JP5067772B2 - ハフニウム化合物の精製方法、ハフニウム化合物の製造方法、ハフニウム系物の形成方法、及びハフニウム系膜の成膜方法 - Google Patents

ハフニウム化合物の精製方法、ハフニウム化合物の製造方法、ハフニウム系物の形成方法、及びハフニウム系膜の成膜方法 Download PDF

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本発明は、特に、Zr不純物が50ppm(重量率)以下のハフニウム化合物に関する。
ハフニウムは、現在、多くの分野で注目されている。例えば、触媒の分野で注目されている。又、原子力関連の分野でも注目を集めている。更には、半導体分野でも注目を浴びている。すなわち、ULSIの進展に伴い、近年、ゲート酸化膜の厚さは薄膜化の一途を辿っている。現在、ゲート酸化膜は、一般的には、SiOで出来ている。ところで、SiO製ゲート酸化膜の厚さが3nm以下の厚さに至ると、ソースとドレインとの間に溜められた電荷はゲート酸化膜を通り抜けてしまうようになる。このような問題を解決する為、ハフニウムが提案され始めた。すなわち、HfOは誘電率が高く、下地のシリコンを酸化しないと言うことが報告されている。
しかしながら、ハフニウムは同族のジルコニウムと殆ど同じ化学的性質を持っている。この為、入手可能なハフニウムは、通常、数%のジルコニウムを含んでいる。そもそも、ハフニウムは、その存在が確認される前から、元素の周期律よりジルコニウムと化学的性質が殆ど同じ元素が存在する筈であると予見されていた元素である。実際、現在では、ハフニウムはジルコニウム中の不純物として回収されている。
さて、上述した通り、近年、ハフニウムへの期待が高まり、ハフニウム中のジルコニウムの低減が求められるに至った。そして、現在では、ジルコニウム含有量が数百ppmの程度まで精製されたハフニウムが製造されるに至った。
しかしながら、ジルコニウム含有量が数百ppmの程度では、要求を満足させるには、程遠い。
さて、ハフニウムの精製方法(製造方法)としては、抽出法や、ゾーンメルト法などが考えられる。
ところで、前者の方法は、膨大な時間と労力を必要とするであろう。そして、HfとZrとの分離の初期に、工業的に、大量に行って、始めて、コスト的に見合うと考えられる。
これに対して、後者の方法は、ZrとHfとの析出係数が近いので、効率が悪く、回数を多く重ねても、効果は低いと予想される。
さて、HfCl4におけるZrの低減化の手法は昇華法が考えられる。
しかしながら、カラムの原理から、装置の大型化は困難である。更に、Zr濃度を初期のZr濃度の1/5にまで低下・精製すると、ハフニウム量は1/10程度にまで減少してしまう。従って、コストは高く、装置の大型化が困難なこととが相まって、量産には致命的な欠点が有る。
従って、本発明が解決しようとする課題は、Zr不純物が50ppm以下と言った微量のハフニウム化合物を、簡単、かつ、低廉なコストで提供することである。
前記の課題を解決する為の研究を鋭意推し進めて行く中に、本発明者は、エーテル結合を持つ溶媒を用いて再結晶したならば、極めて高純度なハフニウム化合物が得られることを見出すに至った。
本発明は斯かる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、前記の課題は、エーテル結合を持つ化合物、及びエーテル結合を持つ化合物を含有する組成物の群の中から選ばれる少なくとも一つを用い、ハロゲン化ハフニウム(HfX:但し、XはF,Cl,Br及びIの群の中から選ばれる少なくとも一つ)を精製する精製工程
を具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法によって解決される。
上記本発明にあっては、エーテル結合を持つ化合物(溶媒)を用いて再結晶手段と言う精製技術によれば、極めて高純度なハフニウム化合物、即ち、Zrが50ppm以下のハフニウム化合物が得られた。
エーテル結合を持つ液体が用いられれば良いものの、中でも、ROR’の一般式で表わされるエーテル化合物は好ましいものである。中でも、前記一般式中、R,R’がアルキル基のエーテル化合物が用いられるのが好ましい。更には、R,R’の炭素数が1〜10のアルキル基を持つ前記一般式のエーテル化合物が用いられるのが好ましい。又、鎖状構造のエーテル化合物のみならず、環状構造のエーテル化合物を用いることも出来る。このような環状構造のエーテル化合物の中では、好ましくはフラン環またはピラン環を持つエーテル化合物である。前記したエーテル化合物の中でも、特に好ましいエーテル化合物は、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジベンジルエーテルの何れかである。
上記の本発明は、基本的には、Zrが50ppm以下のハロゲン化ハフニウムを精製する方法である。
以下にあっては、上記のようにして得られた高純度なハロゲン化ハフニウムを用いて高純度なハフニウム化合物を製造する方法である。
