JP5070961B2 - 光ディスク装置及び情報再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク装置および情報再生方法に関し、更に詳しくは、光ディスクから情報を再生する光ディスク装置及び情報再生方法に関する。
光学ピックアップを用いて、光ディスクに情報を記録し、或いは、光ディスクから情報を再生する光ディスク装置がある。光ディスク装置には、光ディスクに情報を記録する記録装置、光ディスクから情報を読み出す再生装置、及び、光ディスクに対して情報を記録・再生する記録再生装置が含まれる。一般に、光ディスクは、透明な基板の上に形成された情報記録面を有する。その情報記録面上には、情報記録トラックが螺旋状に形成されている。情報の記録・再生に際しては、光学ピックアップから照射されるレーザ光の集光スポットを情報記録トラックに正しく位置制御する必要があり、光ディスク装置は、そのための制御機構(サーボコントローラ)を備えている。
光ディスク装置で使用される集光スポットの位置制御の種類には、焦点方向の位置制御を行うフォーカス制御(フォーカスサーボ)と、半径方向の位置制御を行うトラック制御(トラックサーボ)とがある。まず、フォーカスサーボにより、集光スポットを情報記録面上に位置制御する。その後、トラックサーボにより、その集光スポットを情報記録トラックに追従制御させる。これらの動作により、集光スポットは、情報記録トラックの概ね中心を、走査方向に沿って移動することになり、光ディスク装置は、情報記録面から情報を正しく再生することができる。
光ディスク装置では、集光スポットが、複数の情報記録トラックを横切ると、トラックエラー信号に、S字状のS字信号が観察される。トラックエラーのS字信号振幅はフォーカスオフセット値によって変化するため、トラックサーボを行う際には、トラックサーボ最適であるフォーカスオフセット値を決める方法が必要になる。これに関し、特許文献1には、集光スポットをトラック方向に振動移動させながらトラックエラー信号の振幅が最大になるようにフォーカスオフセット値を調整する方法が記載されている。
また、情報の読み誤り数は、フォーカスオフセット値によって変化するため、情報の読み誤りが少ない情報再生信号品質が得られるフォーカスオフセットを決める方法が必要になる。これに関し、特許文献2には、情報再生信号品質を評価する指標の一つであるジッタ値が最良になるようにフォーカスオフセット値を決めるフォーカスオフセット調整装置が記載されている。更に、特許文献3には、ジッタ測定が困難になるような高い記録密度領域で情報再生信号品質を評価する信号品質評価指標値Sを指標としてフォーカスオフセット値を調整する光ディスク装置が記載されている。
ところで、光ディスクが、データ領域として、再生専用領域と、記録再生領域との双方を有する場合は、それぞれのデータ領域にて、最適なフォーカスオフセット値が異なることになる。すなわち、再生専用領域で再生信号を良好にするフォーカスオフセット値と、記録再生領域で再生信号を良好にするフォーカスオフセット値とが異なる値になる。これに対して、特許文献4には、再生専用領域用のフォーカスオフセット値と、記録再生領域用のフォーカスオフセット値とを用意しておき、これらを切り替えて使用する光ディスク装置が記載されている。
特開平1−189033号公報 特開平1−298527号公報 特開2004−213862号公報 特開平10−105995号公報
以下、本発明者らが検討した結果について説明する。ここでは、波長λ=405nmの光源と開口数NA=0.65の対物レンズとを有する光学ピックアップを用いる場合を考える。この場合、λ/NA=0.62μmになる。光ディスクとして、トラックピッチTp=0.68μmのデータ領域(システムリードイン領域)と、トラックピッチTp=0.40μmのデータ領域とを有する光ディスクを考える。この光ディスクを、前記した光学ピックアップで再生する場合を考えると、光ディスクには、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域と、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域とが存在することになる。
システムリードイン領域は、再生専用のデータ領域として情報の記録や再生に関する種々の情報がエンボスピット列で記録されている。エンボスピット列の情報を再生する際には、位相差検出(DPD)法で生成したDPD信号をトラックエラー(TE)信号として用い、トラックサーボを作動させる。
図7(a)及び(b)に、システムリードイン領域におけるフォーカスエラー(FE)信号、DPD信号(TE信号)、再生(RF)信号の波形データを示す。同図に示す波形データは、デジタルオシロスコープにて観察された波形データであり、縦軸は電圧、横軸は時間を表している。フォーカスオフセット値を変化させると、RF信号のジッタ値は変化する。タイムインターバルアナライザでRF信号のジッタ値を測定すると、ジッタ値は、図7(a)では4.5%、図7(b)では5.0%であった。今回の測定では、フォーカスサーボが外れない範囲でフォーカスオフセット値を変化させたとき、図7(a)の状態でジッタが最小値となった。システムリードイン領域のデータ再生をジッタ最小の条件で行う場合、図7(a)のフォーカスオフセット値が、データ再生で用いるフォーカスオフセット値になる。
次に、図8(a)及び(b)に、図7(a)及び(b)と同じフォーカスオフセット値で、集光スポットが情報記録トラック間を移動するときの波形を示す。RF信号振幅最大がトラックセンターであり、トラックセンターから1/2トラックだけオフセットしたRF信号振幅最小がトラック境界である。
図8(b)に示すように、トラックセンター付近とトラック境界付近とでDPD信号は位相差が0となり、TEが0であるTEゼロレベルを横断し、トラックセンター付近とトラック境界付近とでDPD信号の傾きの極性が反転することが一般的である。しかし、フォーカスオフセット値を変化させた図8(a)では、トラック境界付近で、トラックセンター付近と同じ傾きの極性でTEゼロレベルを横切る信号が発生している。この、トラック境界付近でDPD信号の傾きの極性がトラックセンター付近と同じ傾きの極性でTEゼロレベルを横切る信号を、「偽トラッククロス信号」と定義する。この偽トラッククロス信号は、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域において、トラック境界付近で入射光の位相、反射光の位相、回折光の位相が変化し、戻り光の位相差が変化することが原因で発生する。
更に、図9(a)及び(b)に、トラックピッチTp=0.40μmのデータ領域におけるFE信号、DPD信号、RF信号の波形データを示す。図9(a)及び(b)に示す波形は、図7(a)及び(b)と同じフォーカスオフセット値で、集光スポットが情報記録トラック間を移動するときの波形である。トラックピッチがλ/NAよりも大きいリードイン領域では、図8(a)に示すように偽トラッククロス信号が発生したが、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域では、図9(a)に示すように、偽トラッククロス信号は確認できない。また、特許文献3に記載されている、信号品質評価指標値Sを最大にするフォーカスオフセット値を含めてフォーカスサーボが外れない範囲でフォーカスオフセット値を変化させても、偽トラッククロス信号は確認できなかった。
以上のように、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域では、図8(a)に示すようにフォーカスオフセット値によっては偽トラッククロス信号が発生する。一方、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域では、偽トラッククロス信号は発生しない。
特許文献1〜3に記載の手法にてフォーカスオフセット値を決める場合は、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域において偽トラッククロス信号が発生する。トラックサーボにて、偽トラッククロス信号のTEゼロレベルにトラックサーボ引込、或いは、トラックジャンプすると、トラックセンターに位置決めができない。従って、これら文献に記載の技術では、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域において、トラックセンターに位置決めすべきトラックサーボがトラック境界に位置制御しようとし、トラックサーボ外れや、データ読み取り失敗が発生するという問題がある。
