JP5081705B2 - 樹脂量決定装置、および、当該樹脂量決定装置を備えた樹脂封止装置 - Google Patents

樹脂量決定装置、および、当該樹脂量決定装置を備えた樹脂封止装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体チップが搭載された被成形品を樹脂にて封止する樹脂封止装置の技術分野に関する。
半導体部品は、そのままでは外部からの影響を受け易いため、基板に搭載された後に、熱硬化性樹脂等により樹脂封止が行われている。
樹脂封止を行なう場合には、対向する樹脂封止金型で基板をクランプした状態で、当該金型を合わせてできるキャビティを利用して、該キャビティ内で半導体部品(半導体チップ)を封止するようにしている。
近年、携帯電話のSRAM等の分野において、スタックドパッケージと呼ばれる半導体部品が用いられている。これは複数の半導体チップを積層化したもので、高度な機能を拡充させることができるため、需要が急拡大している。
ただ、この種の半導体部品は、前工程(半導体積層工程など)の不良などにより部品の積層数が不揃いになってしまうことがある。この場合、半導体部品が予定された積層数(正常な積層数)に達していないということであるため、キャビティ内に充填すべき樹脂量(封止に必要とされる樹脂量)も設定値(基準量)から外れてしまうことになる。特に圧縮成形方法を用いた樹脂封止装置の場合、(トランスファ成形と異なって)キャビティが閉じており、圧縮の過程において樹脂量を増減することができないため、充填すべき樹脂量の決定の不適は、製品の不良に直結する。またトランスファ成形の場合であっても、積層不良により不足する可能性のある樹脂量を予め見越した上で樹脂を投入する必要があるため、必要以上に樹脂コストがかかる場合もある。
特許文献1においては、このような問題に対する技術として、レーザ光を半導体チップに照射して得られる反射光の焦点距離を読み取ることにより該半導体チップの高さを計測し、この高さ計測値からチップ積層量を判定し、不足する半導体部品に補填する樹脂量若しくは補填しない樹脂量を算出する技術が提案されている。
より具体的には、予め、積層される半導体チップ一枚一枚の情報(半導体チップの厚みデータ、半導体チップの体積データなど)を記憶しておく。その上で、半導体チップ厚みデータと高さ計測値とから何枚の半導体チップが積層されている(若しくは積層されていない)のかを判断し、更にその積層されている(若しくは積層されていない)半導体チップ毎の体積データを利用して、補填する(若しくは補填しない)樹脂の量を算出している。
またその他にも、例えば、半導体チップの積層高さ方向からカメラにより撮像することで、半導体チップの有無を検知し供給する樹脂量を調整する手法も公知である。
特開2006−134917号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法では、予め記憶しておくべき(入力しておくべき)データの量が膨大となり、計算処理が煩雑となる。また、膨大なデータの入力等の際に、誤った値を入力する可能性も高い。誤った値が入力されると、せっかく高精度に積層高さを検知してもそれに見合った精度での樹脂封止は不可能である。更に見方を変えると、これらのデータが揃わない限り樹脂封止することができないことを意味する。例えば、積層されるチップの詳細なデータを保有する部門と封止作業を行う部門とが異なれば(通常はメーカーさえも異なると考えられる)、樹脂封止作業を開始するに当たり部門を越えての情報のやりとりが必要となる。
また、半導体チップ一枚一枚のデータを加算した値と、実際に積層された際の値とが常に一致するとは限らない。例えば、半導体チップ同士を接着する接着層が存在すればそれにより実際の積層高さに誤差が生じ得る。また、個々の接着態様によっても実際の積層高さは変化し得る。これらの誤差が累積すれば、例えば、5枚しか積層されていない場合に6枚積層されていると判断する場合も想定され、却って最終的な樹脂供給量に大きな誤差を生む原因となる。要するに、チップが何層(何段)積まれているのかが重要なのではなく、結果としてどの程度の高さまで積まれているかを重視している。
更に、何らかの理由により個々のチップのデータを再入力する必要がある等の場合に、事後的にそれら個々のデータを消失してしまっている場合は、装置を稼働させることが不可能となる。特にこれらの問題点は、今後想定される半導体チップ積層数の増大に比例してより顕在化し得ることが想定される。
