JP5071683B2 - 携帯型無線タグ通信装置 - Google Patents

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本発明は、通信対象である無線タグと無線通信を行う携帯型無線タグ通信装置に関する。
外部と情報送受信可能な小型の無線タグを物品に設け、物品の探索や管理が広く行われている。無線タグに設けられる無線タグ回路素子は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えており、無線タグ通信装置と非接触で情報の送受信を行うことができる。無線タグ回路素子には、それぞれ識別情報が付されており、無線タグ通信装置からの問いかけ信号を受信した無線タグ回路素子は、上記識別情報を含む応答信号を無線タグ通信装置に対して返信する。
このような物品管理システムの例として、例えば特許文献1記載のものが知られている。この従来技術では、所定の保管スペース内に保管される複数の物品(商品)に無線タグ(ICタグ)が設けられ、各無線タグには、対応する物品の管理データ(商品管理データ)が記録されている。保管スペース内から物品を取り出す際には、各物品の無線タグに対して無線タグ通信装置から情報読み取りを行うことで操作者が目的の物品を見つけ出し、物品の取り出しの後には、当該物品の保管解除データを記録するようになっている。
特開2005−206378号公報
上記従来技術のように、物品に設けた無線タグ回路素子に対し読み取りを行うことで物品の探索を行う場合、一般には、対象となる無線タグ回路素子のタグ識別情報を指定して無線通信を行い、当該タグ識別情報を備えた無線タグ回路素子から情報読み取りを行う。このような場合、情報読み取りが完了しその報知によって操作者が対象の物品を見つけ出したとしても、無線タグ通信装置側ではそのことを認識できない。このため、そのままでは(操作者は既に物品を見つけているにもかかわらず)引き続き、指定された対象の無線タグ回路素子からの情報読み取りを継続することとなるので、操作者は、当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを停止するように、改めて操作する必要がある。この結果、物品探索時の操作者の操作労力負担が増大し、不便であった。
本発明の目的は、物品探索時の操作者の操作労力負担を低減し、利便性を向上できる携帯型無線タグ通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、無線通信を行う携帯型無線タグ通信装置であって、前記無線タグ回路素子に対し無線通信を行うとともに、第1通信範囲を形成する第1アンテナと、前記第1アンテナと共通の周波数帯で前記無線タグ回路素子に対し無線通信を行うとともに、前記第1通信範囲とは異なる第2通信範囲を形成する第2アンテナと、探索対象となる少なくとも1つの前記無線タグ回路素子のタグ識別情報を含むリストを記憶するリスト記憶手段と、前記リスト記憶手段に記憶された前記リストに含まれるタグ識別情報を指定し、前記第1アンテナの前記第1通信範囲に位置する前記指定された前記無線タグ回路素子の前記IC回路部から、情報を取得する第1情報取得手段と、前記第1情報取得手段での情報取得が完了した後、当該取得された情報に含まれる前記タグ識別情報を指定し、前記第2アンテナの前記第2通信範囲に位置する前記指定された前記無線タグ回路素子の前記IC回路部から、情報を取得する第2情報取得手段と、前記無線通信を行う際に、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナのいずれか一方を選択的に使用するように切り替えるアンテナ切替手段と、前記第2情報取得手段での前記情報取得が完了したら、対応する前記タグ識別情報を、前記リスト記憶手段に記憶された前記リストから削除処理する削除処理手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明の携帯型無線タグ通信装置においては、第1通信範囲を形成する第1アンテナと、第2通信範囲を形成する第2アンテナとが設けられている。第1通信アンテナを介し第1情報取得手段が無線タグ回路素子から情報取得を行い、第2通信アンテナを介し第2情報取得手段が無線タグ回路素子から情報取得を行う。このときの通信対象を特定するために、リスト記憶手段のリストに、通信対象となる無線タグ回路素子のタグ識別情報が記憶されており、第1情報取得手段及び第2情報取得手段は、上記リストに含まれる識別情報を指定することで、通信対象の無線タグ回路素子を特定しつつ、情報取得を行う。第1アンテナと第2アンテナのどちらを用いて情報取得を行うかは、アンテナ切替手段によって切り替えることができる。
ここで、一般に、物品に設けた無線タグ回路素子のタグ識別情報をリストから指定し、当該無線タグ回路素子から情報読み取りを行うことで物品の探索を行う場合、情報読み取りが完了しその報知によって操作者が対象の物品を見つけ出したとしても、無線タグ通信装置側ではそのことを認識できない。このため、そのままでは(操作者は既に物品を見つけているにもかかわらず)引き続き、リストより指定された対象の無線タグ回路素子からの情報読み取りを継続することとなるので、操作者は、当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを停止するように、改めて操作する必要がある。
本願第1発明においては、これに対応し、第1アンテナとは別に、切替可能に第2アンテナを設ける。そして、第1情報取得手段で無線タグ回路素子から情報取得を行ったら、その取得した情報に含まれるタグ識別情報を指定して第2アンテナを介し第2情報取得手段で無線タグ回路素子より情報取得を行う。そして第2情報手段による情報取得が完了したら、削除処理手段が当該無線タグ回路素子のタグ識別情報をリストから削除する。これにより、この削除処理以降、当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを自動的に停止することができる。また、第1アンテナ手段の第1通信範囲と、第2アンテナ手段の第2通信範囲は、互いに別々となっている。これにより、第1通信範囲において第1情報取得手段で無線タグ回路素子から情報取得を行い、これに基づき操作者が対応する物品を見つけ出して例えば手に取った後、その物品を(例えば操作者の手元側に位置する)第2通信範囲内に位置させて第2情報取得手段で再度当該無線タグ回路素子から情報取得を行い、上記削除処理を行わせることができる。このようにすることで、第1通信範囲での情報取得→第2通信範囲での情報取得の順で情報読み取りを行わせるだけで、上記のような情報取得の停止のための操作を操作者がいちいち行う必要がなくなる。この結果、物品探索時の操作者の操作労力負担を大きく低減することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記第2情報取得手段が前記情報取得を完了し前記削除処理手段が対応する前記タグ識別情報の削除を完了したら、前記第1情報取得手段は、当該削除したタグ識別情報とは別の、前記リストに含まれる前記タグ識別情報を指定して前記第1アンテナを介し情報の取得を行うことを特徴とする。
これにより、最初に第1情報取得手段の情報取得結果に基づき操作者が対応する物品を見つけ出して手に取り、そのことを無線タグ通信装置側に認識させた後に、引き続き別の物品に対応する無線タグ回路素子のタグ識別情報を指定して、探索を継続することができる。
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、送信出力、アンテナゲイン、メインローブ方向の少なくとも1つが互いに異なることにより、互いに別々の前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成することを特徴とする。
