JP5090164B2 - ブラシの製造方法、製造装置、およびブラシ - Google Patents
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Description
本願は、2005年6月29日に出願された特願2005−190251号および2005年6月30日に出願された特願2005−191559号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
前記刷毛を加工する工程は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨する工程と、
周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工するとともに、前記刷毛の毛先を仕上研磨する工程とを少なくとも備え、
それぞれの前記回転研磨体は、表面形状が互いに異なることを特徴とするブラシの製造方法に関する。
前記ブラシの製造方法において、複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨することが好ましい。
前記ブラシの製造方法において、前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨することが好ましい。
前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることが好ましい。
前記ブラシは、前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨されたものであることが好ましい。
前記研磨部は表面形状が互いに異なる少なくとも2種類の回転研磨体を備え、
前記回転研磨体は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したもの、および周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものを少なくとも有し、かつそれぞれの前記回転研磨体は、第1の回転軸に沿って回転しつつ、この第1の回転軸を軸支する軸受は第2の回転軸に沿って回転し、
前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨し、その後、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域を滑らかなテーパー状に加工するとともに前記刷毛の毛先を先鋭化させることを特徴とするブラシの製造装置に関する。
13 刷毛
31、32、33、34 研磨ドラム(回転研磨体)
歯ブラシ(ブラシ)10の製造に当たっては、まず、樹脂を射出成形などによって柄部11とヘッド部12とを一体に形成した後、植毛穴16を植毛面15に形成する。その後、図示略の植設部(植設工程)において、植毛面15に形成された植毛穴16の1つ1つに、刷毛13を複数本束ねた毛束17を中央から2つ折りにして押し込み、平線18によって植毛穴16に固定し、ヘッド部12に刷毛13を植毛する。
このように仕上研磨された後、更に、刷毛の先端部分を剪定することができる。そして、更に、後工程として、刷毛の先端領域をテーパー状に加工することもできる。
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がポリブチレンテレフタレート(PBT)の毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを800rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1800rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.3μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が60μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が170μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が190μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がポリトリメチレンテレフタレート(PTT)の毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.3μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が180μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
山部毛径が8.0mil(0.203mm)、谷部毛径が7.0mil(0.178mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、山部刷毛長が11.0mm、谷部刷毛長が8.0mmとなるように、刷毛を山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
毛径が8.0mil(0.203mm)であり、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が10.5mmと8.0mmになるように、刷毛を先端凸状後端一束一山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
山部毛径が8.0mil(0.203mm)、谷部毛径が7.0mil(0.178mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、山部刷毛長が11.0mm、谷部刷毛長が8.0mmとなるように、刷毛を山切りにカットした。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを800rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
鏡面ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.2μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が30μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が150μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が170μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
毛径が6.0mil(0.152mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が11.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1500rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1500rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に6.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が20μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が120μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が140μmとなるテーパーが形成されていた。
植設工程:
毛径が10.0mil(0.254mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。
剪定工程:
次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1200rpmで自転させ、かつ120rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第3工程
研磨砥粒粒度が#800であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第4工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が50μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が210μmとなるテーパーが形成されていた。
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.0mmとなるように調節した。
