JP5067501B2 - 多色ベクトル画像処理装置および方法 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態の多色ベクトル画像処理装置は、輪郭線を定義する線情報、および前記輪郭線をはさんで互いに隣接する2つの領域についてそれぞれ第1の色および第2の色を定義する領域色情報を含むベクトル画像データを解析するデータ解析部と、前記線情報に基づいて、輪郭線が通過する画素である境界画素を検出する検出部と、各境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かをそれぞれ判定する縦断判定部と、各スキャンラインにおいて画素を順番に着色する着色部、を備える。前記着色部は、輪郭線が縦断していない境界画素については、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で着色し、輪郭線が縦断している境界画素については、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で着色すると共に、基準塗り色の設定を前記第1の色から前記第2の色に切り替え、境界画素でない画素については、設定されている基準塗り色で着色する。
図5Aおよび図5Bは、ベクトル画像データから画素情報を生成する処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、ベクトル画像データにより定義されている各線に対して、CPU2により実行される。なお、画像データ格納メモリ1には、一般に、複数セットのベクトル画像データが格納されている。そして、複数セットのベクトル画像データの中から、描画データを生成しようとするベクトル画像データが特定されてCPU2に読み込まれるものとする。以下では、必要に応じて、図3に示す線0を例にして説明をする。
Xhs=(H/256)×Xs
Yhs=(H/256)×Ys
Xhe=(H/256)×Xe
Yhe=(H/256)×Ye
ステップS8〜S9において、輪郭線通過座標計算部15は、サブピクセル座標上における開始点座標および終了点座標を計算する。サブピクセル座標上の開始点座標「Xgs、Ygs」および終了点座標「Xge、Yge」は、下式により得られる。
Xgs=H×Xs
Ygs=H×Ys
Xge=H×Xe
Yge=H×Ye
図6は、ステップS6〜S9による演算を説明する図である。この例では、「H=100」である。また、線0の開始点および終了点の座標は、図6(a)に示すように、それぞれ「20、210」および「100、10」である。この場合、ステップS6〜S7により、図6(b)に示すように、100×100画素座標系における開始点および終了点の座標が得られる。さらに、ステップS8〜S9により、図6(c)に示すように、サブピクセル座標系における開始点および終了点の座標が得られる。なお、サブピクセル座標系では、1つのピクセルが256×256サブピクセルで表される。
ステップS10において、輪郭線通過座標計算部15は、開始点と終了点との間の輪郭線が通過する画素(すなわち、境界画素)を検出する。境界画素は、例えば、サブピクセル座標系を利用して検出される。
Xhi=Xgdi/256
Yhi=Ygdi/256
ステップS15〜S17において、面積比計算部16は、画素(Xhi、Yhi)が輪郭線によりどのような割合で分割されるのかを計算する。例えば、1つの画素領域が輪郭線により2つの領域に分割されたときは、それら2つの領域の面積の比率「Ril:Rir」が計算される。
画素領域の面積=256×256=65536
そうすると、輪郭線の左手側の領域の面積は、下記の計算により得られる。
左手側領域の面積=(125×170)/2=10625
また、輪郭線の右手側の領域の面積は、下記の計算により得られる。
右手側領域の面積=65536−10625=54911
したがって、1つの画素の面積を基準とすると、面積比「16%:84%」が得られる。
図8は、画像処理部14により得られる情報の例である。ここでは、輪郭線0が通過する4個の画素A〜D、輪郭線1が通過する3個の画素E〜G、輪郭線2が通過する3個の画素H〜Jのみが示されている。なお、画素A〜Jには、それぞれ分割点A〜Jが設けられている。
スキャンラインAにおいて、画素A1、A2は、基準塗り色(背景色)で塗られる。画素A3には、「縦断フラグ=1」「左側領域:40%、背景」「右側領域:60%、赤」が与えられている。この場合、画素A3は「赤60%」で塗られる。ここで、RGB表現を利用して、背景色および赤色がそれぞれ「0、0、0」「255、0、0」で表されるものとする。そうすると、画素A3は「153、0、0」で塗られることになる。また、画素A3の縦断フラグは「1」なので、基準塗り色が「背景」から「赤」に切り替えられる。
図11に示す方法では、輪郭線により区切られた複数の色領域が存在する場合、各色領域はそれぞれ異なるプレーンを用いて描画される。すなわち、図11(a)に示すプレーンは、赤色領域を描画するために作成される。また、図11(b)に示すプレーンは、黄色領域を描画するために作成される。そして、全体画像を表示装置に表示する際には、プレーン間で対応するピクセルの色情報がそれぞれ合成される。
