JP5087927B2 - 有機発光素子、有機発光トランジスタ及び発光表示装置 - Google Patents

有機発光素子、有機発光トランジスタ及び発光表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機発光素子、有機発光トランジスタ及び発光表示装置に関し、更に詳しくは、塗布形成されてなる有機発光層の厚さが均一で、各部で均一な発光を実現できる有機発光素子、及び当該有機発光素子を備えた有機発光トランジスタ及び発光表示装置に関する。
有機EL(Organic Electroluminesence)素子は、素子構造が単純で、薄型・軽量・大面積・低コストな次世代ディスプレイの発光素子として期待されており、近年その研究が盛んに行われている。
有機EL素子を駆動するための駆動方式としては、単純マトリックス方式よりも、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を用いた電界効果型トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)によるアクティブマトリックス方式のほうが動作速度や消費電力の点で有効と考えられている。一方、薄膜トランジスタを構成する半導体材料については、シリコン半導体や化合物半導体等の無機半導体材料についての研究のほか、近年、有機半導体材料を用いた有機薄膜トランジスタ(有機TFT)についての研究が盛んに行われている。こうした有機半導体材料は次世代の半導体材料として期待されているが、無機半導体材料に比べて電荷移動度が低く抵抗が高いという問題点がある。
一方、電界効果型トランジスタについて、その構造を縦型にした縦型FET構造の静電誘導型トランジスタ(SIT:Static Induction Transistor)は、トランジスタのチャネル幅を短くできること、表面の電極全体を有効利用できるために高速応答や大電力化が可能となること、さらに、界面の影響が受け難くなること等のメリットがある。
近年、静電誘導型トランジスタ(SIT)が備える前記の特長を活かし、このSIT構造と有機EL素子構造とを複合させた有機発光トランジスタの開発が検討されている(例えば、非特許文献1及び特許文献1,2を参照)。図23は、非特許文献1に記載の、SIT構造と有機EL素子構造とを複合させた有機発光トランジスタの一例を示す断面構成図である。この有機発光トランジスタ101は、図23に示すように、ガラス基材102上に、透明導電膜からなるソース電極103、スリット状のゲート電極105が埋め込まれた正孔輸送層104、発光層106、ドレイン電極107がこの順に設けられた縦型FET構造をなしている。この複合型の有機発光トランジスタ101は、正孔輸送層104の内部にスリット状のショットキーゲート電極105を埋め込んだ構造であり、正孔輸送層104とゲート電極105とがショットキー接合し、これにより正孔輸送層104に空乏層が形成される。この空乏層の広がりはゲート電圧によって変化するので、そのゲート電圧(ソース電極103とゲート電極105との間に印加する電圧)を変化させてチャネル幅を制御し、ソース電極103とドレイン電極107との間の印加電圧を制御して電荷の発生量を変化させている。
また、図24は、特許文献2に記載の、ボトムコンタクト型のFET構造と有機EL素子構造とを複合させた有機発光トランジスタの一例を示す断面構成図である。この有機発光トランジスタ111は、図24に示すように、基体112上に、補助電極113と絶縁層118が積層され、その絶縁層118上に陽極115が形成され、その絶縁層上にその陽極115を覆うように発光層116が形成され、その上に陰極117が形成されている。陽極115上には、正孔を陽極115から発光層116に通過させるが、電子が発光層116から陽極115に通過するのを防ぐための陽極バッファ層119が形成されている。この有機発光トランジスタ111においても、補助電極113と陽極115との間の印加電圧を変化させてチャネル幅を制御し、陽極115と陰極117との間の印加電圧を制御して電荷の発生量を変化させている。
なお、上記特許文献3は、ダークスポットの成長を抑制した発光素子に関するものであり、単画素内に隔壁部を設けて陰極の酸化の進行を防いだものである。
工藤一浩、「有機トランジスタの現状と将来展望」、応用物理、第72巻、第9号、第1151頁〜第1156頁(2003年) 特開2003−324203号公報(請求項1) 特開2002−343578号公報(図23) 特開平11−40354号公報(図2等)
上述した非特許文献1及び特許文献1,2に記載のSIT構造と有機EL素子構造とを複合化させた有機発光トランジスタでは、例えば図24で説明すれば、陽極115と陰極117との間に一定電圧(−Vd1<0)を印加すると、陰極117に対向する陽極115面で多くの正孔が発生し、その正孔が陰極117に向かう電荷(正孔)の流れが起こる。この際、より大きな電荷の流れを得るため(すなわち、より大きな輝度を得るため)、V=−Vd2≪−Vd1なる電圧を陽極115と陰極117との間に印加すると、補助電極113と陽極115との間の印加電圧(V)を制御しても、陽極115と陰極117との間の電荷の発生とその流れが支配的になり、電荷発生量を制御できず発光量の制御が難しいという問題があった。
また、より生産性の高い有機発光トランジスタを得るために、電荷注入層や発光層を有機材料で塗布形成することが提案されている。例えば、インクジェットで有機材料インキを吐出して形成する方法や、転写型上に付着させた有機材料インキを転写して形成する方法等を挙げることができる。しかしながら、例えば塗布形成された発光層の厚さにバラツキがあると、発光層の薄い所と厚い所の発光輝度が異なり、パネル全体として発光ムラが生じるおそれがある。
また、サイン・ディスプレイ等のように、電飾パネルとして使用される大型パネルは、例えば数十μm□の微細な単画素を有するPC用ディスプレイ等に対し、数mm□の大きな単画素を有している。こうした大きな単画素を有する大型パネルの製造に、上記のような有機発光トランジスタを製造する際に使用するインクジェット(例えば100ピコリットル程度の吐出量を有するインクジェット)をそのまま用いると、単画素内でかなりの回数の吐出動作を繰り返し行わなければならないが、その場合、用いたインキの粘度や乾燥性能の調整を十分に行わないと、塗布ムラが生じてしまう。こうした塗布ムラは、発光層の厚さを不均一にさせるので、上記同様、発光層の薄い所と厚い所の発光輝度が異なり、単画素内で発光ムラが生じると共に、パネル全体としても発光ムラが生じるおそれがある。
一方で、数mm□の大きな単画素内に厚さ100nm〜1.0μm程度の厚さのインキを充填可能なインクジェットの開発も期待されるが、現有のインクジェットを用いることができれば多大な設備コストや開発コストを削減できる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、塗布形成されてなる有機発光層の厚さが均一で、各部で均一な発光を実現できる有機発光素子、及び当該有機発光素子を備えた有機発光トランジスタ及び発光表示装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、多数の有機FETが高密度に集積化された2次元アレイ基板において、各単素子での出力特性や伝達特性が均一な有機トランジスタ素子を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の有機発光素子は、基材と、当該基材上に設けられた補助電極と、少なくとも当該補助電極を覆うように設けられた第1絶縁層と、当該第1絶縁層上に設けられた電荷注入層と、前記第1絶縁層上又は前記電荷注入層上に所定のパターンで設けられた第1電極及び第2絶縁層からなる積層体と、当該積層体が設けられていない前記電荷注入層上に形成された有機発光層と、少なくとも当該有機発光層を覆うように設けられた第2電極とで少なくとも構成された単画素を有する有機発光素子であって、前記単画素は、隣接する他の単画素との間で前記有機発光層を区画する第1隔壁と、当該第1隔壁同士の間に設けられて前記有機発光層の厚さが均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁とを有し、前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、前記積層体であり、前記第2絶縁層は、前記第1電極の上面での電荷の発生を抑制するように該第1電極と同じ幅で該第1電極上に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、有機発光素子を構成する個々の単画素が、隣接する他の単画素との間で有機発光層を区画する第1隔壁と、その第1隔壁同士の間に設けられて有機発光層の厚さが均一になるように区画する少なくとも1以上の第2隔壁とを有するので、例えば使用するインクジェットの吐出量を考慮して第2隔壁の形成位置を決めれば、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間の電荷注入層上に有機発光層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機発光層の厚さが同じになって単画素内の発光輝度にムラが無く、さらには、パネル全体としても発光ムラの無いものとすることができる。また、本発明によれば、第1隔壁及び第2隔壁の少なくとも一方が、所定のパターンで設けられた第1電極及び第2絶縁層からなる積層体であるので、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間に設けられた有機発光層に第1電極からの電荷を注入することができる。
また、本発明の有機発光素子は、第1電極と第2電極との間に一定電圧が印加されると共に補助電極と第1電極との間に可変電圧が印加されて発光量の制御が行われるが、この発明によれば、第1電極上に設けられた第2絶縁層が電荷注入抑制作用を奏するので、第1電極と第2電極との間に一定電圧が印加された場合、第1電極の上面での電荷(正孔又は電子)の発生が抑制されると共に、第2電極に向かう電荷の流れが抑制される。第1電極で発生する電荷は第2絶縁層が設けられていない下面又は両端面で発生し、発生した電荷は下面又は両端部に接する電荷注入層に効率的に注入されて第2電極に向かうことになるので、第1電極と第2電極との間に一定電圧が印加された場合での第1電極−第2電極間の電流値を抑制できる。その結果、補助電極と第1電極との間に印加する電圧を制御することにより、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。以上のように、この発明によれば、塗布形成された有機発光層の厚さを同じにでき、さらに第1電極−第2電極間に流れる電流を制御することができるので、単画素内の発光ムラの無い状態で、その発光量を制御することができる。その結果、発光量を制御可能で発光ムラの無い大型発光パネルを提供することができる。
本発明の有機発光素子の好ましい態様として、複数設けられている前記第2隔壁のうちの一部の第2隔壁が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体であるように構成できる。
この発明によれば、複数設けられている第2隔壁のうちの一部の第2隔壁が所定のパターンで設けられた絶縁性構造体であるので、例えば第2隔壁を、第1電極を有する前記積層体と第1電極を有さない前記絶縁性構造体とに分けて設けることができる。こうした設置方法は、第1電極の単位面積あたりの形成密度を任意に設定するのに便利である。また、絶縁性構造体を光学材料で形成すれば、有機発光層で生じた光を屈折透過させて表示面側に出光させることができ、第2隔壁を形成しても発光面積を減少させない。
本発明の有機発光素子の好ましい態様として、前記第2隔壁の一部又は全部が前記第1隔壁から離間して設けられているように構成できる。
この発明によれば、第2隔壁の一部又は全部が第1隔壁から離間して設けられているので、単画素内の第1隔壁と第2隔壁とからなる閉領域を大きくすることができる。その結果、例えばインクジェットによる吐出を連続して行うことができ、また、吐出量の多いインクジェットを用いることができるので、生産性の高い有機発光素子とすることができる。さらに、閉領域を大きくすることにより閉領域を構成する隔壁の数が少なくなるので、有機発光層が塗布形成された発光面積の減少を防ぐことができる。
本発明の有機発光素子の好ましい態様として、前記第2隔壁同士が離間して設けられているように構成できる。
