JP2009282566A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた記憶容量の記憶部に記憶されるデータ容量を削減すると共に、前記記憶部に記憶されたデータを他の記憶部へ書き込む際の処理負担を軽減することのできる電子制御装置を提供する。
【解決手段】被制御部2を制御する電子制御装置1であって、バッテリ3から断続的に給電される一の揮発性記憶部11と、バッテリ3から常時給電される他の揮発性記憶部12と、給電の有無に関わらずデータを保持する不揮発性記憶部13と、被制御部2に対する制御データ以外の他のデータを、当該他のデータを記憶する必要がある場合に、一の揮発性記憶部11及び不揮発性記憶部13に記憶し、他の揮発性記憶部12の記憶状態に基づいて、不揮発性記憶部13に記憶された他のデータを一の揮発性記憶部11に書き込む制御部14とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリから断続的に給電される一の揮発性記憶部と、バッテリから常時給電される他の揮発性記憶部と、給電の有無に関わらずデータを保持する不揮発性記憶部を備え、被制御部を制御する電子制御装置に関する。
車両のエンジン等の被制御部を制御する電子制御装置は、被制御部の動作中等に生成される各種データを記憶するため、RAM等の揮発性記憶部やEEPROM等の不揮発性記憶部といった複数種類の記憶部を備えている。
例えば、車両のエンジン制御用の電子制御装置は、バッテリから断続的に給電されるRAM(以下、ノーマルRAM(NRAM)と記す。)と、バッテリから常時給電されるRAM(以下、スタンバイRAM(SRAM)と記す。)と、給電の有無に関わらずデータを保持するEEPROMの三種類の記憶部を備えている。
NRAMは、ワーキングエリアとして使用され、エンジン動作によって生成、更新されるエンジン回転数等の制御データ、及び、エンジン動作の異常によって生成される異常情報等の管理データが記憶される。尚、NRAMは、車両のイグニッションスイッチのアクセサリー(ACC)オンで給電され、オフで給電停止される。
NRAMは、バッテリからの給電が停止されると記憶されているデータが消失する。そこで、NRAMに記憶されているデータバックアップ用の記憶部としてEEPROMが設けられている。
しかし、制御データや管理データは、車両のイグニッションスイッチのACCオン時に、NRAMへロードされる必要があるところ、EEPROMからのデータ読み出し速度はRAMに比べて遅いため、時間がかかってしまう。
そこで、EEPROMとは別のデータバックアップ用の記憶部としてSRAMが設けられており、NRAMに記憶されているデータはSRAMを介在してEEPROMに記憶される。
以下に詳述する。電子制御装置は、イグニッションスイッチのオフ時であってバッテリからの給電が停止される前に、NRAMに記憶されているデータをSRAMへセーブする。尚、SRAMは、イグニッションスイッチのACCオン及びACCオフにかかわらず、バッテリからの給電を維持される。
しかし、バッテリが車両から取り外されたりSRAMを搭載している電子制御装置が車両から取り外される、つまりSRAMとバッテリとが非接続となると、バッテリを給電元とするSRAMに記憶されているデータは消失する。この場合、SRAMに記憶されているデータはEEPROMに記憶される。
そして、上述のような構成の場合に、従来の電子制御装置では、制御データは、生成時にNRAMに記憶され、イグニッションスイッチのACCオフ時にNRAMからSRAM及びEEPROMへセーブされていた。
一方、管理データは、生成時にNRAMに記憶されると共に、SRAMにも記憶されていた。また、管理データのうちの所定データ(例えば、異常情報のうちの特定の情報やVIN(Vehicle Identification Number)コード等の車両と特定するための情報)は、生成時にNRAM及びSRAMに加えてEEPROMにも記憶されていた。
尚、複数種類の記憶部を備えている電子制御装置として、特許文献1には、電気的に記憶内容の書き換えが可能な不揮発性メモリと、データ保持用の電源が常時供給されたSRAMと、電子制御装置が動作しているときにのみ前記電源が供給されるNRAMと、NRAMからSRAMへデータ(故障診断情報や制御学習値等)の最新値をコピーするコピー手段とを備えており、電子制御装置の起動時にSRAM内の記憶データが正常でないと判定した場合に、不揮発性メモリに記憶されているデータをSRAM及びNRAMにコピーする電子制御装置が開示されている。
特開2004−178067号公報
