JP5070552B2 - C型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法及び検査用キット - Google Patents

C型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法及び検査用キット Download PDF

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Description

本発明は、C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー、C型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査方法及び検査用キットに関する。
C型肝炎ウイルス(HVC)感染者は国内に約200万人、世界で約2億人と推定されており、人類の生命を脅かす病原微生物の中でも最も影響の大きいものの1つである。HVCの感染者の6割以上がC型慢性肝炎へと移行すると考えられている。C型慢性肝炎は長い年月を経て、肝硬変や肝がんに進行することがあり、定期的な観察が必要とされるとともに、有効な治療方法が望まれている。現在C型慢性肝炎に対して、最も有効性の高い治療法はペグインターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン(RBV)の併用療法(以下「PEG-IFN/RBV併用療法」と称する)だが、その有効性は最大50%程度にとどまっている。
2009年に日本および米国の研究グループにより、C型慢性肝炎患者におけるペグインターフェロンとリバビリンの併用療法(PEG-IFN/RBV併用療法)の効果予測に重要なIL28B遺伝子の近傍の一塩基多型(SNP)が報告された(非特許文献1〜4)。IL28Bは、IFN-λ3とも呼ばれる抗ウイルス活性を有するサイトカインである。Geらは、IL28B遺伝子の3018塩基上流に存在するrs12979860をPEG-IFN/RBV併用療法における最も有意な予測因子の一塩基多型(SNP)として報告した。またTanakaらは、PEG-IFN/RBV併用療法における有意な予測因子としてIL28B遺伝子の7396塩基上流に存在するrs8099917を報告しており、rs8099917について、PEG-IFN/RBV併用療法により高いHCV完全除去(SVR)率となるT/Tをメジャー(Major)と定義し、低いSVR率となるG/Gをマイナー(Minor)、T/Gをヘテロ(Hetero)と定義した。
上記のように、PEG-IFN/RBV併用療法における予測因子として、IL28B遺伝子近傍に位置するrs12979860、rs8099917などのSNPが報告されているが、より精度が高く、かつ臨床において簡便に使用することできるC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーの開発が望まれている。
ヒトゲノム上のSNPとして、現在約千数百万のSNPが報告されている。非特許文献1〜4では、IL28B遺伝子近傍のSNP同定に市販のアレイを用いている。用いられたアレイのうち、Illumina社のアレイが約60万のSNP、Affimetrix社のアレイが約90万のSNPをカバーしているが、これらはヒトゲノム上の現在報告されているSNPと比較すると、極めて少ない。現在、SNP全体の9割以上については、市販のアレイ解析では同定ができない。
Ge et al., Nature, 461, 399-401, 2009 Thomas et al., Nature, 461, 798-801, 2009 Tanaka et al., Nature Genetics, 41, 1105-1109, 2009 Suppiah et al., Nature Genetics, 41, 1100-1104, 2009
本発明は、C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーとしてより精度の高い予測結果を達成しうる、マーカーを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、C型慢性肝炎の治療効果をより精度よく予測しうるSNPのrs8113007を確認し、当該rs8113007を含むオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドがマーカーとなり得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下よりなる。
1.一塩基多型のrs8113007を含むオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである、C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー。
2.C型慢性肝炎の治療効果が、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法による治療効果である、前項1に記載のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー。
3.一塩基多型のrs8113007を含むオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドが、rs8113007の-166塩基から+293塩基の塩基配列を含む、前項1〜3のいずれか1に記載の、C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー。