この発明によれば、第2隔壁同士が離間して設けられているので、第2隔壁同士で閉領域が形成されない。その結果、例えばインクジェットによる吐出を単画素内の長手方向に連続して行うことができ、生産性の高い有機発光素子とすることができる。さらに、閉領域を構成する隔壁の数が少なくなるので、有機発光層が塗布形成された発光面積の減少を防ぐことができる。
本発明の有機発光素子の好ましい態様として、前記単画素の平面積0.25以上であるように構成できる。
この発明によれば、単画素の平面積0.25以上であるので、サイン・ディスプレイ等のように、単画素が大きい発光素子を有する大型パネルに好適である。
本発明の有機発光素子の好ましい態様として、前記積層体の単位面積あたりの形成密度が前記単画素内に設けられた各部で同じ又は所定の差をもつように構成できる。
この発明によれば、積層体の単位面積あたりの形成密度が単画素内に設けられた各部で同じ又は所定の差をもつようにするので、第1電極と第2電極との間に一定電圧を印加した場合での第1電極−第2電極間の電流値を、単画素内の各部において一定値又は所定の差をもつ値とすることができる。積層体の単位面積あたりの形成密度を各部で同じにした場合には、厚さが同一となるように形成された各部の有機発光層に対し、一定の電流値を流すので、その有機発光層での発光輝度又は発光量をムラのないディスプレイ用途に好ましく適用することができる。一方、積層体の単位面積あたりの形成密度を各部で所定の差をもつようにした場合には、駆動制御を行わなくても発光分布をもたせることができるので、デザイン性を重視した大きな装飾パネル用途に好ましく適用することができる。
上記課題を解決するための本発明の有機発光トランジスタは、上記本発明の有機発光素子と、当該有機発光素子が備える第1電極と第2電極との間に一定電圧を印加する第1電圧供給手段と、当該有機発光素子が備える第1電極と補助電極との間に可変電圧を印加する第2電圧供給手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、上記第1電圧供給手段と上記第2電圧供給手段とを有するので、第1電極と第2電極との間に一定電圧を印加すると共に第1電極と補助電極との間に可変電圧を印加することができる。その結果、制御された電圧により電荷量を鋭敏に変化させることができ、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
上記課題を解決するための本発明の発光表示装置は、複数の発光部をマトリクス状に配置した発光表示装置であって、前記複数の発光部の各々は、上記本発明の有機発光素子を有することを特徴とする。
この発明によれば、均一な有機発光層が形成された多数の単画素を有する有機発光素子を備えたサイン・ディスプレイ等の大型発光パネルとすることができる。
上記課題を解決するための本発明の有機トランジスタ素子は、基材と、当該基材上に設けられた補助電極と、少なくとも当該補助電極を覆うように設けられた第1絶縁層と、当該第1絶縁層上に設けられた電荷注入層と、前記第1絶縁層上又は前記電荷注入層上に所定のパターンで設けられた第1電極及び第2絶縁層からなる積層体と、当該積層体が設けられていない前記電荷注入層上に形成された有機半導体層と、少なくとも当該有機半導体層を覆うように設けられた第2電極とで少なくとも構成された単素子を有する有機トランジスタ素子であって、前記単素子は、隣接する他の単素子との間で前記有機半導体層を区画する第1隔壁と、当該第1隔壁同士の間に設けられて前記有機半導体層の厚さが均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁とを有し、前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、前記積層体であり、前記第2絶縁層は、前記第1電極の上面での電荷の発生を抑制するように該第1電極と同じ幅で該第1電極上に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、例えば使用するインクジェットの吐出量を考慮して第2隔壁の形成位置を決めれば、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間の電荷注入層上に有機半導体層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機半導体層の厚さが同じになり、有機トランジスタ素子を構成する単素子内のキャリア移動度等の特性をムラの無いものとすることができる。
本発明の有機トランジスタ素子の好ましい態様として、複数設けられている前記第2隔壁のうちの一部の第2隔壁が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体であるように構成できる。
本発明の有機発光素子によれば、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間の電荷注入層上に有機発光層形成用インキを一定量塗布することができるので、塗布形成された有機発光層の厚さが同じになり、単画素内の発光輝度にムラが無く、さらには、パネル全体としても発光ムラの無いものとすることができる。また、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間に設けられた有機発光層に第1電極からの電荷を注入することができる。さらに、第2絶縁層の存在によって、第1電極と第2電極との間に一定電圧が印加された場合での第1電極−第2電極間の電流値を抑制できるので、補助電極と第1電極との間に印加する電圧を制御することにより、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
以上のように、本発明の有機発光素子によれば、塗布形成された有機発光層の厚さを同じにでき、さらに第1電極−第2電極間に流れる電流を制御することができるので、単画素内の発光ムラの無い状態で、その発光量を制御することができる。その結果、発光量を制御可能で発光ムラの無い大型発光パネルを提供することができる。
また、本発明の有機発光トランジスタによれば、第1電極と第2電極との間に一定電圧を印加すると共に第1電極と補助電極との間に可変電圧を印加することができるので、制御された電圧により電荷量を鋭敏に変化させることができ、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
また、本発明の発光表示装置によれば、均一な有機発光層が形成された多数の単画素を有する有機発光素子を備えたサイン・ディスプレイ等の大型発光パネルとすることができる。
また、本発明の有機トランジスタ素子によれば、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間の電荷注入層上に有機半導体層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機半導体層の厚さが同じになり、有機トランジスタ素子を構成する単素子内のキャリア移動度等の特性をムラの無いものとすることができる。
また、本発明の有機発光素子である有機EL素子によれば、第1隔壁と第2隔壁との間又は第2隔壁同士間の電荷注入層上に有機発光層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機発光層の厚さが同じになり、有機EL素子を構成する単画素内の発光輝度にムラが無く、さらには、有機ELパネル全体としても発光ムラの無いものとすることができる。
以下、本発明の有機発光素子、有機発光トランジスタ及び発光表示装置について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、その技術的範囲に有する限り以下に示す各実施形態に限定されない。
[有機発光素子]
図1〜図7は、本発明の有機発光素子の構成例を示す模式断面図である。本発明の有機発光素子10は、有機EL素子構造と縦型FET構造とを有する電界効果型の有機発光トランジスタ素子であり、例えば図1を参照すれば、基材1と、基材1上に設けられた補助電極2と、少なくとも補助電極2を覆うように設けられた第1絶縁層3と、第1絶縁層3上に設けられた電荷注入層6と、第1絶縁層3上又は電荷注入層4上に所定のパターンで設けられた第1電極5及び第2絶縁層6からなる積層体9と、積層体9が設けられていない電荷注入層4上に塗布形成された有機発光層7と、少なくとも有機発光層7を覆うように設けられた第2電極8とで少なくとも構成された単画素Aを多数有している。また、単画素A内には、図1等に示すように、絶縁性構造体13が設けられている。
本発明の有機発光素子10は、図1及び図2に示す例では、第1電極5の下面が電荷注入層4に接する構造であり、補助電極2と第1電極5との間に印加されるゲート電圧Vによって電荷(正孔又は電子)が発生し、その電荷は、第1電極5と第2電極8との間に印加されるドレイン電圧Vによって第1電極5から第2電極8に向かって運ばれる。本発明においては、第1電極5と第2電極8との間に一定の電界(ドレイン電圧V)を印加すると共に、補助電極2と第1電極5との間に印加するゲート電圧Vを可変させることにより、電荷の発生量を制御することができ、その結果、その電荷が有機発光層7に運ばれ、第2電極8から供給された電荷と再結合して発光する発光量が制御される。
こうした制御は、第1電極5上に電荷注入抑制作用を奏する第2絶縁層6を設けたことにより実現し、図2に示すように、第1電極5と第2電極8との間に一定電圧(ドレイン電圧V)を印加した場合、第1電極5の上面での電荷の発生が第2絶縁層6の存在により抑制されると共に、第2電極8に向かう電荷の流れが抑制される。その結果、電荷は第2絶縁層6で覆われていない下面5a又はエッヂ部(端部)5bで発生して第2電極8に向かうことになるので、第1電極5と第2電極8との間に一定電圧(ドレイン電圧V)が印加された場合での第1電極−第2電極間の電流値を抑制できる。その結果、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧(ゲート電圧V)を制御して電荷の発生をアシストすることにより、第1電極5での電荷の発生量を制御して発光量を制御することができる。
本発明では、第1電極5を陽極とし、第2電極8を陰極として構成してもよいし、第1電極5を陰極とし、第2電極8を陽極として構成してもよい。第1電極5と第2電極8とが何れの極性を持つものであっても、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧を制御して電荷量を鋭敏に変化させることができ、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。なお、第1電極5が陽極で第2電極8が陰極である場合には、第1電極5に接する電荷注入層4は正孔注入層であり、第2電極8の接する側に電荷注入層が設けられる場合にはその電荷注入層は電子注入層である。一方、第1電極5が陰極で第2電極8が陽極である場合には、第1電極5に接する電荷注入層4は電子注入層であり、第2電極8の接する側に電荷注入層が設けられる場合にはその電荷注入層は正孔注入層である。
本発明の有機発光素子10は、図1に示すように、第1電極5が電荷注入層4上に形成され、且つ第1電極5の下面5aが電荷注入層4に接する形態の「トップコンタクト型」であってもよいし、図5に示すように、第1電極5が第1絶縁層3上に形成され、且つ第1電極5のエッヂ(両端部)5b,5bが電荷注入層4に接する形態の「ボトムコンタクト型」であってもよい。こうした形態であれば、電荷注入層4と有機発光層7とを少なくとも含む有機材料からなる層(以下、有機層という。)としては、種々の積層態様を例示でき、例えば正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層を含むものであってもよく、これらの各層を適宜組み合わせたものであってもよい。また、有機発光層7中に正孔輸送材料や電子輸送材料を含有させてもよい。
さらに、本発明の有機発光素子は、トップエミッション型の発光トランジスタ素子であってもよいし、ボトムエミッション型の発光トランジスタ素子であってもよく、いずれの形態にするかによって、構成される層の光透過性が設計される。なお、本願で示す有機発光素子の断面構成図は、有機発光トランジスタの単画素A(一ピクセル)を示している。したがって、この単画素A毎に所定の発光色を発光する有機発光層7を形成することにより、カラーディスプレイ等の発光表示装置を形成することができる。
(隔壁)
