JP5759187B2 - AdobeFlash(登録商標)によるSWF形式の画像表現をHTML形式の画像表現に変換するプログラム - Google Patents
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Description
(1)SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とする方法であること
(2)特定態様の画像は、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像であること
(3)入力画像情報において、1個の領域は、2個以上の「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域として定義されていること
(4)入力画像情報において、境界線を挟んで接した2つの領域は、境界線となる1個以上の「方向付き線」の記述を共有して定義されていること
(5)入力画像情報において、境界線となる「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の両方が対応付けされていること
(6)入力画像情報において、境界線以外の「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の一方のみが対応付けされていること
(7)第1処理として、入力画像情報における境界線となる「方向付き線」の記述Aを二重化して記述A1と記述A2を作成するとともに、記述Aに対応付けされていた右側「塗りスタイル」記述および左側「塗りスタイル」記述の一方を記述A1に対応付けし、他方を記述A2に対応付けすること
(8)第2処理として、第1処理後の画像情報において、右側「塗りスタイル」記述と左側「塗りスタイル」記述のいずれか一方に対応付けされているすべての「方向付き線」記述を、反対向きの「方向付き線」記述に置換すること
(9)第3処理として、第2処理後の画像情報において、各「方向付き線」記述を、それぞれに対応付けされた「塗りスタイル」記述に基づいてグループ分けすること
(10)第4処理として、第3処理後の画像情報において、「塗りスタイル」記述が共通する1個のグループの複数の「方向付き線」記述により1個以上の領域が規定される場合、その領域を規定する「方向付き線」の集合と「塗りスタイル」をHTML形式で記述して出力画像情報を作成すること
この発明に係るコンピューター情報処理の方法は、SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とする方法である。ここで、特定態様の画像とは、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像である。
図1に示す画像をAdobe Flash上で作画すると、以下に説明する構造をもつSWF形式で画像を表現したデータ(これをSWFファイルとする)が生成される。そのSWFファイルがFlash Playerにより再生処理されると、コンピューター画面上に図1に示す画像が表示される。
図3に示すのは、図1の緑領域・赤領域・青領域のデザインを規定する記述である。図3に示した例においては、図1の画像を図4に示した「方向付き線」の順列によって描画するように規定している。つまり、図1の緑領域・赤領域・青領域の輪郭が、図4に示す10個のA点〜J点を矢印のように結ぶ12個の「方向付き線」1〜12により構成され、そのことが図3に示す記述により定義されている。
図3に示すSWFファイルの記述は、各「方向付き線」1〜12を修飾する「塗りスタイル」の記述を含んでいる。「Flash File Format Specification 」に記載されているように、「塗りスタイル」は、「方向付き線」の方向の右側の「塗りスタイル」を規定する記述と、左側の「塗りスタイル」を規定する記述とに分けて定義することになっている。1個の「方向付き線」について、右側と左側の両方の「塗りスタイル」記述を対応付けすることができる。また、1個の「方向付き線」について右側と左側の一方のみの「塗りスタイル」記述を対応付けした場合は、他方の「塗りスタイル」は直前の定義を引き継ぐ。他方を無定義とする場合は番号0を対応付ける。
まず変換対象となる上述した論理構造のSWFファイルをコンピューターの主メモリに読み込み、上述したswfmill のようにSWFファイルのバイナリーデータを解析し、変換作業用のデータを作成する。作業用データとしては、画像を構成しているすべての「方向付き線」を特定するデータと、各「方向付き線」を修飾している「塗りスタイル」を特定するデータが含まれていればよい。作業用データの表現形式は、この発明の変換プログラムが稼働するコンピューターにおいて認識できて以下に説明する論理処理が遂行できるデータであれば、どのような形式でもよく、もちろん人が理解できる形式である必要はない。
ファイル変換の第1処理として、上記作業用データを解析し、「方向付き線」のうち、右側「塗りスタイル」および左側「塗りスタイル」の両方が対応付けされている「方向付き線」のデータを抽出する。つまり異なる「塗りスタイル」の2つの領域の境界線となっている「方向付き線」を抽出する。
図1〜図4のSWFファイルの場合、緑領域と赤領域の境界線である「方向付き線」9と10には、右側「塗りスタイル」(赤色)と左側「塗りスタイル」(緑色)の両方の記述が対応付けされている。「方向付き線」9と10をそれぞれ9a・9bおよび10a・10bに二重化したのに伴い、その一方の「方向付き線」9aと10aに左側「塗りスタイル」(緑色)を対応付けするとともに、他方の「方向付き線」9bと10bに右側「塗りスタイル」(赤色)を対応付けする。