4.下記の工程を含む、C型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法:
(1)被検者から取得したサンプルにおいて、一塩基多型のrs8113007についてアリルの遺伝子型を決定する工程;
(2)一塩基多型のrs8113007のアリルの遺伝子型が、アデニンのホモ接合型である場合に、治療有効性があると予測する工程。
5.(1)の工程が以下の工程を含む、前項4に記載のC型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法:
(1−1)一塩基多型のrs8113007を含む領域を増幅する工程;
(1−2)増幅されたヌクレオチド断片を、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列または一塩基多型のrs8113007がチミンである塩基配列のいずれか一方を特異的に認識する制限酵素により切断する工程;
(1−3)制限酵素により切断して得られたヌクレオチド断片の大きさを確認することにより、一塩基多型のrs8113007についてアリルの遺伝子型を決定する工程。
6.C型慢性肝炎の治療効果が、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法による治療効果である、前項4または5に記載のC型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査方法。
7.(1−2)の工程において用いられる制限酵素が、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列を認識するものである、前項4〜6のいずれか1に記載のC型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法。
8.前記制限酵素が、BpmIである、前項4〜7のいずれか1に記載のC型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法。
9.(2)の工程において、一塩基多型のrs8113007のアリルの遺伝子型がアデニンのホモ接合型の場合に、ペグインタ−フェロンとリバビリンの併用療法による治療有効性が90%以上と予測する、前項4〜8のいずれか1に記載のC型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法。
10.一塩基多型のrs8113007を含むヌクレオチド断片において、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列または一塩基多型のrs8113007がチミンである塩基配列のいずれか一方の塩基配列を特異的に認識する制限酵素を少なくとも含む、C型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査用キット。
11.前記制限酵素が、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列を認識するものである、前項10に記載のC型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査用キット。
12.前記制限酵素が、BpmIである、前項10または11に記載のC型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査用キット。
本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーを利用することにより、より精度よくC型慢性肝炎に対する治療効果を予測することができる。特に、本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーは、C型慢性肝炎に対するPEG-IFN/RBV併用療法の治療有効性及び治療無効性を予測することができる。本発明のマーカーは、公知のSNPと比較して、予測精度が高いだけではなく、検出が容易であるという利点がある。本発明のマーカーは、制限酵素を用いて安価かつ簡便に検出することができる。
プライマーセットaを用いてrs8099917の遺伝子型を確認したシークエンス解析の結果を示す図である。(参考例1) プライマーセットbを用いてrs8099917の遺伝子型を確認したシークエンス解析の結果を示す図である。(参考例1) プライマーセットaおよびb、rs8099917、rs8113007の位置関係を表す図である。(参考例1) プライマーセットbを用いてrs8113007の遺伝子型を確認したシークエンス解析の結果を示す図である。(実施例1) rs12979860の遺伝子型を確認したシークエンス解析の結果を示す図である。(参考例2) rs8113007の遺伝子型を、制限酵素処理により解析した結果を示す図である。(実施例2) C型慢性肝炎患者について、rs8099917、rs8113007、rs12979860の遺伝子型を確認したシークエンス解析の結果を示す図である。(実施例3) C型慢性肝炎患者について、rs8113007の遺伝子型を制限酵素処理により確認した結果を示す図である。(実施例3)
(C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー)