有機発光素子10を構成する単画素Aは、その単画素A内では同じ発光色を呈し、発光制御可能な最小単位である。この単画素Aは、図1〜図7に示すように、隣接する他の単画素との間で有機発光層7を区画する第1隔壁11と、第1隔壁11同士の間に設けられて有機発光層7の塗工厚Tが均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁12とを有し、第1隔壁11及び第2隔壁12の少なくとも一方が、前記積層体9であるように構成されている。したがって、第1電極5及び第2絶縁層6からなる積層体9によって、第1隔壁11が構成されていてもよいし、第2隔壁12が構成されていてもよいし、第1隔壁11と第2隔壁12の両方が構成されていてもよい。第1隔壁11と第2隔壁12が積層体9によって構成されない場合には、絶縁材料からなる隔壁が第1隔壁11又は第2隔壁12として設けられる。
また、図1等に示すように、複数設けられている第2隔壁12のうちの一部の第2隔壁12が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体13であるように構成することができる。こうすることにより、例えば第2隔壁を、第1電極5を有する積層体9からなる第2隔壁12と、第1電極5を有さない絶縁性構造体13からなる第2隔壁12とに分けて設けることができる。こうした設置方法は、第1電極5の単位面積あたりの形成密度を任意に設定するのに便利である。また、絶縁性構造体13を光学材料で形成すれば、有機発光層7で生じた光を屈折透過させて表示面側に出光させることができ、絶縁性構造体13からなる第2隔壁12を形成しても発光面積を減少させないという利点がある。
なお、単画素A内には電荷注入層4、有機発光層7等の各種の層が設けられるが、それらの各層は、例えば図9〜図17に示すように、隔壁により分割された所定の塗布領域D内に形成される。
第1隔壁11は、隣接する他の単画素との間で有機発光層7を区画し、有機発光素子10を有する発光表示装置の平面上に発光色毎に区分けする領域を形成するものである。第1隔壁11は、図1に示すように第1絶縁層3上に設けられていてもよいし、図3に示すように補助電極2上に設けられていてもよいし、図4に示すように基材1上に設けられていてもよい。第1隔壁11の形成材料としては、従来、隔壁材料として使用されている各種の材料、例えば、感光性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。第1隔壁11の形成手段としては、採用される隔壁材料に適した手段で形成でき、例えば、厚膜印刷法を用いたり、感光性レジストを用いたパターニングにより形成したりすることができる。
第1隔壁11は、有機発光層7等の有機層を区画することを目的に形成されるので、その上面の位置は、通常、有機発光層7よりも高い位置に形成されていることが好ましい。また、第1隔壁11の幅も特に限定されない。
第2隔壁12は、第1隔壁11同士の間に設けられて有機発光層7の塗工厚Tが均一になるように区画するための隔壁である。第2隔壁12は、単画素Aの横断面に現れる個数として、少なくとも1以上設けられていることが望ましい。
第2隔壁12として、図1等に示すように、第1電極5を有する積層体9と、第1電極5を有さない絶縁性構造体13とを交互に形成してもよい。こうすることにより、塗布領域D内の有機発光層7の体積Vを一定にした状態で、単画素内での単位面積あたりの第1電極5の形成密度を一定にすることができるので、各塗布領域D内の有機発光層7に供給される電荷量を同じにすることができる。具体的には、第1電極5と第2電極8との間には一定電圧(V)が印加されると共に、補助電極2と第1電極5との間にも可変電圧(V)が印加されるので、図2に示すように、第1電極5の下面5aで発生した電荷が、積層体9の左側の有機発光層7に運ばれる量と、積層体9の右側の有機発光層7に運ばれる量とが同じになり、再結合により発光する発光量を各塗布領域Dで同程度にすることができる。
このように、第1電極5の単位面積あたりの形成密度を単画素A内の各部で同じであるように構成すれば、第1電極5と第2電極8との間に一定電圧を印加した場合での第1電極−第2電極間の電流値を、単画素A内の各部において一定とすることができる。その結果、厚さが同一となるように形成された各部の有機発光層7に対し、一定の電流値を流すので、その有機発光層7での発光輝度又は発光量をムラのないものとすることができる。
図1に示す隔壁形態は、単画素Aを区画する第1隔壁11が第1絶縁層3上に設けられ、第2隔壁12が区画内の電荷注入層4上に設けられている。この形態の第2隔壁12は、単画素Aの横断面を領域Sα,Sβに分割する絶縁性構造体13と、SαとSβの各領域の横断面を複数の領域(S1,S2,S3,S4)に分割する積層体9とで構成されている。詳しくは、第2隔壁12のうち、符号SαとSβを構成する絶縁性構造体13は、積層体9が有する第1電極5の形成密度が単画素A内で均一になるように所定の位置に所定の大きさで設けられる。また、積層体9は、絶縁性構造体13の有無を問わず、通常、積層体9が有する第1電極5の形成密度が単画素A内で均一になるように所定の位置に所定の大きさで設けられる。図1において、符号SαとSβは、第1隔壁11と絶縁性構造体13との間隔を示しており、符号S1とS4は、第1隔壁11と積層体9との間隔を示しており、符号S2とS3は、積層体9と絶縁性構造体13との間隔を示している。これらの間隔は、各部の有機発光層7の厚さTが同じになるように設定されている。なお、第1隔壁11の高さ(厚さ)T4、積層体9の高さ(厚さ)T2及び絶縁性構造体13の高さ(厚さ)T3は、通常、それらの上面の位置が、有機発光層7の上面の位置と同じかそれよりも高いように構成されている。
各部の有機発光層7の厚さTを同じにする手段として、例えば有機発光層7をインクジェット法で形成する場合、第1隔壁11と第2隔壁12とで単画素Aを分割した塗布領域Dに充填される有機発光層7を、例えば後述の図9、図13及び図15に示すように、所定の体積Vになるように設定する。このように単画素A内を、所定の体積Vの有機発光層7を形成できるように分割すれば、その体積Vと同じ容量を1ショットで吐出できるインクジェット装置を用いることにより、あるいは、その体積Vと同じ容量を一定回数のショットで吐出できるインクジェット装置を用いることにより、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さTも同じになる。逆に、既存のインクジェット装置の1ショットあたりの吐出量あるいは一定回数のショットあたりの容量に合わせて塗布領域Dを形成すれば、新たなインクジェット装置を用いなくてもよいという利点がある。
なお、単画素A内の各塗布領域Dに有機発光層形成用インキを吐出するインクジェット装置は、同時に複数用いられるのが通常であるが、その場合、全て同じ吐出量のインクジェット装置を用いてもよいし、異なる吐出量のインクジェット装置を用いてもよい。異なる吐出量のインクジェット装置を用いた場合には、そのインクジェット装置が担当する塗布領域Dの体積Vは、その吐出量に合わせて形成されるので、単画素A内の塗布領域Dの体積が全て同じであるとは限らず、例えば後述の図9、図13及び図15に示すような同形状が繰り返された同体積の塗布領域Dでなくてもよい。
また、各部の有機発光層7の厚さTを同じにする手段として、例えば有機発光層7を転写法で形成する場合も上記同様にすることが好ましい。なお、転写法で有機発光層7を形成する方法について簡単に説明すれば、転写法は、先ず、単画素A内の塗布領域Dに対応した印刷版を用い、有機発光層形成用インキを例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の方法で印刷版上に塗工した有機発光層形成用インキを塗布領域Dに転写する方法である。こうした転写法は、塗布領域Dに対応した印刷版を形成し、正確な位置合わせをした後に転写する必要があるのでやや煩雑であるが、その点を許容すれば上記のインクジェット装置を用いた場合と同様の効果を奏する。
一方、積層体9や絶縁性構造体13からなる第2隔壁間に設けられた塗布領域についても上記と同様である。なお、図1に示す例では、積層体9の間に絶縁性構造体13を配置して、積層体9により分割する領域S1とS2、又はS3とS4の間隔を同じにしている。これは、第1電極5が担う電界領域をほぼ同じにしたためである。具体的には、第1電極5と第2電極8との間には一定電圧(V)が印加されると共に、補助電極2と第1電極5との間にも可変電圧(V)が印加されるので、図2に示すように、第1電極5の下面5aで発生した電荷が、第1隔壁11側(S1側又はS4側)の有機発光層7に運ばれる量と、隣接する絶縁性構造体13側(S2側又はS3側)の有機発光層7に運ばれる量とのバランスをとり、各有機発光層7に供給される電荷量を同じにし、再結合により発光する発光量を各塗布領域Dで同程度にすることができる。なお、ここで説明したのは、各塗布領域Dでの発光量の調整手段の一例であり、上記手段に限定されず、可変電圧の制御等、上記以外の方法でも調整可能である。
図3に示す有機発光素子20の隔壁形態は、単画素Aを区画する第1隔壁11が補助電極2上に設けられている点が上記図1の隔壁形態と異なるが、それ以外は同じであるので、ここでは同一の符号を用いてその説明を省略する。また、図4に示す有機発光素子30の隔壁形態も、単画素Aを区画する第1隔壁11が基材1上に設けられている点が上記図1の隔壁形態と異なるが、それ以外は同じであるので、ここでは同一の符号を用いてその説明を省略する。
図5に示す有機発光素子40の隔壁形態は、第2隔壁12のうちの絶縁性構造体13が第1絶縁層3上に設けられ、電荷注入層4が隔壁間の第1絶縁層3上に設けられている点が上記図4に示す有機発光素子30の隔壁形態と異なるが、それ以外は同じであるので、ここでは同一の符号を用いてその説明を省略する。なお、図5に示す有機発光素子40において、第1絶縁層3上の絶縁性構造体13の代わりに、第1電極5を有する積層体9が設けられていてもよいが、この場合、下記の図6の場合と同様、第1電極5から発生する電荷はその端部(両端部)から生じて電荷注入層4に注入される。
図6に示す有機発光素子50の隔壁形態は、第1電極5を有する積層体9が等間隔で第1絶縁層3上に設けられている点が上記図4及び図5に示す有機発光素子30,40の隔壁形態と異なるが、それ以外は同じであるので、ここでは同一の符号を用いてその説明を省略する。この有機発光素子50では、電荷注入層4が隔壁間の第1絶縁層3上に設けられ、有機発光層7がその電荷注入層3上に設けられている。また、この隔壁形態においては、第1電極5から発生する電荷は、第1電極5の端部(両端部)5b,5bから生じて電荷注入層4に注入されるので、第1電極5の厚さT1は電荷注入層4に電荷を注入できる最低限の厚さが必要である。
図7に示す有機発光素子60の隔壁形態は、第1電極5を、第1隔壁11を含めた全ての隔壁に対して交互に設けた例であり、その他の点は図6の隔壁形態と同じであるので同一の構成については同一の符号を用いてその説明を省略する。この形態においては、第1隔壁11に設けられた第1電極5は、電荷がその端部5bから電荷注入層4に注入することになるので、下面5aから電荷注入層4に注入する第2隔壁12の場合とは電荷注入量が異なってくる。したがって、この隔壁形態においては、第1隔壁11に設けられた第1電極5の厚さにより規定される端部5bの面積と、第2隔壁12に設けられた第1電極5の下面5aの面積とが任意に調整されることが望ましい。
以上のように、図1〜図7に示す有機発光素子を例示して本発明の有機発光素子を説明したが、本発明の有機発光素子の形態は、その特徴を有する範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記のように、第1隔壁11は、第1絶縁層3上に設けられていてもよいし、補助電極2上に設けられていてもよいし、基材1上に設けられていてもよいし、また、第1電極5を有するものであってもよい。また、第2隔壁12は、全て積層体9で構成されていてもよいし、積層体9と絶縁性構造体13とで任意に構成されていてもよい。また、第2隔壁12の形成も、電荷注入層4上に設けられていてもよいし、第1絶縁層3上に設けられていてもよい。また、第2隔壁12が絶縁性構造体13である場合には、補助電極2上に設けられていてもよいし、基材1上に設けられていてもよい。
