JP5076628B2 - ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、ワイヤーハーネスの分岐部分を結束する技術に関する。
自動車等に搭載されるワイヤーハーネスには、略T字状の分岐部分が存在している。
従来では、そのようなワイヤーハーネスを製造するにあたっては、複数の電線を所定の布線形態に従って電線保持具上に布線した後、分岐部分を電線保持具から外して粘着テープを巻付けて結束し、その分岐形態を保持していた。
また、ワイヤーハーネスを車体等に取付けるにあたっては、各分岐部分間にクランプ部材を取付け、当該クランプ部材を介して車体への取付を行っていた。
しかしながら、ワイヤーハーネスの分岐部分を電線保持具から外して結束作業を行うと、当初の布線形態からずれが生じ、寸法品質が安定し難いという問題がある。また、各分岐部分間に取付けられたクランプ部材を介して、ワイヤーハーネスを車体に取付ける構成では、ワイヤーハーネスの分岐部分が車体に対して変動し易いため、ワイヤーハーネス全体の正確な位置決めが困難であるという問題がある。
そこで、特許文献1は、電線束の分岐点を電線保持具に保持させたままの状態で結束バンドで結束する技術を開示している。また、特許文献1は、結束バンドをクリップに挿通することで、分岐部分にクリップを取付ける技術を開示している。
特開2005−27463号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、一般的な三つ叉状の電線保持具で電線を保持した状態で結束バンドによる結束を行うため、結束バンドが電線保持具を巻込まないように注意深く結束バンドの結束作業を行う必要がある。また、結束バンドの締付け位置精度及びクリップの取付位置精度を正確に揃えるのが困難であるという問題がある。
そこで、本願出願人は、特願2005−329149号において、保持具に、クリップ保持部と、結束バンドを案内する案内溝とを設けることで、クリップ及び結束バンドを簡易かつ正確に配置することができる技術を提案している。なお、本特願2005−329149号は未公開である。
ところで、結束バンドを締付けする際には、分岐部分に対して結束バンドを離間方向に引張る必要があり、そのための作業領域が必要となる。しかしながら、特願2005−329149号では、クリップ保持部が邪魔になって、結束バンドの締付け作業が困難となってしまう。ワイヤーハーネスの分岐部分を保持具から外せば、結束バンドの締付け作業は容易となるものの、この場合には、当初の布線形態からずれが生じ、寸法品質が安定し難いという問題がある。
そこで、本発明は、結束バンドの締付け作業及び固定具の取付を、より簡易かつ位置精度よく行えるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、分岐元線の途中から分岐線が分岐するワイヤーハーネスの分岐部分を結束するためのワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記分岐部分を載置状に支持可能な受部と、前記ワイヤーハーネス固定用の固定具を、前記受部で支持される前記分岐部分の分岐元線に対して前記分岐線とは反対側で位置決め支持可能な固定具支持部と、前記受部で支持される前記分岐部分の分岐線を案内支持する一対の支持棒と、を備え、前記受部には、結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて案内する案内路が形成され、前記固定具支持部の端部側に、バンド締付け具を、前記結束バンドを締付ける位置に配置可能な締付作業領域が設けられているものである。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記固定具支持部は、前記固定具の両側部分に係止して前記固定具を支持可能に形成され、前記固定具支持部の長さ寸法が、前記固定具のうち前記固定具支持部で係止される部分を越えると共に、前記固定具支持部で支持された前記固定具を越えない程度の寸法に設定されているものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記固定具支持部は、前記固定具の鍔状部分の両側部分に係止するものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれかの態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記一対の支持棒は、ワイヤーハーネスの直線状部分を保持可能に形成された略U字状の保持具の一部であり、前記受部と前記固定具支持部とは一体形成されると共に、前記受部に前記一対の支持棒を挿通可能な一対の装着孔が形成され、前記一対の支持棒が前記一対の装着孔に挿通されることで、前記受部と前記固定具支持部とが前記保持具に装着されたものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれかの態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記案内路は、前記分岐線が延出する側に開口する前記結束バンド挿入用の導入口を有するものである。