また、偽トラッククロス信号が発生すると、情報記録トラック間のシーク動作で、DPD信号のゼロクロスの数をカウントして距離情報とする場合に、偽トラッククロス信号を1トラックとカウントし、移動したトラック数とは異なるトラック数を数えることになる。このため、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、誤った距離情報に基づいてシーク動作が行われることになるという問題がある。
上記したように、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域では、特許文献1〜3に記載された手法にてフォーカスオフセット値を設定しても、偽トラッククロス信号は発生しない。このため、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域に集光スポットを移動させるときに、トラックサーボ引込やトラックジャンプ終了時に、トラックセンターに位置制御可能である。しかし、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域に集光スポットを移動させるときは、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて偽トラッククロス信号が発生することで、トラックサーボ引込やトラックジャンプ終了時に、トラック境界に位置制御しようとして、トラックサーボが外れ、或いは、データ読み取りが不能となり、トラック数を数え間違えるという問題が生じる。
特許文献4では、再生専用領域か記録再生領域かで、フォーカスオフセット値を切り替えている。しかし、各データ領域で設定するフォーカスオフセット値は1つである。従って、特許文献4に記載の技術では、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、偽トラッククロス信号による問題を解決することはできない。
本発明は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、安定的にサーボ動作を行うことができる光ディスク装置及び情報再生方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光ディスク装置は、波長λの光源と開口数NAの対物レンズとを備える光学ピックアップを用いて、トラックピッチがλ/NAより大きい第1のデータ領域とトラックピッチがλ/NA以下の第2のデータ領域とを有する光ディスクから情報再生を行う光ディスク装置であって、前記光学ピックアップから照射されるレーザ光の集光スポットの焦点を調整するために設定される第1のフォーカスオフセット値又は前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が前記第1のフォーカスオフセット値が設定された場合よりも良好で前記第1のデータ領域に記録された情報を再生する時に設定されている第2のフォーカスオフセット値に基づいて、前記集光スポットを情報記録面上に位置制御するフォーカスサーボ手段と、前記第1のデータ領域において前記集光スポットがトラック間を移動するときに、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号における最大振幅となるトラックセンター間でトラックセンターと同じ傾きの極性で位相差検出信号のゼロレベルを横切る偽トラッククロス信号の振幅が、前記フォーカスサーボ手段に前記第2のフォーカスオフセット値を設定した場合よりも小さくなる第1のフォーカスオフセット値を、前記フォーカスサーボ手段に設定するフォーカスオフセット設定手段と、を備える
本発明の情報再生方法は、波長λの光源と開口数NAの対物レンズとを備える光学ピックアップを用いて、トラックピッチがλ/NAより大きい第1のデータ領域とトラックピッチがλ/NA以下の第2のデータ領域とを有する光ディスクから情報再を行う光ディスク装置における情報再生方法であって、前記光学ピックアップから照射されるレーザ光の集光スポットの焦点を調整するために設定される第1のフォーカスオフセット値又は前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が前記第1のフォーカスオフセット値が設定された場合よりも良好で前記第1のデータ領域に記録された情報を再生する時に設定されている第2のフォーカスオフセット値に基づいて、前記集光スポットを情報記録面上に位置制御するフォーカスサーボに、前記第1のデータ領域におい前記集光スポットがトラック間を移動するときに、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号における最大振幅となるトラックセンター間でトラックセンターと同じ傾きの極性で位相差検出信号のゼロレベルを横切る偽トラッククロス信号の振幅が、前記フォーカスサーボ手段に前記第2のフォーカスオフセット値を設定した場合よりも小さくなる第1のフォーカスオフセット値を、設定するフォーカスオフセット設定ステップ含む
本発明の光ディスク装置及び情報再生方法では、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域についても、安定したサーボ動作が実現できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施例を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例の光ディスク装置の構成を示している。光ディスク装置は、光学ピックアップ11、情報再生部12、システムコントローラ13、サーボコントローラ14、スピンドルモータ15、スピンドルコントローラ16、及び、フォーカスオフセット設定部17を有する。光ディスク10は、情報記録面101を有する。情報記録面101は、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域を有する。情報記録面101のデータは、光ディスク10の物理的位置を示すアドレス情報と、アドレス情報以外のメインデータとを有する。
光学ピックアップ11は、光ディスク10に光を照射し、情報記録面101からの戻り光を検出する。光学ピックアップ11は、図示しないスレッド機構により、ディスク半径方向に移動する。スレッド機構には、ステッピングモータとリードスクリューを用いる駆動機構、或いは、DCモータとギアトレインを用いる駆動機構などを用いることができる。
情報再生部12は、情報記録面101からの戻り光に基づいて、情報記録面101に記録された情報の再生を行う。情報再生部12は、入力信号にフィルタリング等の処理を行うRF回路部121と、入力信号を復調する復調器122とを有する。RF回路部121は、フィルタリング等の処理をした結果を復調器122に出力し、RF信号の情報再生信号品質を評価する指標をシステムコントローラ13に出力する。復調器122は、再生したデータをシステムコントローラ13に出力する。
システムコントローラ13は、装置全体を統括する。システムコントローラ13は、復調器122から入力するアドレス情報に基づいて、集光スポット103が照射されるデータ領域が、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域であるか否かを検出する機能を有する。光ディスク装置は、図示しない記憶装置内に、どのアドレス範囲がトラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域に対応しているかを示す情報を記憶しており、システムコントローラ13は、その情報を参照して、集光スポット103が照射されるデータ領域が、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域であるか否かを判定する。
サーボコントローラ14は、光学ピックアップ11が照射するレーザ光102の集光スポット103の位置を制御する。サーボコントローラ14は、フォーカスサーボ部141とトラックサーボ部142とを有する。フォーカスサーボ部141は、光ディスク10からの戻り光から生成したサーボ誤差信号に基づいて、光学ピックアップ11が照射するレーザ光102の集光スポット103の位置を焦点方向にコントロールする。トラックサーボ部142は、集光スポット103の位置をディスク半径方向にコントロールする。トラックサーボ部142は、システムコントローラ13からの指示に基づいて、トラックサーボオンとトラックサーボオフとを切り替える機能を有する。また、トラックサーボ部142は、トラック数を数える機能を有する。
フォーカスサーボ部141は、フォーカスオフセットを変化させる、図示しないフォーカスオフセット調整部を有している。フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスサーボ部に対して、フォーカスオフセット値を設定する。フォーカスオフセット調整部は、フォーカスオフセットを、フォーカスオフセット設定部17によって設定されたフォーカスオフセット値にセットする。フォーカスオフセット値は、フォーカスエラー信号(FE)が0であるFEゼロレベルを基準に定義する。例えば、フォーカスS字信号振幅の中心をFE=0とする。また、FEが、FEゼロレベルと一致するときのフォーカスオフセット値を0μmとする。
