JP2010043133A - 筆記具用消去性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】消去性及び発色性が顕著に向上した筆記具用消去性インキ組成物を提供すること。
【解決手段】少なくとも着色剤、造膜樹脂及び粘度調整剤を含有する筆記具用消去性インキ組成物であって、該着色剤が、アゾクロム系水難溶性染料、トリフェニルメタン系水難溶性染料、フタロシアニン系水難溶性染料及びモノアゾ系水難溶性染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の水難溶性染料であり、該造膜樹脂が、乾燥したときのゴム硬度が75°以下の水性エマルション樹脂であり、該エマルション樹脂が、該染料によって染着されており、且つ該消去性インキ組成物の表面張力が28mN/m以上であることを特徴とする筆記具用消去性インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、筆記後に筆記跡を消しゴムなどで消すことのできる筆記具用消去性インキ組成物に関する。
共役ジエン系化合物を含む重合性単量体を、染料および界面活性剤の存在下で水を含む溶剤中で重合してなるエマルジョン液を含有する、ボールペン等の筆記具に用いられる消去性インキが公知である(特許文献1参照)。しかし、このインキ組成物は、消去性や発色性が必ずしも十分とは言えない。
また、染料または顔料から選ばれる色材で着色されたエマルジョン樹脂粒子を含有するインクジェット記録用のインクによって記録された画像が、消しゴム等で消すことができることが公知である(特許文献2参照)。しかし、インクジェット記録用インクは、筆記具用インキとは、消去性や発色性を向上せしめるための物性等が大きく異なり、そのままボールペン等の筆記具に用いることは困難である。
従って、ボールペン等の筆記具に用いた場合に、消去性及び発色性が向上した消去性インキ組成物の開発が求められていた。
特開平10−46094号公報 特開2000−351922号公報
本発明の目的は、消去性及び発色性が顕著に向上した筆記具用消去性インキ組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した。その結果、特定の水難溶性染料で染着した水性エマルション樹脂で、そのゴム硬度が75°以下であるものを造膜樹脂とし、且つ、消去性インキ組成物の表面張力を28mN/m以上とすることにより、目的を達成し得ることを見出し、これに基づいて、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の筆記具用消去性インキ組成物を提供するものである。
1.少なくとも着色剤、造膜樹脂及び粘度調整剤を含有する筆記具用消去性インキ組成物であって、
該着色剤が、アゾクロム系水難溶性染料、トリフェニルメタン系水難溶性染料、フタロシアニン系水難溶性染料及びモノアゾ系水難溶性染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の水難溶性染料であり、
該造膜樹脂が、乾燥したときのゴム硬度が75°以下の水性エマルション樹脂であり、
該エマルション樹脂が、該染料によって染着されており、且つ
該消去性インキ組成物の表面張力が28mN/m以上である
ことを特徴とする筆記具用消去性インキ組成物。
2.前記水性エマルション樹脂が、エマルション状態における表面張力が28mN/m以上である上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
3.前記水性エマルション樹脂が、アクリロニトリルブタジエン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂及びウレタン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
4.前記水性エマルション樹脂が、該樹脂製造後に染着されている上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
5.水難溶性染料の配合量が、インキ組成物全量に対して0.01〜10重量%である上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
6.水性エマルション樹脂の配合量が、インキ組成物全量に対して、固形分で、20〜40重量%である上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
