JP5067484B2 - 移動端末局、同期制御方法および同期制御プログラム - Google Patents

移動端末局、同期制御方法および同期制御プログラム Download PDF

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Description

この発明は、移動体通信における同期を制御する移動端末局、同期制御方法および同期制御プログラムに関する。同期制御の例として初期同期制御が挙げられる。
近年の移動体通信においては、従来の携帯電話での音声通話主体の通信に代わり、インターネットアクセス、ストリーミング放送、音楽、映像などのリッチコンテンツの配布などが増加し、データ通信用途が拡大している。
このような要求に対応するため、例えばMobileWiMAXにおいてはTDD通信方式が採用されている。
また、移動通信において、移動通信に使用する移動端末局(以下、端末局と呼ぶ)は、無線基地局から受信する受信電力のダイナミックレンジが広いため、受信増幅器の利得を制御する処理を行なって、受信電力の変化に対応する。
利得を制御する処理を自動的に行う機構として、AGC(Automatic Gain Control、自動利得制御)が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。具体的には、AGCでは、受信電力が測定され、測定された受信電力に応じてゲインの調整が行われる。
特表2007−501547号公報 特開2003−124909号公報
ところで、TDD通信では、無線フレームは無線基地局から端末局への通信に使用されるダウンリンク通信期間と、端末局から無線基地局への通信に使用されるアップリンク通信期間に時分割される。また、複数の端末局が一つの無線基地局と通信する多元接続が行われる場合、アップリンク通信期間内で複数の端末局が通信を行う(図13および図14参照)。
端末局が受信を行うためには、無線基地局が送信する電波の受信電力に対して利得を調整することとなるが、例えば、電源投入時などの初期同期時においては、受信タイミングが受信機で認識されていないので、正しい利得に調整するのが難しく、問題が生ずることがある。
例えば、初期同期を行う自端末局が無線基地局から遠距離にあり、自端末局の近傍に無線基地局と通信中の別の端末局が存在する場合、無線基地局からの受信電力は小さくなるため、受信信号を増幅する際の利得を高くする必要があるが、受信期間、送信期間が不明な場合、無線基地局からの信号を受信しようとしたところ、他端末局が無線基地局に対して送信する信号を大きな電力で受信してしまう場合があり、受信系の故障にもつながりかねない(図15参照)。
MobileWiMAXで使用される多元接続方式であるSOFDMAの場合には、OFDMのサブキャリアをいくつかのグループに分割し、各グループを複数の端末局に割り当てることにより多元接続を実現している。
この場合に、複数の端末局から最大電力で送信された複数のサブキャリアグループが合成されて自端末局で受信されることにより、アップリンク通信がさらに大きな電力で受信されることにもなる。
そこで、この発明は、同期処理を円滑に行えるようにすることを目的とする。また、好ましくは、過大な電力の信号を受信してしまわないようにすることを目的とする。
この装置は、所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定して同期信号パターンの検出を行う。そして、同期信号パターンの検出が成功した場合には、固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を行うように制御し、同期信号パターンの検出が失敗した場合には、固定ゲイン設定値を変更する。
同期処理を円滑に行える。また、好ましくは、過大な電力の信号を受信してしまわないようにすることができる。
図1は、実施例1に係る移動端末局の構成を示すブロック図である。 図2は、ゲイン設定値・同期検出時間保持部が保持するテーブルの一例を示す図である。 図3は、初期同期制御部の構成を示すブロック図である。 図4は、固定ゲイン設定値を変更する処理について説明するための図である。 図5は、実施例1に係る移動端末局の処理動作を示すフローチャートである。 図6は、実施例2に係る移動端末局の構成を示すブロック図である。 図7は、受信電力の分布について説明するための図である。 図8は、ゲイン設定値・同期検出時間保持部が保持するテーブルの一例を示す図である。 図9は、実施例2に係る移動端末局の処理動作を示すフローチャートである。 図10は、実施例3に係る移動端末局の構成を示すブロック図である。 図11は、実施例3に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。 図12は、同期制御プログラムを実行するコンピュータを示す図である。 図13は、従来技術を説明するための図である。 図14は、従来技術を説明するための図である。 図15は、従来技術を説明するための図である。
符号の説明
10、10A、10B 移動端末局
11 RF処理部
12 VGA
13 保護回路
14 A/D変換器
15 復調部
16 データ再生部
17 電力測定部
18 同期信号検出部
19 ゲイン設定部
20、20A、20B ゲイン設定値・同期検出時間保持部
21、21A、21B 初期同期制御部
21a 固定ゲイン設定値制御部
21b 同期検出時間制御部
22 位置情報検出部
23 移動速度検出部
