JP2008057702A - 撓み噛み合い式歯車装置、撓み噛み合い式歯車装置のハウジング及び撓み噛み合い式歯車装置の内歯歯車の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定側内歯歯車や可動側内歯歯車の内歯歯車をハウジングに圧入した場合、その内歯歯車のピッチ円を円形に保持することができて、角度伝達誤差等の発生を防止することができるようにすること。
【解決手段】固定側内歯歯車21と、可動側内歯歯車と、両内歯歯車に噛み合い可能な環状の可撓性外歯歯車23と、両内歯歯車に対する可撓性外歯歯車23の噛み合い位置を回転方向に移動させるウェーブ・ジェネレータ24とを備える。固定側内歯歯車21及び可動側内歯歯車のうちの少なくともいずれか一方の内歯歯車21がハウジング15内に圧入されるようにする。ハウジング15内に圧入される内歯歯車21には、そのピッチ円を円形に保持するための保持構造27を設ける。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば車両用ステアリング装置における減速機等に使用され、大きな減速比を確保できる撓み噛み合い式歯車装置、撓み噛み合い式歯車装置のハウジング及び撓み噛み合い式歯車装置の内歯歯車製造方法に関するものである。
この種の撓み噛み合い式歯車装置としては、例えば、特許文献1に開示されるような構成のものが提案されている。この従来構成においては、固定側内歯歯車が固定ハウジング等に固定されるようになっている。固定側内歯歯車には、可動側内歯歯車が同軸上で回転可能に隣接配置されている。固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車の内側には、可撓性を有する環状の可撓性外歯歯車が両内歯歯車に対して部分的に噛み合うように配置されている。そして、固定側内歯歯車と可動側内歯歯車とが異なった歯数を有するとともに、可撓性外歯歯車がいずれか一方の内歯歯車と同一の歯数を有するように構成されている。
前記可撓性外歯歯車の内側には、ウェーブ・ジェネレータが相対回転可能に配置されている。そして、このウェーブ・ジェネレータが回転されることにより、両内歯歯車に対する可撓性外歯歯車の噛み合い位置がウェーブ・ジェネレータの回転方向に移動される。これにより、可撓性外歯歯車といずれか一方の内歯歯車との間の歯数の差に基づく減速比で、可動側内歯歯車が固定側内歯歯車に対して所定角度だけ相対回転されるようになっている。
特開昭64−79448号公報
ところで、内歯歯車をハウジングに圧入すると、その圧入にともない内歯歯車の内径が収縮される。この場合、ハウジングの内周面が正確な円形で、しかも同ハウジングが全周にわたって均一な剛性を有するものであれば、内歯歯車のピッチ円を真円状に維持することができる。しかしながら、前記ハウジングには、ボルト挿通用の挿通孔や位置決め用のキー溝等が形成されている場合が多く、この場合には、それらの挿通孔やキー溝の部分において剛性が低くなるため、周方向においてハウジングの剛性が変化する。従って、この場合には、内歯歯車の圧入よる外方向への圧力により、ハウジングが歪んでしまい、結果として内歯歯車もそれに倣うように歪んでしまって、内歯歯車のピッチ円が、真円状から変形する。そして、このように内歯歯車のピッチ円が変形した撓み噛み合い式歯車装置の回転動作時には、ピッチ円の変形に起因する角度伝達誤差を発生するとともに、振動や騒音を生起するという問題があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、固定側内歯歯車や可動側内歯歯車の内歯歯車をハウジングに圧入した場合でも、その内歯歯車のピッチ円を円形に保持することができて、ピッチ円の変形に起因する角度伝達誤差が発生したり、振動や騒音が生起したりするおそれを防止することができる撓み噛み合い式歯車装置、撓み噛み合い式歯車装置のハウジング及び撓み噛み合い式歯車装置の内歯歯車製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、撓み噛み合い式歯車装置に関する請求項1の発明は、固定側内歯歯車と、その固定側内歯歯車と異なった歯数を有するとともに、固定側内歯歯車と同軸上において回転可能な可動側内歯歯車と、前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車に対して噛み合う環状の可撓性外歯歯車と、その可撓性外歯歯車内に相対回転可能に配置され、前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車に対する可撓性外歯歯車の噛み合い位置を回転方向に移動させるウェーブ・ジェネレータとを備え、前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車のうちの少なくともいずれか一方の内歯歯車がハウジング内に圧入されるようにした撓み噛み合い式歯車装置において、前記ハウジング内に圧入される内歯歯車には、圧入状態においてそのピッチ円を円形に保持するための保持構造を設けたことを特徴としている。