ここで、有機トランジスタ素子と有機EL素子について説明する。上記形態において、有機発光層7の代わりに有機半導体層を設ければ、有機トランジスタ素子を構成することができる。すなわち、本発明の有機トランジスタ素子(図示しない)は、図1を例にして説明すれば、基材1と、基材1上に設けられた補助電極2と、少なくとも補助電極2を覆うように設けられた第1絶縁層3と、第1絶縁層3上に設けられた電荷注入層4と、第1絶縁層3上又は電荷注入層4上に所定のパターンで設けられた第1電極5及び第2絶縁層6からなる積層体9と、積層体9が設けられていない電荷注入層4上に塗布形成された有機半導体層(図1の有機発光層7と同形態。)と、少なくとも有機半導体層を覆うように設けられた第2電極8とで少なくとも構成された単素子を多数有している。この有機トランジスタ素子において、単素子は、隣接する他の単素子との間で有機半導体層を区画する第1隔壁11と、第1隔壁11同士の間に設けられて有機半導体層の塗工厚が均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁12とを有し、第1隔壁11及び第2隔壁12の少なくとも一方が積層体9であるように構成されている。さらに、複数設けられている第2隔壁12のうちの一部の第2隔壁が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体13であるように構成できる。なお、構成の詳細は、図1〜図7を用いて説明した有機発光素子の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
こうした有機トランジスタ素子によれば、例えば使用するインクジェットの吐出量を考慮して第2隔壁12の形成位置を決めれば、第1隔壁11と第2隔壁12との間又は第2隔壁12,12同士間の電荷注入層4上に有機半導体層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機半導体層の厚さが同じになり、有機トランジスタ素子を構成する単素子内のキャリア移動度等の特性をムラの無いものとすることができるという効果を奏する。
また、上記も有機発光トランジスタ素子と有機トランジスタ素子はいずれもトランジスタ構造を有する素子構造であるが、ダイオード構造の有機EL素子とすることもできる。図8は、本発明の有機EL素子の一例を示す模式断面図である。本発明の有機EL素子70は、図8に示すように、基材61と、基材61上に設けられたA電極62と、少なくともA電極62を覆うように設けられた電荷注入層63と、A電極62上又は電荷注入層63上に所定のパターンで設けられた絶縁性構造体13と、絶縁性構造体13が設けられていない電荷注入層63上に塗布形成された有機発光層64と、少なくとも有機発光層64を覆うように設けられたB電極65とで少なくとも構成された単画素Aを多数有している。この単画素Aは、隣接する他の単画素との間で有機発光層を区画する絶縁性の第1隔壁11と、第1隔壁11同士の間に設けられて有機発光層の塗工厚が均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁12とを有し、その第2隔壁12が絶縁性構造体13であるように構成されている。なお、構成の詳細は、図1〜図7を用いて説明した有機発光素子の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
こうした有機EL素子70によれば、例えば使用するインクジェットの吐出量を考慮して第2隔壁12の形成位置を決めれば、第1隔壁11と第2隔壁12との間又は第2隔壁12,12同士間の電荷注入層63上に有機発光層形成用インキを一定量塗布することができる。その結果、塗布形成された有機発光層64の厚さが同じになり、有機EL素子70を構成する単画素内の発光輝度にムラが無く、さらには、有機ELパネル全体としても発光ムラの無いものとすることができる。なお、有機EL素子70の好ましい態様として、電荷注入層63が塗布形成された層であるように構成できる。
(隔壁の平面形態)
次に、第1隔壁11と第2隔壁12とで構成される単画素Aの平面形態について、図9〜図19を参照しつつ説明する。
図9は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第1隔壁11と第2隔壁12とにより格子状に形成されている。こうした格子状の隔壁形態により、単画素A内に形成された塗布領域Dの体積を同じにできるので、その塗布領域D内に同一量の有機発光層形成用インキを塗布形成等により充填すれば、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さTを同一厚さにすることができる。
図10は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第2隔壁12が対向する第1隔壁11間にすだれ状に形成されることによって、第1隔壁11と第2隔壁12とにより、有機発光層7を設ける塗布領域Dが同一体積ですだれ状に形成されていると共に、第2隔壁同士12,12は接続することなく離間して設けられている。こうした形態は、第2隔壁同士12,12で閉領域を形成せず、すだれ状の塗布領域Dを形成するので、その塗布領域D内に例えばインクジェットノズルをその長手方向に一定ピッチ又は一定速度で移動させながら順次吐出させれば、各塗布領域D内に形成された有機発光層7の厚さTを各部で同一厚さにすることができる。また、転写法を用いる場合には、印刷版の形状を隔壁形態に対応して形成し、その印刷版に有機発光層形成用インキを塗布した後に転写することにより、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さを均一にすることができると共に、他の塗布領域D内の有機発光層7の厚さと同じ厚さにすることができる。なお、図10においては、すだれ状の第2隔壁12を直線状に形成しているが、他の形態であってもよく、例えば、第1隔壁11の対向する辺の間を繋ぐ、ジグザグ状の第2隔壁12であってもよいし、正弦波のような曲線状の第2隔壁12であってもよい。
図11は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第1隔壁11が単画素Aの四辺を区画し、第2隔壁12が第1隔壁11に接続されることなく離間して設けられている。こうした形態は、第1隔壁11と第2隔壁12とで単画素A内に閉領域を形成しないので、例えばインクジェットによる吐出を連続して行うことができ、生産性の高い有機発光素子とすることができる。具体的には、図11を平面視した場合の上下方向に延びる第2隔壁12は、上下端部で第1隔壁11には接続せず、左右方向に並設されている。こうした隔壁形態により、単画素A内に小領域の塗布領域Dは形成されていないが、例えばインクジェットノズルをその長手方向に一定ピッチ又は一定速度で移動させながら順次吐出させれば、有機発光層7の厚さTを各部で同一厚さにすることができる。また、転写法を用いる場合には、印刷版の形状を隔壁形態に対応して形成し、その印刷版に有機発光層形成用インキを塗布した後に転写することにより、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さを均一にすることができると共に、他の塗布領域D内の有機発光層7の厚さと同じ厚さにすることができる。このように閉領域を形成しないことは、隔壁自体の占有面積が若干ではあるが減ることになるので、図10の場合に比べて開口率が向上するという利点がある。なお、図11においても、離間した第2隔壁12を直線状に形成しているが、他の形態であってもよく、例えば、ジグザグ状の第2隔壁12であってもよいし、正弦波のような曲線状の第2隔壁12であってもよい。
図12は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第1隔壁11が単画素Aの四辺を区画し、第2隔壁12のうちの一部の第2隔壁12を、第1隔壁11及び第2隔壁12に接続することなく離間して設けている。より具体的には、第1隔壁11で区画された単画素A内に、ある程度の大きさからなる塗布領域Dを第2隔壁12で格子状に形成し、さらにその塗布領域D内に、第1隔壁11及び第2隔壁12のいずれにも接続しない態様で第2隔壁12を設けている。こうした形態は、第1隔壁11と第2隔壁12等で形成された塗布領域D内で、例えばインクジェットによる吐出を連続して行うことができるので、生産性の高い有機発光素子とすることができる。また、転写法においても、上記説明したのと同様である。
図13は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第1隔壁11と第2隔壁12とによりハニカム状に形成されている。こうしたハニカム状の隔壁形態により、単画素A内に形成された塗布領域Dの体積を同じにできるので、その塗布領域D内に同一量の有機発光層形成用インキを塗布形成等により充填すれば、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さTを同一厚さにすることができる。
図14は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、図13のハニカム状の隔壁形態を変形したものであり、図13に示すハニカム状の第2隔壁12の一部として、120°間隔で放射状に構成された柱状体のみを、それぞれが離間するように残したものである。こうした形態は、第2隔壁同士12,12で閉領域を形成せず、規則的で連続した塗布領域Dを形成するので、その塗布領域D内に例えばインクジェットノズルをその長手方向に一定ピッチ又は一定速度で移動させながら順次吐出させれば、各塗布領域D内に形成された有機発光層7の厚さTを各部で同一厚さにすることができる。また、転写法においても、上記説明したのと同様である。
図15は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、第1隔壁11と第2隔壁12とにより塗布領域Dを丸形状に形成したものである。こうした隔壁形態により、単画素A内に形成された丸形状の塗布領域Dの体積を同じにできるので、その塗布領域D内に同一量の有機発光層形成用インキを塗布形成等により充填すれば、各塗布領域D内の有機発光層7の厚さTを同一厚さにすることができる。
図16は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。この隔壁形態は、図15に示す形態の反転形態であり、詳しくは、図15における塗布領域D部分を第2隔壁12とし、図15における第2隔壁12部分を塗布領域Dとしたものである。こうした隔壁形態は、第2隔壁同士12,12で閉領域を形成せず、規則的で連続した塗布領域Dを形成するので、その塗布領域D内に例えばインクジェットノズルをその長手方向に一定ピッチ又は一定速度で移動させながら順次吐出させれば、各塗布領域D内に形成された有機発光層7の厚さTを各部で同一厚さにすることができる。また、転写法においても、上記説明したのと同様である。
図17は、第1隔壁と第2隔壁からなる隔壁形態の他の一例を示す平面図である。また、図18及び図19は、図17に示す隔壁形態の説明図である。この隔壁形態は、3×3の計9個の単画素Aを示したものである。各単画素A内には、図10に示したような第2隔壁12が第1隔壁11の対向辺間に直線状に形成されている。そして、第2隔壁12,12間には、絶縁性構造体13が第1隔壁11と第2隔壁12とから離間した形態で、第2隔壁12に沿って設けられている。
こうした隔壁形態についてさらに具体例を挙げて説明する。図17に示す隔壁形態の作製手順のみについて着目し、他の構成(例えば、第2絶縁層3、電荷注入層4等)の形成順については省略すれば、先ず、第1隔壁11を例えば2mm×2mmの四角形状に形成した後、図18に示すように、絶縁性構造体13を第1隔壁11から例えば0.35mm離間するように形成すると共に、各絶縁性構造体13,13間も例えば0.35mm離間するように形成する。次いで、第1電極5を有する積層体9を隣接する第1隔壁11や絶縁性構造体13との間隔Sが一定になるように形成する。このように形成することによって、規則的で連続した塗布領域Dを形成するので、その塗布領域D内に例えばインクジェットノズルをその長手方向に一定ピッチ又は一定速度で移動させながら順次吐出させれば、各塗布領域D内に形成された有機発光層7の厚さTを各部で同一厚さにすることができる。なお、図17〜図19の隔壁形態の作製工程において、電荷注入層4を塗布形成する場合には、第1隔壁11を形成した後に電荷注入層4を塗布形成してもよいし、絶縁性構造体13を形成した後に電荷注入層4を塗布形成してもよい。また、有機発光層7の塗布形成は、積層体9を形成した後に塗布形成される。
上記の隔壁形態は図9〜図19に示したものに限定されず、例えば塗布領域Dが長方形でも楕円形でもその他の形状でも構わない。また、上記の隔壁形態は、単画素Aの大きさが例えば0.25mm以上であるような、サイン・ディスプレイ等の大型パネルに特に好適である。なお、上記の0.25mm以上の好適な単画の形態は、正方形でも長方形でも他の多角形でもよいし、円形でも楕円形でも、他の形態であってもよい。
