JP5071235B2 - 回転直線運動変換機構 - Google Patents

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Description

本発明は、回転直線運動変換機構に関する。
従来より、回転運動を直線運動に変換するための機構として、例えば特許文献1に示される回転直線運動変換機構が知られている。
同機構は、回転するロータの内周面に固定されるとともに、パイプ状をなして内周面に雌ねじ及びギヤ歯が設けられるリングシャフトを備えている。このリングシャフトの内部には、同リングシャフトと同一軸線上で延びるように配置されたサンシャフトと、そのサンシャフトの外周面とリングシャフトの内周面との間にそれらシャフトと同方向に延びるように配置されたプラネタリシャフトとが設けられている。上記サンシャフトの外周面には雄ねじ及びギヤ歯が設けられ、上記プラネタリシャフトの外周面にも雄ねじ及びギヤ歯が設けられている。そして、このプラネタリシャフトの雄ねじ及びギヤ歯は、サンシャフトの雄ねじ及びギヤ歯と噛み合わされるとともに、リングシャフトの雌ねじ及びギヤ歯とも噛み合わされている。
こうした構造の回転直線運動変換機構においては、ロータの回転に基づきリングシャフトを回転運動させたとき、それに伴いプラネタリシャフトが自身の軸線を中心に自転しながらサンシャフトの軸線を中心に公転する遊星運動を行い、更にプラネタリシャフトの遊星運動によりサンシャフトが軸線方向に直線運動する。従って、上記回転直線運動変換機構では、リングシャフト(ロータ)の回転運動がサンシャフトの直線運動へと変換されることとなる。
特開2007−177912公報(図17)
ところで、ロータに対するリングシャフトの固定については、部品点数の削減を意図して、ロータの内周面へのリングシャフトの外周面の圧入によって実現することが考えられる。また、リングシャフトに上記ギヤ歯を設けることは、例えば内周面にギヤ歯の形成されたリングギヤを上記リングシャフトの内周面に固定することによって行われる。そして、そのリングギヤのリングシャフトに対する固定についても、部品点数の削減を意図して、リングシャフトの内周面に対するリングギヤの外周面の圧入によって実現することが考えられる。
ただし、リングシャフトにおけるリングシャフトの圧入された部位がロータに対し圧入されると、リングシャフトの内周面に形成されたギヤ歯の精度が許容レベル未満に低下するおそれがある。これは、リングギヤをリングシャフトに圧入することで同リングギヤが変形することに加え、リングシャフトにおけるリングシャフトの圧入された部位をロータに対し圧入することで上記リングギヤが更に変形し、こうしたリングギヤの変形に伴いギヤ歯の精度が大幅に低下するためである。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ロータにリングシャフトが固定されるとともに同リングシャフトに対しリングギヤが固定される際、そのリングギヤのギヤ歯の精度が許容レベル未満に低下することを抑制できる回転直線運動変換機構を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、回転するロータの内周面に固定されるパイプ状をなして内周面に雌ねじ及びギヤ歯が設けられるリングシャフトと、前記リングシャフト内に同リングシャフトと同一軸線上で延びるように配置されて外周面に雄ねじ及びギヤ歯が設けられるサンシャフトと、前記サンシャフトの外周面と前記リングシャフトの内周面との間にそれらシャフトと同方向に延びるように配置されて前記リングシャフトの雌ねじ及びギヤ歯に噛み合わされるとともに前記サンシャフトの雄ねじ及びギヤ歯と噛み合わされる雄ねじ及びギヤ歯を外周面に設けた複数のプラネタリシャフトと、を備える回転直線運動変換機構において、前記リングシャフトに関しては、その外周面が前記ロータの内周面に圧入されることにより同ロータに固定され、内周面にギヤ歯を有するリングギヤの外周面が前記リングシャフトの内周面に圧入されることにより同シャフトの内周面にギヤ歯が設けられるものであり、前記リングシャフトにおける前記リングギヤの圧入を受ける部位である第1の圧入部位と、前記リングシャフトにおける前記ロータに対し圧入の行われる部位である第2の圧入部位とは、同シャフトの径方向に重ならないよう同シャフトの軸線方向について互いにずれた状態となっていることを要旨とした。
