JP5088549B2 - カム駆動モータ - Google Patents

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Description

本発明は、カム体のカム面の形状に沿って従動する進退移動可能な従動軸を備えたカム駆動モータに関する。
一般に、機械カム手段には、主軸(モータ出力軸)、カム体及び従動軸(従節)から構成され、カム体を、回転運動を直線運動に変える一つの手段として、1回転中における所望の動作カーブ(変位曲線)に対応したカム面の形状に作成させて、その周上に従動軸を配設し、カム体を回転させることで所望の直線運動を得ることにより、主軸の回転を機械的に従動軸の進退移動変位に変換するものが知られている。
ところで従来、特許文献1に示す如く、円盤形状の底部外周から軸線方向に向けて延出するカム面が形成された、所謂溝カムと称される筒状(キャップ状)のカム体(19)を、主軸としてのモータ出力軸(18)に連結し、押圧棒(24)をカム面(23)に係合させて、弁体(12)として一体形成した案内ロッド(15)を従動軸として進退移動させるようにしたものがある。この様な筒状のカム体は、所謂板カムと称されるものに比し、従動軸を主軸と同軸線上に配することができる利点を有している。
しかしながら、このものはカム体(19)がモータの出力軸(18)に直結され、従動軸としての案内ロッド(15)は、その基端部側をカム体(19)の内域で支持することなく、専らその先端部側のみを、カム体(19)が収容された弁本体ブロック(1a)に隣接して設けたブッシュ(10)だけで、摺動自在に案内支持させた構成となっている。
このため、案内ロッド(15)単独では、押圧棒(24)をカム面に対して片持ち状に係合すると、ブッシュ(10)にサイドロードによる負荷や、カム面への係合(摺接)負荷がかかり、両端係合による半周しか利用できない対称形状としなければ従動させることができず、カム面の全周を利用したカム駆動を行えないばかりか、単純なカム駆動しか行えないカム形状としなければならないと共に、カム体(19)の直径を大きくして、押圧棒(24)のカム面への係合が案内ロッド(15)の軸芯から遠ざかると、軸芯ズレによる負荷が大きくなってしまうため、カム体の直径を軸芯に近づけて小さくし、そのカム形状も小さな従動ストロークとしなければ緩やかなスロープ形状にできないなどの製作上の制限があった。その結果、弁体として機能するに必要な従動ストロークを得ようとすると、必然的にスロープが急勾配となり、押圧棒(24)に対し、その摺接抵抗が大きく加わって回転がスムーズに伝達されず、空回りさせる構成としなければならず、しかも、ブッシュ(10)での支持に加え、弁本体ブロック(1b)内において弁部(13)の先端部を底板(8)で案内支持させるなど、従動軸を他のワーク体と一体結合して2点間支持構成とする必要があり、そのカム機構も、密封した弁本体ブロック(1a、1b)内に案内ロッド(15)を介して弁体をカム駆動する流量制御弁装置を構成するために採用され、従動軸を直動モータのネジ軸のような独立した出力軸として採用することができないものであった。

実開昭60−126771号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、筒状のカム体により従動軸をカム駆動させるものでありながら、従動軸を直動モータと同様に独立した出力軸としてカム駆動することのできるカム駆動モータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、コイル励磁により回転可能に構成される回転子を備えた駆動手段と、該駆動手段の回動に連動して回転可能に設けられ、底部から軸線方向に向けて延出する筒部に所定のカム面が形成されたカム体と、該カム体の回転によって所定の案内手段に案内されながら前記カム面に沿って従動する進退移動可能な従動軸とを備えたカム手段とからなり、前記駆動手段とカム手段は、前記カム体を、前記回転子に隣設して一体回動すべく連結せしめてケーシング内に収容すると共に前記カム体は、前記底部と円筒状の筒部とで断面視略コ字状に形成し、前記底部を介して前記回転子に連結させて配設せしめる一方、前記従動軸は、前記カム面との筒内空間を存して筒部の中心に配設せしめ、その基端側に前記カム面に対して両端係合する係合片を設け、先端側をケーシングに廻り止め支持させてその前面より出没可能に構成せしめて、前記従動軸を、前記カム体の回転に伴って、前記両端係合する係合片を前記カム面の起伏形状に沿って廻り止め状態で従動させることにより、前記ケーシング前面から独立して出没するモータの出力軸としてカム駆動すべく構成したことを特徴とするものである。
