JP5090164B2 - ブラシの製造方法、製造装置、およびブラシ - Google Patents

ブラシの製造方法、製造装置、およびブラシ Download PDF

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Description

本発明は、本発明は微細な隙間への進入性が高く、狭い領域の刷掃性に優れ、かつ清掃面への損傷を防止できるブラシの製造方法、製造装置、およびブラシに関する。
本願は、2005年6月29日に出願された特願2005−190251号および2005年6月30日に出願された特願2005−191559号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
刷毛が多数植設されたブラシ、例えば、口腔洗浄用の歯ブラシは、刷毛の先端領域の形状によって、その刷掃性や歯茎への負荷が大きく異なるため、これまでにも刷毛の様々な先端形状が提案されている。例えば、特許文献1には、全てのブリッスル(刷毛)の少なくとも一部をテーパー状とし、且つ先端から全長の30%〜80%の部分の表面粗さRaを0.5〜1.5μmとした歯ブラシが記載されている。
また、特許文献2には、回転するワイヤーブラシに刷毛の先端を押し当てて研削することにより、刷毛先端を先鋭化するブラシの毛先研削方法が記載されている。さらに、特許文献3には、ポリエステル繊維の両端を尖鋭化する方法が記載されている。
特開平10−57149号公報 特開平10−14663号公報 特公昭57−48661号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、刷毛がテーパー状であるため、歯間等細かい部分への進入性は高いが、表面粗さRaが荒いため、歯茎を傷めてしまう懸念があった。刷毛表面に凹凸が生じるため、特定の一点に刷掃時の応力が集中しやすく、刷毛の折れや耐久性低下といった懸念もある。
また、特許文献2に記載された発明では、ワイヤーブラシで刷毛を引掻いて毛先を先鋭化しているため、刷毛の植毛部(植設部、根元)付近から先鋭化させることは不可能であり、刷毛のテーパー形状は限定的にならざるを得なかった。また、こうした回転するワイヤーブラシによって刷毛を削る場合、毛先形状、刷毛表面が非常に粗くなり、刷毛の耐久性が悪化するという課題もあった。
更に、特許文献3に記載された発明では、刷毛を植毛する前に先鋭化加工を行うため、植毛後に毛先の剪定が出来ず、刷掃面を複雑な形状にすることができないという課題があった。また、開示された製造工程では歩留まりが悪く、刷毛集合体は慎重な取り扱いが必要なため、薬品加工から洗浄まで多大な時間とコストを要する。更に、刷毛先端の先鋭化工程では、毛細管現象による薬品の吸い上げを利用して行なうため、刷毛先端の微妙なテーパー形状のコントロールが困難であり、特に、毛丈の短い刷毛を先鋭化することは相当に困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、狭小な隙間への刷毛先端の進入性が高く、刷掃部を傷つけることがなく、かつ製造が容易でローコストなブラシの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
ブラシの植毛面に刷毛を植設する工程と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する工程と、前記刷毛の剪定面から植設部方向にテーパーを形成するよう刷毛を加工する工程とを有するブラシの製造方法であって、
前記刷毛を加工する工程は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨する工程と、
周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工するとともに、前記刷毛の毛先を仕上研磨する工程とを少なくとも備え、
それぞれの前記回転研磨体は、表面形状が互いに異なることを特徴とするブラシの製造方法に関する。
前記ブラシの製造方法は、前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工する工程を経た前記刷毛の先端部分を剪定し、剪定した刷毛の先端領域を更にテーパー状に加工する後工程を更に含むことができる。
前記ブラシの製造方法において、複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨することが好ましい
記ブラシの製造方法において、前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨することが好ましい。
前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることが好ましい。
また、本発明は、前記ブラシの製造方法によって製造され、刷毛の表面粗さRaが0.5μm未満であるブラシに関する。
前記ブラシは、前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨されたものであることが好ましい。
また、本発明は、ブラシの植毛面に刷毛を植設する植設部と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する剪定部と、前記刷毛の剪定面と植設面との間をテーパー状に加工する研磨部とを有するブラシの製造装置であって、
前記研磨部は表面形状が互いに異なる少なくとも2種類の回転研磨体を備え、
