JP5090252B2 - 屋根パネルの連結構造および連結方法 - Google Patents
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Description
そして、予め工場生産された屋根パネルを建物の屋根部分に設置することによって屋根が形成されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このように予め屋根パネルの上面に複数の屋根材を取り付けておく場合、これら複数の屋根材は、屋根パネルの勾配方向の下方から上方に向かって複数段に重なり合うようにして取り付けられるとともに、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されるようにして、かつ、段ごとに横方向にずらして配置される場合がある。また、これら複数の屋根材は、屋根パネルに対して釘等の止着材によって固定される場合がある。
また、予め複数の屋根材が取り付けられた屋根パネルを、屋根の勾配方向に沿って複数隣接させる場合、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数のジョイント用屋根材が、それぞれ上端部を、隣り合う上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面側に差し込むとともに、下端部を、下方の屋根パネルの上端部に位置する屋根材の表面側に重ね合わせるようにして、上下に隣り合う屋根パネルのジョイント部分に取り付けられる。すなわち、これら複数のジョイント用屋根材は、上方の屋根パネルの下端部に位置する複数の屋根材と、下方の屋根パネルの上端部に位置する複数の屋根材とに対して、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合うようにして、屋根パネル同士のジョイント部分に取り付けられることとなる。
さらに、これら複数のジョイント用屋根材は、上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材と、下方の屋根パネルの上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置される場合がある。
このような場合、これら屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数のジョイント用屋根材は、上述のように、上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材と、下方の屋根パネルの上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されるので、上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材間に、屋根材同士、屋根材およびジョイント用屋根材同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間が形成されてしまう場合がある。
そして、このように屋根材同士、屋根材およびジョイント用屋根材同士が重なり合わない隙間が形成されてしまうと、この隙間から屋根材の裏面側に雨水等が浸入してしまう場合があるため、屋根パネル同士の連結部分における防水性を向上させたいという要望があった。
前記複数の屋根材4は、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって複数段に重なり合うとともに、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されるようにして、かつ、前記パネル本体2の上下方向に沿って所定の段数群40ごとに繰り返すようにして、前記パネル本体2の上面に取り付けられており、この所定の段数群40を構成する屋根材4は、段ごとに所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されており、
屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間には、上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるとともに、下端部が、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4の表面側に重ね合わされるジョイント用屋根材5が取り付けられており、
このジョイント用屋根材5は、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されており、これら複数のジョイント用屋根材5は、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4と、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されており、
前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面には、前記ジョイント用屋根材5の上端部表面に密接する耐水シート8が設けられていることを特徴とする。
すなわち、前記複数の屋根材4が、釘等の止着材9によって前記パネル本体2の上面に取付固定されているので、前記屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設されるジョイント用屋根材5の上端部は、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1同士のうち、上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数の屋根材4を固定する止着材9の付近までしか差し込めないこととなる。
また、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する複数の屋根材4の裏面には、前記ジョイント用屋根材5の上端部表面に密接する耐水シート8が設けられているので、この耐水シート8と、前記ジョイント用屋根材5の上端部とが、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面において重なり合うこととなる。
したがって、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるジョイント用屋根材5の上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の更に上段に位置する屋根材4の下端部の位置まで達しないことで、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4間に、前記屋根材4同士、前記屋根材4およびジョイント用屋根材5同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間が形成されてしまう場合があったとしても、この隙間からは、前記耐水シート8が露出することとなる。これによって、この耐水シート8によって、従来とは異なり、雨水等が前記隙間から浸入することを確実に防ぐことができる。さらに、万が一、前記隙間から、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4と耐水シート8との間に雨水等がしみ込んだとしても、前記耐水シート8の裏面側には、前記ジョイント用屋根材5の上端部が差し込まれているので、しみ込んだ雨水等は、このジョイント用屋根材5の表面を伝って屋根表面に流れ戻ってくることとなる。したがって、雨水等が屋根材4の裏面側に浸入することを確実に防ぐことができるので、前記屋根パネル1同士の連結部分における防水性を向上させることが可能となる。