上記構成によれば、リングシャフトには内周面にギヤ歯を有するリングギヤが圧入され、その圧入を通じてリングギヤをリングシャフトに固定することにより、同リングシャフトの内周面にギヤ歯が設けられる。また、上記リングシャフトは、ロータに圧入されることで同ロータに対し固定される。リングシャフトをロータに圧入する際、それによる影響がリングシャフトに固定されたリングギヤに及び、同リングギヤが変形することは抑制される。これは、リングシャフトにおける第1の圧入部位と第2の圧入部位とは同シャフトの径方向について互いに重なっておらず、リングギヤをリングシャフトの第1の圧入部位に圧入することで同リングギヤが変形するものの、リングシャフトの第2の圧入部位をロータに対し圧入する際に上記リングギヤが更に変形することは抑制されるためである。以上により、リングギヤを圧入して固定したリングシャフトがロータに圧入される際、そのリングギヤが圧入前の状態から大幅に変形することは抑制され、その大幅な変形に起因して同リングギヤのギヤ歯の精度が許容レベル未満に低下することは抑制されるようになる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記第1の圧入部位と前記第2の圧入部位とは、それら第1及び第2の圧入部位の間における前記リングシャフトの軸線方向についての距離が「0」となるよう、その軸線方向について互いにずれた状態となっていることを要旨とした。
上記構成によれば、リングギヤを圧入して固定したリングシャフトがロータに圧入される際、それに伴うリングギヤの大幅な変形を抑制しつつ、第1の圧入部位と第2の圧入部位とを、同シャフトの軸線方向について可能な限り近づけることができる。そして、それら第1及び第2圧入部位を可能な限り近づけることにより、回転直線運動変換機構を上記軸線方向について小型化することができるようになる。
請求項3記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記第1の圧入部位と前記第2の圧入部位とは、それら第1及び第2の圧入部位の間における同シャフトの軸線方向についての距離が「0」よりも大きい値となるよう、その軸線方向について互いにずれた状態となっていることを要旨とした。
上記構成によれば、リングシャフトにおける第1の圧入部位と第2の圧入部位とが同シャフトの軸線方向について互いに離れた状態となるため、リングギヤを圧入して固定したリングシャフトがロータに圧入される際、それによる影響が上記リングギヤに及ぶことを的確に抑制することができるようになる。従って、上記圧入の際にリングギヤが大幅に変形することを的確に抑制でき、その大幅な変形に起因して同リングギヤのギヤ歯の精度が許容レベル未満に低下することを的確に抑制できるようにもなる。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記リングシャフトに関しては、その外周面に形成された鍔部の近傍が前記第2の圧入部位とされていることを要旨とした。
上記構成によれば、鍔部によりリングシャフトの径方向についての厚みが増すため、同シャフトにおける鍔部の近傍については剛性が高くなる。そして、リングシャフトにおける鍔部の近傍が第2の圧入部位となるため、リングシャフト(第2の圧入部位)をロータに対し圧入したときに同リングシャフトが変形しにくくなる。従って、リングシャフトにおける第1の圧入部位に圧入されたリングギヤがより一層変形しにくくなる。また、上記リングシャフトの変形に伴い、同リングシャフトの内周面に設けられた雌ねじの精度が低下することも抑制されるようになる。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記鍔部は、前記リングシャフトを前記ロータに対する圧入する際のストッパとして設けられていることを要旨とした。
上記構成によれば、鍔部としてリングシャフト(第2の圧入部位)をロータに対し圧入する際のストッパを流用することができ、リングシャフトにその剛性を高めるための部位を新たに形成する必要がなくなる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示されるように、回転直線運動変換機構1は、軸方向へ延びる空間を内部に有するパイプ状のリングシャフト2と、リングシャフト2の内部に配置されて同シャフト2と同軸上で延びるサンシャフト3と、サンシャフト3の周囲にサンシャフト3及びリングシャフト2と平行に配置される複数のプラネタリシャフト4とを備えている。