送信出力を異ならせることで通信範囲の大きさを大小異ならせることができ、同一出力であってもアンテナゲインを異ならせることで通信範囲の大きさを大小異ならせることができる。またメインローブを異ならせることでアンテナの指向性を別々の方向とすることができる。これらにより、互いに別々の第1通信範囲及び第2通信範囲を容易にかつ確実に実現することができる。
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、互いに重ならない前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成するように、配置されていることを特徴とする。
第1アンテナを介して第1情報取得手段で情報取得を行うときの第1通信範囲と、第2アンテナを介して第2情報取得手段で情報取得を行うときの第2通信範囲とを、重複しないようにすることで、通信干渉や混信の発生を確実に防止することができる。
第5発明は、上記第4発明において、携帯するために操作者が握る握持部を有し、前記第2アンテナは、前記第2通信範囲が前記握持部の前記操作者側に形成されるように、配置されており、前記第1アンテナは、前記第1通信範囲が前記握持部を挟んで前記第2通信範囲と反対側に形成されるように、配置されていることを特徴とする。
これにより、第1アンテナからの第1通信範囲と、第2アンテナからの第2通信範囲とが、確実に重複しないようにすることができる。また、第2通信範囲を握持部の操作者側(操作者から見て手前側)に形成させることにより、第1通信範囲で読み取りを行って操作者が物品を手に取った後、その物品を自然な動作の流れで第2通信範囲内に位置させることができるので、容易に削除処理を行わせることができる。
第6発明は、上記第4又は第5発明において、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、互いに所定距離だけ離隔して配置されるか、互いの間に遮蔽部材を介在配置することにより、互いに重ならない前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成することを特徴とする。
第1及び第2アンテナを互いに所定距離だけ離して配置することで、第1通信範囲と第2通信範囲との間の離隔距離を大きく取ることができる。また第1及び第2アンテナが比較的近接して配置されている場合であっても、2つのアンテナの間に電波遮蔽機能を備えた遮蔽部材を設けて第1通信範囲と第2通信範囲とを遮断することができる。これらにより、互いに重ならない別々の第1通信範囲及び第2通信範囲を容易にかつ確実に実現することができる。
第7発明は、上記第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記第1アンテナを介し前記第1情報取得手段で前記情報取得が完了したときに所定の報知を行う報知手段を有することを特徴とする。
これにより、第1情報取得手段での情報取得が成功したことを例えば音や光、振動で確実に操作者に報知することができる。そして、このような報知が行われる場合であっても、本願第7発明では、第2情報取得手段で情報取得が完了すると対応するタグ識別情報がリストから削除されるので、それ以降は前記第1情報取得手段での情報取得は行われなくなって、報知を自動停止することができる。
第8発明は、上記第1乃至第7発明のいずれかにおいて、前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段で情報取得を行うための問いかけ信号を生成する共通の高周波回路を有し、前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナのいずれかに選択的に接続するように、前記アンテナ切替手段を制御する切替制御手段を有することを特徴とする。
周波数帯が共通の第1アンテナと第2アンテナを、切替制御手段を介し、共通の高周波回路と選択的に接続することができる。このように高周波回路を共通化することにより、別々の回路を設ける場合に比べ、装置全体の小型化やコスト低減を図ることができる。
第9発明は、上記第8発明において、前記切替制御手段は、時間の経過にしたがって、前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナに交互に自動で切り替えて接続するように、前記アンテナ切替手段を制御することを特徴とする。
これにより、操作者が特にアンテナ切替操作を行わなくても、第1アンテナを介した第1情報取得手段による情報取得と、第2アンテナを介した第2情報取得手段による情報取得とを、自動で切り替えて実行することができる。したがって、第1アンテナに切り替えられている間に第1情報取得手段での情報取得によって操作者が探索対象の物品を見つけ出したら、第2アンテナに切り替えられるのを待って第2情報取得手段で情報取得を行わせることで、確実に当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを停止することができる。また、このように単純な第1アンテナと第2アンテナとの切替とすることにより、制御をシンプルにすることができるとともに、第2アンテナを介し第2情報取得手段での情報取得を開始した後、何らかの理由でもう一度第1情報取得手段での情報取得からやり直したい場合でも、容易に復帰することができる。
第10発明は、上記第8発明において、前記切替制御手段は、前記共通の高周波回路を前記第1アンテナに接続した状態で、前記第1情報取得手段による前記情報の取得が完了したら、時間の経過にしたがって、前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナに交互に切り替えて接続するように、前記アンテナ切替手段を制御することを特徴とする。
本願第10発明では、第1アンテナに切り替えられている間に第1情報取得手段で情報取得が行われたら、第1アンテナを介した第1情報取得手段による情報取得と、第2アンテナを介した第2情報取得手段による情報取得とが、切り替えて実行される。したがって、上記第1情報取得手段での情報取得に基づき操作者が探索対象の物品を見つけ出したら、第2アンテナに切り替えられる適宜のタイミングを待って第2情報取得手段で情報取得を行わせることで、確実に当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを停止することができる。また、第1情報取得手段で情報取得が行われた後に第1及び第2アンテナの切り替え挙動に移行することにより、最初から第1及び第2アンテナの切り替えを行う場合よりも、無駄な切り替え時間を少なくすることができる。
第11発明は、上記第8乃至第10発明のいずれかにおいて、前記切替制御手段は、前記共通の高周波回路の前記第1アンテナへ接続する時間が、前記共通の高周波回路の前記第2アンテナへ接続する時間よりも長くして切り替えを行うように、前記アンテナ切替手段を制御することを特徴とする。
第1アンテナを介した第1情報取得手段による情報取得は、まだ見つかっていない無線タグ回路素子に対する探索であるため比較的長い通信時間を確保するのが好ましい。一方、第2アンテナを介した第2情報取得手段による情報取得は、既に第1情報取得手段により情報が取得され、操作者が対応する物品を見つけた後の処理であるため、それほど長い通信時間は要しない。本願第11発明では、これに対応して、第1アンテナへの接続時間を第2アンテナへの接続時間よりも長くしている。これにより、効果的な時間分配によって効率のよい物品探索作業を行うことができる。
第12発明は、上記第8発明において、前記切替制御手段は、前記共通の高周波回路を前記第1アンテナに接続した状態で、前記第1情報取得手段による前記情報の取得を所定回数だけ繰り返し行ったら、前記共通の高周波回路を前記第2アンテナに接続するように切り替えるように、前記アンテナ切替手段を制御することを特徴とする。
