JP2003324203A - 静電誘導型トランジスタ - Google Patents

静電誘導型トランジスタ

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JP2003324203A
JP2003324203A JP2002129161A JP2002129161A JP2003324203A JP 2003324203 A JP2003324203 A JP 2003324203A JP 2002129161 A JP2002129161 A JP 2002129161A JP 2002129161 A JP2002129161 A JP 2002129161A JP 2003324203 A JP2003324203 A JP 2003324203A
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hyperbranched polymer
electrode
static induction
induction transistor
semiconductor layer
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Inventor
Motohiro Yamahara
基裕 山原
Akiyoshi Fujii
暁義 藤井
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性高分子を用いた静電誘導型トランジス
タの特性および/または信頼性を改善する。 【解決手段】 本発明の静電誘導型トランジスタ30
は、第1電極1と、第2電極2と、これらの間に設けら
れ、且つ、第1電極1と第2電極2との間の電流通路で
ある半導体層3と、半導体層3の中に埋め込まれた第3
電極4とを備え、第3電極4に印加する電圧を制御する
ことにより、第1電極1と第2電極2との間の電流量を
制御する。半導体層3は第1の超分岐高分子を含む。さ
らに、半導体層3は、第1の超分岐高分子を介した非共
有結合的相互作用による自己組織化構造を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電誘導型トランジ
スタに関し、特に半導体層が有機高分子を含むトランジ
スタおよびそれを用いた機能複合化素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(TFT)に代
表されるアクティブ素子を用いたアクティブマトリクス
液晶表示装置は、CRTと同等以上の高画質を有し、且
つ、CRTよりも低消費電力で省スペースといった利点
を有することから、ノート型パソコン、デスクトップ型
パソコン、ワークステーション等のモニターや液晶テレ
ビ等としても使用されている。しかし、アクティブマト
リクス液晶表示装置は、CRTと比較して、価格が高
く、更に普及していく為には、一層の低価格化が求めら
れている。
【0003】また、最近では有機エレクトロルミネッセ
ンス(有機EL、OLED)の発光素子についてもアク
ティブ素子を用いて駆動させるアクティブマトリクス有
機ELの開発も盛んであり、有機ELのアクティブ素子
についても低価格化が求められている。
【0004】低価格化の手法の一つとして、比較的簡便
な方法で作製できるという利点を有する有機薄膜半導体
を用いた電界効果型トランジスタ(有機FET、有機T
FT)をアクティブ素子に適用することが考えられてい
る。
【0005】現行のアモルファスシリコンやポリシリコ
ンTFTの絶縁層や半導体層を作製するプラズマ化学気
相成長(CVD)装置や、電極形成に使用するスパッタ
装置は高額である。また、CVD法は230〜350度
と高く、また、クリーニング等の保守を頻繁に行う必要
があり、スルートップが低い。一方、有機FET等を作
製する塗布装置、インクジェット装置等はCVD装置や
スパッタ装置と比較して安価であり、成膜温度が低く、
メンテナンスが簡単である。従って、液晶表示装置や有
機EL等の表示装置に有機FETを適用した場合は、大
幅な低コスト化が期待できる。
【0006】一般的な有機TFTは、ガラス等の透明基
板、ゲート電極、ゲート絶縁層、ドレイン電極、ソース
電極、および有機半導体膜の構成からなる。ゲート電圧
を変化させることで、ゲート絶縁層と有機半導体膜の界
面の電荷量を過剰、或いは不足にし、ドレイン電極とソ
ース電極との間を流れるドレイン電流の大きさを変化さ
せ、スイッチングを行う。
【0007】特開昭63−076378号公報は、有機
半導体膜としてポリチオフェンやポリチオフェン誘導体
の膜を用いて有機TFTを作製することを開示してい
る。また、Yen−Yi Lin,David J.G
undlach,ShelbyF.Nelson,an
d Thomas N.Jackson,IEEE T
ransaction on Electron De
vice,Vol.44,No.8 p.1325(1
997)には、ペンタセンを用いて有機TFTを作製す
ることが開示されている。
【0008】上記ペンタセンを用いた場合、蒸着法を用
いなければならず、特性を向上するのに高結晶化等の課
題がある。また、加工性を向上する為にペンタセン誘導
体を用いて、可溶性にしたものも検討させているが、充
分な特性は得られていない。
【0009】また、ポリチオフェンやポリチオフェン誘
導体、チオフェンオリゴマーを用いた有機半導体は、電
解重合法や溶液塗布法等で、容易に薄膜を形成できるな
ど成形性に優れることから、応用開発が進められている
が、未だ充分な特性は得られていない。
【0010】一方、有機材料の特性を生かしたトランジ
スタの構造が研究されており、その中に静電誘導型トラ
ンジスタがある。静電誘導型トランジスタは一般に、ソ
ース電極、半導体層、ドレイン電極、及び半導体層に埋
め込まれたゲート電極を有する。静電誘導型トランジス
タの一種であるショットキーゲート静電誘導型トランジ
スタでは、半導体層とゲート電極とがショットキー接合
しており、これにより半導体層に空乏層が形成される。
この空乏層の広がりは、ゲート電圧によって変化する。
従って、このトランジスタではゲート電圧を変化させる
ことによってチャネル幅を制御し、ソース−ドレイン間
の電流値を変化させて、スイッチングを行う。
【0011】また、静電誘導型トランジスタを用いた発
光素子の研究も行われている。例えば、工藤一浩,Ja
pan Hardcopy 2001論文集,p.14
1(2001)には、ホール輸送層としてN,N′−D
iphenyl−N,N′−dinaphthilbe
nzdine(α−NPD)、発光層としてTris
(8−quinolinolate)aluminum
(Alq3)を用いて静電誘導型発光トランジスタ素子
を作製することが開示されている。
【0012】近年、デンドリマーやハイパーブランチポ
リマーといった超分岐高分子が注目されている。デンド
リマーやハイパーブランチポリマーは非晶質であり、有
機溶媒に可溶であり、機能性基を導入可能な末端が多く
存在する等の特徴がある。そこで、L.L.Mille
rら;J.Am.Chem.Soc.,1997,11
9,1005には、4級ピリジニウム塩を結合した1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド残基
を分岐末端に有するポリアミドアミンデンドリマーが、
等方的な電子伝導性を有し、この導電性は分岐末端構造
の空間的な重なり合いによるπ電子相互作用によること
が示されている。また、特開2000−336171号
公報には、分岐末端にホール(正孔)伝導性構造を有
し、カルボニル基とベンゼン環を含むπ電子共役系を含
まないデンドロンを用いたデンドリマーとそれを用いた
光電変換デバイスについて開示されている。
【0013】以下、共役系高分子に代表され、超分岐高
分子を含まない導電性高分子を「従来の導電性高分子」
と呼ぶことにする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の導電性高
分子を用いた機能素子については、高い電荷伝導性は分
子鎖の配向方向にあり、高分子の構造の影響を受ける。
【0015】さらに、従来の導電性高分子は、一般に、
剛直で、不溶不融性のものが多い。そこで、溶融性や溶
解性の付与または向上のために側鎖を導入したポリマー
誘導体やオリゴマーが用いられている(例えば、特開平
4−133351号公報、特開昭63−76378号公
報および特開平5−110069号公報参照)。しかし
ながら、側鎖を導入すると高分子鎖の柔軟性が高くな
り、使用温度範囲にガラス転移点が発現し、その結果、
ミクロブラウン運動によるサーモクロミズムが生じ、π
電子の共役長が短くなり、温度に対する特性の安定性が
低下するという問題が発生する。
【0016】また、オリゴマーを用いると、信頼性が低
下するなど問題が生じる。また、オリゴマ−を利用した
系では充分な移動度が得られておらず、重合度を上げる
か、あるいは、特開平7−206599号報等に記載さ
れている様に配向膜を用いて導電性有機化合物の配向性
を高める等の対策が必要である。さらに、共役系高分子
は、酸素や水分の影響を受け易く、劣化し易いという問
題がある。
【0017】上述したように、従来の有機FET素子
は、十分な電気特性が得られておらず、安定性に乏し
く、且つ、寿命が短いという課題がある。
【0018】また、上記の静電誘導型発光トランジスタ
では、半導体層のホール輸送層及び発光層は低分子から
形成されており、蒸着法を用いて膜形成される。従っ
て、真空プロセスが不可欠となるので、製造コストの上
昇などの問題が生じる。また、上記半導体層が低分子か
ら形成されているので、発光効率が低く、発熱量が多い
ために、その熱による有機化合物の溶融、結晶化、熱分
解等が膜及び素子特性の劣化や破壊をもたらすという問
題がある。
【0019】本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、導電性高分子を用いた静電誘導
型トランジスタの特性および/または信頼性を改善する
ことにある。
【0020】また、本発明は、複数の機能を備えた半導
体層を有する静電誘導型機能複合化トランジスタ素子を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の静電誘導型トラ
ンジスタは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と
前記第2電極との間に設けられ、且つ、前記第1電極と
前記第2電極との間の電流通路である半導体層と、前記
半導体層の中に埋め込まれた第3電極とを備え、前記第
3電極に印加する電圧を制御することにより、前記第1
電極と前記第2電極との間の電流量を制御する静電誘導
型トランジスタであって、前記半導体層は少なくとも第
1の半導体層を有し、前記第1の半導体層は第1の超分
岐高分子を含み、且つ前記第1の超分岐高分子を介した
非共有結合的相互作用による自己組織化構造を有し、こ
れにより、上記の課題が解決される。
【0022】前記第1の超分岐高分子は例えば、円盤状