ハフニウムアルコキシド[Hf(OR)(全てのRは同一でも異なっていても良い。又、Rは炭化水素基あるいはシリコン系化合物の基である。)]は、次のようにして得られる。
すなわち、前記の課題は、上記のハフニウム化合物の製造方法における精製工程と、
前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、金属アルコキシド及びアルコールの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法によって解決される。
このようにすれば、例えばテトラターシャリーブトキシハフニウム[Hf(O−t−C]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
アルキルアミドハフニウム[Hf(NR’R’’)(R’R’’は同一でも異なっていても良い。又、R’R’’は炭化水素基あるいはシリコン系化合物の基である。)]は、次のようにして得られる。
すなわち、前記の課題は、上記のハフニウム化合物の製造方法における精製工程と、
前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、金属アルキルアミドの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法によって解決される。
このようにすれば、例えばテトラキスジメチルアミドハフニウム[Hf{N(CH]、テトラキスメチルエチルアミドハフニウム[Hf{N(CH)C]、テトラキスジエチルアミドハフニウム[Hf{N(C5]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
アセチルアセトナトハフニウム[Hf(C]は、次のようにして得られる。
すなわち、前記の課題は、上記のハフニウム化合物の製造方法における精製工程と、
前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、アセチルアセトナト金属の群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法によって解決される。
このようにすれば、例えばテトラキスアセチルアセトナトハフニウム[Hf(C]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
又、得られたハフニウム化合物物中に含まれるZr不純物が50ppm以下であることを特徴とする上記ハフニウム化合物の製造方法によって解決される。
又、上記のようにして得られた含有Zr不純物は50ppm以下であることを特徴とするハフニウム化合物によって解決される。
又、上記のようにして得られた含有Zr不純物は50ppm以下のハフニウム化合物を分解させて得られるZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物によって解決される。
又、上記のようにして得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、
前記分解工程で分解したものが堆積する堆積工程
とを具備することを特徴とするハフニウム系物の形成方法によって解決される。
特に、上記のようにして得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、
前記分解工程で分解したものが基板上に堆積する堆積工程
とを具備することを特徴とするハフニウム系膜の成膜方法によって解決される。
特に、化学気相成長方法が用いられる成膜方法であって、
上記のようにして得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、
前記分解工程で分解したものが基板上に堆積する堆積工程
とを具備することを特徴とするハフニウム系膜の成膜方法によって解決される。
上記成膜方法は、酸化ハフニウムHfO膜を成膜する方法である。又、ゲート酸化膜を成膜する方法である。又、キャパシタ酸化膜を成膜する方法である。
本発明によれば、Zr不純物濃度が50ppm以下のハフニウム化合物が簡単、かつ、低廉なコストで得られる。
このことは、極めて好ましいゲート酸化膜やキャパシタ酸化膜が得られる。すなわち、高性能な半導体素子が得られることになる。
本発明になるハフニウム化合物の製造方法(特に、ハロゲン化ハフニウムの精製方法。中でも、Zrが50ppm以下のハロゲン化ハフニウムを精製する方法)は、エーテル結合を持つ化合物、及びエーテル結合を持つ化合物を含有する組成物の群の中から選ばれる少なくとも一つを用い、ハロゲン化ハフニウム(HfX:但し、XはF,Cl,Br及びIの群の中から選ばれる少なくとも一つ)を精製する精製工程を具備する。すなわち、エーテル結合を持つ化合物を溶媒として用いて再結晶手段と言う精製手段によれば、極めて高純度なハフニウム化合物、即ち、Zrが50ppm以下のハフニウム化合物が得られる。本発明では、エーテル結合を持つ溶媒が用いられれば良い。ROR’の一般式で表わされるエーテル化合物は好ましい。中でも、R,R’がアルキル基のROR’が用いられるのが好ましい。更には、R,R’の炭素数が1〜10のアルキル基を持つROR’が用いられるのが好ましい。又、鎖状構造のエーテル化合物のみならず、環状構造のエーテル化合物を用いることも出来る。このような環状構造のエーテル化合物の中では、好ましくはフラン環またはピラン環を持つエーテル化合物である。尚、前記したエーテル化合物の群の中でも、特に好ましいエーテル化合物は、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジベンジルエーテルである。
