bで行われている場合でも、リーチ目小役に対応する“青7−赤7−白7”などがリール3L,3C,3Rにより表示されることで、別の演出に切り換えられる。したがってこのことからもRBが当籤役として持ち越されていることを期待できる。このように、複数回の単位遊技が行われる間継続して行われる演出が液晶表示部2bで行われている場合であっても、リール3L,3C,3Rにより図柄表示領域21L,21C,21Rで表示される図柄組合せと液晶表示部2bで行われる演出の内容とを関連付けることにより、演出自体に魅力を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
また、継続演出識別子11、12、…は、RBが当籤役として持ち越されている場合に対応する。これにより、リーチ目小役に対応する“青7−赤7−白7”などがリール3L,3C,3Rにより表示され、継続演出識別子11、12、…に基づいて液晶表示部2bが副制御回路72により制御されることで、RBが当籤役として持ち越されていることを確実に把握することができる。したがって、特に初心者であっても安心して遊技を楽しむことができる。
図20の(2)に示す継続演出切換テーブルBは、継続演出識別子が21、22、…の各々に対応する抽籤値の情報を備えている。これらの継続演出識別子21、22、…は、RBが当籤役として持ち越されていない場合に対応する。したがって、ハズレに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示され、継続演出決定テーブルにより決定された継続演出識別子からこの継続演出識別子とは異なる継続演出識別子に切り換えられることにより、液晶表示部2bでは、前述の敵キャラクタ202が主人公キャラクタ201に攻撃を行い、主人公キャラクタ201が倒れる演出が行われる。
このように、継続演出識別子21、22、…は、RBが当籤役として持ち越されている場合に対応する。これにより、ハズレに対応する図柄組合せがリール3L,3C,3Rにより表示され、継続演出識別子21、22、…に基づいて液晶表示部2bが副制御回路72により制御されることで、RBが当籤役として持ち越されていないことを確実に把握することができる。したがって、特に初心者であっても安心して遊技を楽しむことができる。
図21〜図23に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(所定の記憶領域(例えば、内部当籤役を記憶する領域)の情報)を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
ステップS3では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。ステップS4では、抽籤用の乱数を抽出し、ステップS5に移る。この処理で抽出した乱数は、後で説明する内部抽籤処理において使用される。
ステップS5では、後で図24を参照して説明する遊技状態監視処理を行い、ステップS6に移る。ステップS6では、後で図25を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS7に移る。
ステップS7では、スタートコマンドをセットし、ステップS8に移る。スタートコマンドは、遊技状態、及び内部当籤役などの情報を含み、副制御回路72に送信される。ステップS8では、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS10に移り、NOのときは、ステップS9に移る。
ステップS9では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS10に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(“4.1秒”など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS10では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS11に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS11では、全リールの回転開始を要求し、ステップS12に移る。ステップS12では、リール停止許可コマンドをセットし、図22のステップS13に移る。
図22のステップS13では、ストップスイッチ(停止スイッチ)が“オン”か否か、すなわちいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS14に移る。ステップS14では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
ステップS15では、滑りコマ数決定処理を行い、ステップS16に移る。この処理では、停止操作順序(何番目の停止操作であるか)及び停止操作位置に基づいて、前述の表示役優先テーブル及び前述の停止テーブル群(図示せず)を参照して滑りコマ数を決定し、セットする。ステップS16では、ステップS15で決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS17に移る。
ステップS17では、リールの回転停止を要求し、ステップS18に移る。ステップS18では、リール停止コマンドをセットし、ステップS19に移る。ステップS19では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、図23のステップS20に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
図23のステップS20では、表示役検索処理を行い、ステップS21に移る。表示役検索処理は、図柄表示領域21L,21C,21Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理である。ステップS21では、表示役の情報を含む表示役コマンドをセットし、ステップS22に移る。
