JP5071668B2 - アルミニウム膜形成用組成物及びアルミニウム膜の形成方法 - Google Patents

アルミニウム膜形成用組成物及びアルミニウム膜の形成方法 Download PDF

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本発明は、アルミニウム膜形成用組成物及びアルミニウム膜の形成方法に関する。さらに詳しくは、保存安定性に優れる塗布型のアルミニウム膜形成用組成物及び該組成物を用いて塗布法により安価且つ簡易にアルミニウム膜を形成することができる方法に関する。
金属アルミニウム材料は、その高い導電性と高い光学特性のため、DRAMに代表される半導体デバイスの電極配線用途や光学装置の反射膜用途等に広く用いられている。アルミニウム膜の形成には、スパッタ法、蒸着法、化学気相成長法等の方法を用いることがこれまでの主流であった(特許文献1及び非特許文献1参照)。しかし、これらの方法は、真空チャンバーや高圧電流装置等高価且つ重厚長大な装置を必要とするため高いコストがかかり、また大型の基板への適用が困難であるため、工業上不利である。更に近年、半導体デバイスが微細化しあるいは光学装置が形状が複雑化する傾向にあり、かかる微細化した半導体デバイス又は複雑化した光学装置におけるアルミニウム膜の形成を従来知られている手法により行なうと、形成されるアルミニウム膜に欠陥が発生したりステップカバレージ性が不足する場合があり、問題となっている。
これに対し最近、アルミニウム化合物、あるいはアミン錯体と水素化アルミニウムとの錯体を、アルミニウム前駆体として用いた塗布型の組成物によるアルミニウム膜の形成方法が提案された(特許文献2及び3参照)。これらの技術は、高価な装置を必要としないため成膜コストが低廉であり、アスペクト比の高いトレンチを有する基体に対しても良好なステップカバレッジ性を示す優れた技術である。しかしながら、これらの前駆体は長期保存安定性が不十分である場合があり、更なる改良が望まれている。さらに、これらの錯体は、雰囲気中に微量の酸素が存在するに過ぎない場合にもこれと反応して劣化する場合があるため、厳密に酸素を除去した雰囲気下(例えば酸素濃度5ppm以下)における取り扱いが要請されることとなる。工業的規模で酸素を厳密に含有しない雰囲気を調製することは、論理的には可能であるが、コスト面の問題を生ずるなど困難が多い。そのため、ラフな不活性雰囲気下(例えば酸素濃度100ppm程度)でも取り扱いうるアルミニウム膜形成用組成物が望まれているが、そのような組成物は未だ知られていない。
特開2000−86673号公報 特開2002−338891号公報 特開2006−237392号公報 はじめての半導体プロセス、前田和夫著、工業調査会、232−239ページ J.K.Ruffら、J.Amer.Chem.Soc.、82巻、2141ページ、1960年、 G.W.Fraserら、J.Chem.Soc.、3742ページ、1963年 J.L.Atwoodら、J.Amer.Chem.Soc.、113巻、8133ページ、1991年
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は長期保存安定性及びラフな不活性雰囲気下における取り扱い性に優れる塗布型のアルミニウム膜形成用組成物及び該組成物を用いて塗布法により安価且つ簡易にアルミニウム膜を形成する方法を提供することにある。
本発明によれば、本発明の上記目的は、第一に、
下記式(1)で表される錯体及び下記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも一種を含有するアルミニウム膜形成用組成物によって達成される。
Figure 0005071668
(式(1)中のR並びに式(2)中のR及びRは、それぞれ独立に、炭素数9〜20のアルキル基、アルケニル基若しくはアルキニル基又は炭素数7〜20の脂環式基であり、式(1)中のR及びR並びに式(2)中のR、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基若しくはアルキニル基又は炭素数3〜20の脂環式基である。)
本発明の上記目的は、第二に、
基体上に上記のアルミニウム膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に加熱及び光照射のうちの少なくとも一種の処理を施すアルミニウム膜の形成方法によって達成される。
本発明により、工業的に有利な長期保存安定性及びラフな不活性雰囲気下における取り扱い性に優れるアルミニウム膜形成用組成物及び該組成物を用いた塗布法による簡易なアルミニウム膜の形成方法が提供される。本発明のアルミニウム膜の形成方法は、大型の基体への適用も容易であり、コストの低廉化にも資する。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物は、上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも一種を含有する。両錯体の混合比率は問わないが、上記式(1)で表される錯体の含有量Nと上記式(2)で表される錯体の含有量Nとが、N:N=100:0〜30:70となることが好ましく、N:N=100:0〜50:50となることがより好ましい。
上記式(1)で表される錯体は、水素化アルミニウムと下記式(1’)
NR (1’)
(式(3)中、R、R及びRはそれぞれ上記式(1)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物との錯体である。
上記式(2)で表される錯体は、水素化アルミニウムと下記式(2’−1)
NR (2’−1)
(式(2’−1)中、R、R及びRはそれぞれ上記式(2)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物及び下記式(2’−2)
NR (2’−2)
(式(2’−2)中、R、R及びRはそれぞれ上記式(2)におけるのと同じ意味である。)
で表される化合物との錯体である。上記式(2’−1)で表される化合物と上記式(2’−2)で表される化合物とは同一種の化合物であっても、異なる種類の化合物であってもよいが、同一の化合物であることが好ましい。また、本発明のアルミニウム膜形成用組成物が上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体の双方を含有するものである場合、上記式(1’)で表される化合物、上記式(2’−1)で表される化合物及び上記式(2’−2)で表される化合物は、それぞれ同一であっても互いに異なっていてもよいが、いずれも同一種類の化合物であることが好ましい。
上記の水素化アルミニウム(しばしば慣用的に「アラン」と呼ばれる。)は、アルミニウムと水素原子からなる化合物であり、一般的にはAlHで表される。
上記式(1)におけるR(すなわち上記式(1’)におけるR)、上記式(2)におけるR及びR(すなわち上記式(2’−1)におけるR及び上記式(2’−2)におけるR)の炭素数9〜20のアルキル基としては、例えばイソオクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、2−エチル−ヘプチル基、2−エチル−デシル基、2.6.10.14−テトラメチルヘキサデカニル基等を;
