JP5090836B2 - 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法 - Google Patents
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この構成により、第1及び第2スルーホール内の金属膜に封止材を溶かしいれることで封止することができる。
圧電振動片の外枠部を蓋部及びベースとで挟むようにして陽極接合されることにより製造できるため、コストが低減された圧電デバイスが提供される。
圧電振動片の外枠部を蓋部及びベースとで挟むようにしてシロキサン結合されることにより製造できるため、コストが低減された圧電デバイスが提供される。
同じ金材料又は金と馴染む銀が使用されるため、金属膜と封止材との密着性が良いため封止状態を長期間にわたって安定して保つことができる。
この構成により、第1及び第2スルーホール内の金属膜に封止材を溶かしいれることで封止することができる。なお、圧電デバイスが電子基板などにリフロー炉で搭載される際にも封止材が溶け出すことがない。
一度に封止工程と合体工程とが行われるため製造コストを下げることができる。
封止材が共晶合金である場合には溶融温度が350°C前後であっても、封止工程により金属膜と封止材とが溶け合うために共晶合金の組成が変化し溶融温度が上がる。このため、その後に350°前後で合体工程を行っても封止材が溶け出すことがない。また、封止工程において合体工程よりもかなり高い溶融温度の封止材を使用することができる。
この構成により、合体工程の後に封止工程が行われるため、合体工程より低い溶融温度の封止材を使用することができる。
同じ金材料又は金と馴染む銀が使用されるため、金属膜と封止材との密着性が良いため封止状態を長期間にわたって安定して保つことができる。
圧電振動片の外枠部を蓋部及びベースとで挟むようにして陽極接合されることにより製造できるため、コストが低減された圧電デバイスが提供される。
圧電振動片の外枠部を蓋部及びベースとで挟むようにしてシロキサン結合されることにより製造できるため、コストが低減された圧電デバイスが提供される。
以下、本発明の各実施形態にかかる第1水晶振動子100について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる第1水晶振動子100の概略図を示している。
図1(a)は、第1水晶振動子100の構成を示す(c)のX−X全体断面図であり、(b)は、第1リッド20の内面図であり、(c)は、水晶フレーム50の上面図であり、(d)は、第1ベース40の上面図である。
以下、本発明の第2実施形態にかかる水晶振動子110について、図面を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態にかかる水晶振動子110の概略図を示している。
図3(a)は水晶振動子110の構成を示す(b)の“X−X”全体断面図であり、この全体断面図は、理解を助けるため接合を行う前の各部材の断面図を示している。図1(b)は水晶フレーム50の上面図であり、(c)は第2ベース40’の上面図である。
図4(a)は、第1実施形態の水晶振動子100を上下逆にして設置した部分拡大断面図を示す。パッケージング終了後、第1ベース40の第1スルーホール41及び第2スルーホール43を封止する。
この封止材60として、共晶合金の金シリコン(Au3.15Si)合金、金ゲルマニューム(Au12Ge)合金、又は金スズ(Au20Sn)合金の1つを充填し、真空中若しくは不活性ガス中の高温槽に保持して封止する。金シリコン合金の融点が363°Cであり、金ゲルマニューム合金の融点が356°Cであり、金スズ(Au20Sn)合金の融点が280°Cである。
図5Aは、音叉型水晶振動片30を形成した水晶ウエハ10を示した概略斜視図である。図5Aに示す状態は、円形の水晶ウエハ10から音叉型水晶振動片30及び水晶フレーム50をエッチングで同時に形成した状態を示した図である。円形の水晶ウエハ10から斜線部で示した開口領域12及び空間部52がエッチングされることにより音叉型水晶振動片30及び水晶フレーム50が所定の大きさに形成されている。音叉型水晶振動片30及び水晶フレーム50を3個1ブロックとして、11ブロック配置した状況を示している。円形の水晶ウエハ10は、軸方向が特定できるように、水晶ウエハ10の周辺部10eの一部には、水晶の結晶方向を特定するオリエンテーションフラットと10cが形成されている。なお、説明の都合上水晶ウエハ10には33個の音叉型水晶振動片30が描かれているが、実際には水晶ウエハ10に数百数千もの音叉型水晶振動片30が形成される。
図6は、第2リッド20’が形成された水晶ウエハ10と、音叉型水晶振動片30及び水晶フレーム50が形成された水晶ウエハ10と、第2ベース40’が形成された水晶ウエハ10とを重ね合わせる前の図である。第2リッド20’も第2ベース40’も連結部11で水晶ウエハ10に接続された状態である。