電子制御装置に搭載されているSRAMの容量は、コスト等の観点から必要最小限に抑えられている(例えば8Kbyte程度)。SRAMの容量は、制御対象の高機能化に伴い増加する傾向にあり余裕がない。よって、特定データをSRAMに記憶すると、限られた容量のSRAMに記憶するデータ量が多くなる問題がある。
ところで、管理データには、車両のユーザや販売店等では使用されることがなく、車両の開発元でしか使用されない開発用データ(以下、特定データと記す。)がある。このような特定データとして、例えば、上述したSRAMとEEPROMの双方に記憶される特定の異常情報やVINコード等がある。
従来の構成では、特定データであるか否かにかかわらず、全ての管理データがイグニッションスイッチのACCオフ毎にSRAMにセーブされることとなる。
しかし、特定データは、車両の開発元で読み出すことができればよく、SRAMに常時記憶しておく必要がない。つまり、限られた記憶容量のSRAMを効率よく利用するためには改善の余地がある。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、限られた記憶容量の記憶部に記憶されるデータ容量を削減すると共に、前記記憶部に記憶されたデータを他の記憶部へ書き込む際の処理負担を軽減することのできる電子制御装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による電子制御装置の特徴構成は、被制御部を制御する電子制御装置であって、バッテリから断続的に給電される一の揮発性記憶部と、バッテリから常時給電される他の揮発性記憶部と、給電の有無に関わらずデータを保持する不揮発性記憶部と、外部信号に基づいて、前記電子制御装置を起動する場合に、前記他の揮発性記憶部に記憶されている制御データを前記一の揮発性記憶部に書き込み、外部信号に基づいて、前記電子制御装置を終了する場合に、前記一の揮発性記憶部に記憶されている制御データを前記他の揮発性記憶部及び前記不揮発性記憶部に書き込み、前記被制御部に対する制御データ以外の他のデータを、当該他のデータを記憶する必要がある場合に、前記一の揮発性記憶部及び前記不揮発性記憶部に記憶し、前記他の揮発性記憶部の記憶状態に基づいて、前記不揮発性記憶部に記憶された他のデータを前記一の揮発性記憶部に書き込む制御部と、を備えている点にある。
上述の構成によれば、制御部は、他のデータのうち、被制御部の動作中には使用されず、後の保守や修理時等にのみ使用されるデータを、当該データを記憶する必要がある場合に、他の揮発性記憶部に記憶しないので、他の揮発性記憶部の記憶容量のうち、当該データが記憶されなかった分の記憶容量を他のデータの記憶に用いることができる。
また、上述の構成によれば、制御部は、不揮発性記憶部に記憶された他のデータを他の揮発性記憶部に書き込まないので、他の揮発性記憶部に書き込まれるデータ容量が減少する。
以上説明した通り、本発明によれば、限られた記憶容量の記憶部に記憶されるデータ容量を削減すると共に、前記記憶部に記憶されたデータを他の記憶部へ書き込む際の処理負担を軽減することのできる電子制御装置を提供することができるようになった。
以下、本発明による電子制御装置が、車両のエンジン制御用の電子制御装置として実現されている実施形態について説明する。図1及び図2に示すように、電子制御装置1は、被制御部2を制御するように構成されており、バッテリ3から断続的に給電される一の揮発性記憶部11と、バッテリ3から常時給電される他の揮発性記憶部12と、給電の有無に関わらずデータを保持する不揮発性記憶部13と、制御部14とを備えている。
また、電子制御装置1は、電源回路15を備えている。電源回路15は、バッテリ3からのバッテリ電圧から所定の動作電圧(例えば5ボルト)を生成して、一の揮発性記憶部11、他の揮発性記憶部12と、不揮発性記憶部13と、及び制御部14へ供給する。
一の揮発性記憶部11、不揮発性記憶部13、及び制御部14は、互いに並列接続されているイグニッションスイッチ4及びリレー5を介して、バッテリ3から給電されている。一の揮発性記憶部11、不揮発性記憶部13、及び制御部14は、イグニッションスイッチ4のアクセサリー(ACC)オンによってバッテリ3から給電され、イグニッションスイッチ4のACCオフ及び当該オフに伴うリレー5のオフによってバッテリ3からの給電を停止される。
リレー5は、制御部14によって制御される。詳述すると、制御部14は、イグニッションスイッチ4がACCオンされた旨の信号を受信すると、リレー5をオフからオンに切替制御し、イグニッションスイッチ4がACCオフされた旨の信号を受信すると、所定の電源停止前処理の実行後に、リレー5をオンからオフに切替制御する。