の立体構造を有する。
【0023】前記第1の超分岐高分子は例えば、球状の
立体構造を有する。
【0024】前記第1の超分岐高分子は例えば、ロッド
状の立体構造を有する。
【0025】前記第1の超分岐高分子は例えば、一軸配
向している。
【0026】前記第1の超分岐高分子は、デンドリマー
であることが好ましい。
【0027】前記第1の超分岐高分子は、中心構造と、
前記中心構造に結合した周囲構造とを有し、前記周囲構
造は、前記中心構造に結合されている複数の超分岐構造
単位によって形成された繰り返し構造および、前記繰り
返し構造に結合した官能基を有し、前記官能基が発光機
能を有してもよい。
【0028】前記第1の超分岐高分子は、中心構造と、
前記中心構造に結合した周囲構造とを有し、前記周囲構
造は、前記中心構造に結合されている複数の超分岐構造
単位によって形成された繰り返し構造を含み、前記複数
の超分岐構造単位のうち、前記中心構造に最近接の超分
岐構造単位以外の超分岐構造単位の少なくとも1つが、
発光機能を有してもよい。
【0029】前記半導体層はさらに第2の半導体層を有
し、前記第2の半導体層は発光機能を有してもよい。
【0030】前記第2の半導体層は、第2の超分岐高分
子を含み、且つ前記第2の超分岐高分子を介した非共有
結合的相互作用による自己組織化構造を有してもよい。
【0031】前記半導体層は、前記第1の超分岐高分子
と前記第2の超分岐高分子との間の非共有結合的相互作
用による自己組織化構造を有してもよい。
【0032】前記第2の超分岐高分子は、円盤状の立体
構造を有してもよい。
【0033】前記第2の超分岐高分子は、球状の立体構
造を有してもよい。
【0034】前記第2の超分岐高分子は、ロッド状の立
体構造を有してもよい。
【0035】前記第2の超分岐高分子は、デンドリマー
であってもよい。
【0036】前記第3電極と前記半導体層とがショット
キー接合していてもよい。
【0037】前記第3電極と前記半導体層との間に絶縁
層を有し、前記第3電極と前記半導体層とが絶縁されて
いてもよい。
【0038】前記第3電極が第3の超分岐高分子を含ん
でもよい。
【0039】本発明の他の静電誘導型トランジスタは、
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極
との間に設けられ、かつ、第1の超分岐高分子を含む機
能層とを有する静電誘導型トランジスタであって、前記
機能層は、前記第1の超分岐高分子を介した非共有結合
的相互作用による自己組織化構造を有し、前記第1の超
分岐高分子は、導電性を有する中心構造と、前記中心構
造に結合された半導体性を有する周囲構造とを有し、前
記中心構造は第3電極として機能し、かつ、前記周囲構
造は前記第1電極と前記第2電極との間の電流通路とし
て機能し、前記第3電極に印加する電圧を制御すること
により、前記第1電極と前記第2電極との間の電流量を
制御し、これにより、上記の課題が解決される。
【0040】前記機能層において、前記第1の超分岐高
分子の前記中心構造が、前記第1電極および前記第2電
極の面内で略一軸配向していてもよい。
【0041】前記第1の超分岐高分子は例えば、円盤状
の立体構造を有する。
【0042】前記第1の超分岐高分子は例えば、ロッド
状の立体構造を有する。
【0043】前記第1の超分岐高分子は、デンドリマー
であることが好ましい。
【0044】前記周囲構造は、前記中心構造に直接結合
された内殻構造と、前記内殻構造に結合された外殻構造
とを有し、前記内殻構造が絶縁性を有し、前記外殻構造
が半導体性を有してもよい。
【0045】前記機能層と前記第1電極との間、また
は、前記機能層と前記第2電極との間に、発光層を有
し、前記発光層は、第2の超分岐高分子を含み、且つ前
記第2の超分岐高分子を介した非共有結合的相互作用に
よる自己組織化構造を有してもよい。
【0046】前記発光層および前記機能層は、前記第1
の超分岐高分子と前記第2の超分岐高分子との間の非共
有結合的相互作用による自己組織化構造を有してもよ
い。
【0047】前記第2の超分岐高分子は例えば、円盤状
の立体構造を有してもよい。
【0048】前記第2の超分岐高分子は例えば、球状の
立体構造を有する。
【0049】前記第2の超分岐高分子は例えば、ロッド
状の立体構造を有する。
【0050】前記第2の超分岐高分子は、デンドリマー
であることが好ましい。
【0051】前記自己組織化構造は、静電相互作用によ
って形成されていてもよい。
【0052】前記自己組織化構造は、水素結合によって
形成されていてもよい。
【0053】前記自己組織化構造は、π電子相互作用に
よって形成されていてもよい。
【0054】前記第1および前記第2電極の面に略直交
する側面を有する壁状構造体をさらに有し、前記第1の
超分岐高分子は前記壁状構造体との相互作用によって、
前記側面に略平行に配向していてもよい。
【0055】前記壁状構造体の前記側面は帯電してお
り、前記第1の超分岐高分子は前記側面と静電相互作用
していてもよい。
【0056】前記壁状構造体の前記側面は水素結合性を
有し、前記第1の超分岐高分子は前記側面との間で水素
結合していてもよい。
【0057】前記壁状構造体はπ電子共役系の原子団を
有し、前記第1の超分岐高分子は前記側面とπ電子相互
作用していてもよい。
【0058】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。
【0059】本明細書における超分岐高分子とは、任意
の形状の分岐構造を持つ超分岐構造単位を少なくとも一
つ有する高分子である。ここで言う「超分岐構造単位」
は、図1に模式的に示すように、デンドリマー構造単位
やハイパーブランチポリマー構造単位を含む。デンドリ
マーやハイパーブランチポリマーについては、例えば、
柿本雅明,化学,50巻,608頁(1995)、高分
子,Vol.47,p.804(1998)に記載され
ている。
【0060】超分岐構造単位12は、1つの樹木状分岐
の開始点13aを有する。超分岐構造単位12が有する
分岐点13の数に制限は無く、樹木状分岐の開始点13
aのみを分岐点13とした構造であってもよい。超分岐
構造単位12は、デンドリマー構造単位のように、規則
的な繰り返し分岐構造を有してもよいし、ハイパーブラ
ンチポリマー構造単位のように、不規則な繰り返し分岐
構造を有していても良い。
【0061】本明細書における超分岐高分子は、図1に
示した超分岐構造単位12を少なくとも1つ有すれば良
いが、図2に示す超分岐高分子10のように、中心構造
(コア)14に結合した複数の超分岐構造単位12(1
2a〜12c)を有することが好ましい。特に、超分岐
高分子10および超分岐高分子10の自己組織化構造が
等方的な特性を示すように、超分岐高分子10の分子構
造の対称性が高いことが好ましく、超分岐構造単位12
の数は、3個または4個が好ましい。複数の超分岐構造
単位12は互いに異なるものであっても良いが、構造の
対称性の観点から、同じものであることが好ましい。
【0062】図2に示した超分岐高分子10は、3つの
超分岐構造単位12a、12bおよび12cの樹木状分
岐開始点13aが、中心構造14としての3官能性原子
団に結合した構造を有している。中心構造14と超分岐
構造単位12との結合は、典型的には共有結合である
が、水素結合や配位結合などの非共有結合であってもよ
い。
【0063】超分岐構造単位12a、12bおよび12
cは、互いに異なってもよいし、同じであっても良い。
超分岐高分子10が等方的な特性を有するように、3つ
の超分岐構造単位12a、12bおよび12cは同じも
のであることが好ましい。以下、中心構造14としての
多官能原子団も参照符号14で示すことにする。
【0064】なお、本発明で用いられる超分岐高分子1
0は、その分子表面にホール伝導性や電子伝導性、また
はイオン伝導性を有するものであってよく、分子表面と
内部との間にエネルギー相互作用を有するものや、デン
ドロン(超分岐構造単位中の繰り返し単位)にキャリア
伝導性を有するものでもよい。分子の表面にキャリア伝
導性を有する超分岐高分子10は、キャリア伝導性を有
する末端基間のホッピングによってキャリアが移動す
る。デンドロンがπ共役鎖などπ電子を有する構造を備
える場合など、デンドロンがキャリア伝導性を有する場
合には、キャリアは中心構造14と超分岐構造単位12
との間をも移動することができるので、中心構造14が
有する機能を引き出すことができる。
【0065】超分岐高分子10の中心構造14とは、任
意の数の樹木状分岐開始点13aと結合し、樹木状分岐
開始点13a以降の超分岐構造単位12を除いた部分の
構造を指す。本発明に好適に用いられる超分岐高分子1
0は、典型的には、中心構造14の回りに複数の超分岐
構造単位12を有し、対称性の高い立体構造を有するの
で、中心構造14は超分岐高分子10の立体構造の中心
に位置する。
【0066】中心構造14を構成する多官能原子団14
として、(1)炭素数が1〜20であって、O、NH、
N(CH3)、S、SO2等のヘテロ原子が介在しても良
い非置換または水酸基、カルボキシル基、アシル基また
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロ
ゲン置換のアルキレン基、(2)炭素数が6〜20のア
リーレン基、(3)これらのアルキレン基とアリーレン
基が結合した基、(4)上記(1)〜(3)の各基の炭
素原子に結合した水素原子が脱離した多価の基、(5)
多価のヘテロ環基、(6)多価のヘテロ環基と上記
(1)〜(4)の炭化水素基とが結合した基、(7)ポ
ルフィリンやポルフィリン錯体が挙げられる。
【0067】本発明に用いられる超分岐高分子10のデ
ンドロンは、芳香族であっても、脂肪族であってもよ
い。具体的には、芳香族または脂肪族ポリエーテル構
造、芳香族ポリエステル構造、ポリシロキサン構造、ポ
リカルボシラン構造、ポリエーテルアミド構造、ポリア
ミドアミン構造、ポリプロピレンイミン構造等の高分子
構造や、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポ
リフェニレンエチニレン等の共役系高分子構造が挙げら
れ、ポリチオフェンやポリチエニレンビニレンやポリピ
ロールやポリシロール等のヘテロ環基等を含んでもよ
い。
【0068】デンドロンにキャリア伝導性を付与するた
めに、デンドロンにπ共役系構造に持たせてもよいし、
ホール伝導構造として、ジアルキルフェニルアミン残基
を有する構造、トリフェニルアミン残基を有する構造、
フェナントロリン残基、イミダゾール残基等を持たせて
もよい。また、電子伝導構造として、ナフタレンテトラ
カルボン酸ジイミド残基等を持たせてもよい。また、イ
オン伝導構造として、カルボキシレートやスルホネート
官能基等のアニオンとアルカリ金属やアルカリ土類金属
等のカチオンとで構成された塩を持たせてもよい。
【0069】さらに、超分岐高分子の分子内に他の機能
性の原子団(官能基)を導入し、機能の複合化をするこ
とができる。例えば、分子内に蛍光性を有する基や、紫
外線吸収性を有する基などを導入することができる。具