第6の態様は、第1〜第5のいずれかの態様に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、前記案内路は、一対の前記結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて略平行姿勢で案内するものである。
第7の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法は、第1〜第6のいずれかの態様に係る分岐部分結束用治具を用いたワイヤーハーネスの製造方法であって、前記分岐部分を前記受部で載置状に支持すると共に前記分岐線を前記一対の支持棒で案内支持する工程と、前記前記固定具を前記固定具支持部で支持する工程と、前記結束バンドを、前記案内路を経由して前記固定具のバンド挿通孔に通しつつ、前記分岐部分の両側で前記分岐元線周りに配設する工程と、前記分岐部分を前記受部で載置状に支持したままの状態で、前記バンド締付け具を前記締付作業領域に配設して、前記結束バンドを締付ける工程と、を備えたものである。
この第1の態様に係る分岐部分結束用治具によると、前記ワイヤーハーネス固定用の固定具を、前記受部で支持される前記分岐部分の分岐元線に対して前記分岐線とは反対側で位置決め支持可能な固定具支持部を備え、受部には、結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて案内する案内路が形成されているので、固定具と結束バンドとを簡易かつ正確に配置することができる。
また、前記固定具支持部の端部側に、バンド締付け具を、前記結束バンドを締付ける位置に配置可能な締付作業領域が設けられているため、分岐部分を受部で支持しかつ固定具を固定具支持部で支持した状態で、バンド締付け具による結束バンドの締付けが可能である。このため、締付け作業時における分岐部分の浮き上がりを防止して、簡易かつ位置精度よく、結束バンドの締付け作業及び固定具の取付を行える。
また、第2の態様によると、前記固定具支持部は、前記固定具の両側部分に係止して前記固定具を支持可能に形成され、前記固定具支持部の長さ寸法が、前記固定具のうち前記固定具支持部で係止される部分を越えると共に、前記固定具支持部で支持された前記固定具を越えない程度の寸法に設定されているので、固定具をしっかりと支持しつつ、固定具支持部の端部側に締付作業領域を設けることができる。
第3の態様によると、固定具に鍔状部分を形成しておくことで、固定具の他の部分にダメージ等を与えることなく、当該鍔状部分を用いて固定具を位置決め支持することができる。
第4の態様によると、ワイヤーハーネスの直線状部分を保持可能に形成された略U字状の保持具に、受部及び固定具支持部を装着することで、分岐部分結束用治具を安価に提供できる。
第5の態様によると、前記案内路は、前記分岐線が延出する側方側に開口する前記結束バンド挿入用の導入口を有するため、案内路の屈曲度合が緩くなり、結束バンドを円滑に挿入できる。
第6の態様によると、前記案内路は、一対の前記結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて略平行姿勢で案内するため、一対のバンドを略平行姿勢にして分岐部分を結束することができる。
第7の態様によると、前記分岐部分を前記受部で載置状に支持すると共に前記分岐線を前記一対の支持棒で案内支持する工程と、前記結束バンドを、前記案内路を経由して前記固定具のバンド挿通孔に通しつつ、前記分岐部分の両側で前記分岐元線周りに配設する工程とを備えているため、固定具と結束バンドを簡易かつ正確に配置することができる。
また、前記分岐部分を前記受部で載置状に支持したままの状態で、前記バンド締付け具を前記締付作業領域に配設して、前記結束バンドを締付けるため、締付け作業時における分岐部分の浮き上がりを防止して、簡易かつ位置精度よく、結束バンドの締付け作業及び固定具の取付を行える。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具及びワイヤーハーネスの製造方法について説明する。
まず、対象となるワイヤーハーネスの分岐部分を説明しておく。図1はワイヤーハーネスの分岐部分を示す平面図である。