従って、この撓み噛み合い式歯車装置の使用に際して、固定側内歯歯車を固定ケース等のハウジングに圧入したり、可動側内歯歯車を出力カップリング等のハウジングに圧入したりした場合でも、その圧入した内歯歯車のピッチ円を真円形状に保持することができる。よって、角度伝達誤差が発生したり、振動や騒音が生起したりするおそれを防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記保持構造は、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、同ピッチ円の形状を設定した構成であることを特徴とする。
従って、歯形の創成時にピッチ円の形状を設定できるため、専用の加工を必要とせず、加工が簡単である。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記保持構造は、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、内歯歯車の外周面の形状を設定した構成であることを特徴とする。
従って、内歯歯車の外周面の加工時にピッチ円の形状を設定できるため、加工が簡単である。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項の発明において、ハウジングと内歯歯車との位置関係を規定するための位置合わせ用マークを設け、その位置合わせマークが合致するようにハウジングに内歯歯車を圧入することにより、真円状のピッチ円を得ることができるように構成したことを特徴とする。
従って、その位置合わせマークが合致するようにハウジングに内歯歯車を圧入して、真円状のピッチ円を的確に得ることができる。
請求項5の発明は、請求項1に記載の撓み噛み合い式歯車装置を圧入するための撓み噛み合い式歯車装置のハウジングにおいて、前記保持構造に代えて、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、ハウジングの形状を設定したことを特徴とする。
従って、圧入した内歯歯車のピッチ円を真円形状に保持することができる。よって、角度伝達誤差が発生したり、振動や騒音が生起したりするおそれを防止することができる。
請求項6の発明においては、請求項2に記載の撓み噛み合い式歯車装置を製造するための製造方法において、ピッチ円が設定形状となるように内歯創成用のカッタをワークに対して相対的に動作させることを特徴とした。
従って、カッタによる加工時にピッチ円の形状を設定でき、加工が容易である。
請求項7の発明においては、請求項6の発明において、ピニオンカッタにより創成することを特徴とする。
従って、内歯歯車のワークに対してピニオンカッタの軸の位置を相対的に変位させることにより、ピッチ円の形状を容易に設定できる。
以上のように、この発明によれば、固定側内歯歯車や可動側内歯歯車の内歯歯車をハウジングに圧入した場合でも、その内歯歯車のピッチ円を円形に保持することができて、伝達角度誤差等の発生を防止することができる。
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
まず、この実施形態の撓み噛み合い式歯車装置を、車両用ステアリング装置における伝達比可変機構の減速機として使用した構成について説明する。
図1に示すように、この車両用ステアリング装置においては、上部ステアリングシャフト11にユニバーサルジョイント12を介して伝達比可変機構13が接続され、その伝達比可変機構13には、図示しないステアリングギヤボックスに接続される下部ステアリングシャフト14が突設されている。伝達比可変機構13にはユニバーサルジョイント12に結合されたハウジング15が設けられ、そのハウジング15内には電動モータ16、及びその電動モータ16の出力軸16aの回転を前記下部ステアリングシャフト14に変速して伝達するための撓み噛み合い式歯車装置からなる減速機17が収容配置されている。