体的には、ローダミン色素等をデンドリマーの中心構造
に結合することが例示される。
【0070】超分岐高分子に他の機能性の官能基を導入
する場合、超分岐高分子の中心構造に官能基を導入する
か、あるいは中心構造に結合された超分岐構造単位(例
えばデンドロン)によって構成される周囲構造に官能基
を結合することが好ましい。すなわち、超分岐構造単位
は、超分岐高分子の特性に大きく影響するので、繰り返
し構造を構成する超分岐高分子単位に他の機能を持たせ
たり、その一部に官能基を導入すると、超分岐高分子の
全体の特性を制御することが難しい場合がある。従っ
て、超分岐高分子の中心構造または周囲構造の最外殻に
官能基を導入することが好ましい。
【0071】例えば、超分岐高分子に発光機能を有する
官能基を導入して静電誘導型トランジスタを構成し、こ
れを用いて例えばカラー表示が可能な表示装置を作製す
る場合、以下に説明する理由から、発光機能を有する官
能基は、超分岐高分子の中心構造に結合されるか、また
は、繰り返し構造の最外殻に結合されることが好まし
い。
【0072】カラー表示を行う場合、複数の画素が複数
の異なる色(典型的には赤、緑、および青色)を発光す
る。異なる色を発光する複数の画素に設けられたトラン
ジスタはいずれも、ほぼ等しいキャリア輸送度(移動
度)を有することが好ましい。異なる色を発光する複数
の画素に設けられたトランジスタのそれぞれにおいて、
異なる色を発光する官能基が超分岐構造単位に導入され
ていると、繰り返し構造が、導入された官能基の影響を
受け、例えばトランジスタの移動度が画素ごとに異なっ
てしまう恐れがある。従って、異なる色を発光する複数
の画素のトランジスタが共通の超分岐構造単位を有し、
異なる色を発光する官能基が、超分岐高分子の中心構造
に結合されるか、または、繰り返し構造の最外殻に結合
されていることが好ましい。
【0073】本発明で用いる超分岐高分子10は、上述
したように、超分岐構造単位12を有する限り、その分
岐構造に制限は無いが、分子構造の対称性の観点からデ
ンドリマーであることが好ましい。超分岐高分子10が
デンドリマーの場合、その世代数に特に制限はないが、
中心構造14が大きいものや長いものを含めると、典型
的な世代数は1〜10であり、末端基(超分岐構造単位
12の末端部、超分岐高分子10の表面を構成する末端
部)の密集性と合成の容易性から、世代数は2〜8が好
ましく、さらに好ましくは3〜7であり、最も好ましい
のは、3〜5である。なお、デンドリマーの世代とは、
図3に示すように、規則的な分岐の次数を示すものであ
る。
【0074】本発明の静電誘導型トランジスタが有する
半導体層は超分岐高分子を含み、且つ、この半導体層
は、超分岐高分子を介した非共有結合的相互作用による
自己組織化構造を有する。自己組織化構造は、同種の超
分岐高分子間に形成されたものでもよいし、異種の超分
岐高分子間に形成されたものでもよい。また、半導体層
が従来の導電性高分子を含む場合には、超分岐高分子と
従来の導電性高分子との間に形成された自己組織化構造
であってもよい。超分岐高分子を用いて自己組織化構造
を形成する場合、最小の自己組織化構造は、2つの超分
岐高分子(2分子)によって形成され得る。また、超分
岐高分子と従来の導電性高分子を用いて自己組織化構造
を形成する場合、最小の自己組織化構造は、1つの超分
岐高分子と1つの従来の導電性高分子(2分子)によっ
て形成され得る。さらに、図6を参照して後述するよう
に、超分岐高分子の自己組織化構造の配向方向を制御す
るための壁状構造体35と、超分岐高分子との間に自己
組織化構造が形成されていても良い。
【0075】なお、非共有結合的相互作用には、ファン
デアワールス力、水素結合、静電相互作用、π電子相互
作用、電荷移動相互作用等が含まれる。
【0076】次に図4から図6を参照して、本発明のト
ランジスタに含まれる半導体層が有する自己組織化構造
について説明する。
【0077】本発明に用いられる超分岐高分子の立体構
造は、等方的な導電性を発現させるために、図4(a)
に示したような円盤状(ディスク状)、または、図4
(b)に示したような球状であることが好ましい。ある
いは、図5に示したようなロッド状であってもよい。な
お、このような立体構造を有する超分岐高分子は、上述
したように、中心構造およびデンドロンの構造ならびに
世代数を適宜調整することによって得られる。
【0078】図4(a)では、円盤状の超分岐高分子1
0aが、その分子間に働く非共有結合的相互作用によっ
て、複数のロッド50を有する自己組織化構造20aを
形成している。この自己組織化構造20aは一軸配向し
ており、円盤状の超分岐高分子10aは、ロッド50の
断面が基板21の表面にほぼ平行に配向しており、ロッ
ドの中心軸51は基板21の表面にほぼ垂直に配向して
いる。
【0079】図4(b)では、球状の超分岐高分子10
bが、その分子間に働く非共有結合的相互作用によって
自己組織化構造20bを形成している。図4(b)に
は、1層目の4つの超分岐高分子10bの中央に2層目
の超分岐高分子10bが位置するような自己組織化構造
20bを例示しているが、これに限られず、1層目と2
層目の超分岐高分子10bが互いに重なるような自己組
織化構造が形成されてもよい。
【0080】図5では、ロッド状の超分岐高分子10c
が、その分子間に働く非共有結合的相互作用によって、
複数のロッド54を有する自己組織化構造20dを形成
している。この自己組織化構造20dは一軸配向してお
り、ロッド状の超分岐高分子10cは、ロッド54の断
面が基板21の表面にほぼ垂直に配向しており、ロッド
の中心軸51は基板21の表面にほぼ平行に配向してい
る。
【0081】図4(a)、(b)および図5において、
互いに積層されている超分岐高分子10a、10bおよ
び10cは、それぞれ同種のものであってもよいし、異
種のものであってもよい。すなわち、同種の超分岐高分
子からなる複数の層で半導体層を構成してもよいし、超
分岐高分子の単分子層で1つの半導体層を構成してもよ
い。なお、図4(a)および図5のように自己組織化構
造20aおよび20dを一軸配向させる場合、円盤状ま
たはロッド状の超分岐高分子を用いると、高い配向度で
一軸配向させやすいので好ましいが、球状など他の立体
形状を有する超分岐高分子を用いることもできる。いず
れの場合も超分岐高分子としては、対称性の観点から、
デンドリマーを用いることが好ましい。一軸配向させる
ことにより、特性の異方性を利用する場合だけでなく、
等方的な特性を発現させる場合においても、緻密な膜を
形成し易いなどの利点が得られる。
【0082】さらに、図4(a)および図5に示したよ
うに自己組織化構造20a、20dが一軸配向した超分
岐高分子を含む層を形成すると、超分岐高分子の中心構
造14が導電性の原子団を有している場合、この中心構
造14を静電誘導型トランジスタの電極の一つとして効
率よく利用することができる。例えば図4(a)および
図5で、ロッド50、54の中心軸51に平行に、か
つ、超分岐高分子を含む半導体層を挟んで両側にソース
電極およびドレイン電極を設けた場合、すなわち、超分
岐高分子の中心構造14がソース電極およびドレイン電
極の面内で一軸配向している場合、上記中心構造14を
ゲート電極として用いることができる。なお、この中心
構造14をゲート電極として用いる静電誘導型トランジ
スタについては、例えば図8を参照して後述する。
【0083】以上説明したように、非共有結合的相互作
用による自己組織化構造を形成させることにより、半導
体層内におけるエネルギーの移動やキャリアの移動が、
非共有結合的相互作用の強い部分を介してスムーズに起
こり、移動速度を速くすることが可能となる。この効果
は、例えば図4(a)および図5に示したように自己組
織化構造20dが一軸配向している場合に、顕著に得ら
れる。さらに、自己組織化構造20dが一軸配向してい
る場合、超分岐高分子の中心構造に導電性を付与すれ
ば、超分岐高分子を含む層をトランジスタのゲート電極
としても利用することができる。
【0084】また、3次元的な広がりをもつ超分岐高分
子および/またはその自己組織化構造が導電性を担って
いるので、1次元の共役鎖が機能を担う従来の導電性高
分子のように特性が温度に依存しやすいという問題の発
生が抑制される。
【0085】超分岐高分子を用いて半導体層を形成する
方法には、公知の成膜方法を広く適用することができ
る。超分岐高分子は、従来の共役系の導電性高分子など
に比べて溶媒に対する溶解性に優れるので、種々の溶媒
を用いて溶液を調製することができる。この溶液をスピ
ンコーティング法、ディップコーティング法、キャステ
ィング法、印刷法およびインクジェット法等の方法によ
り基板(支持体)21上に塗布または印刷し、乾燥後、
必要に応じて加熱処理することにより、超分岐高分子の
膜を形成することができる。
【0086】例えば、超分岐高分子の単分子膜は、所定
の濃度の溶液に、基板21を所定の時間だけ浸漬するこ
とによって形成できる。基板表面に超分岐高分子と非共
有結合的相互作用を示す層を予め形成しておけば、自己
組織化構造を形成しながら単分子層が形成される。
【0087】特に図4(a)および図5に示したように
一軸配向している超分岐高分子を用いて半導体層を形成
するには、以下に説明するように、壁状構造体を用いる
ことが好ましい。以下、超分岐高分子を高い配向度で一
軸配向させる方法を、図6を参照しながら説明する。な
お、以下の説明では、超分岐高分子としてデンドリマー
を用いた場合を例示する。
【0088】以下に説明する半導体層の形成方法では、
超分岐高分子層の層面に略直交する側面を有する壁状構
造体を形成し、壁状構造体と超分岐高分子との非共有結
合的相互作用を利用して、壁状構造体の側面に略平行に
超分岐高分子を平行に配向させる。壁状構造体と超分岐
高分子との非共有結合的相互作用は、超分岐高分子間に
作用する非共有結合的相互作用と同様に強い相互作用で
あることが好ましく、静電相互作用、水素結合、または
π電子相互作用を利用できる。
【0089】例えば、図6(a)から(d)に示すよう
に、静電相互作用を利用して超分岐高分子10を一軸配
向させることができる。
【0090】まず、図6(a)に示すように、基板21
の表面に、壁状構造体35を形成する。壁状構造体35
は、例えば、基板21の表面に高分子材料からなる膜を
形成し、この高分子膜をパターニングすることによって
形成される。特に、感光性を有する高分子材料を用いる
と、フォトリソグラフィープロセスによって簡便に壁状
構造体35を形成することができる。高分子材料として
は、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ノボラッ
ク樹脂、ポリイミド樹脂などを挙げることができる。壁
状構造体35が透明性を有することが好ましい場合に
は、アクリル系樹脂が好ましく、機械的な強度が高いこ
とが好ましい場合には、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂
やポリイミド樹脂が好ましい。この壁状構造体35の側
面を帯電させるためには、上記高分子材料に、電荷を有
