JP5084098B2 - 電極およびこれを用いた電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電極およびこれを用いた電池に関する。特に、本発明の電極は、車両のモータ駆動用電源としての二次電池に、好適に用いられる。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、一般に、正極活物質粒子等が正極集電体の両面に塗布されてなる正極活物質を有する正極と、負極活物質粒子等が負極集電体の両面に塗布されてなる負極活物質層を有する負極とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している(例えば、特許文献1を参照)。
従来、電極の活物質層には、活物質粒子に加えて、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのバインダが添加されるのが一般的である。バインダが添加されることにより、活物質層と集電体との接着性の向上が図られる。また、導電性の低い化合物(例えば、リチウム系酸化物)を活物質として用いる場合には、活物質層における導電性を向上させる目的で、グラファイト粉末等の導電助剤もまた、活物質層に添加されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2003−7345号公報 特開2003−249224号公報
その一方で、近年、活物質層における電気抵抗をより一層低減させるべく、活物質粒子の粒子径を制御する試みもなされている。具体的には、活物質粒子の粒子径をより小さくするための努力が払われている。これは、活物質粒子に起因する電気抵抗が一般に活物質粒子の合計表面積に反比例することに基づいている。すなわち、活物質粒子の粒子径が小さくなると、リチウムイオンの吸蔵および放出に関与しうる表面積が増加し、活物質粒子に起因する電気抵抗が減少するのである。
しかしながら、活物質粒子の粒子径を0.5〜2μm程度に小さくすると、活物質粒子の粒子径と、導電助剤の1次粒子が凝集してなる2次粒子の粒子径とが同程度となる。すると、導電助剤を従来通りの添加量で添加してもその機能を充分に発揮させることが困難となり、導電助剤の添加量を増やさざるを得なくなってしまう。その結果、活物質層における活物質粒子の含有量が相対的に低下し、電池の容量などの特性が低下するといった問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、電池の電極において、活物質層における導電性を確保しつつ活物質粒子の粒子径を低減させることにより、活物質層における電気抵抗をより一層低減させうる手段を提供することである。
本発明は、溶媒に、金属粒子と、前記金属粒子を分散させるための分散剤とを添加して、金属粒子の分散液を調製する分散液調製工程と、前記分散液に、活物質粒子を添加して、電極インクを調製する電極インク調製工程と、前記電極インクを集電体の表面に塗布することにより、前記集電体の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程と、前記塗膜が形成された前記集電体を加熱する加熱工程とを有し、前記分散剤は、アミン化合物、アルキルアミン類、アルキルアルコール類、およびアルキルチオール類からなる群から選択される少なくとも1種である、電極の製造方法である。
本発明の電極の活物質層には、活物質粒子に加えて、金属粒子が導電助剤として含まれる。かような構成によれば、活物質層における導電性を向上させつつ、活物質粒子の粒子径を従来よりも小さくすることが可能となり、活物質層における電気抵抗をより一層低減させうる。
本発明の第1は、集電体と、前記集電体の表面に形成された、活物質粒子を含む活物質層とを有する電極であって、前記活物質層が、導電助剤として金属粒子をさらに含む、電極である。
本発明の効果について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、グラファイト粉末を導電助剤として含む従来の電極の活物質層における活物質粒子周辺の状態を示す概略図である。図2は、図1において活物質粒子の粒子径をより小さくした場合の拡大概略図である。図3は、金属粒子を導電助剤として含む本発明の電極の活物質層における活物質粒子周辺の状態を示す拡大概略図である。なお、図1〜図3においては、活物質粒子および導電助剤の粒子のみを図示し、活物質層に含まれうる他の成分は図示しない。他の成分としては、例えば、バインダやイオン伝導性ポリマーが挙げられる。また、図1〜図3は誇張して記載されており、各成分の大きさの比率は、実際とは異なる。このことは、以下の各図面についても同様である。さらに、説明の都合上、図1〜図3に示される活物質粒子のサイズは略同一であるが、実際には図1と図2および図3とで活物質粒子のサイズは1オーダー以上異なる場合もある。