炭素数9〜20のアルケニル基としては、例えば2−メチル−オクタ−2−エニル基、n−ノナ−1−エニル基、n−デカ−1−エニル基、n−ドデカ−1−エニル基、2−エチル−ヘプタ−1−エニル基、2−エチル−デカ−1−エニル基、n−オクタデカ−9−エニル基、2,6−ジメチルデカ−2,6−ジエニル基等を;
炭素数9〜20のアルキニル基としては、例えばn−ノナ−1−イニル基、n−デカ−1−イニル基、n−ドデカ−1−イニル基等を、それぞれ挙げることができる。
炭素数7〜20の脂環式基としては、単環式の基、架橋環式の基等を挙げることができる。単環式の基としては、例えばシクロヘキシル基、2−シクロヘキシニル基、シクロヘキシルエチル基、2−シクロヘキシニルエチル基、シクロへプチル基、2−シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−シクロオクチル基、シクロオクチルエチル基、2−シクロオクチルエチル基、シクロノニル基、シクロドデシル基、シクロドデシルエチル基、シクロドデシルプロピル基等を;
架橋環式の基としては、例えば1−アダマンチル基、ノルボルネン基、ノルボルナジエニル基、ジシクロペンタジエニル基、イソピノカンフェリル基等を、それぞれ挙げることができる。
、R及びRとしては、炭素数12〜18のアルキル基又は炭素数7〜10の脂環式基が好ましく、炭素数12〜18のアルキル基又は炭素数7〜10の架橋環式基が好ましく、特にドデシル基、オクタデシル基、2,6−ジメチルデカ−2,6−ジエニル基、2−エチル−デシル基、2,6,10,14−テトラメチルヘキサデカニル基、シクロドデシルエチル基、シクロドデシルプロピル基、1−アダマンチル基又はイソピノカンフェニル基が好ましい。
上記式(1)におけるR及びR(すなわち上記式(1’)におけるR及びR)、上記式(2)におけるR、R、R及びR(すなわち上記式(2’−1)におけるR及びR並びに上記式(2’−2)におけるR及びR)の炭素数1〜20のアルキル基としては、例えばR、R及びRにおける炭素数9〜20のアルキル基として例示したもののほか、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を;
炭素数1〜20のアルケニル基としては、例えばR、R及びRにおける炭素数9〜20のアルケニル基として例示したもののほか、ビニル基、アリル基、クロチル基等を;
炭素数1〜20のアルキニル基としては、例えばR、R及びRにおける炭素数9〜20のアルキニル基として例示したもののほか、エチニル基、フェニルエチニル基等を;
炭素数3〜20の脂環式基としては、例えばR、R及びRにおける炭素数7〜20の脂環式基として例示したもののほか、シクロヘキシル基等を、それぞれ挙げることができる。
、R、R、R、R及びRとしては、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記式(1’)、上記式(2’−1)又は上記式(2’−2)で表される化合物の具体例としては、例えばドデシルアミン、2,6−ジメチルデカ−2,6−ジエニルアミン(オレイルアミン)、2−エチル−デシルアミン、2,6,10,14−テトラメチルヘキサデカニルアミン(フチルアミン)、シクロドデシルエチルアミン、シクロドデシルプロピルアミン、1−アダマンチルアミン又はイソピノカンフェニルアミン等を挙げることができる。
上記式(1)又は上記式(2)で表される錯体は、公知の方法、例えば非特許文献2〜4等に記載された方法に準じて合成することができ、具体的には、例えば水素化リチウムアルミニウムと、上記式(1’)で表される化合物のハロゲン化水素酸塩又は上記式(2’−1)で表される化合物及び上記式(2’−2)で表される化合物のハロゲン化水素酸塩とを反応させることにより合成することができる。上記ハロゲン化水素酸塩が有するハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を挙げることができ、これらのうち塩素原子が好ましい。
上記の反応は、好ましくはエーテル溶媒又は炭化水素溶媒中で行なわれる。上記エーテル溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、フェントール、2−メチルフェントール、3−メチルフェントール、4−メチルフェントール、ベラトロール、2−エトキシアニソール、1,4−ジメトキシベンゼン等を挙げることができる。
上記炭化水素溶媒としては、脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素を挙げることができ、これらの具体例としては、脂肪族炭化水素として例えばn−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、n−オクタン等を;芳香族炭化水素として例えばベンゼン、トルエン、キシレン等を、それぞれ挙げることができる。
溶媒の使用量は、反応液中の溶媒以外の成分の合計重量が溶液の全重量に対して5〜70重量%となる量とすることが好ましい。
反応温度は、好ましくは−50〜50℃、より好ましくは−20〜30℃であり、反応時間は好ましくは0.5〜5時間、より好ましくは1〜3時間である。
このとき、溶媒及び反応温度を上記の範囲で適当に選択することにより、上記式(1)で表される錯体と上記式(2)で表される錯体との混合比を任意の割合とすることができる。例えば使用する溶媒の極性を高くするほど、あるいは反応温度を低くするほど、上記式(1)で表される錯体の生成割合を高くすることができる。一方、使用する溶媒の極性を低くするほど、あるいは反応温度を高くするほど、上記式(2)で表される錯体の生成割合を高くすることができる。従って、当業者であればかかる指針に基づいて、少しの予備実験により上記式(1)で表される錯体と上記式(2)で表される錯体とを上記の好ましい混合比で含有する反応溶液を容易に得ることができる。
<任意添加成分>
本発明のアルミニウム膜形成用組成物は、上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体を、好ましくは上記の混合比で含有してなるものであるが、必要に応じて任意添加成分を含有していてもよい。かかる任意添加成分としては、例えばチタン化合物等を挙げることができる。
上記チタン化合物としては、例えば下記式(3)〜(7)のそれぞれで表される化合物を挙げることができる。
Ti(OR10 (3)
(式(3)中、R10は炭素数1〜10のアルキル基若しくはハロゲン化アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基又はフェニル基若しくはハロゲン化フェニル基である。)
Ti(OR114−x (4)
(式(4)中、R11炭素数1〜10のアルキル基若しくはハロゲン化アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基又はフェニル基若しくはハロゲン化フェニル基であり、Lは式
Figure 0005071668
(ここで、R12及びR13は同一若しくは異なり、炭素数1〜10のアルキル基若しくはハロゲン化アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基又はフェニル基若しくはハロゲン化フェニル基である。)