する高分子または低分子を混合して用いる。
【0091】次に、図6(b)に示すように、壁状構造
体35の表面電荷と逆極性の電荷を最外殻に有するデン
ドリマー10を基板21上に付与する。例えば、上述の
デンドリマー10の溶液を壁状構造体35が形成された
基板21上に塗布する。塗布方法としては、ディッピン
グ法やインクジェット法が好ましい。
【0092】デンドリマー10は、静電相互作用によっ
て、壁状構造体35の帯電した側面にほぼ平行に、すな
わち基板21の表面にほぼ垂直に配向する。次に、先に
塗布したデンドリマー10と反対電荷を有するデンドリ
マー10溶液を塗布する。このデンドリマーは先に塗布
されたデンドリマーと静電相互作用によって自己組織化
構造を形成する。この操作を交互に繰り返すことによ
り、静電相互作用によって配列した超分岐高分子層を形
成することができる。また、互いに異なる電荷を有する
デンドリマーを混合して、一度に付与してもよい。
【0093】上述した方法と同様の方法で、水素結合を
利用して、配向度の高い超分岐高分子層を形成すること
ができる。壁状構造体35の側面に水素結合性を付与す
るために、水素結合性原子団を導入する。水素結合性原
子団としては、例えば、カルボキシル基とアミノ基とを
組み合わせて用いることができる。すなわち、最外殻に
カルボキシル基を有するデンドリマー溶液と、最外殻に
アミノ基を有するデンドリマー溶液とに交互に浸漬する
ことによって、水素結合によって高い配向度で一軸配向
した超分岐高分子層を形成することができる。また、水
素結合を形成する原子団を有する一組のデンドリマーを
混合して付与してもよい。
【0094】また、上述した方法と同様の方法で、π電
子相互作用を利用して、配向度の高い超分岐高分子層を
形成することができる。この場合、壁状構造体35の側
面にπ電子相互作用を付与するために、平面性の高い基
を導入する。導入する基としては、例えば、ピレンなど
のベンゼン環が挙げられる。
【0095】なお、壁状構造体35を用いることなし
に、一軸配向した自己組織化構造を得ることもできる。
例えば、基板表面に、ラビングなどにより配向処理を施
したゼラチンまたはポリイミドなどから形成された配向
膜を形成する。この配向膜上に、デンドリマーの最外殻
基にメソゲン基を導入して液晶性を付与したものを塗布
することにより、一軸配向した自己組織化構造が得られ
る。
【0096】以上説明したように、様々な方法を用いて
本発明の静電誘導型トランジスタに用いられる半導体層
を形成することができる。
【0097】図4および図5では、超分岐高分子間の非
共有結合的相互作用による自己組織化構造を説明した
が、超分岐高分子と従来の導電性高分子との間の非共有
結合的相互作用によっても、自己組織化構造が形成され
得る。例えば本発明の静電誘導トランジスタの半導体層
を複数の異なる層によって形成し、そのうちの1つの層
を超分岐高分子によって形成し、他の層を従来の導電性
高分子(鎖状共役系高分子)で形成し、これらの間の非
共有結合的相互作用によって自己組織化構造を形成する
こともできる。
【0098】本発明の静電誘導型トランジスタに用いら
れる、超分岐高分子を含む半導体層は、キャリア移動の
異方性が抑制され、かつ、キャリア移動度が高く、有機
半導体として優れた特性を持つ。また、空気中の酸素や
水分の影響を受けず、安定性に優れ、長寿命である。
【0099】次に、本発明の静電誘導型トランジスタを
具体的に説明する。本発明の静電誘導型トランジスタ
は、上述の超分岐高分子を含む半導体層を有することに
より、従来の静電誘導型トランジスタよりもキャリア数
が多く、そのことにより、外部量子利用効率が高い。ま
た、本発明の静電誘導型トランジスタでは、半導体層
に、高効率且つ特性の優れた発光機能や光電変換機能等
を付与することが可能である。さらに、本発明の静電誘
導型トランジスタでは、半導体層を複数の半導体層を用
いて構成することによっても、機能の複合化を実現する
ことが可能である。
【0100】一般に静電誘導型トランジスタは、ショッ
トキーゲート型および絶縁ゲート型の2つの型に大別さ
れる。以下この2つの型について説明する。
【0101】(1)ショットキーゲート型 図7は、ショットキーゲート型静電誘導型トランジスタ
30の模式的な断面図である。ショットキーゲート型静
電誘導型トランジスタ30は、ソース電極(第1電極)
1と、ドレイン電極(第2電極)2と、ソース電極1と
ドレイン電極2との間に設けられ、且つ、ソース電極1
とドレイン電極2との間の電流通路である半導体層3
と、半導体層3の中に埋め込まれたゲート電極(第3電
極)4とを有している。ゲート電極4は半導体層3とシ
ョットキー接合している。
【0102】この静電誘導型トランジスタ30では、ゲ
ート電極4に印加する電圧を制御することにより、ソー
ス電極1とドレイン電極2との間に流れる電流量を制御
してスイッチングを行う。
【0103】半導体層3は上述したように超分岐高分子
を含んでおり、超分岐高分子を介した非共有結合的相互
作用による自己組織化構造を有している。
【0104】ソース電極1及びドレイン電極2は、充分
な導電性を有する様々な材料を用いて形成される。例え
ば、金、銀、銅、白金、ニッケル、タングステン、アル
ミニウムやこれらの合金などの金属類、ITO、酸化バ
ナジウムなどの金属酸化物類、グラファイト、n型或い
はp型にドーピングされたダイヤモンドやシリコンの化
合物半導体類、或いは、ポリチオフェン、ポリアニリ
ン、ポリピロール等の誘導体を含む共役系導電性高分子
等の有機導電材料等を用いて形成可能である。
【0105】ソース電極1及びドレイン電極2の形状
は、シート状、メッシュ状、多孔質状、線状、ドット
状、櫛状等、特に限定されないが、ソース電極1及びド
レイン電極2のいずれもがシート状の平板電極であるこ
とが望ましい。
【0106】ゲート電極4は、半導体層3がp型半導体
である場合、仕事関数の小さな物質を用いて形成されて
いることが好ましく、例えばアルミニウムやその合金等
を用いて形成される。一方、半導体層3がn型半導体の
場合、ゲート電極4は、仕事関数の大きな物質を用いて
形成されていることが好ましく、例えば、金、白金、I
TO、またはフッ素がドープされた酸化錫等を用いて形
成される。
【0107】なお、ゲート電極4、ソース電極1および
ドレイン電極2を、超分岐高分子を含む膜で形成するこ
ともできる。この場合、例えば不純物のドープ量を多く
することによって、電極として利用可能なレベルの導電
性を有する超分岐高分子を含む膜を形成する。例えば、
ゲート電極4に含まれる超分岐高分子と、半導体層3に
含まれる超分岐高分子との間の非共有結合的相互作用に
よって自己組織化構造が形成されるように材料を選択す
ると、更に、トランジスタの特性を向上することができ
る。あるいは、ソース電極1に含まれる超分岐高分子
と、ドレイン電極2に含まれる超分岐高分子と、半導体
層3に含まれる超分岐高分子と、ゲート電極4に含まれ
る超分岐高分子との間の非共有結合的相互作用によって
自己組織化構造が形成されるように材料を選択しても、
更に、トランジスタの特性を向上することができる。ゲ
ート電極4、ソース電極1またはドレイン電極2に従来
の導電性高分子を用いる場合にも、これらの電極を構成
する導電性高分子と、半導体層3を構成する超分岐高分
子との間の非共有結合的相互作用によって自己組織化構
造が形成させることによって、トランジスタの特性を向
上することもできる。
【0108】図7のトランジスタ30は、半導体層3と
ゲート電極4とがそれぞれ異なる材料を用いた異なる層
によって形成されているが、半導体層3とゲート電極4
とを超分岐高分子を含む単一の層によって形成すること
も可能である。以下、図8を参照して、半導体層3とゲ
ート電極4とが単一の層によって形成されたショットキ
ーゲート型静電誘導型トランジスタ32を説明する。
【0109】静電誘導型トランジスタ32は、図7の静
電誘導型トランジスタ30と同様のソース電極1および
ドレイン電極2と、このソース電極1とドレイン電極2
との間に配置された超分岐高分子を含む単一層である機
能層9とを有している。この機能層9に含まれる超分岐
高分子は、中心構造9cが導電性を有し、かつ、中心構
造9cに結合された周囲構造9sが半導体性を有してい
るので、中心構造9cが図7の静電誘導型トランジスタ
30のゲート電極4として機能し、周囲構造9sが半導
体層3として機能する。従って、静電誘導型トランジス
タ32では、単一の層からなる機能層9によって、図7
の静電誘導型トランジスタ30のゲート電極4および半
導体層3を形成することができる。これにより、機能層
9に機能層9とは異なる材料からなるゲート電極を形成
する必要がないので、製造工程が簡略化される。
【0110】なお、静電誘導型トランジスタ32の機能
層9に用いることができる超分岐高分子としては、実施
例5で説明する(化22)で示されるデンドリマーを例
示することができる。(化22)で示されるデンドリマ
ーは、中心構造にAuを有しており、これがゲート電極
4として機能する。さらに、このデンドリマーは、周囲
構造にフェニレンビニレンを有しており、これが半導体
層3として機能する。
【0111】(2)絶縁ゲート型 図9は、絶縁ゲート型静電誘導型トランジスタ40の模
式的な断面図である。絶縁ゲート型静電誘導型トランジ
スタ40は、ゲート電極4を覆う絶縁膜5を有してお
り、この絶縁膜5によって半導体層3とゲート電極4と
が絶縁されていることにおいて、上述のショットキーゲ
ート型静電誘導型トランジスタ30と異なる。この静電
誘導型トランジスタ40は、ゲート電極4に印加する電
圧を制御することにより、ソース電極1とドレイン電極
2との間に流れる電流量を制御してスイッチングを行
う。
【0112】半導体層3は上述したように超分岐高分子
を含んでおり、超分岐高分子を介した非共有結合的相互
作用による自己組織化構造を有している。
【0113】ソース電極1及びドレイン電極2は、上述
のショットキーゲート型と同様の材料を用いて形成さ
れ、また、上述のショットキーゲート型と同様の形状を
有し得る。
【0114】ゲート電極4は、上述のショットキーゲー
ト型のゲート電極4と異なり、充分な導電性を有してい
れば材質は特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白
金、ニッケル、タングステン、アルミニウムやこれらの
合金などの金属類、ITO、酸化バナジウム等の金属酸
化物類、グラファイト、n型又はp型にドーピングされ
たダイヤモンド、シリコン等の半導体材料、あるいは、
ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類等
の共役系高分子化合物を含む有機導電性材料を用いて形
成される。
【0115】なお、上述のショットキーゲート型と同様
に、ゲート電極4、ソース電極1およびドレイン電極2
を、超分岐高分子を含む膜で形成することもできる。
【0116】ゲート絶縁層5の材料は絶縁性のものであ
れば特に限定されず、ポリイミド類などの有機高分子膜
や珪素酸化物やアルミナ、酸化タンタル等の金属酸化物