なお、以下では、集光スポットの焦点がレーザ光102の入射面から遠ざかる方向に変化すると、FE信号がFEゼロレベルよりも大きい値に変化し、集光スポットの焦点がレーザ光102の入射面に近づく方向に変化すると、FE信号がFEゼルレベルよりも小さい値に変化するものとして説明する。また、FE信号がFEゼロレベルよりも大きい値に変化した場合を正のフォーカスオフセット値とし、FE信号がFEゼロレベルよりも小さい値に変化した場合を負のフォーカスオフセット値とする。ただし、FE信号及びフォーカスオフセット値の極性は、上記したものに限定されない。極性を、上記とは逆に定義してもよい。また、FEの0は、上記したものには限定されない。例えば、フォーカスS字の戻り光0のレベルをFEの0としてもよい。
スピンドルモータ15は、光ディスク10を回転させる。スピンドルコントローラ16は、スピンドルモータ15の回転数をコントロールする。情報再生部12、システムコントローラ13、サーボコントローラ14、スピンドルコントローラ16、及び、フォーカスオフセット設定部17は、それぞれCPUやメモリ、LSI等で適宜実現する。
フォーカスオフセット設定部17は、第1のフォーカスオフセット値171と第2のフォーカスオフセット値172とを記憶している。第1のフォーカスオフセット値171は、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域において、集光スポットを、トラックを横断するように移動させた際の偽トラッククロス信号を十分に低く抑えることができる値に設定される。また、第2のフォーカスオフセット値172は、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域において、十分な再生信号品質が得られる値に設定される。
フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域では、トラックサーボ部142によるトラックサーボのオン/オフに基づいて、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171と第2のフォーカスオフセット値172とで切り替える。より詳細には、フォーカスオフセット設定部17は、トラックサーボオフでは、フォーカスサーボ部141に、第1のフォーカスオフセット値171を設定する。また、トラックサーボオンでは、第2のフォーカスオフセット値172を、フォーカスサーボ部に対して設定する。なお、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域については、フォーカスオフセット設定部17は、当該データ領域において、良好な再生特性が得られるフォーカスオフセット値を、フォーカスサーボ部141に対して設定する。
第1のフォーカスオフセット値の設定について、詳細に説明する。初めに、偽トラッククロス信号振幅について説明する。図2に、トラックサーボオフで、集光スポットをトラック間方向に移動させた際に観察されるDPD信号とRF信号とを示す。RF信号の振幅が大きい位置がトラックセンター位置に相当し、振幅が小さい位置がトラック間の位置に相当する。図2において、DPD信号が、トラックセンター付近でTEゼロレベルを横断する位置をA点とし、その1つ隣のトラックのトラックセンター付近で、DPD信号がTEゼロレベルを横断する位置をB点とする。
また、A点を起点として、DPD信号の傾きの極性が、A点における傾きの極性から反転して再びTEゼロレベルを横断する位置をC点とする。C点を起点として、DPD信号の傾きの極性が、C点における傾きの極性から反転して再びTEゼロレベルを横断する位置をD点とする。更に、D点を起点として、DPD信号の傾きの極性がD点における傾きの極性から反転してTEゼロレベルを横断する位置をE点とする。図5では、隣接するトラック間の3箇所(C点、D点、E点)で、DPD信号がTEゼロレベルを横断しており、D点にて、DPD信号がA点における傾きの極性と同じ傾きでTEゼロレベルを横断しているため、D点が、トラックセンター付近と誤認識される。このトラックエラー信号におけるC点からE点までが、偽トラッククロス信号に相当する。なお、C点の後に、DPD信号がA点における傾きの極性と同じ極性でTEゼロレベルを横断する位置が、隣接トラックセンター付近であるときは、C点の次がB点となり、D点及びE点は存在せず、偽トラッククロス信号は存在しない。
DPD振幅は、DPD信号の最大値と最小値との差で定義する。偽トラッククロス信号の正の振幅値は、C点からE点までの間におけるDPD信号の最大値で定義する。また、偽トラッククロス信号の負の振幅値は、C点からE点までの間におけるDPD信号の最小値で定義する。偽トラッククロス信号の信号振幅は、C点からE点までの間における偽トラッククロス信号の最大値と最小値との差と定義する。なお、偽トラッククロス信号が存在しない場合は、D点及びE点が存在しないので、偽トラッククロス信号の正の振幅値及び負の振幅値は0と定義する。B点まで到達した後は、改めて、B点を起点して、次の隣接トラックのトラックセンター付近まで、A点からB点までと同様に、TEゼロレベルを横断する位置を求め、各振幅値を求める。
次いで、第1のフォーカスオフセット値の求め方について説明する。偽トラッククロス信号の振幅は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域では、フォーカスオフセット値に応じて変化する。フォーカスオフセット値を変化させつつ偽トラッククロス信号の振幅を求め、偽トラッククロス信号の振幅が概ね最小となるフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値とする。偽トラッククロス信号が概ね最小となるフォーカスオフセット値に代えて、偽トラッククロス信号の振幅が所定の値よりも小さくなるとき、或いは、所定の値以下となるときのフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値としてもよい。この場合、偽トラッククロス信号振幅は、DPD信号の特定区間(C点からE点までの区間)の最大値と最小値との差であるので、所定の値は、DPD信号の振幅よりも小さく、かつ、0以上の値とすればよい。
第1のフォーカスオフセット値の設定は、工場出荷の際などに一度行っておき、フォーカスオフセット設定部17に固定的に記憶しておく。或いは、光ディスクの記録・再生に際して、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にてフォーカスオフセット値を変えつつ偽トラッククロス信号の振幅を求め、偽トラッククロス信号の振幅が最小となるときのフォーカスオフセット値をフォーカスオフセット設定部17に第1フォーカスオフセット値として記憶し、以降の記録・再生に用いてもよい。
第2のフォーカスオフセット値については、以下のように設定する。トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域では、フォーカスオフセット値を変化させると、RF信号の信号品質が変化する。フォーカスオフセット値を変化させつつRF信号の信号品質を求め、信号品質が概ね最良となるフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値とする。信号品質を評価する指標としては、特許文献2と同様に、ジッタ値を用いることができる。この場合、ジッタ値が概ね最小となるフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値とすればよい。ジッタ値が概ね最小となるフォーカスオフセット値に代えて、ジッタ値が所定のしきい値よりも小さくなるとき、或いは、所定のしきい値以下となるときのフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値としてもよい。
信号品質を評価する指標としては、上記したジッタ以外にも、特許文献3に示される信号品質評価指標値Sを用いることもできる。その場合は、信号品質評価指標値Sが概ね最大となるフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値とすればよい。信号品質評価指標値Sが概ね最大となるフォーカスオフセット値に代えて、信号品質評価指標値Sが所定のしきい値よりも大きくなるとき、或いは、所定のしきい値以上となるときのフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値としてもよい。