前記回転研磨体は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したもの、および周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものを少なくとも有し、かつそれぞれの前記回転研磨体は、第1の回転軸に沿って回転しつつ、この第1の回転軸を軸支する軸受は第2の回転軸に沿って回転し、
前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨し、その後、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域を滑らかなテーパー状に加工するとともに前記刷毛の毛先を先鋭化させることを特徴とするブラシの製造装置に関する。
複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、前記刷毛の剪定面と植設面との間を段階的に研磨するものであることが好ましい。
また、本発明は、前記ブラシの製造装置によって製造され、刷毛の表面粗さRaが0.5μm未満であるブラシに関する。
本発明のブラシの製造方法および製造装置によれば、刷毛をブラシのヘッド部に植毛した後、任意の形状に刷毛を剪定してから、刷毛の毛先の先鋭化、テーパー加工を行なうことにより、刷毛の先端形状に多様なバリエーションを付加することができ、刷毛の毛先が先鋭化された機能性の高いブラシの設計、製造が可能となる。
従来のように刷毛を植毛前に薬品処理によって毛先を先鋭化する場合、先端のテーパー形状は処理温度、時間、刷毛束を束ねるバンドの巻き圧などの要素に左右され、テーパー形状形成のコントロールが非常に困難であった。また、毛細管現象を利用して刷毛束に薬品を吸い上げて、植毛前に刷毛束の毛先両端から均一にテーパー形状を施すため、加工対象となる刷毛束の全長が短いほど毛先両端のテーパー形状のコントロールが困難であった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置によって、刷毛のテーパー形状を自在にコントロールすることができ、また全長が短い刷毛に関しても、簡単且つ迅速に刷毛の毛先を先鋭化することが可能となる。
また、植毛後に刷毛の先鋭化を行なうため、平線植毛だけに限らず、インモールド成形や熱融着植毛などの平線無し植毛においても、先鋭なテーパー形状の刷毛を有するブラシの製造が可能となる。
また、従来のように刷毛を植毛する前に薬品処理によって毛先を先鋭化する場合、その収率は一般に50%と低く、また薬品処理による先鋭化加工の場合は毛細管現象のみを利用して行なう為、テーパー形状の形成、先鋭化速度に限界があり、工程に多大な時間を要する。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置によれば、刷毛を植毛して剪定した後、研磨工程により先鋭化加工するので、生産性は格段に向上し、収率も向上する。
更に、従来の一般的なブラシの製造方法および製造装置では、先鋭化加工された刷毛束は不安定で崩れやすく、この先鋭化加工された刷毛束の植毛機への自動供給は非常に困難であった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置のように先鋭化加工を植毛後に行なうことによって、刷毛13の自動供給が容易となり、また従来は防ぐことが不可能であった刷毛の毛先不揃いによる不良品が発生しないため、再生化(手直し)作業が不要となり、ブラシ製造時の工数を大幅に抑制することができる。
また、従来の刷毛の植毛工程において、テーパー形状をした先鋭化させた刷毛を植毛する場合、その生産速度は先鋭化加工されていない刷毛を植毛する場合に比べて低下せざるを得なかった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置においては、植毛工程は先鋭化加工されていない刷毛を植毛するため、植毛品質を低下させることなく、汎用設備を用いて高速植毛が可能となる。
また、刷毛の品質を低下させることなく容易に多種類刷毛(色・刷毛径等)も植毛出来る。このため、より刷毛のバリエーションが広いブラシを、より低コストで製造することが出来る。また、専用の植毛機を必要としないことから、需要の増減に対してもより柔軟に対処することができ、低コストでブラシの製造が可能となる。
更に、従来の機械研磨により作製されたブラシは刷毛の磨耗により、刷毛表面が荒れ、バリが多く、結果として、歯ブラシに用いた場合、口腔内などの被刷掃面を傷つける可能性があった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置においては、機械研磨により刷毛表面を研削した後、仕上げの工程において刷毛表面が滑らかになるように研磨するため、表面の仕上げが良好で結果として、隙間に入りやすく且つ、歯ブラシに用いた際には安全性の高い歯ブラシを提供できる。
本発明のブラシ(歯ブラシ)の一例を示す平面図である。 図1に示すブラシの植毛部の拡大破断図である。 刷毛の拡大断面図である。 本発明のブラシの製造方法に用いられるブラシの製造装置を示す説明図である。 研磨加工前の刷毛を示す拡大断面図である。 研磨加工途中の刷毛を示す拡大断面図である。 研磨加工途中の刷毛を示す拡大断面図である。 研磨加工途中の刷毛を示す拡大断面図である。 研磨加工完了時の刷毛を示す拡大断面図である。 本発明による刷毛の研磨バリエーションを示す拡大断面図である。 本発明による刷毛束の形状を示す平面図である。
符号の説明
10 歯ブラシ(ブラシ)
13 刷毛
31、32、33、34 研磨ドラム(回転研磨体)