7.粘度調整剤の配合量が、インキ組成物全量に対して、0.01〜5重量%である上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
8.ELD粘度計(3°(R14コーン)1rpm(20℃))によるインキ粘度が100〜5,000mPa・sである上記項1に記載の筆記具用消去性インキ組成物。
9.上記項1記載の筆記具用消去性インキ組成物をインキとして用いたボールペン。
本発明の消去性インキ組成物は、着色剤として特定の水難溶性染料を用いること、造膜樹脂として、乾燥したときのゴム硬度が75°以下の水性エマルション樹脂であって、該エマルション樹脂が該染料によって染着されているものを用いること、該消去性インキ組成物の表面張力が28mN/m以上であることを主要な特徴とする。
着色剤
着色剤は、消去性インキ組成物を着色する効果を与えるために含有させる成分である。本発明においては、着色剤として、アゾクロム系水難溶性染料、トリフェニルメタン系水難溶性染料、フタロシアニン系水難溶性染料、及びモノアゾ系水難溶性染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の水難溶性染料を用いる。もしも、これら以外の水難溶性染料を用いた場合には、エマルション樹脂が着色し難い場合がある。また、水易溶性染料を用いた場合には、インキ組成物の水成分に染料が溶出して、紙等の被筆記物の繊維質を染色してしまい、消しゴム等の消去材による消去作業を行っても、筆記部塗膜は除去されるものの、該染色部分が残存するので、完全な消色が不可能となる。
また、本発明において、上記染料は、水性エマルション樹脂に染着して用いる。もしも、染料を染着して用いない場合は、不溶物として、残留するので、発色性が悪くなる。染着は、水性エマルション樹脂の製造後に染着させることが色調の調節等が容易であるので好ましい。
水難溶性染料の配合量は、特に限定されるものではないが、通常、インキ組成物全量に対して0.01〜10重量%程度であるのが好ましく、0.1〜5重量%程度であるのがより好ましい。染料の配合量が0.01重量%未満の場合は、発色が薄くなり、一方10重量%を超える場合は、樹脂と結合できない染料が紙等の中に浸透して消去し難くなる傾向にある。
造膜樹脂
造膜樹脂は、乾燥して、インキ組成物自体を造膜させる作用を有する。造膜樹脂を含有する消去性インキ組成物を用いたボールペンやマーカーで筆記した後、その筆記跡が乾燥すると、該筆記跡が塗膜状態になり、消しゴム等の消去材で消した際に前記塗膜が剥がれ落ちるため、インキ組成物に消去材擦過による消去性を付与することができる。
本発明では、造膜樹脂として、水性エマルション樹脂を用いる。また、前記の通り、該樹脂に、染料を染着させて用いる。水性エマルション樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、アクリロニトリルブタジエン系樹脂等の水性エマルション樹脂を挙げることができ、これらを1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用することができる。
本発明においては、乾燥して造膜した状態における樹脂のゴム硬度が75°以下である柔らかい造膜樹脂を用いる。乾燥したときのゴム硬度が75°を超えるものである場合、消去材による消去性が低下する。なお「乾燥したとき」とは、樹脂粒子が水中に分散して乳白色を呈している水性エマルション樹脂が、乾燥して粒子が融着(造膜)することにより、塗膜が透明から半透明になった状態をいう。乾燥したときのゴム硬度は、60°以上であるのが好ましい。
ゴム硬度の測定方法にも様々な測定方法があるが、本発明では、JIS S 6050の6.2に規定する硬さの試験方法を参考にして、次のように測定したものを採用する。まず、水性エマルション樹脂を容器にとり、40℃恒温槽で乾燥して、厚さ6mmの樹脂の板を作製する。この樹脂の板の平滑な部分に、押針形状が直径5.08mmである半球状のスプリング硬さ試験機の測定部を押し付けて読み取った3箇所測定の中央値を本発明のゴム硬度とする。
乾燥したときのゴム硬度が75°以下である造膜樹脂としては、具体的には、アクリロニトリルブタジエン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、ウレタン系樹脂等を挙げることができ、これら造膜樹脂は単独で用いることもできるし、これら要件を満たす樹脂同士を混合して用いることもできる。
