JP5079386B2 - 段ボールブランクシートおよびこれを用いた外装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、段ボールブランクシートおよびこれを用いた外装箱に係り、特に、段ボールブランクシートを組み立てて外装箱を形成した状態で容易に開封できるようにする段ボールブランクシートおよびこれを用いた外装箱に関する。
従来から、例えば、缶ビール容器などを包装する外装箱として、段ボール紙を用いたものが一般的である(特許文献1参照。)。具体的には、平板上の段ボール紙に各種折曲線を形成して段ボールブランクシートとし、折曲線に沿って段ボールブランクシートを折り曲げることで、六面体形状の外装箱を形成するものである。そして、この外装箱の周壁をなす立面板及び内フラップの裏面には、開封用の切裂帯としてカットテープが貼着され、その切出部が立面板の中央部に設けられている。この切出部は、段ボールの表裏に貫通するH状の全切線から形成されている。そして、このような外装箱で包装した缶ビール容器などを店頭で陳列する際には、図8に示すように、切出部からカットテープ108を引いて立面板及び内フラップを切断し、切断縁の下側をトレー状として、容器を露出させるようになっている。
また、外装箱を開封するための構造として、図9に示すようにライナカット線125の形状を工夫したものも開示されている(特許文献2参照)。これは、外周壁面のライナに、切目が断続するライナカット線125を入れて切裂帯131を設け、この切裂帯131を引き裂いて開封する段ボール箱において、前記ライナカット線125を、引裂方向に対し、手前の切目の終端よりも次の切目が内側に位置するジッパ形のものとしたのである。
更に、開封時における段ボール紙の表層剥離を防止し、見栄えよく商品を陳列できる外装箱を提供するために、外周壁面の裏ライナに二本のライナカット線又はカットテープによる切裂帯を設け、その壁面に形成した切出部から切裂帯を引いて開封する外装箱において、切裂帯に沿って、表ライナの表面側から打抜による半切ミシン目状の破止線を入れたものが開示されている(特許文献3参照。)。これにより、切出部から切裂帯を引っ張ると、表ライナが破止線の位置で切断され、段ボール紙の表層剥離が防止される。
特開2003−246320号(特に、図1参照。) 特開2003−341664号(特に、図1、図2参照。) 特開2003−327239号(特に、図1参照。)
しかしながら、上記各従来例には種々の問題点があった。先ず、特許文献1については、上記したように外装箱の内側にカットテープが貼り付けられている。これは、外装箱は地面や搬送用パレット上に順々に段積みされた状態で保管されることが多く、外装箱の開封者が切裂帯を切断する際には、切裂帯に対して斜め上方から切断する場合が多く、切断の途中で切裂帯がちぎれてしまうことが多いからである。すなわち、カットテープによって切裂帯を補強するのである。しかしながら、カットテープのコストやこれを外装箱の内面に貼り付けるためのコストが増加してしまう。
また、特許文献2については、切裂帯のちぎれ防止に対しては一定の効果はあるものの、外装箱が段積みされた場合の外周壁面の座屈強度については全く考慮されていない。このため、ライナカット線により外周壁面の強度が低下し、外装箱が座屈によって変形してしまう。
更に、特許文献3については、これは外装箱の表面の表層剥離の防止を意図したものであり、切裂帯のちぎれ防止については全く考慮されていない。加えて、段ボールブランクシートの表裏の両面に半切りのミシン目を形成しなければならないため、加工工程が増加してコスト増大の原因となる。
また、良質な段ボールブランクシート材料を選択することで、座屈強度に優れると同時に、開封性も良好な外装箱を実現することは可能である。しかしながら、このような良質な材料は高価な場合が多く、最終的に廃棄されてしまう外装箱に採用することは困難である。
本発明は、上記問題点を解消できる段ボールブランクシートを提供することを目的とし、更にこのおよびこれを用いた外装箱を提供することも目的とする。即ち、特別に良質な段ボールブランクシート材料を用いることなく、座屈強度に優れ且つ開封性も良い外装箱を実現するための段ボールブランクシートを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は、天面に対応する天面部と、底面に対応する底面部と、これら天面部と底面部とに連結される側面に対応する側面部とを備えている段ボールブランクシートにおいて、前記側面部には互いに平行で且つ前記天面部との境界線にも平行な破線状の2本のライナカット線が形成され、前記各ライナカット線のうち、組み立てられた場合に前記天面部に近い側に位置するライナカット線の個々の平行部の少なくとも一方の端部には、前記底面部側に近接するように傾斜する傾斜部が形成されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、開封の際に各ライナカット線によって挟まれた部分が切裂帯となり、この切裂帯を引っ張ることによって外装箱を上下に分離することができることとなる。