他の揮発性記憶部12は、イグニッションスイッチ4及びリレー5を介さずにバッテリ3と接続されている。つまり、電子制御装置1またはバッテリ3が車両から取り外されること等によって、電子制御装置1とバッテリ3とを接続している給電ラインLが開放されない限り、他の揮発性記憶部12はバッテリ3から常時給電されている。尚、不揮発性記憶部13は、給電の有無に関わらずデータを保持するので、図1に破線で示すように、イグニッションスイッチ4及びリレー5を介さずにバッテリ3と接続されていてもよい。
本実施形態では、電子制御装置1は、車両のエンジン制御用であるので、被制御部2はエンジンである。つまり、エンジンに設けられている吸気温センサやスロットルポジションセンサといったセンサ等によって、エンジンの動作状況が電子制御装置1に伝えられる。
バッテリ3は、複数の電池セルが一体化されたモジュールを複数直列に接続したリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の組電池で構成されている。
一の揮発性記憶部11は、RAM等で構成されており、制御部14によるワーキングエリアとして使用される。尚、以下の説明では、一の揮発性記憶部11をノーマルRAM(NRAM)11と記す。
他の揮発性記憶部12も、NRAM11と同様、RAM等で構成されており、NRAMに記憶されているデータのバックアップ等に使用される。尚、以下、他の揮発性記憶部12をスタンバイRAM(SRAM)11と記す。
不揮発性記憶部13は、EEPROM等で構成されており、NRAM及び/またはSRAMに記憶されているデータのバックアップ等に使用される。尚、以下、不揮発性記憶部13をEEPROM13と記す。
電子制御装置1は、以上説明した電源回路15、NRAM11、SRAM12、及びEEPROM13の他に、制御部14としてのCPU14と、CPU14によって実行される制御プログラムが格納されたROM16と、エンジン2との間で制御信号を出力するとともに各種センサの検出信号等を入力する入出力インタフェース回路17と、ネットワーク6を介した他の電子制御装置とのデータの送受信を制御する通信インタフェース回路18等を備えている。
本実施形態のネットワーク6は、車載ネットワークの規格であるCAN(Controller Area Network)で構成されているが、これに限らず、各電子制御装置間でデータの送受信が適正に行なわれるものであれば、CANの他、イーサネット(ゼロックス社の登録商標)やLIN(Local Interconnect Network)等で構成されていてもよい。
電子制御装置1は、入出力インタフェース回路17を介してエンジン2に備えられた吸気温センサやスロットルポジションセンサ等の検出値を入力し、制御部14が、これら検出値からエンジン回転数等の学習値を演算導出すると共に、異常が発生した場合等に異常情報等を検出する。そして、電子制御装置1は、制御部14によって演算導出された学習値を、入出力インタフェース回路17を介して、エンジン2に備えられたインジェクタや点火プラグ等へ出力する。以上の処理を所定インタバルで繰り返すことで、電子制御装置1は、エンジン2の燃料噴射量や点火タイミング等を制御している。
制御部14によって処理されるデータとして、制御データ及び制御データ以外の他のデータ、例えば管理データがある。以下、他のデータを管理データとして説明する。
制御データは、エンジン回転数やスロットル開度等の上述した学習値であり、管理データは、ダイアグノーシスコード(Diagnosis Trouble Code、以下、DTCと記す。)等の異常情報、異常情報に基づくフリーズフレームデータ、及び「背景技術」で述べたVINコード等である。
異常情報は、異常発生箇所や種類に応じて異なるコードを有する情報である。例えば、エンジン2の排気管の酸素濃度が異常である場合と冷却水の温度が異常である場合とではコードが異なる。制御部14は、各センサの検出値に基づいてエンジン2の中での異常箇所や種類を検出し、当該異常箇所や種類に応じたコードを有する異常情報を生成する。
また、異常情報の一例であるDTCには、パーマネントDTC(以下、PDTCと記す。)とPDTC以外の一般DTCがある。
PDTCは、エミッション関連且つMIL(マルチインジケータランプ)点灯の対象となるDTCであり、オペレータの操作よる消去はできず、正常と判定可能な所定条件を具備すると制御部14によって消去される。
例えば、PDTCは、制御部14によって所定時間毎に実行される診断で、所定回数連続して正常であると診断されると制御部14によって消去される。尚、PDTCとして、例えば、エミッション系の異常、水温センサの異常、及び油温センサの異常等が設定されている。