で表される基であり、そしてxは0〜3の整数である。)
Ti(OR14(X)4−y (5)
(式(5)中、R14は炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基であり、Xはハロゲン原子であり、yは0〜3の整数である。)
Ti(NR15 (6)
(式(6)中、R15は炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基である。)
Ti(Cp)(Y)4−n (7)
(式(7)中、Cpはシクロペンタジエニル基であり、Yはハロゲン原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、nは1〜4の整数であり、Yが複数ある場合はそれぞれ同一であっても相異なっていてもよい。)
上記式(3)におけるR10及び上記式(4)におけるR11としては、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基又はトリフルオロメチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基又はフェニル基である。
上記式(4)中、LのR12及びR13のそれぞれは、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基又はトルフルオロメチル基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基又はトルフルオロメチル基である。
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えばチタニウムメトキシド、チタニウムエトキシド、チタニウム−n−プロポキシド、チタニウム−n−ノニルオキシド、チタニウムステアリルオキシド、チタニウムイソプロポキシド、チタニウム−n−ブトキシド、チタニウムイソブトキシド、チタニウム−t−ブトキシド、チタニウムトリメチルシロキシド、チタニウム−2−エチルヘキソオキシド、チタニウムメトキシプロポキシド、チタニウムフェノキシド、チタニウムメチルフェノキシド、チタニウムフルオロメトキシド及びチタニウムクロロフェノキシド等を挙げることができる。
上記式(4)で表されるチタン化合物の具体例としては、例えばテトラキス(ペンタ−2,4−ジケト)チタニウム、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタ−3,5−ジケト)チタニウム、テトラキス(1−エトキシブタン−1,3−ジケト)チタニウム、テトラキス(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロペンタ−2,4−ジケト)チタニウム、(2,2−ジメチルヘキサ−3,5−ジケト)チタニウム、ビス(ペンタ−2,4−ジケト)チタニウムジメトキシド、ビス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタ−3,5−ジケト)チタニウムジメトキシド、ビス(1−エトキシブタン−1,3−ジケト)チタニウムジメトキシド、ビス(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロペンタ−2,4−ジケト)チタニウムジメトキシド、(2,2−ジメチルヘキサ−3,5−ジケト)チタニウムジメトキシド、ビス(ペンタ−2,4−ジケト)チタニウムジi−プロポキシド、ビス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタ−3,5−ジケト)チタニウムジi−プロポキシド、ビス(1−エトキシブタン−1,3−ジケト)チタニウムジi−プロポキシド、ビス(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロペンタ−2,4−ジケト)チタニウムジi−プロポキシド、(2,2−ジメチルヘキサ−3,5−ジケト)チタニウムジi−プロポキシド等を挙げることができる。
上記式(5)におけるR14としては、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基又はt−ブチル基である。Xとしては塩素原子が好ましい。
上記式(5)で表される化合物の具体例としては、例えばトリメトキシチタニウムクロライド、トリエトキシチタニウムクロライド、トリ−n−プロポキシチタニウムクロライド、トリ−i−プロポキシチタニウムクロライド、トリ−n−ブトキシチタニウムクロライド、トリ−t−ブトキシチタニウムクロライド、トリイソステアロイルチタニウムクロライド、ジメトキシチタニウムジクロライド、ジエトキシチタニウムジクロライド、ジ−n−プロポキシチタニウムジクロライド、ジ−i−プロポキシチタニウムジクロライド、ジ−n−ブトキシチタニウムジクロライド、ジ−t−ブトキシチタニウムジクロライド、ジイソステアロイルチタニウムジクロライド、メトキシチタニウムトリクロライド、エトキシチタニウムトリクロライド、n−プロポキシチタニウムトリクロライド、i−プロポキシチタニウムトリクロライド、n−ブトキシチタニウムトリクロライド、t−ブトキシチタニウムトリクロライド、イソステアロイルチタニウムトリクロライド、チタニウムテトラクロライド等を挙げることができる。
上記式(6)におけるR15としては、好ましくはメチル基、エチル基、i−プロピル基、t-ブチル基又はフェニル基である。
上記式(6)で表される化合物の具体例としては、例えばテトラキス(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジ−t−ブトキシアミノ)チタニウム、テトラキス(ジ−i−プロポキシアミノ)チタニウム、テトラキス(ジフェニルアミノ)チタニウム等を挙げることができる。
上記式(7)におけるYとしては、好ましくは塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基又はフェニル基である。
上記式(7)で表される化合物の具体例としては、例えばジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムジブロマイド、シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、シクロペンタジエニルチタニウムトリブロマイド、ジシクロペンタジエニルジメチルチタニウム、ジシクロペンタジエニルジエチルチタニウム、ジシクロペンタジエニルジ−t−ブチルチタニウム、ジシクロペンタジエニルフェニルチタニウムクロライド、ジシクロペンタジエニルメチルチタニウムクロライド等を挙げることができる。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物におけるチタン化合物の使用割合は、上記式(1)で表される錯体、上記式(2)で表される錯体及びチタン化合物の合計に対して、好ましくは1モル%以下であり、より好ましくは0.00001〜0.1モル%であり、さらに好ましくは0.00005〜0.01モル%である。チタン化合物の使用割合をこの範囲とすることにより、良好な埋め込み性と、組成物の安定性を両立することができる。