従来の電極の活物質層においては、図1に示すように、導電助剤であるグラファイト粉末1の1次粒子3が凝集してなる2次粒子5が、活物質粒子7の表面を被覆するように存在し、これにより活物質層における導電性を向上させていた。
ここで、活物質層における電気抵抗をより一層低減させるべく、活物質粒子7の粒子径をより小さくする場合を考えてみる。かような場合に、図1に示すのと同様の質量比(対活物質質量)で導電助剤を添加して機能させるには、導電助剤の2次粒子5の平均粒子径をさらに小さくする必要がある。しかしながら、グラファイト粉末1などの従来公知の材料を導電助剤として用いた場合には、1次粒子3の凝集およびこれによる2次粒子5の生成を抑制することが困難である。従って、従来の導電助剤を用いて活物質粒子7の粒子径を小さくした場合には、活物質層における活物質粒子7の周辺は図2に示すような状態になると考えられる。すなわち、活物質層においては、活物質粒子7と、前記活物質粒子7と同程度の平均粒子径を有する、導電助剤の2次粒子5とが共存すると考えられる。かような活物質層において、導電助剤の2次粒子5どうしが接触している部位においては、導電パスが確保される。しかしながら、図2に示す状態においては、図1に示す状態とは異なり、導電助剤の2次粒子5どうしが接触せずに断絶した部位が生じる。かような断絶部位においては導電パスが確保されないため、導電助剤を添加することによる導電性の向上というメリットが充分に得られない虞がある。
これに対し、本発明の電極の活物質層においては、図3に示すように、導電助剤として金属粒子9が含まれる。金属粒子9を導電助剤として用いることで、導電助剤の1次粒子の凝集およびこれによる2次粒子の生成を抑制することが可能となる。具体的には、後述する本発明の製造方法を採用することによって、導電助剤の1次粒子をほとんど凝集させることなく、電極の活物質層中に存在させうる。よって、本発明の電極の活物質層においては、図3に示すように、導電助剤の粒子径を従来よりも小さく抑えることが可能である。従って、活物質粒子7の粒子径を従来よりも小さくした場合であっても、導電助剤の粒子どうしの接触が保たれ、活物質層における導電パスが充分に確保されうる。その結果、活物質層における電気抵抗のより一層の低減に有効に寄与しうる。本発明の構成により活物質層における電気抵抗がどの程度低減されうるかは特に制限されないが、従来の電極の活物質層と比較して、1/2〜1/20程度に低減されうると推測される。ただし、かような効果が得られる場合のみに本発明の技術的範囲が制限されるわけではない。
なお、図2に示す状態を回避する手段として、導電助剤の添加量を増加させることが考えられる。しかしながら、導電助剤の添加量を増加させると、活物質層における活物質粒子7の含有量が相対的に低下し、電池の容量などの特性が低下するといった問題が生じてしまうため、あまり現実的ではない。
以下、本発明の電極の構成について、詳細に説明する。なお、以下の説明においては、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、かような形態のみに制限されるべきではない。
上述したように、本発明の電極は、集電体と、前記集電体の表面に形成された活物質層とを有する。
集電体は、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔など、導電性の材料から構成される。集電体の一般的な厚さは、10〜50μmである。ただし、この範囲を外れる厚さの集電体を用いてもよい。集電体の大きさは、電極の使用用途に応じて決定される。大型の電池に用いられる大型の電極を作製するのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。小型の電極を作製するのであれば、面積の小さな集電体が用いられる。
活物質層は、前記集電体上に形成され、活物質粒子7を含む。
活物質は、本願においては特に制限されない。正極活物質としては、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物やLiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiCoOなどのLi−Co系複合酸化物、Li−FePOなどのリン酸鉄系複合酸化物などが挙げられる。なかでも、導電性に優れるという観点から、Li−Ni系複合酸化物が好ましい。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。
負極活物質としては、結晶性炭素材や非結晶炭素材等の炭素材料が挙げられる。具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛系炭素材料、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボン等が挙げられる。なかでも、電池制御の観点から、ハードカーボンが好ましい。