一方、一台のカメラにより半導体チップの有無を検知する手法では、半導体チップの有無は容易に検知できるものの、「何枚積層されているのか」までの判断をすることが困難であり、例えば、1枚のみ積層されている場合も5枚積層されている場合も検知結果としては同じ「有り」という結果となる。即ち、供給すべき樹脂量を精度よく判断することができない。この問題も、今後想定される半導体チップ積層数の増大に比例してより顕在化し得ることが想定される。
本発明は、このような問題点を解決するべくなされたものであって、個々の半導体チップのデータを予め記憶することなく、より簡易に且つ必要レベルの精度をもって樹脂の必要量を判断することができる樹脂封止装置や樹脂量決定装置を提供するものである。
本発明は、半導体チップが積層された積層体を有する被成形品を樹脂にて封止する樹脂封止装置であって、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積を予め記憶する手段と、前記積層体の積層高さを検知する積層高さ検知手段と、を備え、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積をVa、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体の積層高さをHa、前記検知手段による検知結果をHrとしたとき、HrとHaとの比率を唯一の変数とする計算式によりVaに対する所定割合を算出し、予め設定された基準となる樹脂量に対して前記所定割合に相当する樹脂量を調整した上で調整後の樹脂を前記被成形品に対して供給することにより上記課題を解決するものである。
本発明を適用すれば、予め積層される半導体チップ一枚一枚の厚みや体積のデータを入力しておく必要がない。ここでは正常に積層された場合の積層体全体の体積Vaの値と、正常に積層された場合の積層体の積層高さHaの値さえ用意しておけば足り、多数のデータを入力するといった煩雑な作業は不要となる。即ち、「正常に積層された場合の積層体の積層高さHa」の値に対する「積層高さ検知手段によって検知した(実際の)半導体チップの積層高さHr」の比率を唯一の変数とする計算式によって正常に積層された場合の積層体全体の体積Vaに対する所定割合を算出し、この所定割合に相当する樹脂を調整量(基準量に対して増減する樹脂の量)としている。要するに、変数の値に応じて基準量に対する樹脂の調整量を0〜Vaの間で連続的に(例えば比例的に)算出している。よって、調整量の算出にあたり半導体チップ一枚一枚のデータを加算する等の処理は不要であり、処理すべきデータ量が軽減できる上に処理速度も向上する。また、半導体チップが積層された場合の実際の積層高さが、何らかの原因(例えばチップ同士を接着する接着層の存在など)で半導体チップ一枚一枚のデータを加算した値との間にズレが生じる場合でも、最終的な積層高さに応じて調整量を連続的に算出できる。勿論、カメラによる有無の判別に比べ、シームレスに供給すべき樹脂量を調整することができ、精度向上が期待できる。
このとき前記所定割合を、{1−(Hr/Ha)}×Vaの式により算出すれば、実際に積層された積層高さに正比例するように調整量が算出されることとなるため、積層される半導体チップのサイズが同じである場合に好適である。
また、前記所定割合を、{1−(Hr/Ha)2}×Vaの式により算出すれば、実際の積層高さがHaの値に近いほど調整比率が逓減される。即ち、積層される半導体チップのサイズが上層に行くに従い小さくなっている場合に好適である。
また、前記所定割合を、(1−Hr/Ha)2×Vaの式により算出すれば、実際の積層高さがHaの値に近いほど調整比率が逓増される。即ち、積層される半導体チップのサイズが上層に行くに従い大きくなっている場合に好適である。
また、前記積層高さ検知手段を、積層高さ方向から前記被成形品を挟むように配置される1対のセンサで構成し、前記積層体の上面と、前記被成形品の前記積層体が積層されていない面とを前記センサで計測することにより検知してもよい。このようにすれば、例えば半導体チップが積層されている被成形品自体(例えば基板)に反りが生じていたり、検知の際に被成形品が振動している場合においても、本来の(正確な)積層高さを検知することが可能となる。
また、前記被成形品が、マトリクス状に配置された複数の前記積層体を有している場合(所謂MAP封止の場合)には特に有効となる。本発明では樹脂の調整量を比例的に算出していることから、特にMAP封止の場合であれば、多数の積層体の存在によって積層体単位での誤差がキャンセルされ、結果として必要十分なレベルの樹脂量の精度を確保することが可能となる。
