JP5084179B2 - 織機の誤操作防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、織機の停止時には、経糸開口を閉口状態(レベリング状態)にして待機させることにより織段を防止する織機で、そのような待機状態における誤った織機操作にともなう不都合を防止する技術に関する。
近年の高付加価値織物製織への要望もあり、あらゆる織物組織への対応性を考慮して、織機上に織物組織を容易に編集可能な開口装置(例えば、ドビー装置、ジャカード装置、あるいは綜絖枠毎に設けられる専用モータにより開口運動を行わせる電動開口装置など)を装着する織布工場が増加している。このような開口装置によれば、織物仕様に対応される開口パターンにより、綾織、朱子織、ドビー柄などの変わり織りが容易に実現できる。しかし、いずれか綜絖枠が1ピック以上同じ開口位置に維持される開口運動となっているため、織機主軸を開口装置のクロスタイミングまで逆転させて織工待機状態にしたとしても、全ての経糸開口を中口閉口状態にはできない。このため、作業者の到着が遅れ停台時間が長期間に及ぶと経糸上下の張力差(経糸の伸び)に起因する織段が発生するという問題は避けられない。
このような問題点を解消する装置として、レベリング機能付き電子ドビー装置を備えた織機として、例えば特許文献1の技術が知られている。この技術は、大まかに言えば、停台原因が発生し織機を一次停止させた後、現在の開口中の開口パターンに対して、次のステップで用いられる開口パターンを上下反転された開口パターンで出力しつつ、織機主軸を開口装置のクロスタイミングに相当する角度まで逆転させることにより中口閉口状態を実現する。しかし、織機を起動するに際し、停台原因、例えば緯止まり時のように、レベリング状態を解除するために所定角度まで低速正転させたあと緯糸の除去が必要な場合(つまり逆転操作した後に運転操作する場合)と、緯止まり以外時(経止まり時)のように、糸切れなどを修復したあと緯糸除去せずにそのまま運転操作する場合とがあり、言い換えれば、織機を再運転するまでの操作手順が停台原因毎に異なるため、仮に作業者が停台原因を認識しないまま誤った織機操作をしてしまうと織物欠点の発生が避けられないという問題がある。これに対し、特許文献1の技術では、レベリング状態で待機後の操作を、復帰ボタンあるいは運転ボタンに統一するとともに、いずれかボタン操作時には、制御装置は停台原因に対応される起動シーケンスを選択して織機主軸を所望の角度まで回転させ、織機を起動する技術が示されている。
特開平6−116841号(図1〜図14)
しかし、織布工場では、レベリング機能を有しない開口装置を備えた織機や、仮にレベリング機能を有する織機であっても、織物仕様により上記したレベリング機能が不作動に設定される織機も多数存在する。例えばレベリング機能を有しない織機では、緯止まり発生時には、待機状態の織機をそのまま逆転操作して緯入れミス糸を除去し、その後所定起動位置まで織機を逆転させた後、再運転される。
これに対し、レベリング機能が作動される織機と、不作動の織機とが混在する多数の織機を受け持つ作業者にとっては、そのような設定状況を充分認識しないまま直感的に織機の操作ボタンを操作することがあり、これにより織物品質上重大な問題が発生することがある。より具体的には、特許文献1のレベリング機能が有効に設定されて待機状態になっている織機に対し、作業者は本来、復帰ボタン、運転ボタンを操作すべきところ、レベリング機能が設定されていない織機と錯誤してしまい、誤って逆転ボタンを操作してしまうことがある。このように反転された開口パターンで実現されたレベリング待機状態からさらに織機を逆転させてしまうと、開口状態にある経糸の張力関係が上下反転して織口位置が大きくずれてしまい、織機起動時に新たな織段が発生したり、そのように上方あるいは前方に変位された織口に対し、誤操作であることに気づかずにさらに逆転を続けるうちに、変位された織口と前進される筬とが干渉する結果布裂けが発生するなど、いずれも織物品質を大きく損なうという問題がある。
なお、このような問題は、上記したレベリング状態で待機後の操作が特定ボタンに統一される織機に限らず、次のステップで用いられる開口パターンを、現在の開口パターンに対して反転された開口パターンを出力しつつ織機主軸を逆転させることにより、中口閉口状態を実現する織機であれば、同様に発生する。しかしながら、そのような誤操作にともなって織物品質が損なわれる可能性が潜在する織機に対し、作業者の操作を制限する技術はこれまで知られていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、レベリング機能付き開口装置を備えた織機、すなわち次のステップで用いられる開口パターンを、現在の開口パターンに対して上下反転された開口パターンを出力しつつ織機主軸を逆転させることにより、中口閉口状態を実現する織機で、仮に作業者が誤った逆転操作をしたとしても、逆転動作を阻止することで、上記メカニズムにより発生される織物品質上の不都合を未然に防止できる技術を提供することを目的とする。
そこで、本発明が前提とする織機は、織機主軸角度信号が入力されるとともに逆転ボタン信号を含む操作ボタン信号の入力により織機主軸の駆動を制御する主制御器と、予め複数ステップにわたって開口パターンが複数設定されるとともに選択される開口パターンに従って複数の綜絖を主軸の回転に対応して駆動する開口装置であって主制御器から発生されるレベリング指令の出力により次のステップで用いられる開口パターンを現在の開口パターンに対して前記綜絖の上下位置に関する設定状態が反転された反転開口パターンに切換えて前記綜絖を駆動するレベリング機能を有する開口装置とを備え、前記レベリング機能が有効に設定されている場合に、製織運転中の停台原因の発生にともない、前記主制御器が織機主軸を停止させるとともにその後に前記開口装置に対し前記レベリング指令を出力しつつ織機主軸を設定角度まで逆転させ、その逆転に伴って前記開口装置が前記反転開口パターンに従って前記綜絖を駆動することにより経糸開口を中口閉口状態にする織機とすることができる。そして、そのような織機に対し、本発明では、前記主制御器には、前記開口装置が前記反転開口パターンにもとづいて駆動される主軸角度区間の内側に逆転禁止角度が予め決定されており、前記主制御器は、前記レベリング機能が有効に設定されている場合に、織機主軸が前記停止したあとのレベリングのための前記自動逆転または逆転ボタン信号の入力にともなう逆転によって主軸角度が前記逆転禁止角度に達することにより、その後の逆転ボタンの操作による逆転ボタン信号の入力にともなう織機主軸の逆転動作を不作動とすることをその要旨とする。