フリーズフレームデータは、故障解析に用いられる制御データのことである。例えば、制御部14は、エンジン2に点火異常が発生したと診断すると、診断時を基準とする前後所定時間に生成されたクランク角信号や点火信号等の制御データを、当該異常を解析するためのフリーズフレームデータとする。
制御部14は、エンジン2に対する制御データを、当該制御データを記憶する必要がある場合、例えば当該制御データが発生する場合である前記所定インタバル毎に、NRAM11に記憶する。
また、制御部14は、エンジン2に対する制御データ以外の管理データのうち、一般DTCやフリーズフレームデータを、これらの管理データを記憶する必要がある場合、例えばこれらの管理データに対応する異常が発生した場合に、NRAM11及びSRAM12に記憶する。
更に、制御部14は、エンジン2に対する制御データ以外の管理データのうち、PDTCやVINコードを、これらの管理データを記憶する必要がある場合、例えばPDTCに対応する異常が発生して当該管理データが発生した場合に、NRAM11及びEEPROM13に記憶する。
制御部14は、外部信号に基づいて、電子制御装置1を起動する場合に、SRAM12に記憶されている制御データをNRAM11に書き込む(以下、当該書き込みをロードと記す。)。ここで、外部信号に基づいて、電子制御装置1を起動する場合とは、イグニッションスイッチ4のACCオンによってバッテリ3から電子制御装置1へ電力供給され、制御部14が処理を開始した時である。
また、制御部14は、外部信号に基づいて、電子制御装置1を終了する場合に、NRAM11に記憶されている制御データをSRAM12及びEEPROM13に書き込む(以下、当該書き込みをセーブと記す。)。ここで、外部信号に基づいて、電子制御装置1を終了する場合とは、イグニッションスイッチ4のACCオフの信号の受信時から、リレー5をオンからオフへ切替制御するまでの間である。つまり、外部信号に基づいて、電子制御装置1を終了する場合に実行されるセーブは、上述した所定の電源停止前処理に該当する。
また、制御部14は、SRAM12の記憶状態に基づいて、EEPROM13に記憶された管理データ(例えば、PDTC)をNRAM11にロードする。つまり、SRAM12にロードことなくNRAM11にロードする。例えば、制御部14は、前記記憶状態に基づいて、SRAM12への再給電を検出すると、EEPROM13に記憶された管理データをNRAM11にロードする。つまり、SRAM12にロードすることなくNRAM11にロードする。
尚、SRAM12への再給電を検出した場合の管理データのロードは、制御部14への給電時、つまりSRAM12へ再給電されてから最初のイグニッションスイッチ4のACCオンの時に実行される。
以下に、図3に基づいて詳述する。SRAM12及びEEPROM13には、制御部14がSRAM12の記憶状態を判断するためのフラグが設けられている。
例えば、EEPROM13は、PDTCやVINコード(以下、特定管理データと記す。)がEEPROM13に記憶されるとオンにセットされ、特定管理データがEEPROM13から消失するとオフにリセットされる管理データ記憶フラグFB´を備えている。また、SRAM12は、NRAM11に特定管理データが記憶されるとオンにセットされるNRAM更新フラグFAと、管理データ記憶フラグFB´と同期しており管理データ記憶フラグFB´がオンになるとオンにセットされる管理データ記憶フラグFBとを備えている。
尚、SRAM12は揮発性記憶部であるので、バッテリ3からの給電が停止されると、NRAM更新フラグFAと管理データ記憶フラグFBはオフにリセットされる。
特定管理データが発生していないときは、全てのフラグがオフである(図3のフェーズA)。特定管理データが発生すると、制御部14が当該特定管理データをNRAM11及びEEPROM13に記憶するので、全てのフラグFA、FB、FB´はオンにセットされる(図3のフェーズB)。
イグニッションスイッチ4のACCオフによりNRAM11へのバッテリ3からの給電が停止されると、NRAM11に記憶されている特定管理データは消失するが、全てのフラグFA、FB、FB´はオンを維持する(図3のフェーズC)。
しかし、バッテリ3から電子制御装置1への給電そのものが停止される、つまり、電子制御装置1が車両から取り外されること等によってバッテリ3と電子制御装置1とを接続している給電ラインLが非接続とされると、NRAM更新フラグFAと管理データ記憶フラグFBはオフにリセットされる(図3のフェーズD)。