リングシャフト2は、電動モータの駆動を通じて回転するロータ5の内周面に固定されたパイプ状のリングシャフト本体21を備えている。リングシャフト本体21の長手方向中央部の外周面には、同本体21の軸線から離れる方向に突出する鍔部6が形成されている。また、リングシャフト本体21の長手方向中央部の内周面には雌ねじ24が形成されている。更に、リングシャフト本体21における前面寄りの部分(図中右寄りの部分)の内周面には前面リングギヤ22が固定され、同リングシャフト本体21における背面寄りの部分(図中左寄りの部分)の内周面には背面リングギヤ23が固定されている。上記前面リングギヤ22及び上記背面リングギヤ23の内周面には、それぞれギヤ歯22a,23aが形成されている。そして、ギヤ歯22a,23aを有する前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23がリングシャフト本体21の内周面に固定されることにより、リングシャフト2の内周面にギヤ歯22a,23aが設けられることになる。
サンシャフト3は、外周面に雄ねじ34を有するサンシャフト本体31の同雄ねじ34よりも前面側(図中の右側)に前面サンギヤ32を設けるとともに、同サンシャフト本体31の雄ねじ34よりも背面側(図中の左側)に背面サンギヤ33を設けたものである。上記前面サンギヤ32は、サンシャフト本体31と一体に形成されている。また、上記背面サンギヤ33は、サンシャフト本体31と別体となっており、サンシャフト本体31における背面寄りの部分の外周面に嵌め込むことにより同サンシャフト本体31に対しその軸線回りに一体回転可能に取り付けられている。
プラネタリシャフト4は、外周面に奇数条の雄ねじ44を有するプラネタリシャフト本体41の同雄ねじ44よりも前面側(図中の右側)の部分に前面プラネタリギヤ42を設けるとともに、同プラネタリシャフト本体41の雄ねじ44よりも背面側(図中の左側)に背面プラネタリギヤ43を設けたものである。上記雄ねじ44は、リングシャフト2の雌ねじ24と噛み合うとともに、サンシャフト3の雄ねじ34とも噛み合っている。上記前面プラネタリギヤ42は、プラネタリシャフト本体41と一体に形成されており、リングシャフト2の前面リングギヤ22と噛み合うとともに、サンシャフト3の前面サンギヤ32とも噛み合っている。上記背面プラネタリギヤ43は、プラネタリシャフト本体41と別体となっており、プラネタリシャフト本体41の雄ねじ44よりも背面寄りの部分に対し同プラネタリシャフト本体41の軸線回りに相対回転可能となるよう組み付けられている。
以上のように構成された回転直線運動変換機構1においては、電動モータの駆動を通じてロータ5が回転することによりリングシャフト2に回転運動が入力される。このようにリングシャフト2に回転運動が入力されると、前面リングギヤ22と各前面プラネタリギヤ42との噛み合い、背面リングギヤ23と各背面プラネタリギヤ43との噛み合い、及び雌ねじ24と各雄ねじ44との噛み合いを通じて、回転運動するリングシャフト2から各プラネタリシャフト4への力の伝達が行われる。この力の伝達により、各プラネタリシャフト4が自身の軸線を中心に自転しつつサンシャフト3の軸線を中心に公転する遊星運動を行う。更に、こうした各プラネタリシャフト4の遊星運動が行われると、各前面プラネタリギヤ42と前面サンギヤ32との噛み合い、各背面プラネタリギヤ43と背面サンギヤ33との噛み合い、及び各雄ねじ44と雄ねじ34との噛み合いを通じて、遊星運動する各プラネタリシャフト4からサンシャフト3への力の伝達が行われる。このとき、サンシャフト3の回転方向への変位を規制しておけば、上記力の伝達を通じてサンシャフト3が軸線方向に変位する。
次に、前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23のリングシャフト本体21に対する固定、及び、リングシャフト2のロータ5に対する固定について、図2及び図3を参照して詳しく説明する。
前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23のリングシャフト本体21に対する固定に関しては、図2(b)に示される前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23の外周面をリングシャフト本体21の内周面に対し図2(a)に示されるように圧入することにより実現される。このように圧入による固定を行うのは、同固定を仮にねじ止め等によって行った場合にはねじ等の部品の分だけ部品点数が増加することは避けられず、そうした部品点数増加の抑制を図るためである。