上記した織機主軸の自動逆転を停止させる際に用いられる「設定角度」について、経糸開口装置のクロスタイミング(駆動中の綜絖が閉口状態となる角度)あるいはその近傍に設定される。開口装置のクロスタイミングとは、織機主軸24と駆動軸52との連結位相に関係する設定パラメータであって、一般的には、上下駆動中の綜絖の開口量がゼロになる織機主軸角度を指している。しかし本発明における中口閉口状態とは、経糸開口量がゼロとなるものに限定される定義ではなく、織段がほとんど生じないあるいは比較的目立たないとされる経糸開口量が数cm以下である形態(より具体的には2cm以下)を含むように定義することとし、上記「設定角度」の設定範囲としての上記クロスタイミングの近傍の範囲には、駆動中の綜絖による経糸開口量が数cm以下となる主軸角度を含むこととする。
上記した「開口装置が反転開口パターンにもとづいて駆動される区間」について、より詳しくは、次のステップに用いられる反転パターンに対応する出力を行ったあとその情報にもとづいて綜絖枠が実際に駆動される区間を指し、具体的には、主軸角度に換算して、逆転により中口閉口状態になるいわゆる開口装置のクロスタイミングを中心とする前後180°の区間(全長360゜)とすることができる。従って、上記区間の内側に決定される逆転禁止角度には、上記駆動される区間の始点および終点となる主軸角度、すなわち経糸開口量が最大となる主軸角度が除外される。
上記要旨によれば、作業者が誤って逆転ボタンを操作したとしても、主制御器は、開口装置が反転開口パターンにもとづいて駆動される区間では、上記決定された逆転禁止角度を超えた織機主軸の逆転動作を阻止する。従って、誤った逆転操作で織機主軸、ひいては経糸開口装置が駆動される結果、前述した織口位置の移動にともなう織段や、筬打ちにともなう布裂けなどの織物品質の低下を、未然に防止できる。
逆転禁止角度は、織物品質の問題が実際に発生しない角度に決定される。逆転禁止角度は、上記考慮してメーカ側で予め決めた角度としてもよいし、ユーザ側にて自在に変更できるようにしてもよい。
好ましい逆転禁止角度としては、上記した「設定角度」と同様、開口装置のクロスタイミング(閉口タイミング)およびその近傍に決定すればよく、その近傍の範囲には、駆動中の綜絖による経糸開口量が数cm以下となる主軸角度の範囲(例えば、開口装置のクロスタイミングに対し前後50°の範囲)を含む。これにより、織口位置が大きく変位する逆転操作阻止できる。さらに好ましくは、逆転禁止角度は、上記自動逆転動作を停止させる設定角度と同一角度に決定される。これにより、停台原因が発生により中口閉口状態で待機された織機では、手動逆転操作ができなくなるため、前述したように織物品質を損なわずに済む。
本発明の実施形態について、以下図面を用いて説明する。
図1には、織機の制御装置10ならびに経糸開口運動を発生させる開口装置50の内部ブロック図を示している。制御器として機能する織機の制御装置10は、大まかに言えば、各種製織用のパラメータを設定する設定器12と、設定器12に入力された設定パラメータおよび他の入力データを用いて織機を制御する主制御装置14とを含む。
主制御装置14には、入力信号を受ける入力ポート16と、出力信号を出力する出力ポート18と、各種の回路装置に制御信号を出力する中央処理ユニット(CPU)20と、各種の情報などを記憶する記憶器22とを備えている。記憶器22には、機械メーカ側で作成された複数の制御プログラム(制御ルーチン)が予め格納されるとともに、現在の制御値等の制御データが一時的に格納可能にされている。
主制御器として機能する主制御装置14には、さらに主軸モータ26を駆動する駆動回路28と、電磁ブレーキ30を駆動する駆動回路32のほか、以下いずれも図示しないが、巻取モータを駆動する巻取制御回路、送出モータを駆動する送出制御回路、緯入れを制御する緯入れ制御装置等が接続される。これらの回路は、主制御装置14から出力ポート18を介して出力される信号により制御される。
さて主制御装置14には、織機を運転させる際に操作される運転ボタン41,寸動正転させる際に操作される低速正転ボタンとしての寸動ボタン42,逆転させる際に操作する低速逆転ボタンとしての逆転ボタン43、連続運転中の織機を停止させる際に操作される停止ボタン44が接続されており、各操作ボタンからの操作信号、すなわち運転操作信号S1、寸動操作信号S2、逆転操作信号S3、停止操作信号S4が入力ポート16にそれぞれ入力されている。また、主制御装置14には、上記操作信号のほか、緯糸検知回路47からの緯入れミス信号S10、経糸切れセンサ48からの経糸切れ信号S11、織機主軸24に連結された角度信号発生器46からの主軸角度信号θなどを入力ポート16に受け、CPU20は記憶器22に格納される制御プログラム(制御ルーチン)を実行し、1以上の制御信号を出力ポート18を介して出力し、接続される回路28、回路32や図示しない回路のほか、後述される開口コントローラ56を制御することができる。
織機のクランク軸として機能する主軸24には、回転位相としての角度θを検出するために、例えばアブソリュート形エンコーダのような公知の角度信号発生器(ENC)46が連結され、角度検出器46は、筬打ちタイミングを0°とする主軸角度信号θを出力することができる。主制御装置14では、主軸角度信号θは、織機の運転や停止などの全体動作の制御などに用いられ、また後述されるように停台原因の発生にともなって織機を中口閉口状態に待機させるために、設定角度で逆転停止させるなどの停止制御等にも用いられる。
