JP5072515B2 - ガセット角底袋の縦形製袋充填包装機及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このため、底部三角ガセットに対するシール熱やシール圧の付与が不足し、下側部分での内面同士の溶着が不完全になることがある。このような場合、底部三角ガセット内への上述した粉粒物や破片の侵入を避けることができず、綺麗な角底の形成が不能となる。
上述した一対の押圧部材は筒状包材の強さに拘わりなく、各拡開ガイドを拡開状態から弾性変形させることができ、弾性力の強い拡開ガイドの使用が可能となる。それ故、一対の拡開ガイドが元の拡開状態に復帰する際、拡開ガイドはその強力な復元力によって筒状包材を確実に拡張させ、緊張状態の角底を形成する。
本発明は、請求項1の包装機により実施されるガセット角底袋の製造方法(請求項5)をも提供し、この製造方法は請求項1の包装機と同様な作用を発揮する。
包装機は製袋筒2を備え、この製袋筒2内には充填筒4が同心的に配置されている。充填筒4は製袋筒2から上方に突出し、その上端部は内容物の供給を受けるホッパとして形成されている。製袋筒2の上部には製袋筒2を囲繞するようにしてフォーマ6が取付けられ、このフォーマ6は包材F1の繰出し経路8を介して包材ロールRに接続されている。ここで、包材F1はその内面にてヒートシール可能なフィルムからなる。
そして、製袋筒2の外側には製袋筒2を両側から挟み込むようにして一対の包材フィーダ10が配置され(図1には一方の包材フィーダ10のみを図示)、これら包材フィーダ10はサクションベルトタイプであって、筒状包材F2を吸着しながら製袋筒2に沿って下方に繰出すことができる。
製袋筒2の下方には開閉可能な横シーラ14が配置され、この横シーラ14は一対のメインヒータブロック16a,16b(図2参照)を有する。これらメインヒータブロック16a,16bは筒状包材F2を横断する水平方向に延び、製袋筒2の直径方向に互いに接離することで、横シーラ14の開閉作動が実現される。それ故、横シーラ14の閉作動時、筒状包材F2は一対のメインヒータブロック16a,16b間に挟み込まれ、これらメインヒータブロック16a,16bは筒状包材F2に横シールを形成する。
この後、横シーラ14が開作動し、メインヒータブロック16a,16bが開位置に位置付けられたとき、前述した筒状包材F2は製造すべき袋の長さに応じた長さだけ製袋筒2に沿って繰出され、この繰出過程にて、筒状包材F2内に充填筒4内を通じて所定量の内容物が充填される。
図2は横シーラ14の開閉機構を具体的に示す。
メインヒータブロック16a,16bは往復動ビーム18a,18bにそれぞれ取付けられており、これら往復動ビーム18a,18bは横シーラ14の開閉方向に互いに離間している。一方の往復動ビーム18aはその両端部にて一対の駆動ロッド20に取付けられており、これら駆動ロッド20は横シーラ14の開閉方向に互い平行に延び、他方の往復動ビーム18bの両端部を相対的に摺動自在に貫通した後、駆動ビーム22に結合されている。なお、一対の駆動ロッド20は支持枠24を摺動自在に貫通することで支持枠24に支持されており、この支持枠24は包装機のメインフレームに取付けられている。
先ず、図1から明らかなように横シーラ14の近傍には、一対の垂直ガセット折りユニット28a,28bが横シーラ14の左右両側にそれぞれ配置されている。各垂直ガセット折りユニット28は、上下のガセット折り板30a,30b(図3参照)を有し、これらガセット折り板30a,30bは横シーラ14の上下にそれぞれ位置付けられ、筒状包材F2に対して一緒に接離する。各垂直ガセット折りユニット28において、上下のガセット折り板30a,30bを接離させる接離機構は同一であるので、以下には、一方の垂直ガセット折りユニット28の接離機構について説明する。
しかしながら、横シーラ14の閉作動時、往復動ビーム18bがそのカムバー38を伴い、筒状包材F2に向けて移動されると、カムバー38のカム面38aはエアシリンダ34の作動による上下のガセット折り板30a,30bの近接移動を許容し、これにより、上下のガセット折り板30a,30bは横シーラ14が閉位置に達する前に、筒状包材F2の側面を押込み、筒状包材F2の両側面に垂直ガセットをそれぞれ形成する。
