JP2010045652A - 受信システム、受信システムの制御方法、受信システムの制御プログラム、および受信システムの制御プログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

受信システム、受信システムの制御方法、受信システムの制御プログラム、および受信システムの制御プログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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晶 齊藤
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Abstract

【課題】妨害波が存在している状況下において、迅速かつ正確にチャンネルサーチを実施することができる受信システムを実現する。
【解決手段】放送波受信システム100は、RF飽和検出部109およびRF制御部116cにより、RFAGC105の利得が低下されていない第1の条件と、AGC/FGC切替部121により、AGC116によるRFAGC105の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、IF信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、入力されたRF信号に、放送波が含まれているか否かを判定するチャンネル判定部117を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信した放送波を復調する受信システム、受信システムの制御方法、受信システムの制御プログラム、および受信システムの制御プログラムが記録された記録媒体に関するものである。
テレビジョン放送に係る技術は進歩し、近年では、地上デジタルテレビジョン放送が開始されるようになった。アナログ放送波からデジタル放送波への移行期である現在、国内の地上デジタルテレビジョン放送におけるチャンネル周波数帯域は、従来のアナログテレビジョン放送に割り当てられているものと同じ帯域を使用している。現時点で、地上波は、デジタル放送波とアナログ放送波とが混在している。
従来、あるアナログ放送波に対して、新たに追加された同じ周波数帯域の地上デジタル放送波が妨害波とならないように、デジタル放送波は、アナログ放送波よりも小さなレベルで送信されている。また、地上デジタルテレビジョン放送の受信機では、広いレベル範囲の信号が受信可能な技術が求められている。これらの状況により、例えば地上デジタル放送波の隣接チャンネルにアナログ放送波がある場合、大きなレベルのアナログ放送波は、小さなレベルの地上デジタル放送波のチャンネル受信時において、妨害波となる虞がある。
ちなみに、上述した地上デジタルテレビジョン放送への移行に伴い、既存のアナログテレビジョン放送は、2011年に全て終了することになっている。
ところで、地上デジタルテレビジョン放送においては、従来のアナログテレビジョン放送と同じく、例えば初期状態においてチャンネルサーチを行い、受信可能なチャンネル、即ち、受信周波数を、予め設定しておく必要がある。地上デジタルテレビジョン放送では、このチャンネルサーチを行う場合、放送信号を受信してから映像同期が終了した時点でチャンネルサーチを行うため、チャンネルサーチ完了までに比較的長い時間を要するという問題があった。
上記の問題を解決する技術として、特許文献1には、チャンネル選局時、受信環境に対して、受信特性変化に影響するパラメータを最適設定されるように制御し、一方でその制御の発動を別の受信特性情報に対する閾値により判定する技術が開示されている。そして、この技術によれば、各チャンネルでの不要なAGC制御(Automatic Gain Control:自動利得制御)をなくし、チャンネルサーチ時間を短縮できる。
また、特許文献2には、チャンネル選局時からある一定時間経過後の積分器の出力値が、所定の閾値未満である場合に信号が存在しないと判断し、該閾値以上である場合に信号が存在すると判断する技術が開示されている。そして、この技術によれば、同期検出に係る処理を省略することができるため、チャンネルサーチ時間を短縮することができる。
特開2005−130076号公報(2005年5月19日公開) 特開2006−80757号公報(2006年3月23日公開)
しかしながら、上記特許文献1および2に開示された技術ではいずれも、妨害波が存在している状況下において、迅速にチャンネルサーチを実施することができないという問題が発生する。
即ち、特許文献1に開示された技術は、C/N(Carrier to Noise ratio:搬送波雑音比)と所定の閾値との比較結果に基づいてAGC制御を発動させ、かつ、BER(Bit Error Rate)により該AGC制御(即ち、AGCディレイポイント設定値の最適化)を実施している。
つまり、特許文献1に開示された技術により、上記AGC制御を実現するためには、デジタル復調部において、少なくとも受信信号のBERおよびC/Nを求める処理が必須となる。そして、該処理を行うためには、同期捕捉および復調を予め完了させておく必要がある。
結果、特許文献1に開示された技術では、AGC制御に要する時間を短縮する以前に、同期捕捉および復調に係る処理時間を余分に要してしまうため、妨害波が存在している状況下において、迅速にチャンネルサーチを行うことができない。
また、特許文献2に開示された技術ではそもそも、不慮の妨害波が存在している状況下において、チャンネルサーチを実施することに対する工夫がない。このため、妨害波の影響を受けているチャンネルであって、放送波の無いチャンネルにおいては、妨害波を放送波として誤検出してしまう虞がある。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、妨害波が存在している状況下において、迅速かつ正確にチャンネルサーチを実施することができる受信システム、受信システムの制御方法、受信システムの制御プログラム、および受信システムの制御プログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