本発明におけるカム駆動モータは、筒状のカム体により従動軸をカム駆動させるものでありながら、カム体の底部背面側で回転子を連動連結することができ回転子と共に一体回動するカム体の回転が係合片を介して従動軸に対し推力として伝達され、従動軸を直動モータと同様に独立した出力軸としてカム駆動することができる。その結果、回転子の軸芯に、従来配設されていた回転伝達用の出力軸(主軸)を不要とし得るだけでなく、その軸芯領域に形成した挿通孔を、回転子の回転とは切り離された回動伝達されない領域として利用できるようになり、案内軸の配設や、従動軸の移動ストローク域として設定するなど、様々な構成で従動軸の基部側を案内支持することを可能ならしめると共に、カム面に対して両端係合された係合片は、従動軸の移動時にその両先端部を内壁面に当接させて、軸受によらないブレ防止片として機能させることもでき、しかも、駆動手段とカム手段の連動連結構造が簡素化され、カム面の全周利用は勿論、種々のカム形状に追随した長ストロークのカム駆動の実現を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、好適な実施の形態として例示するカム駆動モータを図面に基づいて詳細に説明する。
図1はカム駆動モータの縦断全体構成図、図2は前側面図、図3は後側面図である。図に示すように、1はPM型ステッピングモータ構造のカム駆動モータであって、該カム駆動モータ1は、ケーシング2を構成する筒状胴部とエンド側部とが一体的(別体でも良い)に形成された断面視略コ字状の円筒ケーシング本体21の内部に、ケーシング本体21の胴部を構成する筒状ヨーク(ステータ)3と、該ヨーク3の内側に回転可能に嵌挿される多極着磁された回転子4を備えた駆動手段により構成される。
前記ヨーク3は、1組のヨークブロック31、31からなり、それぞれにコイルボビン32、励磁コイル33を備えて構成される。前記ケーシング本体21は、鉄、磁性ステンレス等により形成され、ヨークブロック31の内周面に回転子4の磁極間隔に対応して複数の凹凸状極歯(図示しない)が定ピッチに形成され、所謂2相のコイルユニットを構成し、前記ヨークブロック31、31同士は、それぞれの極歯がステップ角だけ位置ズレさせて組付けられている。
前記回転子4は、その軸芯領域に形成した挿通孔41を有する樹脂製、黄銅、銅またはアルミ等の金属製の円柱(円筒)型のロータカラー42と、該ロータカラー42の外周面に配設されたS極とN極を交互に多極磁着したリング状磁石43とにより構成され、その後端側で、前記ケーシング本体21のエンド側部の中心部に設けられたブッシュ71に回転可能に軸支され、その前端側で、後述するカム体5を保持する筒状の保持体72によって回転可能に保持されている。なお、本実施例はPM型ステッピングモータを例示したが、他のステッピングモータ、サーボモータ、ブラシレスモータ等であっても良い。
5は前記ケーシング本体21に嵌挿されるカム体であって、該カム体5は、樹脂製(金属製であっても良い)で、円盤形状の底部51と、その外周から軸線方向に向けて延出するカム面51aが形成された筒部52とによって、断面視コ字状(凹状)の円筒形状に成形され、回転子4の回動に連動して一体回転可能に設けられている。つまり、このカム体5を回転子4に隣設して連結するにあたり、カム体5とロータカラー42とを一体成形品(別体のものを連結しても良い)として同一材質で構成しており、両者が一体回動するよう連結された状態で、カム体5の外周面を保持体72によって摺接回転可能に支持することで、回転子4は、その先端側を保持体72に、基端側をブッシュ71に軸架した構成で回転可能に支持される。
なお、カム体5自体を軸受することで回転子4の軸受構成に兼用したが、保持体72の筒部を不要とした場合などにはロータカラー42自体を保持体72の基部側で軸受するようにしても良く、保持体72の筒部をカム体5が配設される領域のケーシング2胴部として、前記駆動手段が配設されるケーシング本体21に隣設させて構成しても良い。
