JP5077385B2 - 車両用ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブートプログラムが記憶されたブートデバイス用メモリとしてフラッシュメモリを使用する車両用ナビゲーション装置に関する。
車両用ナビゲーション装置では、メモリとしてフラッシュメモリを使用することが一般化している(特許文献1参照)。この種のフラッシュメモリとしては、IPL(Initial Program Loader)、OS(Operating System)及びアプリケーションプログラムが記憶されたブートデバイス用のフラッシュメモリと、地図メディア用のフラッシュメモリカードで構成される。ブートデバイス用のフラッシュメモリはNOR型フラッシュメモリであることから、メモリの寸法が大きくコストが高い。一方、地図メディア用のフラッシュメモリカードに使用されているNAND型フラッシュメモリは、メモリ寸法が小さく低コストで大容量化できることから、ブートデバイス用として使用することでコストダウンを図ることができる。
特開平09−182010号公報
しかしながら、NAND型フラッシュメモリは、フラッシュメモリを構成するメモリブロックに先天的な不良ブロックが含まれ、且つ使用中にも不良ブロックが発生することから、このような不良ブロックをメモリカードコントローラで使用しないように管理している。また、NAND型フラッシュメモリは書換回数の制限もあることから、その管理もメモリカードコントローラで行っている。
SDカードなどのNAND型フラッシュメモリでは、上述した不良ブロックの管理や書換回数を管理するために、電源投入時(アクセサリオン時)にメモリカードコントローラが全てのフラッシュメモリのサーチや、フラッシュメモリに格納した変換テーブルを検索するなどの処理を行っており、初期設定処理の時間が長く、実際の計測結果で最大1秒要する。このため、例えばSDカードをブートデバイス用として使用する場合は、メモリカードコントローラが初期設定処理を実行している間、CPUがフラッシュメモリにアクセスすることができない状態となる。このため、CPUがフラッシュメモリから最初に読込むIPLの読込みが遅れ、結局、OSなどのソフトの起動が遅れてしまい、車載LANなどの通信への応答が間に合わなくなってしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、NAND型フラッシュメモリをブートデバイス用として使用しながら、ソフトの起動が遅れてしまうことがない車両用ナビゲーション装置を提供することにある。
請求項1の発明によれば、電源制御手段は、制御手段を起動するための起動信号を受信した場合は、電源スイッチを動作してNAND型フラッシュメモリからなる記憶手段にバックアップ電源を接続すると共に、電源を通じて制御手段に給電する。これにより、制御手段が起動し、記憶手段にバックアップ電源が接続された状態での最初の起動か否かを判定する。最初の起動となるのは車両の製造時に作業者が起動操作(アクセサリオン操作)した場合である。バックアップ電源が接続された記憶手段は、不良ブロックのサーチ、及び論理ブロックと物理ブロックの変換テーブルの作成などの初期設定処理を実行する。
車両が使用者に手渡され、使用者による起動操作(アクセサリオン操作)に応じて起動信号が電源制御手段に入力すると、電源制御手段により電源を通じて制御手段に給電されて制御手段が起動する。この場合、記憶手段にバックアップ電源が接続された状態での2回目以降の起動操作となるので、記憶手段において時間を要する初期設定処理が行われることはない。これにより、制御手段は、記憶手段からブートプラグムを読込むブート処理を実行し、そのブートプラグムを実行することにより例えば外部からの指令に応じることができる。
使用者が起動操作を解除(アクセサリオフ操作)すると起動信号が停止するので、電源制御手段は、電源を通じた制御手段への給電を停止する。このとき、電源制御手段は、電源スイッチの動作状態を維持するので、バックアップ電源が記憶手段に接続された状態が維持される。