本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーは、一塩基多型であるrs8113007を含むオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである。一塩基多型(SNP:single nucleotide polymorphism、以下「SNP」と称する)とは、遺伝子多型(polymorphism)に含まれるものであり、個体間における一塩基の違いを意味する。遺伝子多型とは、遺伝子を構成しているDNAの配列の個体差であり、その頻度が母集団の1%以上であるものである。本明細書において、上記SNPを表す数値(rs番号)は、NCBIのデータベース(Build 35)に掲載されているヒトの遺伝子情報を参酌したものである。
本明細書において、「C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー」とは、C型慢性肝炎の治療効果を予測するための指標となるものである。一塩基多型(SNP)を含むオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド(以下、単に「オリゴ(又はポリ)ヌクレオチド」という場合もある。)はヒトゲノム上に存在するDNA配列から選択されるオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドである。
rs8113007は、IL28B遺伝子の近傍にある。IL28Bはヒト第19番遺伝子上に存在する。IL28B遺伝子は、I型インターフェロンおよびIL10ファミリーの遠縁であるサイトカインを指令する。IL28B遺伝子と、IL28A遺伝子、IL29遺伝子は近縁の3つのサイトカイン遺伝子であり、19番染色体長腕13に位置づけられる染色体領域にサイトカイン遺伝子集団を形成している。この3つの遺伝子によって指令されたサイトカインの発現は、ウイルス感染により誘導される。3つのサイトカインは全て、ヘテロ二量体であるクラスIIサイトカイン受容体(IL10受容体βとIL28受容体α)と相互作用することがわかっている。
前述のとおり、C型慢性肝炎の治療における効果予測因子のSNPとして、rs12979860とrs8099917が公知である。rs12979860は、IL28B遺伝子の3018塩基上流に存在し、rs8099917はIL28B遺伝子の7396塩基上流に存在する。本発明においてC型慢性肝炎の治療における効果予測因子のSNPとして新たに見出されたrs8113007は、rs8099917の約60塩基上流に存在するSNPである。rs8099917の約100塩基下流には、別のSNPであるrs73541958が存在するが、rs73541958はC型慢性肝炎の治療における効果予測因子として機能しないものと考えられる。すなわち、C型慢性肝炎の治療の効果予測ができるSNPの近傍にあるSNPが必ずしもC型慢性肝炎の治療の効果予測に関連するのではないと考えられる。
C型慢性肝炎の治療効果を予測のSNPを含むマーカーである指標の判断は、アリルの遺伝子型(以下単に「遺伝子型」とも称する。)を確認することにより行われる。遺伝子型の違いにより、C型慢性肝炎の治療効果が異なると考えられるからである。本発明において、rs8113007における遺伝子型が、A/A(アデニンのホモ接合型)である場合をメジャーとし、T/T(チミンのホモ接合型)である場合をマイナー、A/T(アデニンとチミンのヘテロ接合型)である場合をヘテロと定義する。rs8113007の遺伝子型がメジャーである場合は、C型慢性肝炎の治療に感受性を有し(すなわち治療有効性を有し)、マイナーおよびヘテロの場合はC型慢性肝炎の治療に感受性を有さないと考えられる。
上記の本発明のマーカーとしてのオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドは、SNPのrs8113007を含む領域を含むものであればよい。SNPのrs8113007を含む領域は、後述するSNPの遺伝子型を決定する方法に応じて必要な領域を選択することができるが、好ましくはrs8113007の-166塩基(rs8113007の166塩基上流の塩基)から+293塩基(rs8113007の293塩基下流の塩基)の塩基配列からなる領域もしくはその部分領域である。rs8113007の-166塩基から+293塩基の塩基配列としては、例えば配列番号1(図3参照)の82〜531番目の塩基配列が例示されるが、これらに限定されるものではなく、配列番号1の82〜531番目の塩基配列において、rs8113007以外の箇所に、1〜数塩基が欠失、挿入、置換及び/又は付加等された塩基配列であってもよい。
また、本発明のマーカーとしてのオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドの大きさは、10 kbp以下が好ましく、より好ましくは1 kbp以下、更に好ましくは800 bp以下、特に好ましくは460bp以下である。例えば、本発明のマーカーをPCR等の手法で増幅させる場合には、約100bp以上であればよい。