ステップS22では、メダル払出処理を行い、ステップS23に移る。ステップS23では、払出終了コマンドをセットし、ステップS24に移る。ステップS24では、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS28に移り、NOのときは、ステップS25に移る。RB作動中フラグは、RB遊技状態であるか否かを識別するための情報であり、RB遊技状態であるときにオンであり、RB遊技状態でないときにオフである。
ステップS25では、RB作動チェック処理を行い、ステップS26に移る。RB作動チェック処理では、表示役がRBであればRB作動中フラグをオフからオンに更新し、RB遊技状態を開始する処理を行う。また、表示役がリプレイである場合には、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する。ステップS26では、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS27に移り、NOのときは、図21のステップS2に移る。ステップS26でYESと判別されるということは、ステップS25のRB作動チェック処理でRB作動中フラグがオフからオンに更新され、遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態に切り換えられたことを示している。ステップS27では、RB開始コマンドをセットし、図21のステップS2に移る。
ステップS28では、RB終了チェック処理を行い、ステップS29に移る。RB終了チェック処理では、RB遊技状態におけるゲーム回数(遊技回数)が遊技可能回数(例えば、12回)を越えたか否か、及びRB遊技状態における役の成立回数が入賞可能回数(例えば、8回)を越えたか否かを判別する。少なくともいずれか一方の回数が越えたと判別した場合には、RB作動中フラグをオンからオフに更新し、RB遊技状態を終了する処理を行う。
ステップS29では、RB作動中フラグがオフであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS30に移り、NOのときは、図21のステップS2に移る。ステップS29でYESと判別されるということは、ステップS28のRB終了チェック処理でRB作動中フラグがオンからオフに更新され、遊技状態がRB遊技状態から一般遊技状態に切り換えられたことを示している。ステップS30では、RB終了コマンドをセットし、図21のステップS2に移る。
図24を参照して、遊技状態監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS41)。この判別がYESのときは、ステップS42に移り、NOのときは、ステップS43に移る。ステップS42では、遊技状態としてRB遊技状態をセットし、図21のステップS6に移る。
ステップS43では、持越役がセットされているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS44に移り、NOのときは、ステップS45に移る。ステップS44では、RB内部当籤状態(持越状態)をセットし、図21のステップS6に移る。ステップS45では、一般遊技状態をセットし、図21のステップS6に移る。遊技状態監視処理でセットされた遊技状態に基づいて内部当籤役の決定が行われる。
図25及び図26を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図12)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図13)の種別と抽籤回数を決定し(ステップS51)、ステップS52に移る。ステップS52では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0か否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、ステップS53に移る。ここで、ステップS52の判別がNOとなる場合は、持越状態の場合である。ステップS53では、抽籤回数を4に変更(更新)し、ステップS54に移る。
ステップS54では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS55に移る。これにより、一般遊技状態の場合には“5”、RB遊技状態の場合には“2”、内部当籤状態(持越状態)の場合には“4”が当籤番号としてセットされることになる。ステップS55では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて下限値(L)を取得し、ステップS56に移る。ステップS56では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から下限値(L)を減算し(R−L)、ステップS57に移る。
ステップS57では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Lの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図26のステップS66に移り、NOのときは、ステップS58に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、下限値より乱数値の方が小さい場合であり(L>R)、NOとなる場合は、下限値より乱数値の方が大きいか又は下限値と乱数値が等しい場合である(L≦R)。
ステップS58では、ステップS51で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて上限値(U)を取得し、ステップS59に移る。ステップS59では、RAM33における乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から上限値(U)を減算し(R−U)、ステップS60に移る。