なお本発明は、見方を変えると、半導体チップが積層された積層体を有する被成形品を樹脂にて封止する樹脂封止装置に対して供給すべき樹脂量を決定する樹脂量決定装置であって、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積を予め記憶する手段と、前記積層体の積層高さを検知する積層高さ検知手段と、を備え、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積をVa、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体の積層高さをHa、前記検知手段による検知結果をHrとしたとき、HrとHaとの比率を唯一の変数とする計算式によりVaに対する所定割合を算出し、予め設定された基準となる樹脂量に対して前記所定割合に相当する樹脂量を調整した上で調整後の樹脂を前記被成形品に対して供給することを特徴とする樹脂量決定装置として捉えることも可能である。
本発明を適用することにより、個々の半導体チップのデータを予め記憶することなく、より簡易に且つ必要レベルの精度をもって樹脂の必要量を判断することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例である樹脂封止装置1の概略構成図である。なお、本発明は、樹脂封止装置の一部分を構成する装置として適用されるが、樹脂封止装置自体の基本構成については、従来の構成と特に異なるところがないため、ここでは、本発明本来の「必要とする樹脂量の決定装置」の部分に焦点を当てて説明する。
また、説明の都合上、基板における半導体チップが積層されている側の面を「表面」または「上面」とし、反対側を「裏面」または「底面」として説明する。但し、基板の両面に半導体チップが積層されている場合を除外する意図ではない。
<樹脂量決定装置の構成>
この樹脂量決定装置2は、半導体チップ積層体102を有する基板(被成形品)100を積層高さ方向(図1において上下方向)から挟むように配置された一対の第1、第2レーザセンサ(積層高さ検知手段)40A、40Bを備えている。この第1、第2レーザセンサ40A、40Bは同期が取られており、所定のタイミングで図面手前−奥方向に移動可能とされている。一方基板100は、図示せぬ基板搬送機構によって把持されており、所定のタイミングで図面左右方向に移動可能とされている。
なおこの実施形態においては、基板100の下面側に半導体チップ積層体102が複数配置されているが、上面側であっても何ら差し支えない。また、図面からは基板100の左右方向に5つの半導体チップ積層体102が配置されているのが見て取れるが、同様に図面手前−奥方向にも半導体チップ積層体102が配置されている。即ち、基板100にはマトリクス状に半導体チップ積層体102が配置されている。
基板100の上方に配置されている第1レーザセンサ40Aは、自身から発射したレーザの反射を受けて、基板100の裏面の位置(高さ)を検知することが可能とされている。一方、基板100の下方に配置されている第2レーザセンサ40Aは、自身から発射したレーザの反射を受けて、半導体チップ102の上面102Aまたは/および基板100の表面の位置(高さ)を検知することが可能とされている。
第1、第2のレーザセンサ40A、40Bは、演算部20と接続されており、検知結果を演算部20へとリアルタイムで送信することが可能とされている。またこの演算部20は、記憶部10および樹脂供給部30とも接続されている。
記憶部10は、種々のデータを記憶しておくことが可能である。ここでは、半導体チップ積層体102が正常に積層された場合の当該積層体102全体の体積Va、半導体チップ積層体102が正常に積層された場合の当該積層体102の積層高さHa(詳細は後述する)が記憶されている。これらのデータは記憶部10に対して手作業で入力設定してもよいし、他の情報源(例えば前工程の装置情報)を利用して自動的にロードされるような構成であってもよい。また、演算部20から送られてくるデータを記憶しておくことも可能である。
演算部20は、記憶部10に記憶されているデータを読み出すことが可能である。また、第1、第2レーザセンサ40A、40Bから送られてきたデータを取り込んで、他のデータと比較したり、所定の演算を行う。更に場合によっては、比較、演算後のデータを記憶部10に送信する。
樹脂供給部30は、ホッパなどに貯蔵されている樹脂(例えば粉状樹脂、粒状樹脂、液状樹脂など)から必要量の樹脂を切り出して樹脂封止装置(若しくは樹脂を予備成形する場合には予備成形装置)へと供給する。樹脂供給装置30は、切り出されるべき樹脂量のデータを演算部20から受け取っている。