本願第12発明では、第1アンテナに切り替えられている間に第1情報取得手段で情報取得が行われ、さらにその情報取得が所定回数繰り返されたら、第2アンテナを介した第2情報取得手段による情報取得へと、切り替えて実行される。したがって、第1アンテナに切り替えられている間に上記第1情報取得手段での情報取得に基づき操作者が探索対象の物品を見つけ出したら、第2アンテナに切り替えられるまでそのまま待ち、第2アンテナに切り替えられた後に第2情報取得手段で情報取得を行わせることで、確実に当該無線タグ回路素子からの情報読み取りを停止することができる。また、最初に第1アンテナ→その後第2アンテナという、実際の探索挙動に最も合致する態様でアンテナを切り替えるので、所定回数を適宜設定することで、最も無駄な時間の少ない効率的な物品探索作業を実現可能である。
本発明によれば、物品探索時の操作者の操作労力負担を低減し、利便性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のリーダを、書棚に収納されている書籍の探索に適用した場合の一例を表す説明図である。
図1において、書棚に備えられた各棚板210(図示は1つだけであるが、実際には複数段ある)に、複数の書籍212が縦置きで水平方向(図中の左右方向)に並べられて収納されている。それら書籍212の背表紙には、それぞれ無線タグTが同じ向きに(図示する例では各無線タグTがそれらの長手方向を上下方向に向けて)貼付されている。無線タグTには、情報を記憶するIC回路部150と情報を送受信するタグアンテナ151とを有する無線タグ回路素子To(後述の図5参照)が備えられている。
本実施形態の携帯型無線タグ通信装置であるリーダ100は、携帯型(いわゆるハンディタイプ)のものである。操作者がリーダ100を手に持って、例えば複数の書籍212が並べられている方向に略沿って移動させる(図1中矢印参照)ことで、無線タグ回路素子Toの情報を読み取ることにより、目的の書籍212を探索する。
図2に、上記リーダ100の概略構成を示す。リーダ100は、手で持つ棒状の把持部125(握持部)に扁平なリーダ本体部120を取り付けた形態をしている。
リーダ本体部120は、リーダモジュール113と、このリーダモジュール113と接続された第1アンテナ111とを備えている。把持部125は、リーダモジュール113と接続された第2アンテナ112を備えている。この第1アンテナ111と第2アンテナ112とは、互いに同一の周波数帯(例えばUHF帯)の異なる周波数により第1通信範囲Z1及び第2通信範囲Z2をそれぞれ形成して、無線タグTに備えられた上記無線タグ回路素子Toに対し無線通信を行うことにより、無線タグ回路素子Toから情報を取得するものである。この第1及び第2アンテナ111,112のうち、第1アンテナ111は無線タグTの探索用アンテナであり、第2アンテナ112は第1アンテナ111によって探索済みの無線タグTを再度探索して探索リストから除外するためのリスト除外用アンテナである。
上記第1アンテナ111と第2アンテナ112とは、互いの第1通信範囲Z1及び第2通信範囲Z2が重ならないように別々に形成するために、例えば、送信出力、アンテナゲイン、メインローブ方向の少なくとも1つを互いに異ならせるようにしている。
この例では、第1アンテナ111としては、アンテナゲインの大きい平面パッチアンテナであるマイクロストリップアンテナを用い、本体部120のうちリーダモジュール113の裏面側に設けている。そして、第1アンテナ111は、この例では、一方側(図2(b)の下側)にマイクロストリップアンテナ素子を備え、他方側(図2(b)の上側)に地板を備えている。そして、マイクロストリップアンテナのアンテナ素子側への指向性を利用し、図2(b)に模式的に示すように、第1通信範囲Z1がリーダ1の本体部120の裏面側(図2(b)中下側)に大きく膨出する形状に形成されるようにしている。
一方、第2アンテナ112は、この例では、比較的アンテナゲインの小さい小型のヘリカルアンテナを用い、把持部125の表面側(図2(b)中上側)のリーダモジュール113に近い位置に設けている。これにより、第2アンテナ112は、第1アンテナ111の第1通信範囲Z1よりも小さい、第2通信範囲Z2を容易に形成でき、さらに第2通信範囲Z2が把持部125の表面側から上方に(すなわち操作者側に)小さく膨出する形状に形成されるようにしている(把持部125を挟んで第1通信範囲Z1とは反対側となっている)。なお、ヘリカルアンテナとしては、例えば特開平9−130112号に開示のものを使用することができる。
図3(a)はリーダ100の機能的構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図3(a)に示すように、リーダ100は、通信対象である上記無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により信号の授受を行う上記第1アンテナ111と、各種情報の表示を行う表示部121と、各種操作入力を行う操作部122と、報知手段としての「ピピッ」というアラームを発するスピーカ123(なお、報知手段としては光の点滅ランプや振動用モータを用いてもよい)と、通信対象である上記無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により信号の授受を行う上記第2アンテナ112と、これら第1又は第2アンテナ111,112を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へUHF帯の周波数を用いた無線通信によりアクセスするとともに、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路131と、この高周波回路131と上記第1及び第2アンテナ111,112との接続を切り替えるアンテナスイッチ回路132(アンテナ切替手段)と、探索対象物品である各書籍212と無線タグ回路素子ToのタグID(タグ識別情報)とを関連付けた探索リスト(後述の図7参照)等が記憶されるメモリ134(リスト記憶手段。例えばROMやRAM、ハードディスク等)と、上記高周波回路131及びアンテナスイッチ回路132を含むリーダ100全体の制御を行う制御回路133と、上記制御回路133及び上記表示部121等に電力を供給する充電池136と、後述のクレードル200が有するコネクタ201と接続可能なコネクタ141とを有する。
リーダ100は、図3(b)に示すように、クレードル200に装着可能に構成されている。この装着状態では、クレードル200のコネクタ201は、ネットワークNWを介してデータベース300と接続され、これによってリーダ100は、上記ネットワークNWを介してデータベース300と接続される。この結果、制御回路133は、データベース300に記憶された、探索対象の書籍212と無線タグ回路素子ToのタグID(タグ識別情報)とを関連付けた探索リストとを取得し、上記メモリ134に記憶することができる。なお、リーダ100は無線LANを介してデータベース300と接続してもよい。
このとき、コネクタ201にはまた、外部電源400が接続されている。リーダ100をクレードル200に装着して、コネクタ141とコネクタ201とが接続されると、外部電源400の電力がコネクタ201,141を介してリーダ100に供給される。これにより、外部電源400の電力が充電池136に供給されて充電されるとともに、制御回路133や表示部121等にも電力が供給される。そして、リーダ100がクレードル200から取り外されると、図3(a)に示すように上記充電池136から制御回路133及び表示部121等に電力が供給される。
図4に、上記高周波回路131の詳細構成を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図4において、高周波回路131は、上記第1アンテナ111又は第2アンテナ112を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスするものであり、またリーダ100の制御回路133は無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための各種コマンドを生成するものである。