ステップS60では、減算により得られた値、具体的にはR−Uの計算結果が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図26のステップS62に移り、NOのときは、ステップS61に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値がと上限値が等しい場合であり(R=U)、NOとなる場合は、乱数値と上限値が等しくない場合である(R≠U)。
ステップS61では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Uの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図26のステップS62に移り、NOのときは、図26のステップS66に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値が上限値を下回っている場合であり(R<U)、NOとなる場合は、乱数値が上限値を上回っている場合である(R>U)。
ステップS62では、当籤番号をRAM33の内部抽籤結果情報格納領域に格納し、ステップS63に移る。ステップS63では、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS64に移る。
ステップS64では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS65に移る。これにより、決定されたRBが持越役格納領域に格納される。なお、ボーナスチェックデータは、“00010000”である。ステップS65では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、ステップS66に移る。これにより、当籤した内部当籤役の種類に応じたデータが内部当籤役格納領域に格納される。
ステップS66では、抽籤回数を1減算し、ステップS67に移る。ステップS67では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、図25のステップS54に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値Rが上限値Uと下限値Lとにより規定された数値範囲に含まれるか否かの判別をした回数が、一般遊技状態では5回、RB遊技状態時では2回、内部当籤状態(持越状態)時では4回の場合である。これに対し、この判別がNOとなる場合は、上記判別をした回数が、一般遊技状態では5回未満、RB遊技状態時では2回未満、内部当籤状態(持越状態)では4回未満の場合である。
ステップS68では、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS69に移る。ステップS69では、内部当籤役とボーナスチェックデータの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS70に移る。これにより、持越役が持越役格納領域に格納されることになる。ステップS70では、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図21のステップS7に移る。これにより、乱数値Rが図13の内部抽籤テーブルのいずれの数値範囲にも属さず、ステップS62〜ステップS65が行われなかった場合には、ハズレ又は持越役が内部当籤役格納領域に格納されることになる。
図27〜図33に示すフローチャートを参照して、画像制御回路(gSub)72aの制御動作について説明する。
図27を参照して、gSub用リセット割込処理について説明する。
初めに電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、画像制御マイコン81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、プログラムROM83に記憶されたgSub用リセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、画像制御マイコン81は、ワークRAM84、制御RAM87、ビデオRAM89などの初期化を行い(ステップS71)、ステップS72に移る。ステップS72では、操作部17などからの入力があるか否かを監視する入力監視処理を行い、ステップS73に移る。ステップS73では、後で図28を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS74に移る。ステップS74では、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS75に移る。ステップS75では、後で図31を参照して説明する画像制御処理を行い、ステップS71に移る。
図28を参照して、コマンド入力処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、コマンドバッファにデータがあるか否か、すなわちコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS81)。コマンドバッファは、主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域である。ステップS81の判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、図27のステップS74に移る。
ステップS82では、ジャンプ先はOKであるか否かを判別する。具体的には、受信したコマンドに対応するジャンプ先の処理の実行が可能であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS83に移り、ノイズなどにより処理不可能なデータを受信した場合や、以前に受信したコマンドの履歴などから不正なデータと判定される場合は、この判別はNOとなり、図27のステップS74に移る。