なお、上記では、積層高さ検知手段として一対のレーザセンサ40A、40Bを利用しているが、半導体チップの積層高さHを検知できる限りにおいて他の構成を採用してもよい。例えば、接触式変位センサを利用すれば、センサ1つでも十分に機能させることができ、構造が簡単であり低コストで実現できる。また、一定の幅広のレーザ光を基板に対して所定の斜め方向から照射すると同時に、基板に対して例えば垂直方向にカメラを配置して検知手段としてもよい。このような構成とすれば、多数の積層体の積層高さを短時間に計測することができる。また、異なる方向に配置した複数台のカメラによって検知手段を構成してもよい。このような構成とすれば、面で計測できるため、一度に多数の積層体を計測することが可能となる。その他にも、レーザの焦点距離によって判断したり、干渉縞の強度をカメラで撮影することによって半導体チップ積層体の積層高さを検知することも可能である。
<樹脂量決定装置の作用>
図示せぬストッカから運び出された基板100は、基板搬送機構によって金型へと順次搬送される。その搬送工程の途中において、樹脂量決定装置2が作用し、金型へ供給されるべき樹脂量が決定される。
第1、第2レーザセンサ40A、40Bの間に基板100が搬送されてくると、第1、第2レーザセンサ40A、40Bからレーザが発射される。第1レーザセンサ40Aと第2レーザセンサ40Bとの距離Dは既知である。よって、第1レーザセンサ40Aにて計測される値d1と第2レーザセンサ40Bにて計測される値d2とを既知のDから差し引くことによって、半導体チップ積層体102の積層高さHおよび基板100の厚みTの合計値Xを算出することが可能となる。
X=D−(d1+d2)…式(1)
また、基板100自体の厚みTは、半導体チップ積層体102が積層されている位置以外の位置を当該第1、第2レーザセンサ40A、40Bにて計測することで同様に求めることができる。例えば同じ種類の基板であれば、最初のものだけを計測しておけば、その後の当該計測値を基板100の厚みTとして利用できる。勿論基板100の厚みTは、既知情報として予め入力した値を利用することも可能である。
次に、合計値Xから基板自体の厚みTを差し引くことによって、半導体チップ積層体102の積層高さH(Hr)を算出することが可能となる。
H=X−T…式(2)
これらの演算は、演算部20によって行われている。
<樹脂の調整量について>
この実施形態においては、半導体チップ積層体102が正常に積層されている場合に必要となる樹脂の量が「基準量」とされている。よって、何らかの原因で規定の枚数まで積層されていない場合には、当該基準量の樹脂を供給するのみでは樹脂が不足し、その程度によっては正常な樹脂封止を行うことが不可能となる。そこで、かかる場合には、その積層されていない半導体チップの体積に相当する樹脂(以下単に「調整量」という場合がある。)を基準量に対して加算した上で供給する必要がある。
以下に、図2および図3を参照しつつ、どのようにして調整量σの算出が行われるかを説明する。なお図2は、半導体チップの積層高さの第1の検知例を示す概念図である。図3は、検知手段による検知結果(積層高さ:横軸)と樹脂の調整量(Vaに対する所定割合Y)との関係を示したグラフである。
例えば、図2の概念図にて示しているように(なお図2では上下方向を反転させて図示している)、第1、第2レーザセンサ40A、40Bによる検知結果Hrが正常に積層された場合の半導体チップ積層体102の積層高さHaの丁度半分(1/2)あった場合を仮定する。なお、ここで説明する実施形態においては、正常に積層された場合の半導体チップ積層体102の積層数が6枚である。
記憶部10には、半導体チップ積層体102が正常に積層された場合の当該積層体102全体の体積Va、半導体チップ積層体102が正常に積層された場合の当該積層体102の積層高さHaが記憶されている。
そこで、演算部20は、これらVaおよびHaを読み出した上で、更に、検知したHrの値を利用して、下記の式により調整量σを算出する。
{1−(Hr/Ha)}×Va…式(3)
ここではHrがHaの丁度半分(1/2)とされているため、図3の実線のグラフからも明らかなように、基準量に対して調整される調整量σは、Vaの50%相当量の樹脂となっている。仮にHrがHaと同じ値の場合(Hr/Ha=1のとき)は調整量σ=0(Va×0%)となり、Hrが0の場合(Hr/Ha=0のとき)には調整量σ=Va(Va×100%)となる。
演算部20によって算出された調整量σは、樹脂供給部30へと送信される。樹脂供給部30は当該受け取ったデータに基づいて樹脂供給の際の基準量(基準切出し量)に相当分を加算し、当該加算後の樹脂が金型等へ供給される。なおここでは基準量(基準切出し量)は樹脂供給部30が持っているが、例えばこの基準量も記憶部10に予め記憶されており、演算部20によって当該基準量に調整量σが加算された値が樹脂供給部30に送信されるような構成を採用してもよい。