24 分布統計処理部
24B 分布情報抽出部
30 無線端末局
31 分布情報生成部
32 制御情報生成部
33 エンコード部
34 変調部
35 RF処理部
以下に添付図面を参照して、この発明に係る移動端末局、同期制御方法および同期制御プログラムの実施例を詳細に説明する。
以下の実施例では、実施例1に係る移動端末局の構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。なお、以下で説明する構成は、通信方式としてFDMA、TDMA、CDMA、OFDMAなどの各方式に適用することができる。また、CDMA方式における拡散・逆拡散、OFDMA方式におけるIFFT・FFTなどのブロックは装置構成により適宜挿入することができる。
[移動端末局の構成]
次に、図1を用いて、移動端末局10の構成を説明する。図1は、実施例1に係る移動端末局10の構成を示すブロック図である。図2は、ゲイン設定値・同期検出時間保持部が保持するテーブルの一例を示す図である。図3は、初期同期制御部21の構成を示すブロック図である。図4は、固定ゲイン設定値を変更する処理について説明するための図である。
図1に示すように、この移動端末局10は、RF処理部11、VGA(variable gain amplifier)12、保護回路13、A/D変換部14、復調部15、データ再生部16、電力測定部17、同期信号検出部18、ゲイン設定部19、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20、初期同期制御部21を備える。以下にこれらの各部の処理を説明する。
RF処理部11は、ローノイズアンプ、周波数変換器、フィルタ、直交復調器などを有し、受信アンテナで受信した信号をアナログベースバンド受信信号に変換し、VGA12に出力する。
VGA(可変ゲインアンプ)12は、後述するゲイン設定部19によって設定された固定ゲイン設定値に応じて、無線基地局から受信した受信信号を増幅する。具体的には、VGA(可変ゲインアンプ)12は、RF処理部11からアナログベースバンド受信信号を受信すると、後述するゲイン設定部19によって設定された固定ゲイン設定値に応じて、アナログベースバンド受信信号を増幅し、保護回路13に出力する。
保護回路13は、後述するA/D変換器14への入力信号が所定の振幅を越えないように、VGA12から入力されたアナログベースバンド受信信号が所定の規定値を超えた場合には、規定値に収まるようにクリッピングを行って、A/D変換器14に出力する。
A/D変換器14は、保護回路13から入力されたアナログベースバンド受信信号をデジタルベースバンド受信信号へ変換し、復調部15、電力測定部17および同期確立部18に出力する。ここで、デジタルベースバンド受信信号は、A/D変換器14のビット数によりダイナミックレンジが制限されている。
復調部15は、A/D変換器14から入力されたデジタルベースバンド受信信号に対してダウンリンク通信に対応した復調処理を行って、データ再生部16に出力する。
データ再生部16は、復調部15によって復調されたデジタルベースバンド受信信号に対してダウンリンク通信に対応したデコード処理を行い、デコード処理された受信データを出力する。
電力測定部17は、A/D変換器14から入力されたデジタルベースバンド受信信号の電力を測定し、測定された電力測定値をゲイン設定部19に出力する。
同期信号検出部18は、増幅された受信信号から同期信号パターンを検出する。具体的には、同期信号検出部18は、初期同期制御部21から同期検出時間内において、A/D変換器14によって入力されたデジタルベースバンド受信信号からダウンリンクの同期用信号を検出することにより、タイミング同期、周波数同期を確立する。そして、同期信号検出部18は、同期信号パターンの検出が成功した場合には、その旨を初期同期制御部21に通知する。
例えば、同期信号パターンの検出処理の一例として、MobileWiMAX規格において、無線フレームの先頭シンボルに挿入されるPreamble信号が使用される。同期信号検出部18は、同期信号パターンの検出として、時間領域における時間相関計算によるFrameシンボルタイミングの検出と、FFT処理を実行後の周波数領域におけるサブキャリア毎のPreambleパターンのマッチングとを組み合わせて行う。これにより、アップリンク通信時間に非常に大きな電力の受信信号が存在しても、相関演算とパターンマッチングにより、ダウンリンク信号がダイナミックレンジに収まっているゲイン設定の時だけ、同期パターン検出が成功する。
ゲイン設定部19は、初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定する。具体的には、ゲイン設定部19は、初期同期処理開始時には、通常の電力測定値に基づくゲイン設定値ではなく、初期同期制御部24から通知される固定ゲイン設定値をVGA12に設定する。この固定ゲイン設定値は、ゲイン設定値・同期検出時間保持部22に保持されている固定ゲイン値から後述する初期同期制御部21によって選択された固定ゲイン値である。例えば、最初に選択される固定ゲイン値として最小のゲイン値が設定される。
また、ゲイン設定部19は、通常通信時には、電力測定部17によって測定された電力測定値を基に、A/D変換器14の入力レンジに受信レベルが調整されるようにVGA12のゲイン設定を行う。