本発明に係る受信システムは、上記の問題を解決するために、放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムであって、上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止手段と、上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下手段と、上記利得低下手段により、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止手段により、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る受信システムの制御方法は、上記の問題を解決するために、放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムの制御方法であって、上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止ステップと、上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下ステップと、上記利得低下ステップにより、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止ステップにより、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定ステップと、を有することを特徴としている。
上記の構成によれば、復調処理すべき第2信号のレベルより得られた値を用いて、受信信号に放送波が含まれているか否かを判定することができるため、信号のBERおよびC/Nを求める前に、即ち、同期捕捉および復調を行う前に、放送波の有無を判定することが可能となる。このため、放送波の有無を判定するために要する時間は、同期捕捉および復調を行う時間だけ省略可能となる。結果、本発明に係る受信システムでは、チャンネルサーチに要する時間が、該省略された時間だけ短くなるので、迅速なチャンネルサーチを行うことができる。
ここで、例えば妨害波の発生により、第1信号のレベルが所定値を超えた場合には、増幅器の出力としての該第1信号に歪みが発生し、これにより、第2信号のレベルが不慮に変動し、結果、第2信号のレベルより得られた値を用いた、放送波の有無の判定が不正確となってしまう虞がある。
なお、以下では便宜上「上記の歪みが発生する程度に、第1信号のレベルが大きくなっている」場合、即ち、「第1信号のレベルが所定値を超えている」場合を、「第1信号が飽和している」または「第1信号が飽和状態となっている」と称している。
そこで、放送波の有無の判定は、増幅器から出力される第1信号が上記飽和状態でないときに、第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較した結果に応じて行う。これにより、第1信号の上記歪みを発生させる要因をなくし、放送波の有無の判定を、正確に行うことができる。
具体的に、本発明に係る受信システムおよびその制御方法では、増幅器の利得の変動制御と独立して、増幅器の利得が低下されていない、即ち、第1信号が飽和していない第1の条件と、増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合において、放送波が含まれているか否かの判定を行うため、放送波の有無の判定を、迅速かつ正確に行う構成を実現することができる。
また、本発明に係る受信システムは、上記放送波判定手段は、上記第2信号のレベルが、予め設定された閾値以上となった場合、上記受信信号に、放送波が含まれていると判定してもよいし、上記第2信号のレベルをある一定の時間において積分した積分値が、予め設定された閾値以上となった場合、上記受信信号に、放送波が含まれていると判定してもよい。
上記の構成によれば、放送波判定手段は、第2信号のレベルそのもの、または、第2信号のレベルをある一定の時間において積分した積分値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、放送波の有無の判定を行うことができる。
また、本発明に係る受信システムは、上記放送波判定手段は、選択された放送波のチャンネルに対して、上記放送波が含まれているか否かの判定を行うものであり、上記放送波判定手段が、上記チャンネルにおいて、上記放送波が含まれていると判定した場合、上記復調手段により、該放送波が含まれた上記第2信号を復調するものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、1つまたは複数の、選択されたチャンネルにおける放送波の有無の判定結果から、放送波が含まれていると判定したチャンネルに対してのみ復調処理を行うため、不要なチャンネルに対する復調の時間を省略することができる。なお、不要なチャンネルに対する復調の時間の省略による効果は、検索するチャンネル数が多くなればなるほど大きくなる。
また、本発明に係る受信システムは、上記放送波判定手段は、選択された放送波のチャンネルに対して、上記放送波が含まれているか否かの判定を2回以上行うものであり、少なくとも1回の上記判定において、上記放送波判定手段が、上記チャンネルにおいて、上記放送波が含まれていると判定した場合、上記復調手段により、該放送波が含まれた上記第2信号を復調するものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、選択されたチャンネルにおける放送波の有無の上記判定を複数回行うことで、時間的誤差を与えて放送波の有無を判定することで、より正確に放送波の有無を判定することができる。
また、本発明に係る受信システムは、各上記手段は、受信システム自身が起動される度に動作することを特徴としている。
また、本発明に係る受信システムは、各上記手段は、受信障害に起因する受信システム自身の再起動が実施される度に動作することを特徴としている。
本発明に係る受信システムは、妨害波の存在し得る受信環境において、受信可能な放送波を迅速に、かつ、正確にチャンネルサーチすることができるため、チャンネルサーチ時間が非常に短くなる。