駆動回路28は、主制御装置14から出力される信号の種類(運転信号S5,正転信号S6,逆転信号S7)に応じて、主軸モータ26に、これの駆動態様(高速正転、低速正転、低速逆転等)に応じた電力を供給する。例えば、主軸モータ26が誘導電動機で構成される場合、駆動回路28は、主軸モータ26の駆動態様に対応する周波数の交流電力を発生する公知のインバータ装置で構成することもできるし、これの代わりに、低速駆動用電源としての低周波数出力のインバータ装置と、高速駆動用電源としての商用電源と、これらの出力を主軸モータ26の一次巻線に選択的に給電可能に設けられる電磁開閉器とを含む公知の駆動回路で構成することもできる。
織機の運転中、駆動回路28は、主制御装置14からの運転信号S5のオン出力(オンの運転信号S5)により主軸モータ26を高速正転させて、織機を通常運転状態に維持する。また駆動回路28は、織機の低速正転時に正転信号S6のオン出力(オンの正転信号S6)により主軸モータ26を低速で正転させ、また織機の低速逆転時には逆転信号S7のオン出力(オンの逆転信号S7)により主軸モータ26を低速で逆転させることができる。
駆動回路32は、織機の正転、逆転および運転を終了する際に、主制御装置14からの制動信号S8のオン出力(オンの制動信号S8)により、電磁ブレーキ30に主軸24の制動に必要な電力を送る。電磁ブレーキ30は、制動指令の出力により制動力を発生するものであれば良く、励磁によりディスクを吸着して制動力を発生するものに限らない。
緯糸検知回路47は、緯糸飛走経路上の反給糸側の織端付近に設けられた、いずれも図示しないH1フィーラ及びH2フィーラのようなフィーラヘッドからの糸信号により、織機の通常運転中における緯入れの正否を判定し、緯入れミスや吹切れの場合にそれを表す緯入れミス信号S10を発生する公知の回路である。また経糸切れセンサ48は、例えば経糸毎に個々に挿通される複数のピンを有し、経糸切れにともなって落下されるピンを電気的に検知して経糸切れ信号S11を発生する公知のセンサである。
設定器12は、例えば各設定パラメータの設定状況や織機の制御情報などを文字・数字あるいはグラフィック表示する表示機能と、設定器としての設定情報入力機能とを兼ね備えた、いわゆるタッチパネルで構成される。また設定器12は、主制御装置14や後述される開口コントローラ56などの各回路との間で、情報送受可能にされている。設定器12に設定されるパラメータは、織機起動用や織機停止用などの設定パラメータ(その具体的な動作については図2にて説明する)のほか、製織用の各種パラメータが含まれており、製織用の各種パラメータについて、例えば緯糸密度、経糸張力、緯糸や経糸の糸種情報、緯入れ制御装置や緯糸検知回路47、経糸切れセンサ48に対する設定値のほか、経糸開口装置50に対する経糸開口パターンや緯糸選択態様などの情報が含まれる。作業者は、そのような設定器12に設定値を入力するに際し、設定値の表示欄に触れ、表示される図示しない選択メニュー、数値入力するためのテンキーなどの画面に触れることにより入力することができる。また設定器12には、上記した電子ドビー装置に対する制御機能、例えば後述されるレベリング機能を作用/不作用などの選択情報が図示しない画面を操作して入力可能である。
一方織機1には、経糸開口装置50が設けられる。本実施例では、経糸開口装置として、予め開口ステップ番号毎に作成され電気的に記憶された開口パターンに従って電気的な選択信号を出力し、各綜絖枠の開口運動を任意に切り換え可能である電子ドビー装置を一例として説明する。
開口装置50は、大まかに言えば、織機の主軸24に連結される開口装置の駆動軸52と、開口コントローラ56と、開口駆動機構58とを含む。織幅方向および経糸走行方向に配列される多数の綜絖63は、幅方向に延在される図示しない複数の綜絖枠によってそれぞれ保持されており、開口駆動機構58は、各綜絖枠を独立的に駆動可能な公知の装置である。さらに開口駆動機構58には、各綜絖枠に対応する複数のソレノイドを有する選択ソレノイド57が組み込まれ、開口装置50は、複数ソレノイドの作動態様に対応して各綜絖枠を駆動する、公知の電子ドビー開口装置を構成する。駆動軸52は、開口駆動機構58に機械的に連結されて主軸24の回転力を伝達して各綜絖枠運動の動力源として寄与する一方、2つのステップ信号S16,S17を発生するためのドグ53が取付けられており、またドグ53の検出体を互いに角度的に遅延して検出するセンサ54,55が配置されている。センサ54,55からのステップ信号S16,S17は、開口コントローラ56に送られている。
開口コントローラ56には、各綜絖枠に対する運動態様(綜絖枠の上がり下がりの選択)のほか、多色緯入れや打込密度の切替に用いられる各種選択信号の出力態様などの情報が、開口ステップ番号毎に設定器12を介して予め設定されており、これらの情報が内蔵される記憶器に格納されている。このため、開口コントローラ56は、センサ54,55からのステップ信号S16,ステップ信号S17により、駆動軸52、言い換えれば織機主軸24の回転方向を検出し、その回転回数により開口ステップ番号を1ずつ増減させて開口パターンや選択パターンを1ずつ更新し、これに基づいて詳説しない電子回路を介し、次の開口ステップにおいてその運動態様で駆動すべく綜絖枠の選択信号S18を、各綜絖枠に対応されるアクチュエータとしての選択ソレノイド57にそれぞれ出力するほか、緯糸選択信号などの各種選択信号S13を織機上の各回路に出力したり、電子ドビー装置の機構上によりやむを得ず存在する回転方向の反転禁止区間に突入したとき、回転方向の反転を禁止する旨の反転禁止信号S15a、S15bを主制御装置14に出力する機能を有している。なお、開口コントローラ56は、主制御装置14からのレベリング指令S14を受けると、逆転時に次の開口ステップで用いられる逆転用の開口パターンを、現在の開口ステップ番号に対応するものに対して反転された開口パターンに基づいて信号S18として出力することで、経糸開口状態を中口閉口状態にするいわゆるレベリング機能を有している。