バッテリ3の復帰時、つまり、電子制御装置1が車両に再搭載されること等によって給電ラインLが再接続される時には、SRAM12に給電される結果、管理データ記憶フラグFBと同期している管理データ記憶フラグFB´の状態が管理データ記憶フラグFBに反映される、つまり管理データ記憶フラグFBがオンにセットされる(図3のフェーズE)。
制御部14は、NRAM更新フラグFAがオフであり管理データ記憶フラグFBがオンである場合を、SRAM12への再給電を検出した記憶状態として、EEPROM13に記憶された特定管理データをNRAM11にロードする(図3のフェーズF)。このとき、制御部14は、EEPROM13に記憶された特定管理データをSRAM12にロードしない。
上述の構成によれば、車両の販売店等でSRAM12に記憶されている管理データを読み出す場合は、イグニッションスイッチ4をACCオフにリセットした後でACCオンにセットする処理を行ない、車両の開発元でEEPROM13に記憶されている管理データを読み出す場合は、電子制御装置1とバッテリ3の接続を解除してから再接続する処理を行なうというように、特別な設定や操作等を要することなく読み出す管理データを容易に区別することができる。
以上の説明では、制御部14によるSRAM12の記憶状態の判断のために三種類のフラグFA、FB、FB´が設けられている構成について説明したが、このような構成に限らない。
例えば、SRAM12が二重化されている(つまりミラーリングに対応している)場合に、SRAM12にはNRAM更新フラグFA、管理データ記憶フラグFBが設けられておらず、制御部14は、SRAM12の二重化された双方の記憶領域のデータの異同に基づいて、SRAM12への給電の有無を識別する構成であってもよい。
この場合、制御部14は、管理データ記憶フラグFB´の状態とSRAM12への給電の有無の判定結果で、管理データのEEPROM13からNRAM11へのロードの有無を決める。
以下に詳述する。ミラーリングされているSRAM12は、給電されていると、二重化された記憶領域に同一データを記憶するが、給電が停止されると、SRAM12に記憶されているデータは不定状態となり、二重化された記憶領域に記憶されているデータが同一でなくなる。
よって、制御部14は、SRAM12の二重化された双方の記憶領域のデータが異なる場合には、SRAM12への給電が停止されており、同一の場合には、SRAM12へ給電されていると判断することができる。
そして、制御部14は、SRAM12へ給電が停止されており、且つ、管理データ記憶フラグFB´がオンの状態(EEPROM13に特定管理データが記憶されている状態)の場合に、特定管理データをEEPROM13からNRAM11へロードする。
制御部14は、EEPROM13からNRAM11にロードした管理データを、外部接続されたデータ収集装置7に出力するように構成されている。
データ収集装置7は、NRAM11に記憶された制御データ及び管理データの読出し及び読み出した制御データ及び管理データの解析や診断を行なうための専用のアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、NRAM11に記憶された制御データ及び管理データを読み取るための専用のデータ読取ツール等のことである。
データ収集装置7は、車両のダッシュボード等に設けられた専用のコネクタ8を介して、ネットワーク6と接続可能となっており、ネットワーク6経由でNRAM11に記憶された制御データ及び管理データを読み出す。
例えば、オペレータがデータ収集装置7に設けられたスイッチ等を操作することで、電子制御装置1の制御部14にデータ読出し命令を送信する。制御部14は、データ収集装置7からのデータ読出し命令を受け取ると、NRAM11に記憶されている制御データ及び管理データを、データ収集装置7に出力する。
NRAM11には、全ての制御データ及び管理データが記憶される。また、NRAM11のデータの読出し速度は、EEPROM13よりも速い。よって、上述の構成のように、データ収集装置7がNRAM11から管理データを読み出す構成は好ましい構成である。
以下、電子制御装置1による制御データ及び管理データの記憶、セーブ、及びロード処理について説明する。尚、本説明では、管理データを異常情報とする。
異常情報の記憶処理について、図4のフローチャートに基づいて説明する。制御部14は、エンジン2に設けられた各種センサの検出値より、異常を検出すると(SA1)、当該異常に対応する異常情報であるDTCが、PDTCと一般DTCの何れであるかを判別する(SA2)。