ゲイン設定値・同期検出時間保持部20は、初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値と同期検出時間を対応付けて保持する。具体的には、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20は、図2に例示するように、固定ゲイン設定値および同期検出時間を対応付けて記憶するテーブルを保持し、後述する初期同期制御部21によって固定ゲイン設定値および同期検出時間が読み出される。
また、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20では、例えば所要着信電力範囲を設定回数(図2の例では、「3」回)で等分した値に等しいゲインずつ変更(図2では、S[dB]ずつ変更)したものを固定ゲイン設定値として、予め記憶される。
また、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20では、例えば初期同期処理に許される期間を設定回数(図2の例では、「3」回)で等分した時間を同期検出時間として、予め記憶される。ゲイン設定値・同期検出時間保持部20が保持する同期検出時間は、後述する初期同期制御部21によって同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、同期信号パターンが検出される検出確率とに応じて、更新される。
初期同期制御部21は、初期同期に関する各部の動作を制御し、また固定ゲイン設定値、同期検出情報、位置情報、移動速度情報の入出力を行う。初期同期制御部21は、特に図3に示すように、固定ゲイン設定値21aおよび同期検出時間制御部21bを有する。
固定ゲイン設定値制御部21aは、同期信号パターンの検出が成功した場合には、固定ゲイン設定値を自動利得制御(AGC)の初期値として自動利得制御を行うように制御する。また、固定ゲイン設定値制御部21aは、同期信号パターンの検出が失敗した場合には、固定ゲイン設定値を他の固定ゲイン設定値に変更するように制御する。
具体的には、固定ゲイン設定値21aは、初期同期時に固定ゲイン設定値をゲイン設定値・同期検出時間保持部20から読み出し、読み出された固定ゲイン設定値をゲイン設定部19に通知する。例えば、固定ゲイン設定値21aは、最初に読み出される固定ゲイン値として最小のゲイン値(図2の例では、「G=0[dB])を読み出して、通知する。
そして、固定ゲイン設定値制御部21aは、同期検出時間制御部21bに設定された同期検出時間内に同期信号検出部18から同期信号パターンの検出が成功した旨の通知を受信しなかった場合には、同期信号パターンの検出が失敗したとして、固定ゲイン設定値を変更し、同期検出処理を再実行する。
また、固定ゲイン設定値制御部21aは、同期検出時間制御部21bによって設定された同期検出時間内に同期信号検出部18から同期信号パターンの検出が成功した旨の通知を受信した場合には、同期信号パターンの検出が成功したとして、その固定ゲイン設定値を自動利得制御(AGC)の初期値として自動利得制御を行って通信を開始する。
ここで、固定ゲイン設定値を変更する処理について図4を用いて説明する。図4の例では、3回の固定ゲイン設定値により、所要受信電力範囲すべて(図4の例では、受信電力レンジ「X[dB]」)を、A/D変換器14の同期可能範囲(図4の例では、3S[dB])に含めることができる場合を示している。なお、ここで、同期可能範囲とは、A/D変換器14のダイナミックレンジ内の同期が成功すると規定する範囲をいう。
まず、移動端末局10は、初期ゲインとして最小の固定ゲイン設定値を設定し、同期パターン検出処理を行う。そして、移動端末局10は、失敗した場合には、固定ゲイン設定値をS[dB]だけ増加させ、同様に同期信号パターン検出を行う。これを繰り返し、同期信号がA/D変換器14の同期可能範囲に入って同期処理が成功した場合には、成功したときの固定ゲイン設定値を通常のAGC制御の初期ゲイン値とする。
その後、移動端末局10は、同期処理が成功した後は、フレームタイミングを認識でき、無線基地局が送信する信号のみを用いて電力測定を行うことができる。なお、初期同期処理全体の期間に設定されたタイムアウト時間を検出した場合には、リトライや上位レイヤへの通知、別周波数への切替などタイムアウト処理を行う。
つまり、電力測定を行わずに基地局が送信した信号の着信電力範囲にAGC初期ゲインを設定することができ、近傍で通信中の他端末局が存在しても、予め保持された固定ゲイン設定値を用いて初期同期処理を実現できる。
図1の説明に戻ると、同期検出時間制御部21bは、同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、同期信号パターンが検出される検出確率とに応じて、同期信号を検出する期間である同期検出時間を固定ゲイン設定値ごとに設定する。
具体的には、同期検出時間制御部21bは、初期同期時に、固定ゲイン設定値制御部21aによって設定された固定ゲイン設定値に対応する同期検出時間をゲイン設定値・同期検出時間保持部20から読み出し、タイムアウト値として設定するとともに、同期信号検出部18に通知する。
そして、同期検出時間制御部21bは、同期信号検出部18から通知される同期信号パターンの検出が成功した旨の通知から、同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、同期信号パターンが検出される検出確率とを固定ゲイン設定値ごとに算出する。