等が好適に利用される。ゲート絶縁層5は例えば、多孔
質状のゲート電極の表面に酸化膜を形成することにより
形成される。あるいは、ゲート電極をアルミニウムやタ
ンタル等を用いて形成し、ゲート電極の表面を酸化して
表面酸化層を形成することにより形成してもよい。
【0117】図9のトランジスタ40は、半導体層3
と、ゲート電極4と、絶縁層5とがそれぞれ異なる材料
を用いた異なる層によって形成されているが、半導体層
3と、ゲート電極4と、絶縁層5とを超分岐高分子を含
む単一の層によって形成することも可能である。この静
電誘導型トランジスタは特に図示しないが、図8の静電
誘導型トランジスタ32と同様に、ソース電極1と、ド
レイン電極2と、ソース電極1とドレイン電極2との間
に配置された超分岐高分子を含む単一層である機能層9
とを有している。機能層9に含まれる超分岐高分子は、
図8の機能層9に含まれる超分岐高分子とは異なる。絶
縁ゲート型の機能層に含まれる超分岐高分子は、中心構
造が導電性を有し、中心構造に結合された周囲構造のう
ち、中心構造に直接結合された内殻構造が絶縁性を有
し、内殻構造に結合された外殻構造(例えば最外殻)が
半導体性を有する。
【0118】従って、超分岐高分子の中心構造が図9の
静電誘導型トランジスタ40のゲート電極4として機能
し、内殻構造が絶縁層5として機能し、外殻構造が半導
体層3として機能する。これにより、図8の静電誘導型
トランジスタ32と同様に、機能層中に機能層とは異な
る材料からなるゲート電極や絶縁層を形成する必要がな
いので、製造工程が簡略化される。
【0119】機能層に用いることができる超分岐高分子
としては、後述の実施例2で説明する(化19)で示さ
れるデンドリマーを例示することができる。(化19)
で示されるデンドリマーは、中心構造にAuを有してお
り、これがゲート電極4として機能する。さらに、この
超分岐高分子は内殻構造にベンジルエーテルを有し、か
つ、最外殻にフェニレンビニレンを有しているので、ベ
ンジルエーテルが絶縁層5として機能し、フェニレンビ
ニレンが半導体層3として機能する。
【0120】なお、ショットキー型および絶縁ゲート型
の静電誘導型トランジスタの機能層に用いられる超分岐
高分子は、本明細書に例示するものに限定されることは
ないが、超分岐高分子の中心構造がソース電極およびド
レイン電極の面内で一軸配向していることが好ましい。
超分岐高分子としては、円盤状の立体構造を有する超分
岐高分子またはロッド状の立体構造を有する超分岐高分
子を用いることが好ましい。さらに超分岐高分子はデン
ドリマーであることが好ましい。
【0121】以下、本発明によるトランジスタの半導体
層に好適に用いられる超分岐高分子の合成例を示す。
【0122】ポリプロピレンイミン系のものとして、ま
ず化学式1の第1アミン化合物を水−トルエン中で酢酸
触媒によりアクリロニトリルとシアノエチル化反応させ
ることで、化学式2の化合物を生成する。
【0123】
【化1】
【0124】
【化2】
【0125】次いで、上記化学式2の化合物に対してコ
バルト触媒(ラネー触媒)により水素添加反応させるこ
とで、化学式3の化合物を生成する。
【0126】
【化3】
【0127】すなわち、1つのアミノ基(化1)から、
分岐した2つのアミノ基(化2)が得られ、上記反応を
繰り返すことによって、化学式4から化学式6の化合物
が容易に得られる。
【0128】
【化4】
【0129】
【化5】
【0130】
【化6】
【0131】また、超分岐高分子を分子の中心から外側
に向かって合成するダイバージェント法や外側から中心
に向かって合成するコンバージェント法により、化学式
7等のデンドリマーを合成することができる。
【0132】
【化7】
【0133】また、市販のポリプロピレンイミンデンド
リマー(Aldrich社カタログDAB−Am−4,
8,16,32,64)を用いてもよい。そこに、4−
(N,N−ジエチルアミノ)安息香酸エチル、または4
−(1,8−ナフタルジイミジル安息香酸)メチル等を
N,N−ジメチルホルムアルデヒドに溶解し、減圧下6
0℃で加熱攪拌しながら生成するエタノールを留去し、
濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、該
デンドリマーやハイパーブランチポリマーの分岐末端の
アミノ基が4−ジエチルアミノ安息香酸のアミド、また
は4−(1,8−ナフタルイミジル)安息香酸のアミド
等に変換された物質が得られる。
【0134】ポリベンジルエーテル系のものとして4−
ブロモメチレン安息香酸メチル(化8)等と1,3,5
−トリハイドロキシベンゼン(化9)を用い、Hawk
er,C.J.et al.;J.Am.Chem.S
oc.,112.p.7638(1990)と同様に無
水炭酸カリウムと18−クラウン−6エーテルを使用す
るエーテル化反応により、超分岐高分子化合物(化1
0)等の、ポリベンジルエーテル系のデンドリマーやハ
イパーブランチポリマーを得ることが可能であり、4−
ブロモメチレン安息香酸メチルの場合、末端のメチルエ
ステル基をカルボキシル基やカリウム塩等に変換するこ
とも可能である。
【0135】
【化8】
【0136】
【化9】
【0137】
【化10】
【0138】ポリフェニレンビニレン系のものとして、
Shirshendu K.Debet al.;J.
Am.Chem.Soc,119,p.9079(19
97)を用いて、3,5−ジ−tert−ブチルベンズ
アルデヒド(化11)と、5−ブロモ−m−キシレンか
らArbuzov反応の生成物(化12)とを水素化ナ
トリウムをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で
反応させ、生成物(化13)を合成する。さらに1,
3,5−トリブロモベンゼンの2つの臭素をStill
カップリング反応によりビニルに変換し、生成物(化1
4)を生成する。これらを繰り返すことにより、生成物
(化15)等のポリフェニレンビニレン系のデンドロン
を生成する。これにベンゾトリフォスフェイト(化1
6)等の中心構造となり得るものと反応させて、超分岐
高分子化合物(化17)等の、ポリフェニレンビニレン
系のデンドリマーやハイパーブランチポリマーを生成す
ることができる。
【0139】
【化11】
【0140】
【化12】
【0141】
【化13】
【0142】
【化14】
【0143】
【化15】
【0144】
【化16】
【0145】
【化17】
【0146】上記の例では、中心構造と超分岐構造とが
共有結合を介して結合された超分岐高分子を例示した
が、本発明に用いられる超分岐高分子はこれに限られ
ず、中心構造と超分岐構造とが非共有結合を介して結合
したものであってもよい。
【0147】次に本発明の静電誘導型トランジスタの製
造方法の一例を説明する。以下の説明では、半導体層が
デンドリマーを用いて形成されている場合を例示する。
【0148】先ず、図7または図8に示したショットキ
ーゲート静電誘導型トランジスタの製造方法を図10か
ら図12を参照して説明する。図10(a)〜(e)、
図11および図12は、ショットキーゲート静電誘導型
トランジスタの製造方法を模式的に示す図である。
【0149】(a)ソース電極の形成 図10(a)に示すように、基板6上にソース電極1を
形成する。必要に応じてソース電極1と共に、配線パタ
ーンを形成する。例えば、ITO膜などをスパッタリン
グ法によって成膜したり、Pt、Au、Pd、Ag、C
u、Ni、Co、In等の金属膜を蒸着法、スパッタリ
ング法、メッキ法、塗布法等の手法によって形成する。
また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンな
どの導電性高分子膜を塗布、電解重合法などの手法によ
って形成しても良い。これらの導電成膜を公知の方法で
パターニングすることによってソース電極1を形成する
ことができる。
【0150】(b)下層半導体層の形成 次に図10(b)に示すように、塗布、ディップ法等の
手法によって、デンドリマーからなる下層半導体層3a
を形成する。なお、ゲート電極4を以下に説明する第3
の方法で形成する場合、図10(b)に示す本工程は省
略される。
【0151】(c)ゲート電極の形成 次にゲート電極4を形成する。ゲート電極4の形成方法
として、以下の3つの方法を例示することができる。こ
の3つの方法のうちのいずれの方法を用いてゲート電極
を形成しても良いが、特に、第2の方法または第3の方
法を用いれば製造工程を簡略にすることができる。
【0152】第1の方法は図10(c)に示すように、
ゲート電極の材料である金属、金属酸化膜、導電性高分
子、または超分岐高分子を用いて導電性膜を形成し、パ
ターニングすることによって、ゲート電極4を形成す
る。ゲート電極4を超分岐高分子を用いて形成する場
合、この超分岐高分子と、下層半導体層3aおよび/ま
たは上層半導体層3bに含まれるデンドリマーとの間の
非共有結合的相互作用による自己組織化構造を形成する
ことが好ましい。
【0153】第2の方法は、下層半導体層3aに含まれ
るデンドリマーの最外殻基を変化させる方法を用いる。
以下、図11を参照して説明する。
【0154】デンドリマーを用いて形成された下層半導
体層3aのうち、ゲート電極を形成する部分にエネルギ
ー線60を照射する。エネルギー線60の照射により、
デンドリマーの最外殻基を変化させる。この下層半導体
層3aの上に、金属、金属酸化物、導電性高分子、また
はデンドリック高分子等を含む自己組織化膜を形成す
る。上記自己組織化膜は、例えば気相堆積法または、め
っき法などの液相堆積法によって形成可能である。以上
の方法により、自己組織化膜からなるゲート電極4が形
成される。
【0155】下層半導体層3aに照射するエネルギー線
60としては、可視光線、紫外線、X線、電子線(β
線)等の電磁波又は粒子線が用いられる。この中でも紫
外線又は電子線が汎用性の点で好ましい。また、デンド
リマーの最外殻基を変化させる例としては、最外殻基の
メチルエステル基を水酸基に変換することが挙げられ
る。
【0156】第3の方法は、図8に示したトランジスタ
32の作製に好適に用いられる方法である。図8の機能
層9は、図12の層3およびゲート電極4に対応する。
この場合、層3を構成するデンドリマーとして、中心構
造が導電性を有し、かつ、周囲構造(例えば、中心構造
に結合したデンドロンのいずれか、または、最外殻基)
が半導体の特性を有しているデンドリマーが用いられ
る。
【0157】この第3の方法では、図10(a)に示し
たようにソース電極1を形成した後、図10(b)に示
す工程を行うことなしに、図12に示すように、ソース
電極1の上に、所望の材料を用いて蒸着、塗布、ディッ
プ法等の手法によってデンドリマーからなる層3を形成
する。なお、図6を参照して説明したように、壁状構造
体35を用いて、一軸配向したデンドリマーからなる層
3を形成することが好ましい。この単一の層3が、上層
半導体層3b、下層半導体層3a及びゲート電極4とし
て機能する。第3の方法では、図10(b)〜(d)の
工程を図12に示す一工程で行うことができる。