前記屋根材4およびジョイント用屋根材5は、表面に、働き部分としての露出部4a,5aと、自身の上段に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるようにして配置される差込部4b,5bとをそれぞれ備えており、
上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれる前記ジョイント用屋根材5の露出部5aは、前記屋根材4の露出部4aの面積と略等しくなるように設定されており、さらに、このジョイント用屋根材5の差込部5bの上下方向の長さが、前記屋根材4の差込部4bの上下方向の長さよりも所定長さ分短く設定されていることを特徴とする。
前記パネル本体2の上面には防水シート3が敷設されており、前記屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、上方の屋根パネル1の防水シート3の下端部は、この上方の屋根パネル1の下端部よりも下方に向かって延出しており、
この上方の屋根パネル1の防水シート3の延出部分3aは、この上方の屋根パネル1と隣り合う下方の屋根パネル1の防水シート3の上端部に重ね合わされていることを特徴とする。
前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4を固定する止着材9は、この上方の屋根パネ1ルの下端部に位置する屋根材4と前記耐水シート8の双方を貫通するようにして前記パネル本体2に打ち込まれていることを特徴とする。
前記複数の屋根パネル1のパネル本体2の上面に、前記複数の屋根材4を、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって複数段に重ね合わせるとともに、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設するようにして、かつ、前記パネル本体2の上下方向に沿って所定の段数群40ごとに繰り返すようにしてそれぞれ取り付けておき、さらに、この所定の段数群40を構成する屋根材4を、段ごとに所定のずらし寸法で横方向にずらして配置しておき、
その後、前記上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間に、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されるジョイント用屋根材5を取り付けるに際して、予め、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面に耐水シート8を設けておき、
前記パネル本体2同士を屋根の勾配方向に沿って接続した後、前記複数のジョイント用屋根材5を、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4と、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置し、さらに、これら複数のジョイント用屋根材5を、前記上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間に、上端部を、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込むとともに、下端部を、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4の表面側に重ね合わせるようにして取り付け、
その後、前記複数のジョイント用屋根材5を、このジョイント用屋根材5と前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4との双方を貫通するようにして釘等の止着材9を打ち込むことによって、前記下方の屋根パネル1のパネル本体2に固定することを特徴とする。
すなわち、前記複数の屋根材4が、釘等の止着材9によって前記パネル本体2の上面に取付固定されているので、前記屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設されるジョイント用屋根材5の上端部は、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1同士のうち、上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数の屋根材4を固定する止着材9の付近までしか差し込めないこととなる。
また、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面に耐水シート8を設けるので、この耐水シート8と、前記ジョイント用屋根材5の上端部とが、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面において重なり合うこととなる。
したがって、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるジョイント用屋根材5の上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の更に上段に位置する屋根材4の下端部の位置まで達しないことで、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4間に、前記屋根材4同士、前記屋根材4およびジョイント用屋根材5同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間が形成されてしまう場合があったとしても、この隙間からは、前記耐水シート8が露出することとなる。これによって、この耐水シート8によって、従来とは異なり、雨水等が前記隙間から浸入することを確実に防ぐことができる。さらに、万が一、前記隙間から、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4と耐水シート8との間に雨水等がしみ込んだとしても、前記耐水シート8の裏面側には、前記ジョイント用屋根材5の上端部が差し込まれているので、しみ込んだ雨水等は、このジョイント用屋根材5の表面を伝って屋根表面に流れ戻ってくることとなる。したがって、雨水等が屋根材4の裏面側に浸入することを確実に防ぐことができるので、前記屋根パネル1同士の連結部分における防水性を向上させることが可能となる。
しかも、前記耐水シート8を、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面に、予め取り付けておくので、現場等で前記耐水シート8を取り付ける手間を省くことができ、作業性の向上や工期の短縮を図ることが可能となる。