その際、外装箱が床に置かれている場合などには、開封者は切裂帯を斜め上方に引っ張ることが多い。このため、ライナカット線になんら工夫をしていない場合には、切裂帯がライナカット線から外れてしまい、場合によっては切裂帯自体が途中でちぎれてしまう。しかし、天面部側のライナカット線に底面部側に傾斜している傾斜部を形成しているため、ライナカット線に沿って切れ目が確実につながり、切裂帯のちぎれも有効に防止される。
また、前記段ボールブランクシートは表ライナ、中芯及び裏ライナから構成され、前記ライナカット線は裏ライナにのみ形成されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、段ボールブランクシートの加工の際には裏ライナ側からのみライナカット線の加工をすれば良く、両面から加工しなければならない場合と比較して、製造工程を簡略化することができる。また、外周壁面の座屈強度もほとんど低下しない。
また、前記段ボールブランクシートは、前記表ライナ及び裏ライナの坪量が140g/m2以下であり、中芯の坪量が125g/m2以下であって、Bフルートである、という構成を採っている。このように、段ボールブランクシート材料の坪量を所定値以下に抑えたとしても、ライナカット線の形状を工夫したことによって、座屈強度も低下させることなく、且つ開封のしやすい外装箱が実現できる。
また、前記側面部には前記ライナカット線に交差するように切断された切出部が形成され、前記傾斜部は各平行部の両端のうち前記切出部から遠い側の端部に形成されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、切出部に開封者が指を挿入して、容易に切裂帯の端部を引き出すことができる。
また、前記側面部にはフラップが連結され、このフラップにも前記ライナカット線が形成されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、フラップも上下に分断されて、外装箱の上部と下部を容易に分断することができる。
更に、上記段ボールブランクシートを組み立てて外装箱を形成する、という構成を採っている。
本発明によれば、ライナカット線を形成するために、段ボールブランクシートの裏面から1度の加工を行うだけであるので、製造コストを抑制することができる。また、外装箱の開封の際に切裂帯がちぎれることも防止される。加えて、組み立て後に高い座屈強度を有する切裂帯付き段ボールブランクシート及びこれを用いた外装箱を提供できる。
次に、本願発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。ここで、図1(A)は組み立て後に表面となる側から段ボールブランクシートを見た図であり、図1(B)は組み立て後に内面となる側から段ボールブランクシートを見た図である。
[段ボールブランクシート]
本発明の一実施形態に係る段ボールブランクシート1は、図1に示すように、外装箱として組み立てられた場合に上面となる天面部3と、この天面部3に連結された第1側面部5と、第1側面部5に連結された底面部7と、この底面部7に連結された第2側面部9とを備えている。また、第2側面部9には継代部11が連結されている。また、天面部3及び底面部7の両側(図1において上下方向の両端)には外フラップ13、17が連結され、各第1及び第2側面部5,9の両側(図1において上下方向の両端)には内フラップ15,19が連結されている。本実施形態において、各部は別個に形成されたものではなく、大きな段ボール紙から図1に示すような形状の段ボールブランクシート1として打ち抜かれ、更に各部の境界線Lに折曲部を形成したものである。但し、本発明においては、各部を一体的に形成する場合に限定されず、各部を別個に形成して事後的に連結するような構成としてもよい。
本実施形態で用いる段ボールブランクシートの構造は、それぞれ板状の表、裏ライナと、これらの間に設けられる波形で高さが2.49mm〜2.8mm、山の数が50±2/30(個/cm)である中芯を有するBフルートと呼ばれるものである。表ライナ/中芯/裏ライナはそれぞれ、K140/SCP125/K140であるものを用いた。ここで、表ライナ及び裏ライナの「K」はライナのグレードを示す記号である。また、中芯の「SCP」はセミケミカルパルプを略したものである。そして、それらの後ろに記載された数字は、坪量(単位面積当たりの重さ:g/m2)を示す数値である。