本実施例では、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域おいて、フォーカスサーボにおけるオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値と第2のフォーカスオフセット値とで切り替え可能とする。このように、同じデータ領域にて、フォーカスオフセット値を2つ用意することで、光ディスク装置の動作状態に応じて、適切なフォーカスオフセット値の設定が可能となる。2つのフォーカスオフセット値として、集光スポットをトラック横断方向に移動する際に所望の特性が得られるフォーカスオフセット値と、情報再生時に所望の特性を得られるフォーカスオフセット値とを用意し、光ディスク装置の動作状態に応じてフォーカスオフセット値を切り替えることにより、安定したサーボ動作と、読み誤りが少ない情報再生動作とを実現できる。
具体的には、第1のフォーカスオフセット値を、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて偽トラッククロス信号の振幅が十分小さくなる値に設定し、フォーカスサーボ部141に対し、トラックサーボオフでは、第1のフォーカスオフセット値を設定する。トラックサーボの引き込みや、トラックジャンプ動作は、トラックサーボオフにて行われる。従って、トラックサーボオフにて、フォーカスサーボ部141のフォーカスオフセット値を、集光スポットがトラックを横断する際の偽トラッククロス信号を十分に小さくできるフォーカスオフセット値に設定することで、トラックサーボ引き込みやトラックジャンプを正常に行うことができる。また、トラッククロス信号に基づいて横断トラック数を数える際に、横断トラック数を正しくカウントできる。
また、第2のフォーカスオフセット値を、トラックピッチがλ/NAよりも大きなデータ領域にて良好な再生信号品質が得られる値に設定し、フォーカスサーボ部141に対し、トラックサーボオンでは、第2のフォーカスオフセット値を設定する。光ディスク装置では、光ディスク10からの情報再生(メインデータ再生)は、オントラックで行われる。従って、トラックサーボオンにて、フォーカスサーボ部141のフォーカスオフセット値を、良好な再生信号品質が得られるフォーカスオフセット値に設定することで、読み誤りが少ない情報再生動作を実現できる。
以下、具体的な数値を挙げて説明する。光ディスク10として、厚さが0.6mmのポリカーボネイトからなり、直径が12cmの円板状の透明な基板に、トラックピッチが0.68μmのデータ領域を有する光ディスクを用いる。また、光学ピックアップ11には、λ(LD波長)が405nm、NA(開口数)が0.65の光ピックアップを用いる。第2のフォーカスオフセット値を求める際の信号品質の指標には、ジッタ値を用いる。
フォーカスオフセット値を変化させつつ、ジッタ値を測定し、ジッタ値が最小となるフォーカスオフセット値を求めると、フォーカスオフセット値が−1.3μmで、ジッタ値は最小の4.5%となった(図7(a))。このフォーカスオフセット値(−1.3μm)を、第2のフォーカスオフセット値172として、フォーカスオフセット設定部17に記憶する。なお、このフォーカスオフセット値にて、集光スポットをトラック間方向に移動すると、図8(a)に示すように偽トラッククロス信号が観察される。このときの偽トラッククロス信号の振幅は、1.7Vとなる。
フォーカスオフセット値を変化させつつ、偽トラッククロス信号の振幅を求め、偽トラッククロス信号の振幅が最小となるフォーカスオフセット値を求めると、フォーカスオフセット値0μmで、偽トラッククロス信号の振幅は0となった(図8(b))。このフォーカスオフセット値(0μm)を、第1のフォーカスオフセット値171として、フォーカスオフセット設定部17に記憶する。なお、このフォーカスオフセット値にて、ジッタ値を求めると、ジッタ値は、5.0%となり(図7(b))、第2のフォーカスオフセットに設定したときと比較して、ジッタ値は大きくなる。
光ディスク10の記録・再生では、システムコントローラ13は、アドレス情報により、集光スポット103が照射されるデータ領域が、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域であるか否かを判断する。フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域であり、かつ、トラックサーボオンであれば、サーボコントローラ14に、第2のフォーカスオフセット値172(−1.3μm)を設定する。また、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域であり、かつ、トラックサーボオフであれば、サーボコントローラ14に、第1のフォーカスオフセット値171(0μm)を設定する。このように、フォーカスサーボにおけるフォーカスオフセット値を、トラックサーボオンとトラックサーボオフとで切り替えることにより、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域において、安定したトラックサーボ動作と、読み誤りが少ない情報再生動作とを両立することができる。
なお、上記では、第1のフォーカスオフセット値を、偽トラッククロス信号振幅が最小となるときのフォーカスオフセット値に設定したが、偽トラッククロス信号振幅が所定の値よりも小さくなるとき、或いは、所定の値以下となるときのフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値としてもよい。具体的には、動作マージンを考慮して、図8(a)にDPD振幅2.1Vの1割程度である0.2Vを、所定の値とする。この場合、フォーカスオフセット値を変えつつ偽トラッククロス信号振幅を求め、偽トラッククロス信号の振幅が0.2Vよりも小さくなるとき、或いは、0.2V以下となるときのフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値とすればよい。
また、上記では、第2のフォーカスオフセット値を、ジッタ値が最小となるときのフォーカスオフセット値に設定したが、ジッタ値が所定の値よりも小さくなるとき、或いは、所定の値以下となるときのフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値としてもよい。具体的には、図7(b)の状態におけるRF信号のジッタ値を基準に、その9割程度であるジッタ値4.6%をしきい値とする。この場合、フォーカスオフセット値を変化させつつジッタ値を求め、ジッタ値が4.6%よりも小さくなるとき、或いは、4.6%以下となるときのフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値とすればよい。
図3に、本発明の第2実施例の光ディスク装置を示す。本実施例の光ディスク装置は、サーボコントローラ14aが、オントラック判定部143を有する点で、第1実施例と相違する。オントラック判定部143は、トラックエラー信号に基づいて、集光スポット照射位置が、情報記録トラック上であるか否かを判定する。より詳細には、オントラック判定部143は、トラックエラー信号と、オントラックかオフトラックかのしきい値である正及び負のオントラックスライスレベルとを比較し、オントラックであるか、オフトラックであるかを判定する。
オントラック判定部143は、例えば、トラックエラー信号が、正のオントラックスライスレベル以下で、かつ、負のオントラックスライスレベル以上であるときは、オントラックと判定する。また、トラックエラー信号が、正のオントラックスライスレベルよりも大きい、又は、負のトラックスライスレベルよりも小さいときは、オフトラックと判定する。なお、オントラック判定部143は、指定した時間より長くトラックエラー信号が正のオフトラックスライスレベルより大きい場合、或いは、負のオフトラックスライスレベルより小さい場合にオフトラックと判定し、これ以外をオントラックと判定してもよい。この場合は、ノイズの影響を除去したオントラック判定が可能である。
フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域では、オントラック判定部143での判定結果に従って、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171、又は、第2のフォーカスオフセット値172とする。より詳細には、フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域において、オントラック判定部143がオフトラックと判定したときは、フォーカスサーボ部141に第1のフォーカスオフセット値171を設定し、オントラックと判定したときは、フォーカスサーボ部141に第2のフォーカスオフセット値172を設定する。