ステップS83では、復帰アドレスをセットし、ステップS84に移る。ステップS83でセットされるアドレスは、基本的に後述のステップS85の処理に対応するアドレスである。ステップS84では、決定した処理にジャンプする。具体的には、ジャンプテーブルに基づいて、受信したコマンドの先頭データに対応するジャンプ先の処理を行い、ステップS85に移る。ジャンプ先の処理には、後に図29を参照して説明する遊技開始処理、後に図30を参照して説明する継続演出切換処理などがある。ステップS85では、コマンドバッファをクリアし、図27のステップS74に移る。
図29を参照して、遊技開始処理について説明する。遊技開始処理は、図21のステップS7の処理によりセットされるスタートコマンドを、主制御回路71から受信したことを契機として実行される。
初めに、画像制御マイコン81は、残り演出遊技数カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS95に移る。ステップS92では、前述の演出決定テーブル(図18)に基づいて演出識別子の抽籤を行い、ステップS93に移る。ステップS93では、ステップS92の処理により抽籤された演出識別子をセットし、ステップS94に移る。ステップS94では、ステップS92の処理により抽籤された演出識別子に対応する残り演出遊技数を残り演出遊技数カウンタにセットし、ステップS95に移る。
ステップS95では、残り演出遊技数カウンタが3であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS96に移り、NOのときは、図28のステップS85に移る。ステップS96では、前述の継続演出決定テーブル(図19)に基づいて継続演出識別子の抽籤を行い、ステップS97に移る。
ステップS97では、ステップS96の処理により抽籤された継続演出識別子をセットし、ステップS98に移る。ステップS98では、ステップS97の処理によりセットされた継続演出識別子に基づいて画像データをセットし、図28のステップS85に移る。
図30を参照して、継続演出切換処理について説明する。継続演出切換処理は、図23のステップS21の処理によりセットされる表示役コマンドを、主制御回路71から受信したことを契機として実行される。
初めに、画像制御マイコン81は、表示役がリーチ目小役であるか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、ステップS103に移る。ステップS102では、前述の継続演出切換テーブルA(図20の(1))に基づいて継続演出識別子の抽籤を行い、ステップS105に移る。
ステップS103では、表示役がハズレであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS104に移り、NOのときは、ステップS108に移る。ステップS104では、前述の継続演出切換テーブルB(図20の(2))に基づいて継続演出識別子の抽籤を行い、ステップS105に移る。
ステップS105では、ステップS102又はステップS104のいずれかの処理により抽籤された継続演出識別子をセットし、ステップS106に移る。ステップS106では、ステップS105の処理によりセットされた継続演出識別子に基づいて画像データをセットし、ステップS107に移る。ステップS107では、残り演出遊技数カウンタを0にセットし、図28のステップS85に移る。ステップS108では、残り演出遊技数カウンタを1減算し、図28のステップS85に移る。
図31を参照して、画像制御処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、バッファフラグがオンであるか否かを判別する(ステップS111)。この処理は、画像制御IC86に送信するべきデータの用意ができているか否かの確認を行うものである。この判別がYESのときは、ステップS114に移り、NOのときは、ステップS112に移る。
ステップS112では、画像データ更新処理を行い、ステップS113に移る。画像データ更新処理では、制御RAM87に展開されているスプライト属性テーブルに当てはめるべきデータの内容を特定し、特定したデータ(例えば、演出識別子に対応する演出データ)をバッファに移す。
ステップS113では、次回の画像制御IC86にデータを送信するタイミングが来た場合に、画像制御IC86の制御RAM87に書き込むべきデータの準備ができていることを示すバッファフラグをオンにし、ステップS114に移る。
ステップS114では、画像制御ICカウンタの値が“2”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS115に移り、NOのときは、図27のステップS71に移る。画像制御ICカウンタの更新(取り得る値:0,1,2)は、後で図32を参照して説明する画像制御IC/int処理で行われる。画像制御IC86から1000/40ms毎に送信されてくる信号の受信に起因して画像制御ICカウンタの値に1が加算されるようにしている。すなわち、1000/40ms毎に画像制御ICカウンタの値に1が加算される。したがって、1000/40msが経過する毎に画像制御ICカウンタの値が“2”になる。
ステップS115では、画像制御ICカウンタに“0”をセットし、ステップS116に移る。ステップS116では、制御RAM87でのバンク切替を行い、ステップS117に移る。制御RAM87には、バンクの切替を行うか否かのレジスタが展開されている。このレジスタに切替を行うというレジスタを設定すると、バッファ間でのバンク切替が行われる。ステップS117では、バッファから制御RAM87にデータを移し、ステップS118に移る。この処理では、前述のステップS112でバッファに移したデータを制御RAM87に展開されているスプライト属性テーブルに移す。
ステップS118では、バッファをクリアし、ステップS119に移る。ステップS119では、次の1000/20msの(画像制御ICカウンタが“2”となる)タイミングが来た場合に、画像制御IC86の制御RAM87に書き込むべきデータの準備ができていないとして、バッファフラグをオフにし、図27のステップS71に移る。