活物質粒子7の平均粒子径は、特に制限されないが、上述したように、本発明の電極によれば、金属粒子からなる導電助剤を含むことで、平均粒子径が比較的小さい活物質粒子7を用いた場合であっても、活物質層における導電性を向上させることが可能となる。かような観点から、活物質粒子7の平均粒子径は、好ましくは500nm以下、より好ましくは100〜200nm、さらに好ましくは50〜70nmである。活物質粒子7の平均粒子径が小さすぎると、多くの導電助剤が必要になり、活物質の充填密度が低下する虞がある。ただし、場合によっては、上記の範囲を外れる平均粒子径を有する活物質粒子を用いてもよい。
本発明の電極は、活物質層に導電助剤として金属粒子9を含む点に特徴を有する。
「導電助剤」とは、電極の活物質層における導電性を向上させるために配合される物質を意味する。本発明の電極において、導電助剤を構成する金属粒子9の組成などの具体的な形態は、特に制限されない。ただし、金属粒子9は、好ましくは、金、白金、銅、ニッケル、亜鉛、鉄、およびコバルトからなる群から選択される金属原子、またはこれらの金属原子の2種以上からなる合金から構成される。なかでも、金属粒子9は金または白金を含むことが好ましい。かような形態によれば、導電助剤の耐酸化性が向上し、4V程度の高電位に晒されうる正極に用いられた場合であっても、金属粒子9が酸化されることによる導電性の低下が抑制されうる。
本発明の電極によれば、導電助剤として金属粒子9を採用することにより、導電助剤の平均粒子径を従来よりも小さくすることが可能である。かような観点から、導電助剤としての金属粒子9の平均粒子径は、好ましくは25nm以下、より好ましくは1〜10nm、さらに好ましくは3〜7nmである。金属粒子9の平均粒子径が小さすぎると、多くの分散材が必要になり製造コストが高騰する虞がある。ただし、場合によっては、上記の範囲を外れる平均粒子径を有する金属粒子を導電助剤として用いてもよい。なお、「金属粒子の粒子径」とは、1次粒子が凝集してなる2次粒子が形成されている場合には当該2次粒子の粒子径を意味し、かような2次粒子が形成されていない場合には1次粒子の粒子径を意味するものとする。
本発明の電極における、活物質層中の前記活物質粒子7の含有量は、特に制限されず、所望の電池性能などを考慮して適宜調節されうる。一例を挙げると、活物質粒子7の含有量は、活物質層の全量に対して好ましくは70〜95質量%、より好ましくは92〜95質量%である。活物質粒子7の含有量が少なすぎると、電池の容量が充分に確保されない虞がある。一方、活物質粒子7の含有量が多すぎると、導電助剤の含有量が相対的に低下し、導電ネットワークが充分に構築されない虞がある。また、導電助剤としての金属粒子9の含有量も特に制限されず、活物質層中に共に含有されるその他の成分の含有量をも考慮することにより、適宜調節されうる。ただし、正極の活物質層においては、導電助剤としての金属粒子が、活物質層の全量に対して好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.6〜2質量%含まれるとよい。正極の活物質層において、金属粒子9の含有量が少なすぎると、導電助剤として金属粒子9を添加することによるメリットが充分に得られず、活物質層における導電性が思ったほど向上しない虞がある。一方、金属粒子9の含有量が多すぎると、活物質粒子7の含有量が相対的に低下し、電池の容量が充分に確保されない虞がある。
このように、本発明によれば、導電助剤の添加割合を従来よりも高くすることなく、活物質層における導電性を向上させることが可能である。かような観点から、導電助剤としての金属粒子9の含有量は、活物質層における活物質粒子7の含有量を100質量%として、好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.6〜2質量%である。
活物質層は、必要に応じてその他の材料を含みうる。活物質層に含まれうるその他の材料としては、例えば、イオン伝導性ポリマー、バインダ、支持電解質であるリチウム塩、および重合開始剤などが挙げられる。
活物質層に含まれるイオン伝導性ポリマーは、特に制限されない。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。なお、活物質層に含まれるイオン伝導性ポリマーは、本発明の電極が採用される電池の電解質層において電解質として用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリオレフィン類、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン等が挙げられる。
リチウム塩(支持電解質)としては、LiBETI(リチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニルイミド);Li(CSON)、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