次に、隔壁の物性について説明する。本発明で適用される第1隔壁11及び第2隔壁12の表面エネルギーは特に限定されず、その表面が親インキ性であってもよいし、撥インキ性であってもよい。第1隔壁11及び第2隔壁12の一方又は両方を親インキ性の壁面を有するように構成すれば、有機発光層形成用インキが隔壁面に沿って容易に広がることができ、有機発光層7の厚さが均一になるのをアシストすることができる。一方、第1隔壁11及び第2隔壁12の一方又は両方を撥インキ性の壁面を有するように構成すれば、有機発光層形成用インキが隔壁上面を越えるように広がらないので、(1)撥インキ性をもっていない隔壁に比較すると高さが必要なく(すなわち有機発光層7より少しだけ高ければ十分に隔壁として機能する)、また、(2)インキ滴下後の膜厚よりも隔壁の高さが低くても有機発光層形成用インキが隔壁上面を越えるように広がったりしないという利点がある。いずれにおいても、この発明によれば、単画素内の有機発光層の厚さを一定にするのに有利である。
本発明においては、第1隔壁11及び第2隔壁12の両方が撥インキ性であるように構成することが好ましく、有機発光層形成用インキが隔壁を越えるように広がらない。その結果、上記(1)(2)と同様の作用効果を奏し、単画素内の有機発光層の厚さを一定にするのに有利である。
なお、隔壁の壁面を親インキ性にする手段としては、例えば、プラズマやUV等を用いた表面処理や、隔壁に親インキ性を持つ材料を含有させる等の手段を挙げることができる。一方、隔壁の壁面を撥インキ性にする手段も上記同様、例えば、プラズマやUV等を用いた表面処理や隔壁に撥インキ性を持つ材料を含有させる等の手段を挙げることができる。
第1隔壁11及び/又は第2隔壁12の色は、透明でも着色されていてもよい。例えば、発光方向側の隔壁面を黒色としてもよく、トップエミッション型である場合には隔壁の上面側を黒色とし、ボトムエミッション型である場合には隔壁の下面側を黒色とすればよい。なお、隔壁全体を黒色としてもよい。こうした隔壁は、カラーフィルタのブラックマトリクスに相当する機能を奏し、画像を引き締める効果がある。
また、隔壁を透明又は半透明とすれば、発光した光を透過させることができるので、隔壁によって有機発光層7の厚さを均一にすることができると同時に、実質的な開口率が低下するのを防ぐことができるという利点がある。特に、有機発光層7で生じた光を屈折透過させて表示面側に出光させることができるような所定の屈折率を有する光学材料で形成すれば、第2隔壁を形成しても発光面積を減少させないという利点がある。
また、上記の場合において、第2隔壁12の上面位置と有機発光層7の上面位置との関係は特に限定されないが、通常は、第2隔壁12の上面の方が有機発光層7の上面よりも高いように構成されている。こうした形態により、電荷注入層4上に塗布した有機発光層形成用インキが第2隔壁11を越えて隣接する塗布領域に流入しないので、単画素A内に形成された有機発光層7の各部の厚さTは均一となり、発光ムラが生じない。なお、第2隔壁12の上面と有機発光層上面のギャップは、通常、50nm以上であることが好ましい。
特に、第1隔壁11及び第2隔壁12の両方が撥インキ性である場合には、第1隔壁11及び第2隔壁12の上面が有機発光層7の上面と同じ又は少なくとも50nm高いように構成することが好ましい。こうすることにより、有機発光層形成用インキは隔壁を越えて隣接する単画素A内又は塗布領域D内に流入することはない。なお、隔壁上面と有機発光層上面のギャップは、第2電極8の形成を考慮して、20μm以内であることが好ましい。
以上のような隔壁形態を採用してなる本発明の有機発光素子において、その単画素A内に塗布形成された有機発光層7の厚さTの単画素A内の各部でのバラツキは、平均厚さの±10%以内であることが好ましく、±5%以内であることが特に好ましい。そのバラツキが±10%を超えると、単画素A内での発光ムラ乃至隣接する単画素間での発光ムラが認識されることがある。
以上説明したように、本発明の有機発光素子によれば、有機発光素子を構成する個々の単画素Aが、隣接する他の単画素との間で有機発光層7を区画する第1隔壁11と、その第1隔壁11同士の間に設けられて有機発光層7の塗工厚Tが均一になるように区画する少なくとも1以上の第2隔壁12とを有するので、例えば使用するインクジェットの吐出量を考慮して第2隔壁12の形成位置を決めれば、第1隔壁11と第2隔壁12との間又は第2隔壁同士12,12間の電荷注入層4上に有機発光層形成用インキを一定量塗布(転写塗布も含む。)することができる。その結果、塗布形成された有機発光層7の厚さTが同じになり、単画素A内の発光輝度にムラが無く、さらには、パネル全体としても発光ムラの無いものとすることができる。また、本発明の有機発光素子によれば、第1隔壁11及び第2隔壁12の少なくとも一方が、所定のパターンで設けられた第1電極5及び第2絶縁層6からなる積層体9であるので、第1隔壁11と第2隔壁12との間又は第2隔壁同士12,12間に設けられた有機発光層7に第1電極5からの電荷を注入することができる。こうした本発明の有機発光素子は、塗布形成された有機発光層7の厚さTを同じにでき、さらに第1電極5−第2電極8間に流れる電流を制御することができるので、単画素A内の発光ムラの無い状態で、その発光量を制御することができる。その結果、発光量を制御可能で発光ムラの無い大型発光パネルを提供することができる。
こうした効果は、同様の形態の有機トランジスタ素子も、図8に例示した形態の有機EL素子も同様に奏することができる。
以下に、隔壁以外の各構成について詳しく説明する。
(基材)
基材1は、特に限定されるものではなく、積層する各層の材質等により適宜決めることができ、例えば、Al等の金属、ガラス、石英又は樹脂等の各種の材料からなるものを用いることができる。光を基材側から出射させるボトムエミッション構造の有機発光素子の場合には、透明又は半透明になる材料で基材が形成されることが好ましいが、光を第2電極8側から出射させるトップエミッション構造の有機発光素子の場合には、必ずしも透明又は半透明になる材料を用いる必要はなく、不透明材料で基材を形成してもよい。
特に好ましくは、有機EL素子の基材として一般的に用いられている各種のものを用いることができ、例えば、用途に応じてフレキシブルな材質や硬質な材質等からなるものが選択される。具体的には、例えば、ガラス、石英、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等の材質からなる基材を挙げることができる。基材1の形状としては、枚葉状でも連続状でもよく、具体的な形状としては、例えばカード状、フィルム状、ディスク状、チップ状等を挙げることができる。
なお、図8に例示した形態の有機EL素子において、基材61は前記の基材1に相当し、前記の各技術的内容を適用できる。
(電極)
本発明を構成する電極としては、補助電極2、第1電極5及び第2電極8がある。これら各電極の電極材料としては、金属、導電性酸化物、導電性高分子等の材料が用いられる。
第1電極5は、第1絶縁層3上に所定のパターンで設けられる。その所定のパターンは特に限定されないが、ライン幅が1〜500μm程度でラインピッチが1〜500μm程度の櫛形の第1電極5や、格子幅が1〜500μm程度で格子ピッチが1〜500μm程度の格子形の第1電極5を一例として挙げることができる。なお、第1電極5の形状は、櫛形や格子状に限定されず、菱形や円形等の各種の形状で形成できるし、その線幅やピッチも特に限定されず、また、各線幅やピッチがそれぞれ同じ幅でなくてもよい。第1電極5の厚さT1は電荷注入層4の形成形態によっても異なるが、例えば図1に示すように、電荷注入層4上に第1電極5を設けた場合には、電荷は主に第1電極5の下面から発生するので、その厚さは特に限定されず、例えば10〜200nm程度であればよい。一方、例えば図5に示すように、第1電極間に電荷注入層4を設けた場合には、電荷は主に第1電極5の端部から発生するので、第1電極5の厚さは、電荷注入層4に電荷を注入できる最低限の厚さが必要であり、例えば10〜500nm程度で形成することが好ましい。
補助電極2の形成材料としては、例えば、ITO(インジウム錫オキサイド)、酸化インジウム、IZO(インジウム亜鉛オキサイド)、SnO、ZnO等の透明導電膜、金、クロムのような仕事関数の大きな金属、Al、Agのような一般的な金属、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子等を挙げることができる。この補助電極2は基材1上に設けられるが、基材1と補助電極2との間にはバリア層や平滑層等が設けられていてもよい。
また、第1電極5又は第2電極8を陰極とする場合の形成材料としては、アルミ、銀等の単体金属、MgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金、Li、Caをはじめとするアルカリ金属類、LiF等のアルカリ金属類の合金のような仕事関数の小さな金属等を挙げることができる。
また、第1電極5又は第2電極8を陽極とする場合の形成材料としては、その陽極と接する有機層(電荷注入層又は発光層)の構成材料とオーミック接触を形成する金属であって補助電極2や上記陰極に用いられる電極材料と同様の電極材料を挙げることができるが、好ましくは金、クロムのような仕事関数の大きな金属材料や、ITO(インジウム錫オキサイド)、酸化インジウム、IZO(インジウム亜鉛オキサイド)、SnO、ZnO等の透明導電膜、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子が挙げられる。
補助電極2、第1電極5及び第2電極8は、上記の電極材料で形成された単層構造の電極であってもよいし、複数の電極材料で形成された積層構造の電極であってもよい。なお、後述するように、第2絶縁層6の形成材料として光照射により除去可能となる感光性材料が用いられる場合には、第1電極5の形成材料としてその感光性材料を透過しない材料を用いることが好ましく、補助電極2の形成材料としてその感光性材料の露光波長を透過する材料を用いることが好ましい。これらの各電極の厚さは特に限定されないが、通常、10〜1000nmの範囲内である。
有機発光素子がボトムエミッション構造である場合には、有機発光層7よりも下側に位置する電極は、透明又は半透明になっていることが好ましく、トップエミッション構造である場合には、有機発光層7よりも上側に位置する電極は、透明又は半透明になっていることが好ましい。透明材料としては、上記の透明導電膜、金属薄膜、導電性高分子膜を用いることができる。なお、下側、上側とは、本発明で示す図を平面視したときの形態について、その上下方向における下側、上側を意味している。
上記の各電極は、真空蒸着、スパッタリング、CVD等の真空プロセス又は塗布により形成され、その膜厚は使用する材料等によっても異なるが、例えば10nm〜1000nm程度であることが好ましい。なお、有機発光層7や電荷注入層4等のような有機層の上に電極を成膜する場合は、電極成膜時にその有機層に加わるダメージを軽減するための保護層(図示しない)を有機層上に設けてもよい。保護層は、電極をスパッタリング法等で有機層上に成膜する場合に電極形成前に予め設けられるものであり、例えば、Au、Ag、Al等の半透明膜やZnS、ZnSe等の無機半導体膜等の蒸着膜又はスパッタ膜のように、成膜時にダメージを与え難いものが1〜500nm程度の厚さで予め成膜されることが好ましい。
なお、図8に例示した形態の有機EL素子においては、A電極62は前記の第1電極5に相当し、B電極65は前記の第2電極8に相当するものとして、前記の各技術的内容を適用できる。
(第1絶縁層)
第1絶縁層3は、補助電極2上に設けられるものであり、SiO、SiN、A1等の無機材料や、ポリクロロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデン、シアノエチルプルラン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノール、ポリサルホン、ポリカーボネート、ポリイミド等の有機材料や、一般的に使用されている市販のレジスト材料で形成できる。この第1絶縁層3は、上記の材料で形成された単層構造の絶縁層であってもよいし、複数の材料で形成された積層構造の絶縁層であってもよい。なお、後述するように、第2絶縁層6の形成材料として光照射により除去可能となる感光性材料が用いられる場合には、第1絶縁層3の形成材料としてその感光性材料の露光波長を透過する材料を用いることが好ましい。
特に本発明においては、製造コストや製造容易性の観点から、一般的に使用されているレジスト材料を好ましく用いることができ、スクリーン印刷法、スピンコート法、キャスト法、引き上げ法、転写法、インクジェット法等やフォトリソグラフ法により所定のパターンに形成できる。なお、上記の無機材料からなる第1絶縁層3については、CVD法等の既存パターンプロセスを用いて形成できる。第1絶縁層3の厚さは薄いほど好ましいが、薄すぎると補助電極2と第1電極5との間の漏れ電流が大きくなり易いので、通常、0.001〜5.0μm程度であることが好ましい。