但し、上記した詳細な構造はあくまでも一例であり、本発明は上記段ボールブランクシート材料に限定されるものではない。すなわち、表ライナ及び裏ライナの坪量が140g/m2未満で、中芯の坪量が125g/m2未満の段ボールブランクシートを用いてもよい。また、グレードとしてはK(バージンパルプを含む)ではなく、C(古紙が多く含まれる)であってもよい。また、段ボールブランクシートの構造はBフルートに限定されるものでもなく、Aフルート、Eフルート、FフルートやGフルートであってもよい。もちろん、坪量を上げれば座屈強度は向上するが、その分材料費も増大してしまう。
尚、本明細書で用いる「中芯」という用語は、段ボール用中しん原紙の規格であるJIS P 3904で用いられる「中しん」と同義である。
[天面部及び底面部]
天面部3及び底面部5は、外装箱として組み立てられた場合に、箱の天面と底面となる部材である。このため、収容物が例えば缶ビール容器などの場合、整列した所定本数の缶ビール容器が収容できる大きさとなっている。具体的に本実施形態では一例として、350ml入りの缶ビール容器が4×6=24本収容できるような大きさに設定されている。このため、天面部3と底面部7は縦横がおよそ3:2の長方形となっている。
[継代部]
継代部11は第2側面部9に連結されており、外装箱として組み立てる際に、第2側面部9を天面部3に接合するためのものである。このため、継代部11は略台形状に形成され、その長さは第2側面部9及び天面部3の長辺の長さと略等しくなっている。
[側面部]
各側面部5,9は、外装箱として組み立てられた場合に、側面(即ち、垂直面)となる部材である。このため、各側面部5,9は長方形となっており、長辺は天面部3及び底面部7の長辺と略等しい長さとなっており、短辺は収容する缶ビール容器などの高さと略等しくなっている。また、各側面部4,9の中央付近には、切出部21が形成されている。この切出部21は外装箱を開封する際に、最初に指を挿入する部位であり、図2に示すように、段ボールブランクシート1の表面から裏面にわたって段ボール紙が切断されている。切出部21は天面部3から底面部7に向かう方向に沿って形成されており、外装箱として組み立てられた場合には、鉛直方向を向くようになっている。また、切出部21は単純な直線状の切断線ではなく、両矢印状の形状となっている。これは、指を挿入することで所定の面積の孔が形成されるようにするためである。但し、この形状はあくまでも一例であり、単純な直線状の切断線であってもよい。
[ライナカット線]
図1(B)に示すように、段ボールブランクシートの各側面部5,9において、組み立て後に内面となる側にはライナカット線25が形成されている。このライナカット線25は、略平行な2本の切断線からなり、各側面部5,9の長辺方向に沿って形成されている。また、各ライナカット線の両端部は内フラップまで延設されている。
ライナカット線25を図2に基づいて詳細に説明すると、天面部3に近い側のライナカット線は、天面部3ととの境界線と略平行で所定の長さを有する上側平行部25aと、この上側平行部25aの一端部から斜め下方に延びる傾斜部25bとが一組となっている。そしてこの一組のライナカット線が天面部3に平行に複数個並んでいる。ここで、傾斜部25bは上側平行部25aの両端のうち、切出部21から遠い側の端部を起点として、切出部から離れるに従って底面部7側に延びている。このため、図2(A)において、切出部21の左側の傾斜部25bは左斜め下方に伸び、切出部21の右側の傾斜部25bは右斜め下方に伸びている。
また、底面部7に近い側のライナカット線は、平行部25aと略平行な破線状の下側平行部25cによって形成されている。尚、本実施形態においては、1組の上側平行部25aと傾斜部25bに対して、1本の下側平行部25cが対応しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、1組の上側平行部25aと傾斜部25bに対して、2本の下側平行部25cを対応させてもよいし、逆に2組の上側平行部25aと傾斜部25bに対して、1本の下側平行部25cを対応させるようにしてもよい。
また、図2(C)は図1(A)における上側平行部25aに沿ったC−C線における断面図であるが、この図2(C)に示すように、切出部21においては段ボールブランクシート1を形成する表ライナ5a、中芯5b及び裏ライナ5cの全てが切断されているのに対し、ライナカット線25を形成する上側平行部25a(傾斜部25b及び下側平行部25cも同様)においては、裏ライナのみ切断されている。このため、図1(A)に示すように、ライナカット線25は段ボールブランクシート1の表面には現れない。