なお、上述の実施例では、輪郭線が画素を通過する場合、その画素が2つの色領域に分割されるものとして説明を行ったが、1つの画素が3以上の色領域に分割される場合であっても実施形態の画像処理方法を使用することができる。以下、図12を参照しながら、1つの画素が輪郭線によって3つの色領域に分割された場合の画像処理を説明する。
R=255×0.15+255×0.55+0×0.30=178
G=0×0.15+255×0.55+255×0.30=217
B=0×0.15+0×0.55+0×0.30=0
画素nの縦断フラグは、輪郭線1、2それぞれについて設定される。このとき、たとえば、輪郭線1の縦断フラグが「0」であり、輪郭線2の縦断フラグが「1」であれば、基準塗り色は「赤」から「緑」に切り替えられる。また、輪郭線1の縦断フラグが「1」であり、輪郭線2の縦断フラグが「0」であれば、基準塗り色は「赤」から「黄」に切り替えられる。さらに、輪郭線1、2の縦断フラグがいずれも「1」であれば、基準塗り色は「赤」から「緑」に切り替えられる。なお、輪郭線1、2の縦断フラグがいずれも「0」であれば、基準塗り色は「赤」のままである。
(1)記憶装置102に予めインストールされている。
(2)可搬型記録媒体105により提供される。
(3)プログラムサーバ110からダウンロードする。
本出願は、さらに下記の付記を開示する
(付記1)
輪郭線を定義する線情報、および前記輪郭線をはさんで互いに隣接する2つの領域についてそれぞれ第1の色および第2の色を定義する領域色情報を含むベクトル画像データを解析するデータ解析部と、
前記線情報に基づいて、輪郭線が通過する画素である境界画素を検出する検出部と、
各境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かをそれぞれ判定する縦断判定部と、
各スキャンラインにおいて画素を順番に着色するときに、
輪郭線が縦断していない境界画素については、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で着色し、
輪郭線が縦断している境界画素については、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で着色すると共に、基準塗り色の設定を前記第1の色から前記第2の色に切り替え、
境界画素でない画素については、設定されている基準塗り色で着色する着色部と、
を備えることを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。
(付記2)
付記1に記載の多色ベクトル画像処理装置であって、
前記縦断判定部は、
第1のスキャンラインにおいてある輪郭線が第1の画素のみを通過するときは、前記輪郭線が前記第1の画素を縦断すると判定し、
第2のスキャンラインにおいてある輪郭線が互いに隣接する第2および第3の画素を通過するときは、前記輪郭線が前記第2の画素を縦断すると共に、前記輪郭線が前記第3の画素を縦断しないと判定する
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。
(付記3)
付記1に記載の多色ベクトル画像処理装置であって、
前記線情報に基づいて、境界画素が輪郭線により分割されることで得られる複数の領域の面積の比を計算する面積比計算部をさらに備え、
前記着色部は、前記面積比計算部の計算結果に応じて、境界画素の色を決定する
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。
(付記4)
付記1に記載の多色ベクトル画像処理装置であって、
指定された画像サイズに応じてベクトル画像データを変換する変換部をさらに備え、
前記検出部は、前記変換部により変換されたベクトル画像データに基づいて、境界画素を検出し、
前記縦断判定部は、前記変換部により変換されたベクトル画像データに基づいて、各境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かをそれぞれ判定する
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。
Claims (5)
- 輪郭線を定義する線情報、および前記輪郭線をはさんで互いに隣接する2つの領域についてそれぞれ第1の色および第2の色を定義する領域色情報を含むベクトル画像データを解析するデータ解析部と、
前記線情報に基づいて、輪郭線が通過する画素である境界画素を検出する検出部と、
各スキャンラインにおける第1の境界画素の座標と輪郭線上で前記第1の境界画素に隣接する第2の境界画素の座標との大小関係に基づいて、前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かを判定する縦断判定部と、