そして、このステアリング装置において、図示しないステアリングホイールの回転操作により、上部ステアリングシャフト11が回転されると、その回転がユニバーサルジョイント12及び伝達比可変機構13を介して下部ステアリングシャフト14に直接伝達される。このとき、電動モータ16が正方向または逆方向に回転されると、その出力軸16aの回転が減速機17を介して下部ステアリングシャフト14に伝達され、これによって、上部ステアリングシャフト11に対する下部ステアリングシャフト14の回転比が調整されるようになっている。
次に、前記伝達比可変機構13の減速機17として使用された撓み噛み合い式歯車装置について詳細に説明する。図2及び図3に示すように、前記ハウジング15内には円環状の固定側内歯歯車21が圧入固定されている。固定側内歯歯車21に対して下部ステアリングシャフト14側に隣接配置されるように、ハウジング15内には円環状の可動側内歯歯車22が固定側内歯歯車21と同軸上で回転可能に支持され、この可動側内歯歯車22に前記下部ステアリングシャフト14が連結されている。固定側内歯歯車21及び可動側内歯歯車22の内側には、可撓性を有する環状の可撓性外歯歯車23が両内歯歯車21,22と部分的に噛み合うように配置されている。
そして、例えば、前記固定側内歯歯車21の歯数が102枚であるのに対して、可動側内歯歯車22の歯数が100枚であるように、両内歯歯車21,22間においては異なった歯数となるように構成されている。また、例えば可撓性外歯歯車23の歯数が100枚であるように、可撓性外歯歯車23の歯数がいずれか一方の内歯歯車21,22同一となるように構成され、例えば可動側内歯歯車22と同一の歯数となるように構成されている。
前記可撓性外歯歯車23の内側には、ウェーブ・ジェネレータ24が相対回転可能に配置されている。このウェーブ・ジェネレータ24は、前記電動モータ16の出力軸16aに固定された楕円形状のカム板25と、そのカム板25の外周に嵌着された可撓性を有するボールベアリング26とから構成されている。なお、ボールベアリング26は、その内外のレースが可撓性を有しているため、全体として可撓性を有している。そして、可撓性外歯歯車23が楕円形状に変形された状態で、ボールベアリング26を介してカム板25の外周に相対回転可能に嵌合支持されて、両内歯歯車21,22に対してそれぞれ対向する2位置で噛み合わされている。
そして、この撓み噛み合い式歯車装置よりなる減速機17において、電動モータ16の出力軸16aの回転により、ウェーブ・ジェネレータ24のカム板25が回転されると、可撓性外歯歯車23の楕円形状の変形方向が変化して、つまり長軸と短軸との位置が変化して、両内歯歯車21,22に対する可撓性外歯歯車23の噛み合い位置がカム板25の回転方向に移動される。これにより、カム板25が1回転される間に、可動側内歯歯車22が可撓性外歯歯車23と固定側内歯歯車21との間の歯数の差に相当する角度分だけ回転される。
この結果、電動モータ16の出力軸16aから減速機17のウェーブ・ジェネレータ24に入力された回転は、大きな減速比で減速されて、可動側内歯歯車22から下部ステアリングシャフト14に出力される。従って、ステアリングホイールを回転操作した際に、電動モータ16が正方向と逆方向のいずれか一方に回転されることより、その電動モータ16の回転入力に応じて下部ステアリングシャフト14が増速又は減速され、車両走行速度等に応じた操舵感の調整が可能となる。
前記のような構成の撓み噛み合い式歯車装置において、固定側内歯歯車21をハウジング15内に圧入して組み付ける際には、その圧入にともない固定側内歯歯車21の内径が収縮変化する。この場合、例えば図4に示すように、ハウジング15の一部がボルト挿通孔15aを形成するために厚肉にされている場合は、その部分の剛性が他の部分よりも高くなっている。このため、固定側内歯歯車21の圧入により、ハウジング15が例えば楕円形に変形し、結果として、固定側内歯歯車21もそれに追従するように変形して、固定側内歯歯車21のピッチ円が理想の真円形状のピッチ円P1から変形形状のピッチ円P2に変化する。なお、図4のように、ボルト挿通孔15aが2箇所であれば、ハウジング15は例えば楕円形に変形し、ボルト挿通孔15aが3箇所であれば、ハウジング15は例えば三角形に変形し、その変形形状は、ボルト挿通孔15aやキー溝等の数や位置等に応じて様々である。
この実施形態においては、前記のような不具合に対処するために、ハウジング15に圧入される固定側内歯歯車21に、圧入状態においてピッチ円を円形に保持するための保持構造27が施されている。この保持構造27としては、図4に示すように、圧入状態の固定側内歯歯車21のピッチ円が、真円形状のピッチ円P1となるように、圧入前の状態においては、所定形状のピッチ円P3が形成される。なお、固定側内歯歯車21の外周形状は、圧入前の状態で真円形状としている。このピッチ円P3の形成方法の一例は以下の通りである。