さて図2には、織機主軸角度θを横軸とし、各信号の出力態様や経糸の実開口パターンを縦軸として織機動作状態の移り換わりをチャートを用いて示している。図2について、より詳しくは、紙面上部より順に、経糸実開口パターンと、開口コントローラ56が正転用および逆転用にそれぞれ出力する各綜絖枠パターンのパターン番号とともに、センサ54,55からのステップ信号S16,S17の出力論理を示しており、また織機主軸の回転にともなう動作状態の角度的な移り変わりとして、緯入れミス信号S10が発生した角度(タイミング)を中心として、下方に向かって時系列的に示している。さらにその下部には、開口コントローラ56にレベリング指令S14が出力されたときにおける経糸実開口パターンと、開口コントローラ56が出力する逆転用綜絖枠パターンの出力論理をともに並べて示している。
ここで、緯入れをともなう連続運転状態の織機において、停止原因の一つである緯糸の吹切れが発生してから、織機が再運転されるまでの処理を一例として説明する。また、緯糸吹き切れについて、いわゆる自動修復装置を用いるのではなく作業者自ら修復するものとし、作業者が到着されるまでの間、織機は経糸開口状態をいわゆる中口閉口状態にして待機するものとする。さらに、詳細は後述する電子ドビーのレベリング機能を用いて中口閉口状態に待機させる例を一例として示している。なお、主に主制御装置14が出力する各種指令により、レベリング機能を含む各動作が実行されるものであり、これらは主制御装置14や開口コントローラ56に格納される各制御プログラム(制御ルーチン)を実行することにより実現される。以下、図2を用いて具体的に説明する。
先ず、図2を参照するに、織機の連続運転状態において停台要因が発生したとき、主制御装置14は、複数入力される各種センサの信号から停台原因がいずれの要因によるものかを判別し、各停台要因に対応する処理を行うことになる。本事例においては、緯糸吹き切れが発生したときを一例として想定する。まず、緯糸検知回路47が緯入れ糸の吹切れを検知し、緯入れミス信号S10を主軸角度310°で発生される。これにより主制御装置14は、運転信号S5の出力を直ちにオフ状態にするとともに、所定期間にわたり制動信号S8を出力するため、駆動回路28は、主軸モータ26に対する給電を中止し、また駆動回路32は、電磁ブレーキ30に給電してこれを作動状態にして、織機主軸24を停止させる。この結果、図2に示すように、織機は緯入れミスを検知してから約1回転後の角度320°で停止している。なお経糸切れ等、上記緯入れミス以外の停台原因発生時には、これに対応する処理が行われることは言うまでもない。
次いで主制御装置14は、織機1を織工待機状態にすべく、制動信号S8をオフ出力するとともに逆転信号S7をオン出力して、織機主軸24を経糸開口が中口閉口状態になる設定角度300°まで自動的に約1回転逆転させる。ここで待機状態にする主軸角度は、綜絖枠が中口閉口位置となる主軸角度、すなわち開口装置50の設定クロスタイミングである300°であり、この逆転動作は、設定器12に予め設定される設定角度300°に至るまで織機主軸24を連続的に逆転させる制御ルーチンを実行することにより、実現される。なお、このような開口装置のクロスタイミングは、織機主軸24と駆動軸52との連結位相を調節することにより適宜設定されるものであり、織物仕様により織機主軸角度に換算して前後数十°の範囲で適宜調節される。図2は、開口装置のクロスタイミングは300°に設定された例を示している。
ここで電子ドビー装置(開口コントローラ56)の動作について、簡単に触れておく。図2に示す例は、実開口パターンは2→3→4→5→1・・として5サイクル、つまり織機主軸の5回転毎に1繰り返しの状態として設定されている。そしてセンサ54、センサ55からのステップ信号S16、ステップ信号S17の入力により正転方向回転時の開口パターンに寄与する正転枠パターンを、実開口パターンに対して1サイクル先行させて3→4→5→1→2・・として順次発生することにより所定の開口運動が実現される。また、織機主軸が逆転方向に回転されたとき、言い換えれば実開口パターンは紙面右側より左側に向かって5→4→3→2・・と変化されるとき、ステップ信号S16、信号S17の入力により逆転方向回転時の開口パターンに寄与する逆転枠パターンを、実開口パターンに対して1サイクル先行させて紙面右側より左側に向かって4→3→2→1・・として順次発生することにより開口運動が実現される。なお、ソレノイド選択開口パターンの信号が出力される期間は、あるサイクルの開口動作から次のサイクルの開口動作に移動する所定の期間、つまり開口装置の最大開口量となる主軸角度の近傍の範囲である。
またセンサ54、センサ55からのステップ信号S16、ステップ信号S17は、開口コントローラ56から出力される反転禁止信号S15a,S15bの元になっている。なぜなら、電子ドビー装置には、綜絖枠運動選択機構の都合から駆動軸52、換言すれば織機主軸24において回転方向の反転が禁止される区間が存在し、そのような禁止区間において駆動軸52の回転が反転されると綜絖枠の選択ミス(いわゆる綾落ち)が発生するからである。このため開口コントローラ56は、主制御装置14からの運転信号S5,正転信号S6、および逆転信号S7の出力がオンされたことにより駆動軸52の回転方向を判定するとともに、判定した回転方向により、そのような反転禁止信号S15aあるいは信号S15bを、ステップ信号S16またはステップ信号S17と同期させて選択的に出力するようになっている。より具体的には、正転方向に回転されると、逆転方向への反転禁止信号S15bのみがステップ信号S17に同期して出力され、また逆転方向に回転されると、正転方向への反転禁止信号S15aのみがステップ信号S16に同期して出力される。反転禁止信号S15a,S15bは、主制御装置14に入力され、主制御装置14が手動操作ボタン操作時や自動的な回転動作開始時に、これらの信号入力状態により、回転方向の反転が禁止されている回転動作を実行しないように構成することができる。
図3(A)は、製織用の通常開口パターンの設定状態の一例を5つの綜絖枠H1,H2,‥、H5との関係で示している。同図で×印部分は、綜絖枠の上方位置を示しており、また空白部分は、綜絖枠の下方位置の状態を示している。紙面縦方向に開口ステップ番号が「1」から「5」に、言い換えれば開口パターンがパターン「1」からパターン「5」に変化する過程で、1つの綜絖枠が上方位置に設定され、他のものが下方位置に設定されるパターンとなっている。