各スキャンラインにおいて画素を順番に着色するときに、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されていない場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色し、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されている場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色すると共に、基準塗り色の設定を前記第1の色から前記第2の色に切り替え、
境界画素でない画素については、設定されている基準塗り色で着色する着色部と、
を備えることを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。 - 請求項1に記載の多色ベクトル画像処理装置であって、
各画素について、境界画素であるか否かを表す情報を格納すると共に、各境界画素について、輪郭線によって縦断されているか否かを表す情報、画素領域に属する複数の色領域を識別する情報、前記複数の色領域の面積比を表す情報を格納する格納部をさらに備え、
前記着色部は、前記格納部に格納されている情報に従って各ラインの画素を着色する
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。 - 請求項1に記載の多色ベクトル画像処理装置であって、
同一の輪郭線上に第3の境界画素、前記第1の境界画素、前記第2の境界画素が順番に存在し、前記第3の境界画素、前記第1の境界画素、前記第2の境界画素の垂直方向の座標がY1、Y2、Y3である場合、前記縦断判定部は、
(1)Y2<Y1、且つ、Y2<Y3ではなく
(2)Y2<Y1、または、Y2<Y3である
ときに、前記第1の境界画素が前記輪郭線によって縦断されていると判定し、
同一の輪郭線上に前記第2の境界画素、前記第1の境界画素、第3の境界画素が順番に存在し、前記第2の境界画素、前記第1の境界画素、前記第3の境界画素の垂直方向の座標がY1、Y2、Y3である場合、前記縦断判定部は、
(1)Y2<Y1、且つ、Y2<Y3ではなく
(2)Y2<Y1、または、Y2<Y3である
ときに、前記第1の境界画素が前記輪郭線によって縦断されていると判定する
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理装置。 - 多色ベクトル画像処理装置によって実行される多色ベクトル画像処理方法であって、
データ解析部が、輪郭線を定義する線情報、および前記輪郭線をはさんで互いに隣接する2つの領域についてそれぞれ第1の色および第2の色を定義する領域色情報を含むベクトル画像データを解析し、
検出部が、前記線情報に基づいて、輪郭線が通過する画素である境界画素を検出し、
縦断判定部が、各スキャンラインにおける第1の境界画素の座標と輪郭線上で前記第1の境界画素に隣接する第2の境界画素の座標との大小関係に基づいて、前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かを判定し、
着色部が、各スキャンラインにおいて画素を順番に着色するときに、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されていない場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色し、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されている場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色すると共に、基準塗り色の設定を前記第1の色から前記第2の色に切り替え、
境界画素でない画素については、設定されている基準塗り色で着色する、
ことを特徴とする多色ベクトル画像処理方法。 - 輪郭線を定義する線情報、および前記輪郭線をはさんで互いに隣接する2つの領域についてそれぞれ第1の色および第2の色を定義する領域色情報を含むベクトル画像データを解析するデータ解析部と、
前記線情報に基づいて、輪郭線が通過する画素である境界画素を検出する検出部と、
各スキャンラインにおける第1の境界画素の座標と輪郭線上で前記第1の境界画素に隣接する第2の境界画素の座標との大小関係に基づいて、前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されているか否かを判定する縦断判定部と、
各スキャンラインにおいて画素を順番に着色するときに、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されていない場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色し、
前記第1の境界画素が輪郭線によって縦断されている場合、前記領域色情報に基づいて色を計算してその計算した色で前記第1の境界画素を着色すると共に、基準塗り色の設定を前記第1の色から前記第2の色に切り替え、
境界画素でない画素については、設定されている基準塗り色で着色する着色部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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