同期検出時間制御部21bは、算出された同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、同期信号パターンが検出される検出確率とに応じて、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20の同期検出時間を更新する。
つまり、この同期に要する時間は、受信電力、SNR、A/Dコンバータのダイナミックレンジ内で同期検出が成功すると規定する範囲に応じて異なる。例えば、受信電力が高い場合や、SNRが高い場合には同期に要する時間が短いので、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20の同期検出時間を短くするように更新してもよい。
また、A/Dコンバータのダイナミックレンジ内をより広く使用すると、受信信号のレベル変動に対するマージンが少なくなり、信号消失・クリッピングが発生し、これにより同期検出の所要時間が長くなるので、同期検出時間を長くするように更新してもよい。このように、同期検出時間を更新して、同期検出確率を最適化しながら、初期同期検出時間を短縮することができる。
[移動端末局による処理]
次に、図5を用いて、実施例1に係る移動端末局10による処理を説明する。図5は、実施例1に係る移動端末局10の処理動作を示すフローチャートである。
同図に示すように、移動端末局10は、初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定する(ステップS101)。そして、移動端末局10は、設定された固定ゲイン設定値に対応する同期検出時間をゲイン設定値・同期検出時間保持部20から読み出し、タイムアウト時間として設定する(ステップS102)。
続いて、移動端末局10は、A/D変換器14から出力された受信信号からダウンリンクの同期用信号を検出する(ステップS103)。その後、移動端末局10は、初期同期の期間に設定されたタイムアウト時間を検出したか判定する(ステップS104)。その結果、移動端末局10は、タイムアウト時間を検出した場合には(ステップS104肯定)、別周波数への切替などタイムアウト処理を行った後(ステップS105)、リトライを実行するか判定する(ステップS106)。
その結果、移動端末局10は、リトライを実行する場合には(ステップS106肯定)、リトライ処理を行い、また、リトライを実行しない場合には(ステップS106否定)、初期同期処理を終了する。
103〜106
また、移動端末局10は、タイムアウト時間を検出していない場合には(ステップS104否定)、設定された同期検出時間内に同期信号パターンが検出されたか否か判定する(ステップS107)。その結果、移動端末局10は、設定された同期検出時間内に同期信号パターンが検出されなかった場合には(ステップS107否定)、固定ゲイン設定値を変更し(ステップS108)、同期検出処理を再実行する(ステップS102〜107)。
そして、移動端末局10は、設定された同期検出時間内に同期信号パターンを検出した場合には(ステップS107肯定)、固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を開始し(ステップS109)、通信を行う(ステップS110)。
[実施例1の効果]
上述してきたように、移動端末局10は、初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定し、設定された固定ゲイン設定値に応じて、基地局から受信した受信信号を増幅する。そして、移動端末局10は、増幅された受信信号から同期信号パターンを検出し、同期信号パターンの検出が成功した場合には、固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を行うように制御し、同期信号パターンの検出が失敗した場合には、固定ゲイン設定値を変更する。このため、電力測定を行わずに基地局が送信した信号の着信電力範囲にAGC初期ゲインを設定することができ、近傍で通信中の他端末局が存在しても、予め保持された固定ゲイン設定値を用いて初期同期処理をすることが可能である。
また、実施例1によれば、移動端末局10は、同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、同期信号パターンが検出される検出確率とに応じて、同期信号を検出する期間である同期検出時間を固定ゲイン設定値ごとに設定する。そして、移動端末局10は、設定された同期検出時間内において、同期信号パターンの検出が失敗した場合には、固定ゲイン設定値を変更するように制御する。このため、同期検出時間を更新して、同期検出確率を最適化しながら、初期同期検出時間を短縮することが可能である。
ところで、移動端末局は、自端末局の移動状態に関する情報や自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値および同期検出時間を変更するようにしてもよい。
そこで、以下の実施例2では、自端末局の移動状態に関する情報や自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値および同期検出時間を変更する場合として、図6〜図9を用いて、実施例2における移動端末局10Aの構成と処理について説明する。図6は、実施例2に係る移動端末局10Aの構成を示すブロック図である。図7は、受信電力の分布について説明するための図である。図8は、ゲイン設定値・同期検出時間保持部が保持するテーブルの一例を示す図である。図9は、実施例2に係る移動端末局10Aの処理動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、移動端末局10Aは、図1に示した移動端末局10と比較して、位置情報検出部22、移動速度検出部23、分布統計処理部24を新たに備える点が相違する。以下にこれらの各部の処理を説明する。