開口コントローラ56がレベリング動作時に織機主軸を1回転だけ逆転させることでレベリング状態にするが、それに先だって現在のソレノイド選択パターンを現在の実開口パターンの反転パターンに変更して逆転枠パターンとして出力する。図中、反転パターンは、数字の上にバーを付して表示している。図3(B)は、通常開口パターンに対する反転パターンを示している。ここでいう反転パターンは、通常開口パターンの綜絖枠の上下の関係を逆に設定することを意味する。
そこで、主制御装置14は、レベリング指令S14を開口コントローラ56に出力して、開口コントローラ56に選択ソレノイド57に出力する信号すなわちソレノイド選択開口パターンを反転させるとともに、制動信号S8をオフ出力しつつ逆転信号S7をオン出力して織機主軸を約1回転逆転させる。このときの1回転の逆転によって、実開口パターンは反転パターンに従って変化する。これによって、全ての綜絖枠H1,H2‥H5が上下方向に移動する。すなわち通常の実開口パターン4では、4つの綜絖枠H1,H2,H4,H5が下方に設定されており、他の1つの綜絖枠H3が上方に設定されているが、1回転の逆転過程で、反転パターン4によって、上側の綜絖枠H1,H2,H4,H5が上側に移動し、また上側の綜絖枠H3が下方に移動するため、上下の綜絖枠が互いに交錯する織機主軸角度付近(角度300°)で、全ての綜絖枠H1,H2,‥H5がレベリング位置つまり上下の中間に設定できることになる。なお、このような機能は5サイクルで1繰り返しの通常開口パターンに限らず、平織り開口パターンやその他の織り組織の開口パターンについても同様である。
そこで図2に戻り、主制御装置14は、現在の角度320°の位置より織機主軸を逆転させるに際し、織機主軸角度に換算してクロスタイミングの1/2回転前(180°前)よりレベリング指令S14を開口コントローラ56に出力してレベリング機能を実行させ、これにより現在の開口パターンに対して反転される開口パターンを選択ソレノイド57に出力しつつ制動信号S8をオフ出力する一方、逆転信号S7をオン出力して織機主軸を低速で逆転させる。そのような逆転により主軸角度θが設定角度300°に達すると、主制御装置14は、レベリング指令S14の出力をオフ状態にするとともに、織機主軸24を停止させる。さらに主制御装置14は、図示しないタワーランプを点灯させたり設定器12の表示画面にその旨の表示を行わせて、織機が待機状態であることを作業者に報知する。この結果、図6に示すように、綜絖枠が全て中間位置に移動され経糸開口の中口閉口状態(中口レベリング)が実現される。
ここで、上記レベリング機能を不作動として角度300°で停止させたときのときの経糸開口状態を、参考までに図5に示す。図5の経糸開口状態で待機状態となるとき、停台時間の経過にともない開口状態にある経糸に伸びが発生し、これが織段(すなわち綾枕)の原因となっているが、図6のように全綜絖枠を中口閉口状態にすれば、いずれの綜絖に挿通される経糸も一様に伸びるため、そのような織段は発生しない。
図5〜図6では、右側面方向より見た織機1の筬64の周辺部を模式的に示している。多数の経糸61は、図示しない経糸ビームから繰り出され、いずれも図示しないバックロール、経糸切れセンサを経由して対応される綜絖63、および筬64に引き通され、織口62に連なっており、また織口62に連なる織布60は、テンプル装置65を経由して織機前方に導かれるとともに、いずれも図示しないガイドロール、服巻ロールを経由して布巻ロールに巻取られる。なお、筬64は、主軸24に連結される図示しない運動変換機構を通じて、揺動運動に変換されて筬打ち駆動される。また経糸61は、紙面左側から右側に向かって走行される。
さて、中口閉口状態で待機中の機台に対し、作業者は、吹切れ緯糸の修復や起動位置までの逆転動作などを手動で行なうことになる。しかし、このとき作業者が行う手動操作を誤ると、本件発明の解決課題である織口移動にともなう織段や布裂け等の織物品質上の問題が発生する。そこで、説明の都合上、まず作業者が本来行うべき正しい操作を先ず説明した上で、本装置の詳細を説明することとする。
中口閉口状態で待機状態にある織機を起動するために、作業者は、経糸開口を上記した反転パターンに基づく中口閉口状態から正規の開口パターンに基づく開口状態に戻すべく、寸動ボタン42を操作して織機主軸24を低速正転させる。このときの手動正転を終了する角度について、正規の開口パターンによって綜絖枠駆動が開始される時期であれば良い。電子ドビー装置における回転方向の反転禁止区間を脱出するまで(具体的にはステップ信号S16に同期出力される信号S15bがオフされる210°以降まで)主制御装置14は、正転信号S6を継続的に出力して織機主軸24を低速正転させるように構成してもよい。
このようにしてレベリング状態が解除されると、作業者は逆転ボタン43を操作する。主制御装置14は、既にレベリング指令S14をオフ状態に出力しているとともに、逆転操作信号S3をうけて逆転信号S7を上記した吹切れ緯糸が織前に露出される角度まで(具体的には織機主軸が180°に達するまで)を継続的に出力する。一方、開口コントローラ56は、信号S14のオフ状態により、開口パターンを通常の開口駆動態様であるパターン3として出力し綜絖枠を駆動するため、発生された緯入れミス糸は織前に露出し除去可能な状態になる。そこで作業者は、吹切れ緯糸を織口から除去し、再び逆転ボタン43を操作して、所定の運転操作開始位置である角度300°まで織機主軸24を低速逆転させる。そして作業者は、運転ボタン41を押下すると、主制御装置14は制動信号S8をオフ出力しつつ運転信号S5をオン出力することにより、織機主軸24は起動されて高速正転状態になるとともに緯入れを開始し連続運転状態に至る。このようにして停止信号としての緯入れミス信号S10が発生されてから織機が再運転されるまでの一連の処理が実行される。