請求項2に発明によれば、電源制御手段はバックアップ電源により給電されており、制御手段への給電が停止するにしても電源制御手段によりバックアップフラグのオンオフが保持されるので、起動した制御手段は、バックアップフラグのオンオフにより最初の起動か否かを確実に判定することができる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明のように電源制御手段にバックアップフラグを設けることなくソフトの処理により実施できるので、電源制御手段の構成を簡単化することができる。
請求項4の発明によれば、使用者が起動操作を解除した場合に、制御手段に記憶されているバックアップが必要なデータを記憶手段に記憶することができる。また、データを記憶手段に記憶することができない場合は、異常が生じたとして電源スイッチ及び電源を停止するので、異常状態を解除して初期状態とすることができる。
請求項5の発明によれば、データをバックアップ用記憶手段に記憶しながら、異常発生時にはバックアップ用記憶手段をリセットして初期状態とすることができる。
請求項6の発明によれば、制御手段の電源が遮断された状態では、記憶手段と制御手段とを接続する所定のラインはプルアップ抵抗を通じて0Vとなるので、プルアップ抵抗をバックアップ電源に接続する構成に比較して、制御手段に電圧が回り込んで不安定となってしまうことを防止できる。
本発明の一実施の形態における全体構成を概略的に示す図 リセットシーケンサの動作を示すフローチャートである。 リセットシーケンサによるCPUのリセット動作を示す図 CPUの起動処理を示すフローチャート CPUのブート処理の手順を示す図 データバックアップの手順を示すフローチャート(その1) データバックアップの手順を示すフローチャート(その2)
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、車両用ナビゲーション装置の全体構成を概略的に示している。車両用ナビゲーション装置(以下「カーナビ」という)1は、電源スイッチ2、リセットシーケンサ3(電源制御手段に相当)、電源4、CPU5(制御手段に相当)、DRAM6(バックアップ用記憶手段に相当)、SDカード7(記憶手段に相当)から構成されている。カーナビ1はバックアップ電源(以下「BU電源」という)8からの給電状態で動作する。BU電源8は、車両のイグニッションスイッチがオフされてメイン電源がオフしても給電状態が継続される電源であり、バッテリ電圧(例えば12V)を3.3Vに降圧して生成される。BU電源8には、電源スイッチ2、リセットシーケンサ3、電源4が接続されている。従って、カーナビ1をBU電源8に接続した状態では、BU電源8から電源スイッチ2、リセットシーケンサ3、電源4への給電状態となる。
電源スイッチ2にSDカード7が接続されており、電源スイッチ2がオンした状態(動作状態)でBU電源8がSDカード7に接続される。電源4は、DC/DCコンバータ4a〜4cを内蔵しており、リセットシーケンサ3からの制御信号に応じて3.3V,1.1V,1.8Vを生成してCPU5へ出力する。リセットシーケンサ3にはタイマ3aとバックアップフラグ(以下「BUフラグ」という)3bが内蔵されており、BUフラグ3bは、リセットシーケンサ3が起動した状態でオフされている。リセットシーケンサ3は、後述するように車両のイグニッションスイッチから起動信号としてアクセサリオン信号(イグニッションスイッチがアクセサリ位置に位置した状態で例えばハイレベルとなるレベル信号)を受信するようになっており、その受信に応じて後述するように電源スイッチ2及び電源4を制御する。
SDカード7は、コントローラ7a、RAM7b及びNAND型フラッシュメモリ7cを内蔵して構成されている。コントローラ7aは、NAND型フラッシュメモリ7cの不良ブロックの管理、及び論理ブロックと物理ブロックとの対応関係をRAM7bに作成した変換テーブルで管理する。