<アルミニウム膜形成用組成物>
本発明のアルミニウム膜形成用組成物は、上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有し、場合により更に任意添加成分を含有し、好ましくはこれらを溶媒に溶解した溶液状の組成物として調製される。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物に使用される溶媒は、上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも1種並びに場合により使用される任意添加成分を溶解し、且つこれらと反応しないものであれば特に限定されない。かかる溶媒としては、例えば炭化水素溶媒、エーテル溶媒、その他の極性溶媒等を挙げることができる。
上記炭化水素溶媒としては、例えばn−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、n−オクタン、シクロオクタン、デカン、シクロデカン、ジシクロペンタジエンの水素化物、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワラン等を挙げることができる。
上記エーテル溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、フェントール、2−メチルフェントール、3−メチルフェントール、4−メチルフェントール、ベラトロール、2−エトキシアニソール、1,4−ジメトキシベンゼン等を挙げることができる。
上記極性溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム等を挙げることができる。
これら溶媒は単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらのうち、溶解性と得られる組成物溶液の安定性の点から炭化水素溶媒又は炭化水素溶媒とエーテル溶媒との混合溶媒を用いるのが好ましい。その際、炭化水素溶媒としては、例えばn−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、n−オクタン、ベンゼン、トルエン又はキシレンを使用することが好ましく、エーテル溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、フェントール、ベラトロール、2−エトキシアニソール又は1,4−ジメトキシベンゼンを使用することが好ましい。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物における溶媒を除いた成分の合計重量が
組成物の総重量に占める割合(以下、「固形分濃度」という。)は、形成すべきアルミニウム膜の膜厚に応じて適宜に設定される。例えばアルミニウム膜の膜厚が200nm未満の場合、固形分濃度は、好ましくは5〜55重量%であり、より好ましくは10〜50重量%である。アルミニウム膜の膜厚が200nm以上である場合の固形分濃度は、好ましくは55〜90重量%であり、より好ましくは70〜85重量%である。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物はその製造方法が特に限定されるものではない。
例えば上記のようにして得られた上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する反応溶液から副生物等の不溶物を除去した後の溶液をそのままアルミニウム膜形成用組成物として用いてもよいし、この不溶物除去後の反応溶液を更に所望の溶媒で溶媒置換した後に使用してもよい。あるいは、不溶物を除去した後の反応溶液から更に溶媒を除去した後に得られる上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を所望の溶媒に再溶解したものをアルミニウム膜形成用組成物として用いてもよい。
本発明のアルミニウム膜形成用組成物がチタン化合物を含有するものである場合、その製造にあたっては、例えば上記のようにして製造した上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する溶液に、攪拌しながら所定量のチタン化合物の溶液を添加して調製することができる。チタン化合物を添加するときの温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは5〜100℃である。添加にかける時間は、好ましくは0.1〜120分、より好ましくは0.2〜60分である。このような条件でチタン化合物を添加することにより、安定な組成物を得ることができる。
<アルミニウム膜の形成方法>
本発明のアルミニウム膜形成方法は、基体上に上記の如き本発明のアルミニウム膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に加熱及び光照射のうちの少なくとも一種の処理を施して基体上で上記塗膜をアルミニウム膜に変換することにより、アルミニウム膜を形成するものである。
上記基体を構成する材料の材質、形状等に特に制限はない。基体の材質は、塗膜のアルミニウム膜への変換工程に加熱処理を採用する場合にはその加熱処理に耐えられるものであることが好ましい。塗膜が形成される基体の形状は塊状、板状、フィルム形状等で特に制限されるものではなく、塗膜が形成される基体表面は平面でもよく段差のある非平面でもよい。基体の材質の具体例としては、例えばガラス、金属、プラスチック、セラミックス等を挙げることができる。ガラスとしては、例えば石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、ソーダガラス、鉛ガラス等が使用でき、金属としては、例えば金、銀、銅、ニッケル、シリコン、アルミニウム、鉄等の他ステンレス鋼等が使用できる。プラスチックとしては、例えばポリイミド、ポリエーテルスルホン等を挙げることができる。
本発明の方法に供される基体は、予めチタン、パラジウム及びアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも一種の金属原子を含む有機金属化合物を含有する溶液を塗布され、次いで加熱処理された下地膜を有するものであることができる。基体がこのような下地膜を有するものであることにより、かかる基体上へのアルミニウム膜の成膜性をより良好にすることができる。
上記チタン原子を含む有機金属化合物としては、例えばチタニウムアルコキシド、アミノ基を有するチタニウム化合物、チタニウムのβ−ジケトン錯体、シクロペンタジエニル基を有するチタニウム化合物、ハロゲン原子を有するチタニウム化合物等を挙げることができる。
上記パラジウム原子を含む有機金属化合物としては、例えばハロゲン原子を有するパラジウム錯体、パラジウムのアセテート、パラジウムのβ−ジケトン錯体、パラジウムと共役カルボニル基を有する化合物との錯体、パラジウムのホスフィン錯体等を挙げることができる。
上記アルミニウム原子を含む有機金属化合物は、アミン化合物と水素化アルミニウムとの錯体を除くものであり、例えばアルミニウムアルコキシド、アルミニウムアルキレート、アルミニウムのβ−ジケトン錯体等を挙げることができる。