重合開始剤は、イオン伝導性ポリマーの架橋性基に作用して、架橋反応を進行させるために配合される。開始剤として作用させるための外的要因に応じて、光重合開始剤、熱重合開始剤などに分類される。重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(熱重合用)やベンジルジメチルケタール(BDK)(光重合用)等が挙げられる。
これらのその他の材料の活物質層における含有量は特に制限されず、適宜調整されうるが、活物質層の全量に対して、通常3〜10質量%程度である。
続いて、活物質層における導電助剤としての金属粒子9の好ましい含有形態について説明するが、下記の形態のみに制限されるわけではない。
本発明の電極において、導電性をほとんど有さない活物質(例えば、LiFePOなど)を用いる場合には、図3に示すように、活物質粒子7の表面のほぼ全体が導電助剤としての金属粒子9により被覆されて、導電パスが確保されることが好ましい。これに対し、比較的高い導電性を有する活物質(例えば、正極活物質であるLiNiO、LiCoO、および負極活物質である炭素材料など)を用いる場合には、活物質粒子7の全体が金属粒子9により被覆されていなくても、それぞれの活物質粒子7間の導電パスが確保されてさえいればよい。従って、かような場合には、金属粒子9が、互いに接している活物質粒子7の接点付近に集中して存在することが、資源の有効活用といった観点からは好ましい。
換言すれば、活物質粒子7の平均粒子径をDとした場合に、活物質層において互いに接している活物質粒子7の接点を中心とする直径0.5Dの円を、前記活物質粒子7の中心どうしを結ぶ直線方向へ平行移動した際に通過する領域と、前記活物質粒子7の表面とで規定される空間の内部に、導電助剤としての金属粒子9の30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上が存在するとよい。参考までに、前記活物質粒子7の中心どうしを結ぶ直線に沿った、前記空間の拡大断面図を図4に示す。図4に示す斜線領域が、上記の空間に含まれる領域である。換言すれば、図4に示す斜線領域を、活物質粒子7の中心どうしを結ぶ線分を軸として回転させた場合に通過する領域により、前記空間は規定される。なお、上記の空間を規定する面もまた上記の空間に含まれるものとし、金属粒子9の少なくとも一部が上記の空間に含まれていれば、その全体が含まれていなくとも、上記の空間の内部に「存在する」ものとする。
上記で規定した空間の内部に存在する金属粒子9の割合は、例えば、二次イオン質量分析といった手法により測定されうる。ただし、正確な値が算出されるのであれば、その他の手法により測定されても構わない。
本発明の電極において、活物質層に含まれる金属粒子9の少なくとも一部は、金属結合を介して互いに結合していることが好ましい。また、活物質層に含まれる金属粒子9の少なくとも一部は、金属結合を介して活物質粒子7または集電体と結合していることが好ましい。かような形態によれば、活物質層の強度が向上しうる。なお、金属粒子9どうしの間の金属結合の形成、または金属粒子9と活物質粒子7もしくは集電体との間の金属結合の形成は、サイクロトロン共鳴といった手法により確認されうる。
また、かような形態によれば、導電助剤としての金属粒子9をバインダとしても機能させることが可能となる。すなわち、金属粒子9が金属結合を介して互いに結合し、さらに活物質粒子7と結合することにより、活物質層における活物質粒子7の成形性が維持されうる。従って、かような形態によれば、電池の活物質層において従来用いられていたポリフッ化ビニリデン等のバインダの添加量を低減させうる。よって、本発明の好ましい形態において、活物質層におけるバインダの添加量は、活物質層の全量に対して、好ましくは4質量%以下、より好ましくは2質量%以下であり、最も好ましくはバインダを実質的に含まない。なお、「実質的に含まない」とは、バインダとして機能しない程度の混入は許容されるということを意味する。具体的には、活物質層の全量に対して0.1〜0.3質量%程度のバインダの混入は許容されうる。
上述した形態において、バインダの添加量が低減されると、活物質層におけるリチウムイオン伝導の観点からも好ましい効果が得られる。すなわち、バインダの添加量が低減されると、その分イオン伝導性ポリマーを多く含ませることが可能となる。また、従来の電極においてはバインダにより形成された網目に沿って曲げられて遠回りせざるを得なかったイオン伝導性ポリマーによるイオン伝導パスが、本発明の電極によれば比較的短い距離で形成されうる。このため、イオン伝導パスにおける抵抗も低減され、電池性能の向上に寄与しうる。
続いて、本発明の電極の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、インクジェット方式を用いて電極インクを集電体の表面に塗布することにより電極の活物質層を作製する形態を例に挙げて説明するが、本発明の技術的範囲は、下記の形態のみに限定されない。