有機発光素子がボトムエミッション構造である場合には、この第1絶縁層3は有機発光層7よりも下側に位置するので、透明又は半透明になっていることが好ましく、トップエミッション構造である場合には、透明又は半透明の必要はない。
(第2絶縁層)
第2絶縁層6は、第1電極5上に設けられて、第2電極8に対向する第1電極5上面での電荷(正孔又は電子。以下同じ。)の発生を抑制する電荷発生抑制層として作用し、第1電極5上面で発生して第2電極8に向かう電荷の流れを抑制する。本発明では、この第2絶縁層6を第2電極8の対向面である第1電極5上面に設けたので、第1電極5で発生する電荷を、第2絶縁層6が設けられていない下面及び/又はエッヂ部で発生させることができる。第1電極5の下面やエッヂ部での電荷発生量は、補助電極2と第1電極5との間に印加されるゲート電圧Vで制御され、発生した電荷は、第1電極5と第2電極8との間に印加されたドレイン電圧Vにより第2電極8に向かう。本発明では、補助電極2と第1電極5との間に印加するゲート電圧Vを制御することにより、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
第2絶縁層6は、上記作用を奏すれば各種の形成材料で形成することができる。第2絶縁層6としては、絶縁性の無機膜や有機膜を例示でき、例えば、SiO、SiN、A1等の無機絶縁材料で形成したものであってもよいし、一般的な有機絶縁材料、例えば、ポリクロロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデン、シアノエチルプルラン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノール、ポリサルホン、ポリカーボネート、ポリイミド等の有機絶縁材料で形成したものであってもよい。また、この第2絶縁層6は、上記の材料で形成された単層構造の電荷注入抑制層であってもよいし、複数の材料で形成された積層構造の電荷注入抑制層であってもよい。第2絶縁層6は、真空蒸着、スパッタリング、CVD等の真空プロセス又は塗布により形成され、その膜厚は使用する材料等によっても異なるが、例えば0.001μm〜10μm程度であることが好ましい。
また、第2絶縁層6として、例えば光照射により除去可能となる感光性材料からなる膜、より具体的にはポジ型のレジスト膜とすることができる。第2絶縁層6の形成材料としてポジ型の感光性材料を用いた場合には、その感光性材料を遮光性の第1電極5を覆うように第1絶縁層3上に設けた後に基材1側から露光して第1電極5間に設けられたポジ型の感光性材料のみを容易且つ寸法精度よく除去することができ、その結果、第1電極5上にその第1電極5と平面視で同じ大きさで寸法精度よく第2絶縁層6を形成することができる。
この第2絶縁層6は、少なくとも、第2電極8に対向する第1電極5上面に設けられる。このように第2絶縁層6を形成することにより、第2電極8に対向する第1電極5面では電荷は発生せず、小面積のエッヂ部で電荷が発生する。その結果、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧(ゲート電圧)を制御することにより、電荷量(正孔発生量)を鋭敏に変化させることができ、第1電極−第2電極間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
(有機層)
本願では、有機発光層7や電荷注入層4等の有機材料からなる層を有機層と言うが、こうした有機層は、必要に応じて電荷輸送層等を加えたもの、又は、電荷注入物質を含むものであれば特に限定されず、例えば図1に示す電荷注入層4と有機発光層7との積層形態のほか、電荷輸送層を加えたものや電荷輸送材料を含有させたもの等を挙げることができる。より具体的には、陽極側から、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層等を順次設けたものであってもよいし、必要に応じて任意の層を省略したものであってもよい。有機層を構成する上記各層は、素子の構成や構成材料の種類等に応じ、適切な厚さ(例えば0.1nm〜1μmの範囲内)で形成される。なお、有機層を構成する各層の厚さが厚すぎる場合には、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になって発光効率が悪くなることがあり、各層の厚さが薄すぎる場合には、ピンホール等が発生して電界を印加しても十分な輝度が得られないことがある。
有機発光層7の形成材料としては、有機EL素子の発光層として一般的に用いられている材料であれば特に限定されず、例えば色素系発光材料、金属錯体系発光材料、高分子系発光材料等を挙げることができる。
色素系発光材料としては、例えば、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を挙げることができる。また、金属錯体系発光材料としては、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等、中心金属に、Al、Zn、Be等、又はTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体等を挙げることができる。また、高分子系発光材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレノン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、及びそれらの共重合体等を挙げることができる。
有機発光層7中には、発光効率の向上や発光波長を変化させる等の目的でドーピング剤等の添加剤を添加するようにしてもよい。ドーピング剤としては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体等を挙げることができる。
電荷注入層4の形成材料としては、例えば、有機発光層7の発光材料に例示した化合物の他、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、ポリアセン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウムなどの酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの誘導体等を挙げることができる。
また、第2電極8の有機発光層7側には、第2電極用の電荷注入層を設けてもよい。例えば第2電極8を陰極とした場合における電荷(電子)注入層の形成材料としては、有機発光層7の発光材料に例示した化合物の他、アルミニウム、フッ化リチウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、酸化アルミニウム、酸化ストロンチウム、カルシウム、ポリメチルメタクリレートポリスチレンスルホン酸ナトリウム、リチウム、セシウム、フッ化セシウム等のようにアルカリ金属類、及びアルカリ金属類のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体等を挙げることができる。
第1電極5を陽極とした場合における電荷(正孔)輸送層の形成材料としては、フタロシアニン、ナフタロシアニン、ポリフィリン、オキサジアゾール、トリフェニルアミン、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、ピラゾリン、テトラヒドロイミダゾール、ヒドラゾン、スチルベン、ペンタセン、ポリチオフェン若しくはブタジエン、又はこれらの誘導体等、正孔輸送材料として通常使用されるものを用いることができる。また、電荷輸送層の形成材料として市販されている、例えばポリ(3、4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(略称PEDOT/PSS、バイエル社製、商品名;Baytron P AI4083、水溶液として市販。)等も使用することができる。電荷輸送層は、こうした化合物を含有した電荷輸送層形成用塗液を用いて形成される。なお、これらの電荷輸送材料は、上記の有機発光層7内に混ぜてもよいし、上記の電荷注入層4内に混ぜてもよい。
また、電荷輸送層を有機発光層7の第2電極8側に設けてもよい。例えば第2電極8を陰極とした場合における電荷(電子)輸送層の形成材料としては、アントラキノジメタン、フルオレニリデンメタン、テトラシアノエチレン、フルオレノン、ジフェノキノンオキサジアゾール、アントロン、チオピランジオキシド、ジフェノキノン、ベンゾキノン、マロノニトリル、ニジトロベンゼン、ニトロアントラキノン、無水マレイン酸若しくはペリレンテトラカルボン酸、又はこれらの誘導体等、電子輸送材料として通常使用されるものを用いることができる。電荷(電子)輸送層は、こうした化合物を含有した電荷輸送層形成用塗液を用いて形成される。なお、これらの電荷輸送材料は、上記の有機発光層7内に混ぜてもよいし、上記の電子注入層内に混ぜてもよい。
上述した有機発光層7や電荷注入層4等からなる有機層中には、必要に応じてオリゴマー材料又はデンドリマー材料の発光材料若しくは電荷輸送注入材料を含有させてもよい。また、有機層を構成する各層は、真空蒸着法によって成膜するか、あるいは、それぞれの形成材料をトルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調整し、その塗布液を塗布装置等を用いて塗布又は印刷等することで形成される。
なお、図8に例示した形態の有機EL素子においては、電荷注入層63は前記の電荷注入層4に相当し、有機発光層64は前記の有機発光層7に相当するものとして、前記の各技術的内容を適用できる。
(有機発光素子の製造方法)
本発明の有機発光素子の製造方法を図1の形態に基づいて説明する。図1に示す有機発光素子10の製造方法は、先ず、補助電極2が形成された基材1を準備し、その上に第1絶縁層3を形成する。次いで、第1絶縁層3上に、単画素Aを区画する第1隔壁11を形成した後、その区画内に電荷注入層4を形成する。次いで、その電荷注入層4上に、所定パターンからなる絶縁性構造体13を形成した後、所定のパターンからなる第1電極5を形成し、その第1電極5上に第1電極5と平面視で同じ大きさの第2絶縁層6を形成して積層体9を形成する。この積層体9と前記の絶縁性構造体13は第2隔壁12として作用し、その第2隔壁12,12間及び第2隔壁12と第1隔壁11との間に均一厚さTからなる有機発光層7を形成する。その後、全体を覆うように第2電極8を形成して、図1に示す形態の有機発光素子10を製造する。
本発明の有機発光素子は、こうした手順で製造したものに限定されるものではなく、他の手順で製造したものであってもよい。また、他の層が付加された場合には、その層の特性に応じて製造方法を任意に変更することが好ましい。
また、図3に示すように、第1隔壁11が補助電極2上に形成されている有機発光素子20においては、先ず、補助電極2が形成された基材1を準備し、補助電極2上に単画素Aを区画する第1隔壁11を形成する。次いで、その区画内に第1絶縁層3と電荷注入層4を順次形成する。次いで、上記と同様に、絶縁性構造体13、積層体9、有機発光層7、第2電極8を順次形成して、図3に示す形態の有機発光素子20を製造する。
また、図4に示すように、第1隔壁11が基材1上に形成されている有機発光素子30においては、先ず、補助電極2が形成された基材1を準備した後、単画素Aを区画する第1隔壁11を形成する部位の補助電極2を除去する。次いで、所定の位置に第1隔壁11を形成した後、第1隔壁11により形成された区画内に第1絶縁層3と電荷注入層4を順次形成する。次いで、上記と同様に、絶縁性構造体13、積層体9、有機発光層7、第2電極8を順次形成して、図4に示す形態の有機発光素子30を製造する。
また、図5に示すように、図4の隔壁形態において絶縁性構造体13のみが第1絶縁層3上に形成されている有機発光素子40においては、先ず、補助電極2が形成された基材1を準備した後、単画素Aを区画する第1隔壁11を形成する部位の補助電極2を除去する。次いで、所定の位置に第1隔壁11を形成した後、第1隔壁11により形成された区画内に第1絶縁層3を形成し、その後、第1絶縁層3上に、所定パターンからなる絶縁性構造体13を形成し、次いで、第1隔壁11と絶縁性構造体13との間に電荷注入層4を形成する。次いで、その電荷注入層4上に積層体9を形成する。次いで、上記同様、有機発光層7、第2電極8を順次形成して、図5に示す形態の有機発光素子40を製造する。