造膜樹脂に適する水性エマルション樹脂のなかでも、特にエマルションの表面張力が28mN/m以上の造膜樹脂が好ましい。かかる樹脂を用いることで、本発明の消去性インキ組成物の表面張力を容易に28mN/m以上にすることができる。エマルションの表面張力が28mN/m未満の造膜樹脂の場合、消去性インキ組成物の表面張力を28mN/m以上にするには、通常より造膜樹脂濃度を濃くする、表面張力を上げることのできる他の化合物を添加するなどの工夫が必要となる。また、エマルションの表面張力が28mN/m以上の条件を満たす造膜樹脂は、1種単独で用いることもできるし、条件を満たす2種以上の樹脂を混合して併用することもできる。また、2種以上の樹脂を併用する場合、混合物として表面張力が28mN/m以上の条件を満たす限りにおいて、この条件を満たさない樹脂も併用可能である。エマルションの表面張力は、60mN/m以下であるのが好ましい。
消去性インキ組成物における造膜樹脂の水性エマルション樹脂の配合量は、特に限定されるものではないが、インキ組成物全量に対して、固形分で、20〜40重量%程度であるのが好ましく、25〜35重量%程度であるのがより好ましい。水性エマルション樹脂の配合量が組成物全量に対して20重量%未満の場合は、造膜作用が不十分となる傾向にある。一方、水性エマルション樹脂の配合量が組成物全量に対して40重量%を超える場合は、インキ粘度が高くなりすぎる傾向にある。
消去性インキ組成物における上記造膜樹脂の水性エマルションの固形分は、通常、30〜65重量%程度であるのが好ましく、35〜55重量%程度であるのがより好ましい。水性エマルションの固形分が30重量%未満の場合は、インキとしての色が薄くなり実用性に欠ける。一方、水性エマルションの固形分が65重量%を超える場合は、消去性が低下すると共に筆記部の乾燥が速すぎてかすれを生じ易くなる傾向にある。
粘度調整剤
粘度調整剤は、消去性インキ組成物を、筆記具用に適した擬塑性流動状態にさせる成分である。粘度調整剤としては、公知のものを使用できる。例えば架橋型アクリル酸重合物のアルカリ金属塩、アミン塩又はアルカノールアミン塩;会合型ウレタン樹脂系粘度調整剤等を挙げることができ、これらを1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用することができる。
粘度調整剤の配合量は、特に限定されるものではないが、通常、インキ組成物全量に対して0.01〜5重量%程度であるのが好ましく、0.1〜5重量%程度であるのがより好ましい。粘度調整剤の配合量が0.01重量%未満の場合は、ペン先からインキが漏れて固まるため、筆記を阻害し、一方5重量%を超える場合は、インキが流出し難くなる傾向にある。
添加剤
本発明のインキ組成物には、必要に応じて、水溶性有機溶剤、顔料、潤滑剤、キャップオフ剤、界面活性剤、防腐防黴剤、防錆剤等の慣用の添加剤を添加することができる。ただし、界面活性剤を添加すると、一般にインキ組成物の表面張力が下がってしまうので、造膜樹脂との関係を考慮した上で添加する必要がある。
上記水溶性有機溶剤としては、例えば多価アルコール等を使用できる。顔料としては、例えば着色顔料の樹脂分散体等を使用できる。潤滑剤としては、例えばポリオキシエチレンアルカリ金属塩、ジカルボン酸アミド、燐酸エステル等を使用できる。キャップオフ剤としては、例えば尿素等を使用できる。界面活性剤としては、例えばアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等を使用できる。
溶媒
本発明の消去性インキ組成物は水性であり、溶媒としては水を用いる。溶媒としての水は、造膜樹脂の水性エマルションに基づくもののみであってもよいし、新たに水を添加してもよい。水を添加する場合は、イオン交換水など清浄な水を用いることが好ましい。
消去性インキ組成物の調製
本発明のインキ組成物は、各成分を均一に分散させることができる限り、任意の方法で調製することができる。具体的には、例えば、水難溶性染料と水性樹脂エマルションとを、20〜70℃程度の温度下に、デゾルバーなどを用いて、攪拌・混合して、樹脂粒子が染着された水性樹脂エマルションを得た後、遠心分離、濾過などの手段により未反応の染料を除去し、次いで粘度調整剤、及び、必要に応じて、水溶性有機溶剤等の添加剤を加えて、更に攪拌・混合することにより、容易に調製することができる。また、粘度調整剤及び必要な添加剤を加える場合、水難溶性染料及び水性樹脂エマルションと共に加えて、これらを同時に攪拌・混合することにより、消去性インキ組成物を調製してもよい。