位置情報検出部22は、自移動端末局の現在位置を検出する。具体的には、位置情報検出部22は、自移動端末局の現在位置を定期的に検出して初期同期制御部21Aに出力する。現在位置を検出する方法としては、例えばGPS等のシステムを用いる方法がある。
移動速度検出部23は、自端末局の移動状態に関する情報を検出する。具体的には、移動速度検出部23は、自端末局の移動速度を定期的に検出して初期同期制御部21Aに出力する。移動速度を検出する方法として、例えば、位置情報の変位を検出する方法、車両搭載時などに移動体の速度センサから情報を取得する方法、受信する信号のドップラー変動を検出する方法などがある。
分布統計処理部24は、同期信号パターンの検出が成功した場合における固定ゲイン設定値、同期検出時間、自端末局の位置情報を統計処理して受信電力の分布を作成する。
具体的には、分布統計処理部24は、初期同期処理での同期検出が成功した場合における固定ゲイン値、同期検出時間、位置情報を初期同期制御部21Aから取得し、統計処理することにより受信電力の分布を作成し、初期同期制御部21Aに通知する。後述する初期同期制御部21Aでは、作成された受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値および同期検出時間をゲイン設定値・同期検出時間保持部20Aに記憶させる。
ここで、受信電力の分布について図7を用いて具体的に説明する。図7は、受信電力レンジに対応する受信電力に対するユーザー分布の例を示す。同図に示すように、一般に規定の受信電力内にユーザーは一様に分布せず、確率の高い受信電力範囲と低い受信電力範囲が存在する。
この分布は移動体通信システムにより、セル半径・アンテナ高・送信電力・セル設置環境・時間帯など、様々な要因により異なる。図7において実線の分布は比較的広いセル半径を持つシステムの分布例である。この場合、基地局近傍で非常に高い受信電力となるユーザーの比率が少なくなる。
一方、点線の分布はホットスポットなど比較的狭いセル半径を持つシステムの分布例である。初期同期処理を行う端末局での基地局からの信号の受信電力は、平均してこのセル内の分布と近くなる。後述する初期同期制御部21Aでは、初期同期時にこの分布を考慮して設定する固定ゲイン値と、同期パターン検出待ち時間を決定する。
ゲイン設定値・同期検出時間保持部20Aは、位置情報とともに、固定ゲイン設定値と同期検出時間とを対応付けて保持する。具体的には、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20Aは、図8に例示するように、各位置情報(例えば、a地点、b地点、c地点)とともに、その位置における受信電力の分布に応じた適切な固定ゲイン設定値および同期検出時間がそれぞれ記憶されている。
初期同期制御部21Aは、実施例1における初期同期制御部21と同様に、固定ゲイン設定値21aおよび同期検出時間制御部21bを有する。固定ゲイン設定値21aは、作成された受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値を設定する。具体的には、固定ゲイン設定値21aは、分布統計処理部24から通知された受信電力の分布に応じて、現在の位置情報に対応する固定ゲイン設定値をゲイン設定値・同期検出時間保持部20Aに記憶させる。
また、固定ゲイン設定値21aは、初期同期時において、位置情報検出部22から入力された現在の位置情報に対応する固定ゲイン設定値をゲイン設定値・同期検出時間保持部20から読み出す。そして、固定ゲイン設定値21aは、読み出された固定ゲイン設定値をゲイン設定部19に通知する。例えば、固定ゲイン設定値21aは、現在の位置が「a地点」である場合には、最初に読み出される固定ゲイン値として、a地点に対応するテーブルにおける最小のゲイン値(図8の例では、「G=0[dB])を読み出して、固定ゲイン設定値をゲイン設定部19に通知する。
そして、固定ゲイン設定値制御部21aは、実施例1と同様に、同期検出時間制御部21bに設定された同期検出時間内に同期信号検出部18から同期信号パターンの検出が成功した旨の通知を受信しなかった場合には、同期信号パターンの検出が失敗したとして、固定ゲイン設定値を変更し、同期検出処理を再実行する。
また、固定ゲイン設定値制御部21aは、実施例1と同様に、同期検出時間制御部21bによって設定された同期検出時間内に同期信号検出部18から同期信号パターンの検出が成功した旨の通知を受信した場合には、同期信号パターンの検出が成功したとして、その固定ゲイン設定値を自動利得制御(AGC)の初期値として自動利得制御を行って通信を開始する。
同期検出時間制御部21bは、作成された受信電力の分布および端末移動速度に応じて、同期検出時間を設定する。具体的には、同期検出時間制御部21bは、分布統計処理部24から通知された受信電力の分布と、移動速度検出部23から入力された自端末の移動速度とに応じて、現在の位置情報に対応する同期検出時間を決定し、ゲイン設定値・同期検出時間保持部20Aに記憶させる。
