JP5088891B2 - オレフィンの重合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オレフィンの重合方法およびその方法における助触媒助剤の使用に関する。
多種多様の用途および製品のためにポリマーを製造する重合プロセスが当該技術分野においてよく知られている。これらのプロセスでは、どのような公知の重合触媒系を用いてもよい。メタロセンや非メタロセンなどのシングルサイト触媒を含有する系が好ましく、より好ましい系は、メタロセンおよびチーグラー・ナッタ触媒からなるバイメタル触媒系である。
これらの触媒系、特に、シングルサイト触媒には、特に、担体上に担持されたときに、とりわけ、気相またはスラリー重合プロセスに用いられるときに、汚れ(fouling)および/またはシーティング(sheeting)の傾向があることもよく知られている。これらのシングルサイト触媒は、非常に活性であり、その結果として、しばしば、成長するポリマー粒子に極端な局所発熱が生じる。次いで、反応器内に溶融シートが形成されることがあり、そこからそのシートを除去するのは難しい。連続気相プロセスにおけるそのような汚れおよび/またはシーティングは、冷却系、温度プローブおよびディストリビュータ・プレートなどの様々な反応器系の動作を無効にする原因となり得る。これらの乱れにより、反応器を早期に停止させることになり得る。
シングルサイト触媒系の汚れの傾向を減少させるための様々な方法が従来技術において論じられてきた。特許文献1は、メタロセン触媒の予備重合に関する。特許文献2および3には、「初期含浸」による触媒の形成が開示されている。特許文献4には、シートおよび凝集塊の量を減少させるための帯電防止剤の反応器への導入が開示されている。特許文献5には、気相、スラリーまたは液相重合において汚れおよびシーティングを減少させるための帯電防止成分を有する担持された触媒系が開示されている。さらに、特許文献6には、反応器における重合区域への帯電防止剤の液体キャリヤとの添加が開示されている。特許文献7では、汚れを減少させるために、帯電防止剤の選択されたものが反応器に直接添加される、従来のチーグラー・ナッタのチタン/マグネシウム担持触媒の使用が論じられている。特許文献8は、ATMER 163(メリーランド州、バルチモア所在のアイ・シー・アイ・スペシャルティー・ケミカルス社(ICI Specialty Chemicals))などの防汚剤または帯電防止剤と共に、重合反応器内の非常に効率の良い区域に供給される可溶性メタロセン触媒の使用に関する。特許文献9では、窒素を含有する帯電防止剤の存在下での重合プロセスにおけるメタロセン触媒および活性化助触媒の使用が論じられている。
米国特許第5283218号明細書 米国特許第5332706号明細書 米国特許第5473028号明細書 欧州特許出願公開第453116A1号明細書 国際公開第96/11961号パンフレット 米国特許第5026795号明細書 米国特許第5410002号明細書 国際公開第97/46599号パンフレット 欧州特許出願公開第811639A2号明細書
これらの可能性のある解決策の全てでは、汚れまたはシーティングが幾分減少するかもしれないが、あるものは、採用するのに費用がかかる、および/または、特に、担持されたシングルサイト触媒を使用する商業規模すなわち大規模プロセスにおいて、連続プロセスをうまく動作させるのに十分なレベルまでは汚れおよびシーティングの両方が減少しないであろう。
多くの公報に、帯電防止剤を導入する様々な方法が開示されている。最も好ましい方法は、帯電防止剤を反応器の流動床に噴霧することである。一般に論じられている別の方法は、担持触媒流または液体触媒流による帯電防止剤の添加である。担持触媒は、反応器に導入する前に、鉱油中でスラリー化しなければならない。しかしながら、帯電防止剤は、シングルサイト触媒にいくつかの影響を与える活性プロトンを含有する。それゆえ、より安定な触媒生産性を有する連続動作の重合プロセスおよび活性化シングルサイト触媒を汚染せずに、汚れ/シーティングの傾向を減少させる機能を持つ物質を導入する容易な方法を有することが都合よいであろう。
アルミニウムアルキルが、しばしばオレフィン重合のための掃去剤として用いられる。トリメチルアルミニウムなどの過剰の量の掃去剤が、シングルサイト触媒を失活させることがよく知られている。活性化触媒の中心に影響がほとんどない掃去剤の機能を持つ試薬を有することが望ましい。