高周波回路131は、第1アンテナ111又は第2アンテナ112を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部142と、第1アンテナ111又は第2アンテナ112により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部143と、送受分離器144とから構成される。
送信部142は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部142は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子145Aと、制御回路133の制御により水晶振動子145Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)145B及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)145Cと、上記制御回路133から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路133からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路146(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路146により変調された変調波を増幅(この例では制御回路133からの「TX_PWR」信号によって増幅率が決定される増幅)して所望の質問波を生成する可変送信アンプ147とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯の周波数を用いており、上記可変送信アンプ147の出力は、送受分離器144を介し第1アンテナ111又は第2アンテナ112に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部143は、第1又は第2アンテナ111,112で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生させられた搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路148と、そのI相受信乗算回路148の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ149と、このI相バンドパスフィルタ149の出力を増幅するI相受信アンプ162と、このI相受信アンプ162の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ163と、上記第1又は第2アンテナ111,112で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生された後に移相器167により位相を90°遅らせた搬送波とを乗算するQ相受信乗算回路172と、そのQ相受信乗算回路172の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ173と、このQ相バンドパスフィルタ173の出力を増幅するQ相受信アンプ175と、このQ相受信アンプ175の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ176とを備えている。そして、上記I相リミッタ163から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ176から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路133に入力されて処理される。
また、I相受信アンプ162及びQ相受信アンプ175の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路178にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路133に入力されるようになっている。このようにして、リーダ100では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
アンテナスイッチ回路132は、例えば周知の高周波用FETやダイオードを用いたスイッチ回路であり、制御回路133からの制御信号により第1及び第2アンテナ111,112のいずれかを送受分離器144に(言い換えれば高周波回路131に)選択的に接続するものである。
図5は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図5において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにリーダ100の第1又は第2アンテナ111,112と非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介し上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記リーダ100の第1又は第2アンテナ111,112からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して、抽出したクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
以上において、本実施形態では、書籍212に設けた無線タグ回路素子ToのタグIDを探索リストから指定し、その無線タグ回路素子Toから無線通信により情報読み取りを行うことで、目的の書籍212を探索する。その探索の際、第1アンテナ111を用いた情報読み取り完了後、第1アンテナ111で探索の完了した書籍212についてさらに第2アンテナ112を用いて情報読み取りを行い、その情報読み取りが完了した時点で探索リストから上記指定したタグIDを削除する。以下、その制御内容について説明する。
図6に、リーダ100の制御回路133によって実行される制御手順を示す。制御回路133は、リーダ100の電源の投入後(又は例えば操作部122において無線タグ回路素子Toの読み取り処理を開始させる操作が行われると)、このフローを開始する(「START」位置)。
まずステップS5において、制御回路133は、探索対象と無線タグ回路素子Toとを関係付けた探索リストを取得する。具体的には、(リーダ100が上記クレードル200に装着された状態で)ネットワークNWを介し上記データベース300にアクセスし、探索対象となる物品(この例では書籍212)と、当該書籍212に貼付した無線タグ回路素子Toとを対照させた探索リスト(後述の図7参照)を取得する。
その後、ステップS10で、制御回路133は、上記取得した探索リスト中の各無線タグ回路素子ToのタグID(タグ識別情報)を特定する(後述の図7参照)。このタグIDの特定は、例えば表示部121に表示された、上記取得した探索リスト中の各無線タグ回路素子Toを、操作者が操作部122を用いて選択し、その選択に基づき実行される。
そして、ステップS15に移り、制御回路133は、アンテナスイッチ回路132に制御信号を出力し、高周波回路131と第1アンテナ111とが接続されるようにアンテナスイッチ回路132を切り替える。