即ち、NAND型フラッシュメモリ7cは、複数のメモリブロックに分割されており、そのメモリブロックが消去時の最小単位となる。NAND型フラッシュメモリ7cのブロックには製造時の不良である初期不良ブロックと、使用中に不良となった後発不良ブロックがあり、コントローラ7aは、それらの不良ブロックを使用しないようにブロックを管理している。また、NAND型フラッシュメモリ7cのデータ管理は、データ更新時は消去済み領域に更新データを書き込み、元のデータが存在する領域を消去するという、追加書き込み方式を採用していることから、ある論理ブロックに対応するデータが存在する物理ブロックは、固定ではなく、常にメモリ内を移動している。このため、コントローラ7aは、電源投入時に、全物理ブロックの論理ブロックアドレス情報格納領域をサーチし、RAM7b上に、論理ブロックと物理ブロックの変換テーブルを作成するようにしている。変換テーブル作成後は、この変換テーブルを参照すれば、論理ブロックに対応する物理ブロックを直ちに判断可能なため、全ブロックのサーチ動作は電源投入時に1回行われる。以後、コントローラ7aは、データの更新を行い、対応する物理ブロックの位置が変化した場合は、論理番地と物理番地の変換テーブルの更新作業を行い、次のアクセスに備える。
SDカード7とCPU5との間は、データライン、アドレスライン、コマンドラインとで接続されており、それらのラインはSDカード7の仕様に基づいてプルアップ抵抗9を通じてCPU5の電源ラインである3.3Vラインと接続されている。SDカード7のNAND型フラッシュメモリ7cには、IPL(Initial Program Loader、ブートプログラムに相当)、OS(Operating System、「ブートプラグムの実行により読込まれるプログラム」に相当)、アプリケーションプログラム、地図データなどが記憶されている。IPLは、CPU5がOSを読み込むために必要とする最小限のプログラムである。
DRAM6は、CPU5によりデータが記憶されるもので、BU電源8に接続されたDC/DCコンバータ10から電源スイッチ11を通じて給電されおり、データの記憶状態が維持されている一方、後述するように異常発生時にはリセットシーケンサ3によりリセットされる。
さて、上述したようなSDカード7特有の事情により、電源投入時にコントローラ7aが行う初期設定処理に時間を要し、その間はCPU5がSDカード7にアクセスすることができない。この時間は、SDカード7のメーカ、仕様により異なるが、最大1秒見込む必要があることを確認している。つまり、CPU5は、SDカード7の電源投入時は、最大1秒間SDカード7にアクセスすることができないことから、その間はSDカード7からIPLを読込むことができず、車内LANを通じた要求に応じることができない。
そこで、本実施の形態では、次のようにリセットシーケンサ3及びCPU5の動作を工夫した。
図2は、リセットシーケンサ3の動作を示すフローチャートである。カーナビ1をBU電源8に接続すると、リセットシーケンサ3に給電されて起動する。リセットシーケンサ3は、起動すると電源スイッチ2をオンするので(S1)、BU電源8がSDカード7に接続されて給電される。このBU電源8による給電状態は、バッテリが車両に接続されている限り継続することから、起動動作はカーナビ1をBU電源8に接続した状態での最初の1回のみである。但し、バッテリが完全に放電した後に充電されたり、バッテリが交換されたりした場合、或いはカーナビ1をBU電源8に再接続した場合には、リセットシーケンサ3が起動することから、最初の起動となる。
リセットシーケンサ3は、起動すると、スタンバイ状態となり、起動要因が発生するまで待機する(S2)。カーナビ1を取付けた作業者が確認のためにイグニッションスイッチをアクセサリオン位置に回すと(起動操作に相当)、起動信号としてアクセサリオン信号を受信するので(S2:ACC−ON)、電源4を動作させて1.1/1.8/3.3VをCPU5へ投入してから(S3)、CPU5をリセットする(S4)。
CPU5は、リセットされることにより起動すると、起動処理を実行する。
図4は、CPU5の起動処理を示すフローチャートである。CPU5は、起動すると、リセットシーケンサ3のBUフラグ3bを読取り、BUフラグ3bがオンしているかを判定する。リセットシーケンサ3が起動した状態ではBUフラグ3bはオフしているので、待機処理を実行する。この待機処理とは、SDカード7が初期設定処理を実行するのに十分な時間待機するもので、例えば2秒が設定されている。待機処理終了後、BUフラグ3bをオンしてから、ブート処理を実行する。
図5はCPU5のブート処理の手順を示している。CPU5のROM5aにはブートローダーとSDドライバが予め記憶されており、まず、ブートローダーを読取ってから、SDカード7にアクセス可能となるようにSDドライバを起動したり、SDカード7との通信を行うためのI/Fを設定したりした後、SDカード7にIPLを読出す読出しコマンドを送信する。この場合、上述したようにSDカード7の初期設定処理が終了していることから、IPLを読取ることができ、そのIPLを実行することによりOSを読取ることができる。