本発明の消去性インキ組成物は、その表面張力を28mN/m以上になるように調製したものである。ゴム硬度が75°以下の染着された水性エマルション樹脂を用いて、かつ表面張力を28mN/m以上に維持することで、染着樹脂粒子成分が紙の内部に浸透することを抑えることができ、インキ組成物の消去性を担保できる。表面張力は、50mN/m以下であるのが好ましい。
粘度
本発明のインキ組成物の粘度は、最終製品の用途等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は100〜5,000mPa・s程度とするのが好ましく、400〜4,000mPa・s程度とするのがより好ましい。粘度が100mPa・sよりも低い場合には筆記時にインキが出過ぎて、使用後ペン先にインキが溜まり易くなり、一方5,000mPa・sより高い場合にはインキの出が悪くなる傾向にある。
尚、インキ粘度は、各成分の配合等により適宜調節することができる。本発明におけるインキ粘度は、ELD型粘度計を用い、3°(R14コーン)、回転数1rpm(20℃)の条件下で測定した値を示す。
用途
本発明のインキ組成物は、例えば、ボールペン、マーカー等の各種筆記具用のインキとして、用いることができる。特に、その優れた消去性からボールペン用として最適である。
本発明のボールペンは、水性インキとして本発明の消去性インキ組成物を用いるほかは、公知のボールペン用部材を採用すれば良い。例えば、インキ収容管も、公知の材料・大きさのものをそのまま適用できる。インキ収容管の材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂製パイプ、その他にも金属製パイプが採用できる。また、ボールペンチップについても公知の水性ボールペンで用いられているものと同様の材質・構造を採用できる。
ボールペンの組み立ては、公知のボールペン組立方法に従えば良い。例えば、本発明の消去性インキ組成物を、ボールペンチップ(ボール材質:超硬合金、セラミックス等、ボールホルダー材質:洋白、SUS等)を一端に取り付けたポリプロピレン製インキ収容管に充填してボールペンレフィールとし、次いで本体にボールペンレフィールを取り付け、尾栓を装着した後、ボールペンレフィールを遠心分離機により管中の空気を除去すれば、本発明の水性ボールペンを得ることができる。ボールとしては、錆防止の観点から、セラミックスボールを用いるのが好ましい。
本発明の筆記具用消去性インキ組成物によれば、特定の水難溶性染料で染着した水性エマルション樹脂で、そのゴム硬度が75°以下であるものを造膜樹脂とし、且つ、消去性インキ組成物の表面張力を28mN/m以上としたことにより、消去性及び発色性が顕著に向上している。
このような効果が得られる理由は、特定の水難溶性染料がエマルション樹脂粒子中に実質的に溶解拡散した状態で存在すること、該樹脂の硬度が柔らかいこと、該組成物の表面張力が高いことによって、染着された樹脂粒子が紙等の被筆記物の内部に浸透し難いことによると推定される。
従って、本発明の消去性インキ組成物は、水性ボールペン等の筆記具用インキ組成物として、好適に使用できる。例えば、消せる多色ゲルインキボールペン用等のインキ組成物として、好適に使用できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、各例において、部及び%は、原則として、重量基準である。
実施例1〜5及び比較例1〜3
下記表1中に示した各成分をビーカーに投入し、50℃の温度下に、デゾルバーで撹拌し、次いで金網で濾過して、各実施例及び比較例の消去性インキ組成物を得た。
下記表1に、各実施例及び比較例の消去性インキ組成物の配合組成、インキ粘度及び表面張力を示す。
Figure 2010043133
表1の配合量は、%を示す。各組成物の表面張力は、協和科学(株)製の協和CBVP式表面張力計を用いて、シャーレに試料をとり、試料に一度プレートを接触後離して、再度接触させて2分後の値を読み取るWilhelmy法(プレート法)によって測定することにより求めた。粘度は、(株)トキメック製ELD型粘度計を用い、3°(R14コーン)、回転数1rpm(20℃)の条件で測定した。また、表1に示した染料、顔料、造膜樹脂、潤滑剤及び粘度調整剤の具体的な製品名は次のとおりである。
黒色染料1:商品名「VALIFAST BLACK 3820」、オリエント化学(株)製、アゾクロム
系水難溶性染料
青色染料1:商品名「OIL BLUE 613」、オリエント化学(株)製、トリフェニルメタン系水難溶性染料
黒色染料2:商品名「NUBIAN BLACK PC-0850」、オリエント化学(株)製、アジン系水難溶性染料
青色染料2:商品名「VALIFAST BLUE 1605」、オリエント化学(株)製、フタロシアニン系水易溶性染料