一方で、半導体チップ積層体102が全く積層されていない場合に必要となる樹脂の量が「基準量」とされている場合もある。そうすると、多少なりとも基板上に半導体チップの積層がなされている状況で当該基準量の樹脂を供給してしまうと樹脂が過剰となり、その程度によっては樹脂漏れ等を起こし正常な樹脂封止を行うことが不可能となる。そこで、基準量から積層されている半導体チップの体積に相当する樹脂を減算した上で供給する必要がある。かかる場合の調整量σは下記の式により算出される。
(Hr/Ha)×Va…式(4)
図2の例に従うならば、ここでもHrがHaの丁度半分(1/2)とされているため、基準量に対して調整される調整量σは、Vaの50%相当量の樹脂となる。なお図3のグラフには示していないが、かかる場合は丁度図3における実線のグラフとは逆の右上がりの直線のグラフとなる。よって仮にHrがHaと同じ値の場合(Hr/Ha=1のとき)は調整量σ=Va(Va×100%)となり、Hrが0の場合(Hr/Ha=0のとき)には調整量σ=0(Va×0%)となる。
演算部20によって算出された調整量σは、樹脂供給部30へと送信される。樹脂供給部30は当該受け取ったデータに基づいて樹脂供給の際の基準量(基準切出し量)から相当分を減算し、当該減算後の樹脂が金型等へ供給される。なおここでは基準量(基準切出し量)は樹脂供給部30が持っているが、例えばこの基準量も記憶部10に予め記憶されており、演算部20によって当該基準量に調整量σが減算された値が樹脂供給部30に送信されるような構成を採用してもよい。
上記のように調整量σを(Hr/Ha)の値に正比例するような形で算出すれば、実際に積層された半導体チップ積層体102の積層高さHrに正比例するように調整量が算出されることとなるため、積層される半導体チップのサイズが同じである場合に好適である。
しかしながらこのような「正比例」に限らず、例えば、前記所定割合を、{1−(Hr/Ha)2}×Vaの式により算出すれば、図3の一点鎖線にて示したグラフのように、半導体チップ積層体102の実際の積層高さHrがHaの値に近いほど調整比率が逓減される。即ち、積層される半導体チップのサイズが上層に行くに従い小さくなっている場合に好適である。
また、前記所定割合を、(1−Hr/Ha)2×Vaの式により算出すれば、図3の点線にて示したグラフのように、半導体チップ積層体102の実際の積層高さHrがHaの値に近いほど調整比率が逓増される。即ち、積層される半導体チップのサイズが上層に行くに従い大きくなっている場合に好適である。
もちろん、調整量σを算出するための計算式は、これら上記のものに限定されてない。要するに、「HrとHaとの比率」を唯一の変数としている限りにおいて状況に応じて多様な計算式を利用することが可能である。例えば、より高次の関数を利用すればチップ段差が不ぞろいの場合にも柔軟に対応することが可能である。
上記のような手法により調整量σ更には樹脂供給量(基準量±調整量σ)を算出すれば、予め積層される半導体チップ一枚一枚の厚みや体積のデータを入力しておく必要がない。上記の通り、正常に積層された場合の積層体全体の体積Vaの値と、正常に積層された場合の積層体の積層高さHaの値さえ用意しておけば足り、多数のデータを入力するといった煩雑な作業は不要となる。即ち、「正常に積層された場合の積層体の積層高さHa」の値に対する「積層高さ検知手段によって検知した(実際の)半導体チップの積層高さHr」の比率を唯一の変数とする計算式によって正常に積層された場合の積層体全体の体積Vaに対する所定割合を算出し、この所定割合に相当する樹脂を調整量(基準量に対して増減する樹脂の量)としている。
要するに、変数(ここではHr/Ha)の値に応じて基準量に対する樹脂の調整量σを、0〜Vaの間で連続的に算出している。よって、調整量の算出にあたり半導体チップ一枚一枚のデータを加算する等の処理は不要であり、処理すべきデータ量が軽減できる上に処理速度も向上する。更に、一台のカメラによる有無の判別に比べ、シームレスに供給すべき樹脂量を調整することができ、精度向上が期待できる。
なお、ここでは1つの半導体チップ積層体102を取り出して説明しているが、1枚の基板100上に複数の半導体チップ積層体102が配置されている場合には、基板単位で調整量σを合算して樹脂供給部30にデータが送信される。