本発明の電極は、例えば、分散剤を用いて金属粒子を適当な溶媒に分散させ、さらに活物質粒子を添加し、得られた電極インクをインクジェット方式により集電体に塗布して塗膜を形成し、その後塗膜が形成された集電体を加熱することにより、製造されうる。
すなわち、本発明の第2は、溶媒に、金属粒子と、前記金属粒子を分散させるための分散剤とを添加して、金属粒子の分散液を調製する分散液調製工程と、前記分散液に、活物質粒子を添加して、電極インクを調製する電極インク調製工程と、前記電極インクを集電体の表面に塗布することにより、前記集電体の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程と、前記塗膜が形成された前記集電体を加熱する加熱工程とを有する、電極の製造方法である。
以下、上記の製造方法の好ましい一実施形態について工程順に説明する。
[分散液調製工程]
分散液調製工程においては、溶媒に、金属粒子と、前記金属粒子を分散させるための分散剤とを添加して、金属粒子の分散液を調製する。
本工程において、溶媒に添加される金属粒子の好ましい形態については、本発明の第1の構成の欄において説明したため、ここでは説明を省略する。
金属粒子としては、自ら調製したものを用いてもよいし、商品が市販されている場合にはその商品を購入して用いてもよい。金属粒子を自ら調製する手法としては、例えば、ボールミル、ビーズミルなどを用いる手法が挙げられる。
溶媒に添加される分散剤は、金属粒子を分散させる機能を有する。分散剤の具体的な形態は特に制限されないが、例えば、アミン化合物(例えば、ジエチルメチルアミン、ジエタノールアミンなど)、アルキルアミン類(例えば、エチルアミン、エチレンジアミンなど)、アルキルアルコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、アルキルチオール類(例えば、エタンジチオールなど)等が挙げられる。これらの分散剤は1種のみが単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。かような分散剤が分散液中に存在することにより、金属粒子の表面がこれらの分散剤により被覆され、分散性が向上しうる。また、金属粒子どうしの凝集が抑制され、後述の工程における巨大な2次粒子の生成が防止されうる。その結果、比較的粒子径の小さい金属粒子を活物質粒子の表面に存在させることができ、活物質層における導電性を効率的に向上させうる。さらに、これらの分散剤は後述する加熱工程において加熱されることにより分解し、ガスとして除去されうる。このため、電極中に残留して電池性能に悪影響を及ぼす虞も少ないという利点も有する。
溶媒は、特に制限されない。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)やジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などが挙げられる。
分散液中に含有される各成分の配合比は、特に制限されない。後述の電極インク調製工程において調製される電極インクに含まれる活物質粒子の量などを勘案して、各成分の配合量を決定すればよい。
[電極インク調製工程]
電極インク調製工程においては、上記の分散液調製工程において調製された分散液に、活物質粒子を添加して、電極インクを調製する。また、必要であれば、電極インク中に、イオン伝導性ポリマー、バインダ、リチウム塩(支持電解質)、および重合開始剤等の他の成分を添加してもよい。
なお、本願は、本工程において調製される電極インクをも提供する。すなわち、本発明の第3は、溶媒と、金属粒子と、前記金属粒子を分散させるための分散剤と、活物質粒子と、を含む電極インクである。
電極インク中に含まれる各成分の好ましい形態については、本発明の第1の構成の欄において説明したため、ここでは説明を省略する。なお、金属粒子により、活物質層の強度や活物質層と集電体との接着性が確保されると考えられる場合には、バインダを添加しなくともよい。
電極インク中に含有される成分の配合比は、特に限定されない。ただし、電極インクの粘度は、インクジェット方式が適用できる程度に低くあるべきである。粘度を低く保つ方法としては、溶媒の配合量を増加させる方法、および、電極インクの温度を上昇させる方法が挙げられる。電極インクにおいては、イオン伝導性ポリマーが比較的多く含まれうるが、イオン伝導性ポリマーはインクの粘度を向上させやすいので、留意するべきである。また、イオン伝導性ポリマーやその他の化合物を、粘度が低くなるように改良してもよい。なお、用いられる電極インクの粘度は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50cP程度である。