尚、本実施形態において、ライナカット線25は板ボールブランクシート1の裏ライナ5cにのみ形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ライナカット線25を表ライナ5aにのみ形成してもよいし、或いは表ライナ5aと裏ライナ5cの両方に形成するようにしてもよい。
[組み立て手順]
次に、図3に基づいて、本実施形態の段ボールブランクシートを用いた外装箱1aの組み立て手順について説明する。まず、図3(A)に示すように、底面部7を下にした状態で側面部5、9を鉛直上方に折り曲げる。次に、図3(B)に示すように、一例として挙げた缶ビール容器C(24本)を外装箱1a内に収納する。続いて、図3(C)に示すように、内フラップ15,19を折り曲げると共に天面部3を折り曲げ、更に外フラップ13,17も折り曲げる。このとき、継代部11と天面部3との接合面及び内フラップ15,19と外フラップ13,17との接合面にはホットメルト接着剤(図示略)が塗布される。そして最後に、継代部11と天面部3との接合面及び内フラップ15,19と外フラップ13,17との接合面を圧着することで、外装箱1aの組み立てが完了する。このような状態で外装箱は保管され、あるいは流通する。
[外装箱の開封]
次に、図4に基づいて、外装箱1aの開封について説明する。ここで、外装箱として組み立てられた場合の外形寸法の一例としては、長さ397mm、幅273mm、そして高さが125mmである。開封の際には、先ず、切出部21は外装箱の内部まで貫通しているので、開封者は切出部21に指先を容易に挿入することができる。これにより、指先で切出部21の周囲部を外側に引き出すことができる。切出部21の周囲部が一旦引き出されると、2本のライナカット線25に沿って段ボールが帯状に切断され、これが切裂部31となる。そして、切裂部31の端部を把持して、更に切裂部31を切断してゆく。上記したように、地面やパレット上に置かれた外装箱を開封する際には、切裂部31が斜め上方に向かって引っ張られることが多い。このとき、切裂部31を切断するためのライナカット線25に何ら工夫がされていない場合には、開封の途中で切裂部31がちぎれてしまう場合がある。
しかし、本実施形態の外装箱1aでは、図2(A)に示すように、ライナカット線25のうち、天面部側の傾斜部25bが開封方向に向かって斜め下方に曲折している。このため、開封に伴って1組の上側平行部25aと傾斜部25bからなるライナカット線から次の組のライナカット線へ切れ目がつながる際には、切れ目が傾斜部25bによって切裂部31の内側に延びて、切裂部31を斜め上方に引っ張った場合でも、切れ目が適切に次の組のライナカット線につながる。従って、切裂部31のちぎれが有効に防止される。
次に、ライナカット線の形状と外装箱の開封のしやすさ、及びライナカット線の形状と外装箱の座屈強度との関係についてそれぞれ説明する。図5は、3種類のライナカット線25A,25B、25Cの形状を示す図であり、図5(A)は単純な平行線によるもの(通常ライナカット)、図5(B)は本願発明に係る一方のライナカット線に傾斜部25bが形成されているもの(上側片ジッパー)、そして図5(C)は上下の平行部25a,25cに傾斜部25b,25dが形成されているもの(上下両ジッパー)をそれぞれ示す。図5(B)に示す本発明の一実施形態に係るライナカット線25Bは、一例ではあるが、各平行部25a,25cの長さが11.5mmであり、隣接する他の平行部25a,25cとの間隔が1.4mmである。また、傾斜部25bは45°の角度で傾斜しており、鉛直方向寸法及び水平方向寸法が共に2mmとなっている。また、図5(C)に示すライナカット線25Cは、図5(B)に示す天面部側のライナカット線25Bと同じ寸法のものが底面部側にも形成されている。但し、天面部側のライナカット線と底面部側のライナカット線とは互いに水平方向線に関して線対称となっている。各ライナカット線25A,25B、25Cは段ボールブランクシートの裏ライナにのみ形成されている。各傾斜部25b,25dを除いて、その他の条件は全て同一である。
開封のしやすさの試験は、引張試験機に試料固定用治具をセットし、試料全体を治具に固定して行った。切裂部31の引張り方向は、試料の表面に対して30°の角度で且つ切裂帯の長手方向に対して15°の角度とした。また、引張速度は500mm/minとした。評価の手法としては、より小さな力で開封できることが望ましいので、引張加重の大小で判断することとした。
図6は、それぞれ通常ライナカット、上側片ジッパー及び上下両ジッパーについて引張加重を5回測定した試験結果を示す表である。この表の平均値に示すように、開封に必要な引張加重は平均34Nであり、上下両ジッパーの場合の平均値である32.1Nに近い値となっている。これは、通常ライナカット線の場合(40.5N)と比較して、開封が容易であることを示している。