本発明になるハフニウム化合物の製造方法(特に、ハフニウムアルコキシド[Hf(OR)(全てのRは同一でも異なっていても良い。又、Rは、例えばCH−,C−,C−,C−等の炭素数が1〜4のアルキル基と言った炭化水素基、例えば(CHSi−,(CHSiH−等のシリコン系化合物の基である。)]の製造方法)は、上記のハフニウム化合物の製造方法(特に、ハロゲン化ハフニウムの精製方法。中でも、Zrが50ppm以下のハロゲン化ハフニウムを精製する方法)における精製工程と、前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと金属アルコキシド及びアルコールの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程とを具備する。このようにして、例えばテトラターシャリーブトキシハフニウム[Hf(O−t−C]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
本発明になるハフニウム化合物の製造方法(特に、アルキルアミドハフニウム[Hf(NR’R’’)(R’R’’は同一でも異なっていても良い。又、R’R’’は、例えばCH−,C−,C−,C−等の炭素数が1〜4のアルキル基と言った炭化水素基、例えば(CHSi−,(CHSiH−等のシリコン系化合物の基である。)]の製造方法)は、ハフニウム化合物の製造方法(特に、ハロゲン化ハフニウムの精製方法。中でも、Zrが50ppm以下のハロゲン化ハフニウムを精製する方法)における精製工程と、前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと金属アルキルアミドの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程とを具備する。このようにして、例えばテトラキスジメチルアミドハフニウム[Hf{N(CH]、テトラキスメチルエチルアミドハフニウム[Hf{N(CH)C]、テトラキスジエチルアミドハフニウム[Hf{N(C5]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
本発明になるハフニウム化合物の製造方法(特に、アセチルアセトナトハフニウム[Hf(C]の製造方法)は、ハフニウム化合物の製造方法(特に、ハロゲン化ハフニウムの精製方法。中でも、Zrが50ppm以下のハロゲン化ハフニウムを精製する方法)における精製工程と、前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムとアセチルアセトナト金属の群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程とを具備する。このようにして、例えばテトラキスアセチルアセトナトハフニウム[Hf(C]が簡単に得られる。しかも、得られたハフニウム化合物中のZr不純物は50ppm以下である。
本発明になるハフニウム化合物の製造方法は、得られたハフニウム化合物物中に含まれるZr不純物が50ppm以下の上記ハフニウム化合物の製造方法である。
本発明になるハフニウム化合物は、含まれるZr不純物が50ppm以下である。特に、上記のようにして得られた含まれるZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させて得られるZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物である。
本発明になるハフニウム系物の形成方法(ハフニウム系膜の成膜方法)は、上記のようにして得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、前記分解工程で分解したものが堆積する堆積工程とを具備する。前記堆積工程は、特に、前記分解工程で分解したものが基板上に堆積する堆積工程である。そして、特に、化学気相成長方法が用いられる。上記方法は、酸化ハフニウムHfO膜を成膜する方法である。又、ゲート酸化膜を成膜する方法である。又、DRAMのキャパシタ酸化膜を成膜する方法である。
以下、具体的な実施例を挙げて説明する。
[実施例1]
市販のHfCl4(Zr含有量200ppm以上)200gを冷却器付きフラスコ中に入れた。尚、冷却器付きフラスコは、十分に乾燥され、かつ、窒素ガスが満たされている。更に、脱水したノルマルヘキサン500mlを入れた。そして、十分に撹拌し、懸濁させた。