また、カム体5には、カム体5の回転によって所定の案内手段に案内されながらカム面51aの起伏形状に沿って従動する進退移動可能な従動軸6が備えられており、カム体5と共にカム手段を構成している。
従動軸6は、円柱軸の外周対向面をD字状(円弧状)に2面切欠きした断面視太鼓状に形成されており、その先端側をケーシング2のフロント側部を構成するフロントキャップ22に設けられた軸受部材221の軸受部222に廻り止めされて進退移動可能に案内支持される。軸受部222は、従動軸6の廻り止め形状に適合した軸孔形状のブッシュにより構成される。一方、従動軸6の基端側は、円柱状の基盤62中心にしっかりと嵌着されており、基盤62を介してカム面51aに両端係合する係合片61、61が設けられている。基盤62は、カム体5の直径が大きくなりカム面51aが軸芯からの距離を要する場合に、係合片61の長さを短く設定し、負荷を分散軽減するためのものであり、係合片61は、従動軸6の移動時にその先端部が保持体72の筒部内壁面に当接し、軸受によらないブレ防止片として機能する。これにより、従動軸6は、先端側の軸受部222と、基端側の係合片61をブレ規制する保持体72とにより構成される案内手段に案内されながら、カム体5の回転に伴ってカム面51aの起伏形状に沿って従動し、従動軸6が軸受部222から外部へ出没する、所謂モータ出力軸として機能するようになっている。
さらに、従動軸6の基端側は、先端側の軸受部222と共に案内手段を構成すべく設けられた軸受部8によってスライド可能に案内支持されている。この軸受部8は、基端部がヨーク3の筒孔中心となるケーシング2の後面に固定され、先端側部が回転子4の軸芯に形成した挿通孔41を非接触で貫通し、カム体5の筒内にまで達する長さの案内軸81と、該案内軸81に挿入される従動軸6の基端側となる軸芯に形成した案内孔82とで構成される。案内軸81は、案内孔82に対してスライド可能に案内支持されるよう挿入され、その挿入長さは、カム面51aの起伏による最大移動ストローク量を超えても、嵌挿解離されない長さに設定されている。
この様に構成すると、従動軸6の案内孔82内に案内軸81の案内ストロークを形成することができ、従動軸6は、基端側において、係合片61、61の先端を保持体72の内壁面に当接させてブレ規制片として機能する軸受によらない案内手段と異なり、しっかりと軸受することができる。
また、案内軸81は、ブッシュ71を固定する固定部材にも兼用されている。なお、案内軸81は円柱の軸体を用いたが、従動軸6と同様に断面視太鼓状の軸体を用いて、これに対応した案内孔82内に回り止め挿入すれば、従動軸6を円柱の軸体として形成できる。
図4は従動軸6の基端側を案内支持する案内手段の他の実施例を示すカム駆動モータの縦断全体構成図である。この図に示すように、従動軸6の基端側は、先端側の軸受部222と共に案内手段を構成すべく設けられた軸受部8aによって案内支持されている。この軸受部8aは、従動軸6の基端側に回転子4の挿通孔41に非接触で挿入すべく延出形成した案内軸81aと、該案内軸81aを案内支持すべくカム体5の底部51軸芯に設けたリング状ブッシュ82aとで構成される。案内軸81aとブッシュ82aとの軸受公差は任意であり、案内軸81aの挿通孔41内への挿入長さは、カム面51aの起伏による最大移動ストローク量を超えても、嵌挿解離されない長さに設定されている。
この様に構成すると、回転子4の挿通孔41内に案内軸81aの案内ストロークを形成することができ、従動軸6は、基端側において、係合片61の先端を保持体72の内壁面に当接させてブレを規制するようにした案内手段によらなくても軸受することができる。
図5はカム体5の筒部52に施されたカム面51aのカム形状を示す展開図であり、カム面51aは、筒部52の内周壁面を切り抜き穿設した係合片61を案内する案内溝として、蛇行状に進行方向となる往路側と後退方向となる復路側に対面して形成される。つまり、このカム体5は、筒部52の長さを可変することにより、カム溝が形成される面域を拡張することができるものであり、このカム溝は、筒部52を軸線方向に延設させて、幾周ものスパイラル状とするなど任意に形成できるようになっている。