さらに、前記ジョイント用屋根材5を、釘等の止着材9を、前記ジョイント用屋根材5と前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4との双方を貫通するようにして打ち込むことによって、前記下方の屋根パネル1のパネル本体2に固定するので、このジョイント用屋根材5を前記パネル本体2に確実に固定できる。さらに、前記ジョイント用屋根材5と前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4とを確実に連結できることとなるので、隣り合う屋根パネル1同士の連結部分においても、その他の屋根部分と同等の屋根機能を、より確実に発揮することができる。
すなわち、複数の屋根材が、釘等の止着材によってパネル本体の上面に取付固定されているので、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設されるジョイント用屋根材の上端部は、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル同士のうち、上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数の屋根材を固定する止着材の付近までしか差し込めないこととなる。
また、上方の屋根パネルの下端部に位置する複数の屋根材の裏面には、ジョイント用屋根材の上端部表面に密接する耐水シートが設けられているので、この耐水シートと、ジョイント用屋根材の上端部とが、上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面において重なり合うこととなる。
したがって、上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面側に差し込まれるジョイント用屋根材の上端部が、上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の更に上段に位置する屋根材の下端部の位置まで達しないことで、上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材間に、屋根材同士、屋根材およびジョイント用屋根材同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間が形成されてしまう場合があったとしても、この隙間からは、耐水シートが露出することとなる。これによって、この耐水シートによって、従来とは異なり、雨水等が隙間から浸入することを確実に防ぐことができる。さらに、万が一、隙間から、上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材と耐水シートとの間に雨水等がしみ込んだとしても、耐水シートの裏面側には、ジョイント用屋根材の上端部が差し込まれているので、しみ込んだ雨水等は、このジョイント用屋根材の表面を伝って屋根表面に流れ戻ってくることとなる。したがって、雨水等が屋根材の裏面側に浸入することを確実に防ぐことができるので、屋根パネル同士の連結部分における防水性を向上させることが可能となる。
また、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間には、上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるとともに、下端部が、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4の表面側に重ね合わされるジョイント用屋根材5が取り付けられている。
さらに、このジョイント用屋根材5は、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されており、これら複数のジョイント用屋根材5は、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4と、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されている。
そして、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面には、前記ジョイント用屋根材5の上端部表面に密接する耐水シート8が設けられている。
また、この耐水シート8と、前記ジョイント用屋根材5の上端部とは、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面において重なり合うようになっている。
また、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるジョイント用屋根材5の上端部は、図3に示すように、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の更に上段に位置する屋根材4の下端部の位置まで達しない状態となっている。
これによって、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4間に、前記屋根材4同士、前記屋根材4およびジョイント用屋根材5同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間Aが形成されている。
なお、この隙間Aは、例えばこの隙間Aから雨水が浸入した際に、前記パネル本体2の上面に敷設される防水シート3(後述する)まで達するように、外部と、屋根材4およびジョイント用屋根材5の裏面側とを連通するようにして形成されているが、この隙間Aは、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面に設けられた前記防水シート8によって、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側から水密に閉塞された状態となっている。
さらに、前記屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1のうち、上方の屋根パネル1の防水シート3の下端部は、図1(a)に示すように、この上方の屋根パネル1の下端部よりも下方に向かって延出しており、この上方の屋根パネル1の防水シート3の延出部分3aは、図1(b)に示すように、この上方の屋根パネル1と隣り合う下方の屋根パネル1の防水シート3の上端部に重ね合わされている。
これによって、前記屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1同士の継ぎ目を防水することができるので、前記屋根パネル1同士の連結部分における防水性を向上させることが可能となる。
なお、働き部分とは、屋根材としての基本機能である雨水や雪、風、日射等を防ぐための機能を有する部分であることを示している。
この養生フィルム7は、すでに重なり合っている屋根材4同士の裏面のシール材6の粘着面6aに設ける必要はない。すなわち、例えば、前記ジョイント用屋根材5を差し込む前に、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面と、前記パネル本体2の表面とが接着されてしまったり、また例えば、図示はしないが、屋根パネル同士を左右に隣り合わせて隣接させる場合のジョイント部分にジョイント用屋根材を取り付けるに際し、このジョイント用屋根材を取り付ける前に、屋根パネルの両側端部に臨む屋根材の裏面と、パネル本体の表面とが接着されてしまったり等の誤りを防ぐために設けられているものである。