また、ある程度の導電性を有する材料を活物質として電極インク中に添加する場合には、最終的に活物質粒子の表面全体に導電パスが形成される必要はなく、活物質粒子間の導電パスが確保されれば充分であることは上述した通りである。ここで、電極インクに添加する金属粒子の量を、活物質粒子の表面全体を被覆できない程度に少なくすると、驚くべきことに、後述の工程において、互いに接している活物質粒子の接点付近や活物質粒子と集電体との接点付近に、金属粒子が集中して付着することが判明した。従って、電極インク中の金属粒子の量をある程度低くすれば、活物質層における導電性を充分に確保できるばかりでなく、資源の有効活用という観点からも好ましい。
[塗膜形成工程]
塗膜形成工程においては、上記の電極インク調製工程において調製された電極インクを、インクジェット方式を用いて集電体の表面に塗布する。これにより、集電体の表面に電極インクを付着させ、塗膜を形成する。
「インクジェット方式」とは、液体のインクをノズルから噴出させて、インクを対象物に付着させる印刷方式を意味する。つまり、上記で調製した電極インクをインクジェット方式により多数の粒子として噴出させて集電体の表面に付着させ、電極インクの塗膜を形成する。インクジェット方式は、インクを噴出させる方式によって、ピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式に分類される。
ピエゾ方式は、インクを溜めるインク室の底に配置された、電流が流れることによって変形するピエゾ素子の変形によって、インクをノズルから噴出させる方式である。サーマルインクジェット方式は、発熱ヒーターによって、インクを加熱し、インクが気化する際の水蒸気爆発のエネルギーでインクを噴出させる方式である。バブルジェット(登録商標)方式も、サーマルインクジェット方式と同様、インクが気化する際の水蒸気爆発のエネルギーでインクを噴出させる方式である。サーマルインクジェット方式とバブルジェット(登録商標)方式とは、加熱する部位が異なるが、基本的な原理は同じである。
インクジェット方式を用いて電極インクの塗膜を形成する場合の、方法としての利点としては、作業性の向上が挙げられる。インクジェット方式を用いて塗膜を形成する方法であれば、単一のインクジェットラインで電極が作製されうる。また、従来の方法と異なり、精密なパターンの塗膜を作製しうる。しかも、コンピュータ上で設計変更が自由に行われうる。したがって、本発明の方法を用いれば、一台のインクジェットラインで、複数種の電極が作製されうる。大量生産に対応するために、多数のインクジェットラインを設置しても、勿論よい。
本工程においては、まず、集電体を準備する。ここで準備される集電体の好ましい形態については、本発明の第1の構成の欄において説明したため、ここでは説明を省略する。
続いて、上記で調製した電極インクを印刷可能なインクジェット装置に、上記で準備した集電体を供給する。そして、当該集電体に対して、インクジェット方式により電極インクを噴出させ、集電体の表面に電極インクを付着させる。インクジェット装置のノズルから噴出されるインクの量は、非常に微量であり、しかも、略等体積の量を噴出させることが可能である。したがって、電極インクの付着によって形成される塗膜は、非常に薄く、かつ、均一である。また、インクジェット方式を用いれば、塗膜の厚さや形状が、精密に制御されうる。さらに、インクジェット方式を用いれば、コンピュータ上で所定のパターンをデザインし、それを単に印刷するだけで、所望の形状の塗膜が形成される。1回の印刷では塗膜の厚さが不足する場合には、同一面に対して、2回以上印刷を繰り返せばよい。つまり、同じ電極インクを、同一の集電体に重ねて印刷すればよい。これにより、所望の厚さを有する塗膜が形成される。
電極インクを塗布する際には、形成される塗膜のパターンを予め決定しておく。コンピュータ上において作成された像に基づいて塗膜が形成される方式を採用すると、設計変更が容易である。コンピュータを用いたパターン決定および塗膜の形成は、一般に広く知られている、コンピュータおよびプリンタを用いた画像作成およびプリントアウトの作業と同様である。
インクジェット方式については、特に限定されない。また、使用するインクに応じて必要な改良を施してもよい。インクジェット方式は、現在において、非常に広く知られた技術であり、インクジェット方式についての詳細な説明は省略する。
[加熱工程]
加熱工程においては、上記の塗膜形成工程において電極インクの塗膜が形成された集電体を加熱する。これにより、塗膜に含まれる溶媒が除去される。また、塗膜に含まれる分散剤は主に酸素との反応により分解され、二酸化炭素、水などの気体として同様に除去される。これにより、分散剤により被覆されていた金属粒子が比較的小さい粒子径のまま活物質粒子の表面に付着しうる。この際、隣接して活物質粒子の表面に付着した金属粒子は、互いに金属結合により結合されうる。このため、活物質粒子の表面に微小な金属粒子からなる導電パスが形成される。