そこで、上記の構成によれば、各上記手段は、受信システム自身が起動される度に、および/または受信システムにおける受信障害に起因する、該受信システムの再起動が実施される度に、動作することで、使用される環境または場所(国、地域等)が変わったとしても、放送波が含まれているチャンネルを迅速にサーチし、ユーザに提供することができる。
なお、上記受信システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを各上記手段として動作させることにより上記受信システムをコンピュータにて実現させる制御プログラム、および該制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のとおり、本発明に係る受信システムは、放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムであって、上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止手段と、上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下手段と、上記利得低下手段により、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止手段により、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定手段と、を備える。
また、本発明に係る受信システムの制御方法は、放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムの制御方法であって、上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止ステップと、上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下ステップと、上記利得低下ステップにより、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止ステップにより、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定ステップと、を有する。
従って、妨害波が存在している状況下において、迅速かつ正確にチャンネルサーチを実施することができるという効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を示すものであり、本発明に係る受信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す放送波受信システム(受信システム)100は、チューナ部102と、デジタル復調部(復調手段)103と、に加え、アンテナ101およびチャンネル選択部120を備える構成である。
チューナ部102は、RFAGC(増幅器)105、周波数変換部106、フィルタ回路107、IFAGC108、およびRF飽和検出部(利得低下手段)109を備える構成である。この中で、周波数変換部106、フィルタ回路107、およびIFAGC108は、受信処理部122を構成している。
デジタル復調部103は、ADC(Analog Digital Converter:アナログ‐デジタル変換器)110、デジタル直交復調部111、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)部112、復調部113、誤り訂正部114、同期部115、AGC(利得変動制御手段)116、チャンネル判定部(放送波判定手段)117、およびAGC/FGC切替部(変動制御停止手段)121を備える構成である。また、AGC116は、レベル検出部116a、IF制御部116b、およびRF制御部(利得低下手段)116cを有している。
ここからは、放送波受信システム100の動作要領について詳細に説明する。
放送波受信システム100では、まず、図示しない放送局から送信された放送用電波を、RF(Radio Frequency:無線周波)信号としてアンテナ101により受信する。
アンテナ101は、受信したRF信号(受信信号)をチューナ部102に出力する。
チューナ部102は、アンテナ101から入力されたRF信号を、IF(Intermediate Frequency:中間周波)信号に周波数変換し、デジタル復調部103に供給する。
具体的に、チューナ部102は、アンテナ101から入力されたRF信号を、RFAGC105で増幅し、周波数変換部106で周波数変換し、フィルタ回路107で所望の周波数成分のみを取り出した後、IFAGC108で増幅した結果生成された、IF信号(第2信号)を、デジタル復調部103に供給する。
なおここで、周波数変換部106は、具体的な回路構成こそ図示されていないが、例えば、乗算器および局部発振器からなる周知の周波数変換器であり、該局部発振器から発振される受信キャリア信号の発振周波数を、チャンネル選択部120から供給されるチャンネル選択信号に応じて適宜切り替え可能となっている。
デジタル復調部103は、チューナ部102から供給されたIF信号を復調し、TS(Transport Stream)信号104を出力するものであり、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変復調方式により変調された信号を復調するものである。
具体的に、デジタル復調部103は、チューナ部102から供給されたIF信号を、まず、ADC110でアナログ信号からデジタル信号へと変換し、デジタル直交復調部111に出力する。
デジタル直交復調部111は、受信したADC110からのデジタル信号に対して、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、該デジタル信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。なおここで、該OFDM信号は、実軸成分(いわゆる、Iチャネル信号)と、虚軸成分(いわゆる、Qチャネル信号)と、から構成される複素信号となる。
デジタル直交復調部111から出力されたOFDM信号は、FFT部112と同期部115とに供給される。