すなわち、図4に示すように、圧入前のピッチ円P1が真円であると仮定して、その真円形状のピッチ円P1が圧入よって変形した仮想のピッチ円P2を求める。ついで、固定側内歯歯車21の所定角度θごとの位置で、ピッチ円P1に対するピッチ円P2の変位量αを求め、ピッチ円P1に対してピッチ円P2と反対側に、その変位量αに相当する変位量αを求め、その変位量を表す修正形状のピッチ円P3を求める。
そして、図5に示すように、歯形創成用のピニオンカッタ31を自身の軸線を中心に回転させるとともに、固定側内歯歯車21の円環状のワーク21Aを自身の軸線を中心に回転させながら、ピニオンカッタ31を軸線方向に相対移動させて、固定側内歯歯車21を創成する。このとき、前記ピッチ円P3が形成されるようにピニオンカッタ31は、創成に際してワーク21Aに対して所定の位相ごとに前記変位量α分だけX軸方向へ移動される。このようにすることにより、前記ピッチ円P3を有する固定側内歯歯車21を得ることができる。
なお、前記真円形状のピッチ円P1に対する変形形状のピッチ円P2,P3の変位量αや、ハウジング15に対する圧入にともなう内歯歯車21の変形量は、実際にはミクロンメートル単位であって、目視確認はほとんど不可能であるが、図面では説明の便宜上、これらの変位量や変形量を誇張して記載している。
また、図4に示すように、固定側内歯歯車21及びハウジング15の対応位置には、位置合わせ用マーク32,33が設けられ、これらのマーク32,33を対応させることにより、固定側内歯歯車21をハウジング15に対して所定の角度位置、すなわち真円形状のピッチ円P1を確保できる位置に圧入組付けできるようになっている。
従って、この固定側内歯歯車21を伝達比可変機構13のハウジング15に圧入した場合には、その圧入にともなう固定側内歯歯車21の内径の収縮変形により、ピッチ円P3が真円形状のピッチ円P1に変化する。
従って、この実施形態においては以下の効果を奏する。
(1) 固定側内歯歯車21のピッチ円を真円形状に保持することができて、圧入にともなうピッチ円の変形に起因する角度伝達誤差が発生したり、振動や騒音が生起したりするのを防止することができる。
(2) しかも、そのための構成は、所定曲率のピッチ円P3を形成しただけであるから、部品点数が増えることはなく、構成が簡単である。
(3) 固定側内歯歯車21の創成時にピニオンカッタ31を変位量α分だけ移動させるのみで、ピッチ円P3の形状を設定できるため、専用の加工装置を必要とせず、加工も簡単である。
(4) 真円形状のピッチ円P1を確保できるように、ハウジング15と内歯歯車21との位置関係を規定するための位置合わせ用マーク32,33を設けたことにより、その位置合わせ用マーク32,33が合致するようにハウジング15に内歯歯車21を圧入すれば、真円状のピッチ円を的確に得ることができる。従って、角度伝達誤差等を有効に防止できる。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態においては、図6に示すように、固定側内歯歯車21の外周面が楕円形状をなすように形成され、その内周面に真円形状のピッチ円P1を有する内歯歯車が形成されている。これにより、固定側内歯歯車21は、前記楕円形状の長径側が厚肉となり、短径側が薄肉となる。従って、固定側内歯歯車21を、前記楕円形状の長径側がハウジング15のボルト挿通孔15aの部分と一致する角度位置で圧入することにより、ハウジング15に対する固定側内歯歯車21の圧入時に、固定側内歯歯車21の内径が周方向全域にわたって略均一に収縮変形するため、内歯歯車21のピッチ円P1が真円形状に保持される。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
この第3実施形態においては、図7に示すように、ボルト挿通孔15aからハウジング15の周方向に90度離間した変形しやすい部分15cにおいてハウジング15を厚肉にし、ハウジング15の剛性が周方向全域にわたって略均一となるようにしている。これは、ハウジング15の外周形状をボルト挿通孔15aの部分が短径側となる楕円形状に形成するとともに、固定側内歯歯車21を圧入する圧入孔15bを真円形状に形成することにより実現できる。この場合、固定側内歯歯車21は、圧入前の状態で真円形状のピッチ円P1と真円形状の外周面を備えている。従って、この第3実施形態においては、ハウジング15に対する内歯歯車21の圧入によっても、内歯歯車21のピッチ円、外周面とも楕円形に変形されることはなく、内歯歯車21のピッチ円P1が真円形状に保持される。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、可動側内歯歯車22がハウジングに圧入されて、下部ステアリングシャフト14に連結されている場合に、その可動側内歯歯車22にもピッチ円を真円形状に保持するための保持構造27を設けること。