すなわち、ワイヤーハーネスWHは、例えば、車両等の各種電気機器を相互接続する配線材であり、複数の電線が各種電気機器の配設位置や配線経路に応じた態様で分岐して結束される。なお、ワイヤーハーネスWHに含まれるのは、電線に限られず、光ファイバ等、他の配線が含まれていてもよい。本分岐部分結束用治具10は、このようなワイヤーハーネスWHにおいて、分岐元線WHaの途中から分岐線WHbが分岐する部分WHd、即ち、3方向に分岐する部分WHdを保持して結束するために用いられる。分岐部分WHdは、略T字状に分岐する態様であっても、略Y字状に分岐する態様であっても構わない。また、3方向に分岐する部分WHdのうち、いずれの2方向延在部分を分岐元線WHaとして捉え、また、いずれの1方向延在部分を分岐線WHbとして捉えるかは任意である。例えば、3方向に分岐する部分のうち最も多くの電線を含む2方向延在部分が分岐元線WHaで、残りの1方向に延びる部分が分岐線WHbであると捉えてもよいし、また、3方向に分岐する部分のうち直線状に延びる2方向延在部分が存在する場合(略T字状に分岐する場合等)には、その直線状に延びる2方向延在部分が分岐元線で、残りの1方向に延びる部分が分岐線であると捉えてもよい。
上記のような分岐部分WHdにおいて、分岐元線WHaのうち分岐線WHbとは反対側の側面に固定具50が配設される。また、分岐元線WHaのうち分岐線WHbの両側部分で、固定具50と共に結束するようにして、結束バンド60が巻回固定されている。この結束バンド60により、分岐部分WHdが上記分岐形態で結束保持される。また、その分岐部分WHdに固定された固定具50を用いて、当該分岐部分WHdが車体等に固定される。
ここで、固定具50の一例について説明しておく。図2は固定具を示す斜視図であり、図3(a)は固定具を示す平面図、図3(b)は固定具を示す正面図、図3(c)は固定具を示す底面図、図3(d)は固定具を示す側面図である。
この固定具50は、いわゆるワイヤーハーネス固定用のクランプ又はクリップとも呼ばれる部材であり、固定本体部52と、皿状部54と、鍔状部56と、バンド挿通部58とを有しており、樹脂等で一体形成されている。
固定本体部52は、先端部が若干先細りになる概略楕円柱状に形成されており、その両側部に突出及び退避可能な係合片52aが形成されている。この固定本体部52を、車体側等に形成された固定孔に挿入すると、係合片52aが一旦退避した後突出して固定孔周縁部に抜け止状に係止するようになっている。
また、皿状部54は、固定本体部52の基端部から先端側に向けて順次拡開する皿状(ここでは楕円皿状)に形成されており、弾性変形容易な薄手の皿状に形成されている。そして、上記のように固定本体部52の係合片52aが固定孔周縁部に抜け止状に係止した状態で、係合片52aとは逆側から、皿状部54が固定孔周縁部に当接して抜け方向に付勢する。これにより、固定具50が当該固定孔に対して一定位置で固定されるようになっている。
また、上記皿状部の縮径部分側に、鍔状部56が形成されている。鍔状部56は、皿状部54と略同程度の広がり(皿状部54より大きくてもよい)を持つ鍔状、ここでは、楕円鍔状に形成されている。この鍔状部56は、上記鍔状部56よりも厚手に形成されており、本固定具50を分岐部分結束用治具10で支持する際の支持部分や、皿状部54の保護、さらには、結束バンド60をバンド挿通部58に挿通する際の案内部分等として用いられる。
バンド挿通部58は、鍔状部56の外面に形成されており、結束バンド60を挿通可能なバンド挿通孔58aを2つ有している。2つのバンド挿通孔58aは、仕切壁58bによって仕切られた形態で、鍔状部56の長軸方向に沿って並設されており、それぞれ鍔状部56の短軸方向両側に開口している。バンド挿通孔58の底面は、鍔状部56の外面と面一状に形成されている。
結束バンド60の一例についても説明しておく。図4(a)は結束バンドを示す正面図であり、図4(b)は結束バンドを示す一部断面側面図である。
結束バンド60は、線状体の束等を結束するためのものであり、樹脂等で形成されている。この結束バンド60は、細帯状のバンド本体部62と、バンド本体部62の一端部に設けられた係止部64とを有している。バンド本体部62の他端部の一側面には、係止溝62aが形成されている。係止部64は、バンド本体部62を挿通可能な筒部64aと、筒部64a内に形成された係止爪部64bとを有している。そして、バンド本体部62を線状体の束等に巻回した状態で、バンド本体部62の他端部を筒部64a内に挿通すると、係止爪部64bが係止溝62aに係止して、線状体を束ねて保持できるようになっている。
ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具について説明する。図5は同分岐部分結束用治具に固定具をセットした状態を示す斜視図であり、図6(a)は同状態を示す平面図であり、図6(b)は同状態を示す側面図であり、図6(c)は同状態を示す正面図であり、図6(d)は同状態を示す側面図であり、図6(e)は同状態を示す背面図である。
この分岐部分用結束治具10は、受部14と固定具支持部20とを有する分岐治具本体部12と、一対の支持棒32aを有する保持具30とを備えており、ワイヤーハーネスWHが組立られる組立板40上に立設される。
保持具30は、金属等で形成されており、直線状の棒状部分31の上部に略U字状部分32が形成された構成とされており、その略U字状部分32の上端部が上記一対の支持棒32aを構成している。そして、この保持具30に分岐治具本体部12が装着された状態で、受部14で支持される分岐部分WHdの分岐線WHbを一対の支持棒32a間に通すようにして案内支持可能に構成されている。