PDTCである場合(SA2)、制御部14は、当該PDTCをNRAM11及びEEPROM13に記憶し(SA3)、SRAM12に備えられたNRAM更新フラグFAと管理データ記憶フラグFB´、及び、EEPROM13に備えられた管理データ記憶フラグFBをオンにセットする(SA4)。
一般DTCである場合(SA2)、制御部14は、当該一般DTCをNRAM11及びSRAM12に記憶する(SA5)。尚、この場合には、各フラグFA、FB、FB´はオフに維持される。
制御データのセーブ処理について、図5のフローチャートに基づいて説明する。制御部14は、イグニッションスイッチ4のACCオフの信号を受信すると(SB1)、NRAM11に記憶されている制御データを、SRAM12にセーブすると共に(SB2)、EEPROM13にセーブする(SB3)。セーブ終了後、リレー5をオンからオフへ切替制御する(SB4)。
データのロード処理について、図6のフローチャートに基づいて説明する。制御部14は、イグニッションスイッチ4のACCオンの信号を受信すると(SC1)、SRAM12に備えられたNRAM更新フラグFAを参照する(SC2)。
制御部14は、NRAM更新フラグFAがオフでない場合(SC2)、つまりSRAM12に記憶されているデータが消失していない場合、SRAM12に記憶されている制御データをNRAM11へロードする(SC5)。
一方、制御部14は、NRAM更新フラグFAがオフである場合(SC2)、つまりバッテリ3と電子制御装置1とを接続している給電ラインLが非接続とされること等によってSRAM12に記憶されているデータが消失している場合、EEPROM13に記憶されている制御データをSRAM12へロードすると共に(SC4)、ステップSC4でSRAM12へロードされた制御データをNRAM11へロードする(SC5)。
尚、制御部14は、EEPROM13に記憶されている制御データをSRAM12及びNRAM11へロードする構成であってもよい。
制御部14は、管理データ記憶フラグFBを参照して、管理データ記憶フラグFBがオンである場合、つまり図4のステップSA3でEEPROM13にPDTCが記憶されている場合(SC6)、EEPROM13に記憶されているPDTCをSRAM12にロードすることなくNRAM11へロードする(SC7)。
尚、図6の説明では、制御部14は、制御データのロード後に管理データのロードを実行する構成について説明したが、制御データと管理データのロードの順序が逆である構成、または、制御データと管理データのロードを並行して実行する構成であってもよい。
以下、別実施形態について説明する。上述の実施形態では、制御部14は、SRAM12の記憶状態に基づいて、SRAM12への再給電を検出すると、EEPROM13に記憶された管理データをSRAM12にロードすることなくNRAM11にロードする構成について説明したが、当該ロードを実行する場合としては、SRAM12への再給電を検出した場合に限らない。
例えば、バッテリ3と電子制御装置1との給電ラインLを非接続とすることでSRAM12に記憶されているデータを消失させる代わりに、オペレータがデータ収集装置7等の外部装置を操作すること等によって電子制御装置1へアクセスし、SRAM12に記憶されているデータを消去する構成であってもよい。
SRAM12に記憶されているデータの消去に当たり、制御データや管理データだけでなく、NRAM更新フラグFAと管理データ記憶フラグFBの情報も消去することによって、両フラグFA、FBはオフにリセットされる。その後、管理データ記憶フラグFBは管理データ記憶フラグFB´と同期してオンにセットされる。よって、バッテリ3と電子制御装置1との給電ラインLを非接続とすることなく、SRAM12の記憶状態(つまりフラグFA、FBの状態)を、SRAM12への再給電時と同様の状態とすることができる。
また、オペレータによる前記外部装置の操作等によって、SRAM12に記憶されているデータを消去する際に、SRAM12に記憶されているフラグのみを消去する構成であってもよい。
尚、この場合、制御部14は、ミラーリングに対応したSRAM12の二重化された双方の記憶領域のデータの異同に基づいて、SRAM12への給電の有無を識別することができない。SRAM12に記憶されている制御データや管理データは消去されていないことから、二重化された双方の記憶領域のデータは同一に維持されているからである。
よって、制御部14は、SRAM12に備えられたNRAM更新フラグFAと管理データ記憶フラグFBの状態に基づいて、SRAM12の記憶状態を判断することが好ましい。