図2に戻って、CPU5をリセットしたリセットシーケンサ3は、CPU5の起動が終了するのを待機し(S5)、タイムアウトした場合は(S5:タイムアウト)、異常であると判定してCPU5をリセットすることによりCPU5を再起動する(S6)。一方、CPU5の起動が終了した場合は(S5:終了)、動作状態に移行し、CPU5が正常に動作しているかを監視しながら(S7)、アクセサリオン信号の受信状態が継続しているかを判定する(S8)。CPU5が正常動作しない場合は(S7:NG)、CPU5をリセットする(S6)。
図3は、リセットシーケンサ3によるCPU5のリセット動作を示している。CPU5は、起動後はタイマによる一定周期でウオッチドッグ用のクリア信号をリセットシーケンサ3に出力する。リセットシーケンサ3は、カウンタによるカウント動作を実行しており、規定時間内にCPU5からクリア信号を受信した場合はカウンタをクリアし、規定時間内にCPU5からクリア信号を受信しない場合はカウント値がFull(FFFF……)になると、異常であるとしてCPU5をリセットする。リセットの動作方式についてはこれに限らない。
さて、リセットシーケンサ3は、動作状態でアクセサリがオフされた場合は(S8:OFF)、終了処理状態に移行する。終了処理状態に移行すると、処理終了タイマを起動し、CPU5に割り込みを掛けてデータをバックアップする(S9)。
図6及び図7は、データバックアップの手順を示すフローチャートであり、2つの手順がある。図6に示す第1の手順では、CPU5に割り込みを掛けると、CPU5は、キャッシュメモリとして機能するRAM5bに記憶されているデータをDRAM6へ書き込み、SDカード7へのバックデータがあるかを判定し、バックアップデータがある場合は、DRAM6の該当するバックアップデータをSDカード7へ転送する。DRAM6にバックアップを要するデータがある場合は、DRAM6をセルフリフレッシュする。このセルフリフレッシュとは、DRAM6に内蔵されたリフレッシュ回路で自動的にリフレッシュを行えるようにしたもので、一度リフレッシュの命令を与えれば、DRAM6に電力を供給するだけでデータ保持が可能になるため、電力消費を抑えることができる。
一方、図7に示す第2の手順では、CPU5に割り込みを掛けると、CPU5は、RAM5bのデータをDRAM6に書込み、DRAM6にバックアップを要するデータがある場合は、DRAM6をセルフリフレッシュ状態とする。次に、SDカード7へのバックアップデータがある場合は、SDカード7へバックアップデータを書き込む。
以上のような手順により、CPU5のRAM5bに記憶されていたデータがバックアップされると共に、SDカード7にバックアップを要するデータが記憶される。
図2に戻って、リセットシーケンサ3は、終了処理状態で上述したようにデータをバックアップした後、正常に終了したかを判定し(S10)、タイマの時間内に正常に終了したときは(S10:OK)、タイマをクリアしてから、電源4を停止することによりCPU5を停止する(S12)。一方、タイマがタイムオーバとなった場合は(S10:NG)、異常が生じたとして、電源スイッチ2をオフすることにより強制終了すると同時にバックアップするメモリであるSDカード7またはDRAM6の電圧1.8Vまたは3.3Vをリセットする(S11)。これにより、CPU5及びDRAM6がリセットされるので、異常状態を解消して次の起動に備えることができる。
ここで、SDカードとCPU5との間のラインであるデータライン、アドレスライン、コマンドラインは、プルアップする必要があるものの、プルアップ抵抗9をBU電源8に接続した場合、CPU5への停止状態であってもBU電源8からの電圧がCPU5に回り込んでCPU5が不安定となる虞がある。
しかしながら、本実施の形態では、プルアップ抵抗9をCPU5の電源ライン(3.3V)と接続するようにしたので、CPU5への給電が停止した状態ではプルアップ抵抗9の電圧は0Vとなり、CPU5に電圧が回り込んでしまうことを防止できる。