アミンまたはヒドロキシル化アミンはよく知られた帯電防止剤である。そのような試薬を触媒と共に注入すると、反応器の汚れ/シーティングが減少するか、さらにはなくなる。しかしながら、配位性アミンは、活性触媒中心を遮断することによって、活性シングルサイト触媒を失活させ得るので、触媒活性に逆効果なく、反応器のシーティングをなくすために十分な帯電防止剤を送達する効果的な方法はない。
したがって、従来技術の欠点を克服したオレフィンの重合方法を提供することが本発明の課題である。特に、反応器の汚れおよび/またはシーティングを防ぐと同時に、使用する触媒系の十分な生産性を提供する方法を提供する。
この課題は、オレフィンの重合方法であって、
(i) 少なくとも1種類のオレフィン、少なくとも1種類の重合触媒、および少なくとも1種類の助触媒助剤、並びに必要に応じての掃去剤を、重合反応器中に導入する工程、および
(ii) そのオレフィンを重合させる工程
を有してなり、
助触媒助剤が、少なくとも1種類の元素周期表のIIAまたはIIIA族の金属アルキル化合物および化学式RmXR’nの少なくとも1種類の化合物(A)を反応させることによって、反応器中に導入される前に別個に調製された反応生成物であり、ここで、Rは、1から50の炭素原子を持つ、枝分れ、直鎖、または環状の置換または未置換の炭化水素基であり、R’は、水素または少なくとも1つの活性水素を持つ任意の官能基であり、Xは、O,N,PまたはSもしくはそれらの組合せの群から選択された少なくとも1種類のヘテロ原子であり、nおよびmは、各々少なくとも1でありかつ前記化学式が正味の電荷を持たないようなものであり、
金属アルキル化合物の金属および化合物(A)のXの比が約1:2から約10:1までである方法により達成される。
化合物(A)は、アミン誘導体、イミン誘導体、フェノール誘導体、アルコールまたはアルキルアミンを含有するヒドロキシ基から選択されることが好ましい。
化合物(A)がアミンであることが最も好ましい。
ある実施の形態において、Rは、10から40の炭素原子を持つ炭化水素基である。
ある実施の形態において、R’は、化学式−CH2CH2OHの官能基である。
金属アルキル化合物がアルキルアルミニウム化合物であることが好ましい。
さらに、重合触媒は、シングルサイト触媒を含有する触媒系であってよい。
触媒系は、チーグラー・ナッタタイプの触媒と混合されたメタロセン含有触媒系であることが好ましい。
ある実施の形態において、重合触媒は、無機酸化物、塩化マグネシウム、粘土、ゼオライト、高分子担体、グラファイト、またはそれらの混合物から選択された担体に担持されている。
担体は、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリケトン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、セルロース、およびそれらの混合物からなる群より選択されることが好ましい。
さらに、重合触媒は、アルミニウムアルキル、アルミノキサン、ボランおよび/またはボレートからなる群より選択されてよい少なくとも1種類の助触媒により活性化される。
助触媒が、メチルアルミノキサン(MAO)、修飾メチルアルミノキサン(MMAO)、ペルフルオロフェニルボラン、ペルフルオロフェニルボレート、それらの誘導体および/または混合物であることが好ましい。
本発明の方法は、気相、スラリー相または溶媒相において行ってよい。
さらに、反応器に、重合調節剤、促進剤および/または電子供与体を加えてもよい。
その重合調節剤、促進剤および/または電子供与体が、アルコール、チタネート、テトラヒドロフランなどのエーテル、ケイ素含有化合物、界面活性剤、帯電防止剤、酸化防止剤および/またはフッ素含有化合物からなる群より選択されることが好ましい。
金属アルキル化合物の金属および化合物(A)のXの比が約2:1から約4:1までであることが最も好ましい。
掃去剤が、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリエチルアルミニウムおよび/またはトリメチルアルミニウムの群から選択されることが好ましい。
最後に、少なくとも1種類の元素周期表のIIAまたはIIIA族の金属アルキル化合物および化学式RmXR’nの少なくとも1種類の化合物(A)を反応させることによって得られた反応生成物である助触媒助剤であって、ここで、Rは、1から30の炭素原子を持つ、枝分れ、直鎖、または環状の置換または未置換の炭化水素基であり、R’は、水素または少なくとも1つの活性水素を持つ任意の官能基であり、Xは、O,N,PまたはSもしくはそれらの組合せの群から選択された少なくとも1種類のヘテロ原子であり、nおよびmは、各々少なくとも1でありかつ前記化学式が正味の電荷を持たないようなものである助触媒助剤を、オレフィンの重合方法に用いてもよい。