図5(A)は、本実施例の対面カム形状を示すもので、カム面51aは、係合片61、61をそれぞれ両端係合により摺接案内するように、相似形のカム形状を組として2本のカム溝を対称に対向せしめて切り抜き穿設して形成されている。この2本のカム面51aは、筒部52の内周壁面の約3/4(270゜)の円周域に対して、始部(カム起伏の底部)から緩やかなスロープ部を介して終部(カム起伏の平滑頂部)に至るカム形状として、一方のカム溝始部域と他方のカム溝終部域が同じ周域を重合する態様で形成されている。なお、この重合域の長さは任意に設定でき、重合させないことも任意であることは勿論である。
一方、図5(B)は、対面カム形状の他の実施例を示すもので、図6に示す係合片61のように1本のカム面51aに対して片持ち係合させたものに適用される。つまり、このカム体5は、カム面51aが、筒部52の内周壁面を2周する720゜の円周域に対して、始部(カム起伏の底部)から270゜までの緩やかな第1スロープ部、540゜までの平滑部、第1スロープ部の約2倍の傾斜角に設定された690゜までの第2スロープ部、平滑部を介して終部(カム起伏の頂部)に至るスパイラル状のカム形状として、係合片61が案内される態様で形成されている。なお、上昇スロープ部だけでなく下降スロープ部の設定や、平滑部との組合せなど、スパイラル状のカム面51aを種々の起伏形状のカム溝曲線に設定することは任意である。
このように筒部52の内周壁面を利用してカム面51aを切り抜き穿設した対面カム形状としたカム体5によって、カム駆動モータ1を駆動する場合には、回転するカム体5の対面するカム面51a上を往復駆動する。つまり、モータの正転駆動時には往路側溝面上を、モータの逆転駆動時には復路側溝面上を、それぞれ係合片61が始部から終部間において往復して従動案内がなされるようモータの正逆駆動で制御し、従動軸6を出力軸として往復カム駆動させる。
図5(A)に示す単純なカム形状が施されたカム体5を用いる場合には、係合片61が始部から終部までを単純に往復カム駆動を繰り返す、例えば、開閉、出没などの動作を行うワークに適している。
また、図5(B)に示す複合的な形状のカム溝が施されたカム体5を用いる場合には、係合片61が始部から終部までを単純に往復駆動を繰り返す制御は勿論であるが、始部0゜から360゜までのカム溝を利用した第1のカム駆動と、360゜から終部720゜までのカム溝を利用した第2のカム駆動との組合せによって、従動軸6を進退駆動制御することができる。例えば、弁開閉制御などのワークにおいて、従動軸6に連動連結される弁体を、併設された2つの流口A・Bをそれぞれ開閉制御する際に、係合片61が始部に位置する場合には流口A・B共に開とし、第1のカム駆動では流口Aを閉、流口Bを開とし、これを平滑部360゜部でモータ停止して位置決め保持し、その後、第2のカム駆動により前記流口Aの閉を開、流口Bの開を閉とし、これを平滑部720゜部(終部)でモータ停止し位置決めするなどの複雑なカム駆動制御を可能としている。なお、平滑部におけるモータ停止による位置決め保持は、非通電(無励磁)状体でも従動軸6の自己保持ができるものである。
図6はカム体の他の実施例を示すもので、この図に示すように、カム体5aは、筒部52のカム面51a上方の内周壁面を所定のカム形状に切断させた形態となっている。カム駆動モータ1は、回転規制された従動軸6が、コイルバネ63によって常時後退方向に弾発付勢され、係合片61がカム面51aに対して常に当接される状態となっており、回転する一条のカム面51a上を、係合片61が片持ち係合しながら周回動作させることで、従動軸6を従動させてカム駆動するように構成される。この片持ち係合による係合片61は、従動軸6の基端側を、先端側の軸受部222と共に軸受部8(81、82)や8a(81a、82a)によって案内支持する構成を採用することにより、容易に実現することができる。
カム面51aは、360゜のカム面のうち240゜の円弧面を平滑部とし、120゜の円弧面に、平滑部から90゜分を緩やかに立上るスロープ面を存して5゜分頂部に至り、該頂部から40゜分の下りスロープ面を経て平滑部に至る起伏形状に形成されている。
叙述の如く構成された本発明の実施例の形態において、いま、駆動手段の回動に連動して、カム手段を構成する従動軸6は、カム体5(5a)に形成されたカム面51aに沿って従動しながら進退移動するのであるが、本発明におけるカム駆動モータ1は、駆動手段とカム手段が、回転子4とカム体5(5a)とを、回転子4に隣設して一体回動すべく連結せしめてケーシング2内に収容し、従動軸6を、前記ケーシング前面から出没するモータの出力軸に構成されているので、筒状のカム体5(5a)により従動軸6をカム駆動させるものでありながら、回転子4と共に一体回動するカム体5(5a)の回転が、係合片61を介して従動軸6に対し推力として伝達され、従動軸6を一般の直動モータと同様に独立して出没する出力軸としてカム駆動することができる。