また、同期検出時間制御部21bは、実施例1と同様に、初期同期時に、固定ゲイン設定値制御部21aによって設定された固定ゲイン設定値に対応する同期検出時間をゲイン設定値・同期検出時間保持部20から読み出し、タイムアウト値として設定するとともに、同期信号検出部18に通知する。
なお、固定ゲイン設定値および同期検出時間は、移動速度・端末位置情報や、過去の同じ位置での初期同期処理の有無により異なる。例えば、端末の移動速度が静止に近い場合には、短い時間で広いダイナミックレンジの同期確立が可能となるため、固定ゲイン設定値の変化ステップを大きくしたり、同期検出時間を短く設定することができ、所要受信電力範囲全域の処理を短くすることができる。一方、高速移動しているには場合、同期信号が確実に行われるような固定ゲイン設定値と同期検出時間を設定してもよい。
また、平均的な同期確立に要する時間を短くすることに重点を置き、例えば同期確立が80%となる同期検出時間で処理を打ち切り、次の固定ゲイン設定値に変更を行うような最適化も可能である。
次に、実施例2にかかる移動端末局10Aの処理について説明する。実施例2の移動端末局10Aの処理は、図5に示した実施例1にかかる移動端末局10の処理と比較して、自端末局の移動状態および位置情報の検出を新たに行う点が相違する。
すなわち、図9に示すように、移動端末局10Aは、自端末局の移動状態および位置情報を検出し(ステップS201)、検出された位置情報に対応する受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値を設定する(ステップS202)。
そして、移動端末局10Aは、検出された移動状態と、検出された位置情報に対応する受信電力の分布とに応じて、同期検出時間を設定する(ステップS203)。以後の処理(ステップS204〜S211)は、実施例1と同様である。
このように実施例2によれば、移動端末局10Aは、自端末局の移動状態に関する情報を検出し、検出された移動状態に関する情報に応じて、固定ゲイン設定値ごとに同期信号を検出する期間である同期検出時間を設定する。そして、移動端末局10Aは、設定された同期検出時間内において、同期信号パターンの検出が失敗した場合には、固定ゲイン設定値を変更するように制御する。このため、端末局の移動状態に対して最適な同期検出時間が設定でき、初期同期処理の所要時間を短縮することが可能である。
また、移動端末局10Aは、自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値を設定するように制御し、受信電力の分布に応じて、同期検出時間を設定する。このため、分布確率が高い着信電力範囲を考慮して初期同期処理を行うことができる結果、短時間で初期同期時間が完了する確率を上げることが可能である。
また、移動端末局10Aは、同期信号パターンの検出が成功した場合における固定ゲイン設定値、同期検出時間、自端末局の位置情報を統計処理して受信電力の分布を作成し、作成された受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値を設定するように制御する。
そして、移動端末局10Aは、作成された受信電力の分布に応じて、同期検出時間を設定する。このため、受信電力の分布を考慮して初期同期処理を行うことができる結果、初期同期処理を高速化することが可能である。
ところで、上記の実施例2では、移動端末局10Aは、受信電力の分布を作成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、受信電力の分布に関する情報を基地局から受信するようにしてもよい。
そこで、以下の実施例3では、受信電力の分布に関する情報を基地局から報知情報として受信する場合として、図10および図11を用いて、実施例3における移動端末局10Bおよび無線基地局30の構成について説明する。図10は、実施例3に係る移動端末局10Bの構成を示すブロック図である。図11は、実施例3に係る無線基地局30の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、移動端末局10Bは、図6に示した移動端末局10Aと比較して、分布統計処理部24が分布情報抽出部24Bに代わっている点が相違する。以下にこれらの各部の処理を説明する。
分布情報抽出部24Bは、受信電力の分布に関する情報を受信信号から抽出する。具体的には、分布情報抽出部24Bは、データ再生部16Bから受信データを受信し、受信データからセルの受信分布情報を抽出し、初期同期制御部21Bに通知する。
初期同期制御部21Bは、実施例2と同様に、分布統計処理部24から通知された受信電力の分布に応じて、現在の位置情報に対応する固定ゲイン設定値をゲイン設定値・同期検出時間保持部20Bに記憶させる。
次に、実施例3にかかる無線基地局30の構成について図11を用いて説明する。同図に示すように、無線基地局30は、分布情報生成部31、制御情報生成部32、エンコード部33、変調部34およびRF処理部35を備える。以下にこれらの各部の処理を説明する。なお、図11では、本発明に関係する受信電力の分布情報の送信に関連する要素のみを示している。
分布情報生成部31は、自無線基地局の設置される環境・アンテナ高や送信電力などの特性などから、想定されるセル内の受信電力分布情報を作成し、制御情報制御部32に入力する。
制御情報生成部32は、移動端末局10Bに通知する受信電力分布情報を含む報知情報を他の通信パラメータと共に生成し、エンコード部33に入力する。エンコード部34は、ユーザーデータと制御情報をエンコードし、変調部34に入力する。