本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーとして、上記rs8113007での1つのSNPだけでなく、近接するもしくは近接しない複数のSNPおよびその他の遺伝子多型を組み合わせて、マーカー群として検討することもできる。複数のSNPおよびその他の遺伝子多型を組み合わせて検査することで、C型慢性肝炎の治療効果の予測が、より一層、効率的かつ確実となる可能性が高い。即ち、本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーは、複数のマーカーを含む、C型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカー群を構成していてもよい。本発明においては、rs8113007を含むオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドに加えて、rs8099917を含むオリゴ(又はポリ)ヌクレオチド、およびrs12979860を含むオリゴ(又は)ポリヌクレオチドの少なくとも1以上を組み合わせて本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーとしてもよい。
本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーは、黄色人種、好適には東アジア人種、特に好適には日本人におけるC型慢性肝炎の治療効果を予測するために有効である。
本発明のマーカーによって治療効果を予測する対象となる治療方法は、IFN単独療法、PEG-IFN単独療法、PEG-IFN/RBV(2剤併用)療法、PEG-IFN/RBV/その他の薬剤(3剤、あるいは4剤併用)療法等の、IFN又はPEG-IFNを用いた治療等が挙げられるが、少なくとも2剤併用であることが好ましく、PEG-IFN/RBV療法であることがより好ましい。
(C型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査方法)
本発明のC型慢性肝炎の治療効果の予測のための検査方法は、(1)および(2)の工程を含む方法により行うことができる:
(1)被検者から取得したサンプルにおいて、SNPのrs8113007について遺伝子型を決定する工程;
(2)SNPのrs8113007の遺伝子型が、アデニンのホモ接合型である場合に、治療有効性があると予測する工程。
なお、上記(1)の工程の後、さらに他のSNPもしくは他の遺伝子多型の遺伝子型を決定する工程を含んでいてもよい。複数のSNPの遺伝子型の組み合わせから、C型慢性肝炎の治療効果をより精度高く予測することができる。
上記において被検者とは、HCVに感染している又は感染の疑われる個体をいい、ヒト以外にもチンパンジー等を含むものであるが、ヒトが最も好ましい。上記において、被検者から取得したサンプルとは、被検者由来であって、上述のマーカーが含まれている可能性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば血液、血清、リンパ液、精液、尿、唾液(含:口内粘膜細胞)、その他の体液、及び生体組織等が挙げられ、特に血液(リンパ球)等が採取などの取り扱いが容易で、侵襲性が低いという点で最も好ましい。被検者からサンプルを取得する方法は、特に限定されず、自体公知の方法によることができる。
上記被検者から取得したサンプルは、個々のマーカーを検出するために、予め処理することができる。個々のマーカーを検出するためには、サンプルからDNA又はmRNA等のオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドを抽出することが必要である。サンプルからのDNA又はmRNAの抽出方法は、特に限定されず、自体公知の方法によることができる。例えばDNAを抽出する場合は、塩析、PCI(フェノールクロロホルム抽出)法、市販のDNA抽出キット等を用いる方法、その他公知の方法によることができる。例えばmRNAを抽出する場合は、PCI法において溶液を酸性にして水層から抽出する方法、オリゴdTカラム等を利用する方法、市販のRNA抽出キットを用いる方法、その他の公知の方法によることができる。
サンプルから得られたDNA又はmRNA等のオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドの量が少ない場合には、必要に応じて、公知の方法によってこれらを増幅することができる。オリゴ(又はポリ)ヌクレオチドの増幅方法は、特に限定されず自体公知の方法を採用することができ、増幅の対象がDNAの場合は、例えばPCR法やLAMP法を利用することができ、増幅の標的となる対象がmRNAの場合には、RT-PCR法やRT-LAMP法等を利用することができる。
上記サンプルから得られたDNA又はmRNAから、本発明のマーカーを検出するために、本発明のマーカーであるオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドのうち、rs8113007を含む領域を増幅することができる。増幅されたヌクレオチド断片は、後述するSNPの遺伝子型を決定する方法に応じて、測定可能なサイズのものであればよい。測定可能なサイズのヌクレオチド断片は、例えば約100 bp以上、好ましくは約200 bp以上、より好ましくは約400 bp以上の長さを有し得る。