このように、待機状態の織機を再運転する際、糸修復、手動操作等、作業者のいくつか操作を経て再運転されるが、作業者は常に、定められた操作をするとは限らない。例えば、緯止まりにより中口閉口状態で待機している織機に対しては、織機を寸動正転操作してレベリング状態を解除し、その後逆転操作する必要があるのに対し、緯糸を除去することに注意が向いている作業者は、そのような寸動正転することなく直感的にそのまま逆転操作をしてしまうことが多々ある。そこで、図2の点線矢印にて図示するように、綜絖枠が反転開口パターンにもとづいて駆動される区間内であるクロスタイミング300°の位置からさらに逆転されたときを想定し、クロスタイミング300°からさらに約1/2回転逆転された状態(角度180°、図2において丸英字Cにて図示)の経糸開口状態を図7に示す。このように織口62の位置が一旦大きく移動してしまうと、仮にその後通常の開口パターンに基づく開口動作をさせたとしても、通常の位置に戻すことはできず、織段が発生してしまう。また通常用いられる開口パターンではなく、反転パターンに基づいて綜絖枠が駆動されているため、緯入れミス発生時と同じ角度であったとしても緯入れミス糸は経糸から開放されず、作業者は織り込まれた緯入れミス糸を除去できない。一方作業者は、このようなミス糸除去できない原因が先の誤操作にあることに気づかずに、さらに織機を約1/2回転逆転させることがある。逆転された状態(角度300°、図2において丸英字Dにて図示)を想定し、このときの経糸開口状態を図8に示すが、このような状態に至るまでの間に、織口62の位置がさらに上方に変位し、また主軸24の逆転にともなって前進される筬64と織口62とが干渉する結果、布裂けが発生する。なお、図5、図7〜図8には、図6の中口閉口状態における織布及び経糸の経路を、参考までに点線にて図示しておく。
これに対し、本実施装置である誤操作防止装置は、このような反転パターンに基づいて経糸綜絖枠が駆動されている織機に対し、作業者が仮に逆転ボタン操作を行ったとしても、予め決定された逆転禁止角度を超えて逆転されないようにする制御ルーチンを実行することにより、織機の誤操作防止を実現する。本実施例では、織機操作ボタン信号が入力され、織機全体動作を制御する主制御装置14に、誤操作防止装置としての機能を持たせる例である。
以下に示す図4には、主制御装置14が実行する処理フローであって、織機停止状態における操作ボタン信号入力時の処理フローを示している。作業者が複数の手動操作ボタン41から操作ボタン44のうちいずれかを操作することにより(処理ステップST001)、次処理ステップST002に進む。処理ステップST002では、主制御装置14は、複数の操作ボタン信号の入力状態を判別するとともに、操作信号の判別結果に対応する処理ステップに分岐する処理を行うものであり、逆転操作信号S3がオン入力されることにより、次処理ステップST003に分岐する。
処理ステップST003では、主制御装置14は、レベリング機能の有効/無効のいずれに設定されているか否かを判別し、判別結果に対応する次のステップに分岐するものであり、レベリング機能の有効、無効の情報は、機掛け時などの織機の連続運転に先立ち設定器12に予め設定されている。例えば、これが有効に設定されていれば、停台原因発生後の織機を待機させる際、レベリング指令S14を出力して図2、図5に示すように反転された開口パターンに基づく駆動により経糸開口を中口閉口状態が実現され、またこの設定を無効に設定されていれば、レベリング指令S14を出力しないため、通常の開口パターンに基づき駆動される。
本件発明の特徴点である、反転パターンで駆動中における逆転阻止に関する処理は、レベリング機能が有効時のみ機能するようにされていれば良く、処理ステップST003にて無効と判定されたとき(つまり判定結果がNOのとき)には、後述される判別を省略して、織機の制御モードを手動逆転モードとして織機を制御する処理ステップST006に直ちに分岐する。また処理ステップST003における判定結果が有効と判定されたとき(つまり判定結果がYESのとき)には、次処理ステップST004に進む。
処理ステップST004では、主制御装置14は、現在経糸綜絖枠が、いわゆる中口レベリングのために発生される反転された開口パターン(逆転枠パターン)にもとづいて駆動されている状態か否かを判定する。主制御装置14は、停止原因が発生されてから再起動されるまでの織機の全体動作を制御可能に構成されて、レベリング指令S14の出力を制御する機能を有するほか、主軸角度信号θ及び開口装置側からの信号S15a,S15bが入力されている。信号S15a、S15bについて、より詳しくは、正転禁止信号、逆転禁止信号と呼ばれ、本件のようなレベリング機能の有無にかかわらず出力される信号であって、駆動軸52の回転方向に応じて出力される信号である。より詳しくは、開口コントローラ56は、運転信号S5、正転信号S6のいずれかが入力されると、正転禁止信号としての信号S15aをオフ状態に出力しつつ、逆転禁止信号としての信号S15bをステップ信号S17の入力に同期して出力し、また逆転信号S7が入力されると、逆転禁止信号としての信号S15bをオフ状態に出力しつつ、正転禁止信号としての信号S15aをステップ信号S16の入力に同期して出力するようになっている。
このため主制御装置14は、レベリング指令S14を出力した状態で信号S15bの入力論理がオフ状態からオン状態に切り換わることにより、レベリング用の反転パターンによる駆動状態であるとして内部処理フラグAをオン状態にセットするとともに、その後の信号入力回数(言い換えればこの角度の通過回数)をカウントしていくことにより、複数回の逆転に対応可能とされている。また、仮にまたそのような状態に至ったあと、駆動軸が正転されて信号s15aがオン状態からオフ状態に切り換わることによりその出力回数のカウント値を1ずつ減らし、やがてカウント値がゼロになることにより、内部処理フラグAをオフ状態にセットする。このような処理は、主制御装置14の制御ルーチンとして実行可能にされている。