第2工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.2mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを2000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第3工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.4μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が70μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400であり、研磨突起間ピッチが0.5mmである研磨突起を表面に有する突起状回転ドラムを1000rpmで自転させ、かつ30rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.0mm、4.0mm、3.0mm、2.0mm、1.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は2.0μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が100μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
研磨砥粒粒度が#400である螺旋ドラムを1000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に8.0mm、5.0mm、3.0mm、1.0mmとなるように調節した。
第2工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は0.8μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が100μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が160μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が180μmとなるテーパーが形成されていた。
毛径が8.0mil(0.203mm)、材質がナイロンの毛束を植毛面に植設した。次いで、刷毛長が12.0mmとなるように、刷毛を平坦に切りそろえた(平面カット)。
研磨:
第1工程
ドラムの外周部にワイヤーブラシを設け、該ドラムを2000rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研削した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に、8.0mm、6.0mm、4.0mmとなるように調節した。
第2工程
繊維体ドラムを1500rpmで自転させ、かつ100rpmで公転させて刷毛を研磨した。この時、ドラムと刷毛の接触量が、刷毛先端から根元方向に7.0mmとなるように調節した。
得られた刷毛の表面粗さ(Ra)は1.5μmであり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径が60μmとなり、先端から長さ方向に3mmの部位の毛径が180μmとなり、先端から長さ方向に5mmの部位の毛径が195μmとなるテーパーが形成されていた。
歯間進入性について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:非常に進入性が良い。
○:進入性が良い。
△:実用上問題が無い。
×:進入性にやや劣る。
なお、表1において、前記歯間進入性の評価結果の下に、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径を示す。つまり、先端から長さ方向に0.1mmの部位の毛径の値が小さい程、歯間進入性に優れたものになる。ただし、例えば、実施例1および4に示されるように、先端から0.1mm部分の毛径が同じであっても、毛切り形状の違いにより、山切りカットのものが平面カットのものよりも、歯間進入性に優れたものになる。
歯肉への当たり心地について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:非常に当たり心地が良い。
○:当たり心地が良い。
△:実用上問題が無い。
×:当たり心地にやや劣る。
総合評価について、使用性、使用感評価により、評価を行った。
◎:総合的に歯ブラシとして非常に良い。
○:総合的に歯ブラシとして良い。
△:総合的に歯ブラシとして実用上問題が無い。
×:総合的に歯ブラシとしてやや劣る。
また、刷毛のテーパー形状を自在にコントロールすることができ、また全長が短い刷毛に関しても、簡単且つ迅速に刷毛の毛先を先鋭化することが可能となる。
また、植毛後に刷毛の先鋭化を行なうため、平線植毛だけに限らず、インモールド成形や熱融着植毛などの平線無し植毛においても、先鋭なテーパー形状の刷毛を有するブラシの製造が可能となる。
また、刷毛を植毛して剪定した後、研磨工程により先鋭化加工するので、生産性は格段に向上し、収率も向上する。
更に、先鋭化加工を植毛後に行なうことによって、刷毛の自動供給が容易となり、刷毛の毛先不揃いによる不良品が発生しないため、再生化(手直し)作業が不要となり、ブラシ製造時の工数を大幅に抑制することができる。
また、植毛工程は通常の植毛工程と同様であるため、植毛品質を低下させることなしに、汎用設備を用いて高速植毛が可能となる。
また、刷毛の品質を低下させることなく容易に多種類刷毛(色・刷毛径等)も植毛出来る。このため、より刷毛のバリエーションが広いブラシを、より低コストに製造することが出来る。また、専用の植毛機を必要としないことから、需要の増減に対してもより柔軟に対処することができ、低コストでブラシの製造が可能となる。
更に、機械研磨により刷毛表面を研削した後、仕上げの研磨工程において刷毛表面を滑らかに仕上げるため、結果として、隙間に入りやすく且つ、歯ブラシに用いた際には安全性の高い歯ブラシを提供することができる。
Claims (10)
- ブラシの植毛面に刷毛を植設する工程と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する工程と、前記刷毛の剪定面から植設部方向にテーパーを形成するよう刷毛を加工する工程とを有するブラシの製造方法であって、
前記刷毛を加工する工程は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨する工程と、
周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものからなる回転研磨体を用いて、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工するとともに、前記刷毛の毛先を仕上研磨する工程とを少なくとも備え、
それぞれの前記回転研磨体は、表面形状が互いに異なることを特徴とするブラシの製造方法。 - 前記刷毛の先端領域をテーパー状に加工する工程を経た前記刷毛の先端部分を剪定し、剪定した刷毛の先端領域を更にテーパー状に加工する後工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のブラシの製造方法。
- 複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨することを特徴とする請求項1または2に記載のブラシの製造方法。
- 前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のブラシの製造方法。
- 前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のブラシの製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のブラシの製造方法によって製造され、刷毛の表面粗さRaが0.5μm未満であることを特徴とするブラシ。
- 前記刷毛の先端から植設部までの間に少なくとも1つ以上の変曲点が形成されるように研磨されたものであることを特徴とする請求項6に記載のブラシ。
- ブラシの植毛面に刷毛を植設する植設部と、植設後の前記刷毛の先端部分を所定位置で剪定する剪定部と、前記刷毛の剪定面と植設面との間をテーパー状に加工する研磨部とを有するブラシの製造装置であって、
前記研磨部は表面形状が互いに異なる少なくとも2種類の回転研磨体を備え、
前記回転研磨体は、周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが2.0mm以上、10.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したもの、および周面の外側に向けて突起状に突出させた突出長さが1.0mm以上、8.0mm以下の研磨突起を表面に所定ピッチで多数配列形成したものを少なくとも有し、かつそれぞれの前記回転研磨体は、第1の回転軸に沿って回転しつつ、この第1の回転軸を軸支する軸受は第2の回転軸に沿って回転し、
前記刷毛の先端から根元方向に向かって前記剪定面から植設部までの35〜80%の範囲を荒く研磨し、その後、前記刷毛の先端から全長の5〜60%の範囲内で前記刷毛の先端から植設部までの間を段階的に研磨して、前記刷毛の先端領域を滑らかなテーパー状に加工するとともに前記刷毛の毛先を先鋭化させることを特徴とするブラシの製造装置。 - 複数の前記回転研磨体は互いに隣接して線状に配置され、剪定された刷毛をこれら複数の前記回転研磨体に順次当接させ、前記刷毛の剪定面と植設面との間を段階的に研磨することを特徴とする請求項8に記載のブラシの製造装置。
- 前記ブラシは口腔清掃用の歯ブラシであることを特徴とする請求項8または9に記載のブラシの製造装置。
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