意外なことに、オレフィンを重合する本発明の方法において、助触媒/掃去剤並びに防汚剤として使用できる、先に定義した助触媒助剤が都合よく用いられるであろうことが分かった。
従来の帯電防止剤を反応器中に導入すると、静電気の蓄積が減少し、シーティングが減少し、ホットスポットがなくなる。しかしながら、そのような従来の帯電防止剤を用いた方法には、特に、高活性のシングルサイト触媒系が用いられるときに、触媒の生産性に悪影響がある。本発明の方法において用いられる助触媒助剤に帰因する利点は、反応器の汚れ/シーティングを減少させるだけでなく、アルミニウムアルキルおよび帯電防止剤両方の高活性シングルサイト触媒含有系を汚染する傾向を減少させることである。したがって、そのような触媒系の生産性は、劇的に増加するであろう。
本出願において、「助触媒助剤(cocatalyst aid)」という用語は、助触媒が重合触媒を活性化させるのを、またはその重合触媒の失活を防ぐのを助けることのできる化合物または試薬を称し、ここで、助触媒助剤も汚れおよび/またはシーティングを防ぐものである。
本発明において、助触媒助剤は、重合反応に導入される前に、別個に調製されることが必須である。それゆえ、帯電防止剤および掃去剤を重合反応器中に単に添加することは避けるべきである。掃去剤および帯電防止剤の反応生成物、すなわち、本発明の方法における助触媒助剤を使用することによって、掃去剤の能力並びに帯電防止剤の能力に関する課題は克服される。
本発明の最も好ましい態様において、使用する助触媒助剤は、アルミニウムアルキルおよびアミンの反応生成物である。この反応において、R1およびR2が任意の炭化水素基であるときに、付加物(R1NH2・AlR23)、脱離生成物(R1NH・AlR22)およびダイマー(R1NH・AlR222;R23Al・NH(R1)−AlR22が可能性のある生成物であろう。
オレフィンの重合方法を用いて、エチレンおよび約3から約20の炭素原子を持つアルファ・オレフィンのホモポリマーまたはコポリマーを調製してもよい。
本発明の方法に用いてよい典型的な触媒、特にシングルサイト触媒の例としては、以下に限られないが:
1. 架橋または非架橋のメタロセン
2. モノシクロペンタジエニル含有錯体
3. 後周期遷移金属含有錯体
4. 以下の安定化リガンドを1つ以上有する金属錯体:ホスフィンイミド、シクロオクタテトラエンジイル、イミド、フェノキシイミン、アミンなど。
本発明の方法に用いられるチーグラー・ナッタタイプの触媒は、任意の従来のチーグラー・ナッタ触媒または修飾チーグラー・ナッタ触媒であってよい。チーグラー・ナッタ触媒は、Ti(IV)、Ti(III)、Cr、Zr、Vなどの活性金属を持つ、シングルサイト触媒またはメタロセンの発見前の配位タイプの触媒に関する一般的な用語である。
本発明の方法において生成されるポリマーは、様々な生成物および最終用途に用いられるであろう。このポリマーは、エチレンおよび他のアルファ・オレフィンのホモポリマーおよびコポリマーを含むことが好ましい。1つの反応器内で生成される二モードの(コ)ポリマーが製造されることがより好ましい。しかしながら、単一モードまたは多モードの(コ)ポリマーを得てもよい。
本発明のポリオレフィンは、フイルム、成形品(パイプを含む)、シート、ワイヤおよびケーブルコーティングなどに製造できる。製造されるフイルムはさらに、スリップ剤、粘着防止剤、酸化防止剤、顔料、充填剤、防曇剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、高分子加工助剤、中和剤、滑剤、界面活性剤、染料および核剤などの添加剤を含有してもよい。好ましい添加剤としては、二酸化ケイ素、合成シリカ、二酸化チタン、ポリジメチルシロキサン、炭酸カルシウム、金属ステアリン酸塩、タルク、硫酸バリウム、珪藻土、ワックス、カーボンブラック、難燃剤、低分子量樹脂、炭化水素樹脂、ガラスビーズなどが挙げられる。
本発明のさらなる目的および利点は、本発明の方法の好ましい実施例の以下の詳細な説明によって、当業者に明らかであろう。しかしながら、本発明の範囲内で様々な改変が可能であり、保護範囲はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例において、全ての材料は、シュレンク技法または窒素充填グローブボックスいずれかを用いて窒素雰囲気内で取り扱った。窒素とイソペンタンは、プラント供給源から供給され、必要であれば、分子篩の追加床を通して乾燥させた。他の全ての溶媒は、分子篩および必要であれば、ナトリウム/カリウムアマルガム上で最初に乾燥させた。触媒は、撹拌しながらシリコーン油浴中において温度制御下で調製した。ほとんどの試薬は、製造業者または供給業者から受け取ったまま用いた。材料は、別記しない限り、製造業者から受け取ったまま用いた。