かかる有機金属化合物の具体例としては、チタン原子を含む有機金属化合物として、例えば前記したアルミニウム膜形成用組成物が含有することができるチタン化合物として例示したものと同じチタン化合物を挙げることができる。
パラジウム原子を含む有機金属化合物のうち、ハロゲン原子を有するパラジウム錯体として、例えばアリルパラジウムクロライド、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等;
パラジウムのアセテートとして、例えばパラジウムアセテート等;
パラジウムのβ−ジケトン錯体として、例えばペンタン−2,4−ジオナトパラジウム、ヘキサフルオロペンタンジオナトパラジウム等;
パラジウムと共役カルボニル基を有する化合物との錯体として、例えばビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム等;
パラジウムのホスフィン錯体として、例えばビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムアセテート、ジアセテートビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィン)エタン]パラジウム、トランス−ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、トランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トランス−ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等を、それぞれ挙げることができる。
上記アルミニウム原子を含む有機金属化合物としては、アルミニウムアルコキシドとして、例えばアルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−t−ブトキシド、アルミニウムエトキシエトキシエトキシド、アルミニウムフェノキシド等;
アルミニウムアルキレートとして、例えばアルミニウムアセテート、アルミニウムアクリレート、アルミウムメタクリレート、アルミニウムシクロヘキサンブチレート等;
アルミニウムのβ−ジケトン錯体として、例えばペンタン−2,4−ジケトアルミニウム、ヘキサフルオロペンタン−2,4−ジケトアルミニウム、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジケトアルミニウム、ビス(エトキシブタン−1,3−ジケト)アルミニウムs−ブトキシド、(エトキシブタン−1,3−ジケト)アルミニウムジ−s−ブトキシド、(エトキシブタン−1,3−ジケト)アルミニウムジイソプロポキシド等を、それぞれ挙げることができる。
これらのうち、チタニウムイソプロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、ビス(エトキシブタン−1,3−ジケト)チタニウムジイソプロポキシド、テトラ(ペンタン−2,4−ジケト)チタニウム、ペンタン−2,4−ジケトパラジウム、ヘキサフルオロペンタン−2,4−ジケトパラジウム、ペンタン−2,4−ジケトアルミニウム又はヘキサフルオロペンタン−2,4−ジケトアルミニウムを用いるのが好ましい。
これらチタン、パラジウム及びアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも一種の金属原子を含む有機金属化合物の溶液に用いる溶媒としては、該有機金属化合物を溶解することができればいずれの溶媒も使用することができる。これら溶媒としては、例えばエーテル、エーテル基を有するエステル、炭化水素、アルコール、非プロトン性極性溶媒等及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
上記エーテルとしては、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等;
上記エーテル基を有するエステルとして例えばエチレングリコルモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−アセトキシ−1−メトキシプロパン等;
上記炭化水素として、例えばトルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカリン、テトラリン、デュレン等;
上記アルコールとして、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等;
上記非プロトン性極性溶媒として、例えばN−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホアミド、γ−ブチロラクトン等を、それぞれ挙げることができる。
有機金属化合物の溶液中の有機金属化合物の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。まお、この溶媒は、水や酸素を取り除いたものを用いることが望ましい。
これら有機金属化合物の溶液の基体への塗布は、例えばスピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ディップコート法、スプレー法、液滴吐出法等の適宜の方法により行うことができる。基体がトレンチ構造を有する場合、その開口幅が300nm以下であり、かつトレンチのアスペクト比が5以上の場合には、有機金属化合物の溶液を基体へ塗布した後に、基体をしばらくの間、塗布の際の環境圧力よりも低い圧力下に置くことでトレンチ内部により均一に有機金属化合物を塗布することができる。具体的手法としては、本有機金属化合物の溶液をトレンチ基体上に塗布時の圧力(以下、「第一圧力」という。)よりも小さい圧力下(以下、「第二圧力」という。)に基体を保持する。第二圧力は、第一圧力に対して、好ましくは1〜70%であり、より好ましくは10〜40%である。例えば、塗布時の圧力が1.01×10Pa(常圧)であった場合の第二圧力としては、好ましくは1.01×10〜7.09×10Paであり、より好ましくは1.01×10〜4.05×10Paである。基板を第二圧力下に保持する時間としては、好ましくは10秒〜10分であり、より好ましくは10秒〜1分である。基板を第二圧力に保持した後、好ましくは不活性気体を用いて圧力を戻した後、次の加熱工程に供されることとなるが、この圧力を減少し、同圧力で保持した後圧力を戻す一連の操作は、数回繰り返してもよい。第二圧力から第一圧力に戻すための昇圧時間としては、好ましくは3秒〜5分であり、より好ましくは5秒〜1分である。また、繰り返し回数としては、膜の均一性と作業性の双方の観点から10回以下が好ましく、作業性を優先させて5回以下がさらに好ましい。こうして形成された下地塗膜は、次いで加熱される。加熱温度は好ましくは30〜350℃であり、より好ましくは40〜300℃である。加熱時間は、好ましくは5〜90分であり、より好ましくは10〜60分である。この塗布工程から加熱工程終了までの周囲雰囲気は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスからなることが好ましい。さらに必要に応じて水素等の還元性ガスや、酸素等の酸化性ガスを混入した雰囲気で実施してもよい。