以下、本発明に係るブラシおよびその製造方法および製造装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明のブラシの製造方法および製造装置によって製造した、本発明のブラシの一実施形態である歯ブラシを示す全体平面図であり、図2は、その植毛部分を示す拡大破断図である。歯ブラシ(ブラシ)10は、柄部11と、この柄部11から延び柄部11と一体に形成されたヘッド部12とを備えている。柄部11は、歯ブラシ10を把持する部分であり、手などの形に応じて把持しやすいように膨らみを持たせるなどして形成されていても良い。
ヘッド部12は、一面に多数の刷毛13が植毛された部分であり、ヘッド部12と柄部11との境界領域は、ヘッド部12が柄部11に対して屈曲可能なように柔軟な樹脂等で形成されていても良い。
ヘッド部12の一面は植毛面15とされ、多数の植毛穴16が配列されている。図2に示すように、この植毛穴16の1つ1つには、刷毛13を複数本束ねた毛束17が植えつけられている。毛束17は中央から2つ折りにされて植毛穴16に押し込まれ、平線18と称される平たい板状の金属板によって、2つ折り部分で植毛穴16に固定される。こうした植毛方法によって、ヘッド部12の植毛面15に多数の刷毛13が植えつけられる。
本発明の歯ブラシ(ブラシ)10の刷毛13は、後述する本発明のブラシの製造方法によって、図3に示すように、刷毛13の植毛面15付近の植毛部(植設部)13aから刷毛13の先端13bに向かって先細るようにテーパー加工されている。刷毛13の先端13bから植設方向に向けて植毛部(植設部)13aまでの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨されていることが好ましい。ここで、変曲点とは、刷毛13の長さ方向表面曲線の接線の傾きが変化する地点を意味する。また、刷毛13の表面は、表面粗さRaが0.5μm未満となるように形成されている。
次に、こうした歯ブラシ(ブラシ)の製造方法および製造装置について、刷毛の加工を主に説明する。
歯ブラシ(ブラシ)10の製造に当たっては、まず、樹脂を射出成形などによって柄部11とヘッド部12とを一体に形成した後、植毛穴16を植毛面15に形成する。その後、図示略の植設部(植設工程)において、植毛面15に形成された植毛穴16の1つ1つに、刷毛13を複数本束ねた毛束17を中央から2つ折りにして押し込み、平線18によって植毛穴16に固定し、ヘッド部12に刷毛13を植毛する。
次に、こうして形成された刷毛13の加工前の歯ブラシ(ブラシ)10は、図4に示す刷毛処理装置(刷毛処理工程)20に1本づつ連続して投入される。刷毛処理装置(刷毛処理工程)20は、剪定部(剪定工程)21と、第1〜第4の研磨部(研磨工程)22〜25と、これら各工程間で歯ブラシ(ブラシ)10を保持しつつ輸送するコンベア(輸送工程)26とから構成されている。
剪定部(剪定工程)21では、カッター等で植毛直後の刷毛13の先端を、例えば平坦に切りそろえる。こうした剪定部(剪定工程)21を経た直後の刷毛13の先端は、図5に示すように、先端が平坦で角を有する形状になっている。
剪定部(剪定工程)21で先端を切り揃えられた刷毛13は、コンベア26に保持されて第1の研磨部22に投入される。第1の研磨部22では、円筒形のドラムの表面に、例えば、ストライプ状に、研磨砥粒が施された研磨ドラム(回転研磨体)31を用いて刷毛13を研磨する。研磨ドラム31は、円筒の中心軸31aに沿って周面方向に回転(自転)しつつ、この中心軸31aを軸支する軸受31bを回転させることで、研磨ドラム31を中心軸31aが360°回転する方向に回転(公転)させる。このように自転および公転させた研磨ドラム31に歯ブラシ(ブラシ)10の刷毛13を接触させて、刷毛13を研磨する。
第1の研磨部22における研磨ドラム31の研磨砥粒は、粒度が#2000以下、好ましくは#60〜#800程度であるのが望ましい。これよりも粒度が細かいと研磨効率が著しく低下する。また、これよりも粒度が粗いと刷毛の加工表面が荒れ、外観上、品質上好ましくない。回転速度は自転が200〜2500rpm、公転が10〜500rpmであることが望ましい。より好ましくは自転が500〜2000rpm、公転が20〜250rpmであることが望ましい。これよりも速度が速いと毛開きや毛先割れなどの不良が出る。また、これよりも速度が遅いと研磨効率が著しく低下する。
研磨ドラム31と刷毛13との接触量は、刷毛13の先端から根元方向に向かって刷毛13の全長の80%までが望ましく、より好ましくは全長の70%までである。このような接触量にすることにより、刷毛13の深部からテーパー加工することが可能となり、しなやかなテーパー形状の歯ブラシ10を作製する事ができる。一方、上述した範囲より深部まで刷毛13を研磨ドラム31に接触させると、刷毛13の毛開きや毛先割れなどの不良が出る恐れがある。
図6に示すように、第1の研磨部22では、刷毛13は刷毛全長の20〜70%の範囲で先端と植毛部(植設部)との間で段階的に研磨され、剪定部(剪定工程)21で生じた角が除去される。そして、先端部分がテーパー加工される。この時、研磨時に生じた若干のバリが刷毛13の表面に残る。
第1の研磨部22で先端部分の粗いテーパー加工が施された歯ブラシ10は、コンベア26に保持されて第2の研磨部23に投入される。第2の研磨部23では、円筒形のドラム32aの表面に突起状の研磨体である研磨突起32bを多数形成した研磨ドラム(回転研磨体)32を用いて刷毛13を研磨する。
研磨ドラム32(回転研磨体)は、円筒の中心軸32cに沿って周面方向に回転(自転)しつつ、この中心軸32cを軸支する軸受32dを回転させることで、研磨ドラム32を中心軸32cが360°回転する方向に回転(公転)させる。このように自転および公転させた研磨ドラム32に歯ブラシ(ブラシ)10の刷毛13を接触させて、刷毛13の植毛部(植設部)を研磨する。