上記の切り替えにより、第1アンテナ111を介した無線通信による探索作業(目的の書籍212に係る無線タグ回路素子Toの情報を読み取ることで、当該書籍212を見つけ出す)を実行することが可能となる。これに対応して、ステップS20において、制御回路133は、上記高周波回路131の送信部142に制御信号を送信し、水晶振動子145A、PLL145B、及びVCO145Cから搬送波を発生させ、制御信号に基づいて搬送波を変調・増幅させ、送受分離器144及び第1アンテナ111を介し、探索リストに含まれるタグIDを指定して、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対する読み取り信号を送信する。これにより、第1アンテナ111による第1通信範囲Z1内に位置する上記指定された無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、タグIDを含む無線タグ情報の読み取りを開始する。操作者は、リーダ100の把持部125を手で持ち、各書籍212の無線タグTが第1アンテナ111の第1通信範囲Z1側(本体部120の裏面側、図2(b)中下側)となるようにリーダ100をかざしつつ、リーダ100を書棚の棚210上の書籍212が並べられている方向に移動させ、上記読み取りを行わせる。
その後、ステップS25に移り、制御回路133は、第1アンテナ111を介した読み取りで上記無線タグ情報の読み取りが完了した(タグIDが取得された)か否かを判定する。上記読み取り信号を送信した無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信されず、判定が満たされない場合は、上記ステップS20に戻り、制御回路133は、所定のリトライ回数だけ読み取りの再試行(リトライ)を行う。これにより、応答信号を受信し、上記無線タグ情報の読み取が完了した(特定したタグIDが取得された)場合、つまり、リーダ100が目的の書籍212の存在を検出した場合には、判定が満たされてステップS30に移る。
ステップS30では、制御回路133は、スピーカ123に対し制御信号を出力し、操作者に対し第1アンテナ111を介した読み取りで上記特定したタグIDを取得した旨を「ピピッ」というアラーム音で報知する(なお、報知手段としてスピーカ123に代えて点滅ランプを設け、点滅ランプによる光の点滅によってタグIDを取得した旨を報知してもよい)。これにより、操作者は、目的の書籍212が近くにあることを知り、目的の書籍212を目視により探すことができる。
その後、ステップS35に移り、制御回路133は、上記第1アンテナ111を介した無線タグ情報の読み取り開始から(つまり上記高周波回路131を第1アンテナ111へ接続してから)所定時間t1が経過したか否かを判定する。第1アンテナ111を介した情報取得は、まだ見つかっていない無線タグ回路素子Toに対する探索であるため、この所定時間t1は比較的長い通信時間を(少なくとも後述の時間t2よりは長く)確保することが好ましい。時間t1が経過していない場合は、上記ステップS30に戻り、上記報知を繰り返す。
上記のようにして、目的の書籍212に係わるタグIDが取得され報知が行われた後、操作者が当該書籍212を発見したら、棚板210から取り出し(第2アンテナ112による情報読み取りを行わせるために)手元に持ってきて、無線タグTを第2アンテナ112の第2通信範囲Z2側(把持部125の表面側、図2(b)中上側)へかざすようにする。この書籍212の移動は、前述のように第1通信範囲Z1と第2通信範囲Z2とが把持部125を挟み反対側に位置することによって、操作者の自然な動作の流れの中で行うことができる。そして、これに応じて、制御回路133は、ステップS40において、アンテナスイッチ回路132に制御信号を出力し、高周波回路131と第2アンテナ112とが接続されるようにアンテナスイッチ回路132を切り替える。さらに、ステップS45で、制御回路133は、上記ステップS20と同様、高周波回路131でUHF帯の周波数(上記ステップS20とは異なるものとしてもよい)の搬送波を発生し、変調・増幅後、送受分離器144及び第2アンテナ112を介し、上記ステップS25で取得に成功したタグIDを指定して、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対する読み取り信号を送信する。これにより、第2アンテナ112による第2通信範囲Z2内に位置する、上記指定されたタグIDの無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、タグIDを含む無線タグ情報の読み取りを行わせる。
その後、ステップS50において、制御回路133は、上記ステップS25と同様、第2アンテナ112を介した読み取りで上記無線タグ情報の読み取りが完了した(タグIDが取得された)か否かを判定する。前述したように、操作者が、目的の書籍212を手元に持ってきて第2アンテナ112の第2通信範囲Z2内に位置させていれば、無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信され、判定が満たされる。判定が満たされた場合は、ステップS85に移り、判定が満たされない場合は、ステップS55に移る。
上記ステップS85では、上記ステップS25(及び上記ステップS50)での読み取りで取得したタグIDを探索リストから削除する。これにより、無線タグ回路素子Toから、当該タグIDの無線タグ回路素子Toからの情報の読み取りが自動的に停止される。
一方、ステップS55では、制御回路133は、第2アンテナ112を介した無線タグ情報の読み取り開始から(つまり上記高周波回路131を第2アンテナ112へ接続してから)所定時間t2が経過したか否かを判定する。第2アンテナ112を介した情報取得は、既に第1アンテナ111を介した読み取りによりタグIDが取得され、操作者が対応する目的の書籍212をかざし無線タグTを読み取らせるための処理であるため、この所定時間t2はそれほど長い通信時間とする必要はない(少なくとも前述の時間t1よりは短くてよい)。時間t2が経過しておらず、判定が満たされない場合は、上記ステップS45に戻り、上記ステップS45→ステップS50→ステップS55→ステップS45→…の手順を繰り返す。ステップS55で、所定時間t2が経過し、判定が満たされた場合は、ステップS60に移る。
ステップS60では、制御回路133は、アンテナスイッチ回路132に制御信号を出力し、高周波回路131と第1アンテナ112とが再度接続されるようにアンテナスイッチ回路132を切り替える。その後、ステップS65に移り、上記ステップS20と同様、目的とする書籍212に対応した上記タグIDを指定して、第1アンテナ112を介した無線タグ情報の読み取りを行わせる。
その後、ステップS70で、上記ステップS65での第1アンテナ111を介した読み取りで無線タグ情報の読み取りが完了したか否かを判定し、判定が満たされない場合はステップS80に移り、再度第1アンテナ111を介した情報の読み取り開始後、時間t1を経過したか否かを判定する。ステップS80の判定が満たされない場合は、上記ステップS65に戻り、同様の手順を繰り返す。ステップS80の判定が満たされた場合は、上記ステップS40に移り、上記ステップS40→ステップS45→上記ステップS50→…以下の手順を行う。
上記ステップS70で判定が満たされた場合は、ステップS75に移り、スピーカ123により、操作者に対し第1アンテナ111を介した読み取りでタグIDを取得した旨を報知する。その後、上記ステップS40に移り、同様の手順を繰り返す。
次のステップS90は、探索リスト中にタグIDが残存しているか否かを判定し、タグIDが残存している場合は、判定が満たされず、ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返すことで残りの探索対象の書籍212について上記と同様にタグIDを指定して探索を行う。これにより、探索リスト内にまだ探索対象の別の無線タグ回路素子ToのタグIDが(未削除状態で)残っている場合には、自動的に(あるいはステップS10での操作者による適宜の確認操作等を介し)その残ったタグIDを適宜の順番で特定し、以降、同様の制御を行う。ステップS90においてタグIDが残存していない場合は判定が満たされ、本フローを終了する。