なお、このような保持具30は、上記分岐治具本体部12が装着されない状態、即ち、それ単独でも、ワイヤーハーネスWHの直線状部分を略U字状部分32内に通すようにして所定高さで保持可能に構成されている。
分岐治具本体部12は、受部14と固定具支持部20とを樹脂等で一体形成した部材である。
受部14は厚板状の部材であり、この受部14に上記一対の支持棒32aを挿通可能な一対の装着孔14hが形成されている。そして、一対の支持棒32aを一対の装着孔14hに挿通することで、分岐治具本体部12が保持具30に装着されるようになっている。
また、このように受部14が保持具30に装着された状態で、受部14は、一対の支持棒32aの根本近傍から側方に延出している。そして、分岐線WHbを上記一対の支持棒32a間に通すようにして配設されるワイヤーハーネスWHの分岐部分WHdを、本受部14上に載置状に支持できるようになっている。
また、受部14と固定具支持部20とは略L字状に連なっており、上記装着状態で、固定具支持部20は、受部14の一側部から一対の支持棒32aに対して略平行姿勢で上方に延出している。
この固定具支持部20は、固定具50を、受部14で支持される分岐部分WHdの分岐元線WHaに対して分岐線WHbとは反対側で位置決め支持可能に構成されている。ここでは、固定具支持部20は、固定具50の両側部分に係止して、即ち、固定具50に形成された鍔状部56に係止して位置決め支持可能に構成されている。より具体的には、固定具支持部20は、一対の支持棒32aに対して同方向に延在する一対の位置決め部22を有している。一対の位置決め部22は、固定具50の鍔状部56の長軸方向寸法分の間隔をあけて立設されている。そして、鍔状部56の長軸方向を一対の位置決め部22間を結ぶ方向に揃えるようにした姿勢で、当該鍔状部56を一対の位置決め部22間に配設できるようになっている。また、一対の位置決め部22の内向き部分のうち一対の支持棒32a側の部分には、鍔状部56の移動を規制する当接片22aが形成されている。そして、鍔状部56を一対の位置決め部22間に上記姿勢で配設すると、鍔状部56が一対の支持棒32a側への移動を規制された状態で係止状に支持されるようになっている。
なお、固定具50は、一対の位置決め部22の上方から挿入配置されるものであっても、外側方から挿入配置されるものであってもよい。
また、受部14には、結束バンド60を、上記固定具支持部20に支持される固定具50のバンド挿通孔58aに向けて案内する案内路16が形成されている。
ここでは、上記2つのバンド挿通孔58aに対応して2つの案内路16が形成されている。一対の案内路16は、それぞれ断面略U字状の溝形状であり、受部14の上面から固定具支持部20に向けて略並列状態で延在している。各案内路16の一端部は、受部14に分岐部分WHdを載置した状態で、分岐線WHbが延出する側に開口している。なお、各案内路16の一端部開口は、結束バンド60を容易に挿入できるように、外方に向けて順次拡開している。また、各案内路16の他端部は、固定具支持部20に支持される固定具50の挿通孔58aに向けて開口している。そして、結束バンド60を、案内路16の一端部開口に挿入し、当該案内路16に沿って押込んでいくと、結束バンド60の一端部が固定具50のバンド挿通孔58aに向けて案内されて挿通されるようになっている。また、両案内路16に対して結束バンド60を挿通することで、各結束バンド60が略平行姿勢で、各挿通孔58aに向けて案内されるようになっている。
また、上記固定具支持部20の端部側(上端部側)には、バンド締付け具70を、結束バンド60を締付ける位置に配置可能な締付作業領域Eが設けられている。換言すれば、分岐部分WHdを受部14上に載置すると共に固定具50を固定具支持部20に位置決め支持した状態で、分岐部分WHdに固定具50と共に巻回された結束バンド60を締付け可能となるように、上記固定具支持部20の高さ、形状等が設定されている。
ここでは、固定具支持部20の長さ寸法は、鍔状部56が固定具支持部20に係止状に当接する部分を超えると共に、固定具支持部20で支持された固定具50を超えない程度に設定されている。このように、固定具支持部20の長さ寸法は、鍔状部56が固定具支持部20に係止状に当接する部分を超える程度にすることで、固定具50をしっかりと位置決め支持できる。もっとも、固定具支持部20の長さ寸法を、鍔状部56の中心を超える程度に設定すれば固定具50を位置決め支持できる。また、固定具支持部20の長さ寸法を、固定具支持部20で支持された固定具50を超えない程度に設定することで、バンド締付け具70を固定具支持部20との干渉を抑制して、当該バンド締付け具70で結束バンド60をしっかりと締付けることができる。ここで、バンド締付け具70としては、角筒状のヘッド部分の先端部に係止部64を引っかけた状態で、バンド本体部62の他端部をヘッド部分内に引込むようにして、当該結束バンドを締付ける工具であり、結束工具等として一般に流通しているものを用いることができる。