助触媒助剤の調製:
TIBAL(1M、ヘプタン溶液)、トリエチルアルミニウム(TEAL)およびトリヘキシルアルミニウム(TnHAl)などのアルキルアルミニウム、および帯電防止剤を以下の表1に開示された比率で混合して、実験A〜Fにおいて着色溶液を調製した。
Figure 0005088891
触媒の調製:
シリカ上に担持されたメタロセン触媒:
担持されたメタロセン触媒の調製を説明するために、撹拌棒を備えた100mlの丸底フラスコ内において、600℃でか焼したES70シリカを5g、およびMAO(トルエン中10%)と特定量のメタロセン(Ia:(n−BuCp)2ZrCl2またはIb:2,2’−ビス(2−インデニル)ビスフェニルジルコニウムジクロライド)の混合物を20ml、窒素雰囲気下で混合した。50℃で1時間撹拌した後、次いで、溶媒を真空下で除去した。
担持されたバイメタル触媒:
チーグラー・ナッタ触媒
乾燥窒素雰囲気下で、シュレンク・フラスコに、先に4時間に亘り600℃でか焼したシリカ(Davison 955、30.00g)を装填し、イソペンタン(100ml)中のジブチルマグネシウム(1M、ヘキサン、30ミリモル)をシリカに加えて、スラリーを調製した。このスラリーを1時間に亘り75℃に保持した。次いで、真空下で全ての溶媒を除去した。t−BuCl(66ミリモル、モル比Mg:Cl=1:2.2)を上記固体に加えてスラリーを調製した。このフラスコを1時間に亘り75℃に保持した。最後に、TiCl4(5ミリモル)およびTi(OEt)4(5ミリモル)のイソペンタン溶液を加えてスラリーを調製し、この混合物を1時間に亘り75℃に保持した。次いで、真空下で全ての溶媒を除去した。
MAO(トルエン中10%)と特定量のメタロセン(2,2’−ビス(2−インデニル)ビスフェニルジルコニウムジクロライド)の混合物を4ml、上述したように調製されたチーグラー・ナッタ触媒1gに室温で加え、シリカ上に担持させて、バイメタル触媒IIaを提供した。次いで、この混合物を1時間に亘り50℃で撹拌した。次いで、蒸発によって全ての溶媒を除去し、残留物を、イソペンタンで3回洗浄し、その後、真空下で乾燥させた。
重合手順
上述した担持触媒を用いて、エチレンホモポリマーを得た。この重合は、溶媒として脱酸素化イソペンタンを用いて、2リットルの撹拌オートクレーブ内で行った。所望であれば、分子量を制御するために水素を加え、前述したように調製し、表1に開示された特定の助触媒助剤を加えた。重合は、88℃および20バールの全圧で行い、ここで、全圧を20バールに維持するために、エチレンガスを要求に応じて供給した。重合が完了した際に、反応器を通気させ、周囲温度まで冷却して、得られたポリマーを回収した。各重合に関する詳細および生成された樹脂の特徴が、以下の表2に与えられている。
Figure 0005088891
表2から解釈できるように、本発明の方法の利点は、助触媒助剤におけるアルミニウムアルキルの掃去剤機能および帯電防止剤の帯電防止機能を維持しながら、帯電防止剤およびアルミニウムアルキル両方の汚染作用を減少させるまたはなくすことである。
表2から分かるように、具体例C1、M1およびM2は、触媒が、掃去剤のみとして異なる濃度のトリイソブチルアルミニウムと共に用いられたという点で、比較例である。さらに、具体例C2は、触媒が、反応器に別個に加えられた、トリイソブチルアルミニウムおよびAtmer(メリーランド州、バルチモア所在のアイ・シー・アイ・スペシャルティー・ケミカルズ社から市販されているエトキシル化アミン)と共に用いられたという点で比較例である。
帯電防止剤が別個に加えられた場合、それは帯電性を減少させる。しかしながら、表2の具体例C2とM5を比較すると、帯電防止剤は、メタロセン触媒に対する汚れとして働く。
しかしながら、重合プロセスにおいて、帯電防止剤なく、アルミニウムアルキルが単独で用いられる場合、それは、助触媒/掃去剤として機能する。アルミニウムアルキルは、活性化触媒を攻撃もする。しかしながら、本発明の方法を用いると、表2の具体例M2およびM5を見ると、アルミニウムアルキルが触媒を攻撃することが妨げられる。