第1の研磨部22で先端部分の粗いテーパー加工を刷毛13に施した後に行う第2の研磨部23で使用する研磨突起32bを多数形成した研磨ドラム32の研磨突起32b同士のピッチは0.5〜10.0mmであることが好ましい。より好ましくは1.0〜6.0mmである。これより研磨突起32b同士のピッチが狭いと研磨ドラム32の製作が困難であり、コストがかかる。逆にピッチが広すぎると刷毛13と研磨突起32bとの接触効率が悪く、加工に時間がかかる。
またこの時の研磨突起32bの表面に形成される研磨砥粒は、その粒度が#2000以下、好ましくは#60〜#800程度であるのが望ましい。これよりも粒度が細かいと研磨効率が著しく低下する。また、これよりも粒度が粗いと刷毛13の加工表面が荒れ、外観上、品質上好ましくない。
研磨ドラム32の研磨突起32bの長さは2.0mm〜10.0mmで、より好ましくは3.0mm〜8.0mmであることが望ましい。これにより、刷毛13を一層深部まで研磨加工することが可能となる。
また、研磨突起32bの太さは0.2mm〜5.0mmで、より好ましくは0.5mm〜3.0mmであることが望ましい。これより研磨突起32bが太いと、研磨ドラム32の研磨突起32bが刷毛13の全体に均一に当たらず、テーパー状態にムラができる。またこれより研磨突起32bが細いと研磨突起32b自体の強度が弱くなり、生産時の耐久性が悪くなり、製造コストの増加につながる。
研磨突起32bの形状は、円柱、多角柱、円錐、多角錐、円錐台、多角錐台のいずれであってもよい。こうした研磨突起32bを多数備えた研磨ドラム32の回転速度は、自転が300rpm〜2000rpm、公転が10rpm〜300rpmの範囲が好ましい。より好ましくは自転が500rpm〜1500rpm、公転が20rpm〜150rpmがよい。
上述した速度範囲よりも研磨ドラム32の自転、公転速度が速いと、刷毛13へのストレスが大きすぎ、毛開きしたり、刷毛13の先端に割れが生じる。またこれより速度が遅いと研磨効率が著しく低下する。こうした研磨ドラム32の自転、公転速度は刷毛13への接触量とともに変化し、接触量を減らすとより高速度での回転研磨が可能となる。刷毛13と研磨突起32bの接触量は刷毛13の先端から根元方向に刷毛13の全長の80%、より好ましくは70%までが良い。これ以上、刷毛13の深部まで研磨突起32bを接触させると刷毛13へのストレスが大きすぎて毛開きの原因となる。
図7に示すように、第2の研磨部23では、刷毛13は刷毛全長の35〜80%の範囲で先端と植毛部(植設部)との間で段階的に研磨され、植毛部(植設部)から先端に向けて刷毛13の太さが減じられるように研磨されていく。この段階でも刷毛13の先端部分に、研磨時に生じた若干のバリが表面に残る。
第2の研磨部23で植毛部(植設部)と先端との間で粗いテーパー加工が施された歯ブラシ10は、コンベア26に保持されて第3の研磨部24に投入される。第3の研磨部24では、円筒形のドラム33aの表面に突起状の研磨体である研磨突起33bが一定の幅で間欠的に多数形成された研磨ドラム(回転研磨体)33を用いて刷毛13を研磨する。
研磨ドラム(回転研磨体)33は、円筒の中心軸33cに沿って周面方向に回転(自転)しつつ、この中心軸33cを軸支する軸受33dを回転させることで、研磨ドラム33を中心軸33cが360°回転する方向に回転(公転)させる。このように自転および公転させた研磨ドラム33に歯ブラシ(ブラシ)10の刷毛13を接触させて、刷毛13の先端を研磨する。
第3の研磨部24の研磨ドラム33に一定の幅で間欠的に形成される研磨突起33b同士のピッチは0.5〜10.0mmであることが好ましい。より好ましくは1.0〜6.0mmである。これよりピッチが狭いと研磨突起33bの製作が困難であり、コストがかかる。逆にピッチが広すぎると研磨突起33bと刷毛13との接触効率が悪く、刷毛13のテーパー加工に時間がかかる。また研磨突起33bの表面に形成される研磨砥粒は、粒度が#2000以下、好ましくは#100〜#800程度であるのが望ましい。これよりも粒度が細かいと研磨効率が著しく低下する。また、これよりも粒度が粗いと刷毛13の加工表面が荒れ、外観上、品質上好ましくない。
研磨ドラム33の研磨突起33bの長さは1.0mm〜8.0mmで、より好ましくは2.0mm〜6.0mmであることが望ましい。そうすることにより、刷毛13の先端から研磨加工することが可能となる。研磨突起33bの太さは0.5mm〜4.0mmで、より好ましくは0.7mm〜2.5mmであることが望ましい。これより研磨突起33bが太いと研磨突起33bが刷毛13の全体に均一に当たらず、研磨突起33bのテーパー状態にムラができる。またこれより研磨突起33bが細いと、研磨突起33b自体の強度が弱く、生産時に耐久性が悪くなるため、製造コストがかかる。
研磨突起33bの形状は円柱、多角柱、円錐、多角錐、円錐台、多角錐台のいずれであってもよい。こうした研磨突起33bを多数備えた研磨ドラム33の回転速度は、自転が500rpm〜2500rpm、公転が10rpm〜300rpmがよい。より好ましくは自転が1000rpm〜2000rpm、公転が20rpm〜150rpmがよい。
上述した速度範囲より速度が速いと、刷毛13へのストレスが大きすぎ、刷毛13が毛開きしたり、刷毛13の先端に割れが生じる。またこれより速度が遅いと研磨効率が著しく低下する。この回転速度は刷毛13の接触量とともに変化し、接触量を減らすとより高速度での回転研磨が可能となる。刷毛13と研磨突起33bの接触量は刷毛13の先端から全長の60%、より好ましくは50%の部位までが良い。これ以上深部まで研磨突起33bを接触させると、刷毛13へのストレスが大きすぎて毛開きの原因となる。第3の研磨部24においては、刷毛13と研磨突起33bとの接触量を段階的に減らしていくことにより、刷毛13の毛先をより先鋭化することが可能となる。