以下、具体的数値例を用いて説明する。オントラック判定における正のオントラックスライスレベルは、DPD振幅の1割程度である0.2Vとする。また、負のオントラックスライスレベルは、正のオントラックスライスレベルの極性を反転させた−0.2Vとする。フォーカスオフセット設定部17は、第1のフォーカスオフセット値として0μmを記憶し、第2のフォーカスオフセット値として−1.3μmを記憶している。第1及び第2のフォーカスオフセット値の求め方は、第1実施例と同様である。
オントラック判定部143は、TE信号が0.2V以下で、かつ、−0.2V以上のときは、オントラックと判定する。この場合、フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスサーボ部に対して、第2のフォーカスオフセット値(−1.3μm)を設定する。また、オントラック判定部143は、TE信号が0.2Vよりも大きいとき、又は、−0.2Vよりも小さいときは、オフトラックと判定する。この場合、フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスサーボ部に対して、第1のフォーカスオフセット値(0μm)を設定する。
本実施例では、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、オントラックとオフトラックとで、フォーカスオフセット値を切り替えて設定する。当該データ領域にて、メインデータの再生は、オントラック状態で行われるため、オントラックのときに、フォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値とすることで、読み誤りが少ない情報再生動作を実現できる。また、オフトラックでは、フォーカスオフセット値を第1のフォーカスオフセット値とすることで、集光スポットをトラック横断方向に移動する際のトラック間での偽トラッククロス信号の発生を抑えることができ、安定したサーボ動作を実現できる。
本発明の第3実施例について説明する。本実施例の光ディスク装置の構成は、図1に示す光ディスク装置の構成と同様である。本実施例では、フォーカスオフセット設定部17は、メインデータ再生動作と、メインデータ非再生動作とで、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171と第2のフォーカスオフセット値172とに切り替える。メインデータ再生動作は、復調器122からアドレス情報とメインデータとの双方を取り込み、或いは、メインデータのみを取り込む動作であり、メインデータ非再生動作は、復調器122からアドレス情報のみを取り込み、或いは、アドレス情報もメインデータも取り込まない動作を指す。メインデータ再生動作とメインデータ非再生動作との切り替えは、システムコントローラ13からの指示で行う。
フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、システムコントローラ13から、メインデータ再生動作状態にあるか否かを示す情報を受け取る。フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域において、システムコントローラ13からメインデータ非再生を示す情報を受け取ったときは、フォーカスサーボ部141に対して、第1のフォーカスオフセット値171を設定する。また、システムコントローラ13からメインデータ再生を示す情報を受け取ったときは、フォーカスサーボ部141に対して第2のフォーカスオフセット値172を設定する。
具体的に、第1のフォーカスオフセット値は0μm、第2のフォーカスオフセット値は−1.3μmであるとする。第1及び第2のフォーカスオフセット値の求め方は、第1実施例と同様である。フォーカスオフセット設定部17は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、メインデータ再生動作時は、フォーカスサーボ部に対して第2のフォーカスオフセット値(−1.3μm)を設定する。また、メインデータ再生時は、フォーカスサーボ部に対して第1のフォーカスオフセット値(0μm)を設定する。
本実施例では、フォーカスオフセット設定部17は、メインデータ再生動作と、メインデータ非再生動作で、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセットを切り替える。メインデータ再生動作時には、良好な再生信号品質が得られるフォーカスオフセットを設定することで、読み誤りが少ないメインデータ再生を実現できる。メインデータ非再生動作時は、偽トラッククロス信号振幅を低く抑えることができるフォーカスオフセット値を設定することで、安定したサーボ動作を実現できる。また、本実施例では、メインデータ非再生動作状態となったときに、フォーカスオフセット値の切替えを行い、その後に行われるトラックジャンプなどに備えることで、トラックジャンプ等を実施するまでに要する時間を短縮できる効果もある。
本発明の第4実施例について説明する。本実施例の光ディスクの構成は、図1に示す第1実施例の光ディスクの構成と同様である。本実施例では、フォーカスオフセット設定部17は、少なくとも、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域における偽トラッククロス信号を低く抑えることができるフォーカスオフセット値を記憶している。このフォーカスオフセット値は、第1実施例における第1のフォーカスオフセット値171に相当する。なお、本実施例では、第2のフォーカスオフセット値172は任意であり、必ずしも必要としない。
本実施例の光ディスク10では、トラックピッチがλ/NAより大きいデータ領域AのアドレスはA1〜A2、λ/NA以下のデータ領域BのアドレスはB1〜B2のように、データ領域Aとデータ領域Bとで、重複しないアドレス情報が割り当てられている。システムコントローラ13は、集光スポットを移動させる際には、移動元アドレスと移動先アドレスとに基づいて、移動先データ領域が、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域か、λ/NA以下のデータ領域かを判断する。
フォーカスオフセット設定部17は、集光スポット照射位置がトラックピッチがλ/NA以下のデータ領域にあるときは、フォーカスオフセット値を、当該データ領域での再生に適した値に設定する。フォーカスオフセット設定部17は、システムコントローラ13が、移動先データ領域がトラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域であると判断すると、移動元データ領域がトラックピッチがλ/NA以下のデータ領域である場合でも、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171に相当する値とする。移動先データ領域の移動後については、フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスオフセット値を、その移動先データ領域での再生に適したフォーカスオフセット値に設定すればよい。
具体的に、光ディスク10として、厚さが0.6mmのポリカーボネイトからなり、直径が12cmである円板状の透明な基板に、トラックピッチが0.68μmのデータ領域(システムリードイン領域)とトラックピッチが0.40μmのデータ領域とが形成された光ディスクを用いた場合を説明する。この光ディスク10では、トラックピッチ0.68μmのシステムリードイン領域と、トラックピッチ0.40μmのデータ領域とが、特定の半径範囲で分割されているとする。再生に用いる光学ピックアップ11として、λ(LD波長)が405nm、NA(開口数)が0.65との光学ピックアップを考える。この場合、システムリードイン領域は、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域に該当し、トラックピッチ0.40μmのデータ領域は、トラックピッチがλ/NA以下のデータ領域に該当する。
システムリードイン領域において、フォーカスオフセット値を変えつつ偽トラッククロス信号を測定し、偽トラッククロス信号を概ね最小とするフォーカスオフセット値を求めると、フォーカスオフセット値0μmが得られた。このときのTE信号(DPD信号)は、図8(b)に示すようになる。フォーカスオフセット設定部17は、この値(0μm)を、システムリードイン領域にて偽トラッククロス信号振幅を最小とするフォーカスオフセット値として記憶する。なお、ここでは、偽トラッククロス信号振幅を最小とするフォーカスオフセット値をフォーカスオフセット設定部17に記憶したが、偽トラッククロス信号振幅を所定の振幅よりも小さく、或いは、所定の振幅以下とするフォーカスオフセット値を記憶してもよい。