言い換えれば、内部処理フラグAの論理がオン状態であれば、レベリング用の反転された開口パターンによる駆動状態であり、またオフ状態であれば、通常の開口パターンによる駆動状態であることを認識できる。そこで主制御装置14は、処理ステップST004では、内部処理フラグAのセット状態により、反転された開口パターンで駆動されているか否かを判定し、内部処理フラグAがオン状態にあれば、反転パターンで駆動状態にあると判定して次処理ステップ(ST005)に進む。
処理ステップST005では、主制御装置14は、現在の主軸角度θが設定器12に予め設定された逆転禁止角度に達しているか否かを判定し、達していなければ織機の制御モードを手動逆転モードとして織機を駆動する処理ステップST006に進み、また逆転禁止角度に達することにより、織機の制御モードを停止モードとする処理ステップST007に進む。
次処理ステップST006では、織機の制御モードを手動逆転モードとし、制動信号S8をオフ出力して電磁ブレーキ30を開放しつつ、逆転信号S7をオン出力することにより織機主軸24を低速逆転させる。これに対し処理ステップST007では、織機の制御モードを停止モードとして織機を停止状態にすべく、制動信号S8をオン出力しつつ信号S5,S6,S7をともにオフ出力する。
また上記した処理ステップST002において、逆転操作信号S3以外の信号、つまり運転操作信号S1、寸動操作信号S2および停止操作信号S4が入力されたとき、詳説しない処理ステップST0XXに分岐し、必要な判別処理、制御モードの切換を行って、対応する信号を出力し操作ボタンに対応する織機駆動が行われる。また寸動操作信号S2、逆転操作信号S3がオフされたとき、丸英字Aに示す流れに従って処理ステップST007に分岐し、織機の制御モードを停止モードとし、これまで出力していた正転信号S6や逆転信号S7を全てオフ状態にするとともに、制動信号S8をオン出力して織機を停止させる。
また、上記処理ステップST003において、レベリング機能設定に関する判定結果がNOのとき、あるいは上記処理ステップST004における反転パターンによる駆動の有・無に関する判定結果がNOのとき、いずれも処理ステップST006に直ちに分岐して手動逆転モードに移行し、織機の低速逆転動作が直ちに実行される。
このような図4に示す一連の処理フローは、織機が停止状態にある間、繰り返し実行され、逆転ボタン43が押下されている間、処理ステップST004及びST005を経て、低速逆転動作が連続的に実行される。そして、逆転ボタン43の押下が継続されたとき、処理ステップST005において主軸角度が設定器12に予め設定される手動逆転禁止角度に達すること(すなわち判定結果がYESになること)により、処理ステップST007に移行され、織機が逆転禁止角度で自動的に停止される。ここで、予め決定される逆転禁止角度について、設定器12を介して設定することもできるし、例えば開口装置のクロスタイミングの設定と連動させて自動的に決定するようにしてもよいし、予めメーカ側にて決定された値を用いるなど種々の形態が考えられる。本実施例では、設定器12を介して設定される例を想定し、また逆転禁止角度は、開口装置のクロスタイミングである角度300度に対し数十°の範囲に含まれる角度280°に予め設定されている場合を想定する。
さて、図2に示したように、主軸角度300°で停止して中口閉口状態で待機されている織機に対し、本来作業者は、寸動正転操作を行って中口閉口状態を解除すべきところ、誤って手動逆転操作をしたときを想定すれば、図4に示す処理フローでは、処理ステップST003,ST004における各判定結果がいずれもYESとなるため、処理ステップST005に進み、また主軸角度θが逆転禁止角度280度に達していないため、判定結果がNOとなって処理ステップST006に進むため、織機はさらに低速逆転を始める。一方、図4の処理フローは、短い時間周期で繰り返し実行され、低速逆転によって主軸角度が予め設定された逆転禁止角度280度に達した時点で、処理ステップST005における判定結果がYESとなって処理ステップST007に移行される結果、織機の制御モードは停止モードに切換って低速逆転は直ちに中止され織機は停止される。これにより、作業者は、これ以降逆転ボタン43を再び操作しても、レベリング状態が解除されない限り(言い換えれば、通常の開口パターンによる開口になる主軸角度まで正転されて上記内部処理フラグAがオフされない限り)、逆転動作が阻止されるため、作業者は、誤った逆転操作を行ったことに気づくことができる。そして、作業者は、本来行うべき正しい操作である寸動正転操作を行って、レベリング状態を解除して通常の開口パターンに基づく駆動状態とし、その後逆転操作を行って原因となった緯入れミスや糸切れを修復し、織機を再運転することができる。このようにして、誤操作にともなう織段や布裂けなどの織物品質上の重大な欠点を確実に防止できる。
このように用いられる逆転禁止角度は、織布に重大な欠陥が生じない範囲で自由に設定すれば良い。例えば、図2の横軸(主軸角度)の下部には、2つの逆転禁止角度の設定範囲を丸英子文字a〜b付して図示している。丸英字aに示す設定範囲は、開口装置が反転開口パターンにもとづいて駆動される区間を具体的に示しており、図中白丸にて示すように経糸開口量が最大となる主軸角度は設定範囲に含まないことを示しており、より具体的には、角度300°を中心に前後180°の範囲(すなわち、120°から次のピックの120°の範囲、ただし両端の120°は除外)としている。丸英字bに示す範囲は、好適な設定範囲であり、開口装置のクロスタイミングを中心に前後数十度の範囲とすることを示しており、より具体的には、角度300°を中心に前後50°の範囲(すなわち250°から350°の範囲)とする例である。このような設定により、少なくとも織口位置が大きく変位することによる織段を防止できる。
さらに好適には、逆転禁止角度を、設定角度としてのクロスタイミング300°と同一角度に設定しても良いし、例えば320°などの上記クロスタイミングよりも後の角度に設定しても良い。これにより、停台原因の発生にともなって織機の一次停止したあと、設定角度である300°まで自動的に逆転されて中口閉口状態で待機されることになるが、上記いずれの設定時においてもこの自動逆転が完了された時点で既に逆転禁止角度を超えていることになる。従って、仮にこのような待機状態で逆転ボタンを操作したとしても、図4に示す処理フローにおいては、処理ステップST005における判定結果は常に「YES」となって、織機の制御モードを停止モードとする処理ステップST007に分岐されるため、逆転動作は阻止される。