【0158】(d)上層半導体層の形成 ゲート電極4を上記第1の方法または第2の方法で形成
した場合、ゲート電極4を形成した後、図10(d)に
示すように、塗布、ディップ法等の手法によって、上層
半導体層3bを形成する。ゲート電極4を上記第3の方
法で形成した場合には、図10(d)に示す本工程は省
略可能である。
【0159】(e)ドレイン電極の形成 次に図10(e)に示すように、上層半導体層3bの上
に、例えばスパッタリング法、蒸着法、メッキ法、また
は塗布法等の手法、好ましくは蒸着法、または塗布法の
手法を用いてドレイン電極2を形成する。必要に応じ
て、ドレイン電極とともに配線を形成する。
【0160】以上のようにしてショットキー静電誘導型
トランジスタが作製される。
【0161】次に図9に示した絶縁ゲート静電誘導型ト
ランジスタの製造方法を、図13〜図15を参照して説
明する。図13(a)〜(g)、図14および図15
は、絶縁ゲート静電誘導型トランジスタの製造方法を模
式的に示す図である。
【0162】図13(a)、(b)に示す工程は、図1
0(a)、(b)を参照して説明したショットキーゲー
ト静電誘導型トランジスタの製造方法と同様であるの
で、説明を省略する。なお、ゲート電極4を以下に説明
する第3の方法で形成する場合、図13(b)に示す工
程は省略される。
【0163】絶縁層及びゲート電極の形成工程を説明す
る。絶縁層及びゲート電極の形成には、以下の3つの方
法を例示することができる。この3つの方法のうちのい
ずれの方法を用いてゲート電極を形成しても良いが、特
に、第2の方法または第3の方法を用いれば製造工程を
簡略にすることができる。
【0164】図13(c)、(d)および(e)を参照
して、第1の方法を説明する。まず図13(c)に示す
ように、下層半導体層3aの上に、絶縁層の材料である
ポリイミド類などの高分子膜や金属酸化膜を、蒸着法、
電着法、塗布法等を用いて絶縁層5aを形成する。次に
ゲート電極の材料である金属、金属酸化物、導電性高分
子、または超分岐高分子等からなる膜形成し、図13
(d)に示すようにパターニングしてゲート電極4を形
成する。次に図13(e)に示すように、絶縁層5bと
してポリイミド類などの高分子膜や金属酸化膜を電着法
又はメッキ法で形成する。
【0165】第2の方法は、中心構造が導電性を有する
デンドリマーを用いて下層半導体層3aを形成した場合
に、このデンドリマーの最外殻基を変化させる方法を用
いる。以下、図14を参照して説明する。
【0166】中心構造が導電性を有するデンドリマーか
ら形成された下層半導体層3aのうち、ゲート電極を形
成する部分にエネルギー線60を照射する。これによ
り、デンドリマーの最外殻基を変化させる。この下層半
導体層3aの上に、所望の絶縁材料を用いて自己組織化
膜を形成する。第2の方法を用いた場合、デンドリマー
の中心構造がゲート電極4となり、自己組織化膜がゲー
ト絶縁層5として機能する。
【0167】なお、下層半導体層3aに照射するエネル
ギー線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線(β
線)等の電磁波又は粒子線が用いられる。この中でも紫
外線又は電子線が汎用性の点で好ましい。また、デンド
リマーの最外殻基を変化させる例としては、最外殻基の
メチルエステル基を水酸基に変換することが挙げられ
る。
【0168】第3の方法は、上述した機能層を有する絶
縁ゲート静電誘導型トランジスタの作製に好適に用いら
れる方法である。この場合、層3は、中心構造が導電性
を有し、周囲構造のうち、中心構造に直接結合した内殻
構造が絶縁性を有し、外殻構造(例えば最外殻)が半導
体の特性を有したデンドリマーを用いて形成されてい
る。
【0169】この第3の方法では、図13(a)でソー
ス電極1を形成した後、図13(b)に示す工程を行う
ことなしに、図15に示すように、ソース電極1の上
に、所望の材料を用いて蒸着、塗布、ディップ法等の手
法によってデンドリマーからなる層3を形成する。な
お、図6を参照して説明したように、壁状構造体35を
用いて、一軸配向したデンドリマーからなる層3を形成
することが好ましい。この単一の層が、上層半導体層3
b、下層半導体層3a、ゲート電極4および絶縁層5と
して機能する。この第3の方法では、図13(b)〜
(f)の工程を図15に示す一工程で行うことができ
る。
【0170】以上のようにゲート電極4および絶縁層5
を形成した後、図13(f)および図13(g)に示す
ように、上層半導体層3bおよびドレイン電極2を形成
する。図13(f)および図13(g)に示す工程は、
図10(d)および図10(e)に示したショットキー
ゲート静電誘導型トランジスタの製造方法と同様である
ので、詳細な説明を省略する。なお、ゲート電極4を上
記第3の方法で形成した場合には、図13(f)に示す
工程は省略可能である。
【0171】以上のようにして絶縁ゲート静電誘導型ト
ランジスタが作製される。
【0172】本発明の静電誘導型トランジスタでは、半
導体層に含まれる超分岐高分子の構造を様々に変更する
ことにより、トランジスタ以外の機能をも備えた複合化
素子を作製することが可能である。例えば、超分岐高分
子に発光する基を付与すれば、EL素子およびトランジ
スタの機能を有する複合化素子を得ることができる。こ
の複合化素子は、ホールと電子の再結合する確率が高
く、外部量子効率が高い。
【0173】また、半導体層3を材料の異なる複数の半
導体層を用いて形成し、発光および太陽電池等の複数の
機能を有する静電誘導型機能複合化トランジスタ素子を
提供することも可能である。例えば、図7または図9に
示したトランジスタにおいて、半導体層3を、第1の半
導体層と、第1の半導体層の上に積層された第2の半導
体層で構成し、第1の半導体層を第1の超分岐高分子を
用いて形成し、第2の半導体層を第2の超分岐高分子を
用いて形成する。第2の半導体層は例えば、発光機能を
有する。また、第2の半導体層は好適には、第2の超分
岐高分子を介した非共有結合的相互作用による自己組織
化構造を有する。
【0174】あるいは、図8に示した機能層を有するト
ランジスタにおいて、機能層9とソース電極1との間、
または、機能層9とドレイン電極2との間に、発光層を
配置してもよい。発光層は例えば第2の超分岐高分子を
含む。また発光層は好適には、第2の超分岐高分子を介
した非共有結合的相互作用による自己組織化構造を有す
る。自己組織化構造は、例えば、機能層に含まれる第1
の超分岐高分子と、第2の超分岐高分子との間の非共有
結合的相互作用によって形成され得る。
【0175】上記第2の超分岐高分子は例えば、円盤
状、球状、またはロッド状の立体構造を有し、好ましく
はデンドリマーである。
【0176】次に、実施例を説明する。本発明がこれら
の実施例に限定されることはない。
【0177】(実施例1)実施例1では、図7に示した
静電誘導型トランジスタを作製した。以下、図10を参
照して、実施例1の静電誘導型トランジスタの製造方法
を説明する。
【0178】まず、図10(a)に示すように、ガラス
基板6の上に、ソース電極1の原料である金を蒸着法に
より100nmの膜厚で成膜し、フォトリソグラフィー
工程及びウエットのエッチング工程により所望の形状に
パターニングして、ソース電極1を形成した。
【0179】次に図10(b)に示すように、ソース電
極1の上に、下層半導体層3aの原料である(化18)
をスピンコーティング法によって膜厚20nmで形成
し、自己組織化構造を有する下層半導体層膜3aを成膜
した。この下層半導体層膜3aをオーブンを用いて窒素
雰囲気中180℃で30分、その後さらに150℃で1
時間加熱処理した。
【0180】
【化18】
【0181】次に、図10(c)に示すように、下層半
導体層3aの上にゲート電極4の原料であるアルミニウ
ムを、蒸着法により膜厚20nmを成膜して、ゲート電
極4の前駆体を形成した。続いてフォトリソグラフィー
工程及びウエットによるエッチング工程を用いて、ゲー
ト電極4を形成した。
【0182】図10(d)に示すように、ゲート電極4
の上に、上層半導体層3bの原料である(化18)をス
ピンコーティング法によって、膜厚40nmで形成し、
自己組織化構造を有する上層半導体層膜3bを成膜し
た。この上層半導体層膜3bをオーブンを用いて、窒素
雰囲気中180℃で30分、その後さらに150℃で1
時間加熱処理した。
【0183】図10(e)に示すように、上層半導体層
3bの上に、ドレイン電極2の原料である金を、蒸着法
により100nmの膜厚で成膜した。続いてフォトリソ
グラフィー工程及びウエットのエッチング工程により所
望の形状にパターニングして、ドレイン電極2を形成し
た。さらに、素子全体にPMMA溶液を塗布し、保護膜
を形成した。
【0184】以上のようにして、本実施例1のスイッチ
ング素子が作製される。
【0185】得られたスイッチング素子の特性は、ソー
ス電極1とドレイン電極2との間に3Vの電圧を印加
し、ゲート電圧を0V〜1Vとした場合、ソース−ドレ
イン電極間の制御電流が8×10-5Aであった。実施例
1のスイッチング素子は、下記に説明する比較例1と比
べて、低電圧で良好な特性を有する。また、低コストで
作製可能である。実施例1のスイッチング素子は、EL
素子などの電流駆動用として好適に使用可能である。
【0186】(比較例1)実施例1の下層半導体層3a
及び上層半導体層3bの材料にCuフタロシアニンを用
いる以外は実施例1と同様にして、比較例1の静電誘導
型トランジスタを作製した。
【0187】比較例1の静電誘導型トランジスタの特性
は、ソース電極及びドレイン電極間に3V印加し、ゲー
ト電圧を0V〜1Vとした場合、ソース−ドレイン電極
間の制御電流が5.4×10-6Aであった。
【0188】(実施例2)実施例2では、図9に示した
静電誘導型トランジスタを作製した。以下、図13を参
照して、実施例2の静電誘導型トランジスタの製造方法
を説明する。
【0189】まず図13(a)に示すように、ガラス基
板6上に、ソース電極原料である金を蒸着法により10
0nmの膜厚で成膜した。この膜をフォトリソグラフィ
ー工程及びウエットのエッチング工程により所望の形状
にパターニングして、ソース電極1を形成した。
【0190】次に図13(b)に示すように、ソース電
極1の上に、下層半導体層3aの原料である(化18)
をスピンコーティング法によって膜厚20nmで形成
し、自己組織化構造を有する下層半導体層膜3aを成膜
した。下層半導体層膜3aをオーブンを用いて窒素雰囲
気中180℃で30分、その後さらに150℃で1時間
加熱処理した。
【0191】次に図13(c)に示すように、ゲート絶
縁膜5の原料であるSiO2をスパッタ法により、膜厚
20nmで成膜し、ゲート絶縁膜5aを成膜した。更
に、このゲート絶縁膜5aの上にゲート電極4の材料で
ある金を、蒸着法により膜厚20nmで成膜し、ゲート
電極4前駆体膜とした。続いて、フォトリソグラフィー
工程及びウエットによるエッチング工程により、図13
(d)に示すようにゲート絶縁層5aおよびゲート電極
4を形成した。さらに、ゲート電極4の上に、ポリイミ