FFT部112は、同期部115からの演算処理開始タイミング指示に応じて、上記OFDM信号に対してFFT演算を行う。具体的に、FFT部112では、1つのOFDMシンボルから有効シンボル期間長分の信号を抜き出し、抜き出した信号に対してFFT演算を行う。さらに具体的に、FFT部112では、1つのOFDMシンボルからガードインターバル(GI)長分の信号を除き、残った信号に対してFFT演算を行う。なお、FFT演算を行うために抜き出される信号の範囲、即ち、FFT窓は、その抜き出した信号点が連続していれば、1つのOFDM伝送シンボルの任意の位置でよい。つまり、その抜き出す信号の範囲の開始位置は、GI期間中のいずれかの位置となる。また、FFT部112により抽出された、各サブキャリアに変調されていた信号は、実軸成分と虚軸成分とから構成される上記複素信号である。FFT部112は、抽出した信号を、復調部113に出力する。
同期部115は、デジタル直交復調部111が出力する上記OFDM信号の相関を計算し、OFDMシンボルの境界を算出したり、FFT部112に対してFFT演算の演算処理開始タイミングを設定したりする(シンボル同期)。また、同期部115は、各フレームの先頭、即ち、フレームを構成するシンボルのうちの先頭シンボルを特定(フレーム同期)する。さらに、同期部115は、FFT部112、復調部113、および誤り訂正部114における、各種信号処理のタイミングを適宜制御(調節)する。
復調部113は、FFT部112から各サブキャリアから復調された信号が供給されると、該信号に対してキャリア復調を行う。例えばISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)規格のOFDM信号を復調する場合、復調部113は、例えば、DQPSK(differential Phase Shift Keying:差動位相変調方式)の差動復調、またはQPSK、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)、64QAMの同期復調を行う。そして、復調部113は、上記信号をキャリア復調すると、誤り訂正部114に出力する。
誤り訂正部114は、復調部113でキャリア復調された信号に発生する、伝送誤りを訂正し、伝送誤りが訂正された該信号をTS信号104として例えば図示しないテレビ受信機へと出力する。
また、AGC116は、チューナ部102から供給されるIF信号のレベル(強度)を一定値にすることで、各種信号処理に適切なレベルに安定させるために、チューナ部102から供給されるIF信号のレベルに応じて、RFAGC105およびIFAGC108の利得をAGC制御するものである。
以下では、図5に示すフローチャートを参照して、上記AGC制御の要領について説明する。
まず、デジタル直交復調部111から出力された上記OFDM信号は、AGC116のレベル検出部116aに入力される(ステップS50)。
レベル検出部116aに上記OFDM信号が入力されると、レベル検出部116aは、ある一定の期間(例えば、500μs程度)、該OFDM信号のレベルを測定する。これは、レベル検出部116aで、チューナ部102から供給されたIF信号のレベルを測定していると換言できる(ステップS51)。
さらに、レベル検出部116aは、ステップS51での測定結果と、例えば所定の基準値と、を比較し、比較結果に応じて、チューナ部102から供給されたIF信号のレベルが、所望するレベルよりも大きいか、それとも、所望するレベルよりも小さいか、を検出(判定)する(ステップS52)。レベル検出部116aは、この検出(判定)の結果を、IF制御部116bおよびRF制御部116cに伝達する。
IF制御部116bは、伝達された上記検出(判定)結果、即ち、チューナ部102から供給されたIF信号のレベルの大小に応じて、IFAGC制御信号119により、IFAGC108の利得を変動させ制御する。同様に、RF制御部116cは、伝達された上記検出(判定)結果、即ち、チューナ部102から供給されたIF信号のレベルの大小に応じて、RFAGC制御信号118により、RFAGC105の利得を変動させ制御する。
上記RFAGC105およびIFAGC108の、利得の変動制御をもう少し具体的に説明する。チューナ部102から供給されたIF信号のレベルが、所望するレベルよりも大きい場合は、RFAGC制御信号118によりRFAGC105の利得が低下される、および/または、IFAGC制御信号119によりIFAGC108の利得が低下される(ステップS53)。反対に、チューナ部102から供給されたIF信号のレベルが、所望するレベルよりも小さい場合は、RFAGC制御信号118によりRFAGC105の利得が上昇される、および/または、IFAGC制御信号119によりIFAGC108の利得が上昇される(ステップS54)。
ステップS53に係る上記処理、または、ステップS54に係る上記処理により、チューナ部102から供給されたIF信号が所望するレベルとなった場合、即ち、該IF信号のレベルが各種信号処理に適切なレベルに安定した(ステップS55の判定結果がYESである)場合、AGC制御は終了される(ステップS56)。
一方、ステップS53に係る上記処理、またはステップS54に係る上記処理によっても、チューナ部102から供給されたIF信号が所望するレベルとならない場合、即ち、該IF信号のレベルが各種信号処理に適切なレベルに安定していない(ステップS55の判定結果がNOである)場合、ステップS51〜ステップS54に係る処理を再度実行する。
以上のとおり、ステップS51〜ステップS54に係る処理を、繰り返し実施することにより、利得が適宜制御された、RFAGC105およびIFAGC108を介して得られた、チューナ部102より受信するIF信号は、各種信号処理に適切なレベルに安定されることとなる。
なお、上述したAGC制御を実施する場合の構成として、RFAGC105およびIFAGC108は例えば、消費電力に応じて利得が変動する、即ち、消費電力と利得とがトレードオフの関係にある、周知の可変利得アンプが使用される。また、RFAGC105およびIFAGC108が該可変利得アンプである場合、AGC116としては、レベル検出部116aの検出結果に応じて、RFAGC制御信号118によりRFAGC105の消費電力を、および、IFAGC制御信号119によりIFAGC108の消費電力を、それぞれ適宜変動させることが可能な回路が使用される。但し、AGC制御を実施するための構成は、これに限定されず、周知のいかなる構成が使用されてもよい。