図8に示すように、第3の研磨部24では、刷毛13は刷毛全長の5〜60%の範囲で先端と植毛部(植設部)との間で段階的に研磨され、植毛部(植設部)から先端に向けて刷毛13の太さが減じられるように研磨されていく。この段階でも刷毛13の先端部分に、研磨時に生じた若干のバリが表面に残る。
第3の研磨部24で刷毛13の先端領域に粗いテーパー加工が施された歯ブラシ10は、コンベア26に保持されて第4の研磨部25に投入される。第4の研磨部25では、表面に繊維を配した回転ドラム、繊維を植毛した回転ドラム、または鏡面ドラムなどで構成された研磨ドラム(回転研磨体)34を使用し、刷毛13の表面に残ったバリを取り除き、刷毛13の表面を滑らかに仕上げる。研磨ドラム34(回転研磨体)は、円筒の中心軸34aに沿って周面方向に回転(自転)しつつ、この中心軸34aを軸支する軸受34bを回転させることで、研磨ドラム34を中心軸34aが360°回転する方向に回転(公転)させる。このように自転および公転させた研磨ドラム34に歯ブラシ(ブラシ)10の刷毛13を接触させて、刷毛13を仕上研磨する。
研磨ドラム34の表面を繊維とする場合、好ましい繊維としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリプロピレン、アクリル等の化学繊維が挙げられる。研磨ドラム34の表面を鏡面とする場合、少なくとも表面を金属合金、例えば、ステンレス、チタン、アルミニウム、銅、またはセラミックスで構成することが考えられるが、これらに限定されるものではない。
こうした仕上用の研磨ドラム34の回転速度は、自転が500〜3000rpm、公転が10〜500rpmであることが望ましい。より好ましくは自転が1000〜2500rpm、公転が20〜250rpmであることが望ましい。これよりも速度が速いと、刷毛13の毛開きや毛の溶融などの不良が出る。また、これよりも速度が遅いとバリ除去効率が著しく低下する。また、研磨ドラム34の表面と刷毛13との接触量は、刷毛の先端から根元方向に刷毛全長の50〜80%が研磨ドラム34の表面に接触すること望ましい。これにより、刷毛13の深部から表面までのバリ、粗さをとることが出来、良好な刷毛形状を得ることができる。
図9に示すように、第4の研磨部25では、刷毛13表面のバリが除去され、刷毛13の深部から先端に向けて滑らかに刷毛13の太さが減じられるようにテーパー状に仕上研磨されていく。
このように仕上研磨された後、更に、刷毛の先端部分を剪定することができる。そして、更に、後工程として、刷毛の先端領域をテーパー状に加工することもできる。
以上、詳細に説明したブラシの製造方法および製造装置によれば、刷毛13表面のバリが除去され、刷毛13の深部から先端に向けて滑らかに刷毛13の太さが減じられるように研磨され、刷毛13の先端から植設部(根元)方向に向けて少なくとも1つ以上の変曲点が形成される。そして、これら刷毛13の表面粗さRaが0.5μm未満に形成され、被刷掃面を傷つけることを防止する。また、刷毛13をブラシ10のヘッド部12に植毛した後、任意の形状に刷毛13を剪定してから、刷毛13の毛先の先鋭化、テーパー加工を行なうことにより、刷毛13の先端形状に多様なバリエーションを付加することができ、刷毛13の毛先が先鋭化された機能性の高いブラシの設計、製造が可能となる。
従来のように植毛前に薬品処理によって刷毛の毛先を先鋭化する場合、先端のテーパー形状は処理温度、時間、刷毛束を束ねるバンドの巻き圧などの要素に左右され、テーパー形状形成のコントロールが非常に困難であった。また、毛細管現象を利用して刷毛束に薬品を吸い上げて、植毛前に刷毛束の毛先両端から均一にテーパー形状を施すため、加工対象となる刷毛束の全長が短いほど毛先両端のテーパー形状のコントロールが困難であった。しかし、上述したブラシの製造方法および製造装置によって、刷毛13のテーパー形状を自在にコントロールすることができ、また全長が短い刷毛に関しても、簡単且つ迅速に刷毛13の毛先を先鋭化することが可能となる。
また、植毛後に刷毛13の先鋭化を行なうため、平線植毛だけに限らず、インモールド成形や熱融着植毛などの平線無し植毛においても、先鋭なテーパー形状の刷毛13を有するブラシの製造が可能となる。
また、従来のように刷毛を植毛する前に薬品処理によって毛先を先鋭化する場合、その収率は一般に50%と低く、また薬品処理による先鋭化加工の場合は毛細管現象のみを利用して行なう為、テーパー形状の形成、先鋭化速度に限界があり、工程に多大な時間を要する。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置によれば、刷毛13を植毛して剪定した後、研磨工程により先鋭化加工するので、生産性は格段に向上し、収率も向上する。
更に、従来の一般的なブラシの製造方法および製造装置では、先鋭化加工された刷毛束は不安定で崩れやすく、この先鋭化加工された刷毛束の植毛機への自動供給は非常に困難であった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置のように先鋭化加工を植毛後に行なうことによって、刷毛13の自動供給が容易となり、また従来は防ぐことが不可能であった刷毛の毛先不揃いによる不良品が発生しないため、再生化(手直し)作業が不要となり、ブラシ製造時の工数を大幅に抑制することができる。
また、従来の刷毛の植毛工程において、テーパー形状をした先鋭化させた刷毛を植毛する場合、その生産速度は先鋭化されていない刷毛を植毛する場合に比べて低下せざるを得なかった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置においては、植毛工程は先鋭化されていない刷毛を用いるため、植毛品質を低下させることなしに、汎用設備を用いて高速植毛が可能となる。