集光スポットがトラックピッチ0.40μmのデータ領域に照射されている状態で、システムリードイン領域へのトラックジャンプが発生した場合を考える。システムコントローラ13は、移動先データ領域がトラックピッチがλ/NAよりも大きいシステムデータ領域であると判断し、フォーカスオフセット設定部17に、システムリードイン領域にて偽トラッククロス信号振幅を最小とするフォーカスオフセット値(0μm)への切替えを指示する。フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を、トラックピッチ0.40μmでの再生に適した値から、0μmに切り替える。
フォーカスオフセット設定部17が、フォーカスオフセット値を0μmに切り替えることで、そのフォーカスオフセット値にて、トラックピッチ0.40μmのデータ領域に集光スポットが照射されることになる。しかし、フォーカスオフセット値0μmで、集光スポットをトラック横断方向に移動させても、図9(b)に示すように、DPD信号には偽トラッククロス信号が発生しない。このため、偽トラッククロス信号が発生しない状態で、集光スポットをトラックピッチ0.40μmのデータ領域からシステムリードイン領域まで移動させることができる。
本実施例では、フォーカスオフセット設定部17は、集光スポットをトラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域に移動させる際に、フォーカスオフセット値を、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域で偽トラッククロス信号振幅を小さく抑えることができるフォーカスオフセット値に設定する。このようにすることで、移動先データ領域であるトラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域まで、集光スポットを、偽トラッククロス信号の影響を受けない状態で移動させることができ、トラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域にて、安定したトラックサーボ引き込みとトラックジャンプ動作を実現できる。また、トラッククロス信号に基づいてトラック数をカウントする際に、横断トラック数を、正しくカウントすることができる。
図4は、本発明の第5実施例の光ディスク装置の構成を示している。本実施例の光ディスク装置は、システムコントローラ13aが、偽トラッククロス信号の振幅を算出する偽トラッククロス信号振幅算出部131と、フォーカスオフセット値を決定するフォーカスオフセット値決定部132とを有する。また、RF回路部121が、図示しないMIRR生成部を有し、サーボコントローラ14が図示しないTEZC生成部を有する。本実施例では、フォーカスオフセット値決定部132は、記録・再生に先立って、偽トラッククロス信号振幅算出部131での偽トラッククロス信号振幅算出結果を用いて、第1のフォーカスオフセット値171と第2のフォーカスオフセット値172とを決定する。
MIRR生成部は、RF信号(和信号)と、RFスライスレベルとに基づいて、RF信号のレベルが、RFスライスレベル以上であるか否かを示すMIRR信号を生成する。TEZC信号生成部は、TE信号(DPD信号)と、TEスライスレベルとに基づいて、TE信号が、TEスライスレベル以上であるか否かを示すTEZC信号を生成する。偽トラッククロス信号振幅算出部131は、集光スポットがトラック間に位置するときのTE信号に基づいて、偽トラッククロス信号の正の振幅値と負の振幅値とを求め、両者から、偽トラッククロス信号の振幅値を求める。
以下、偽トラッククロス信号振幅算出の際の動作について、詳細に説明する。図5に、偽トラッククロス信号算出時の各部の動作波形を示す。同図における縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。MIRR生成部は、RF信号より、RF信号の下側のエンベロープに相当するRFBD信号を生成する。図6に、RFBD信号を示す。MIRR生成部は、RF信号のボトム値を、所定時間ホールドした信号をRFBD信号とする。このときのホールド時間は、RF信号周期に相当する時間とする。RF信号は、トラック中心付近に近いほど振幅が大きく、トラック間の中心位置では振幅が小さくなるので、トラック中心付近ではRFBD信号のレベルは低く、トラック間の中心ではRFBD信号のレベルは高くなる。
MIRR生成部は、RFBD信号の最大値と最小値との和の1/2をRFスライスレベルとして、RFBD信号がRFスライスレベル以上であるか否かを示すMIRR信号を生成する。MIRR生成部は、例えばRFBD信号がRFスライスレベル以上のときは、MIRR信号をHighとし、RFスライスレベルよりも小さいときは、MIRR信号をLowとする。この場合、トラック中心に近い位置ではRFBD信号のレベルが低いのでMIRR信号はLowとなり、トラック間の位置ではRFBD信号のレベルが高いのでMIRR信号はHighとなる。
TEZC生成部は、TE信号と、TEスライスレベルとを比較し、TEZC信号を生成する。TEZC生成部は、例えば、TE信号がTEスライスレベル以上のときにTEZC信号をHighとし、TEスライスレベルよりも小さいときにTEZC信号をLowとする。TEスライスレベルは、TE信号「0」とする。この場合、TEZC信号は、TE信号の極性(正負)を表し、TE信号が「正」のときはTEZC信号はHighで、TE信号が「負」のときはTEZC信号はLowとなる。
偽トラッククロス信号振幅算出部131は、MIRR信号がLowからHighに切り替わり、TEZC信号がHighからLowに切り替わってから、MIRR信号がHighのままでTEZC信号がLowからHighに切り替わるまでの間でのTE信号の最小値を計測する。また、MIRR信号がHighのままで、TEZC信号がLowからHighに切り替わってから、TEZC信号がHighからLowに切り替わるまでの間でのTE信号の最大値を計測する。偽トラッククロス信号振幅算出部131が計測する最小値及び最大値は、それぞれ、トラック間の位置で発生する偽トラッククロス信号の負の振幅値及び正の振幅値に相当する。
ここで、偽トラッククロス信号が発生しない場合は、MIRR信号がLowからHighに切り替わり、TEZC信号がHighからLowに切り替わった後に、TEZC信号がLowのままで、MIRR信号がHighからLowに切り替わる。すなわち、トラック間の位置にてTE信号が正から負に変化した後に、TE信号が負のままで、トラック中心に近い位置に到達する。この場合は、偽トラッククロス信号振幅算出部131は、偽トラッククロス信号の正の振幅値及び負の振幅値を「0」とする。偽トラッククロス信号振幅算出部131は、計測した、MIRR信号がHighとなっている期間におけるTE信号の最大値と最小値との差を、偽トラッククロス信号振幅として出力する。
フォーカスオフセット値決定部132は、フォーカスサーボ部141のフォーカスオフセット値を変化させつつ、各フォーカスオフセット値にて、偽トラッククロス信号振幅算出部131に偽トラッククロス信号の振幅値を算出させる。フォーカスオフセット値決定部132は、算出された偽トラッククロス信号の振幅値を概ね最小とするフォーカスオフセット値を、フォーカスオフセット設定部17における第1のフォーカスオフセット値171として決定する。フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスオフセット値決定部132によって決定されたフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171として記憶する。
また、フォーカスオフセット値決定部132は、RF回路部121が出力する情報再生信号品質の評価指標を入力する。評価指標には、例えばジッタ値を用いる。フォーカスオフセット値決定部132は、フォーカスサーボ部141のフォーカスオフセット値を変化させつつ、各フォーカスオフセット値にて、再生信号品質の評価指標を計測し、情報再生信号品質が概ね最良となるフォーカスオフセット値を、フォーカスオフセット設定部17における第2のフォーカスオフセット値172として決定する。フォーカスオフセット設定部17は、フォーカスオフセット値決定部132によって決定されたフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値172として記憶する。