これら下地膜の厚さは、加熱後の膜厚として0.001〜5μmであることが好ましく、0.005〜0.5μmであることがより好ましい。
上記のような基体上に、上述のアルミニウム膜形成用組成物を塗布するに際しては、例えばスピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ディップコート法、スプレー法、液滴吐出法等の適宜の方法を用いることができる。これらの塗布工程では、基体上の形状、大きさ等により、基体の隅々にまでアルミニウム膜形成用組成物が行き亘るような塗布条件が採用される。例えば塗布法としてスピンコート法を採用する場合において、スピナーの回転数を、300〜2,500rpm、更に500〜2,000rpmとすることができる。また、基体がトレンチを有するものである場合には、有機金属化合物の溶液の塗布において上述した如き塗布後の環境圧力の変動を採用してもよい。
上記塗布工程の後、塗布したアルミニウム膜形成用組成物中に含有される溶媒等の低沸点成分を除去するために、加熱処理を行ってもよい。加熱する温度及び時間は、使用する溶媒の種類、沸点(蒸気圧)により異なるが、例えば100〜350℃において、5〜90分間とすることができる。このとき、系全体を減圧にすることで、溶媒の除去をより低温で行うこともできる。減圧下における加熱処理の条件は、好ましくは100〜250℃において、10〜60分間である。
次いで、上記の如くして形成された塗膜に対し、加熱及び光照射のうちの少なくとも一種の処理を施すことによって、塗膜がアルミニウム膜に変換され、基体上にアルミニウム膜が形成される。
上記加熱処理の温度は、60℃以上とするのが好ましく、70℃〜600℃とするのがより好ましい。さらに好ましくは100℃〜400℃である。加熱時間は、好ましくは30秒〜120分であり、より好ましくは1〜90分、更に好ましくは10〜60分である。
上記光処理に用いる光源としては、例えば水銀ランプ、重水素ランプ、希ガスの放電光、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、希ガスハロゲンエキシマレーザー等を挙げることができる。上記水銀ランプとしては、例えば低圧水銀ランプ又は高圧水銀ランプを挙げることができる。上記希ガスの放電光に用いる希ガスとしては、例えばアルゴン、クリプトン、キセノン等を挙げることができる。上記希ガスハロゲンエキシマレーザーに使用する希ガスハロゲンとしては、例えばXeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArCl等を挙げることができる。
これらの光源の出力としては、好ましくは10〜5,000Wであり、より好ましくは100〜1,000Wである。これらの光源の波長は特に限定されないが、好ましくは170nm〜600nmである。また、形成されるアルミニウム膜の膜質の点で、レーザー光の使用が特に好ましい。
上記塗布工程並びに加熱工程及び光照射工程を行う際の雰囲気は、不活性雰囲気又は還元性雰囲気であることが好ましい。不活性雰囲気は、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを使用することにより実現することができる。還元性雰囲気は、水素等の還元性ガスの使用又は還元性ガスと上記不活性ガスとを併用することにより実現することができる。
上記加熱処理及び光処理は、どちらか一方のみを行ってもよく、加熱処理及び光処理の双方を行ってもよい。加熱処理及び光処理の双方を行う場合には、その順番の前後は問わず、加熱処理及び光処理を同時に行ってもよい。これらのうち、加熱処理のみを行うか、加熱処理及び光処理の双方を行うことが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
以下の操作は、特に記した場合を除くほか、すべて乾燥窒素雰囲気下で実施した。また、用いた溶媒は、すべて事前にモレキュラーシーブス4A(ユニオン昭和(株)製)で脱水し、かつ窒素ガスをバブリングすることにより脱気した。
また、形成したアルミニウム膜に関する各測定は、それぞれ以下の機器を用いて行った。
比抵抗:ナプソン社製、探針抵抗率測定器、型式「RT−80/RG−80」
膜厚及び膜密度:フィリップス社製、斜入射X線分析装置、型式「X’Pert MRD」
ESCAスペクトル:日本電子(株)製、型式「JPS80」
反射率:(株)日立ハイテクノロジーズ製、分光光度計、型式「U−4100」
調製例1
<チタン化合物を含有する溶液の調製例>
シクロペンタジエニルチタニウムトリクロリド0.11gを30mLガラス容器に仕込み、ここへ4−メチルアニソールを加えて全量を25.00gとした。これを十分に攪拌した後、室温で4時間静置し、次いで孔径0.1μmのポリテトラフロロエチレン製メンブランフィルタ(Whatman Inc.製)を用いてろ過することにより、シクロペンタジエニルチタニウムトリクロリドを20μmol/g含有する溶液を調製した。
調製例2
<下地膜形成用組成物の調製>
ビス(ペンタ−2,4−ジケト)チタニウム(IV)ジイソプロポキシド0.30g及びテトラキス(ジメチルアミノ)チタニウム64μLを20mLガラス容器にとり、ここへ2−アセトキシ−1−メトキシプロパンを加えて全量を18.00gとした。混合物を充分に攪拌した後、室温で2時間静置した。次いでこれを孔径0.1μmのポリテトラフロロエチレン製メンブランフィルタ(Whatman Inc.製)を用いてろ過することにより、下地膜形成用組成物を調製した。
実施例1
<n−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体の合成>
500mLフラスコ中に濃度10重量%の塩酸150mL及びアセトン50gを仕込み、磁気攪拌子を用いてよく攪拌した。ここにn−ドデシルアミン20gをアセトン50gに溶解した溶液を15分かけて添加し、更に2時間室温にて攪拌した。その後反応溶液を分液漏斗を用いて100mLの水で2回洗浄した後、アドバンテック製セルロースろ紙(型番:21150)を用いてろ過した。ろ液は300mLナス型フラスコで受けた。ろ過終了後、ナス型フラスコに磁気攪拌子を入れ、三方コックを装着した。この三方コックを、トラップを介して真空ポンプに接続し、ナス型フラスコを50℃に加熱しながらマグネチックスターラによって回転数300rpmで攪拌しながら減圧にて溶媒及び水を除去することにより、白色固体粉末であるn−ドデシルアミン塩化水素酸塩12.0gを得た(収率50%)。この操作を上記スケールで繰り返すことにより、下記の工程における必要量を確保した。
磁気攪拌子を入れた200mLの三口フラスコ中に水素化リチウムアルミニウム3.80gを仕込んだ。三口フラスコの3つの接続口にはそれぞれ100mLの粉体添加用漏斗、窒素気流に接続した三方コック及びガラス栓を接続した。上記で合成したn−ドデシルアミン塩化水素酸塩30.0gを粉体添加用漏斗に仕込んだ後に、三口フラスコを三方コックを介して窒素シール下においた。
上記の三口フラスコにガラス製シリンジを用いてジエチルエーテル100mLを加えた。マグネチックスターラにより回転数1,000rpmで攪拌しながら、n−ドデシルアミン塩化水素酸塩を粉体添加用漏斗から10分間かけて三口フラスコ中に徐々に落とした後、更に2時間攪拌を継続した。