また、本実施形態においては、第1、第2のレーザセンサ40A、40Bを、積層高さ方向から基板100を挟むように配置構成し、半導体チップ積層体の上面102Aと、基板100の裏面(半導体チップ積層体が積層されていない面)とをセンサで計測している。よって、例えば基板100自体に反りが生じていたり、検知の際に基板100が振動している場合においても、本来の(正確な)積層高さHrを検知することが可能となっている。勿論、このように配置されていることが本発明の必須の構成要素ではない。
また、本実施形態のように基板100にマトリクス状に複数の半導体チップ積層体102が配置されている場合(所謂MAP封止の場合)には、本発明の効果は特に有効となる。即ち、多数の積層体の存在によって積層体単位での誤差がキャンセルされ、結果として必十分なレベルの樹脂量の精度を確保することが可能となる。
本発明は、特に圧縮成形方法を用いた樹脂封止装置に適用すると、顕著な効果を得ることができる。
本発明の実施形態の一例である樹脂封止装置の概略構成図 半導体チップの積層高さの第1の検知例を示す概念図 検知手段による検知結果と樹脂の調整量との関係を示したグラフ
符号の説明
1…樹脂封止装置
2…樹脂量決定装置
10…記憶部
20…演算部
30…樹脂供給部
40…積層高さ検知手段
40A…第1レーザセンサ
40B…第2レーザセンサ
100…基板
102…半導体チップ積層体
102A…(半導体チップ積層体の)上面
102B…(半導体チップ積層体の)底面

Claims (7)

  1. 半導体チップが積層された積層体を有する被成形品を樹脂にて封止する樹脂封止装置であって、
    前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積を予め記憶する手段と、
    前記積層体の積層高さを検知する積層高さ検知手段と、を備え、
    前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積をVa、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体の積層高さをHa、前記検知手段による検知結果をHrとしたとき、
    HrとHaとの比率を唯一の変数とする計算式によりVaに対する所定割合を算出し、
    予め設定された基準となる樹脂量に対して前記所定割合に相当する樹脂量を調整した上で調整後の樹脂を前記被成形品に対して供給する
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  2. 請求項1において、
    前記所定割合が、{1−(Hr/Ha)}×Vaの式により算出される
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  3. 請求項1において、
    前記所定割合が、{1−(Hr/Ha)2}×Vaの式により算出される
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  4. 請求項1において、
    前記所定割合が、(1−Hr/Ha)2×Vaの式により算出される
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記積層高さ検知手段が、積層高さ方向から前記被成形品を挟むように配置される1対のセンサで構成され、
    前記積層体の上面と、前記被成形品の前記積層体が積層されていない面とを前記センサで計測することにより検知する
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記被成形品が、マトリクス状に配置された複数の前記積層体を有している
    ことを特徴とする樹脂封止装置。
  7. 半導体チップが積層された積層体を有する被成形品を樹脂にて封止する樹脂封止装置に対して供給すべき樹脂量を決定する樹脂量決定装置であって、
    前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積を予め記憶する手段と、
    前記積層体の積層高さを検知する積層高さ検知手段と、を備え、
    前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体全体の体積をVa、前記積層体が正常に積層された場合の当該積層体の積層高さをHa、前記検知手段による検知結果をHrとしたとき、
    HrとHaとの比率を唯一の変数とする計算式によりVaに対する所定割合を算出し、
    予め設定された基準となる樹脂量に対して前記所定割合に相当する樹脂量を調整した上で調整後の樹脂を前記被成形品に対して供給する
    ことを特徴とする樹脂量決定装置。
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