さて、車両が使用者に手渡され、使用者がアクセサリオン操作する場合は、2回目以降のアクセサリオン操作となる。この場合、SDカード7にはBU電源8からの給電状態が継続しており、リセットシーケンサ3のBUフラグ3bはオンしているので、図4の起動処理に示すように、リセットシーケンサ3により起動されたCPU5は、起動するにしても待機処理を実行することなくブート処理を実行してSDカード7からIPLを読取る。これにより、CPU5は、SDカード7からIPLを読取り、そのIPLの実行によりOSを読取るので、車内LANを通じた要求に確実に応えることができる。
そして、リセットシーケンサ3は、上述したように起動時にタイマがタイムアップした場合は、CPU5をリセットし、CPU5の動作状態では、CPU5が正常に動作しているかを監視し、使用者によりアクセサリオフ操作された場合は(「起動操作の解除」に相当)、データのバックアップを実行し、正常に終了しない場合は、CPU5を強制終了すると同時にDRAMへの給電を停止する。
このような実施の形態によれば、次のような効果を奏することができる。
リセットシーケンサ3は、BU電源8からの給電により起動した場合は、電源スイッチ2をオンすることによりSDカード7に給電し、アクセサリオン信号を受信した場合はCPU5に給電して起動し、起動したCPU5は、リセットシーケンサ3のBUフラグ3bがオフしていたときはSDカード7にアクセスするのを待機する待機処理を実行してからBUフラグ3bをオンすると共にSDカード7からIPLを読取るブート処理を実行し、BUフラグ3bがオンしていたときは待機処理を実行することなくブート処理を実行するので、BU電源8接続時にSDカード7が初期設定処理に時間を要するにしても、車両が使用者に手渡された状態では、アクセサリオン時にCPU5がIPLを直ちに読取り、そのIPLを実行することよりOSを読取って例えば外部からの指令に応じることができる。
CPU5は、BU電源8に接続されたリセットシーケンサ3が保持するバックアップフラグのオンオフにより待機処理を実行するか否かを判定するので、CPU5への給電が停止するにしても、起動したCPU5は、バックアップフラグのオンオフにより最初の起動か否かを確実に判定することができる。
リセットシーケンサ3は、アクセサリオン信号が停止した場合はCPU5に割り込みを掛け、CPU5がデータをバックアップするようにしたので、CPU5のRAM5bに記憶されているバックアップが必要な地図データをSDカード7に記憶することができる。また、地図データをSDカード7に記憶することができない場合は、異常が生じたとして電源スイッチ2及び電源4を停止するので、異常状態を解除して初期状態とすることができる。
CPU5への給電が停止した状態では、SDカード7とCPU5とを接続する各ラインはプルアップ抵抗9を通じて0Vとなるので、プルアップ抵抗9をバックアップ電源8に接続する構成に比較して、バックアップ電源8からSDカード7とCPU5とを接続する各ラインの保護カードなどを介してCPU5に電圧が回り込んで不安定となってしまうことを防止できる。
(他の実施の形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
CPU5は、電源4の起動時に初期設定処理なしにSDカード7が応答しない場合は最初の起動であると判断して初期化処理を実行し、起動時にSDカード7が応答した場合は2回目以降の起動であると判断して初期化処理を実行することなくブート処理を実行するようにしても良い。このような構成によれば、リセットシーケンサ3にバックアップ用フラグを設ける必要がないことから、リセットシーケンサ3の構成を簡単化することができる。
図面中、1は車両用ナビゲーション装置、2は電源スイッチ、3はリセットシーケンサ(電源制御手段)、4は電源、5はCPU(制御手段に相当)、6はDRAM(バックアップ用記憶手段)、7はSDカード(記憶手段)、7aはコントローラ、7cはNAND型フラッシュメモリ、8はバックアップ電源である。

Claims (8)

  1. 少なくともブートプラグムと、このブートプラグムの実行により読込まれるプログラムを記憶したNAND型フラッシュメモリと、電源投入時に前記NAND型フラッシュメモリの全ての不良ブロックをサーチし、検出した不良ブロックを除外して論理ブロックと物理ブロックとの対応関係を管理する初期設定処理を実行するコントローラとを有した記憶手段と、