ここで、上述したAGC制御により放送波の有無の判定を行う、従来技術に係る放送波の有無の判定方法のフローチャートを図2に示す。
図示しないCPU(Central Processing Unit)が、チャンネル選択部120に対して、あるチャンネルの放送波を受信する旨指示すると、チャンネル選択部120は、周波数変換部106にチャンネル選択信号を供給し、周波数変換部106が出力するIF信号の周波数を適宜設定することで、ある該チャンネルの放送波を受信可能とすることで、チャンネル設定を行う(ステップS21)。
その後、AGC116は、上述したAGC制御(ステップS22)を繰り返し実施することで、チューナ部102から供給されるIF信号のレベルを安定させる(ステップS23)。
チューナ部102から供給されるIF信号のレベルが安定したことを確認した上で、レベル検出部116aは、チューナ部102から供給されるIF信号のレベルを検出する(ステップS24)。
チャンネル判定部117は、自身が予め有している閾値と、ステップS24にて検出したIF信号のレベル(第2信号のレベルより得られた値)と、を比較して、比較結果に応じて、放送波の有無(放送波が含まれているか否か)を判定する。具体的に、チャンネル判定部117は、ステップS24にて検出したIF信号のレベルが、該閾値以上である場合に放送波有り、該閾値未満である場合に放送波無しと判定する(ステップS25)。
ところで、チャンネルサーチを行う場合において、ある放送波のチャンネルに対して、該チャンネルにおける放送波の有無の判定を行う場合は、該判定と同時に該放送波を復調し、TS信号104を取り出す必然性は無い。つまり、放送波の有無の検出は、レベル検出部116aによる検出結果(レベル検出部116aが検出したIF信号のレベル)のみを用いて実施するため、該検出を行う段階で、IF信号を適切なレベルに安定させる必然性は無い。
一方、図2に示す、従来技術に係る放送波の有無の判定方法では、AGC制御によりIF信号を適切なレベルに安定させてから、判定を行っている。ここで、放送波の有無の判定において、AGC制御は、不要な処理となるため、図2に示す放送波の有無の判定方法では、AGC制御を実施する時間だけ(即ち、ステップS22およびS23を実施する時間だけ)、チャンネルサーチ時間が長くなってしまうという問題が発生する。
そこで、上記の問題に鑑みて、上述したAGC制御を行わずに、放送波の有無の判定を行う、放送波の有無の判定方法のフローチャートを図3に示す。
まずは、上述したステップS21に係る処理と同じ要領で、チャンネル設定を行う(ステップS31)。
ここで、ステップS31に係るチャンネル設定が行われると、AGC/FGC切替部121は、AGC116による上述したAGC制御を停止させる、即ち、RFAGC105およびIFAGC108の利得の変動を停止させ、該利得をある一定の値に固定するFGC(Fixed Gain Control)制御を行う(ステップS32)。
なお、AGC/FGC切替部121は、自身が出力するAGC/FCG切替信号に応じて、AGC116においてAGC制御が実施される場合と、AGC116におけるAGC制御が停止される(即ち、FGC制御が実施される)場合と、切り替えることができるものである。ここでは、AGC制御が停止されたときの、IFAGC108の利得をα、RFAGC105の利得をβとする。
AGC/FGC切替部121により、AGC116による上述したAGC制御が停止されたことを確認した上で、レベル検出部116aは、チューナ部102から供給されるIF信号のレベルを検出する(ステップS33)。
チャンネル判定部117は、自身が予め有している閾値と、ステップS33にて検出したIF信号のレベルと、を比較して、比較結果に応じて、放送波の有無を判定する。具体的に、チャンネル判定部117は、ステップS33にて検出したIF信号のレベルが、該閾値以上である場合に放送波有り、該閾値未満である場合に放送波無しと判定する(ステップS34)。
これにより、各チャンネルでの不要なAGC制御を省略することができるため、迅速なチャンネルサーチを行うことができる。
但し、ここで注意すべき点は、妨害波が存在している状況下において、特に、妨害波が存在していると共に放送波が無いチャンネルにおいて、妨害波を誤って放送波として検出してしまう虞がある点である。
即ち、放送波受信システム100において、RFAGC105の前段には、所望の周波数成分のみを取り出すことのできるフィルタ回路が設けられていない。このため、アンテナ101が受信したRF信号が、ある放送波と、放送波に近接しているチャンネルに発生した妨害波と、を含む信号である場合、RFAGC105は、該RF信号を増幅する場合において、放送波と妨害波との両方を増幅してしまう。ここで、放送波に近接しているチャンネルにおいて、高いレベルを有しているアナログ波が送信されている場合、RFAGC105によるRF信号の増幅を行うと、AGC制御が停止されたときに設定されたRFAGC105の利得βの値によっては、レベルの高いアナログ波をさらに増幅することとなり、結果、RFAGC105から出力されるRF信号(第1信号)が、飽和してしまう虞がある。そして、RFAGC105から出力されるRF信号が飽和してしまうと、RFAGC105から出力されるRF信号に歪みが発生し、この歪みに起因して、チューナ部102から供給されたIF信号を、ADC110およびデジタル直交復調部111を介して得られたOFDM信号のレベルが不慮に変動し、結果、チューナ部102から供給されたIF信号を用いた、放送波の有無の判定が不正確となってしまう虞がある。
なお、「RFAGC105から出力されるRF信号が飽和する」場合とは、RFAGC105から出力されるRF信号のレベルが、RFAGC105自身が出力できるRF信号のレベル範囲における上限値付近を示している場合を意味するものとする。