次いで、ポリテトラフロロエチレン製のチューブの先端に脱脂綿(日本薬局方脱脂綿)を詰めたものを用いて、反応混合物を圧送により別容器に取り出し、次いでポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)によりろ過した。ろ液は300mLナス型フラスコで受け、ろ過終了後にナス型フラスコ磁気攪拌子を入れ、三方コックを装着した。
この三方コックを、トラップを介して真空ポンプに接続し、マグネチックスターラによって回転数300rpmで攪拌しながら減圧にて溶媒を除去した。溶媒除去後、残存物をポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)を用いて濾過することにより、n−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体6.1gを、白色の固体として得た(収率28%)。この錯体のH−NMRを測定したところ、この錯体は一付加体(上記式(1)で表される錯体)のみからなるものであることがわかった。
<アルミニウム錯体を含有する溶液の調製>
上記で得たn−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体4.00gに4−メチルアニソールを加えて全量を8.00gとすることにより、n−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する無色透明の溶液を調製した。
<取り扱い安定性試験>
窒素雰囲気下において、上記で調製した溶液のうちの4mLを容量10mLのガラス製バイアルびんにとり、密栓した。このバイアルびんを空気中に取り出して開封して様子を観察した。開封状態で空気中に静置したところ、開封後30分が経過しても外観上変化がなく、無色透明のままであり、この溶液の空気中における取り扱いの安全性が確認された。
<アルミニウム膜の形成>
以下の操作はすべて酸素濃度5ppm以下の窒素雰囲気下で実施した。
(1)アルミニウム膜形成用組成物の調製
上記で調製したn−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する溶液の0.50mLをとり、これを室温下で撹拌しつつ、上記調製例1で調製したシクロペンタジエニルチタニウムトリクロリドを20μmol/g含有する溶液の27μLを加え、更に1分間撹拌を継続することにより、アルミニウム膜形成用組成物を調製した。
(2)シリコン基板への下地膜形成
シリコン基板をスピンコーターに装着し、この上に上記調製例2で調製した下地膜形成用組成物1mLを滴下し、回転数3,000rpmにて10秒間スピンした。次いでこのシリコン基板を温度150℃に設定したホットプレート上に載せて25分間加熱することにより、シリコン基板上に下地膜を形成した。
(3)アルミニウム膜の形成
上記下地膜を形成したシリコン基板をスピンコーターの装着し、この上に上記で調製したアルミニウム膜形成用組成物の全量を滴下し、回転数800rpmで10秒間スピンした。次いでこの基板を温度200℃に設定したホットプレート上に載せて10分間加熱し、その後更に400℃で30分間加熱することにより、基板表面に金属光沢を有する膜が形成された。この膜のESCAスペクトルを観察したところ、73.5eVにAl2pに帰属されるピークが観察され、この膜がアルミニウム膜であることが分かった。膜厚は190nm、比抵抗値は50.1μΩ・cm、540nm波長の光に対する反射率は45%であった。
実施例2
<1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体の合成>
磁気攪拌子を入れた200mLの三口フラスコ中に、水素化リチウムアルミニウム3.80gを仕込んだ。三口フラスコの3つの接続口にはそれぞれ100mLの粉体添加用漏斗、窒素気流に接続した吸引栓三方コック及びガラス栓を装着した。1−アダマンチルアミン塩化水素酸塩(アルドリッチ社製)25.0gを粉体添加用漏斗に仕込んだ後に、三口フラスコを吸引栓三方コックを介して窒素シール下においた。
上記三口フラスコに、ガラス製シリンジを用いてジエチルエーテル100mLを加えた。マグネチックスターラにより回転数1,000rpmで攪拌しながら、粉体添加用漏斗中の1−アダマンチルアミン塩化水素酸塩を10分間かけて三口フラスコ中に徐々に落とした後、更に2時間攪拌を継続した。
次いで、ポリテトラフロロエチレン製のチューブの先端に脱脂綿(日本薬局方脱脂綿)を詰めたものを用いて、反応混合物を圧送により別容器に取り出し、次いでポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)によりろ過した。ろ液は300mLナス型フラスコで受け、ろ過終了後にナス型フラスコ磁気攪拌子を入れ、三方コックを装着した。
この三方コックを、トラップを介して真空ポンプに接続し、マグネチックスターラによって回転数300rpmで攪拌しながら減圧にて溶媒を除去した。溶媒除去後、残存物をポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)を用いて濾過することにより、1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体6.3gを、白色の固体として得た(収率35%)。この錯体のH−NMRを測定したところ、この錯体は一付加体(上記式(1)で表される錯体)のみからなるものであることがわかった。
<アルミニウム錯体を含有する溶液の調製>
上記で得た1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体4.00gに4−メチルアニソールを加えて全量を8.00gとすることにより、1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する無色透明の溶液を調製した。
<取り扱い安定性試験>
上記で調製した溶液を用い、実施例1におけるのと同様にして取り扱い安定性試験を行ったところ、空気中におけるバイアルびんの開封後30分が経過しても外観上変化がなく、無色透明のままであり、この溶液の空気中における取り扱いの安全性が確認された。
<アルミニウム膜の形成>
上記で調製した1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する溶液を用いたほかは、実施例1と同様にしてシリコン基板上に金属光沢を有する膜を形成した(操作雰囲気は、酸素濃度5ppm以下の窒素雰囲気である。)。この膜のESCAスペクトルを観察したところ、73.5eVにAl2pに帰属されるピークが観察され、この膜がアルミニウム膜であることが分かった。膜厚は190nm、比抵抗値は51.5μΩ・cm、540nm波長の光に対する反射率は49%であった。
実施例3
上記実施例1で調製したn−ドデシルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する溶液を用い、アルミニウム膜の形成における操作(1)ないし(3)をいずれも酸素濃度100ppmの窒素雰囲気下で行ったほかは実施例1と同様に実施して、シリコン基板上に金属光沢を有する膜を形成した。本実施例では、操作雰囲気の酸素濃度が高いにもかかわらず、アルミニウム膜形成用組成物及びこれを塗布した基板上の様子は上記実施例1のときと別段変わったところはなく、操作は安全に進行した。