ド薄膜を電着した。ポリイミド薄膜の電着溶液は、以下
のようにして調製した。まず、ビフェニルテトラカルボ
ン酸二水物6g及びp−フェニレンジアミン2.2g
を、窒素を流しながらN−メチルピロリドン100g中
で反応させて、ポリアミック酸溶液を得た。このポリア
ミック酸溶液4.2gをN,N−ジメチルホルムアミド
67gで希釈したものに、0.068gのトリエチルア
ミンを攪拌しながら加え、更にメタノールを攪拌しなが
ら加え、ポリアミック酸塩0.01%溶液を用意した。
【0192】この電着液を用いて、ゲート電極4を陽
極、白金電極を陰極として電着を行い、ゲート電極4の
表面にポリアミック酸の薄膜を析出させた。続いて、1
80℃で120分間加熱して、ポリアミック酸薄膜をポ
リイミド膜に変換して図13(e)に示すように、ゲー
ト絶縁膜5bを形成した。
【0193】次に図13(f)に示すように、ゲート絶
縁膜5bが形成されたゲート電極4の上に、上層半導体
膜層3bの原料である(化18)をディップ法により、
80nmの膜厚で成膜して、自己組織化構造を有する上
層半導体層3bを形成した。さらに、この上層半導体層
3bを、オーブンを用いて窒素雰囲気中180℃で30
分、その後150℃で1時間加熱処理した。
【0194】次に、図13(g)に示すように、ドレイ
ン電極2の原料である金を蒸着法により100nmの膜
厚で成膜した。この膜をフォトリソグラフィー工程及び
ウエットのエッチング工程により、所望の形状にパター
ニングして、ドレイン電極2を形成した。さらに、素子
全体にPMMA溶液を塗布し、保護膜を形成した。
【0195】以上のようにして、本実施例2のスイッチ
ング素子が作製される。
【0196】得られたスイッチング素子の特性は、ソー
ス電極1とドレイン電極2との間に5Vの電圧を印加
し、ゲート電圧を0V〜1.5Vとした場合、ソース−
ドレイン電極間の制御電流が7.5×10-5Aであっ
た。実施例2のスイッチング素子は、比較例1と比べ
て、低電圧で良好な特性を有する。また、低コストで作
製可能である。実施例2のスイッチング素子は、EL素
子などの電流駆動用として好適に使用可能である。
【0197】実施例2の改変例のスイッチング素子とし
て、下層半導体層3a、ゲート絶縁層5a、5b、ゲー
ト電極4、上層半導体層3bを、単一の機能層によって
形成したトランジスタを作製した。この機能層は、(化
19)に示されるデンドリマーをゲート電極1の上に塗
布することによって形成した。
【0198】
【化19】
【0199】実施例2の改変例のスイッチング素子も、
上記実施例2のスイッチング素子と同様に良好な性能を
有することが確認された。
【0200】(実施例3)実施例3では、図16に示し
た静電誘導型トランジスタを作製した。以下図16を参
照して、実施例3の静電誘導型トランジスタの製造方法
を説明する。
【0201】ソース電極1の原料である金を蒸着法によ
り100nmの膜厚で成膜した。続いて、フォトリソグ
ラフィー工程及びウエットのエッチング工程により、こ
の膜を所望の形状にパターニングし、ソース電極1を形
成した。
【0202】次に、ソース電極1の上に、下層半導体層
3aの原料である(化18)をスピンコーティング法に
より、膜厚20nmで成膜し、自己組織化構造を有する
下層半導体層膜3aを形成した。この下層半導体層膜3
aを、オーブンを用いて窒素雰囲気中180℃で30
分、その後150℃で1時間加熱処理した。
【0203】下層半導体層膜3aの上に、ゲート電極4
の原料であるアルミニウムを蒸着法により膜厚20nm
を成膜して、ゲート電極4前駆体を形成した。フォトリ
ソグラフィー工程及びウエットによるエッチング工程に
より、ゲート電極4を形成した。
【0204】ゲート電極4の上に、上層半導体層3bの
原料である(化18)をスピンコーティング法により、
膜厚40nmで成膜し、自己組織化構造を有する上層半
導体膜3bを形成した。上層半導体層3bを、オーブン
を用いて、窒素雰囲気中180℃で30分、その後15
0℃で1時間加熱処理した。
【0205】上層半導体層3bの上に、EL発光層7の
原料である(化20)をスピンコーティング法により、
膜厚10nmで成膜し、自己組織化構造を有するEL発
光層7を形成した。
【0206】
【化20】
【0207】EL発光層7を、オーブンを用いて窒素雰
囲気中180℃で30分、その後150℃で1時間加熱
処理した。次に、ドレイン電極2の原料である金を蒸着
法により100nmの膜厚で成膜した。この膜をフォト
リソグラフィー工程及びウエットのエッチング工程によ
り、所望の形状にパターニングして、ドレイン電極2を
形成した。さらに、素子全体にPMMA溶液を塗布し、
保護膜を形成した。
【0208】以上のようにして、本実施例3のスイッチ
ング素子が作製される。
【0209】実施例3のスイッチング素子の特性は、ソ
ース電極1とドレイン電極2との間に3.5Vの電圧を
印加し、ゲート電圧を0V〜1.2Vとした場合、ソー
ス−ドレイン電極間の制御電流が8×10-5Aであっ
た。実施例3のスイッチング素子は、低電圧で良好な特
性を有する。また、低コストで作製可能である。実施例
3のスイッチング素子は、EL素子などの電流駆動用と
して好適に使用可能である。また、この素子の初期輝度
を測定したところ、1500cd/cm2の輝度を示し
た。
【0210】(実施例4)実施例4では、図17に示し
た静電誘導型トランジスタを作製した。以下図17を参
照して、実施例4の静電誘導型トランジスタの製造方法
を説明する。
【0211】ソース電極1の原料である金を蒸着法によ
り100nmの膜厚で成膜した。この膜をフォトリソグ
ラフィー工程及びウエットのエッチング工程により、所
望の形状にパターニングして、ソース電極1を形成し
た。
【0212】ソース電極1の上に、下層半導体層及び発
光層8aの原料である(化21)をスピンコーティング
法により、膜厚20nmで成膜し、自己組織化構造を有
する下層半導体層及び発光層8aを成膜した。下層半導
体層及び発光層8aを、オーブンを用いて、窒素雰囲気
中180℃で30分、その後150℃で1時間加熱処理
した。なお、「下層半導体層及び発光層8a」は、半導
体性と、発光機能との両方を備えている。
【0213】
【化21】
【0214】下層半導体層及び発光層8aの上にゲート
電極原料であるアルミニウムを蒸着法により膜厚20n
mを成膜して、ゲート電極4前駆体を形成した。フォト
リソグラフィー工程及びウエットによるエッチング工程
により、ゲート電極4を形成した。
【0215】ゲート電極4の上に、上層半導体及び発光
層8bの原料である(化21)をスピンコーティング法
により、膜厚40nmで成膜し、自己組織化構造を有す
る上層半導体層及び発光層8bを成膜した。上層半導体
層及び発光層8bを、オーブンを用いて、窒素雰囲気中
180℃で30分、その後150℃で1時間加熱処理し
た。なお、「上層半導体層及び発光層8b」は、半導体
性と、発光機能との両方を備えている。
【0216】次に、上層半導体層及び発光層8bの上
に、ドレイン電極2の原料である金を蒸着法により、1
00nmの膜厚で成膜した。この膜を、フォトリソグラ
フィー工程及びウエットのエッチング工程により、所望
の形状にパターニングして、ドレイン電極2を形成し
た。素子全体にPMMA溶液を塗布し、保護膜を形成し
た。
【0217】以上のようにして、実施例4のスイッチン
グ素子を作成した。
【0218】実施例4のスイッチング素子の特性は、ソ
ース電極1とドレイン電極2との間に3Vの電圧を印加
し、ゲート電圧を0V〜1Vとした場合、ソース−ドレ
イン電極間の制御電流が8×10-5Aであった。実施例
4のスイッチング素子は、低電圧で良好な特性を有す
る。また、低コストで作製可能である。実施例4のスイ
ッチング素子は、EL素子などの電流駆動用として好適
に使用可能である。また、この素子の初期輝度を測定し
たところ、1500cd/cm2の輝度を示した。
【0219】(実施例5)実施例5では、図8に示した
静電誘導型トランジスタを作製した。以下図8、図10
および図12を参照して、実施例5の静電誘導型トラン
ジスタの製造方法を説明する。
【0220】図10(a)に示すように、ガラス基板6
上に、ソース電極1の原料である金を、蒸着法により1
00nmの膜厚で成膜した。この膜をフォトリソグラフ
ィー工程及びウエットのエッチング工程により、所望の
形状にパターニングして、ソース電極1を形成した。
【0221】ソース電極1の上に、機能層9の原料であ
る(化22)をディップ法により、成膜して、単層の自
己組織化膜である機能層9を形成した。機能層9をオー
ブンを用いて、窒素雰囲気中180℃で30分、その後
150℃で1時間加熱処理した。
【0222】
【化22】
【0223】機能層9の上に、ドレイン電極2の原料で
ある金を、蒸着法により、100nmの膜厚で成膜し
た。この膜をフォトリソグラフィー工程及びウエットの
エッチング工程により、所望の形状にパターニングし
て、ドレイン電極2を形成した。
【0224】さらに、素子全体にPMMA溶液を塗布
し、保護膜を形成した。
【0225】以上のようにして、本実施例5のスイッチ
ング素子を作製した。
【0226】実施例5のスイッチング素子の特性は、ソ
ース電極1とドレイン電極2との間に3Vの電圧を印加
し、ゲート電圧を0V〜1Vとした場合、ソース−ドレ
イン電極間の制御電流が8×10-5Aであった。実施例
5のスイッチング素子は、低電圧で良好な特性を有す
る。また、低コストで作製可能である。実施例5のスイ
ッチング素子は、EL素子などの電流駆動用として好適
に使用可能である。
【0227】また本実施例の改変例として、実施例1ま
たは実施例2の素子のゲート電極4に(化22)で示さ
れるデンドリマーを用いて、スイッチング素子を作製し
た。得られたスイッチング素子は、上記実施例5のスイ
ッチング素子と同様に、良好な特性を示した。
【0228】
【発明の効果】本発明によると、従来の導電性高分子を
用いた静電誘導型トランジスタよりも、特性および/ま
たは信頼性が改善された静電誘導型トランジスタが提供
される。また、複数の機能を備えた静電誘導型機能複合
化トランジスタ素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】超分岐高分子の構造と分類とを模式的に示す概
念図である。
【図2】本発明に用いられる超分岐高分子の構造を模式
的に示す図である。
【図3】デンドリマーの世代数の概念を示す模式図であ
る。
【図4】(a)および(b)は、本発明による超分岐高
分子によって形成された自己組織化構造の例を示す模式
図である。
【図5】高度に一軸配向した超分岐高分子層を含む層を
示した模式図である。
【図6】(a)〜(d)は、高度に一軸配向した超分岐
高分子を含む層を形成する方法を説明するための模式図
である。
【図7】本発明の一実施例であるショットキーゲート型
静電誘導型トランジスタの模式的な断面図である。
【図8】本発明の一実施例であるショットキーゲート型
静電誘導型トランジスタの模式的な断面図である。
【図9】本発明の一実施例である絶縁ゲート型静電誘導
型トランジスタの模式的な断面図である。