上記SNPのrs8113007を含む領域を増幅するためのプライマーは、本発明のマーカーとしてのオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを鋳型とするものであり、本発明のマーカーであるオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドに対して、完全に、又は部分的にハイブリダイズしうるものである。本発明のプライマーには、rs8113007を含む領域のオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドの、アンチセンス鎖及びセンス鎖の3'末端と、それぞれ特異的にハイブリダイズする、フォワード(センス)プライマーとリバース(アンチセンス)プライマーが含まれる。これらのプライマーは、rs8113007を含む領域のオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドの末端の塩基配列に合わせて、適宜デザインすることができる。
プライマーのサイズは、SNPのrs8113007を含む領域を増幅可能な限り特に限定されないが、好ましくは約15〜100 bp、より好ましくは約18〜50 bp、さらにより好ましくは約20〜30 bpであり得る。また、前記プライマーは、標識物質により標識されたものであっても良い。標識物質としては、蛍光分子、放射性物質、ビオチン、ジゴキシゲニン、酵素標識等が挙げられる。オリゴ(又オリゴ(又はポリ)ヌクレオチドへの標識物の結合は、自体公知の方法に従って行うことができる。
本発明における具体的なプライマーとしては、以下に示す塩基配列からなるオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドが挙げられる。
rs8113007増幅用プライマー
フォワードプライマー(rs8099917b):ccc act tct gga aca aat cgt ccc (配列番号5)
リバースプライマー(rs8099917bR):cag gag ctt gca cta gct ctt gtc (配列番号6)
本発明の検査方法は、サンプルから得られたDNA又はmRNA等のオリゴ(又はポリ)ヌクレオチド、あるいは上記増幅により得られたオリゴ(又はポリ)ヌクレオチド断片により、SNPの遺伝子型を決定する工程を含む。SNPの遺伝子型を決定する方法は、自体公知の方法を用いることができ、例えば、シークエンサー等を用いて直接塩基配列を決定するdirect sequence法(ジデオキシ法)の他、RELP(制限酵素断片長多型性)を利用するPCR-RELP法、TaqMan法、DigiTag2法、シングルヌクレオチドプライマー伸長法、SnaPshot法(ABI)、ASP-PCR法、PCR-SSO(sequence specific oligonucleotide)法、PCR-SSP(specific sequence primer)法、PCR-SSCP(single-stranded conformational polymorphism analysis)法、電気泳動等による核酸の長さの確認、及びDNAチップ等の遺伝子多型検査用器具等を用いる方法等が挙げられるが、RELP(制限酵素断片長多型性)を利用するPCR-RELP法であることが好ましい。
すなわち、本発明の工程(1)は以下の工程(1−1)〜(1−3)を含むことが好ましい。
(1−1)SNPのrs8113007を含む領域を増幅する工程;
(1−2)増幅されたヌクレオチド断片を、SNPのrs8113007がアデニンである塩基配列またはSNPのrs8113007がチミンである塩基配列のいずれか一方を特異的に認識する制限酵素により切断する工程;
(1−3)制限酵素により切断して得られたヌクレオチド断片の大きさを確認することにより、SNPのrs8113007について遺伝子型を決定する工程。
上記(1−2)における制限酵素による処理条件は、用いる制限酵素により適宜変更すればよい。制限酵素により処理は例えば、37℃で20分間、好適な緩衝液中にて制限酵素を増幅されたヌクレオチド断片に接触させることにより行えばよい。
上記(1−2)の工程において用いられる制限酵素は、SNPのrs8113007がアデニンである塩基配列を認識して、増幅されたヌクレオチド断片を切断し得るものであることが好ましく、具体的にはBpmI(5'-CTGGaG(N)16-3'、3'-GACCTC(N)14-5'を認識)が例示される。例えば、後述する実施例2に記載の方法によれば、PCR法により増幅されたヌクレオチド断片の全長は461 bpである。rs8113007の遺伝子型がメジャーの場合、増幅されたヌクレオチド断片がBpmIにより切断され、183と273 bpのヌクレオチド断片が生じる。rs8113007の遺伝子型がマイナーの場合は制限酵素により認識される塩基配列が存在せず切断されないため461 bpのままであり、ヘテロの場合は183, 273および461 bpのヌクレオチド断片が生じる。制限酵素により切断して得られたヌクレオチド断片の大きさを確認することにより、これら遺伝子型の決定が可能である。ヌクレオチド断片の大きさの確認は、例えば電気泳動等により行うことができる。
上記の方法により被検者から取得したサンプルにおいて、本発明のC型慢性肝炎の治療効果を予測するためのマーカーのSNPについて遺伝子型を解析することで、高い確率でC型慢性肝炎の治療効果を予測することができる。具体的には、サンプル中におけるSNPのrs8113007がメジャー(アデニンのホモ接合型:A/A)である場合には、約90〜95%の確率で治療効果を発揮することが予測される。また、他のSNPもしくは遺伝子多型の解析結果を組み合わせることにより、より予測精度を上げることが可能であると考えられる。
(C型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査用キット)