この後、100〜200gの脱水・脱過酸化処理したテトラヒドロフラン(THF)を徐々に入れた。この結果、THFがHfCl4に配位し、発熱現象が激しく起きた。発熱現象が治まったら、懸濁混合液を濃縮した。これによって、白色固体のHfCl・(THF)xが得られた。
このHfCl・(THF)xを、十分に乾燥され、かつ、窒素ガスが満たされた冷却器付きフラスコに入れた。そして、HfCl・(THF)xが溶解するまで、加熱還流しながら脱水・脱過酸化処理したTHFを加えた。
溶解して透明になった溶液の温度が室温になるまで徐々に下げた。更に−10℃以下まで下げ、そして静置した。その結果、20時間の放置後には白色の結晶が析出した。この上澄みの溶媒をデカントした後、白色結晶物を真空乾燥した。
このようにして得られた結晶物の純度を調べた処、Zr含有量は42ppmであった。
[実施例2]
市販のHfCl4(Zr含有量200ppm以上)200gを冷却器付きフラスコ中に入れた。尚、冷却器付きフラスコは、十分に乾燥され、かつ、窒素ガスが満たされている。更に、脱水したノルマルヘキサン500mlを入れた。そして、十分に撹拌し、懸濁させた。
この後、100〜200gの脱水・脱過酸化処理したTHFを徐々に入れた。この結果、THFがHfClに配位し、発熱現象が激しく起きた。発熱現象が治まったら、懸濁混合液を加熱還流し、HfCl・(THF)xが溶解するまで、脱水・脱過酸化処理したTHFを更に加えた。
溶解して透明になった溶液の温度が室温になるまで徐々に下げた。更に−10℃以下まで下げ、そして静置した。その結果、20時間の放置後には白色の結晶が析出した。この上澄みの溶媒をデカントした後、白色結晶物を真空乾燥した。
このようにして得られた結晶物の純度を調べた処、Zr含有量は43ppmであった。
[実施例3〜7]
上記実施例2において、THFの代わりにジエチルエーテル(実施例3)、ジプロピルエーテル(実施例4)、ジブチルエーテル(実施例5)、テトラヒドロピラン(実施例6)、ジベンジルエーテル(実施例7)を用いて同様に行った。
その結果、同様な白色結晶物が得られた。
このようにして得られた結晶物の純度を調べた処、Zr含有量は、50ppm(実施例3)、47ppm(実施例4)、49ppm(実施例5)、49ppm(実施例6)、48ppm(実施例7)であった。
[実施例8]
市販のHfCl4(Zr含有量200ppm以上)200gを冷却器付きフラスコ中に入れた。尚、冷却器付きフラスコは、十分に乾燥され、かつ、窒素ガスが満たされている。更に、脱水したノルマルヘキサン500mlを入れた。そして、十分に撹拌し、懸濁させた。
この後、100〜200gの脱水・脱過酸化処理したジエチルエーテル(EtO)を徐々に入れた。この結果、EtOがHfClに配位し、発熱現象が激しく起きた。発熱現象が治まったら、懸濁混合液を濃縮した。これによって、白色固体のHfCl・(EtO)xが得られた。
このHfCl・(EtO)xを、十分に乾燥され、かつ、窒素ガスが満たされた冷却器付きフラスコに入れた。そして、HfCl・(EtO)xが溶解するまで、加熱還流しながら脱水・脱過酸化処理したTHFを加えた。
溶解して透明になった溶液の温度が室温になるまで徐々に下げた。更に−10℃以下まで下げ、そして静置した。その結果、20時間の放置後には白色の結晶が析出した。この上澄みの溶媒をデカントした後、白色結晶物を真空乾燥した。
このようにして得られた結晶物の純度を調べた処、Zr含有量は42ppmであった。
[実施例9]
実施例2で得られたHfClとt−BuONaとを反応させた。これにより、Hf(O−t−Cが得られた。
このHf(O−t−Cの純度を調べた処、Zr含有量は40ppmであった。
[実施例10]
実施例2で得られたHfClとLiN(CHとを反応させた。これにより、Hf[N(CHが得られた。
このHf[N(CHの純度を調べた処、Zr含有量は42ppmであった。
[実施例11]
実施例2で得られたHfClとLiN(CH)Cとを反応させた。これにより、Hf[N(CH)Cが得られた。
このHf[N(CH)Cの純度を調べた処、Zr含有量は40ppmであった。
[実施例12]
実施例2で得られたHfClとLiN(Cとを反応させた。これにより、Hf[N(Cが得られた。
このHf[N(Cの純度を調べた処、Zr含有量は38ppmであった。
[実施例13]
実施例2で得られたHfClとNa(C)とを反応させた。これにより、Hf(Cが得られた。
このHf(Cの純度を調べた処、Zr含有量は44ppmであった。
[実施例14]
実施例9で得られたHf(O−t−Cを水で分解させ、乾燥させた。これにより、HfOが得られた。
このHfOの純度を調べた処、Zr含有量は44ppmであった。
[実施例15]
実施例12で得られたHf[N(Cと酸素とを用い、化学気相成長方法(CVD)により、Si基板上にHfO薄膜を形成した。
このHfO薄膜の純度を調べた処、Zr含有量は34ppmであった。
そして、ゲート酸化膜として十分なリーク特性と誘電率を有したものであった。
[実施例15]
実施例12で得られたHf[N(CとSi(OCと酸素とを用い、CVDにより、Si基板上にHfSi(1−x)薄膜を形成した。