上記実施例では、停台原因発生にともなう織機停止時を一例として示したが、中口閉口状態で待機状態にされる条件としては、上記に限らない。例えば、別途設けられる手動レベリングボタンを操作することにより、主制御装置による織機主軸の逆転及びレベリング指令の出力と開口コントローラからの反転開口パターン出力とが行われ、それにより中口閉口状態が実現される場合についても同様に適用可能である。
上記した実施例について以下変形することができる。上記した実施例では、主制御装置14において、経糸綜絖がレベリング用の反転パターンで駆動されているか否かを、主制御装置14側で判定するようにしているが、開口コントローラ56、あるいは別途設けられる判定回路にそのような判定処理機能を分担させるように構成しても良い。具体的には、開口コントローラ56は、経糸綜絖をレベリング用の反転パターンに基づき駆動する期間では手動逆転禁止信号を発生し、主制御装置14では、この信号が出力されている間、仮に逆転操作信号S3が入力されたとしても、逆転信号S7を出力しないように構成することで実現できる。
上記実施例では、開口装置としていわゆる電子ドビー開口装置を装着する織機を一例として説明した。しかしそのような開口装置に限らず、予め設定された開口パターン基づく電気的な選択信号に従って経糸綜絖を駆動する装置についても同様である。そのような開口装置として、具体的には、経糸に対応して設けられる電磁アクチュエータにより綜絖を開口駆動する電子ジャカード装置、綜絖枠毎に設けられる電動モータにより綜絖枠を駆動するいわゆる電動開口装置があり、そのような装置を備えた織機にも適用可能である。また、適用可能な織機としては、エアージェット織機などの流体噴射式織機に限らず、レピア織機などの無杼織機に適用可能である。
織機の誤操作防止装置として機能する織機の制御装置および開口制御装置の内部ブロック図である。 緯入れミスの1つである緯糸吹切れが発生して織機が中口閉口状態で待機されてから織機が再運転されるまでの開口装置の動作態様を示す説明図であり、また横軸(主軸回転角度)の下部には、想定される2つの逆転禁止角度の設定範囲を丸英子文字a〜b付して示す。 2つの開口パターンの説明図であり、(A)には通常開口パターンを示し、(B)には通常開口パターンの反転パターンを示す。 本発明の誤操作防止装置としての主制御装置で、中口閉口状態で停止後に有効化される処理内容を示すフロー図である。 図2にて丸英字Aで示す主軸角度における経糸開口ならびに織口位置状態を示す説明図である。 同じく図2にて丸英字Bで示す主軸角度における経糸開口ならびに織口位置状態を示す説明図である。 同じく図2にて丸英字Cで示す主軸角度における経糸開口ならびに織口位置状態を示す説明図である。 同じく図2にて丸英字Dで示す主軸角度における経糸開口ならびに織口位置状態を示す説明図である。
符号の説明
1 織機
10 制御装置
12 設定器
14 主制御装置
16 入力ポート
18 出力ポート
20 中央処理ユニット(CPU)
22 記憶器
24 主軸
26 主軸モータ
28、30 駆動回路
30 電磁ブレーキ
41 運転ボタン
42 寸動ボタン
43 逆転ボタン
44 停止ボタン
46 角度信号発生器
47 緯糸検知回路
48 経糸切れセンサ
50 開口装置
52 駆動軸
53 ドグ
54,55 センサ
56 開口コントローラ
57 選択ソレノイド
58 開口駆動機構
60 織布
61 経糸
62 織口
63 綜絖
64 筬
65 テンプル装置
θ 主軸角度信号
S1 運転操作信号
S2 寸動操作信号
S3 逆転操作信号
S4 停止操作信号
S5 運転信号
S6 正転信号
S7 逆転信号
S8 制動信号
S10 緯入れミス信号
S11 経糸切れ信号
S13 選択信号
S14 レベリング指令
S15a,S15b 反転禁止信号
S16,S17 ステップ信号
S18 選択信号

Claims (3)

  1. 織機主軸角度信号が入力されるとともに逆転ボタン信号を含む操作ボタン信号の入力により織機主軸の駆動を制御する主制御器と、予め複数ステップにわたって開口パターンが複数設定されるとともに選択される開口パターンに従って複数の綜絖を主軸の回転に対応して駆動する開口装置であって主制御器から発生されるレベリング指令の出力により次のステップで用いられる開口パターンを現在の開口パターンに対して前記綜絖の上下位置に関する設定状態が反転された反転開口パターンに切換えて前記綜絖を駆動するレベリング機能を有する開口装置とを備え、前記レベリング機能が有効に設定されている場合に、製織運転中の停台原因の発生にともない、前記主制御器が織機主軸を停止させるとともにその後に前記開口装置に対し前記レベリング指令を出力しつつ織機主軸を設定角度まで逆転させ、その逆転に伴って前記開口装置が前記反転開口パターンに従って前記綜絖を駆動することにより経糸開口を中口閉口状態にする織機において、
    前記主制御器には、前記開口装置が前記反転開口パターンにもとづいて駆動される主軸角度区間の内側に逆転禁止角度が予め決定されており、
    前記主制御器は、前記レベリング機能が有効に設定されている場合に、織機主軸が前記停止したあとのレベリングのための前記自動逆転または逆転ボタン信号の入力にともなう逆転によって主軸角度が前記逆転禁止角度に達することにより、その後の逆転ボタンの操作による逆転ボタン信号の入力にともなう織機主軸の逆転動作を不作動とすることを特徴とする、織機の誤操作防止装置。
  2. 前記逆転禁止角度は、開口装置のクロスタイミングの近傍に決定されることを特徴とする、請求項1に記載の織機の誤操作防止装置。
  3. 前記逆転禁止角度は、前記設定角度と同一角度に決定されることを特徴とする、請求項1または2に記載の織機の誤操作防止装置。
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