本発明は、C型慢性肝炎の治療効果を予測するための検査用キットを包含する。本発明の検査用キットは、PCR-RELP法によるSNP検出に用いることを目的とするものであり、少なくとも、SNPのrs8113007を含むオリゴ(又はポリ)ヌクレオチドまたはrs8113007を含むそのヌクレオチド断片において、SNPのrs8113007がアデニンである塩基配列またはSNPのrs8113007がチミンである塩基配列のいずれか一方を特異的に認識してヌクレオチド断片を切断し得る制限酵素を含む。
本発明の検査用キットはさらに、制限酵素処理に必要な反応溶媒(例えば緩衝液)等の試薬、PCR等の遺伝子増幅操作に必要なプライマーまたは試薬、例えば耐熱性DNAポリメラーゼなどを含んでいても良い。また、上述した試薬のみならず、装置・試薬・ソフト・コンピューター等のいずれかをキットに含んでいてもよく、適宜必要なものが選択される。
以下、本発明を完成するに至る経緯を参考例に示し、本発明の内容を実施例に示して、具体的に本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例1)各種ヒト肝細胞株におけるrs8099917の遺伝子型についての検討
各種ヒト肝培養細胞を用いて、IL28B遺伝子近傍のSNPである、Tanakaらが報告したrs8099917の遺伝子型について検討した。用いた各種ヒト肝培養細胞は、以下に示す細胞を用いた。
(A)HCV RNA複製が可能な肝培養細胞:HuH-7、Li23
(B)その他の肝培養細胞:Li21、Li22、Li24、HepG2、PLC、OUMS29、PH5CH8、NKNT3、HuH-6、HLE、HLF
上記各種ヒト肝培養細胞のうち、OUMS29、PH5CH8、NKNT3はヒト肝不死化細胞株であり、それら以外はヒト肝臓癌由来の細胞株である。
(1)プライマーセットaを用いた検出
まず、QIAamp(R) DNA Blood Mini Kit(Qiagen社)を用いて上記各種ヒト肝培養細胞よりゲノムDNAを抽出し、以下のプライマーセットaを用いて、KOD plus DNA polymerase (Toyobo社)によりPCR法を行った。PCR産物をQIAquick(R) PCR Purification Kit(Qiagen社)を用いて精製し、精製したPCR産物について、以下のシークエンス解析用プライマーとABI PRISM 310 genetic analyzer(Applied Biosystems 社)を用いて、シークエンス解析を行った。
・プライマーセットa(5'→3')
Forward primer rs8099917a:gtc ttg tat ttc acc tcc tgg ag (配列番号2)
Reverse primer rs8099917aR:att gac ggg cca tct gtt tcc tg (配列番号3)
・シークエンス解析用プライマー
rs8099917aS: ttg tat ttc acc tcc tgg agg (配列番号4)
TanakaらはIL28B遺伝子の7396塩基上流に存在するrs8099917に関して、PEG-IFN/RBV併用療法において、高いHCV完全除去(SVR)率となるT/Tをメジャーと定義し、低いSVR率となるG/Gをマイナー、T/Gをヘテロと定義した。メジャー(T/T)はIFN感受性であり、マイナーおよびヘテロについてはIFN抵抗性であると考えられる。シークエンス解析において、rs8099917の遺伝子型がメジャーであれば、Tのみのピーク、マイナーであればGのみのピーク、ヘテロであればTとGの2つのピークが出現することが予想される。
シークエンス解析の結果を図1に示す。プライマーセットaにより増幅されたPCR産物の配列はメジャーとマイナーの2パターンのみで、ヘテロのパターンは現れなかった。
(2)プライマーセットbを用いた検出
新たに、プライマーセットaの外側に設定したプライマーセットbを用いて、上記(1)のプライマーセットaを用いた方法と同様にして、SNPの検出を行った。
・プライマーセットb(5'→3')
Forward primer rs8099917b:ccc act tct gga aca aat cgt ccc (配列番号5)
Reverse primer rs8099917bR:cag gag ctt gca cta gct ctt gtc (配列番号6)
・シークエンス解析用プライマー
rs8099917bS: atc gtc cca ata cat agg(配列番号7)
結果を図2に示す。プライマーセットbを用いて増幅したPCR産物では、プライマーセットaでメジャーと判定されたもののなかから、ヘテロ(TとGの2つのピーク)を示すものが現われた(HuH-7、HuH-6、NKNT3)(表1)。
プライマーセットbで増幅されたPCR産物にはプライマーセットaに相当する塩基配列が含まれている。プライマーセットbで増幅されたPCR産物について塩基配列を調べると、プライマーセットaのForward primerの3'側に想定外のSNP(rs8113007)が存在していることがわかった(図3)。rs8113007の遺伝子型は、rs8099917の遺伝子型とリンクしており、このためプライマーセットaを用いた場合、Forward primerがrs8113007の遺伝子型に影響を受け、rs8099917がヘテロの細胞ではメジャーが優位に増幅されてしまい、ヘテロが確認されないことがわかった。
(実施例1)各種ヒト肝細胞株におけるrs8113007の遺伝子型についての検討