また、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4を固定する止着材9は、この上方の屋根パネ1ルの下端部に位置する屋根材4と前記耐水シート8の双方を貫通するようにして前記パネル本体2に打ち込まれている。
これによって、前記止着材9によって、前記屋根材4と耐水シート8とを同時に、前記パネル本体2の上面に取付固定することができるので、前記耐水シート8が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面から外れてしまうことを防ぐことができる。
そして、これら屋根材4およびジョイント用屋根材5は、同種のデザインや、同等の機能を有している。したがって、このジョイント用屋根材5と、前記パネル本体2の上面に取り付けられる複数の屋根材4とが並設されていても違和感が無く、屋根の施工後、屋根全体に統一感を出すことができる。また、前記上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間に、複数の屋根材4を複数段に重ね合わせて連結して形成されるジョイント用屋根材5が取り付けられることとなるので、隣り合う屋根パネル1同士の連結部分においても、その他の屋根部分と同等の屋根機能を確実に発揮することができる。
つまり、前記ジョイント用屋根材5は、前記屋根材4と同じく、表面に、働き部分としての露出部5aと、自身の上段に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるようにして配置される差込部5bとを備えていることとなる。
また、これら露出部5aと差込部5bも、図示しない破線を境目にして分かれており、前記露出部5aにはランダムに模様が表出する構成となっている。また、この模様を立体的に形成することで、陰影をつけることができ、意匠性の向上を図ることができるようになっている。
すなわち、前記ジョイント用屋根材5は、上述のように屋根材4が複数利用され、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって複数段に重なり合う屋根材4のうち、最上方に位置する屋根材4の差込部4bの上下方向の長さが所定長さ分短く設定されていることとなる。
つまり、前記ジョイント用屋根材5の上端部は、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4を固定する止着材9の付近までしか差し込めないことから、前記ジョイント用屋根材5の差込部5bの上下方向の長さが、前記屋根材4の差込部4bの上下方向の長さよりも所定長さ分短く設定されていることによって、前記屋根材4の露出部4aが屋根表面に表出する面積と、前記ジョイント用屋根材5の露出部5aが屋根表面に表出する面積とが略等しくなるように設定することができる。これによって、前記ジョイント用屋根材5が、前記屋根材4と比較して屋根の勾配方向の下方に突出していたり、上方に引っ込んだりすることを防ぐことができるので、前記屋根材4およびジョイント用屋根材5が並設されていても違和感が無く、屋根の施工後、屋根全体に統一感を出すことができる。
つまり、前記パネル本体2を、縦横の框材を矩形状に組み立てるとともに、矩形枠の内部に補助棧材を縦横に組み付けて枠体2aを構成し、この枠体2aの上面に、野地板となる面材2bを貼設することによって形成する。
また、前記防水シート3の下端部は、この防水シート3が敷設されるパネル本体2の下端部よりも下方に向かって延出している。
なお、本実施の形態のシール材6は、例えば太陽熱等の熱で暖められことによって軟化し、これによって接着効果を発揮するものであるため、このシール材6が機能するまでの間の仮止めとして、前記重なり合う上段の屋根材4の裏面と、下段の屋根材4の表面との間に補助接着剤を適宜塗布する。
そして、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1の隣り合うパネル本体2同士を勾配方向に沿って接続した後、図1(b)および図2に示すように、前記防水シート3の延出部分3aを、隣り合う下方の屋根パネル1の防水シート3の上端部に重ね合わせて固定する。
そして、前記ジョイント用屋根材5を、前記上方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネル1のパネル本体2の上面の上端部との間に、上端部を、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込むとともに、下端部を、前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4の表面側に重ね合わせるようにして取り付ける。
これによって、このジョイント用屋根材5を前記パネル本体2に確実に固定できる。さらに、前記ジョイント用屋根材5と前記下方の屋根パネル1の上端部に位置する屋根材4とを確実に連結できることとなるので、隣り合う屋根パネル1同士の連結部分においても、その他の屋根部分と同等の屋根機能を確実に発揮することができる。
すなわち、前記複数の屋根材4が、釘等の止着材9によって前記パネル本体2の上面に取付固定されているので、前記屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設されるジョイント用屋根材5の上端部は、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネル1同士のうち、上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に沿って並設される複数の屋根材4を固定する止着材9の付近までしか差し込めないこととなる。
また、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する複数の屋根材4の裏面には、前記ジョイント用屋根材5の上端部表面に密接する耐水シート8が設けられているので、この耐水シート8と、前記ジョイント用屋根材5の上端部とが、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面において重なり合うこととなる。
したがって、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の裏面側に差し込まれるジョイント用屋根材5の上端部が、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4の更に上段に位置する屋根材4の下端部の位置まで達しないことで、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材4間に、前記屋根材4同士、前記屋根材4およびジョイント用屋根材5同士が、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって重なり合わない隙間が形成されてしまう場合があったとしても、この隙間からは、前記耐水シート8が露出することとなる。これによって、この耐水シート8によって、従来とは異なり、雨水等が前記隙間から浸入することを確実に防ぐことができる。さらに、万が一、前記隙間から、前記上方の屋根パネル1の下端部に位置する屋根材4と耐水シート8との間に雨水等がしみ込んだとしても、前記耐水シート8の裏面側には、前記ジョイント用屋根材5の上端部が差し込まれているので、しみ込んだ雨水等は、このジョイント用屋根材5の表面を伝って屋根表面に流れ戻ってくることとなる。したがって、雨水等が屋根材4の裏面側に浸入することを確実に防ぐことができるので、前記屋根パネル1同士の連結部分における防水性を向上させることが可能となる。