つまり、RFAGC105が出力するRF信号が飽和することで、該RF信号に歪みが発生してしまうとフィルタ回路107で本来除去されるべき、近接するチャンネルの妨害波が、チューナ部102からデジタル復調部103へと供給されるIF信号に重畳する。そして、妨害波が重畳した該IF信号のレベルが、チャンネル判定部117の閾値以上の値になると、たとえ放送波が無い場合であっても、放送波が有ると判定してしまうという不具合が発生する虞がある。
そこで、放送波受信システム100では、RFAGC105から出力されるRF信号が飽和していない場合に、放送波の有無の判定を行う。換言すれば、放送波の有無の判定は、RFAGC105が出力するRF信号が飽和しないときに行われる。
ここで、RFAGC105から出力されるRF信号が飽和しているか否かを検出する要領(RF飽和制御)について、図6を参照して説明する。
RFAGC105から出力されるRF信号が、RF飽和検出部109に入力される(ステップS60)と、RF飽和検出部109は、RFAGC105が出力するRF信号が飽和しているか否かを検出する(ステップS61)。
なお、RF飽和検出部109は例えば、RFAGC105自身が出力できるRF信号のレベル範囲における上限値より若干小さい値を、飽和しているか否かを検出する閾値とし、RFAGC105から出力されるRF信号のレベルが該閾値以上となった場合、該飽和していることを示す飽和フラグを出力する構成とすればよい。使用するRFAGC105の特性を知ってさえいれば、RFAGC105から出力されるRF信号が飽和しているか否かを知ることはでき、該閾値は適切な値を簡単に設定することが可能である。
また、RF飽和検出部109は、チューナ部102のアナログ回路(アナログ信号を処理する回路)で、RFAGC105が出力するRF信号が飽和しているか否かを検出しているが、該RF信号が飽和しているか否かの判定は、RF飽和検出部109が出力した飽和フラグを、デジタル復調部103の飽和フラグ監視部(図示しない)において、ある一定期間監視し、該飽和フラグが立っている期間が、予め設定された期間よりも長いことを、該飽和フラグ監視部が認識した場合、RF信号が飽和している旨判定している。一般的に、OFDM信号は、瞬間的に大きな振幅を有することがあるため、上記の検出はチューナ部102内で行う一方、上記の判定はデジタル復調部103内で行うのが好ましい。
RF飽和検出部109で、RFAGC105が出力するRF信号が飽和している旨検出される(ステップS61の結果がYESである)と、AGC116のRF制御部116cは、RFAGC制御信号118によりRFAGC105の利得を強制的に低下させる(利得低下ステップS62)。そして、RF制御部116cは、ステップS61およびS62を繰り返すことで、該飽和している旨検出される間、RFAGC105の利得を強制的に低下し続ける。
ここで、ステップS62に係る利得低下では、AGC116による通常のAGC制御と独立して、RFAGC105の利得を低下させる。即ち、RF飽和検出部109で、RFAGC105が出力するRF信号が飽和している旨検出されると、AGC116のRF制御部116cは、AGC116によるAGC制御が行われている場合であっても、該AGC制御に関係なく、RFAGC105の利得を低下させる。また、このとき、チャンネル判定部117は、自身が予め有している上記閾値も同様に低下させる。
RF飽和検出部109で、RFAGC105が出力するRF信号が飽和している旨検出されなくなる(ステップS61の結果がNOである)と、AGC/FGC切替部121は、AGC116による上述したAGC制御を停止させる、即ち、FGC制御を行い(変動制御停止ステップS63)、RFAGC105の利得をβに固定する(ステップS64)。
なお、このとき、AGC制御が停止されたときに設定されたIFAGC108の利得αは、利得βに関係なく一定でよい。なぜなら、RFAGC105が出力するRF信号が飽和した場合、利得αの値を変化させたところで、該RF信号の歪みを低減することはできないからである。
ここからは、本発明に係る放送波の有無の判定方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
まずは、上述したステップS21に係る処理と同じ要領で、チャンネル設定を行う(ステップS41)。
チャンネル設定が行われると、RF飽和検出部109およびRF制御部116cは、ステップS60〜ステップS64に示す要領で、RFAGC105から出力されるRF信号が飽和しなくなるまで、RFAGC105の利得を強制的に低下させ、その後、AGC/FGC切替部121は、FGC制御を行う(RF飽和制御ステップS42)。
そして、RF制御部116cにより、RFAGC105のAGC制御と独立した、RFAGC105の利得低下が行われておらず(第1の条件)、かつ、AGC/FGC切替部121により、AGC116による上述したAGC制御が停止されている(第2の条件)ことを確認した上で、レベル検出部116aは、チューナ部102から供給されるIF信号のレベルを検出する(ステップS43)。
チャンネル判定部117は、自身が予め有している閾値と、ステップS43にて検出したIF信号のレベルと、を比較して、比較結果に応じて、放送波の有無を判定する。具体的に、チャンネル判定部117は、ステップS43にて検出したIF信号のレベルが、該閾値以上である場合に放送波有り、該閾値未満である場合に放送波無しと判定する。つまり、チャンネル判定部117は、AGC/FGC切替部121とRF制御部116cとにより、RFAGC105の利得が決定された場合、放送波の有無の判定を行う(放送波判定ステップS44)。
ここで、ステップS44における判定に使用する、IF信号のレベルは、該IF信号のレベルを、ある一定の時間において積分した積分値に置換可能である。即ち、チャンネル判定部117は、自身が予め有している閾値と、該積分値と、を比較して、比較結果に応じて、放送波の有無を判定してもよい。具体的に、チャンネル判定部117は、該積分値が、該閾値以上である場合に放送波有り、該閾値未満である場合に放送波無しと判定してもよい。また、上記閾値は、任意の値を適宜設定可能である。