rs8113007の遺伝子型は、rs8099917の遺伝子型について、比較検討した。rs8113007を含む領域の増幅は、参考例1(2)と同様にプライマーセットbとシークエンス解析用プライマー(rs8099917bS)を用いて遺伝子型をdirect sequence法により決定した。
rs8113007のシークエンス解析の結果を図4に示す。HepG2細胞株を除いて2つのSNPの遺伝子型がリンクしていることがわかった。rs8113007の遺伝子型は、PEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連するrs8099917の遺伝子型とよく相関していたため、PEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連する新しいSNPであることが示唆された。
(参考例2)各種ヒト肝細胞株におけるrs12979860の遺伝子型についての検討
rs8113007がPEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連するかどうかをさらに検討するため、Geらにより報告された、PEG-INF/RBV併用療法の効果予測に関連するrs12979860の遺伝子型をdirect sequence法により決定し、rs8113007の遺伝子型と比較検討した。
rs12979860のシークエンス解析の結果を図5に示す。また、rs8113007、rs8099917、rs12979860の遺伝子型を比較した結果を、表2に示す。
rs8113007の遺伝子型はHepG2を含めてrs12979860の遺伝子型と100%リンクしていた。よって、rs8113007はPEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連する新しいSNPであることが示唆される。興味深いことに、Geらの用いたIllumina社のarrayにはrs8099917も含まれており、rs12979860はrs8099917よりもp値の小さい、治療効果判定予測において優れたSNPであることが報告されている。本発明において見出されたrs8113007は、rs8099917よりも優れており、rs12979860と同程度の精度で、治療効果判定予測が可能と考えられる。
(実施例2)制限酵素を用いたrs8113007の遺伝子型についての検討
実施例1と同様に、プライマーセットbを用いてrs8113007を含む領域の増幅を行い、その後BpmI(5'-CTGGaG(N)16-3'、3'-GACCTC(N)14-5'を認識)(NEW ENGLAND BioLab社)により、増幅されたヌクレオチド断片を処理した。制限酵素による処理は、BpmIの販売元のプロトコルに準じて、37℃、20分間、制限酵素に添付されたバッファー(NEBbuffer3)を用いて行った。
プライマーセットbにより増幅されたヌクレオチド断片は、461bpである。rs8113007がメジャー(A/A)の場合は、制限酵素処理により183bpと273bpの2つの大きさのヌクレオチド断片が生成される。rs8113007がマイナー(T/T)の場合は、制限酵素処理によりヌクレオチド断片が切断されないため、増幅されたヌクレオチド断片は461bpのままである。rs8113007がヘテロ(A/T)の場合は、制限酵素処理により生成される183bpと273bpの2つの大きさのヌクレオチド断片、および切断されない461bpのヌクレオチド断片が存在する。制限酵素処理後に、電気泳動を行いヌクレオチド断片の大きさを確認した。
結果を図6に示す。シークエンス解析により確認した結果と同様に、制限酵素処理により、rs8113007の遺伝子型を確認可能であることがわかった。
(比較例1)各種ヒト肝細胞株におけるrs73541958の遺伝子型についての検討
rs8113007はrs8099917の約60塩基上流に存在するSNPであるが、rs8099917の約100塩基下流には別のSNP(rs73541958)が存在する。rs8099917近傍のSNPがPEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連するか否かについて、rs73541958の遺伝子型をdirect sequence法により決定して検討した。
その結果、rs73541958は、検討した肝培養細胞株で全て同じシトシン(C)であった。したがって、PEG-INF/RBV併用療法の効果予測ができるSNPの近傍にあるSNPが必ずしもPEG-IFN/RBV併用療法の効果予測に関連するのではないことがわかった。
(比較例2)制限酵素を用いたrs12979860の遺伝子型についての検討
rs12979860について、実施例2と同様にして制限酵素処理によりSNPの遺伝子型の確認を試みたが、適当な制限酵素サイトが存在せず、制限酵素処理による遺伝子型の確認はできなかった。
(実施例3)C型慢性肝炎患者のIL28B遺伝子近傍のSNP遺伝子型の解析
PEG-IFN/RBV療法を実施したC型慢性肝炎患者から採取した血液(全血)より、常法に従ってゲノムDNAを得、IL28B遺伝子近傍のSNP遺伝子型を解析した。解析したSNPは、本発明のrs8113007、公知のrs8099917、rs12979860の三種である。実施例1、2、および参考例1、2と同様にしてシークエンス解析と、制限酵素処理による解析を行った。rs8113007およびrs8099917を含む領域については、プライマーセットbを用いて増幅を行った。
