JP5088732B2 - ホース収納水栓の取付構造 - Google Patents
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Description
この馬蹄形の固定金具を用いた取付構造として従来一般的なのは、カウンターから起立する水栓本体から固定専用の固定用軸体を延び出させて、これをカウンターを下向きに貫通する状態に取付穴に挿通し、そしてカウンターの下側で固定用軸体を馬蹄形の固定金具の挿通孔に挿通した上、固定金具の下側で締付ナットを固定用軸体の外周面の雄ねじに螺合し、そして締付ナットのねじ込みにより、固定金具をカウンター裏面に締め付けて、固定用軸体を介し水栓本体をカウンターに取付固定するといったものである。
しかしながらこのホース収納水栓にあっては、吐水ヘッドに接続されたホースを、カウンターを貫通するようにカウンターの取付穴に通す必要があり、上記馬蹄形の固定金具を用いた取付構造を適用することが難しく、一般には行われていない。
この問題は水栓をカウンター以外の取付基体に取り付ける場合においても同様に生じ得る問題である。
その分ホースを通すためのスペースを固定具に容易に確保し得、また専用の固定用軸体を省くことができるため、固定具による水栓の取付部分をコンパクト化することができる。
尚本発明では、固定具として馬蹄形のものの他、半円形等のものを採用できる。
この場合、ホースの出し入れ時において、特にホースガイド管の下端に対してホースの外面が引っ掛かったり擦れを生じたりし、更にはまたその際に異音を発したりする問題が発生する。
管径を大きくすることの難しいホースガイド管自体にこうしたガイド部を設けておくことは難しいが、ホースガイド管よりも管径の大きい補助ガイド管であれば、このようなガイド部を設けることは容易であり、且つそのようなガイド部を設けておくことで、補助ガイド管へのホースの出入りを、補助ガイド管へのホースの引っ掛かりや擦れ或いはその際の異音を良好に回避しつつ円滑に案内することが可能となる。
図1において、10はホース収納水栓(ここではシングルレバー水栓)で、12は図2に示すカウンター(取付基体)14から起立する水栓本体である。水栓本体12は、湯水の混合部16を有している。
この水栓本体12からはL字状をなす吐水管18が延び出している。吐水管18は、ホルダ部としての吐水パイプ20と、吐水口22を先端側に有する吐水ヘッド24とから成っている。
ここでホース26はゴム等の弾性材からなる内側のチューブと、これを外側から被覆する蛇腹形状の可撓性を有する金属管との2重管構造をなしている。
混合部16は、供給された湯と水とを所定比率で混合し、混合水を、混合部16に上端が接続された流出管30を通じて流出する。
この流出管30の下端部には上記のホース26が接続されており、流出管30を通じて流出された混合水が、ホース26を通じて上記の吐水ヘッド24へと導かれる。
レバーハンドル32は、正面形状が円形で逆カップ状をなすハンドル基部34と、これから延び出したレバー部36とを有している。
この混合部16では、レバー部36を混合部16の軸方向に回動操作することで吐止水と吐水の流量調節とが行われ、また軸周りにレバー部36を回動操作することで、混合水即ち吐水の温度調節が行われる。
ここでボデー38の凹所の内周面には雌ねじ部42が形成され、また弁カートリッジ40の外周面には雄ねじ部44が形成されていて、それら雌ねじ部42と雄ねじ部44とにおいて弁カートリッジ40がボデー38にねじ結合されている。
また上部の嵌込孔48に、上記の吐水パイプ20の下端部が嵌め込まれている。
ここで吐水パイプ20はボデー38に対し所定角度回転可能とされている。
一方支持パイプ50には、下端部にカウンター14における取付穴52よりも大径のテーパ状をなす着座部54が設けられおり、支持パイプ50が、この着座部54においてカウンター14の上面に、且つ取付穴52を覆う状態に着座させられている。
このホースガイド管56は、ホース26の引出し及び収納時の移動案内をなす部材で、水栓本体12における上記の混合部16及び支持パイプ50を貫通する形態で、水栓本体12から下向きに延び出している。
ホースガイド管56はまた、その上部が混合部16を貫通して上向きに突き出しており、その上部が吐水パイプ20の内部に嵌入せしめられている。
尚この嵌入部分において、ホースガイド管56と吐水パイプ20との間には、吐水パイプ20の回転を円滑に行わせるためのスリーブ58が介在させられている。
従ってホースガイド管56は、混合部16のボデー38にて支持されている。
ボデー38には、上部の嵌込孔48と下部の嵌込孔46との間の部分に、それらに連続した嵌合孔62を有しており、その嵌合孔62に、ホースガイド管56の嵌込孔46と48との間の部分が嵌合されている。