そして、製袋筒2には一対の拡開ガイド40が取付けられており、これら拡開ガイド40は製袋筒2の下端から横シーラ14に向けて垂下されている。より詳しくは、一対の拡開ガイド40は横シーラ14の開閉方向に離間した板ばねからなり、前述した角筒状の筒状包材F2内に位置し、且つ、横シーラ14の開閉方向に離間した筒状包材F2 の前後の内面をそれぞれ案内する。また、一対の拡開ガイド40はそれらの下端間の間隔を狭めるべく弾性変形可能であり、この際、一対の拡開ガイド40の下端は、製袋筒2の下方で且つ製袋筒2の横断面でみたとき、その中央部にて互いに近接する。
更にまた、各サブヒータブロック44の上面には板状をなす押圧部材52がそれぞれ設けられており、これら押圧部材52は前述した拡開ガイド40における下端とほぼ同一の高さ位置に配置されている。
次に、上述した包装機によるガセット角底袋の製造方法について、図6〜図10を追加して説明する。
横シーラ14が開位置から閉作動したとき、メインヒータブロック16a,16b間にて筒状包材F2が挟み込まれる前に、前述の各押圧部材52は筒状包材F2を介し、対応する側の拡開ガイド40の下端に当接し、一対の拡開ガイド40を押圧する。それ故、図4中、2点鎖線で示されるように一対の拡開ガイド40は弾性変形し、それらの下端間の間隔が狭められる。それ故、横シーラ14の閉作動を受け、筒状包材F2に横シールが形成されるとき、一対の拡開ガイド40が横シーラ14の閉作動を阻害することはなく、一対のメインヒータブロック16a,16b間への筒状包材F2の挟み込み、つまり、横シールの形成を確実に行うことができる。
一方、横シーラ14が閉作動すると、前述した一対の垂直ガセット折りユニット28a,28bの上下のガセット折り板30a,30bは筒状包材F2に向けて前進され、これらガセット折り板30a,30bは横シーラ14が閉位置に達する前に、図6に示される如く、筒状包材F2の左右の側面(横シーラ14の開閉方向に対して交差する面)を押込み、筒状包材F2の左右に垂直ガセットをそれぞれ形成する。
この後、横シールの形成と同時に、前述した三角シーラ42の一対のサブヒータブロック44a,44bはシール突条46間にて、左右上側の垂直ガセットを横シーラ14の直上にて部分的に斜めに挟み込み、各上側の垂直ガセットの下部に前述した斜めシールを形成する。
図8(a)中、横シール及び一対の斜めシールは参照符号Sy、Skによりそれぞれ示されており、また、図8(a)は横シールSy及び斜めシールSkが上下のガセット折り板30a,30b間に形成され、そして、斜めシールSkの形成時、図8(b)は拡開ガイド40が閉じていることを明瞭に示している。なお、図8(a)は図8(c)中、a−a線に沿う断面図であって、図8(c)に示した参照符号Stは前述した縦シーラ12により形成された縦シールを示す。
より詳しくは、図8(a)は各斜めシールSkが横シールSyから筒状包材F2の対応する側の側縁まで斜めに延びていることを示しているが、ここで、斜めシールSkは垂直ガセット、つまり、図8(b),(c)から明らかなように上下のガセット折り板30a,30bの押込みにより、筒状包材F2の側面を2つ折りにするような折込み部位に形成されることから、左右の斜めシールSkはその折込み部位の内面同士をそれぞれ溶着したものとなる。即ち、左右の斜めシールSkは互いに重なり合うようにして2つずつ形成されている。
図10(a)中、底部三角ガセットBGと、底部三角ガセットBGに重なり合う内側部分RBiの部位RBigにはこれらの識別を容易にするために互いに異なる向きにハッチングが施されており、また、同様な理由から、図8(a)にあっても底部三角ガセットBG及び内側部分RBiの部位RBigとなる部分にそれぞれハッチングが施されている。
例えば、前述した三角シーラ42は線状の傾めシールSkに代えて、横シールSyの両側部上側にて垂直ガセットを三角形状にヒートシールするものであってもよいし、また、横シーラ14の閉作動に伴い、一対の拡開ガイド40が筒状包材F2自体により、それらの下端間の間隔を狭めるべく弾性変形可能であれば、一対の押圧部材52は不要である。
4 充填筒
10 包材フィーダ
12 縦シーラ