シークエンス解析の結果を、図7および以下の表3に示す。
表3中、SVRとは、治療期間(24〜72週)終了後6ヶ月間、HCV RNA陰性が持続した症例であり、PEG-IFN/RBV療法に感受性を有するもの(治療有効)である。NVRとは、治療期間終了時HCV陽性あるいは、終了時HCV陰性例で終了後6ヶ月の間にHCV陽性となる症例であり、PEG-IFN/RBV療法に感受性を有さないもの(治療無効)である。
core aa70(core蛋白質の70番目のアミノ酸)が、野生型(アルギニン)の場合はPEG-IFN/RBV療法に感受性であり、変異型(グルタミンあるいはヒスチジン)の場合はPEG-IFN/RBV療法に感受性を有さない確率が高いことが報告されている。
症例1〜5(Pt.No. 1-5)では、rs8099917の遺伝子型は5例ともminorのT/GかG/Gであり、治療無効と予測された。実際の治療効果の結果は、SVR(治療有効)が1例、NVR(治療無効)が5例であり、予測正当率は4/5(80%)であった。
症例6〜16(Pt.No. 6-16)では、rs8099917の遺伝子型は11例ともmajorのT/Tであり、治療有効と予測された。実際の治療効果の結果は、SVR(治療有効)9例、NVR(治療無効)2例であり、予測正当率は9/11(82%)であった。
全16例の治療予測の正当率は、rs8099917が81%であるのに対して、rs8113007とrs12979860では94%であった。特に、症例6(Pt.No. 6)と症例7(Pt.No. 7)は、rs8099917とrs8113007で遺伝子型に相違が見られた。これらの症例ではrs8113007の遺伝子型がminorのA/Tであり、治療無効と予測され、実際の治療効果の結果(NVR)と一致した。
rs8113007の遺伝子型について、制限酵素処理を用いて解析を行った結果を図8に示す。臨床上も、シークエンス解析により確認した結果と同様に、制限酵素処理により、rs8113007の遺伝子型を確認可能であることがわかった。
本発明のrs8113007を含むマーカーによれば、PEG-IFN/RVB併用療法の治療効果予測をより正確に行うことが可能である。また、本発明のrs8113007を含むマーカーの検出は、制限酵素を用いた解析により、容易かつ短時間で行うことができる。本発明のマーカーによりPEG-IFN/RBV併用療法の治療効果の予測を事前に行うことができれば、治療期間、投与量などを最適化したテーラーメイド治療が可能となると考えられる。また、現在のPEG-IFN/RBV併用療法ではHCVの排除が困難である場合、近い将来、臨床応用が期待されるHCV特異的プロテアーゼ阻害剤やポリメラーゼ阻害剤などを用いた治療が実現されるまで、待機することが可能である。従って、患者に対する身体的および経済的負担の軽減のみならず、医療費を節減する経済効果も期待できる。

Claims (6)

  1. 下記の工程を含む、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法によるC型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法:
    (1)被検者から取得したサンプルにおいて、一塩基多型のrs8113007についてアリルの遺伝子型を制限酵素を用いて決定する工程;
    (2)一塩基多型のrs8113007のアリルの遺伝子型が、アデニンのホモ接合型である場合に、治療有効性があると予測する工程。
  2. 請求項1の(1)の工程が以下の工程を含む、請求項1に記載のC型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法:
    (1−1)一塩基多型のrs8113007を含む領域を増幅する工程;
    (1−2)増幅されたヌクレオチド断片を、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列を特異的に認識する制限酵素により切断する工程;
    (1−3)制限酵素により切断して得られたヌクレオチド断片の大きさを確認することにより、一塩基多型のrs8113007についてアリルの遺伝子型を決定する工程。
  3. 前記制限酵素が、BpmIである、請求項1又は2に記載のC型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法。
  4. 請求項1の(2)の工程において、一塩基多型のrs8113007のアリルの遺伝子型がアデニンのホモ接合型の場合に、ペグインタ−フェロンとリバビリンの併用療法によるC型慢性肝炎の治療有効性が90%以上と予測する、請求項1〜3のいずれか1に記載のC型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法。
  5. 少なくとも以下の1)及び2)を含む、請求項1〜4のいずれか1に記載のC型慢性肝炎治療効果予測のための検査方法に用いられる検査用キット:
    1)一塩基多型のrs8113007を含む領域を増幅するための少なくとも一組のプライマーセット;
    2)一塩基多型のrs8113007を含むヌクレオチド断片において、一塩基多型のrs8113007がアデニンである塩基配列を特異的に認識する制限酵素。
  6. 前記制限酵素が、BpmIである、請求項5に記載の検査用キット。
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