このように構成された分岐部分結束用治具10を用いたワイヤーハーネスWHを製造方法について説明する。
まず、図7に示すように、複数の電線を所定の3方向分岐形態で、本分岐部分結束用治具10上に配設する。これにより、ワイヤーハーネスWHの分岐部分WHdが本分岐部分結束用治具上に仮に構築される。これと同時に又は前後して、固定具50を固定具支持部20にセットする。
この状態で、図8に示すように、2つの結束バンド60のバンド本体部62の他端部を、受部14の側方から各案内路16内に挿入する。そして、各バンド本体部62の他端部を、固定具50のバンド挿通孔58a内に通して上方に引出す。
この後、図9に示すように、各結束バンド60を、分岐線WHbの両側で分岐元線WHaに巻回し、バンド本体部62の他端部を係止部64内に通す。
そして、図10に示すように、バンド締付け具70を上記締付作業領域E近傍に配設し、バンド本体部62の他端部をバンド締付け具70に導いて所定の締結動作を実施すると、バンド本体部62の他端部が係止部64からさらに引張られ、分岐元線WHaの締付け結束がなされる。これを両結束バンド60に対して実施すると、図1に示すように、分岐元線WHaが分岐線WHbの両側で結束バンド60で締結固定されると共に、その結束バンド60で固定具50が固定された分岐部分WHdが得られる。
なお、ワイヤーハーネスWHの他の部分は、他の結束バンドや粘着テープ等、周知構成を含む種々の構成で結束することができる。
そして、このように製造されたワイヤーハーネスWHでは、固定具50を車体等の固定孔に取付けて配設することができる。この場合、分岐部分WHdが直接的に車体等に固定されることになるため、当該固定部分を固定された基準点として、各分岐元線WHaや分岐線WHbを取回して配線することができる。このため、ワイヤーハーネスWHを比較的正確に位置決めして配設することができる。
以上のように構成された分岐部分結束用治具10及びワイヤーハーネスWHの製造方法によると、固定具50を位置決め支持可能な固定具支持部20を備えており、この受部14には、結束バンド60を固定具50のバンド挿通孔58aに向けて案内する案内路16が形成されている。このため、結束バンド60を案内路16に挿通することで、結束バンド60を容易にバンド挿通孔58aに通して分岐元線WHaに巻回すことができる。また、分岐部分WHdと結束バンド60及び固定具50との相互位置関係が一定に保たれるため、結束バンド60と固定具50とを分岐部分WHdに対して容易に正確な位置に配設することができる。
また、固定具支持部20の端部側に、バンド締付け具70を配置可能な締付作業領域Eが設けられているため、分岐部分WHdを受部14で支持しかつ固定具50を固定具支持部20で支持した状態で、バンド締付け具70による結束バンド60の締付けが可能である。このため、締付け作業時における分岐部分WHdの浮上がりを防止して、簡易かつ位置精度よく、結束バンド60の締付け作業及び固定具50の取付を行える。
また、固定具支持部20は、固定具支持部20の鍔状部56を支持しているため、固定具50の他の部分、例えば、皿状部54等にダメージを与えることなく、固定具50を位置決め支持することができる。
また、ワイヤーハーネスWHの直線状部分を保持可能な略U字状部分を有する、汎用性ある保持具30に、上記分岐治具本体部12を装着することで、本分岐部分結束用治具10を構成しているため、本分岐部分結束用治具10を比較的安価に提供できる。
また、案内路16は、分岐線WHbが延出する側方側に開口する結束バンド60挿入用の導入口を有するため、案内路16の屈曲度合が比較的緩くなる。ここでは、1カ所で略90度に緩やかに曲げればよい。このため、案内路16で結束バンド60を曲げる度合が少なくなり、結束バンド60を円滑に挿入できる。
また、一対の案内路16が、一対の結束バンド60を略平行姿勢にして案内するため、当該結束バンド60を略平行姿勢にして分岐部分WHd周りに配設して結束できる。ここで、一対の結束バンド60が交差していると、交差状態の変動により締結状態が不安定になる恐れがある。これに対して、一対の結束バンド60を略平行姿勢で結束されていると、比較的結束状態が安定するという効果がある。
{変形例}
なお、上記実施形態では、保持具30に、これとは別体とされた分岐治具本体部12を装着する構成で説明したが、これらは全て一体化されていてもよい。また、適宜別々に構成されて合体する構成であってもよい。
また、固定具支持部20による固定具50の位置決め支持構成は上記例に限られない。固定具50の構成等に応じて、固定具支持部20による位置決め支持構成は適宜変更可能である。固定具支持部20は、少なくとも、分岐部分WHdに近接する方向(つまり、分岐線WHbが延出する方向)に固定具50を位置決め支持できる構成であればよい。