本工程において、溶媒および分散剤は完全に除去される必要はなく、実質的に除去されていればよい。「実質的に除去される」とは、本発明の作用効果に悪影響を及ぼさない程度の量の溶媒および分散剤の混入は許容されることを意味する。
加熱工程における加熱温度は、特に制限されない。一例を挙げると、好ましくは70〜500℃、より好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは130〜170℃である。加熱温度が低すぎると、溶媒の除去および分散剤の分解が充分に達成されず、作業時間が長時間にわたってしまう虞がある。一方、加熱温度が高すぎると、製造コストが高騰する虞がある。
上記の電極インク調製工程において、重合開始剤が添加された電極インクを調製した場合には、本工程において、集電体の表面に形成された塗膜に重合処理を施してもよい。これにより、塗膜に含まれるイオン伝導性ポリマーの有する架橋性基が架橋され、イオン伝導性ポリマーによる3次元のマトリックス構造が形成されうる。重合開始剤として熱重合性重合開始剤を添加した場合には、重合処理として加熱処理が採用されうる。加熱処理の際の温度は、用いた開始剤に応じて適宜設定されうる。上記の加熱工程が重合処理をも兼ねる場合には、別途の重合処理は省略されうる。ただし、確実な重合を達成したい場合には、別途の重合処理を施しても、勿論よい。一方、重合開始剤として光重合性重合開始剤を添加した場合には、重合処理として光照射処理が採用されうる。照射される光の種類は、用いた開始剤に応じて適宜選択されうる。照射される光としては、例えば、紫外線、放射線、電子線などが挙げられる。
必要であれば、上記の方法により製造された電極にプレス操作を行ってもよい。このプレス操作を行うことで、得られる電極の表面をより平坦化させることが可能となる。前記プレス操作に用いられる装置および条件は特に制限されず、従来公知の装置および方法が適宜用いられうる。また、工業的な生産過程においては、生産性を向上させるために、最終的な電池のサイズよりも大きい電極を作製し、これを所定の大きさにカットする工程を採用してもよい。
上述した一連の工程によって、本発明の電極が完成する。なお、ここではインクジェット方式により電極インクを塗布する形態を例に挙げて詳細に説明したが、その他の手法により集電体の表面に活物質層を形成してもよいことは勿論である。
例えば、上記の電極インクの溶媒量を減らして粘度の比較的高い電極スラリーを調製し、この電極スラリーを、電池の製造分野において従来公知のコーター(例えば、バーコーター、ダイコーターなど)を用いて集電体の表面に塗布し、加熱し、必要であれば重合処理を施すことにより、本発明の電極を製造してもよい。詳細な製造条件は特に制限されず、従来公知の知見が適宜参照されうる。
本発明の第4は、電池に関する。詳細には、本発明の第4は、正極、電解質層、および負極が、この順に積層されてなる電池であって、前記正極または前記負極の少なくとも一方が、上記の本発明の電極である、電池である。正極が本発明の電極であってもよいし、負極が本発明の電極であってもよい。少なくとも正極および負極の一方が本発明の電極であればよい。好ましくは、正極および負極の双方が、本発明の電極である。
外装材内部に電池要素が収納される場合には、タブが外装の外部に引き出される形で、電池要素が収納される。そして、内部の密閉性を確保するために、電池要素が収納されていない部位の外装はシールされる。外装としては、高分子金属複合フィルムが用いられうる。高分子金属複合フィルムとは、少なくとも金属箔膜および樹脂フィルムが積層されたフィルムである。このような外装によって、薄いラミネート電池が形成されうる。
一般的な電池においては、正極、電解質層、および負極がこの順に積層され、これらが外装中に封止される。電解質層を構成する電解質は、固体であっても液体であってもよい。車両への適用を考えると、電解質層を構成する電解質は、好ましくは固体である。また、好ましくはリチウムイオン二次電池である。より好ましくは、バイポーラ型のリチウムイオン二次電池(バイポーラ電池)である。バイポーラ電池とすることで、出力性能に優れる電池が提供されうる。参考までに、図5に、バイポーラ電池の概略図を示す。
架橋したイオン伝導性ポリマーを電解質として有する電池を作製する場合には、インクジェット方式により電解質層が作製されうる。具体的には、架橋したイオン伝導性ポリマーは、重合開始剤と重合開始剤によって誘起される重合反応によって架橋されうるイオン伝導性ポリマーとを含む電解質インクを、インクジェット方式を用いて多数の粒子として噴出させることによって、作製されうる。重合開始剤やイオン伝導性ポリマーについては、既に説明したため、ここでは説明を省略する。
本発明の第5は、組電池に関する。詳細には、本発明の第5は、本発明の第4の電池を用いた組電池である。
図6は、本発明の第5の組電池を示す斜視図である。