しかも、回転子4の軸芯に、従来配設されていた回転伝達用の出力軸(主軸)を不要とし得る結果、その軸芯領域に形成した挿通孔41を、回転子4の回転とは切り離された回動伝達されない領域として利用できるようになり、案内軸81の配設や、係合片61を配設して従動軸6の移動ストローク域として設定するなど、様々な構成で従動軸6の基部側を案内支持することを可能ならしめると共に、駆動手段とカム手段の連動連結構造が簡素化され、カム面の全周利用は勿論、種々のカム形状に追随した長ストロークのカム駆動を実現できる。
さらに、回転子4とカム体5(5a)とが一体的に連結されているので、回転子4は、その基端側とカム体5(5a)が連結された先端側をそれぞれ回転可能に支持する構成、即ち、回転子4の基端側をブッシュ71を回転可能に支持し、先端側を、連結されたカム体5(5a)の外周面を摺接する保持体72を介して回転可能に支持する構成として、カム体5(5a)自体を回転子4の一部として軸架することができる。
また、前記案内手段は、挿通孔41を利用して、従動軸(出力軸)6を、先端側と基端側でそれぞれ案内支持する軸受部222と8(8a)で構成することを可能としている。
たとえば、基端側の軸受部8を、基端部がヨーク3の筒孔中心となるケーシング2の後面に固定され、先端側部が回転子4の軸芯に形成した挿通孔41を通してカム体5内に達する案内軸81と、該案内軸81に挿入される従動軸6の軸芯に形成した案内孔82とにより構成することができ、従動軸6は、自身に形成された案内孔82内を案内軸81の案内ストローク域として、回転子4の回転とは切り離された移動可能な案内支持構造とすることができ、その基端側において、係合片61の先端を保持体72の内壁面に当接させてブレを規制するようにした案内手段によらなくても軸受することができるばかりか、案内軸81を、ブッシュ71を固定する固定部材として兼用することができる。
あるいは、また、基端側の軸受部8aを、従動軸6の基端側に回転子の軸芯に形成した挿通孔41に挿入すべく延出形成した案内軸81aと、該案内軸81aを案内支持すべくカム体5の軸芯に設けたリング状ブッシュ82aとにより構成することもでき、挿通孔41内を、案内軸81aの案内ストローク域として利用することができ、従動軸6は、基端側において、係合片61の先端を保持体72の内壁面に当接させてブレを規制するようにした案内手段によらなくても軸受することができる。
この様に、挿通孔41を利用して、従動軸6を、軸受部222と8(8a)間に軸架してそれぞれ案内支持することにより、軸受部8(8a)をカム体5内に形成して、従動軸6を基端側で軸受することができ、従動軸6に対してサイドロードによる負荷が掛かっても、当該負荷が、軸架間に配設された係合片61とカム面51aとの係合(摺接)に伝搬してしまうことを回避して、スムーズなカム駆動を行うことができ、モータのトルク損失を軽減せしめて回動伝達の効率化が図ることができる。その結果、係合片61の長さを、カム面51aへの係合が従動軸6の軸芯から遠ざかるよう長く設定しても、軸芯ズレによる負荷がかかることもなく、カム体5の直径を大きくしてカム面となる円周面域を長ストロークに設定したカム駆動を実現することができるばかりか、係合片61をカム面51aに対して片持ち係合して、カム面51aの円周面域を周回するカム駆動が行うことができ、さらには、従動軸6の軸架間の長さを容易に変更することができるので、カム体5(5a)の起伏を大きくしたカム形状に形成でき、カム体5の筒部52の長さ幅も任意に設定でき、その内周壁面を大きく利用した対面カム形状のカム面51aを成形することができるなどの利点がある。
また、前記従動軸6は、その基端部側が円柱状の基盤62に嵌着され、該基盤62にカム面51aに摺接係合する係合片61が設けられているので、カム体5の直径が大きくなりカム面51aが軸芯からの距離を要する場合に、係合片61の長さを短く設定して、負荷を分散軽減することができ、回転子4の回転をスムーズに従動軸6の進退移動変位に変換することができる。