・ 前記第1実施形態のピニオンカッタ31による創成によるおいて、ピニオンカッタ31をワーク21Aの内周に沿って周回させたり、変位量αを確保するためにワーク21Aをその軸線と直交する方向に移動させたりすること。
・ カッタとしてピニオンカッタ31の代わりに、球形あるいはバレル形のホブを用いること。
・ 前記実施形態の噛み合い式歯車装置を、車両用ステアリング装置における伝達比可変機構の減速機とは異なった装置等に用いて具体化すること。
第1実施形態の撓み噛み合い式歯車装置を備えたステアリング装置示す断面図。 図1の撓み噛み合い式歯車装置を拡大して示す部分断面図。 図2の3−3線における断面図。 同撓み噛み合い式歯車装置における固定側内歯歯車のピッチ円の保持構造を示す正面図。 同固定側内歯歯車の歯車創成方法を示す正面図。 第2実施形態の撓み噛み合い式歯車装置における固定側内歯歯車のピッチ円の保持構造を示す正面図。 第3実施形態の撓み噛み合い式歯車装置における固定側内歯歯車のピッチ円の保持構造を示す正面図。
符号の説明
11…ステアリング装置の上部ステアリングシャフト、13…伝達比可変機構、14…下部ステアリングシャフト、15…ハウジング、16…電動モータ、16a…出力軸、17…撓み噛み合い式歯車装置を用いた減速機、21…固定側内歯歯車、21A…ワーク、22…可動側内歯歯車、23…可撓性外歯歯車、24…ウェーブ・ジェネレータ、27…保持構造、31…ピニオンカッタ、32…位置合わせ用マーク、33…位置合わせ用マーク、P1…ピッチ円、P3…ピッチ円。

Claims (7)

  1. 固定側内歯歯車と、
    その固定側内歯歯車と異なった歯数を有するとともに、固定側内歯歯車と同軸上において回転可能な可動側内歯歯車と、
    前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車に対して噛み合う環状の可撓性外歯歯車と、
    その可撓性外歯歯車内に相対回転可能に配置され、前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車に対する可撓性外歯歯車の噛み合い位置を回転方向に移動させるウェーブ・ジェネレータとを備え、
    前記固定側内歯歯車及び可動側内歯歯車のうちの少なくともいずれか一方の内歯歯車がハウジング内に圧入されるようにした撓み噛み合い式歯車装置において、
    前記ハウジング内に圧入される内歯歯車には、圧入状態においてそのピッチ円を円形に保持するための保持構造を設けたことを特徴とする撓み噛み合い式歯車装置。
  2. 前記保持構造は、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、同ピッチ円の形状を設定した構成であることを特徴とする請求項1に記載の撓み噛み合い式歯車装置。
  3. 前記保持構造は、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、内歯歯車の外周面の形状を設定した構成であることを特徴とする請求項1に記載の撓み噛み合い式歯車装置。
  4. ハウジングと内歯歯車との位置関係を規定するための位置合わせ用マークを設け、その位置合わせマークが合致するようにハウジングに内歯歯車を圧入することにより、真円状のピッチ円を得ることができるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の撓み噛み合い式歯車装置。
  5. 請求項1に記載の撓み噛み合い式歯車装置を圧入するための撓み噛み合い式歯車装置のハウジングにおいて、前記保持構造に代えて、内歯歯車をハウジングに圧入したときにピッチ円が円形となるように、ハウジングの形状を設定したことを特徴とする撓み噛み合い式歯車装置のハウジング。
  6. 請求項2に記載の撓み噛み合い式歯車装置を製造するための製造方法において、ピッチ円が設定形状となるように内歯創成用のカッタをワークに対して相対的に動作させることを特徴とした撓み噛み合い式歯車装置の内歯歯車の製造方法。
  7. ピニオンカッタにより創成することを特徴とする請求項6に記載の撓み噛み合い式歯車装置の内歯歯車の製造方法。
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