このHfSi(1−x)薄膜のZr含有量を調べた処、34ppmであった。
そして、ゲート酸化膜として十分なリーク特性と誘電率を有したものであった。
[比較例1〜4]
実施例1において、THFの代わりにヘプタン(比較例1)、オクタン(比較例2)、クロロホルム(比較例3)、アセトン(比較例4)を用い、同様に行った。
ところが、比較例1の場合には、HfClが溶けず、再結晶できず、そしてZr含有量が200ppm以上であった。
比較例2の場合には、HfClが溶けず、再結晶できず、そしてZr含有量が200ppm以上であった。
比較例3,4の場合には、HfClが分解してしまった。

代 理 人 宇 高 克 己

Claims (14)

  1. エーテル結合を持つ化合物、及びエーテル結合を持つ化合物を含有する組成物の群の中から選ばれる少なくとも一つを用いる再結晶操作を施して、ハロゲン化ハフニウム(HfX:但し、XはF,Cl,Br及びIの群の中から選ばれる少なくとも一つ)を精製する精製工程
    を具備することを特徴とするハフニウム化合物の精製方法。
  2. エーテル結合を持つ化合物が、ROR’(R,R’はアルキル基)である
    ことを特徴とする請求項1のハフニウム化合物の精製方法。
  3. エーテル結合を持つ化合物が、環状構造を持つ化合物である
    ことを特徴とする請求項1のハフニウム化合物の精製方法。
  4. エーテル結合を持つ化合物が、フラン環またはピラン環を持つ化合物である
    ことを特徴とする請求項1のハフニウム化合物の精製方法。
  5. エーテル結合を有する化合物が、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、及びジベンジルエーテルの群の中から選ばれる少なくとも一つである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかのハフニウム化合物の精製方法。
  6. ハフニウム化合物物中に含まれるZr不純物が50ppm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかのハフニウム化合物の精製方法
  7. 請求項1〜請求項6いずれかのハフニウム化合物の精製方法における精製工程と、
    前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、金属アルコキシド及びアルコールの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
    とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項6いずれかのハフニウム化合物の精製方法における精製工程と、
    前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、金属アルキルアミドの群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
    とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項6いずれかのハフニウム化合物の精製方法における精製工程と、
    前記精製工程で得られたハロゲン化ハフニウムと、アセチルアセトナト金属の群の中から選ばれる少なくとも一つとを反応させる反応工程
    とを具備することを特徴とするハフニウム化合物の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項9いずれかの方法で得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、
    前記分解工程で分解したものが堆積する堆積工程
    とを具備することを特徴とするハフニウム系物の形成方法。
  11. 請求項1〜請求項9いずれかの方法で得られたZr不純物が50ppm以下のハフニウム化合物を分解させる分解工程と、
    前記分解工程で分解したものが基板上に堆積する堆積工程
    とを具備することを特徴とするハフニウム系膜の成膜方法。
  12. 化学気相成長方法による
    ことを特徴とする請求項11のハフニウム系膜の成膜方法。
  13. ハフニウム系膜が酸化ハフニウムである
    ことを特徴とする請求項11又は請求項12のハフニウム系膜の成膜方法。
  14. 形成される膜がゲート酸化膜またはキャパシタ酸化膜である
    ことを特徴とする請求項11〜請求項13いずれかのハフニウム系膜の成膜方法。
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KR100513719B1 (ko) * 2002-08-12 2005-09-07 삼성전자주식회사 하프늄 산화막 형성용 전구체 및 상기 전구체를 이용한하프늄 산화막의 형성방법

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