また、座屈強度の試験は、外装箱として組み立てた後に鉛直方向の圧縮力を加えて、座屈したときの荷重とその時のプレス移動量で判断した。図7は、それぞれ通常ライナカット、上側片ジッパー及び上下両ジッパーについて座屈強度を3回測定した試験結果を示す表である。この表の平均値に示すように、それぞれプレス移動量は何れも同等であるが、本発明の上側片ジッパーの座屈荷重は平均798Nであり、通常ライナカット線の平均767Nを上回っている。このことは、座屈強度が通常ライナカット線の場合と同等以上であることを示している。一方、上下両ジッパーの場合は平均733Nとなっており、座屈強度が低いことが分かる。
以上の説明から、本願発明に係る上側片ジッパーのライナカット線は、開封がし易く且つ高い座屈強度を有することが明らかである。
本発明は、缶ビール容器などを包装する外装箱に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る段ボールブランクシートを示す展開図であり、図1(A)は表面を示し、図1(B)は裏面を示す。 図1に開示した段ボールブランクシートで形成された外装箱の図であり、図2(A)は外装箱内部から側面部のライナカット線を見た図であり、図2(B)は図1(A)のB−B線における断面図であり、図2(C)は図2(A)のC−C線における部分断面図である。 図1に開示した段ボールブランクシートを用いて缶容器を包装する例を説明する斜視図であり、図3(A)は一方の側面部及び天面部を立ち上げた状態を示し、図3(B)は缶容器を収納する工程を示し、図3(C)は天面部を折り曲げた状態を示し、図3(D)は包装工程が完了した図である。 本発明の一実施形態に係る外装箱の開封状態を説明する図であり、図4(A)は側面図であり、図4(B)は斜視図である。 異なる種類のライナカット線を示す図であり、図5(A)は単純な平行破線を示し、図5(B)は上側のライナカット線に傾斜部を有する本発明の上側片ジッパーを示し、図5(C)は上下両側のライナカット線に傾斜部を有する比較例としての上下両ジッパーを示す。 図5に示す各ライナカット線の開封時の引張強度を示す表である。 図5に示す各ライナカット線の座屈荷重とその時のプレス移動量を示す表である。 従来のライナカット線を用いた外装箱の開封状態を示す斜視図である。 従来の他のライナカット線を用いた外装箱を示す図であり、図9(A)は斜視図を示し、図9(B)はライナカット線の拡大図を示す。
符号の説明
1 段ボールブランクシート
3 天面部
5 第1側面部
7 底面部
9 第2側面部
25 ライナカット線
25a 上側平行部
25b 傾斜部
25c 下側平行部

Claims (6)

  1. 天面に対応する天面部と、底面に対応する底面部と、これら天面部と底面部とに連結される側面に対応する側面部とを備えている段ボールブランクシートにおいて、
    前記側面部には互いに平行で且つ前記天面部との境界線にも平行な破線状の2本のライナカット線が形成され、
    前記各ライナカット線のうち、組み立てられた場合に前記天面部に近い側に位置するライナカット線の個々の平行部の少なくとも一方の端部には、前記底面部側に近接するように傾斜する傾斜部が形成されており、前記底面部に近い側のライナカット線は直線状であることを特徴とする段ボールブランクシート。
  2. 前記段ボールブランクシートは表ライナ、中芯及び裏ライナから構成され、前記ライナカット線は裏ライナにのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の段ボールブランクシート。
  3. 前記段ボールブランクシートは、前記表ライナ及び裏ライナの坪量が140g/m2以下であり、中芯の坪量が125g/m2以下であって、Bフルートであることを特徴とする請求項2に記載の段ボールブランクシート。
  4. 前記側面部には前記ライナカット線に交差するように切断された切出部が形成され、前記傾斜部は各平行部の両端のうち前記切出部から遠い側の端部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の段ボールブランクシート。
  5. 前記側面部にはフラップが連結され、このフラップにも前記ライナカット線が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の段ボールブランクシート。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の段ボールブランクシートを組み立てて形成したことを特徴とする外装箱。
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