また、カム体5は、多極磁着したリング状磁石が外装されるロータカラー42と一体成形されているので、軸芯出しが成された成型品として製作することができ、製作し易いという利点を合わせ奏するものである。
カム駆動モータの縦断全体構成図である。 カム駆動モータの前側面図である。 カム駆動モータの後側面図である。 案内手段の他の実施例を示すカム駆動モータの縦断全体構成図。 (A)は対向する相似状のカム形状を示す展開図、(B)はスパイラル状のカム形状を示す展開図である。 カム体の他の実施例を示すカム駆動モータの一部破断斜視図である。
符号の説明
1 カム駆動モータ
2 ケーシング
21 ケーシング本体
22 フロントキャップ
221 軸受部材
222 軸受部
3 ヨーク
31 ヨークブロック
32 コイルボビン
33 励磁コイル
4 回転子
41 挿通孔
42 ロータカラー
43 リング状磁石
5 カム体
51 底部
52 筒部
5a カム体
51a カム面
6 従動軸
61 係合片
62 基盤
63 コイルバネ
71 ブッシュ
72 保持体
8 軸受部
81 案内軸
82 案内孔
8a 軸受部
81a 案内軸
82a ブッシュ

Claims (7)

  1. コイル励磁により回転可能に構成される回転子を備えた駆動手段と、
    該駆動手段の回動に連動して回転可能に設けられ、底部から軸線方向に向けて延出する筒部に所定のカム面が形成されたカム体と、該カム体の回転によって所定の案内手段に案内されながら前記カム面に沿って従動する進退移動可能な従動軸とを備えたカム手段とからなり、
    前記駆動手段とカム手段は、前記カム体を、前記回転子に隣設して一体回動すべく連結せしめてケーシング内に収容すると共に
    前記カム体は、前記底部と円筒状の筒部とで断面視略コ字状に形成し、前記底部を介して前記回転子に連結させて配設せしめる一方、
    前記従動軸は、前記カム面との筒内空間を存して筒部の中心に配設せしめ、その基端側に前記カム面に対して両端係合する係合片を設け、先端側をケーシングに廻り止め支持させてその前面より出没可能に構成せしめて、
    前記従動軸を、前記カム体の回転に伴って、前記両端係合する係合片を介して前記カム面の起伏形状に沿って廻り止め状態で従動させることにより、前記ケーシング前面から独立して出没するモータの出力軸としてカム駆動すべく構成したことを特徴とするカム駆動モータ。
  2. 請求項1において、前記回転子は、その基端側と前記カム体が連結された先端側とがそれぞれ回転可能に支持されると共に、前記回転子の先端側は、連結されたカム体の外周面を摺接する保持体を介して支持されていることを特徴とするカム駆動モータ。
  3. 請求項2において、前記係合片は、従動軸の移動時にその両先端部が前記保持体の筒部内壁面に当接し、軸受によらないブレ防止片として機能する案内手段として構成されていることを特徴とするカム駆動モータ。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記案内手段は、前記出力軸を、先端側と基端側でそれぞれ案内支持する軸受部で構成され、前記基端側の軸受部を、基端部が前記ケーシング後面に固定され、先端側部が前記回転子の軸芯に形成した挿通孔を通して前記カム体内に達する案内軸と、該案内軸に挿入される前記出力軸の軸芯に形成した案内孔とで構成したことを特徴とするカム駆動モータ。
  5. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記案内手段は、前記出力軸を、先端側と基端側でそれぞれ案内支持する軸受部で構成され、前記基端側の軸受部を、出力軸の基端側に前記回転子の軸芯に形成した挿通孔に挿入すべく延出形成した案内軸と、該案内軸を案内支持すべく前記カム体の軸芯に設けたリング状ブッシュとで構成したことを特徴とするカム駆動モータ。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記出力軸は、その基端部側が柱状の基盤に嵌着され、該基盤に前記カム面に摺接係合する係合片が設けられていることを特徴とするカム駆動モータ。
  7. 請求項1乃至6の何れかにおいて、前記カム体は、多極磁着したリング状磁石が外装されるロータカラーと一体成形されていることを特徴とするカム駆動モータ。
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