上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
以上において、ステップS15、ステップS40、及びステップS60の各手順が、各請求項記載の切替制御手段として機能する。また、ステップS20及びステップS65の各手順が第1情報取得手段を構成し、ステップS45の手順が第2情報取得手段を構成する。ステップS85の手順が削除処理手段を構成する。
図7に、上記リーダ100による探索を行ったときの探索リストのデータ内容の変遷を概念的に示す。
図7において、この例では、リーダ100のメモリ134又はデータベース300から探索リストを取得した段階では、探索対象である「書籍No.1」「書籍No.2」「書籍No.3」「書籍No.4」と、各書籍の無線タグ回路素子ToのタグID(合計4つ)とが、それぞれ関連付けてリスト化されている(図7(a))。そして、操作者が、最初に書籍No.2に係わるタグIDを指定してリーダ100を用い第1アンテナ111により探索を行い、タグIDが取得されて当該書籍No.2を目視で発見し、書籍No.2を手にして第2アンテナ112によりタグIDを再度リーダ100に取得させると、探索リストから書籍No.2に対応する無線タグ回路素子ToのタグIDを含む欄が削除される(図7(b))。この結果、探索対象としてリストに残ったのは、「書籍No.1」「書籍No.3」「書籍No.4」と、各書籍の無線タグ回路素子ToのタグID(合計3つ)となる。
次に、上記同様、操作者が、書籍No.3に係わるタグIDを指定して探索を行い、タグIDが取得されて当該書籍No.2を目視で発見し、書籍No.2を手にして第2アンテナ112によりタグIDを再度取得させると、探索リストから書籍No.3に対応するタグIDを含む欄が削除される(図7(c))。さらに同様にして、書籍No.1に係るタグIDを指定して探索し発見後、書籍No.1に係るタグIDを再度取得させると、探索リストから書籍No.1に対応するタグIDを含む欄が削除される(図7(d))。このように、本実施形態のリーダ100では、探索対象の書籍を入手するたびに、探索リストに対し対応の無線タグ回路素子ToのタグIDの削除が行われる。
以上説明したように、本実施形態のリーダ100においては、第1通信範囲Z1を形成する第1アンテナ111と、第2通信範囲Z2を形成する第2アンテナ112とが設けられている。そして、第1アンテナ111を介した最初の探索により目的とする書籍212に係る無線タグ回路素子ToのタグIDを取得して情報読み取りを行い、タグIDの取得に成功したら(ステップS25)、アンテナスイッチ回路132で第2アンテナ112へと切り替える(ステップS40)。そして、上記取得に成功したタグIDを再度指定して無線タグ回路素子Toに対し情報読み取りを行い、タグIDの取得に成功したら(ステップS50)、メモリ134の探索リストから、その取得できたタグIDを削除する(ステップS85)。
以上の結果、前述したように、操作者は、リーダ100の裏面側に生成した第1通信範囲Z1を用いた情報取得により探索対象の書籍212を目視で発見し、手に取った後、その書籍212をリーダ100を持つ操作者の手元側の第2通信範囲Z2内に位置させて情報取得を行わせるだけで、対応するタグIDをリストから削除することができる。したがって、第1通信範囲Z1での情報取得→第2通信範囲Z2での情報取得の順で情報読み取りを行わせるだけで、発見した書籍212に係わる情報取得の停止のための操作を操作者がいちいち行う必要がなくなる。この結果、物品探索時の操作者の操作労力負担を大きく低減することができる。
このとき、上記操作者の操作労力負担という観点からは、互いに別々の周波数帯を用いる2種類の無線タグ回路素子Toを書籍212に設け、一方の周波数帯に対応した1つのアンテナによる情報読み取り→他方の周波数帯に対応した別のアンテナによる情報読み取り、という手法とすることも考えられる。しかしながら、この場合、通信対象となる無線タグ回路素子Toにおいて2つの周波数帯に対応した構成を設ける必要があり、無線タグ回路素子Toの構成の複雑化や大型化、高コスト化を招く。あるいは、2つの周波数それぞれに対応した2個の無線タグ回路素子Toを1組とする場合には、それらのタグIDを関連付けて管理する必要が生じる。これに対し、本実施形態では、第1アンテナ111と第2アンテナ112とで共通の周波数帯(例えばUHF帯)を用いることにより、上記の弊害を回避し、無線タグ回路素子Toの構成の簡素化・小型化・低コスト化や、管理性の向上を図ることができる効果がある。
特に、本実施形態では、第1アンテナ111及び第2アンテナ112は、互いに重ならない第1通信範囲Z1及び第2通信範囲Z2をそれぞれ形成するように、配置されている。このように第1通信範囲Z1と第2通信範囲Z2とを、重複しないようにすることで、通信干渉や混信の発生を確実に防止することができる。このとき、図2に示したように、第1アンテナ111と第2アンテナ112とを、互いに所定距離だけ離隔して配置する手法でもよいし、あるいは、互いの間に適宜の遮蔽部材を介在配置することで互いに重ならない第1通信範囲Z1及び第2通信範囲Z2を形成するようにしてもよい。このように2つのアンテナの間に電波遮蔽機能を備えた遮蔽部材を設ける場合、第1通信範囲Z1と第2通信範囲Z2とを遮断できるので、互いに重ならない別々の第1通信範囲Z1と第2通信範囲Z2を容易にかつ確実に実現できる。
また、本実施形態では特に、第1アンテナ111を介し無線タグ回路素子Toからの情報取得が完了したときに、スピーカ123(あるいは点滅ランプや振動モータ)で操作者に対し報知を行う。これにより、第1アンテナ111を介しての情報取得が成功したことを例えば音や光、振動で確実に操作者に報知でき、またこのような報知が行われる場合であっても、第2アンテナ112により情報取得が完了すると(対応するタグIDが検索リストから削除されるので)それ以降は上記報知を自動停止することができる。
また、本実施形態では特に、第1アンテナ111又は第2アンテナ112を介して情報取得を行うための問いかけ信号を生成する共通の高周波回路131を設け、その共通の高周波回路131をそれら第1アンテナ111又は第2アンテナ112のいずれかにアンテナスイッチ回路132で選択的に接続する。
このように高周波回路132を共通化することにより、別々の回路を設ける場合に比べ、リーダ100の装置全体の小型化やコスト低減を図ることができる。
また、本実施形態では特に、高周波回路131を第1アンテナ111に接続した状態で無線タグ回路素子Toからの情報の取得が完了したら(ステップS25)、時間の経過にしたがって、共通の高周波回路131を、第1アンテナ111及び第2アンテナ112に交互に切り替えて接続する(ステップS40、ステップS60)。
この結果、第1アンテナ111に切り替えられている間に情報取得が行われたら、第1アンテナ111を介した情報取得(ステップS65)と、第2アンテナ112を介した情報取得(ステップS45)とが、切り替えて実行される。したがって、上記第1アンテナ111を介した情報取得(ステップS20)に基づき操作者が探索対象の書籍212を見つけ出したら、第2アンテナ112に切り替えられる適宜のタイミング(ステップS40)を待って第2アンテナ112により情報取得を行わせることで、確実に当該無線タグ回路素子Toからの情報読み取りを停止することができる。また、第1アンテナ111で情報取得が行われた後(ステップS25)に第1及び第2アンテナ111,112の切り替え挙動に移行する(ステップS40以降)ことにより、最初から第1及び第2アンテナ111,112の切り替えを行う場合(後述の変形例を参照)よりも、無駄な切り替え時間を少なくすることができる。