なお、上記したMIRR信号及びTEZC信号の極性は、上記したものは限定されず、HighとLowとを逆にした極性も可能である。また、RFスライスレベルは、RFBDの最大値と最小値との和の1/2には限定されず、RFBDの最大値と最小値との間の任意のレベルとすることができる。TEスライスレベルについても、TE信号「0」には限定されず、TE信号の最大値と最小値との間の任意のレベルとすることができる。ただし、TEZC信号は、偽トラッククロス信号の発生を検出するために必要な信号であるため、TE信号「0」付近の値であることが好ましい。
上記では、RFスライスレベル及びTEスライスレベルを用い、スライスレベル以上であるか否かによって、MIRR信号、TEZC信号のHigh/Lowを反転させるとしたが、RFスライスレベル及びTEスライスレベルにヒステリシスを持たせてもよい。例えば、RFスライスレベルについて、RFBD信号の最大値と最小値との和の1/2をAとして。A−α(α>0)と、A+β(β>0)との2つのRFスライスレベルを考える。RFBD信号が、A−αよりも小さいレベルからA−α以上となったときは、MIRR信号をHighとし、A+βよりも大きいレベルからA+βよりも小さくなったときは、MIRR信号をLowとする。このようにする場合、ノイズ等の影響によるMIRR信号、TEZC信号のレベル反転を防ぐことができる。
以下、具体的数値例を用いて説明する。図8(a)を参照すると、RFBD信号の最小値は1.1Vであり、最大値は3.5Vである。この場合、MIRR生成部におけるRFスライスレベルは、2.3Vとなる。また、TEスライスレベルは、TE信号「0」のレベルとする。偽トラッククロス信号振幅算出部131は、RFBD信号が2.3V以上で、かつ、TE信号が正から負に反転した後に再び正に反転する前のTE信号の最小値を、偽トラッククロス信号の負の振幅値として記憶する。また、RFBD信号が2.3V以上で、かつ、TE信号が負から正に反転した後に再び負に反転するまでの間のTE信号の最大値を、偽トラッククロス信号の正の振幅値として記憶し、TE信号の最大値と最小値との差を、偽トラッククロス信号の振幅値とする。
フォーカスオフセット値決定部132は、複数のフォーカスオフセット値における偽トラッククロス信号振幅算出部131が算出した偽トラッククロス信号振幅値を比較し、振幅が最小となるフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171として決定する。偽トラッククロス信号振幅が最小となるのは、フォーカスオフセット値0μmのとき(図8(b))であり、この値を、第1のフォーカスオフセット値とする。また、フォーカスオフセット値決定部132は、複数のフォーカスオフセット値におけるジッタ値を比較し、ジッタ値が最小となるフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値172として記憶する。ジッタが最小となるのは、フォーカスオフセット値−1.3μmのときであり(図7(a))、この値を、第2のフォーカスオフセット値172とする。フォーカスオフセット値設定部17は、トラックサーボオフでは、第1のフォーカスオフセット値0μmをフォーカスサーボ部141に設定し、トラックサーボオンでは、第2のフォーカスオフセット値−1.3μmをフォーカスサーボ部141に設定する。
本実施例では、偽トラッククロス信号振幅算出部131により、偽トラッククロス信号の振幅値を求め、フォーカスオフセット値決定部132により、偽トラッククロス信号振幅を概ね最小とするフォーカスオフセット値を、第1のフォーカスオフセット値171として決定する。このような構成を採用することにより、第1のフォーカスオフセット値を、動的に決定することができる。また、本実施例では、フォーカスオフセット値決定部132により、情報再生信号品質を概ね最良とするフォーカスオフセット値を、第2のフォーカスオフセット値172として決定する。このようにすることで、第2のフォーカスオフセット値を、動的に決定することができる。その他の効果は、第1実施例と同様である。
なお、第5実施例は、第1実施例の構成に、フォーカスオフセット値を動的に決定する構成を追加する例として説明したが、フォーカスオフセット値を動的に決定する構成を、他の実施例に追加した構成とすることもできる。例えば、第2実施例の構成と組み合わせて、第1のフォーカスオフセット値と、第2のフォーカスオフセット値とを、オントラックであるか、オフトラックであるかによって切り替えてもよい。また、第3実施例の構成と組み合わせて、メインデータ再生動作中であるか、メインデータ非再生動作中であるかに応じて、フォーカスサーボ部141に設定するフォーカスオフセット値を切り替えてもよい。また、第4実施例の構成にて、フォーカスオフセット値決定部132により、集光スポットをトラックピッチがλ/NAよりも大きいデータ領域に移動する際に設定するフォーカスオフセット値(第1のフォーカスオフセット値に相当)を動的に決定する構成としてもよい。
以上、本発明をその好適な実施例に基づいて説明したが、本発明の光ディスク装置及び情報再生方法は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、上記実施例の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、高密度光ディスクのための情報再生装置、及び、情報記録再生装置に利用可能である。
本発明の第1実施例の光ディスク装置の構成を示すブロック図。 偽トラッククロス信号が発生する条件下でのDPD信号とRF信号とを示す波形図。 本発明の第2実施例の光ディスク装置の構成を示すブロック図。 本発明の第5実施例の光ディスク装置の構成を示すブロック図。 偽トラッククロス信号振幅算出時の各部の動作波形を示す波形図。 RFBD信号を示す波形図。 (a)及び(b)は、集光スポットをトラックに追従させた際のフォーカスエラー信号、トラックエラー信号、RF信号を示す波形図。 (a)及び(b)は、集光スポットをトラック横断方向に移動させた際のフォーカスエラー信号、トラックエラー信号、RF信号を示す波形図。 (a)及び(b)は、集光スポットをトラック横断方向に移動させた際のフォーカスエラー信号、トラックエラー信号、RF信号を示す波形図。
符号の説明
10:光ディスク
11:光学ピックアップ
12:情報再生部
13:システムコントローラ
14:サーボコントローラ
15:スピンドルモータ
16:スピンドルコントローラ
17:フォーカスオフセット設定部
101:情報記録面
102:レーザ光
103:集光スポット
121:RF回路部
122:復調器
131:偽トラッククロス信号振幅算出部
132:フォーカスオフセット値決定部
141:フォーカスサーボ部
142:トラックサーボ部
143:オントラック判定部
171:第1のフォーカスオフセット値
172:第2のフォーカスオフセット値

Claims (20)

  1. 波長λの光源と開口数NAの対物レンズとを備える光学ピックアップを用いて、トラックピッチがλ/NAより大きい第1のデータ領域とトラックピッチがλ/NA以下の第2のデータ領域とを有する光ディスクから情報再生を行う光ディスク装置であって、
    前記光学ピックアップから照射されるレーザ光の集光スポットの焦点を調整するために設定される第1のフォーカスオフセット値又は前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が前記第1のフォーカスオフセット値が設定された場合よりも良好で前記第1のデータ領域に記録された情報を再生する時に設定されている第2のフォーカスオフセット値に基づいて、前記集光スポットを情報記録面上に位置制御するフォーカスサーボ手段と、
    前記第1のデータ領域において前記集光スポットがトラック間を移動するときに、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号における最大振幅となるトラックセンター間でトラックセンターと同じ傾きの極性で位相差検出信号のゼロレベルを横切る偽トラッククロス信号の振幅が、前記フォーカスサーボ手段に前記第2のフォーカスオフセット値を設定した場合よりも小さくなる第1のフォーカスオフセット値を、前記フォーカスサーボ手段に設定するフォーカスオフセット設定手段と、
    を備える光ディスク装置。
  2. 前記集光スポットを前記情報記録面上の情報記録トラックに追従制御させるトラックサーボ手段を更にえ、
    前記フォーカスオフセット設定手段は、前記トラックサーボ手段によって制御された前記集光スポットの照射位置が前記情報記録トラック上にないときは、前記フォーカスサーボ手段に対して前記第1のフォーカスオフセット値を設定し、前記トラックサーボ手段によって制御された前記集光スポットの照射位置が前記情報記録トラック上にあるときは、前記フォーカスサーボ手段に対し前記第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記集光スポットが前記情報記録面上の情報記録トラック上にあるオントラックか前記集光スポットが前記情報記録面上の情報記録トラック上にないオフトラックかを判定するオントラック判定手段を更に備え、
