JP5089057B2 - クレヨン - Google Patents
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Description
本発明によるクレヨンにおいて用いられる有機溶剤は、特に限定されるものではなく、例えば、キシレン、テトラリン等の芳香族炭化水素類、n−プロピルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン等の炭素数9及び10のシクロヘキサン系炭化水素類、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル等のエステル類、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテルエステル類等が用いられるが、なかでも、グリコール類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルエステル類及びアルコール類よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
本発明において、ゲル化剤は、各成分を一体に固体にまとめるための成分であり、そのようなゲル化剤としては、従来、クレヨンを含むクレヨンの製造に用いられるものであれば、いずれも用いられる。そのようなゲル化剤として、例えば、ジベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソルビトール、これらの誘導体、アミノ酸系油ゲル化剤、脂肪酸類等が好ましく用いられる。
本発明によるクレヨンは、着色剤を含有しており、これによって、種々の色の筆跡を筆記面上に形成することができる。用いる着色剤は、溶解性と分散性がよいものが好ましい。着色剤としては、具体的には、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料(トリフェニルメタン系、キサンテン系、アントラキノン系、金属錯体系、銅フタロシアニン系等)、フタロシアニン、キナクリドン、カーボンブラック、二酸化チタン等の有機顔料又は無機顔料、更には、蛍光顔料や着色樹脂球等を使用することができる。また、顔料分散体として配合することもできる。着色剤は単独で用いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。
本発明において、樹脂成分は、クレヨンの製造に際しては、各成分をまとめる役割を果たすと共に、得られたクレヨンにて筆記面上に筆記したとき、形成された筆跡の定着剤としての役割を果たす。本発明において、このような樹脂成分として、好ましくは、フィルム形成性樹脂と接着性樹脂が併用される。
フィルム形成性樹脂は、クレヨンの硬度を高めると共に、筆記面に形成された筆跡を強固にするためのものであって、そのような性質を有するものであれば、特に限定されるものではないが、なかでも、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース樹脂が好ましく用いられる。これらフィルム形成性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記例示したなかでは、セルロースアセテートブチレート樹脂が特に好ましく用いられる。
一方、接着性樹脂としては、クレヨンによる筆跡の筆記面への付着性を高めるためのものであって、そのような性質を有する限り、特に限定されるものではないが、通常、例えば、ケトン樹脂、アクリル樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂等が用いられる。ケトン樹脂としては、例えば、シクロヘキサノンとホルムアルデヒドとの縮合物を例示することができる。アクリル樹脂としては、例えば、熱可塑性のポリアクリル酸エステルを例示することができる。キシレン樹脂としては、例えば、メタキシレンとホルムアルデヒドとの縮合物を例示することができる。ポリアミド樹脂としては、例えば、ダイマー酸とジ−又はポリアミンの縮重合によって得られる熱可塑性樹脂であって、分子量4000〜9000程度のものを例示することができる。これらの接着性樹脂も、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明によるクレヨンは、界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステルから選ばれる少なくとも1種を含有しており、それ故に、ガラス表面に筆記した場合にも、その筆跡は、水によって滲んだり、ガラス表面から離れて流失するようなことはない。特に、本発明においては、上記界面活性剤は、HLB値 (Hydrophile-Lipophile Balance) が9.0以下であるのものが好ましく、特に、5.0〜9.0の範囲のものが好ましい。HLB値が9.0を超える上記界面活性剤は、親水性が高いので、このような界面活性剤を含むクレヨンが形成する筆跡は耐水性に劣っている。
この中和剤には、特に、限定されるものではないが、通常、有機アミン類が好ましく用いられる。この有機アミン類としては、例えば、アルカノールアミンが好ましく用いられる。このアルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、ジプロパノールアミン等を挙げることができる。
(実施例)
以下に本発明の実施例と共に比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
エチレングリコールモノブチルエーテル12重量部、プロピレングリコールノルマルブチルエーテル18重量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル18.3重量部、ブチルベンジルフタレート6.2重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル(東邦化学工業(株)製「フォスファノールRM−410」、HLB値5.8)1.0重量部及びモノエタノールアミン0.1重量部からなる混合物にセルロースアセテートブチレート樹脂(イーストマンケミカル社製「CAB381−1/2“」)17.2重量部を加えて溶解させた。
第1表に示す成分を第1表に示す量にて用いた以外は、実施例1と同様にして、クレヨンを得た。
実施例7において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル(東邦化学工業(株)製「フォスファノールRM−410」を用いなかった以外は、同様にして、クレヨンを得た。
比較例2
実施例6において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル(東邦化学工業(株)製「フォスファノールRM−410」を用いなかった以外は、同様にして、クレヨンを得た。
比較例3
実施例8において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル(東邦化学工業(株)製「フォスファノールRM−410」に代えて、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル(東邦化学工業(株)製「フォスファノールRH−610H」、HLB値12.8)を用いた以外は、同様にして、クレヨンを得た。
ゲル硬度によって、クレヨンの固体としての状態を評価した。ここに、ゲル硬度とは、製造後、1日間経過したクレヨンを試料とし、温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境条件下において、引張圧縮試験機(豊田工機(株)製半導体圧力変換器PMS−5型10H)を用いて直径4mmの円柱状の治具を試料に速さ4mm/秒にて突き刺すとき、上記治具に加わる荷重を単位面積当たりに換算して、それを試料のゲル硬度とした。このようにして求めたゲル硬度が7kgf/cm2以上であるとき、得られたクレヨンが十分に固形化していることを示し、ゲル硬度が7kgf/cm2以下であるとき、得られたクレヨンが十分に固形化していないことを示す。
得られたそれぞれのクレヨンを用いて、ガラス板の表面に手で数本の直線(筆跡)を描き、1日間、乾燥させた後、上記直線の長さの約半分が流水に接触するように、ガラス板を流水中に1時間浸漬して、そのときの流水中の筆跡が流れて失われるかどうかを調べた。
Claims (4)
- 着色剤、ゲル化剤、有機溶剤、セルロース樹脂及び界面活性剤を含むクレヨンにおいて、
上記ゲル化剤がジベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソルビトール及びこれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種よりなり、上記セルロース樹脂がセルロースアセテートブチレート樹脂、エチルセルロース樹脂及びアセチルセルロース樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、且つ第2の樹脂として、ケトン樹脂、アクリル樹脂、キシレン樹脂及びポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有するとともに、上記界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステルから選ばれる少なくとも1種のHLB値9.0以下の界面活性剤であるクレヨン。 - 前記セルロース樹脂と前記第2の樹脂の重量比が、1:0.1〜5である請求項1に記載のクレヨン。
- 更に、界面活性剤の中和剤として有機アミン類を含む請求項1又は2に記載のクレヨン。
- 前記有機アミン類がアルカノールアミン類である請求項3に記載のクレヨン。
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