また、本実施形態では特に、アンテナスイッチ回路132は、共通の高周波回路131を第1アンテナ111へ接続する時間t1が、第2アンテナ112へ接続する時間t2よりも長くなっている。前述したように、第1アンテナ111を介した情報取得は、まだ見つかっていない無線タグ回路素子Toに対する探索であるため比較的長い通信時間を確保するのが好ましく、第2アンテナ112を介した情報取得は、既に第1アンテナ111を介して情報が取得され、操作者が対応する書籍212を見つけた後の処理であるため、それほど長い通信時間は要しない。上記のように、第1アンテナ111への接続時間t1を第2アンテナ112への接続時間t2よりも長くすることで、効果的な時間分配によって効率のよい物品探索作業を行うことができる。
また、本実施形態では特に、第1アンテナ111及び第2アンテナ112は、共通の周波数帯として、UHF帯で無線通信を行っている。このように、通信距離を大きくとれるUHF帯を用いることにより、特に第1アンテナ111での情報取得を行うときに、比較的遠くから広い範囲にわたって探索を行うことができ、探索に適している。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)最初から第1アンテナ111及び第2アンテナ112を交互に切り替えて情報の読み取りを行う場合
上記実施形態では、最初に第1アンテナ111を介した情報の読み取りを行いタグIDの取得が完了したら、その後、第1アンテナ111及び第2アンテナ112を交互に切り替え、第2アンテナ112を介してタグIDの取得が完了した時点で無線タグ回路素子Toに対する情報取得を停止させたが、これに限られない。すなわち、最初から、第1アンテナ111及び第2アンテナ112を交互に切り替えて情報の読み取りを行いつつ、第1アンテナ111を介したタグIDの取得が完了した後、第2アンテナ112を介したタグIDの取得が完了した時点で、無線タグ回路素子Toに対する情報取得を停止させるようにしてもよい。
図8に、このような変形例のリーダ100の制御回路133によって実行される制御手順を示す。この図8は、上記実施形態の図6に相当する図である。
図8において、制御回路133は、リーダ100の電源の投入後(又は例えば操作部122において無線タグ回路素子Toの読み取り処理を開始させる操作が行われると)、このフローを開始する(「START]位置」)。
ステップS105、ステップS110、ステップS115、ステップS120、及びステップS125は、前述の図6のステップS5、ステップS10、ステップS15、ステップS120、及びステップS125とほぼ同一の手順である。すなわち、制御回路133は、探索対象と無線タグ回路素子Toとを関係付けた探索リストを取得し、その中から操作者の操作に基づいて探索対象の無線タグ回路素子Toを特定し、アンテナスイッチ回路132により高周波回路131と第1アンテナ111とを接続して、第1アンテナ111を介した無線通信により無線タグ回路素子Toの情報を読み取り、目的の書籍212を探索し、無線タグ情報の読み取りが完了したか否かを判定する。
ステップS125において、無線タグ情報の読み取りが完了した(すなわち特定したタグIDが取得された)場合は、判定が満たされてステップS130に移り、上記図6のステップS30と同様、スピーカ123又はランプ、振動モータにより、タグIDを取得した旨を報知する。その後、後述のステップS140に移る。
一方、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信されず、上記ステップS125の判定が満たされない場合は、ステップS135に移り、上記第1アンテナ111を介した無線タグ情報の読み取り開始後(上記高周波回路131を第1アンテナ111へ接続した後)、所定時間t3が経過したか否かを判定する。この時間t3も、上記実施形態の時間t1と同様、比較的長い通信時間を確保する時間とすることが好ましい。時間t3が経過していない場合は、ステップS135の判定が満たされず、上記ステップS120に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、ステップS135で、所定時間t3を経過し、判定が満たされた場合は、ステップS140に移る。
ステップS140、ステップS145、ステップS150は、上記図6のステップS40、ステップS45、ステップS50とほぼ同一の手順である。すなわち、制御回路133は、高周波回路131と第2アンテナ112とを接続し、第2アンテナ112を介し、上記第1アンテナ111を介し取得に成功したタグIDを再度指定して情報の読み取りを行い、その読み取りが完了した(タグIDが取得された)か否かを判定する。
ステップS150において、上記ステップS50と同様、操作者が目的の書籍212を手元に持ってきて第2アンテナ112にかざすと判定が満たされ、ステップS160に移る。ステップS150の判定が満たされない場合は、ステップS155に移る。
ステップS155では、制御回路133は、第2アンテナ112を介した情報の読み取り開始後(高周波回路131を第2アンテナ112へ接続した後)、所定時間t4が経過したか否かを判定する。この時間t4は、上記時間t2と同様、それほど長い通信時間は要しない。所定時間t4が経過しておらず、判定が満たされない場合は、上記ステップS145に戻り、同様の手順を繰り返す。ステップS155で、所定時間t4が経過し、判定が満たされた場合は、上記ステップS110に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS160では、図6の上記ステップS85と同様、上記ステップS125(及び上記ステップS145)での無線タグ情報の読み取りで取得したタグIDを探索リストから削除する。これにより、無線タグ回路素子Toからの情報の読み取りが自動的に停止される。
その後、ステップS165において、図6のステップS90と同様、探索リスト中にタグIDが残存しているか否かを判定し、タグIDが残存している場合は、ステップS165の判定が満たされ、ステップS110に戻り、残りの探索対象の書籍212について上記と同様にタグIDを指定して探索を行う。タグIDが残存していない場合は、ステップS165の判定が満たされず、本フローを終了する。
上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
以上において、ステップS115、及びステップS140の各手順が、各請求項記載の切替制御手段として機能する。また、ステップS120の手順が第1情報取得手段として機能し、ステップS145の手順が第2情報取得手段として機能し、ステップS160の手順が削除処理手段として機能する。
本変形例においても、上記実施形態と同様、物品探索時の操作者の操作労力負担を大きく低減できる効果を得る。また、アンテナスイッチ回路132は、時間の経過にしたがって、共通の高周波回路131を、第1アンテナ111及び第2アンテナ112に交互に切り替えて接続する(ステップS115、ステップS140)。
このように単純な第1アンテナ111と第2アンテナ112との切替とすることにより、制御をシンプルにすることができるとともに、第2アンテナ112を介し第2アンテナ112での情報取得を開始した後、何らかの理由でもう一度第1アンテナ111での情報取得からやり直したい場合でも、容易に復帰することができる。
(2)その他
さらに、本発明は、上記以外の変形も可能である。例えば、上記実施形態において、共通の高周波回路131を第1アンテナ111に接続した状態で、探索目的の書籍212に係る無線タグ回路素子Toからの情報の取得を所定回数(例えば100回)だけ繰り返し行ったら、共通の高周波回路131を第2アンテナ112に接続するように切り替える(以降、アンテナの切替は行わない)ようにしてもよい。