また、刷毛の品質を低下させることなく容易に多種類刷毛(色・刷毛径等)も植毛出来る。このため、より刷毛のバリエーションが広いブラシを、より低コストに製造することが出来る。また、専用の植毛機を必要としないことから、需要の増減に対してもより柔軟に対処することができ、低コストでブラシの製造が可能となる。
更に、従来の機械研磨により作製されたブラシは刷毛の磨耗により、刷毛表面が荒れ、バリが多く、結果として、歯ブラシに用いた場合、口腔内などの被刷掃面を傷つける可能性があった。しかし、本発明のブラシの製造方法および製造装置においては、機械研磨により刷毛表面を研削した後、仕上げの工程において表面を滑らかに研磨するため、表面の仕上げが良好で結果として、隙間に入りやすく且つ、歯ブラシに用いた際には安全性の高い歯ブラシを提供できる。
なお、本発明に用いる刷毛13はいかなる材質であっても良いが、ポリアミド樹脂(6−10ナイロン、6−12ナイロン等)やポリエステル樹脂(PET,PBT,PTT等)からなる刷毛が好ましく挙げられる。
また、本発明のブラシの製造方法および製造装置において研磨された刷毛の形状は、上述した実施形態に示したような、刷毛の深部から先端に向けて滑らかに刷毛の太さが減じられるように研磨される以外にも、例えば図10A〜Dに示すような、各種断面形状の刷毛に研磨しても良い。これら各刷毛の研磨形状は、研磨ドラムの形状や回転速度、回転方向をコントロールすることによって実現できる。被刷掃面の形状に応じて、こうして刷毛の研磨形状を変えることによって、被刷掃物に応じて最適な刷掃能力を発揮できるブラシを製造することが出来る。
また、例えば本発明のブラシの製造方法および製造装置を用いて歯ブラシを製造する場合、上述した実施形態に示したような、ヘッド部に植毛された刷毛束の先端の全体形状を平坦にする以外にも、例えば図11A〜Dに示すような、凹凸を有する形状にしても良い。これにより、それぞれの歯ブラシに特有の刷掃能力を付与することが可能になる。
以下、実施例として、本発明のブラシの製造方法および製造装置によって製造した歯ブラシの効果を検証した。なお、本発明はこうした構成に限定されるものではもちろんない。
(実施例1)
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例2)
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がポリブチレンテレフタレート(PBT)の毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを800rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1800rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.3μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が60μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が170μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が190μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例3)
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がポリトリメチレンテレフタレート(PTT)の毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.3μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が180μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例4)
植設工程:
山部毛径が8.0mil(0.203mm)、谷部毛径が7.0mil(0.178mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、山部刷毛長が11.0mm、谷部刷毛長が8.0mmとなるように、刷毛を山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例5)
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)であり、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が10.5mmと8.0mmになるように、刷毛を先端凸状後端一束一山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例6)
植設工程:
山部毛径が8.0mil(0.203mm)、谷部毛径が7.0mil(0.178mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、山部刷毛長が11.0mm、谷部刷毛長が8.0mmとなるように、刷毛を山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを800rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
鏡面ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.2μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例7)