【図10】(a)〜(e)は、本発明の一実施例である
ショットキーゲート型静電誘導型トランジスタの製造方
法を説明するための模式的な断面図である。
【図11】本発明の一実施例であるショットキーゲート
型静電誘導型トランジスタの製造方法を説明するための
模式的な断面図である。
【図12】本発明の一実施例であるショットキーゲート
型静電誘導型トランジスタの製造方法を説明するための
模式的な断面図である。
【図13】(a)〜(g)は、本発明の一実施例である
絶縁ゲート型静電誘導型トランジスタの製造方法を説明
するための模式的な断面図である。
【図14】本発明の一実施例である絶縁ゲート型静電誘
導型トランジスタの製造方法を説明するための模式的な
断面図である。
【図15】本発明の一実施例である絶縁ゲート型静電誘
導型トランジスタの製造方法を説明するための模式的な
断面図である。
【図16】本発明に係る実施例3の多層半導体発光静電
誘導型トランジスタの模式的な断面図である。
【図17】本発明に係る実施例4の単層半導体発光静電
誘導型トランジスタの断面図である。
【符号の説明】 1 ソース電極 2 ドレイン電極 3 半導体層 3a 下層半導体層 3b 上層半導体層 4 ゲート電極 5a、5b ゲート絶縁層 6 基板 7 発光層 8a 発光層 8b 発光層 9 機能層 10、10a、10b 超分岐高分子(デンドリマー) 12 超分岐構造単位 14 中心構造 20a、20b、20d 超分岐高分子の自己組織化構
造 21 基板 30、32 ショットキーゲート型静電誘導型トランジ
スタ 35 壁状構造体 40 絶縁ゲート型静電誘導型トランジスタ 51 中心軸 54 ロッド
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 654 H01L 29/28 51/00 29/78 658E 658F Fターム(参考) 4J002 CE001 CH061 CM011 GQ00 5F102 FB01 GB04 GC08 GD01 GD04 GD10 GJ01

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電極と、第2電極と、前記第1電極
    と前記第2電極との間に設けられ、且つ、前記第1電極
    と前記第2電極との間の電流通路である半導体層と、前
    記半導体層の中に埋め込まれた第3電極とを備え、前記
    第3電極に印加する電圧を制御することにより、前記第
    1電極と前記第2電極との間の電流量を制御する静電誘
    導型トランジスタであって、 前記半導体層は少なくとも第1の半導体層を有し、前記
    第1の半導体層は第1の超分岐高分子を含み、且つ前記
    第1の超分岐高分子を介した非共有結合的相互作用によ
    る自己組織化構造を有する、静電誘導型トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記第1の超分岐高分子は、円盤状の立
    体構造を有する、請求項1に記載の静電誘導型トランジ
    スタ。
  3. 【請求項3】 前記第1の超分岐高分子は、球状の立体
    構造を有する、請求項1に記載の静電誘導型トランジス
    タ。
  4. 【請求項4】 前記第1の超分岐高分子は、ロッド状の
    立体構造を有する、請求項1に記載の静電誘導型トラン
    ジスタ。
  5. 【請求項5】 前記第1の超分岐高分子は、一軸配向し
    ている、請求項1から4のいずれかに記載の静電誘導型
    トランジスタ。
  6. 【請求項6】 前記第1の超分岐高分子は、デンドリマ
    ーである、請求項1から5のいずれかに記載の静電誘導
    型トランジスタ。
  7. 【請求項7】 前記第1の超分岐高分子は、中心構造
    と、前記中心構造に結合した周囲構造とを有し、 前記周囲構造は、前記中心構造に結合されている複数の
    超分岐構造単位によって形成された繰り返し構造およ
    び、前記繰り返し構造に結合した官能基を有し、 前記官能基が発光機能を有する、請求項1から6のいず
    れかに記載の静電誘導型トランジスタ。
  8. 【請求項8】 前記半導体層はさらに第2の半導体層を
    有し、前記第2の半導体層は発光機能を有する、請求項
    1から7のいずれかに記載の静電誘導型トランジスタ。
  9. 【請求項9】 前記第2の半導体層は、第2の超分岐高
    分子を含み、且つ前記第2の超分岐高分子を介した非共
    有結合的相互作用による自己組織化構造を有する、請求
    項8に記載の静電誘導型トランジスタ。
  10. 【請求項10】 前記半導体層は、前記第1の超分岐高
    分子と前記第2の超分岐高分子との間の非共有結合的相
    互作用による自己組織化構造を有する、請求項に9に記
    載の静電誘導型トランジスタ。
  11. 【請求項11】 前記第2の超分岐高分子は、円盤状の
    立体構造を有する、請求項9または10に記載の静電誘
    導型トランジスタ。
  12. 【請求項12】 前記第2の超分岐高分子は、球状の立
    体構造を有する、請求項9または10に記載の静電誘導
    型トランジスタ。
  13. 【請求項13】 前記第2の超分岐高分子は、ロッド状
    の立体構造を有する、請求項9または10に記載の静電
    誘導型トランジスタ。
  14. 【請求項14】 前記第2の超分岐高分子は、デンドリ
    マーである、請求項9から13のいずれかに記載の静電
    誘導型トランジスタ。
  15. 【請求項15】 前記第3電極と前記半導体層とがショ
    ットキー接合している、請求項1から14のいずれかに
    記載の静電誘導型トランジスタ。
  16. 【請求項16】 前記第3電極と前記半導体層との間に
    絶縁層を有し、前記第3電極と前記半導体層とが絶縁さ
    れている、請求項1から14のいずれかに記載の静電誘
    導型トランジスタ。
  17. 【請求項17】 前記第3電極が第3の超分岐高分子を
    含む、請求項1から16のいずれかに記載の静電誘導型
    トランジスタ。
  18. 【請求項18】 第1電極と、第2電極と、前記第1電
    極と前記第2電極との間に設けられ、かつ、第1の超分
    岐高分子を含む機能層とを有する静電誘導型トランジス
    タであって、 前記機能層は、前記第1の超分岐高分子を介した非共有
    結合的相互作用による自己組織化構造を有し、 前記第1の超分岐高分子は、導電性を有する中心構造
    と、前記中心構造に結合された半導体性を有する周囲構
    造とを有し、 前記中心構造は第3電極として機能し、かつ、前記周囲
    構造は前記第1電極と前記第2電極との間の電流通路と
    して機能し、 前記第3電極に印加する電圧を制御することにより、前
    記第1電極と前記第2電極との間の電流量を制御する、
    静電誘導型トランジスタ。
  19. 【請求項19】 前記機能層において、前記第1の超分
    岐高分子の前記中心構造が、前記第1電極および前記第
    2電極の面内で略一軸配向している、請求項18に記載
    の静電誘導型トランジスタ。
  20. 【請求項20】 前記第1の超分岐高分子は、円盤状の
    立体構造を有する、請求項18または19に記載の静電
    誘導型トランジスタ。
  21. 【請求項21】 前記第1の超分岐高分子は、ロッド状
    の立体構造を有する、請求項18または19に記載の静
    電誘導型トランジスタ。
  22. 【請求項22】 前記第1の超分岐高分子は、デンドリ
    マーである、請求項18から21のいずれかに記載の静
    電誘導型トランジスタ。
  23. 【請求項23】 前記周囲構造は、前記中心構造に直接
    結合された内殻構造と、前記内殻構造に結合された外殻
    構造とを有し、前記内殻構造が絶縁性を有し、前記外殻
    構造が半導体性を有する、請求項18から22のいずれ
    かに記載の静電誘導型トランジスタ。
  24. 【請求項24】 前記機能層と前記第1電極との間、ま
    たは、前記機能層と前記第2電極との間に、発光層を有
    し、前記発光層は、第2の超分岐高分子を含み、且つ前
    記第2の超分岐高分子を介した非共有結合的相互作用に
    よる自己組織化構造を有する、請求項18から23のい
    ずれかに記載の静電誘導型トランジスタ。
  25. 【請求項25】 前記発光層および前記機能層は、前記
    第1の超分岐高分子と前記第2の超分岐高分子との間の
    非共有結合的相互作用による自己組織化構造を有する、
    請求項に24に記載の静電誘導型トランジスタ。
  26. 【請求項26】 前記第2の超分岐高分子は、円盤状の
    立体構造を有する、請求項24または25に記載の静電
    誘導型トランジスタ。
  27. 【請求項27】 前記第2の超分岐高分子は、球状の立
    体構造を有する、請求項24または25に記載の静電誘
    導型トランジスタ。
  28. 【請求項28】 前記第2の超分岐高分子は、ロッド状
    の立体構造を有する、請求項24または25に記載の静
    電誘導型トランジスタ。
  29. 【請求項29】 前記第2の超分岐高分子は、デンドリ
    マーである、請求項24から28のいずれかに記載の静
    電誘導型トランジスタ。
  30. 【請求項30】 前記自己組織化構造は、静電相互作用
    によって形成された、請求項1から29のいずれかに記
    載の静電誘導型トランジスタ。
  31. 【請求項31】 前記自己組織化構造は、水素結合によ
    って形成された、請求項1から29のいずれかに記載の
    静電誘導型トランジスタ。
  32. 【請求項32】 前記自己組織化構造は、π電子相互作
    用によって形成された、請求項1から29のいずれかに
    記載の静電誘導型トランジスタ。
  33. 【請求項33】 前記第1および前記第2電極の面に略
    直交する側面を有する壁状構造体をさらに有し、前記第
    1の超分岐高分子は前記壁状構造体との相互作用によっ
    て、前記側面に略平行に配向している、請求項1から3
    2のいずれかに記載の静電誘導型トランジスタ。
  34. 【請求項34】 前記壁状構造体の前記側面は帯電して
    おり、前記第1の超分岐高分子は前記側面と静電相互作
    用している、請求項33に記載の静電誘導型トランジス
    タ。
  35. 【請求項35】 前記壁状構造体の前記側面は水素結合
    性を有し、前記第1の超分岐高分子は前記側面と水素結
    合している、請求項33に記載の静電誘導型トランジス
    タ。
  36. 【請求項36】 前記壁状構造体はπ電子共役系の原子
    団を有し、前記第1の超分岐高分子は前記側面とπ電子
    相互作用している、請求項33に記載の静電誘導型トラ
    ンジスタ。
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