ここで、リングシャフト本体21に対する前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23の固定を行う前の状態(図2(b))にあっては、リングシャフト本体21における前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23の圧入される部位の内径は、それら前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23の外径よりも小さくされている。そして、前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23をリングシャフト本体21の上記部位に圧入すると、その部位の内形及び上記リングギヤ22,23の外形が変形し、同リングギヤ22,23がリングシャフト本体21の上記部位の内周面に対し移動不能な状態とされる。
なお、上記圧入に際して前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23が変形すると、それらリングギヤ22,23の内周面に形成されたギヤ歯22a,23aも変形し、同ギヤ歯22a,23aの精度が低下することとなる。こうしたリングギヤ22,23の変形によるギヤ歯22a,23aの精度低下は、リングギヤ22,23とリングシャフト本体21との上記圧入の行われる部位における軸線方向の長さである圧入長さや、圧入前におけるリングギヤ22,23の外径とリングシャフト本体21の内径との差である圧入代によって変わってくる。すなわち、上記圧入長さや圧入代が大きくなればなるほど、リングギヤ22,23のリングシャフト本体21に対する固定はより確実に行われるものの、圧入に際してのリングギヤ22,23の変形(ギヤ歯22a,23aの変形)が大きくなり、ギヤ歯22a,23aの精度低下も大きくなる。
以上のことを考慮して、この実施形態では、上記ギヤ歯22a,23aの精度を許容レベルとすることの可能な範囲内で、上記圧入長さ及び圧入代を可能な限り大きくとるようにしている。このように圧入長さ及び圧入代を設定することにより、ギヤ歯22a,23aの精度確保とリングギヤ22,23のリングシャフト本体21に対する確実な固定との両立が図られる。
リングシャフト2のロータ5に対する固定に関しては、図3に示されるように、リングシャフト2(リングシャフト本体21)の外周面をロータ5の内周面に対し圧入することにより実現される。このように圧入による固定を行うのは、前面リングギヤ22及び背面リングギヤ23のリングシャフト本体21に対する圧入による固定と同様、部品点数増加の抑制を図るためである。
ここで、リングシャフト2においては、鍔部6に対し背面側(図中左側)に位置する部位がロータ5の内周面に圧入される。このように圧入が行われる際、リングシャフト2がロータ5に対し背面側に変位し過ぎることは、同リングシャフト2の鍔部6がロータ5に当たることによって防止される。この鍔部6は、リングシャフト2をロータ5に対し圧入する際のストッパとして、同リングシャフト2に設けられている。なお、リングシャフト2に関して以下では、背面リングギヤ23の圧入を受ける部位のことを第1の圧入部位25と称し、ロータ5に対する圧入の行われる部位のことを第2の圧入部位26と称する。そして、上記第1の圧入部位25におけるリングシャフト2の軸線方向についての長さは図3に「X1」で表され、上記第2の圧入部位26における上記軸線方向についての長さは図3に「X2」で表される。
ロータ5に対するリングシャフト2の固定を行う前の状態にあっては、ロータ5におけるリングシャフト2の圧入される部位の内径は、そのリングシャフト2における第2の圧入部位26の外径よりも小さくされている。そして、リングシャフト2(第2の圧入部位26)をロータ5の上記部位に圧入すると、その部位の内形及び上記リングシャフト2(第2の圧入部位26)の外形が変形し、同リングシャフト2がロータ5の上記部位の内周面に対し移動不能な状態とされる。なお、第2の圧入部位26の圧入長さ(図中の「X2」)、及び、上記圧入前における第2の圧入部位26の外径とロータ5における同部位26の圧入を受ける部位の内径との差である圧入代に関しては、上記圧入によりリングシャフト2のロータ5に対する固定を実現可能な大きさに設定されている。
次に、リングシャフト2における第1の圧入部位25と第2の圧入部位26との位置関係について説明する。
仮に、上記第1の圧入部位25と第2の圧入部位26とがリングシャフト2の軸線方向について互いに重なった状態であるとすると、リングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5に圧入するとき、同リングシャフト2の第1の圧入部位25に圧入された背面リングギヤ23のギヤ歯23aの精度が許容レベル未満に低下するおそれがある。これは、背面リングギヤ23を第1の圧入部位25に圧入することで同背面リングギヤ23が変形することに加え、第2の圧入部位26をロータ5に圧入することで上記背面リングギヤ23が更に変形することにより、その背面リングギヤ23に大幅な変形が生じてギヤ歯23aの精度も大幅に低下するためである。