植設工程:
毛径が6.0mil(0.152mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が11.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1500rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が20μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が120μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が140μmとなるテーパーが形成されていた。
(実施例8)
植設工程:
毛径が10.0mil(0.254mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1200rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が50μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が210μmとなるテーパーが形成されていた。
(比較例1)
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第3工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が70μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
(比較例2)
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は2.0μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が100μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
(比較例3)
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第2工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.8μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が100μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が160μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が180μmとなるテーパーが形成されていた。
(比較例4)
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
ドラムの外周部にワイヤーブラシを設け、該ドラムを2000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研削した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に、8.0mm、6.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は1.5μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が60μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
実施例1,2,4,6,7と、比較例1〜4で形成した歯ブラシの使用感の評価(歯間進入性、歯肉への当たり心地、総合評価)を、以下に示す基準に従って4段階で評価し、その結果を表1に示す。
・歯間進入性
歯間進入性について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:非常に進入性が良い。
○:進入性が良い。
△:実用上問題が無い。
×:進入性にやや劣る。
なお、表1において、前記歯間進入性の評価結果の下に、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径を示す。つまり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径の値が小さい程、歯間進入性に優れたものになる。ただし、例えば、実施例1および4に示されるように、先端から0.1mm部分の毛径が同じであっても、毛切り形状の違いにより、山切りカットのものが平面カットのものよりも、歯間進入性に優れたものになる。
・歯肉への当たり心地
歯肉への当たり心地について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:非常に当たり心地が良い。
○:当たり心地が良い。
△:実用上問題が無い。
×:当たり心地にやや劣る。
・総合評価
総合評価について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:総合的に歯ブラシとして非常に良い。
○:総合的に歯ブラシとして良い。
△:総合的に歯ブラシとして実用上問題が無い。
×:総合的に歯ブラシとしてやや劣る。
表1に示す結果によれば、いずれの実施例で製造した歯ブラシにおいても、歯肉への当たり心地および総合評価に優れたものであった。また、実施例1、4、6および7で製造した歯ブラシについては、歯間進入性にも優れたものであった。これに対し、比較例1〜4で製造した歯ブラシは、歯間進入性および総合評価に劣るものであった。さらに、比較例1,2および4では、歯肉への当たり心地についても劣るものであった。