また、図6に示すように、第2隔壁12全てが第1絶縁層3上に形成されている有機発光素子50においては、上記の図4と図5と同様に、基材上に、第1隔壁11、補助電極2、第1絶縁層3を順に形成し、その後、第1絶縁層3上に、所定パターンで積層体9を形成する。次いで、第2隔壁12,12間及び第2隔壁12と第1隔壁11との間に電荷注入層4を形成した後、その電荷注入層4上に均一厚さTからなる有機発光層7を形成する。その後、全体を覆うように第2電極8を形成して、図6に示す形態の有機発光素子50を製造する。
また、図7に示すように、第1隔壁11の下に第1電極5が形成されている有機発光素子60においては、図1と同様にして第1絶縁層3を形成した後、単画素Aを区画するための第1隔壁11を設ける位置に第1電極5を形成する。次いで、その第1電極5上に、第1電極5と平面視で同じ大きさの第1隔壁11を形成して単画素Aを区画する。その後、その区画内に電荷注入層4を形成し、次いで、その電荷注入層4上に所定のパターンからなる第1電極5を形成し、その第1電極5上に第1電極5と平面視で同じ大きさの第2絶縁層6を形成して積層体9を形成する。また、区画内の電荷注入層4上に所定のパターンからなる絶縁性構造体13を形成する。前記の積層体9は第2隔壁12として作用し、また、前記の絶縁性構造体13も第2隔壁12として作用し、これらの第2隔壁12,12間及び第2隔壁12と第1隔壁11との間に均一厚さTからなる有機発光層7を形成する。その後、全体を覆うように第2電極8を形成して、図7に示す形態の有機発光素子60を製造する。
なお、図8に示す有機EL素子70も上記の有機発光素子と同様に製造することができる。
(有機発光トランジスタ及び発光表示装置)
次に、本発明の有機発光トランジスタ及び発光表示装置について説明するが、以下により限定されるものではない。本発明の有機発光トランジスタは、上述した本発明の有機発光素子がシート状基材の上にマトリクス配置されたものであり、上記本発明の有機発光素子と、その有機発光素子が備える第1電極5と第2電極8との間に一定電圧(ドレイン電圧V)を印加する第1電圧供給手段と、その有機発光素子が備える第1電極5と補助電極2との間に可変電圧(ゲート電圧V)を印加する第2電圧供給手段とを有する。
本発明の発光表示装置は、複数の発光部をマトリクス状に配置した発光表示装置であって、その複数の発光部の各々が、上記本発明の有機発光素子を有している。図20は、本発明の有機発光素子を内蔵した典型的な発光表示装置の一例を示す概略図であり、図21は、発光表示装置内の各画素(単位素子)180として設けられた本発明の有機発光素子を有する有機発光トランジスタの一例を示す回路概略図である。この発光表示装置は、各画素(単位素子)180が1つのスイッチングトランジスタを有する例を示している。
図21に示す各画素180は、縦横に配列された第一スイッチング配線187と第二スイッチング配線188とに接続されている。第一スイッチング配線187及び第二スイッチング配線188は、図20に示すように、電圧制御回路164に接続され、その電圧制御回路164は、画像信号供給源163に接続されている。なお、図20及び図21中の符号186はグランド配線であり、符号189は定電圧印加線である。
図21において、第一スイッチングトランジスタ183のソース193aは、第二スイッチング配線188に接続され、ゲート194aは、第一スイッチング配線187に接続され、ドレイン195aは、有機発光トランジスタ140の補助電極2及び電圧保持用コンデンサ185の一方の端子に接続されている。また、電圧保持用コンデンサ185の他方の端子は、グランド186に接続されている。有機発光トランジスタ140の第2電極8は、グランド186に接続され、有機発光トランジスタ140の第1電極5は、定電圧印加線189に接続されている。
次に、図21に示す回路の動作について説明する。第一スイッチング配線187に電圧が印加されると、第一スイッチングトランジスタ183のゲート194aに電圧が印加される。これにより、ソース193aとドレイン195aとの間に導通が生じる。この状態において、第二スイッチング配線188に電圧が印加されると、ドレイン195aに電圧が印加され、電圧保持用コンデンサ185に電荷が貯えられる。これにより、第一スイッチング配線187又は第二スイッチング配線188に印加する電圧をオフにしても、有機発光トランジスタ140の補助電極2に、電圧保持用コンデンサ185に貯えられた電荷が消滅するまで電圧が印加され続ける。有機発光トランジスタ140の第1電極5に電圧が印加されることにより、第1電極5と第2電極8との間が導通し、定電圧供給線189から有機発光トランジスタ140を通過してグランド186に電流が流れ、有機発光トランジスタ140が発光する。
図22は、発光表示装置内の各画素(単位素子)181として設けられた本発明の有機発光素子を有する有機発光トランジスタの他の一例を示す回路概略図である。この発光表示装置は、各画素(単位素子)181が2つのスイッチングトランジスタを有する例を示している。
図22に示す各画素181は、図21の場合と同様、縦横に配列された第一スイッチング配線187と第二スイッチング配線188とに接続されている。第一スイッチング配線187及び第二スイッチング配線188は、図20に示すように、電圧制御回路164に接続され、その電圧制御回路164は、画像信号供給源163に接続されている。なお、図22中の符号186はグランド配線であり、符号209は電流供給線であり、符号189は定電圧印加線である。
図22において、第一スイッチングトランジスタ183のソース193aは、第二スイッチング配線188に接続され、ゲート194aは、第一スイッチング配線187に接続され、ドレイン195aは、第二スイッチングトランジスタ184のゲート194b及び電圧保持用コンデンサ185の一方の端子に接続されている。また、電圧保持用コンデンサ185の他方の端子は、グランド186に接続され、第二スイッチングトランジスタのソース193bは、電流源191に接続され、ドレイン195bは、有機発光トランジスタ140の補助電極2に接続されている。有機発光トランジスタ140の第2電極8は、グランド186に接続され、有機発光トランジスタ140の第1電極5は、定電圧印加線189に接続されている。
次に、図22に示す回路の動作について説明する。第一スイッチング配線187に電圧が印加されると、第一スイッチングトランジスタ183のゲート194aに電圧が印加される。これにより、ソース193aとドレイン195aとの間に導通が生じる。この状態において、第二スイッチング配線188に電圧が印加されると、ドレイン195aに電圧が印加され、電圧保持用コンデンサ185に電荷が貯えられる。これにより、第一スイッチング配線187又は第二スイッチング配線188に印加する電圧をオフにしても、第二スイッチングトランジスタ184のゲート194bに、電圧保持用コンデンサ185に貯えられた電荷が消滅するまで電圧が印加され続ける。第二トランジスタ184のゲート194bに電圧が印加されることにより、ソース193bとドレイン195bとの間が導通し、定電圧印加線189から有機発光トランジスタ140を通過してグランドに電流が流れ、有機発光トランジスタ140が発光する。
図20に示す画像信号供給源163は、例えばそれに内蔵又は接続されている画像情報メディアに記録されている画像情報を再生する装置や、入力された電気磁気的な情報を電気信号に変換する装置からもたらされる電気信号を、電圧制御装置164が受け取れる電気信号形態に変換して、電圧制御装置164に送る。電圧制御装置164は、画像信号供給源163からもたらされた電気信号を更に変換し、どの画素180,181をどれだけの時間発光させるかを計算し、第一スイッチング配線187及び第二スイッチング配線188に印加する電圧、時間、及びタイミングを決定する。これにより、画像情報に基づき発光表示装置は、所望の画像を表示できるようになる。なお、近接した微小画素ごとに、赤を基調にする色、緑を基調にする色、および青を基調にする色のRGB三色が発光できるようにすると、カラー表示の画像表示装置を得ることができる。
以上説明したように、本発明の有機発光トランジスタによれば、本発明の有機発光素子が備える第1電極5と第2電極8との間に一定電圧を印加する第1電圧供給手段と、本発明の有機発光素子が備える第1電極5と補助電極2との間に可変電圧を印加する第2電圧供給手段とを有するので、第1電極5と第2電極8との間に一定電圧を印加すると共に第1電極5と補助電極2との間に可変電圧を印加することができる。その結果、制御された電圧により電荷量を鋭敏に変化させることができ、第1電極5−第2電極8間に流れる電流を制御して発光量を制御することができる。
また、本発明の発光表示装置によれば、マトリクス状に配置した複数の発光部の各々が、本発明の有機発光素子を有するので、均一な有機発光層7が形成された多数の単画素Aを有する有機発光素子を備えたサイン・ディスプレイ等の大型発光パネルとすることができる
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
補助電極2としての厚さ100nmのITO膜付きのガラス基材1上に、第1絶縁層3としてPVP系のフォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:TMR−P10)をスピンコート法により300nmの厚さで成膜した。次いで、その第1絶縁層3上に、第1隔壁形成用材料としてのフォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:TFR−H)を厚さ1.0μmで成膜した後、フォトリソグラフィにより幅50μmで高さ1μmの第1隔壁11(四辺)を形成して単画素Aを区画形成すると共に、同時に、幅20μmで高さ1μmの絶縁性構造体13を形成した。次に、その区画内の第1絶縁層3上に電荷(正孔)注入層4としてのポリ3ヘキシルチオフェン(厚さ50nm)をインクジェット法により形成し、さらにその後、その電荷注入層4上に、マスク蒸着法により第1電極5(陽極)としてのAu(厚さ30nm)を成膜した後、その第1電極5を覆うようにしてポジ型のフォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:TFR−H)をスピンコート法により塗布した。その後、基材側からg、h、i線を含む露光光を照射して、第1電極(陽極)間のポジ型のフォトレジスト膜を露光し、その後、アルカリ現像液(商品名:NMD−3)で現像して、第1電極5上のみに第2絶縁層6としてのレジスト膜(厚さ1.0μm)を形成し、それ以外のレジスト膜は除去して積層体8を形成した。さらにその後、積層体9及び絶縁性構造体13間の電荷注入層4上に、有機発光材料であるポリフルオレン共重合体(アメリカンダイソース社製、商品名:ADS132GE)を厚さ80nmとなるようにインクジェット法により塗布形成した。次いで、全体を覆うように、電子注入層としてのCa(厚さ50nm)と第2電極8としてのAg(厚さ100nm)をその順で真空蒸着により積層して、実施例1の有機発光素子を作製した。
なお、この実施例1の隔壁形態は、図17に示す平面形態を採用した。単画素Aは横2.25mm×縦2.0mmであり、第1隔壁11の幅は50μm、絶縁性構造体13の幅は20μmで積層体9の幅は20μmであり、さらに絶縁性構造体13は塗布領域D内に間隔を0.35mm隔てて設け、積層体9は絶縁性構造体13間及び絶縁性構造体13と第1隔壁11との間の塗布領域D内に、その中間位置になるように左右方向に並設した。こうした隔壁で形成された塗布領域D内への有機発光層形成用インキの塗布形成は、1ショットあたり40ピコリットル吐出するインクジェット装置を用いた。隔壁は弱い撥インキ性となっており、また、第1隔壁11の上面と第2隔壁12の上面とは第2隔壁12のほうが80nm高い位置にあり、それらは有機発光層7の上面よりも870nm高い位置になるように形成した。また、有機発光層7の厚さは平均100nmであり、各部のバラツキは±5%以内に入っていた。なお、その厚さは、卓上型小型プローブ顕微鏡Nanopics1000により測定した測定数9つのデータを基にして求めた。
得られた有機発光素子の第1電極5と第2電極8との間にマイナス14Vの電圧(ドレイン電圧V)を印加しながら、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧(ゲート電圧V)を+20V〜―50Vの範囲で変化させた。そのときに得られた輝度の変化を目視観察した結果、各可変電圧下での発光ムラは認められなかった。
(実施例2)