    前記フォーカスオフセット設定手段は、前記オントラック判定手段がオフトラックと判定したときは、前記フォーカスサーボ手段に対して前記第1のフォーカスオフセット値を設定し、前記オントラック判定手段がオントラックと判定したときは、前記フォーカスサーボ手段に対して前記第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 前記フォーカスオフセット設定手段は、情報再生を行わない動作状態である非再生時には前記フォーカスサーボ手段に対し第1のフォーカスオフセット値を設定し、情報再生を行う動作状態である再生時には前記フォーカスサーボ手段に対し第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項1記載の光ディスク装置。
  5. 前記第1のフォーカスオフセット値は、前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅が所定の値よりも小さい、又は、所定の以下となるフォーカスオフセット値であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一に記載の光ディスク装置。
  6. 前記第1のフォーカスオフセット値は、フォーカスオフセット値を変化させた際に、前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅が最小となるフォーカスオフセット値であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一に記載の光ディスク装置。
  7. 前記第2のフォーカスオフセット値は、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が所定の再生信号品質よりも高い、又は、所定の再生信号品質以上となるフォーカスオフセット値である、請求項1〜6の何れか一に記載の光ディスク装置。
  8. 前記第2のフォーカスオフセット値は、フォーカスオフセット値を変化させた際に、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が最良となるフォーカスオフセット値である、請求項1〜6の何れか一に記載の光ディスク装置。
  9. 前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅を計測する偽トラッククロス信号計測手段と、
    フォーカスオフセット設定手段によって複数のフォーカスオフセット値が前記フォーカスサーボ手段に設定された場合において前記偽トラッククロス信号計測手段によって計測される前記偽トラッククロス信号の振幅を比較し、前記偽トラッククロス信号の振幅が最小となるフォーカスオフセット値を、前記第1のフォーカスオフセット値として決定するフォーカスオフセット値決定手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載の光ディスク装置。
  10. 前記フォーカスオフセット値決定手段は、フォーカスオフセット設定手段によって複数のフォーカスオフセット値が前記フォーカスサーボ手段に設定された場合における情報の再生時の再生信号品質を比較し、最良の再生信号品質が得られるフォーカスオフセット値を、前記第2のフォーカスオフセット値として決定する、請求項9に記載の光ディスク装置。
  11. 波長λの光源と開口数NAの対物レンズとを備える光学ピックアップを用いて、トラックピッチがλ/NAより大きい第1のデータ領域とトラックピッチがλ/NA以下の第2のデータ領域とを有する光ディスクから情報再を行う光ディスク装置における情報再生方法であって、
    前記光学ピックアップから照射されるレーザ光の集光スポットの焦点を調整するために設定される第1のフォーカスオフセット値又は前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が前記第1のフォーカスオフセット値が設定された場合よりも良好で前記第1のデータ領域に記録された情報を再生する時に設定されている第2のフォーカスオフセット値に基づいて、前記集光スポットを情報記録面上に位置制御するフォーカスサーボに、
    前記第1のデータ領域におい前記集光スポットがトラック間を移動するときに、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号における最大振幅となるトラックセンター間でトラックセンターと同じ傾きの極性で位相差検出信号のゼロレベルを横切る偽トラッククロス信号の振幅が、前記フォーカスサーボに前記第2のフォーカスオフセット値を設定した場合よりも小さくなる第1のフォーカスオフセット値を、設定するフォーカスオフセット設定ステップ含む情報再生方法。
  12. 前記フォーカスオフセット設定ステップでは、前記集光スポットを前記情報記録面上の情報記録トラックに追従制御させるトラックサーボによって制御された前記集光スポットの照射位置が前記情報記録トラック上にないとき、前記フォーカスサーボに対して前記第1のフォーカスオフセット値を設定し、前記トラックサーボによって制御された前記集光スポットの照射位置が前記情報記録トラック上にあるとき、前記フォーカスサーボに対し前記第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項11に記載の情報再生方法。
  13. 前記フォーカスオフセット設定ステップでは、前記集光スポットが前記情報記録面上の情報記録トラック上にあるオントラックか前記集光スポットが前記情報記録面上の情報記録トラック上にないオフトラックかを判定し、オフトラックと判定したときは、前記フォーカスサーボに対して前記第1のフォーカスオフセット値を設定し、オントラックと判定したときは、前記フォーカスサーボに対して前記第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項1に記載の情報再生方法。
  14. 前記フォーカスオフセット設定ステップでは、情報再生を行わない動作状態である非再生時には前記フォーカスサーボに対し前記第1のフォーカスオフセット値を設定し、情報再生を行う動作状態である再生時には前記フォーカスサーボに対し前記第2のフォーカスオフセット値を設定することを特徴とする、請求項11に記載の情報再生方法。
  15. 前記第1のフォーカスオフセット値は、前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅が所定の値よりも小さい、又は、所定の以下となるフォーカスオフセット値であることを特徴とする、請求項1〜1の何れか一に記載の情報再生方法。
  16. 前記第1のフォーカスオフセット値は、フォーカスオフセット値を変化させた際に、前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅が最小となるフォーカスオフセット値であることを特徴とする、請求項1〜1の何れか一に記載の情報再生方法。
  17. 前記第2のフォーカスオフセット値は、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が所定の再生信号品質よりも高い、又は、所定の再生信号品質以上となるフォーカスオフセット値である、請求項1〜1の何れか一に記載の情報再生方法。
  18. 前記第2のフォーカスオフセット値は、フォーカスオフセット値を変化させた際に、前記第1のデータ領域に記録された情報の再生時の再生信号品質が最良となるフォーカスオフセット値である、請求項1〜1の何れか一に記載の情報再生方法。
  19. 前記フォーカスオフセット設定ステップでは、複数のフォーカスオフセット値が前記フォーカスサーボに設定された場合において前記集光スポットがトラックを横断するように移動するときの偽トラッククロス信号の振幅を計測し、計測され前記偽トラッククロス信号の振幅を比較し、前記偽トラッククロス信号の振幅が最小となるフォーカスオフセット値を、前記第1のフォーカスオフセット値として決定する
    ことを特徴とする請求項1〜1に記載の情報再生方法。
  20. 前記フォーカスオフセット設定ステップでは、複数のフォーカスオフセット値が前記フォーカスサーボに設定された場合における情報の再生時の再生信号品質を比較し、最良の再生信号品質が得られるフォーカスオフセット値を、前記第2のフォーカスオフセット値として決定する、
    ことを特徴とする請求項19に記載の情報再生方法。
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