つぎの処理では、右側「塗りスタイル」が対応付けされている12個の「方向付き線」の向きを反転させる。この処理状況を図6に解説的に示した。向きが反転されない「方向付き線」は9a・10a・11a・12aの4個であり、他の「方向付き線」はすべて向きが反転している。
図6に示す状況の作業用データについて、16個の「方向付き線」を、緑色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合と、青色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合と、赤色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」の集合とにグループ分けする。
図6から明らかなように、緑色に塗る「塗りスタイル」に対応付けされた「方向付き線」は、A点→I点→E点→D点→C点→B点→A点をこの方向順に結ぶ6個の「方向付き線」9a・10a・4・3・2・1であり、これらの「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域が定義されることになる。そして、この閉じた領域を緑色に塗ることが定義されている。これだけの定義情報が揃えば、図1の緑領域を規定するHTML形式の記述を自動生成できることは当業者にとって自明であり、その具体的な記述を例示するまでもないので割愛する。
この発明に係る変換プログラムの活用の仕方はいくつかある。パソコン・タブレット端末・携帯電話機に向けてSWFファイルを含んだウエブコンテンツを提供しているサーバーにおいて、Flash Player未搭載の端末でもコンテンツを見ることができるように、SWFファイルをHTML形式の画像データに変換した非Flash コンテンツも用意しておき、リクエストしてきた端末がFlash Player未搭載である場合、非Flash コンテンツを提供するようにする。そのようなサーバーにおいて、あるいはサーバーにコンテンツを登録するパソコンにおいて、この発明の変換プログラムを活用することができる。また、サーバーを介さずとも、変換プログラムを直接携帯電話機等のクライアントに送ることにより、変換処理をすべてクライアント上で完了することもできる。
「方向付き線」の方向反転の処理について、上記の説明では、右側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」の向きを反転させるとした。これは、左側「塗りスタイル」が対応付けされている「方向付き線」の向きを反転させることとしても、結果は同じになる。
煩雑な記載を避ける意味で「方向付き線」を直線として説明した。この発明は、「方向付き線」としてAdobe Flashにより作成される様々な「方向付き線」に対応可能であることはもちろんである。
「塗りスタイル」についても緑色・青色・赤色で塗りつぶす単純な例を採り上げたが、これは単に説明の便宜上であり、Adobe Flashにより作成される様々な「塗りスタイル」にこの発明を敷衍できることは当然である。
請求項1に記載した発明特定事項において、第2処理と第3処理の実行の順番が逆になっても同じ処理結果が得られるものであり、発明特定事項はそうした意味で理解されるべきである。
Claims (1)
- つぎの事項(1)〜(10)により特定される情報処理をコンピューターに行わせるプログラム。
(1)SWF形式で記述された特定態様の画像を含んだ入力画像情報をHTML形式の記述に変換して出力画像情報とするプログラムであること
(2)特定態様の画像は、複数の領域が境界線を共有して接しており、境界線を挟んで接した2つの領域にはそれぞれ異なる「塗りスタイル」が定義され、各領域内がそれぞれに定義された「塗りスタイル」に従って塗りつぶされる画像であること
(3)入力画像情報において、1個の領域は、2個以上の「方向付き線」により取り囲まれた閉じた領域として定義されていること
(4)入力画像情報において、境界線を挟んで接した2つの領域は、境界線となる1個以上の「方向付き線」の記述を共有して定義されていること
(5)入力画像情報において、境界線となる「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の両方が対応付けされていること
(6)入力画像情報において、境界線以外の「方向付き線」の記述は、線の右側の「塗りスタイル」を規定する右側「塗りスタイル」記述と、線の左側の「塗りスタイル」を規定する左側「塗りスタイル」記述の一方のみが対応付けされていること
(7)前記コンピューターは、前記入力画像情報を主メモリに読み込み、第1処理として、前記入力画像情報における境界線となる「方向付き線」の記述Aを二重化して、記述Aと同一の始点から同一の終点に至る「方向付き線」の記述A1と記述A2を作成するとともに、記述Aに対応付けされていた右側「塗りスタイル」記述および左側「塗りスタイル」記述の一方を記述A1に対応付けし、他方を記述A2に対応付けすること
(8)前記コンピューターは、第2処理として、第1処理後の画像情報において、右側「塗りスタイル」記述と左側「塗りスタイル」記述のいずれか一方に対応付けされているすべての「方向付き線」記述を、反対向きの「方向付き線」記述に置換すること
(9)前記コンピューターは、第3処理として、第2処理後の画像情報において、各「方向付き線」記述を、それぞれに対応付けされた「塗りスタイル」記述に基づいてグループ分けすること
(10)前記コンピューターは、第4処理として、第3処理後の画像情報において、「塗りスタイル」記述が共通する1個のグループの複数の「方向付き線」記述により1個以上の領域が規定される場合、その領域を規定する「方向付き線」の集合と「塗りスタイル」をHTML形式で記述して出力画像情報を作成すること
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