チャンネル判定部117は、放送波の有無の判定結果(チャンネル判定結果)を示す信号を、例えば図示しないテレビ受信機へと出力する。該テレビ受信機は、例えば、該判定結果を、文字情報として該テレビ受信機の図示しない表示部に表示する。
また、放送波の有無の判定により、放送波が有ると判断された場合、チャンネル判定部117は、放送波が有る旨の、チャンネル判定結果を示す信号を、AGC/FGC切替部121に供給する。放送波が有る旨の該チャンネル判定結果が入力されると、AGC/FGC切替部121は、AGC116に対して、それまで停止されていたAGC制御を開始させる。
放送波が有る旨の該チャンネル判定結果により、AGC制御が開始されると、デジタル復調部103は、AGC制御によりレベルが一定値とされた、チューナ部102から供給されたIF信号を復調し、TS信号104を出力する。
以上、本発明に係る放送波の有無の判定方法によれば、RFAGC105が出力するRF信号が飽和することに起因する、該RF信号の歪みは低減できるため、OFDM信号のレベルが不慮に変動する虞を低減し、結果、チューナ部102から供給されたIF信号を用いた、放送波の有無の判定が正確に実施することができる。
なお、チャンネル選択部120によるチャンネル設定が行われてから、設定されたチャンネルのIF信号が、デジタル復調部103に供給されるまでの間には、若干のタイムラグが発生する場合があるので、チャンネル判定部117は、このタイムラグを考慮して、チャンネル設定後、所望の周波数(チャンネル)を有する該IF信号が、正しく出力されるまでの時間は、放送波の有無の判断を実施しないようにするのが好ましい。
また、チャンネル判定部117は、ある放送波のチャンネルに対して、該放送波の有無の上記判定を行うものであり、チャンネル判定部117が該チャンネルにおいて放送波が有ると判定した場合、該放送波を復調し、TS信号104を出力するのが好ましい。
上記の構成によれば、1つまたは複数の、あるチャンネルにおける放送波の有無の判定結果から、放送波が有ると判定したチャンネルに対してのみ復調処理を行うため、不要なチャンネルに対する復調の時間を省略することができる。なお、不要なチャンネルに対する復調の時間の省略による効果は、検索するチャンネル数が多くなればなるほど大きくなる。
また、チャンネル判定部117は、ある放送波のチャンネルに対して、該放送波の有無の上記判定を複数回行うものであり、少なくとも1回の判定において、チャンネル判定部117が該チャンネルにおいて放送波が有ると判定した場合、該放送波を復調するのが好ましい。あるチャンネルにおける放送波の有無の判定を複数回行うことで、時間的誤差を与えて放送波の有無を判定することで、より正確に放送波の有無を判定することができる。
つまり、複数のチャンネルに渡って放送波の有無を連続して判定するためには、始めに、検出すべきあるチャンネルにおいて、チャンネル判定部117にて放送波の有無の判定を行い、その結果をチャンネル選択部120に出力する。さらに、別のチャンネルに変更する旨、CPUからチャンネル選択部120に指示し、別の該チャンネルに設定する。以上の動作を、検索したい複数のチャンネルに対して繰り返し行うことにより、複数のチャンネルに渡って放送波の有無を連続して判定することができる。
また、チャンネル判定部117は、チューナ部102が起動される度に、および/または、チューナ部102における受信障害に起因する、チューナ部102の再起動が実施される度に、放送波の有無の上記判定を行うのが好ましい。
放送波受信システム100は、妨害波の存在し得る受信環境において、受信可能な放送波を迅速に、かつ、正確にチャンネルサーチを実施することができる。このため、例えば、放送波受信システム100全体では、サーチ時間が非常に短くなる。
そこで、チャンネル判定部117が、放送波受信システム100が起動される度に、および/または、放送波受信システム100における受信障害に起因する、放送波受信システム100の再起動が実施される度に、上記判定を実施することで、使用される環境または場所(国、地域等)が変わったとしても、放送波が存在するチャンネルを迅速にサーチし、ユーザに提供することができる。
また、チャンネル選択部120は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。さらに、チャンネル選択部120のかわりに、チャンネル判定部117が、チャンネル選択信号を出力する構成であってもよい。即ち、チャンネル設定およびAGC/FGC切替部121の制御は、デジタル復調部103が単独で行ってもよい。チャンネル判定結果は、複数のチャンネル判定結果が保持可能な図示しないレジスタに書き込んだり、該判定結果の検出毎に割り込みを行いこの結果を読み込んだりすればよい。この結果の読み込みは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
本実施の形態では、本発明に係る受信システムの一例として、チューナ部102からのIF信号を復調する受信システムについて説明しているが、これに限定されない。つまり、本発明に係る受信システムは、IF信号を使用することなく、チューナ部102で直接直交復調信号を生成し、該直接直交復調信号を復調する、いわゆる、ダイレクトコンバーション方式の受信システムとして実現されてもよい。
最後に、放送波受信システム100の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。特に、デジタル復調部103に備えられた、RF飽和検出部109、AGC116、チャンネル判定部117、およびAGC/FGC切替部121(以下、「各手段」と称する)は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
即ち、各手段は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである各手段の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記各手段に供給し、そのコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープおよびカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、各手段を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、受信した放送波を復調する復調装置、復調装置の制御方法、受信システム、復調装置の制御プログラム、および復調装置の制御プログラムが記録された記録媒体に適用可能なものである。