図32を参照して、画像制御IC/int処理について説明する。
この画像制御IC/int処理は、画像制御IC86から1000/40ms毎に送信されてくる信号の受信に起因して開始する。処理の開始とともに画像制御ICカウンタの値に“1”を加算する(ステップS121)。画像制御ICカウンタは、前回、画像制御マイコン81から画像制御IC86にバンク切替の指示を出したタイミングから1000/20msが経過したか否かを判定(図31のステップS114)するために使用するものである。
図33を参照して、2ms割込処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、2msが経過したか否かを判別する(ステップS131)。この判別がYESのときは、ステップS132に移り、NOのときは、ステップS131を繰り返す。
ステップS132では、乱数カウンタを更新し、ステップS133に移る。この乱数カウンタは、報知態様演出を決定する場合などに参照するための乱数などである。また、この処理では、複数の乱数カウンタを更新することになる。ステップS133では、演出データ更新処理を行い、ステップS131に移る。この演出データ更新処理により、図29のステップS98の処理や、図30のステップS104の処理などでセットされた画像データに対応する映像(画像)を液晶表示部2bに表示することができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、継続演出切換テーブルを用いた継続演出識別子の切り換えは、第3停止操作が行われた後に行われているが、これに限られるものではない。例えば、第1停止操作をしたときに有効ライン上に表示される図柄から遊技状態が持越状態であると確実に把握できる場合(いわゆる1確である場合)には、副制御回路72で第1停止操作後に継続演出識別子の切り換えを行い、切り換えられた継続演出識別子に基づいて液晶表示部2bによる演出を制御するようにしてもよい。また、第2停止操作をしたときに有効ライン上に表示される図柄から遊技状態が持越状態であると確実に把握できる場合(いわゆる2確である場合)であっても、同様の処理を行うようにしてもよい。具体的には、副制御回路72で第2停止操作後に継続演出識別子の切り換えを行い、切り換えられた継続演出識別子に基づいて液晶表示部2bによる演出を制御するようにしてもよい。
実施例では、内部抽籤テーブルに格納される当籤役決定情報は、RB(第1の役)に対応する第1数値範囲の情報(下限値が200で上限値が499である情報)と、この第1数値範囲に含まれ、リーチ目小役(第2の役)に対応する第2数値範囲の情報(下限値が301で上限値が499である情報)と、を含むように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、図13の内部抽籤テーブルにおいて、チェリーの小役(第3の役)に対応する第3数値範囲を下限値が100で上限値が299とし、他の役に対応する数値範囲を変えないようにすることで、当籤役決定情報を、RB(第1の役)に対応する第1数値範囲の情報と、第1数値範囲に含まれ、リーチ目小役(第2の役)に対応する第2数値範囲の情報(下限値が301で上限値が499である情報)と、第1数値範囲を構成する数値範囲の一部を含み、チェリーの小役(第3の役)に対応する第3数値範囲の情報(下限値が100で上限値が299である情報)と、を含むようにし、表示役がリーチ目小役である場合と表示役がチェリーの小役である場合とで、夫々異なる継続演出識別子に切り換えられるようにしてもよい。このようにすることで、リーチ目小役に対応する図柄組合せが表示され、これにより切り換えられた継続演出識別子に基づいて液晶表示部2bによる演出が行われた場合には、RBに当籤していることを確信することができる。これに対し、チェリーの小役に対応する図柄組合せが表示され、これにより切り換えられた継続演出識別子に基づいて液晶表示部2bによる演出が行われた場合には、RBに当籤していない場合がある。リーチ目小役に対応する切り換えが行われるかチェリーの小役に対応する切り換えが行われるかにより、RBが当籤役であることに対する遊技者の期待感を異ならせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
実施例では、継続演出識別子の切り換えを継続演出切換テーブルに基づいて行うようにしているが、これに限られるものではない。例えば、対応する演出データの内容を一種類とし、継続演出切換テーブルを用いた抽籤を行わないようにしてもよい。これにより、画像制御マイコン81にかかる負荷を軽減させることができる。
本実施例では、本発明の特徴を端的に説明するため、遊技機1の遊技性を最も単純化している。具体的には、遊技機1に設定される役の種類は、RB、リーチ目小役、リプレイ、ベルの小役、チェリーの小役、ハズレとしているが、これに限られるものではなく、さらに多くの役を設定してもよい。
また、本実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)のみが設定されるとしたが、この第1種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置(ビッグボーナス、BB)を備えることもできる。なお、役物連続作動装置であるBB(BB遊技状態)は、所定枚数のメダル(例えば、361枚)の払出しをもって終了する。
さらに、第2種特別役物(チャレンジゲーム、CG、及び/又は、シングルチャレンジゲーム、SCG)及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置(チャレンジボーナス、CB)を備えることもできる。また、普通役物(シングルボーナス、SB)や高確率再遊技状態(リプレイタイム、RT)を備えることもできる。
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。