変調部34は、指定された変調方法によりエンコードされたデータを変調する。RF処理部35は、変調されたデジタルベースバンド信号をRF周波数にアップコンバートし、送信アンテナから送信する。
このように実施例3によれば、上述してきたように、移動端末局10Bは、受信電力の分布に関する情報を無線基地局30によって送信された受信信号から抽出し、抽出された受信電力の分布に応じて、固定ゲイン設定値を設定するように制御する。そして、移動端末局10Bは、抽出された受信電力の分布に応じて、同期検出時間を設定する。これにより、受信電力の分布を考慮して初期同期処理を行うことができる結果、初期同期処理が高速化することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例4として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)システム構成等
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば固定ゲイン設定値21aと同期検出時間制御部21bを統合してもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、定ゲイン設定値および同期検出時間を任意に変更するようにしてもよい。
(2)プログラム
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図12を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図12は、同期制御プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
同図に示すように、移動端末局としてのコンピュータ600は、HDD610、RAM620、ROM630およびCPU640をバス650で接続して構成される。
そして、ROM630には、上記の実施例と同様の機能を発揮する同期制御プログラム、つまり、図12に示すように、ゲイン設定プログラム631、受信信号増幅プログラム632、同期信号検出プログラム633、初期同期制御プログラム634が予め記憶されている。なお、プログラム631〜634については、図1に示した移動端末機10の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
そして、CPU640が、これらのプログラム631〜634をROM630から読み出して実行することで、図12に示すように、各プログラム631〜634は、ゲイン設定プロセス641、受信信号増幅プロセス642、同期信号検出プロセス643、初期同期制御プロセス644として機能するようになる。各プロセス641〜644は、図1に示したゲイン設定部19、VGA12、同期信号検出部18、初期同期制御部21にそれぞれ対応する。
また、HDD610には、図12に示すように、ゲイン設定値・同期検出時間テーブル611が設けられる。なお、ゲイン設定値・同期検出時間テーブル611は、図1に示したゲイン設定値・同期検出時間保持部20に対応する。そして、CPU640は、ゲイン設定値・同期検出時間テーブル611に対してデータを登録するとともに、ゲイン設定値・同期検出時間テーブル611からゲイン設定値・同期検出時間データ621を読み出してRAM620に格納し、RAM620に格納されたゲイン設定値・同期検出時間データ621に基づいて情報を管理する処理を実行する。

Claims (10)

  1. 初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定するゲイン設定手段と、
    同期信号を検出する期間である同期検出時間を前記固定ゲイン設定値ごとに設定する同期検出時間制御手段と、
    前記ゲイン設定手段によって設定された前記固定ゲイン設定値に応じて、基地局から受信した受信信号を増幅する受信信号増幅手段と、
    前記受信信号増幅手段によって増幅された前記受信信号から同期信号パターンを検出する同期信号検出手段と、
    前記同期検出時間制御手段によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号検出手段によって前記同期信号パターンの検出が成功した場合には、前記固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を行うように制御し、前記同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記ゲイン設定手段によって設定された固定ゲイン設定値を変更するように制御する固定ゲイン設定値制御手段と、
    を備えることを特徴とする移動端末局。
  2. 前記同期検出時間制御手段は、前記同期信号検出手段によって前記同期信号パターンを検出するまでに掛かった時間と、前記同期信号パターンが検出される検出確率とに応じて、前記同期検出時間を設定し、
    前記固定ゲイン設定値制御手段は、前記同期検出時間制御手段によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記固定ゲイン設定値を変更するように制御することを特徴とする請求項1に記載の移動端末局。
  3. 自端末局の移動状態に関する情報を検出する移動状態検出手段をさらに備え、
    前記同期検出時間制御手段は、前記移動状態検出手段によって検出された前記移動状態に関する情報に応じて、前記同期検出時間を設定し、