また、外部信号に基づいて電子制御装置1を起動する場合や他の判断条件が成立した場合に、制御部14が、EEPROM13の管理データ記憶フラグFB´をチェックして、EEPROM13に特定管理データが記憶されていることを確認した場合に、特定管理データをNRAM11にロードする構成であってもよい。つまり、この場合、SRAM12にフラグFA、FBを設ける必要がない。
ここで、他の判断条件は、例えば、メーカにおいて、特定管理データを電子制御装置1から前記外部装置等へ吸い上げる場合に、特定管理データを吸い上げるためのコマンドがオペレータによる前記外部装置の操作等によって制御部に入力された場合である。
上述の実施形態では、EEPROM13に記憶される管理データがPDTC及びVINコードである構成について説明したが、EEPROM13に記憶される管理データはPDTC及びVINコードとは限らない。
例えば、PDTC及びVINコードに加えて、一般DTC及びフリーズフレームデータもEEPROM13に記憶される構成や、VINコードのみがEEPROM13に記憶される構成等であってもよい。
上述の実施形態では、本発明による電子制御装置1が、車両のエンジン制御用の電子制御装置1として実現されている実施形態について説明したが、電子制御装置1は、エンジン制御用に限らず、例えば、自動変速機用やブレーキ制御用等の電子制御装置であってもよい。
上述の実施形態では、本発明による電子制御装置1を搭載している車両がエンジン2を動力とする車両であって、イグニッションスイッチ4を備えている構成について説明した。しかし、電子制御装置1を搭載している車両は、エンジン2を動力としイグニッションスイッチ4を備えた車両に限らず、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等であってイグニッションスイッチ4の代わりにスタータスイッチを備えている車両であってもよい。
上述の実施形態では、本発明による電子制御装置1が車両に搭載されている構成について説明したが、電子制御装置1が搭載される機器は、被制御部の動作中等に生成される各種データを記憶する記憶部を複数種類備えた機器であれば、車両に限らない。例えば、電子制御装置1が搭載される機器は、航空機や船舶等であってもよい。
尚、上述の実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等は適宜変更設計できることは言うまでもない。
本発明による電子制御装置の給電ラインの接続を示すブロック構成図 本発明による電子制御装置の信号ラインの接続を示すブロック構成図 制御部による各記憶部へのデータの記憶、セーブ、及びロードを示す説明図 制御部による管理データの記憶処理について説明するためのフローチャート 制御部による制御データのセーブ処理について説明するためのフローチャート 制御部によるデータのロード処理について説明するためのフローチャート
符号の説明
1:電子制御装置
7:データ収集装置
11:一の揮発性記憶部(NRAM)
12:他の揮発性記憶部(SRAM)
13:不揮発性記憶部(EEPROM)
14:制御部

Claims (3)

  1. 被制御部を制御する電子制御装置であって、
    バッテリから断続的に給電される一の揮発性記憶部と、
    バッテリから常時給電される他の揮発性記憶部と、
    給電の有無に関わらずデータを保持する不揮発性記憶部と、
    外部信号に基づいて、前記電子制御装置を起動する場合に、前記他の揮発性記憶部に記憶されている制御データを前記一の揮発性記憶部に書き込み、
    外部信号に基づいて、前記電子制御装置を終了する場合に、前記一の揮発性記憶部に記憶されている制御データを前記他の揮発性記憶部及び前記不揮発性記憶部に書き込み、
    前記被制御部に対する制御データ以外の他のデータを、当該他のデータを記憶する必要がある場合に、前記一の揮発性記憶部及び前記不揮発性記憶部に記憶し、
    前記他の揮発性記憶部の記憶状態に基づいて、前記不揮発性記憶部に記憶された他のデータを前記一の揮発性記憶部に書き込む制御部と、
    を備えていることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記制御部は、前記記憶状態に基づいて、前記他の揮発性記憶部への再給電を検出すると、前記不揮発性記憶部に記憶された他のデータを前記一の揮発性記憶部に書き込む請求項1記載の電子制御装置。
  3. 前記制御部は、前記不揮発性記憶部から前記一の揮発性記憶部に書き込んだ他のデータを、外部接続されたデータ収集装置に出力することを特徴とする請求項1または2記載の電子制御装置。
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