本発明の実施形態を示すものであり、本発明に係る受信システムの構成を示すブロック図である。 AGC制御により放送波の有無の判定を行う、従来技術に係る放送波の有無の判定方法を示すフローチャートである。 AGC制御を行わずに放送波の有無の判定を行う、従来技術に係る放送波の有無の判定方法を示すフローチャートである。 本発明に係る放送波の有無の判定方法を示すフローチャートである。 一般的なAGC制御の要領を示すフローチャートである。 増幅器から出力される第1信号が飽和しているか否かを検出する要領を示すフローチャートである。
符号の説明
100 放送波受信システム(受信システム)
103 デジタル復調部(復調手段)
105 RFAGC(増幅器)
109 RF飽和検出部(利得低下手段)
116 AGC(利得変動制御手段)
116c RF制御部(利得低下手段)
117 チャンネル判定部(放送波判定手段)
121 AGC/FGC切替部(変動制御停止手段)
122 受信処理部

Claims (10)

  1. 放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、
    上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、
    上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、
    上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムであって、
    上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止手段と、
    上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下手段と、
    上記利得低下手段により、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止手段により、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定手段と、を備えることを特徴とする受信システム。
  2. 上記放送波判定手段は、
    上記第2信号のレベルが、予め設定された閾値以上となった場合、上記受信信号に、放送波が含まれていると判定することを特徴とする請求項1に記載の受信システム。
  3. 上記放送波判定手段は、
    上記第2信号のレベルをある一定の時間において積分した積分値が、予め設定された閾値以上となった場合、上記受信信号に、放送波が含まれていると判定することを特徴とする請求項1に記載の受信システム。
  4. 上記放送波判定手段は、選択された放送波のチャンネルに対して、上記放送波が含まれているか否かの判定を行うものであり、
    上記放送波判定手段が、上記チャンネルにおいて、上記放送波が含まれていると判定した場合、上記復調手段により、該放送波が含まれた上記第2信号を復調するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の受信システム。
  5. 上記放送波判定手段は、選択された放送波のチャンネルに対して、上記放送波が含まれているか否かの判定を2回以上行うものであり、
    少なくとも1回の上記判定において、上記放送波判定手段が、上記チャンネルにおいて、上記放送波が含まれていると判定した場合、上記復調手段により、該放送波が含まれた上記第2信号を復調するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の受信システム。
  6. 各上記手段は、受信システム自身が起動される度に動作することを特徴とする請求項4または5に記載の受信システム。
  7. 各上記手段は、受信障害に起因する受信システム自身の再起動が実施される度に動作することを特徴とする請求項4または5に記載の受信システム。
  8. 放送用電波を受信して得られた受信信号を増幅して、第1信号として出力する増幅器と、
    上記増幅器から出力された第1信号を受信処理して、第2信号として出力する受信処理部と、
    上記受信処理部から出力された第2信号を復調する復調手段と、
    上記第2信号のレベルに応じて、上記増幅器の利得を変動制御する利得変動制御手段と、を備える受信システムの制御方法であって、
    上記利得変動制御手段による、上記増幅器の利得の変動制御を停止させる変動制御停止ステップと、
    上記利得変動制御手段による増幅器の利得の変動制御とは独立して、上記第1信号に、該第1信号のレベルが所定値を超えたことに起因した歪みが発生している間、上記増幅器の利得を低下させる利得低下ステップと、
    上記利得低下ステップにより、上記増幅器の利得が低下されていない第1の条件と、上記変動制御停止ステップにより、上記利得変動制御手段による該増幅器の利得の変動制御が停止された第2の条件と、を満足する場合、上記第2信号のレベルより得られた値と、所定の閾値とを比較し、比較結果に応じて、上記受信信号に、放送波が含まれているか否かを判定する放送波判定ステップと、を有することを特徴とする受信システムの制御方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の受信システムを動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを各上記手段として機能させるための受信システムの制御プログラム。
  10. 請求項9に記載の受信システムの制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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