なお、第1実施形態の水晶振動子100については詳述しないが、水晶振動子100も水晶ウエハ単位で製造することができる。
図7Aないし図7Bは、本発明の第1実施形態の水晶振動子100及び第2実施形態の水晶振動子110にかかる製造方法を示すフローチャートである。なお、図7A及び図7Bで説明するフローチャートは、第1実施形態の水晶振動子100の第1スルーホール41及び第2スルーホール43に対して金シリコン合金又は金ゲルマニューム合金で封止する場合と、第2実施形態の水晶振動子110の第1スルーホール41’及び第2スルーホール43’に対して金シリコン合金又は金ゲルマニューム合金で封止する場合とについて説明している。
パート1では、本実施形態に使用する材料を示している。使用材料は水晶ウエハ及びガラスから成る。詳細説明はすでになされているので要点のみ説明する。
パート2では、材料から作成される部品名を示している。水晶ウエハからは、第2実施形態の第2リッド20’、第2ベース40’及び水晶フレーム50が形成される。パイレックス(登録商標)ガラス、ホウ珪酸ガラス及びソーダガラスなどのガラス類からは、第1実施形態の第1リッド20と第1ベース40が形成される。水晶フレーム50は、第1実施形態及び第2実施形態の両方に用いられる。第1実施形態に用いる際には、パート4において水晶フレーム50の外枠部51に接合用の金属膜53を形成する。
パート6(a)では、パッケージングとスルーホールの封止をパート7で同時に行うので該当する作業はない。(b)では、水晶フレーム50を中心として、第2ベース40’及び第2リッド20’を重ね350°Cのチャンバー内で加熱しながら加圧しシロキサン結合を行うことでパッケージ80が形成される。
また、上記説明では音叉型水晶振動片30を説明したが、AT振動片にもSAW振動片であっても本発明は適用できる。
11 …… 連結部
12 …… 開口部
20,20’ …… リッド(第1リッド、第2リッド)
27,27’ …… リッド用凹部
30 …… 音叉型水晶振動片
31 …… 振動腕
32 …… 基部
33,34 …… 基部電極
35,36 …… 励振電極
37,38 …… 錘部
40,40’ …… ベース(第1ベース、第2ベース)
41,43 …… スルーホール
42,44 …… 接続電極
45,46 …… 外部電極
47,47’ …… ベース用凹部
49,49’ …… 段差部
50 …… 水晶フレーム
51 …… 外枠部
52 …… 開口部
53 …… 金属膜
60 …… 封止材
80 …… パッケージ
90 …… 直流電源
100,110 …… 水晶振動子
Claims (6)
- 圧電デバイスの製造方法において、
第1面に第1接続電極及び第2接続電極を有し、金属膜が形成され前記第1接続電極から前記第1面の反対側の第2面に貫通する第1スルーホール及び前記第2接続電極から前記第2面に貫通する第2スルーホールを有するベースを用意する工程と、
前記第1スルーホール及び第2スルーホールの金(Au)層又は銀(Ag)層の金属膜を金ロウワイヤー又は銀ロウワイヤーの封止材をバーナーで熱して封止する封止工程と、
前記ベースの第1接続電極及び第2接続電極に第1電極パターン及び第2電極パターンを有した圧電振動片を載置する工程と、
前記圧電振動片を覆う蓋部を載置し、前記蓋部、前記圧電振動片及び前記ベースを合体する合体工程と、
を備えることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 前記封止工程と前記合体工程とは、真空中又は不活性ガス中の高温槽で同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記封止工程が行われた後、前記合体工程が真空中又は不活性ガス中の高温槽で行われることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記合体工程が行われた後、前記封止工程が真空中又は不活性ガス中で行われることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
- 前記蓋部の材質及び前記ベースの材質は金属イオンを含むガラスであり、
前記圧電振動片はその周囲に金属膜が形成された外枠部を有し、
前記合体工程は前記外枠部と前記蓋部及び前記ベースとを陽極接合することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の圧電デバイスの製造方法。 - 前記蓋部の材質及び前記ベースの材質は圧電材料であり、
前記圧電振動片はその周囲に外枠部を有し、
前記合体工程は前記外枠部と前記蓋部及び前記ベースとをシロキサン結合することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の圧電デバイスの製造方法。
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