上記シリコン基板上に形成された膜のESCAスペクトルを観察したところ、73.5eVにAl2pに帰属されるピークが観察され、この膜がアルミニウム膜であることが分かった。膜厚は200nm、比抵抗値は59.4μΩ・cm、540nm波長の光に対する反射率は38%であった。
実施例4
上記実施例2で調製した1−アダマンチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する溶液を用い、アルミニウム膜の形成における操作(1)ないし(3)をいずれも酸素濃度100ppmの窒素雰囲気下で行ったほかは実施例2と同様に実施して、シリコン基板上に金属光沢を有する膜を形成した。本実施例では、操作雰囲気の酸素濃度が高いにもかかわらず、アルミニウム膜形成用組成物及びこれを塗布した基板上の様子は上記実施例2のときと別段変わったところはなく、操作は安全に進行した。
上記シリコン基板上に形成された膜のESCAスペクトルを観察したところ、73.5eVにAl2pに帰属されるピークが観察され、この膜がアルミニウム膜であることが分かった。膜厚は200nm、比抵抗値は58.4μΩ・cm、540nm波長の光に対する反射率は38%であった。
比較例1
<トリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体の合成>
磁気攪拌子を入れた200mLの三口フラスコ中に水素化リチウムアルミニウム3.80gを仕込んだ。三口フラスコの3つの接続口にはそれぞれ100mLの粉体添加用漏斗、窒素気流に接続した吸引栓三方コック及びガラス栓を装着した。トリエチルアミンの塩化水素酸塩(和光純薬工業(株)製)17.80gを添加漏斗に仕込んだ後に、三口フラスコを吸引栓三方コックを介して窒素シール下においた。
上記の三口フラスコにガラス製シリンジを用いてヘキサン100mLを加えた。マグネチックスターラにより回転数1,000rpmで攪拌しながら、添加漏斗からトリエチルアミンの塩化水素酸塩を10分間かけて三口フラスコ中に徐々に落とした後、更に2時間攪拌を継続した。
次いで、ポリテトラフロロエチレン製のチューブの先端に脱脂綿(日本薬局方脱脂綿)を詰めたものを用いて、反応混合物を圧送により別容器に取り出し、次いでポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)によりろ過した。ろ液は300mLナス型フラスコで受け、ろ過終了後にナス型フラスコ磁気攪拌子を入れ、三方コックを装着した。
この三方コックを、トラップを介して真空ポンプに接続し、マグネチックスターラによって回転数300rpmで攪拌しながら減圧にて溶媒を除去した。溶媒除去後、残存物をポリテトラフロロエチレン製の孔径0.1μmのメンブランフィルタ(Whatman Inc.製)を用いて濾過することにより、トリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体10.25gを、無色透明の液体として得た(収率55%)。
<アルミニウム錯体を含有する溶液の調製>
上記で得たトリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体4.00gに4−メチルアニソールを加えて全量を8.00gとすることにより、トリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する無色透明の溶液を調製した。
<取り扱い安定性試験>
上記で調製した溶液を用い、実施例1におけるのと同様にして取り扱い安定性試験を行った。空気中でバイアルびんを開封した直後に白色煙が発生し、同時に溶液が白濁し始めた。そのまま開封状態で空気中に静置したところ、開封後約10分経過後に、溶液が発火し、この溶液は空気中において安全に取り扱うことができなかった。
<アルミニウム膜の形成>
以下の操作はすべて酸素濃度100ppmの窒素雰囲気下で実施した。
(1)アルミニウム膜形成用組成物の調製
上記で調製したトリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を50重量%含有する溶液の0.50mLをとり、これを室温下で撹拌しつつ、上記調製例1で調製したシクロペンタジエニルチタニウムトリクロリドを20μmol/g含有する溶液の27μLを加え、更に1分間撹拌を継続することにより、アルミニウム膜形成用組成物を調製した。この段階で組成物は発熱して白煙を生じ、且つ組成物に沈殿物が生成し始めた。
(2)シリコン基板への下地膜形成
実施例1におけるのと同様にして、シリコン基板上に下地膜を形成した。
(3)アルミニウム膜の形成
上記下地膜を形成したシリコン基板をスピンコーターの装着し、この上に上記で調製したアルミニウム膜形成用組成物の全量を滴下し、回転数800rpmで10秒間スピンした。この段階で、基板上から激しく白煙が上がり、基板の一部から発火したため、操作を中断した。
トリエチルアミンと水素化アルミニウムとの錯体を含有する組成物は、酸素濃度100ppmの窒素雰囲気下では安全に取り扱うことはできなかった。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表される錯体及び下記式(2)で表される錯体よりなる群から選択される少なくとも一種を含有することを特徴とする、アルミニウム膜形成用組成物。
    Figure 0005071668
    (式(1)のR並びに式(2)中のR及びRは、それぞれ独立に、炭素数9〜20のアルキル基、アルケニル基若しくはアルキニル基又は炭素数7〜20の脂環式基であり、式(1)中のR及びR並びに式(2)中のR、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基若しくはアルキニル基又は炭素数3〜20の脂環式基である。)
  2. 上記式(1)におけるR並びに式(2)中のR及びRが、それぞれ独立に、炭素数12〜18のアルキル基又は炭素数7〜10の脂環式基であり、式(1)中のR及びR並びに式(2)中のR、R、R及びRが水素原子である、請求項1に記載のアルミニウム膜形成用組成物。
  3. さらにチタン化合物を含有する、請求項1又は2に記載のアルミニウム膜形成用組成物。
  4. 基体上に請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、該塗膜に加熱及び光照射のうちの少なくとも一種の処理を施すことを特徴とする、アルミニウム膜の形成方法。
  5. 基体が予めチタン、パラジウム及びアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む有機金属化合物(ただし上記式(1)で表される錯体及び上記式(2)で表される錯体を除く。)を含有する下地膜形成用組成物が塗布され次いで加熱されたものである、請求項4に記載のアルミニウム膜の形成方法。
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