図6に示すように、組電池40は、本発明の第4の電池が複数個接続されることにより構成される。各電池10の正極タブ25および負極タブ27がバスバーを用いて接続されることにより、各電池10が接続されている。組電池40の一の側面には、組電池40全体の電極として、電極ターミナル(42、43)が設けられている。
組電池40を構成する複数個の電池10を接続する際の接続方法は特に制限されず、従来公知の手法が適宜採用されうる。例えば、超音波溶接、スポット溶接などの溶接を用いる手法や、リベット、カシメなどを用いて固定する手法が採用されうる。かような接続方法によれば、組電池40の長期信頼性が向上しうる。
本発明の組電池40によれば、本発明の電池10を用いて組電池化することにより、高容量および/または高出力の電池が提供されうる。しかも、組電池40を構成する個々の電池10において電池の内部抵抗が低減されているため、本発明の組電池40によれば、出力性能に優れる組電池もまた、提供されうる。
なお、組電池40を構成する電池10の接続は、複数個全て並列に接続してもよく、また、複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
本発明の第6は、車両に関する。詳細には、本発明の第6は、本発明の第4の電池、または本発明の第5の組電池を搭載する車両である。
本発明の第6の車両は、本発明の第4の電池、または本発明の第5の組電池をモータ駆動用電源として用いるものであればよく、その具体的な形態は特に制限されない。本発明の電池10または組電池40をモータ用電源として用いる車両としては、例えば、ガソリンを用いない完全電気自動車、シリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車などのハイブリッド自動車、および燃料電池自動車などの、車輪をモータによって駆動する自動車が挙げられる。
参考までに、図7に、組電池40を搭載する自動車50の概略図を示す。自動車50に搭載される組電池40は、上記で説明したような特性を有する。このため、組電池40を搭載する自動車50は出力性能に優れる。
グラファイト粉末を導電助剤として含む従来の電極の活物質層における活物質粒子周辺の状態を示す概略図である。 図1において活物質粒子の粒子径をより小さくした場合の拡大概略図である。 金属粒子を導電助剤として含む本発明の電極の活物質層における活物質粒子周辺の状態を示す概略図である。 本発明の電極の好ましい形態を説明するための、互いに接する活物質粒子周辺の拡大断面図である。 本発明の電池の好ましい形態であるバイポーラ電池の概略図である。 本発明の組電池の好ましい形態を示す斜視図である。 本発明の車両の好ましい形態を示す概略図である。
符号の説明
1 グラファイト粉末、
3 1次粒子、
5 2次粒子、
7 活物質粒子、
9 金属粒子、
10 電池、
11 集電体、
11a、11b 最外層集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21 電池要素、
25 正極タブ、
27 負極タブ、
29 ラミネートシート、
31 絶縁層、
40 組電池、
42、43 電極ターミナル、
50 自動車。

Claims (6)

  1. 溶媒に、金属粒子と、前記金属粒子を分散させるための分散剤とを添加して、金属粒子の分散液を調製する分散液調製工程と、
    前記分散液に、活物質粒子を添加して、電極インクを調製する電極インク調製工程と、
    前記電極インクを集電体の表面に塗布することにより、前記集電体の表面に塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    前記塗膜が形成された前記集電体を加熱する加熱工程と、
    を有し、
    前記分散剤は、アミン化合物、アルキルアミン類、アルキルアルコール類、およびアルキルチオール類からなる群から選択される少なくとも1種である、電極の製造方法。
  2. 前記活物質粒子の平均粒子径が500nm以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記金属粒子の平均粒子径が25nm以下である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記加熱工程における加熱温度が100〜300℃である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記加熱工程において、前記溶媒および前記分散剤が実質的に除去される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記塗布工程が、前記電極インクを、インクジェット方式を用いて前記集電体の表面に噴出させる工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
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