こうした実情に鑑み、本実施形態では、第1の圧入部位25と第2の圧入部位26とがリングシャフト2の径方向について互いに重ならないよう同シャフト2の軸線方向について互いにずれた状態となるようにする。より詳しくは、それら第1の圧入部位25と第2の圧入部位26との間における上記軸線方向についての距離が「0」となるよう、第1及び第2の圧入部位25,26が上記軸線方向について互いにずれた状態となるようにする。
この場合、背面リングギヤ23が第1の圧入部位25に圧入されたリングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5の内周面に圧入する際、それによる影響がリングシャフト2における上記第1の圧入部位25に圧入された背面リングギヤ23に及び、同背面リングギヤ23が変形することは抑制される。すなわち、背面リングギヤ23を第1の圧入部位25に圧入することで同背面リングギヤ23が変形するものの、リングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5に対し圧入する際に上記背面リングギヤ23が更に変形することは抑制される。従って、背面リングギヤ23の圧入されたリングシャフト2がロータ5に圧入される際、その背面リングギヤ23が圧入前の状態から大幅に変形することは抑制され、その大幅な変形に起因して同背面リングギヤ23のギヤ歯の精度が許容レベル未満に低下することは抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)リングシャフト2における第1の圧入部位25と第2の圧入部位26とは、同シャフト2の径方向について互いに重ならないため、背面リングギヤ23が第1の圧入部位25に圧入されたリングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5に圧入する際、その背面リングギヤ23が圧入前の状態から大幅に変形することは抑制される。従って、その背面リングギヤ23の大幅な変形に起因して、同背面リングギヤ23のギヤ歯23aの精度が許容レベル未満に低下することを抑制できるようになる。
(2)第1の圧入部位25と第2の圧入部位26とは、それらの間における上記軸線方向についての距離が「0」となるよう、同軸線方向について互いにずれた状態とされている。従って、背面リングギヤ23が第1の圧入部位25に圧入されたリングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5の内周面に圧入する際、それによる影響が上記背面リングギヤ23に及ぶことに起因する同ギヤ23の変形を抑制しつつ、第1の圧入部位25と第2の圧入部位26とを上記軸線方向について可能な限り近づけることができる。このため、上記背面リングギヤ23の変形に伴うギヤ歯23aの精度の許容レベル未満への低下を抑制しつつ、回転直線運動変換機構1を上記軸線方向について可能な限り小型化することができるようになる。
(3)リングシャフト2においては、鍔部6に対し同鍔部6の背面側の近傍に位置する部位がロータ5の内周面に圧入される部位である第2の圧入部位26とされる。上記鍔部6を設けることにより、同リングシャフト2における鍔部に対応する部分の径方向についての厚みが増すため、同シャフト2における鍔部6の近傍については剛性が高くなる。従って、リングシャフト2の第2の圧入部位26をロータ5に対し圧入したとき、同リングシャフト2(第2の圧入部位26)が変形しにくくなり、同リングシャフト2における第1の圧入部位25に圧入された背面リングギヤ23がより一層変形しにくくなる。また、上記リングシャフト2の変形に伴い、同リングシャフト2の内周面に設けられた雌ねじ24の精度が低下することも抑制されるようになる。
(4)上記鍔部6に関しては、リングシャフト2をロータ5に対し圧入する際のストッパとして、同リングシャフト2に設けられるものである。すなわち、リングシャフト2における第2の圧入部位26周りの剛性を高めるための上記鍔部6としては、リングシャフト2(第2の圧入部位26)をロータ5に対し圧入する際のストッパが流用されるため、リングシャフト2にその剛性を高めるための部位を新たに形成する必要がなくなる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・上記鍔部6に関しては、必ずしもリングシャフト2(第2の圧入部位26)をロータ5に対し圧入する際のストッパを兼ねている必要はなく、リングシャフト2の剛性を高めるためだけに設けられるものであってもい。