上記実施例1と同じ層構成で各層を形成したが、隔壁形態は図17に示す形態からなる実施例2の有機発光素子を作製した。単画素Aは横2.25mm×縦2.0mmであり、第1隔壁11の幅は50μmで第3隔壁の幅は10μmであり、さらに絶縁性構造体13は第1隔壁11に接続せず、150μmピッチで左右方向に並設した。こうした隔壁で形成された塗布領域D内への電荷(正孔)注入層4としてのポリ3ヘキシルチオフェンインキの塗布形成は、1ショットあたり40ピコリットル吐出するインクジェット装置を用いた。なお、隔壁は弱い撥インキ性となっており、また、第1隔壁11の上面と絶縁性構造体13の上面とは同じ位置にあり、それらは電荷(正孔)注入層4の上面よりも950nm高い位置になるように形成した。また、電荷(正孔)注入層4の厚さは平均50nmであり、各部のバラツキは±5%以内に入っていた。次に、実施例1と同じ方法で積層体9を形成した。こうした隔壁で形成された塗布領域D内への有機発光層形成用インキの塗布形成は、1ショットあたり40ピコリットル吐出するインクジェット装置を用いた。なお、隔壁は弱い撥インキ性となっており、また、積層体9は、第1隔壁11及び絶縁性構造体13の上面よりも50nm高い位置にあり、それらは有機発光層7の上面よりも950nm高い位置になるように形成した。また、有機発光層7の厚さは平均80nmであり、各部のバラツキは±5%以内に入っていた。
得られた有機発光素子の第1電極5と第2電極8との間にマイナス14Vの電圧(ドレイン電圧V)を印加しながら、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧(ゲート電圧V)を+20V〜−50Vの範囲で変化させた。そのときに得られた輝度の変化を目視観察した結果、各可変電圧下での発光ムラは認められなかった。
(実施例3)
補助電極2としての厚さ100nmのITO膜付きのガラス基材1上に、第1絶縁層3としてPVP系のフォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:TMR−P10)をスピンコート法により300nmの厚さで成膜した。次いで、その絶縁層3上に、第1隔壁形成用材料としてのフォトレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:TFR−H)を厚さ1.0μmで成膜した後、フォトリソグラフィにより幅50μmで高さ1μmの第1隔壁11(四辺)を形成して単画素Aを区画形成すると共に、同時に、そのフォトリソグラフィにより、幅20μmで高さ1μmの絶縁性構造体13を形成した。次に、その区画内の第1絶縁層3上に、マスク蒸着法により第1電極5(陽極)としてのAu(厚さ30nm)を成膜した後、その第1電極5を覆うようにしてポジ型のレジスト(東京応化工業株式会社製、商品名:商品名:TFR−H)をスピンコート法により塗布した。その後、基材側からg、h、i線を含む露光光を照射して、第1電極5(陽極)間のポジ型のレジスト膜を露光し、その後、アルカリ現像液(商品名:NMD−3)で現像して、第1電極5上のみに第2絶縁層6としてのレジスト膜(厚さ1.0μm)を形成し、それ以外のレジスト膜は除去して積層体8を形成した。さらにその後、積層体9と絶縁性構造体13との間及び積層体9と第1隔壁11との間の第1絶縁層3上に、電荷(正孔)注入層4としてのポリ3ヘキシルチオフェン(厚さ80nm)をインクジェット法により塗布形成し、さらにその電荷注入層4上に、有機半導体材料であるポリフルオレン共重合体(アメリカンダイソース社製、商品名:ADS259BE)を厚さ80nmとなるようにインクジェット法により塗布形成した。次いで、全体を覆うように、電子注入層としてのCa(厚さ50nm)と第2電極8としてのAg(厚さ100nm)をその順で真空蒸着により積層して、実施例4の有機トランジスタを作製した。
なお、この実施例4の隔壁形態は、実施例1と同様、図17に示す平面形態を採用した。単画素Aは横2.25mm×縦2.0mmであり、第1隔壁11の幅は50μm、絶縁性構造体13の幅は20μmで積層体9の幅は20μmであり、さらに絶縁性構造体13は塗布領域D内に間隔を0.35mm隔てて設け、積層体9は絶縁性構造体13間及び絶縁性構造体13と第1隔壁11との間の塗布領域D内に、その中間位置になるように左右方向に並設した。こうした隔壁で形成された塗布領域D内への有機発光層形成用インキの塗布形成は、1ショットあたり40ピコリットル吐出するインクジェット装置を用いた。隔壁は弱い撥インキ性となっており、また、第1隔壁11の上面と第2隔壁12の上面とは第2隔壁12のほうが80nm高い位置にあり、それらは有機発光層7の上面よりも870nm高い位置になるように形成した。また、有機発光層7の厚さは平均100nmであり、各部のバラツキは±5%以内に入っていた。なお、その厚さは、卓上型小型プローブ顕微鏡Nanopics1000により測定した測定数9つのデータを基にして求めた。
得られた有機発光素子の第1電極5と第2電極8との間にマイナス14Vの電圧(ドレイン電圧V)を印加しながら、補助電極2と第1電極5との間に印加する電圧(ゲート電圧V)を+20V〜―50Vの範囲で変化させた。そのときに得られた輝度の変化を目視観察した結果、各可変電圧下での発光ムラは認められなかった。
(比較例1)
実施例1において、絶縁性構造体13と積層体9を形成しない他は、実施例1と同様にして、比較例1の有機発光素子を作製した。
(比較例2)
実施例2において、絶縁性構造体13と積層体9を形成しない他は、実施例1と同様にして、比較例2の有機発光素子を作製した。
(評価)
比較例1,2の有機発光素子の発光面を実体顕微鏡(Leica製)を用いて観察すると、いずれも目視で発光ムラが観察された。
本発明の有機発光素子の一例を示す模式断面図である。 図1の有機発光素子での電荷の流れを概念的に示す説明図である。 本発明の有機発光素子の他の一例を示す模式断面図である。 本発明の有機発光素子の他の一例を示す模式断面図である。 本発明の有機発光素子の他の一例を示す模式断面図である。 本発明の有機発光素子の他の一例を示す模式断面図である。 本発明の有機発光素子の他の一例を示す模式断面図である。 本発明の有機EL素子の一例を示す模式断面図である。 本発明に係る隔壁形態の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 本発明に係る隔壁形態の他の一例を示す平面図である。 図17に示す隔壁形態の説明図である。 図17に示す隔壁形態の説明図である。 本発明の有機発光素子を内蔵した発光表示装置の一例を示す概略図である。 発光表示装置内の各画素(単位素子)として設けられた本発明の有機発光素子を有する有機発光トランジスタの一例を示す回路概略図である。 発光表示装置内の各画素(単位素子)として設けられた本発明の有機発光素子を有する有機発光トランジスタの他の一例を示す回路概略図である。 SIT構造と有機EL素子構造とを複合させた従来の有機発光トランジスタの一例を示す断面構成図である。 ボトムコンタクト型のFET構造と有機EL素子構造とを複合させた有機発光トランジスタの一例を示す断面構成図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60 有機発光素子
1 基材
2 補助電極
3 第1絶縁層
4 第1電極
5 第1電極
5a 第1電極の底面
5b 第1電極の端面
6 第2絶縁層
7 有機発光層
8 第2電極
9 積層体
11 第1隔壁
12 第2隔壁
13 絶縁性構造体
61 基材
62 A電極
63 電荷注入層
64 有機発光層
65 B電極
70 有機EL素子
140 有機トランジスタ
163 画像信号供給源
164 電圧制御回路
180,181 画素
183 第一スイッチングトランジスタ
184 第二スイッチングトランジスタ
185 電圧保持用コンデンサ
186 グランド配線
187 第一スイッチング配線
188 第二スイッチング配線
189 定電圧印加線
193a 第一スイッチングトランジスタのソース
193b 第二スイッチングトランジスタのソース
194a 第一スイッチングトランジスタのゲート
194b 第二スイッチングトランジスタのゲート
195a 第一スイッチングトランジスタのドレイン
195b 第二スイッチングトランジスタのドレイン
209 電流供給線
ゲート電圧
ドレイン電圧
A 単画素
D 塗布領域
Sα,Sβ,S1,S2,S3,S4 領域
T 有機発光層の厚さ
T1 第1電極の厚さ
T2 第2絶縁層の厚さ
T3 絶縁性構造体の厚さ
T4 第1隔壁の厚さ

Claims (13)

  1. 基材と、当該基材上に設けられた補助電極と、少なくとも当該補助電極を覆うように設けられた第1絶縁層と、当該第1絶縁層上に設けられた電荷注入層と、前記第1絶縁層上又は前記電荷注入層上に所定のパターンで設けられた第1電極及び第2絶縁層からなる積層体と、当該積層体が設けられていない前記電荷注入層上に形成された有機発光層と、少なくとも当該有機発光層を覆うように設けられた第2電極とで少なくとも構成された単画素を有する有機発光素子であって、
    前記単画素は、隣接する他の単画素との間で前記有機発光層を区画する第1隔壁と、当該第1隔壁同士の間に設けられて前記有機発光層の厚さが均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁とを有し、
    前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、前記積層体であり、
    前記第2絶縁層は、前記第1電極の上面での電荷の発生を抑制するように該第1電極と同じ幅で該第1電極上に形成されていることを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記単画素が、一定の体積の前記有機発光層で形成されている、請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 複数設けられている前記第2隔壁のうちの一部の第2隔壁が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体である、請求項1又は2に記載の有機発光素子。
  4. 前記第2隔壁の一部又は全部が前記第1隔壁から離間して設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の有機発光素子。
  5. 前記第2隔壁同士が離間して設けられている、請求項1〜のいずれかに記載の有機発光素子。
  6. 前記第2隔壁が柱状構造体である、請求項1〜のいずれかに記載の有機発光素子。
  7. 前記単画素の平面積が0.25mm以上である、請求項1〜のいずれかに記載の有機発光素子。
  8. 前記第2隔壁の単位面積あたりの形成密度が、前記単画素内に設けられた各部で同じである、請求項1〜のいずれかに記載の有機発光素子。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の有機発光素子と、当該有機発光素子が備える第1電極と第2電極との間に一定電圧を印加する第1電圧供給手段と、当該有機発光素子が備える第1電極と補助電極との間に可変電圧を印加する第2電圧供給手段とを有することを特徴とする有機発光トランジスタ。
  10. 複数の発光部をマトリクス状に配置した発光表示装置であって、前記複数の発光部の各々は、請求項1〜8のいずれかに記載の有機発光素子を有することを特徴とする発光表示装置。
  11. 基材と、当該基材上に設けられた補助電極と、少なくとも当該補助電極を覆うように設けられた第1絶縁層と、当該第1絶縁層上に設けられた電荷注入層と、前記第1絶縁層上又は前記電荷注入層上に所定のパターンで設けられた第1電極及び第2絶縁層からなる積層体と、当該積層体が設けられていない前記電荷注入層上に形成された有機半導体層と、少なくとも当該有機半導体層を覆うように設けられた第2電極とで少なくとも構成された単素子を有する有機トランジスタ素子であって、
    前記単素子は、隣接する他の単素子との間で前記有機半導体層を区画する第1隔壁と、当該第1隔壁同士の間に設けられて前記有機半導体層の厚さが均一になるように区画する、少なくとも1以上の第2隔壁とを有し、
    前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、前記積層体であり、
    前記第2絶縁層は、前記第1電極の上面での電荷の発生を抑制するように該第1電極と同じ幅で該第1電極上に形成されていることを特徴とする有機トランジスタ素子。
  12. 前記単素子が、一定の体積の前記有機半導体層で形成されている、請求項11に記載の有機トランジスタ素子。
  13. 複数設けられている前記第2隔壁のうちの一部の第2隔壁が、所定のパターンで設けられた絶縁性構造体である、請求項11又は12に記載の有機トランジスタ素子。
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