ワイヤーハーネスの分岐部分を示す平面図である。 一例に係る固定具を示す斜視図である。 図3(a)は固定具を示す平面図、図3(b)は固定具を示す正面図、図3(c)は固定具を示す底面図、図3(d)は固定具を示す側面図である。 図4(a)は一例に係る結束バンドを示す正面図であり、図4(b)は結束バンドを示す一部断面側面図である。 実施形態に係るワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具に固定具をセットした状態を示す斜視図である。 図6(a)は同上の状態を示す平面図であり、図6(b)は同上の状態を示す側面図であり、図6(c)は同上の状態を示す正面図であり、図6(d)は同上の状態を示す側面図であり、図6(e)は同上の状態を示す背面図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す図である。 ワイヤーハーネスの製造工程を示す図である。
符号の説明
10 分岐部分用結束治具
12 分岐治具本体部
14 本受部
16 案内路
20 固定具支持部
22 位置決め部
32 略U字状部分
32a 支持棒
30 保持具
40 組立板
50 固定具
56 鍔状部
58a バンド挿通孔
60 結束バンド
70 バンド締付け具
E 締付作業領域
WH ワイヤーハーネス
WHa 分岐元線
WHb 分岐線
WHd 分岐部分

Claims (7)

  1. 分岐元線の途中から分岐線が分岐するワイヤーハーネスの分岐部分を結束するためのワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記分岐部分を載置状に支持可能な受部と、
    前記ワイヤーハーネス固定用の固定具を、前記受部で支持される前記分岐部分の分岐元線に対して前記分岐線とは反対側で位置決め支持可能な固定具支持部と、
    前記受部で支持される前記分岐部分の分岐線を案内支持する一対の支持棒と、
    を備え、
    前記受部には、結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて案内する案内路が形成され、
    前記固定具支持部の端部側に、バンド締付け具を、前記結束バンドを締付ける位置に配置可能な締付作業領域が設けられている、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  2. 請求項1記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記固定具支持部は、前記固定具の両側部分に係止して前記固定具を支持可能に形成され、前記固定具支持部の長さ寸法が、前記固定具のうち前記固定具支持部で係止される部分を越えると共に、前記固定具支持部で支持された前記固定具を越えない程度の寸法に設定されている、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  3. 請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記固定具支持部は、前記固定具の鍔状部分の両側部分に係止する、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記一対の支持棒は、ワイヤーハーネスの直線状部分を保持可能に形成された略U字状の保持具の一部であり、
    前記受部と前記固定具支持部とは一体形成されると共に、前記受部に前記一対の支持棒を挿通可能な一対の装着孔が形成され、
    前記一対の支持棒が前記一対の装着孔に挿通されることで、前記受部と前記固定具支持部とが前記保持具に装着された、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記案内路は、前記分岐線が延出する側に開口する前記結束バンド挿入用の導入口を有する、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具であって、
    前記案内路は、一対の前記結束バンドを前記固定具支持部に支持される前記固定具のバンド挿通孔に向けて略平行姿勢で案内する、ワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のワイヤーハーネスの分岐部分結束用治具を用いたワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記分岐部分を前記受部で載置状に支持すると共に前記分岐線を前記一対の支持棒で案内支持する工程と、
    前記前記固定具を前記固定具支持部で支持する工程と、
    前記結束バンドを、前記案内路を経由して前記固定具のバンド挿通孔に通しつつ、前記分岐部分の両側で前記分岐元線周りに配設する工程と、
    前記分岐部分を前記受部で載置状に支持したままの状態で、前記バンド締付け具を前記締付作業領域に配設して、前記結束バンドを締付ける工程と、
    を備えたワイヤーハーネスの製造方法。
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