青色顔料分散体1:商品名「MICROPIGMO WMBE-5」、オリエント化学(株)製、フタロ
シアニンブルー顔料、固形分20%、平均粒径0.1μm
樹脂エマルション1:商品名「Nipol LX517B」、日本ゼオン(株)製、アクリロニトリルブタジエン系樹脂の水性エマルション、固形分40%、表面張力32mN/m、ゴム硬度70°
潤滑剤:商品名「フォスファノールRD-510Y」、東邦化学工業(株)製、リン酸エステ
ル系潤滑剤
粘度調整剤:商品名「プライマルRM12W」、ロームアンドハース社製、会合型ウレタン
樹脂系粘度調整剤、固形分40%
試験ボールペンの作製
上記各消去性インキ組成物を、それぞれ、セラミックスボール径0.5mmのバネ入りボールペンに充填して、試験ペンを作成した。得られたペンを用いて紙に筆記し、30分乾燥(23℃65%RH)した。得られた筆記物について、発色性、消去性及び再筆記性の試験を行った。試験方法は、以下の通りである。
(1)発色性
筆記線を目視で確認し、下記基準により、発色性を評価した。
○:筆記線が十分に確認できる。
×:筆記線が薄い、又は視認できない。
(2)消去性
筆記線を消しゴム(株式会社ラビット製商品名「ジャンカー」)で500g荷重で消去し、消去前後の筆記線を目視で確認し、下記基準により、消去性を評価した。
○:消去前の筆記線が確認できない、又はわずかに確認できる。
×:消去できない。
(3)再筆記性
筆記後30分放置した後、再度筆記したときの状態を調べて、下記基準により、再筆記性を評価した。
○:問題なく筆記できる。
×:ペン先にインキ乾燥物があり、筆記を阻害する。
試験結果を表2に示した。
Figure 2010043133
表2に示される通り、実施例1〜5の本発明インキ組成物は発色性、消去性及び再筆記性のいずれも良好であるのに対して、比較例1の組成物は再筆記でカスレを生じてしまい再筆記性が劣り、比較例2の組成物は樹脂エマルションが着色しないため発色性が劣り、比較例3の組成物は水相に染料が溶けてしまい消去性が劣る。

Claims (9)

  1. 少なくとも着色剤、造膜樹脂及び粘度調整剤を含有する筆記具用消去性インキ組成物であって、
    該着色剤が、アゾクロム系水難溶性染料、トリフェニルメタン系水難溶性染料、フタロシアニン系水難溶性染料及びモノアゾ系水難溶性染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の水難溶性染料であり、
    該造膜樹脂が、乾燥したときのゴム硬度が75°以下の水性エマルション樹脂であり、
    該エマルション樹脂が、該染料によって染着されており、且つ
    該消去性インキ組成物の表面張力が28mN/m以上である
    ことを特徴とする筆記具用消去性インキ組成物。
  2. 前記水性エマルション樹脂が、エマルション状態における表面張力が28mN/m以上である請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  3. 前記水性エマルション樹脂が、アクリロニトリルブタジエン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂及びウレタン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  4. 前記水性エマルション樹脂が、該樹脂製造後に染着されている請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  5. 水難溶性染料の配合量が、インキ組成物全量に対して0.01〜10重量%である請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  6. 水性エマルション樹脂の配合量が、インキ組成物全量に対して、固形分で、20〜40重量%である請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  7. 粘度調整剤の配合量が、インキ組成物全量に対して、0.01〜5重量%である請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  8. ELD粘度計(3°(R14コーン)1rpm(20℃))によるインキ粘度が100〜5,000mPa・sである請求項1に記載の筆記具用消去性インキ組成物。
  9. 請求項1記載の筆記具用消去性インキ組成物をインキとして用いたボールペン。

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