    車両に搭載されたバッテリの電圧を所定電圧に降圧してなるバックアップ電源と、
    前記バックアップ電源と接続され、動作状態で前記記憶手段に前記バックアップ電源を接続する電源スイッチと、
    前記バックアップ電源と接続され、動作状態で前記バックアップ電源から所定電圧を生成する電源と、
    前記電源から給電されることにより起動した場合は前記記憶手段に前記バックアップ電源が接続された状態での最初の起動か否かを判定し、最初の起動であると判定した場合は、前記記憶手段による初期設定処理が終了するのを待機する待機処理を実行してから前記記憶手段からブートプラグムを読込むブート処理を実行し、2回目以降の起動であると判定した場合は、前記待機処理を実行することなく前記ブート処理を実行する制御手段と、
    使用者による起動操作に応じて前記制御手段を起動するための起動信号を受信し、起動操作の解除により前記起動信号が停止するように設けられ、前記バックアップ電源と接続された場合は前記電源スイッチを動作し、起動信号が入力した場合は前記電源を動作し、前記起動信号が停止した場合は前記電源に対する動作状態を停止する電源制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
  2. 前記電源制御手段は、前記バックアップ電源接続時はオフしているバックアップフラグを有し、
    前記制御手段は、起動時に前記バックアップフラグがオフしている場合は最初の起動であると判断すると共に前記バックアップフラグをオンし、起動時に前記バックアップフラグをオンしている場合は2回目以降の起動であると判断することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
  3. 前記制御手段は、起動時に前記記憶手段にアクセスできない場合は最初の起動であると判断し、起動時に前記記憶手段にアクセスできた場合は2回目以降の起動であると判断することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
  4. 前記電源制御手段は、起動信号が停止した場合は、前記制御手段に対して終了処理を指令し、所定時間内にバックアップを正常に終了できた場合は前記電源を停止し、正常に終了できなかった場合は異常が生じたとして前記電源スイッチ及び前記電源を停止し、
    前記制御手段は、前記電源制御手段から終了処理が指令された場合は、自己に記憶しているバックアップが必要なデータを前記記憶手段に記憶するバックアップを実行することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
  5. 前記バックアップ電源により給電され、バックアップデータを記憶するバックアップ用記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記電源制御手段から終了処理が指令された場合は、終了処理としてバックアップが必要なデータを前記バックアップ用記憶手段に記憶し、所定時間内にバックアップを正常に終了できなかった場合は異常が生じたとして前記バックアップ用記憶手段への給電を停止することを特徴とする請求項4記載の車両用ナビゲーション装置。
  6. 前記記憶手段と前記制御手段との間を接続するラインの内、仕様に基づいてプルアップが要求されているラインを、プルアップ抵抗を通じて前記電源から前記制御手段に給電する電源ラインと接続したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用ナビゲーション装置。
  7. 前記起動操作は、使用者によるアクセサリオン操作であることであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両用ナビゲーション装置。
  8. 前記初期設定処理は、少なくとも前記記憶手段のサーチ動作を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の車両用ナビゲーション装置。
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