2 パネル本体
4 屋根材
5 ジョイント用屋根材
8 耐水シート
Claims (5)
- パネル本体と、このパネル本体の上面に、このパネル本体の上面の上端部および下端部から所定の間隔をあけるとともに、釘等の止着材を打ち込むことによって取付固定される複数の屋根材とを備える屋根パネルを、屋根の勾配方向に沿って複数連結してなる屋根パネルの連結構造であって、
前記複数の屋根材は、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって複数段に重なり合うとともに、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されるようにして、かつ、前記パネル本体の上下方向に沿って所定の段数群ごとに繰り返すようにして、前記パネル本体の上面に取り付けられており、この所定の段数群を構成する屋根材は、段ごとに所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されており、
屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネルのうち、上方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の上端部との間には、上端部が、前記上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面側に差し込まれるとともに、下端部が、前記下方の屋根パネルの上端部に位置する屋根材の表面側に重ね合わされるジョイント用屋根材が取り付けられており、
このジョイント用屋根材は、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されており、これら複数のジョイント用屋根材は、前記上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材と、前記下方の屋根パネルの上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置されており、
前記上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面には、前記ジョイント用屋根材の上端部表面に密接する耐水シートが設けられていることを特徴とする屋根パネルの連結構造。 - 請求項1に記載の屋根パネルの連結構造において、
前記屋根材およびジョイント用屋根材は、表面に、働き部分としての露出部と、自身の上段に位置する屋根材の裏面側に差し込まれるようにして配置される差込部とをそれぞれ備えており、
上端部が、前記上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面側に差し込まれる前記ジョイント用屋根材の露出部は、前記屋根材の露出部の面積と略等しくなるように設定されており、さらに、このジョイント用屋根材の差込部の上下方向の長さが、前記屋根材の差込部の上下方向の長さよりも所定長さ分短く設定されていることを特徴とする屋根パネルの連結構造。 - 請求項1または2に記載の屋根パネルの連結構造において、
前記パネル本体の上面には防水シートが敷設されており、前記屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネルのうち、上方の屋根パネルの防水シートの下端部は、この上方の屋根パネルの下端部よりも下方に向かって延出しており、
この上方の屋根パネルの防水シートの延出部分は、この上方の屋根パネルと隣り合う下方の屋根パネルの防水シートの上端部に重ね合わされていることを特徴とする屋根パネルの連結構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の屋根パネルの連結構造において、
前記上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材を固定する止着材は、この上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材と前記耐水シートの双方を貫通するようにして前記パネル本体に打ち込まれていることを特徴とする屋根パネルの連結構造。 - パネル本体と、このパネル本体の上面に、このパネル本体の上面の上端部および下端部から所定の間隔をあけるとともに、釘等の止着材を打ち込むことによって取付固定される複数の屋根材とを備える屋根パネルを、屋根の勾配方向に沿って複数連結する屋根パネルの連結方法であって、
前記複数の屋根パネルのパネル本体の上面に、前記複数の屋根材を、屋根の勾配方向に沿って下方から上方に向かって複数段に重ね合わせるとともに、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設するようにして、かつ、前記パネル本体の上下方向に沿って所定の段数群ごとに繰り返すようにしてそれぞれ取り付けておき、さらに、この所定の段数群を構成する屋根材を、段ごとに所定のずらし寸法で横方向にずらして配置しておき、
その後、前記上方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の上端部との間に、屋根の勾配方向と直交する方向に沿って複数並設されるジョイント用屋根材を取り付けるに際して、予め、屋根の勾配方向に沿って隣り合う屋根パネルのうち、上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面に耐水シートを設けておき、
前記パネル本体同士を屋根の勾配方向に沿って接続した後、前記複数のジョイント用屋根材を、前記上方の屋根パネルの下端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材と、前記下方の屋根パネルの上端部に位置するとともに屋根の勾配方向と直交する方向に並設される複数の屋根材とに対して、所定のずらし寸法で横方向にずらして配置し、さらに、これら複数のジョイント用屋根材を、前記上方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の下端部と、下方に位置する屋根パネルのパネル本体の上面の上端部との間に、上端部を、前記上方の屋根パネルの下端部に位置する屋根材の裏面側に差し込むとともに、下端部を、前記下方の屋根パネルの上端部に位置する屋根材の表面側に重ね合わせるようにして取り付け、
その後、前記複数のジョイント用屋根材を、このジョイント用屋根材と前記下方の屋根パネルの上端部に位置する屋根材との双方を貫通するようにして釘等の止着材を打ち込むことによって、前記下方の屋根パネルのパネル本体に固定することを特徴とする屋根パネルの連結方法。
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