表2から導かれるように、オレフィンの重合のために反応器中に掃去剤としてアルミニウムアルキルのみを添加すると、またはアルミニウムアルキルおよび帯電防止剤を別々に添加すると、活性が減少し、汚れ指数が劣る。しかしながら、重合反応器に導入する前に生成された、アルキルアルミニウムおよび帯電防止剤の反応生成物を利用すると、この反応生成物は、改善された汚れ指数および高い生産性を示す。
エチレンとアルファ・オレフィンのコポリマーに関しても、同様の結果が得られるであろう。
先の説明および特許請求の範囲に開示された特徴は、別々に、およびその任意の組合せの両方で、本発明をその様々な形態で実現するための素材である。

Claims (9)

  1. エチレンの重合方法であって、
    (i) 少なくとも1種類のエチレン、少なくとも1種類の重合触媒、および少なくとも1種類の助触媒助剤、並びに必要に応じての掃去剤を、重合反応器中に導入する工程、および
    (ii) 前記エチレンを重合させる工程、
    を有してなり、
    前記助触媒助剤が、少なくとも1種類のアルミニウムアルキル化合物および化学式RmXR’nの少なくとも1種類の化合物(A)を反応させることによって、前記反応器中に導入される前に別個に調製された反応生成物であり、ここで、Rは、1から50の炭素原子を持つ、枝分れ、直鎖、または環状の置換または未置換の炭化水素基であり、R’は、水素または少なくとも1つの活性水素を持つ任意の官能基であり、Xは、であり、nおよびmは、各々少なくとも1でありかつ前記化学式が正味の電荷を持たないようなものであり、
    前記アルミニウムアルキル化合物のアルミニウムおよび前記化合物(A)のXの比が:2から0:1までであり、
    前記重合触媒が、シングルサイト触媒を含有する触媒系であり、
    前記掃去剤が、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリエチルアルミニウムおよび/またはトリメチルアルミニウムの群から選択され、
    前記方法が、気相、スラリー相または溶媒相において行われ、
    前記重合触媒が、アルミニウムアルキル、アルミノキサン、ボランおよび/またはボレートからなる群より選択された少なくとも1種類の助触媒により活性化される、
    ことを特徴とする方法。
  2. Rが、10から40の炭素原子を持つ炭化水素基であることを特徴とする請求項記載の方法。
  3. R’が化学式−CH2CH2OHの官能基であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 前記触媒系が、チーグラー・ナッタタイプの触媒と混合されたメタロセン含有触媒系であることを特徴とする請求項記載の方法。
  5. 前記重合触媒が、無機酸化物、塩化マグネシウム、粘土、ゼオライト、高分子担体、グラファイト、またはそれらの混合物から選択された担体に担持されていることを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の方法。
  6. 前記担体が、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリケトン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、セルロース、およびそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項記載の方法。
  7. 前記助触媒が、メチルアルミノキサン(MAO)、修飾メチルアルミノキサン(MMAO)、ペルフルオロフェニルボラン、ペルフルオロフェニルボレート、それらの誘導体および/または混合物であることを特徴とする請求項記載の方法。
  8. 前記アルミニウムアルキル化合物の金属および前記化合物(A)のXの比が:1から:1までであることを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の方法。
  9. 少なくとも1種類のアルミニウムアルキル化合物および化学式RmXR’nの少なくとも1種類の化合物(A)を反応させることによって得られた反応生成物である助触媒助剤であって、ここで、Rは、1から30の炭素原子を持つ、枝分れ、直鎖、または環状の置換または未置換の炭化水素基であり、R’は、水素または少なくとも1つの活性水素を持つ任意の官能基であり、Xは、であり、nおよびmは、各々少なくとも1でありかつ前記化学式が正味の電荷を持たないようなものである助触媒助剤を、エチレンの重合プロセスに用いる方法。
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