本変形例においても、上記実施形態と同様、物品探索時の操作者の操作労力負担を大きく低減できる効果を得る。またこの場合、最初に第1アンテナ111、その後第2アンテナ112という、実際の探索挙動に最も合致する態様でアンテナを切り替えるので、所定回数を適宜設定することで、最も無駄な時間の少ない効率的な物品探索作業を実現可能である。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の実施形態のリーダを書棚に収納されている書籍の探索に適用した場合の一例を表す図である。 リーダの概要を示す図である。 リーダの機能的構成を表す機能ブロック図である。 高周波回路の詳細構成を表す機能ブロック図である。 無線タグに備えられた無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。 リーダの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 リーダによる探索を行ったときの探索リストのデータ内容の変遷を概念的に表わす図である。 最初から第1アンテナ及び第2アンテナを交互に切り替えて情報の読み取りを行う変形例におけるリーダの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
符号の説明
100 リーダ(携帯型無線タグ通信装置)
111 第1アンテナ
112 第2アンテナ
123 スピーカ(報知手段)
132 アンテナスイッチ回路(アンテナ切替手段)
133 制御回路
134 メモリ(リスト記憶手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
212 書籍(物品)
300 データベース(リスト記憶手段)
To 無線タグ回路素子
Z1 第1通信範囲
Z2 第2通信範囲





Claims (12)

  1. 情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、無線通信を行う携帯型無線タグ通信装置であって、
    前記無線タグ回路素子に対し無線通信を行うとともに、第1通信範囲を形成する第1アンテナと、
    前記第1アンテナと共通の周波数帯で前記無線タグ回路素子に対し無線通信を行うとともに、前記第1通信範囲とは異なる第2通信範囲を形成する第2アンテナと、
    探索対象となる少なくとも1つの前記無線タグ回路素子のタグ識別情報を含むリストを記憶するリスト記憶手段と、
    前記リスト記憶手段に記憶された前記リストに含まれるタグ識別情報を指定し、前記第1アンテナの前記第1通信範囲に位置する前記指定された前記無線タグ回路素子の前記IC回路部から、情報を取得する第1情報取得手段と、
    前記第1情報取得手段での情報取得が完了した後、当該取得された情報に含まれる前記タグ識別情報を指定し、前記第2アンテナの前記第2通信範囲に位置する前記指定された前記無線タグ回路素子の前記IC回路部から、情報を取得する第2情報取得手段と、
    前記無線通信を行う際に、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナのいずれか一方を選択的に使用するように切り替えるアンテナ切替手段と、
    前記第2情報取得手段での前記情報取得が完了したら、対応する前記タグ識別情報を、前記リスト記憶手段に記憶された前記リストから削除処理する削除処理手段と
    を有することを特徴とする携帯型無線タグ通信装置。
  2. 前記第2情報取得手段が前記情報取得を完了し前記削除処理手段が対応する前記タグ識別情報の削除を完了したら、前記第1情報取得手段は、当該削除したタグ識別情報とは別の、前記リストに含まれる前記タグ識別情報を指定して前記第1アンテナを介し情報の取得を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯型無線タグ通信装置。
  3. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、
    送信出力、アンテナゲイン、メインローブ方向の少なくとも1つが互いに異なることにより、互いに別々の前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の携帯型無線タグ通信装置。
  4. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、
    互いに重ならない前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成するように、配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
  5. 携帯するために操作者が握る握持部を有し、
    前記第2アンテナは、
    前記第2通信範囲が前記握持部の前記操作者側に形成されるように、配置されており、
    前記第1アンテナは、
    前記第1通信範囲が前記握持部を挟んで前記第2通信範囲と反対側に形成されるように、配置されている
    ことを特徴とする請求項4記載の携帯型無線タグ通信装置。
  6. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、
    互いに所定距離だけ離隔して配置されるか、互いの間に遮蔽部材を介在配置することにより、互いに重ならない前記第1通信範囲及び前記第2通信範囲をそれぞれ形成する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の携帯型無線タグ通信装置。
  7. 前記第1アンテナを介し前記第1情報取得手段で前記情報取得が完了したときに所定の報知を行う報知手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
  8. 前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段で情報取得を行うための問いかけ信号を生成する共通の高周波回路を有し、
    前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナのいずれかに選択的に接続するように、前記アンテナ切替手段を制御する切替制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
  9. 前記切替制御手段は、
    時間の経過にしたがって、前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナに交互に自動で切り替えて接続するように、前記アンテナ切替手段を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の携帯型無線タグ通信装置。
  10. 前記切替制御手段は、
    前記共通の高周波回路を前記第1アンテナに接続した状態で、前記第1情報取得手段による前記情報の取得が完了したら、時間の経過にしたがって、前記共通の高周波回路を、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナに交互に切り替えて接続するように、前記アンテナ切替手段を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の携帯型無線タグ通信装置。
  11. 前記切替制御手段は、
    前記共通の高周波回路の前記第1アンテナへ接続する時間が、前記共通の高周波回路の前記第2アンテナへ接続する時間よりも長くして切り替えを行うように、前記アンテナ切替手段を制御する
    ことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
  12. 前記切替制御手段は、
    前記共通の高周波回路を前記第1アンテナに接続した状態で、前記第1情報取得手段による前記情報の取得を所定回数だけ繰り返し行ったら、前記共通の高周波回路を前記第2アンテナに接続するように切り替えるように、前記アンテナ切替手段を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の携帯型無線タグ通信装置。
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