14 横シーラ
16a,16b メインヒータブロック
28a,28b 垂直ガセット折りユニット
30a 上のガセット折り板(垂直ガセット折り部材)
30b 下のガセット折り板(垂直ガセット折り部材)
40 拡開ガイド
42 三角シーラ
44a,44b サブヒータブロック
46 シール突条
47 位置決め調整機構(位置決め調整手段)
52 押圧部材
F2 筒状包材
BG 底部三角ガセット
P ガセット角底袋
Sk 斜めシール(シール域)
RB 角底
RBi 角底の内側部分
RBig 内側部分の部位(底部三角ガセットに対応する部位)
Claims (5)
- ウエブ状包材を筒状包材に成形しながら繰出し、前記筒状包材に対する横シールの形成と内容物の充填とを交互に行い、前記筒状包材を前記横シールの部位にて切断して、袋を製造する縦形製袋充填包装機において、
前記横シールを形成する開閉可能な横シーラの上側に設けられ、前記横シールの形成前に、前記筒状包材にその左右両側からそれぞれ突き入れられ、前記筒状包材の両側部に垂直ガセットを形成する左右の垂直ガセット折り部材と、
前記横シールの形成時、前記横シーラと前記垂直ガセット折り部材との間に配置され、前記袋の底を角底とする底部三角ガセットの内側境界を確定すべく前記筒状包材の両側部を左右一対ずつのシール突条間にてそれぞれ挟み込み、前記筒状包材の内面同士を互いにヒートシールにより密着させる開閉可能な三角シーラと、
前記筒状包材内に設けられ、前記横シーラの閉作動時にはそれらの間隔が拡開状態から前記横シーラの閉作動方向に狭められて閉状態になる一方、前記横シーラの開作動時には前記筒状包材に前記底部三角ガセットを有した角底を形成すべく前記閉状態から前記拡開状態に復帰する一対の拡開ガイドと
を具備し、
前記閉状態にて、前記一対の拡開ガイドは前記三角シーラの上面よりも下方に位置付けられ且つ対応する側のシール突条間に入り込む下端を有することを特徴とするガセット角底袋の縦形製袋充填包装機。 - 前記拡開ガイドは、板ばねであることを特徴とする請求項1に記載のガセット角底袋の縦形製袋充填包装機。
- 前記横シールの形成時、前記筒状包材の外側から前記一対の拡開ガイドの下端を前記拡開ガイドの弾性変形を伴いながら前記筒状包材を介して押圧し、一対の拡開ガイドの下端を互いに近接させる一対の押圧部材を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のガセット角底袋の縦形製袋充填包装機。
- 前記横シーラはその開閉動作を行うべく互いに接離する一対のメインヒータブロックを有し、
前記三角シーラは、前記各メインヒータブロックにそれぞれ取付けられ、前記横シーラの前記開閉作動に連動して互いに接離する一対のサブヒータブロックと、メインヒータブロックに対するサブヒータブロックの位置決め調整を可能にする位置調整手段とを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガセット角底袋の縦形製袋充填包装機。 - ウエブ状包材から成形された筒状包材の繰出し過程にて、前記筒状包材に対する横シールの形成と前内容物の充填とを交互に行い、前記筒状包材を前記横シールの部位にて切断して、袋を製造する縦型製袋充填包装方法において、
前記横シールの形成前に前記筒状包材の左右両側に垂直ガセットを形成し、
前記横シールの形成時、前記袋の底を角底とする底部三角ガセットの内側境界を確定すべく前記筒状包材の両側部を三角シーラに設けられた左右一対ずつのシール突条間にてそれぞれ挟み込み、前記筒状包材の内面同士を互いヒートシールにより密着させたシール域を形成し、
横シールの形成後、前記筒状包材に前記底部三角ガセットを有した角底を形成すべく、前記筒状包材内にて互いの間隔が狭められた閉状態にある一対の拡開ガイドを前記横シールと交差する方向に互いに離間した拡開状態にして前記シール域よりも上側の前記筒状包材の部位を拡張させ、
一方、前記閉状態にて、前記一対の拡開ガイドの下端を前記三角シーラの上面よりも下方に位置付け、対応する側のシール突条間に入り込ませることを特徴とするガセット角底袋の製造方法。
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