本発明によれば、刷毛をブラシのヘッド部に植毛した後、任意の形状に刷毛を剪定してから、刷毛の毛先の先鋭化、テーパー加工を行なうことにより、刷毛の先端形状に多様なバリエーションを付加することができ、刷毛の毛先が先鋭化された機能性の高いブラシの設計、製造が可能となる。
また、刷毛のテーパー形状を自在にコントロールすることができ、また全長が短い刷毛に関しても、簡単且つ迅速に刷毛の毛先を先鋭化することが可能となる。
また、植毛後に刷毛の先鋭化を行なうため、平線植毛だけに限らず、インモールド成形や熱融着植毛などの平線無し植毛においても、先鋭なテーパー形状の刷毛を有するブラシの製造が可能となる。
また、刷毛を植毛して剪定した後、研磨工程により先鋭化加工するので、生産性は格段に向上し、収率も向上する。
更に、先鋭化加工を植毛後に行なうことによって、刷毛の自動供給が容易となり、刷毛の毛先不揃いによる不良品が発生しないため、再生化(手直し)作業が不要となり、ブラシ製造時の工数を大幅に抑制することができる。
また、植毛工程は通常の植毛工程と同様であるため、植毛品質を低下させることなしに、汎用設備を用いて高速植毛が可能となる。
また、刷毛の品質を低下させることなく容易に多種類刷毛(色・刷毛径等)も植毛出来る。このため、より刷毛のバリエーションが広いブラシを、より低コストに製造することが出来る。また、専用の植毛機を必要としないことから、需要の増減に対してもより柔軟に対処することができ、低コストでブラシの製造が可能となる。
更に、機械研磨により刷毛表面を研削した後、仕上げの研磨工程において刷毛表面を滑らかに仕上げるため、結果として、隙間に入りやすく且つ、歯ブラシに用いた際には安全性の高い歯ブラシを提供することができる。

Claims (10)

  1. ブラシの植毛面に刷毛を植設する工程と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する工程と、前記刷毛の剪定面から植設部方向にテーパーを形成するよう刷毛を加工する工程とを有するブラシの製造方法であって、
    前記刷毛を加工する工程は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨する工程と、
    周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工するとともに、前記刷毛の毛先を仕上研磨する工程とを少なくとも備え、
    それぞれの前記回転研磨体は、表面形状が互いに異なることを特徴とするブラシの製造方法。
  2. 前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工する工程を経た前記刷毛の先端部分を剪定し、剪定した刷毛の先端領域を更にテーパー状に加工する後工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のブラシの製造方法。
  3. 複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨することを特徴とする請求項1または2に記載のブラシの製造方法。
  4. 前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のブラシの製造方法。
  5. 前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のブラシの製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のブラシの製造方法によって製造され、刷毛の表面粗さRaが0.5μm未満であることを特徴とするブラシ。
  7. 前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨されたものであることを特徴とする請求項6に記載のブラシ。
  8. ブラシの植毛面に刷毛を植設する植設部と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する剪定部と、前記刷毛の剪定面と植設面との間をテーパー状に加工する研磨部とを有するブラシの製造装置であって、
    前記研磨部は表面形状が互いに異なる少なくとも2種類の回転研磨体を備え、
    前記回転研磨体は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したもの、および周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものを少なくとも有し、かつそれぞれの前記回転研磨体は、第1の回転軸に沿って回転しつつ、この第1の回転軸を軸支する軸受は第2の回転軸に沿って回転し、
    前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨し、その後、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域を滑らかなテーパー状に加工するとともに前記刷毛の毛先を先鋭化させることを特徴とするブラシの製造装置。
  9. 複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、前記刷毛の剪定面と植設面との間を段階的に研磨することを特徴とする請求項8に記載のブラシの製造装置。
  10. 前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることを特徴とする請求項8または9に記載のブラシの製造装置。
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