・リングシャフト2の剛性を高めるための鍔部6については必ずしも設ける必要はない。この場合、リングシャフト2(第2の圧入部位26)をロータ5に対し圧入する際のストッパが上記鍔部6とは別に設けられることとなる。
・図4に示されるように、第1の圧入部位25と第2の圧入部位26との間におけるリングシャフト2の軸線方向についての距離が「0」よりも大きい値となるよう、それら第1及び第2の圧入部位25,26が上記軸線方向について互いにずれた状態とされていてもよい。この場合、背面リングギヤ23を第1の圧入部位25に圧入したリングシャフト2の第2の圧入部位26がロータ5に圧入される際、それによる影響が上記第1の圧入部位25の背面リングギヤ23に及ぶことをより一層的確に抑制することができる。従って、上記圧入の際に背面リングギヤ23が大幅に変形することを的確に抑制でき、その大幅な変形に起因して同背面リングギヤ23のギヤ歯23aの精度が許容レベル未満に低下することをより一層的確に抑制できるようにもなる。
本実施形態の回転直線運動変換機構を示す断面図。 (a)は前面リングシャフト及び背面リングシャフトをシャフト本体に固定した状態を示す断面図であり、(b)は前面リングシャフト及び背面リングシャフトをシャフト本体に固定する前の状態を示す断面図。 リングシャフトにおける第1の圧入部位と第2の圧入部位との位置関係を示す拡大断面図。 リングシャフトにおける第1の圧入部位と第2の圧入部位との位置関係の他の例を示す拡大断面図。
符号の説明
1…回転直線運動変換機構、2…リングシャフト、3…サンシャフト、4…プラネタリシャフト、5…ロータ、6…鍔部、21…リングシャフト本体、22…前面リングギヤ、22a…ギヤ歯、23…背面リングギヤ、23a…ギヤ歯、24…雌ねじ、25…第1の圧入部位、26…第2の圧入部位、31…サンシャフト本体、32…前面サンギヤ、33…背面サンギヤ、34…雄ねじ、44…雄ねじ、41…プラネタリシャフト本体、42…前面プラネタリギヤ、43…背面プラネタリギヤ。

Claims (5)

  1. 回転するロータの内周面に固定されるパイプ状をなして内周面に雌ねじ及びギヤ歯が設けられるリングシャフトと、
    前記リングシャフト内に同リングシャフトと同一軸線上で延びるように配置されて外周面に雄ねじ及びギヤ歯が設けられるサンシャフトと、
    前記サンシャフトの外周面と前記リングシャフトの内周面との間にそれらシャフトと同方向に延びるように配置されて前記リングシャフトの雌ねじ及びギヤ歯に噛み合わされるとともに前記サンシャフトの雄ねじ及びギヤ歯と噛み合わされる雄ねじ及びギヤ歯を外周面に設けた複数のプラネタリシャフトと、
    を備える回転直線運動変換機構において、
    前記リングシャフトに関しては、その外周面が前記ロータの内周面に圧入されることにより同ロータに固定され、内周面にギヤ歯を有するリングギヤの外周面が前記リングシャフトの内周面に圧入されることにより同シャフトの内周面にギヤ歯が設けられるものであり、
    前記リングシャフトにおける前記リングギヤの圧入を受ける部位である第1の圧入部位と、前記リングシャフトにおける前記ロータに対し圧入の行われる部位である第2の圧入部位とは、同シャフトの径方向に重ならないよう同シャフトの軸線方向について互いにずれた状態となっている
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  2. 前記第1の圧入部位と前記第2の圧入部位とは、それら第1及び第2の圧入部位の間における前記リングシャフトの軸線方向についての距離が「0」となるよう、その軸線方向について互いにずれた状態となっている
    請求項1記載の回転直線運動変換機構。
  3. 前記第1の圧入部位と前記第2の圧入部位とは、それら第1及び第2の圧入部位の間における同シャフトの軸線方向についての距離が「0」よりも大きい値となるよう、その軸線方向について互いにずれた状態となっている
    請求項1記載の回転直線運動変換機構。
  4. 前記リングシャフトに関しては、その外周面に形成された鍔部の近傍が前記第2の圧入部位とされている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構。
  5. 前記鍔部は、前記リングシャフトを前記ロータに対する圧入する際のストッパとして設けられている
    請求項4記載の回転直線運動変換機構。
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