更にその突出し部分が、カウンター14の裏側に配置された、固定金具66の挿通孔68を挿通して下向きに突き出し、そしてこの固定金具66の下側で、補助ガイド管を兼ねた、ホースガイド管56よりも管径の大きな円筒状の締付ナット70が、雌ねじ部72においてホースガイド管56の雄ねじ部64に螺合されている。
即ちこの実施形態では、ホースガイド管56が水栓本体12の固定用軸体を成しており、ホースガイド管56が固定金具66にてカウンター14に固定されることで、水栓本体12全体がカウンター14に取付固定されている。
また一対のアーム74と74との間に、図4に示しているようにサプライ管28,流出管30を挿通する挿通空間を形成している。
この馬蹄形をなす固定金具66の上面には、周縁に沿って所定間隔で複数の鋭利に尖った突起76が形成されており、それら突起76をカウンター14の裏面に喰い込ませるようになっている。
固定金具66にはまた、挿通孔68の内周面から挿通孔68の求心方向に突出する一対の位置決突起78が設けられている。
尚この固定金具66は、図3に示しているように下面が傾斜面82とされている。詳しくはその下面が図中右下がり、つまり混合部16の突出方向に進むにつれてカウンター14から離れる方向に傾斜する傾斜面82とされている。
このガイド部84は、補助ガイド管を兼ねた締付ナット70に対してホース26が出入りする際のガイドをなす部分で、上端部と下端部との各内面が湾曲面86,90とされている。
またこの締付ナット70の下端部の外周面には平坦な切落し形状の係合面92が形成されており、その係合面92に工具を係合させることで締付ナット70を回転操作できるようになしてある。
そして締付ナット70を上向きにねじ込んで、固定金具66をカウンター14の裏面に締め付け、かかる固定金具66にてホースガイド管64をカウンター14に固定し、水栓本体12をカウンター14から起立した状態にカウンター14に取付固定することができる。
また吐水ヘッド24を吐水パイプ20からホース26とともに引き出し、或いは再び収納するとき、カウンター14の下側でホースガイド管56に対して出入りするホース26を、締付ナット70の補助ガイド管としての働きにより円滑に案内することができる。
その分ホース26を通すためのスペースを固定金具66に容易に確保し得、また専用の固定用軸体を省くことができるため、固定金具66による水栓10の取付部分をコンパクト化することができる。
この場合、ホースの出し入れ時において、特にホースガイド管56の下端に対してホース26の外面が引っ掛かったり擦れを生じたりし、更にはまたその際に異音を発したりする問題が発生する。
管径を大きくすることの難しいホースガイド管56自体に、こうしたガイド部84を設けておくことは難しいが、ホースガイド管56よりも管径の大きい補助ガイド管としての締付ナット70であれば、このようなガイド部84を設けることは容易であり、且つそのようなガイド部84を設けておくことで、締付ナット70へのホース26の出入りを、締付ナット70へのホース26の引っ掛かりや擦れ或いはその際の異音を良好に回避しつつ、円滑に案内することが可能となる。
12 水栓本体
14 カウンター(取付基体)
20 吐水パイプ(ホルダ部)
24 吐水ヘッド
52 取付穴
56 ホースガイド管
64 雄ねじ部
66 固定金具(固定具)
70 締付ナット
84 ガイド部
Claims (1)
- 取付基体から起立した水栓本体のホルダ部により吐水ヘッドを可撓性のホースとともに引出可能に保持するホース収納水栓の前記水栓本体から固定用軸体を延び出させ、該固定用軸体を前記取付基体を下向きに貫通する状態に取付穴に挿通するとともに、該取付基体の裏面に着座せしめられる固定具にて該固定用軸体を該取付基体に固定し、前記水栓本体を該取付基体に取付固定するホース収納水栓の取付構造において、
前記取付基体を前記取付穴において下向きに貫通し、内側の空間に前記ホースを挿通させて該ホースを移動案内する、非通水管としての中空軸体をなすホースガイド管を前記固定用軸体として用い、該ホースガイド管を前記固定具により前記取付基体に固定して、前記水栓本体の取付固定をなすとともに、
前記取付基体の下側で、前記ホースガイド管よりも管径の大きな補助ガイド管を、該補助ガイド管が該ホースガイド管よりも下方に突き出す状態に接続し、前記取付基体の下側で該補助ガイド管により前記ホースの出し入れの際の案内を補助するようにし、
該補助ガイド管の下端部には、内方に湾曲した形状で膨出した、周方向に環状をなすガイド部が設けてあることを特徴とするホース収納水栓の取付構造。
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