    前記固定ゲイン設定値制御手段は、前記同期検出時間制御手段によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記固定ゲイン設定値を変更するように制御することを特徴とする請求項1に記載の移動端末局。
  4. 前記同期検出時間制御手段は、自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、前記同期検出時間を設定し、
    前記固定ゲイン設定値制御手段は、前記同期検出時間制御手段によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記受信電力の分布に応じて、前記固定ゲイン設定値を変更するように制御することを特徴とする請求項1に記載の移動端末局。
  5. 前記受信電力の分布に関する情報を前記受信信号から抽出する分布情報抽出手段をさらに備え、
    前記固定ゲイン設定値制御手段は、前記分布情報抽出手段によって抽出された前記受信電力の分布に応じて、前記固定ゲイン設定値を設定するように制御し、
    前記同期検出時間制御手段は、前記分布情報抽出手段によって抽出された前記受信電力の分布に応じて、前記同期検出時間を設定することを特徴とする請求項4に記載の移動端末局。
  6. 前記同期検出時間制御手段によって前記同期信号パターンの検出が成功した場合における前記固定ゲイン設定値、前記同期検出時間、自端末局の位置情報を統計処理して受信電力の分布を作成する分布統計処理手段をさらに備え、
    前記固定ゲイン設定値制御手段は、前記分布統計処理手段によって作成された前記受信電力の分布に応じて、前記固定ゲイン設定値を設定するように制御し、
    前記同期検出時間制御手段は、前記分布統計処理手段によって作成された前記受信電力の分布に応じて、前記同期検出時間を設定することを特徴とする請求項4に記載の移動端末局。
  7. 初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定するゲイン設定ステップと、
    同期信号を検出する期間である同期検出時間を前記固定ゲイン設定値ごとに設定する同期検出時間制御ステップと、
    前記ゲイン設定ステップによって設定された前記固定ゲイン設定値に応じて、基地局から受信した受信信号を増幅する受信信号増幅ステップと、
    前記受信信号増幅ステップによって増幅された前記受信信号から同期信号パターンを検出する同期信号検出ステップと、
    前記同期検出時間制御ステップによって設定された同期検出時間内において、前記同期信号検出ステップによって前記同期信号パターンの検出が成功した場合には、前記固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を行うように制御し、前記同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記ゲイン設定ステップによって設定された固定ゲイン設定値を変更するように制御する固定ゲイン設定値制御ステップと、
    を含んだことを特徴とする同期制御方法。
  8. 同期検出時間制御ステップは、自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、前記同期検出時間を設定し、
    前記固定ゲイン設定値制御ステップは、前記同期検出時間制御ステップによって設定された同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記受信電力の分布に応じて、前記固定ゲイン設定値を変更するように制御することを特徴とする請求項7に記載の同期制御方法。
  9. 初期同期時における所定のゲイン値である固定ゲイン設定値を設定するゲイン設定手順と、
    同期信号を検出する期間である同期検出時間を前記固定ゲイン設定値ごとに設定する同期検出時間制御手順と、
    前記ゲイン設定手順によって設定された前記固定ゲイン設定値に応じて、基地局から受信した受信信号を増幅する受信信号増幅手順と、
    前記受信信号増幅手順によって増幅された前記受信信号から同期信号パターンを検出する同期信号検出手順と、
    前記同期検出時間制御手順によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号検出手順によって前記同期信号パターンの検出が成功した場合には、前記固定ゲイン設定値を自動利得制御の初期値として自動利得制御を行うように制御し、前記同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記ゲイン設定手順によって設定された固定ゲイン設定値を変更するように制御する固定ゲイン設定値制御手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする同期制御プログラム。
  10. 同期検出時間制御手順は、自端末局の位置における受信電力の分布に応じて、前記同期検出時間を設定し、
    前記固定ゲイン設定値制御手順は、前記同期検出時間制御手順によって設定された同期検出時間内において、前記同期信号パターンの検出が失敗した場合には、前記受信電力の分布に応じて、前記固定ゲイン設定値を変更するように制御することを特徴とする請求項9に記載の同期制御プログラム。
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