JP5067302B2 - 充電深度計測機構及び計測方法、並びに該計測機構を備える二次電池 - Google Patents

充電深度計測機構及び計測方法、並びに該計測機構を備える二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、充電深度計測機構及び計測方法、並びに当該計測機構を備える二次電池に関し、詳しくは、従来よりも簡便な構成であるとともに高精度な二次電池用充電深度計測機構、計測方法、及び当該計測機構を備える二次電池に関する。
近年、地球環境保護の観点から、低公害車としての電気自動車やハイブリッド自動車等に適用するべく、高出力かつ高容量な高性能電源が必要とされている。また、自動車等以外の分野においても、情報関連機器や通信機器等のモバイルツールの世界的な普及によって、当該モバイルツールを高性能化可能な二次電池が必要とされている。
二次電池は、活物質を含む正極、負極、固体電解質又は非水電解液等を備えて構成されている。このような二次電池は、安全のため、電池の充電深度を計測・制御できるよう構成されている。
二次電池の充電深度を計測する方法として、例えば、充電深度に依存して変化する電圧差を測定することで、充電深度を計測・制御するものがある。また、特許文献1には、リチウムイオン二次電池と、二次電池に重ねられた圧力センサと、当該二次電池及び圧力センサを挟持する挟持部材と、を備える電源が開示されており、このような構成によれば、充電又は放電時における二次電池の膨張・収縮に起因して変化する圧力を圧力センサの出力値として検出することで、二次電池の充電深度を計測できる、とされている。一方、特許文献2には、電池のフィルム外装体表面に歪みセンサを設けることで、内部圧力の上昇を検知する薄型電池が開示されている。
特開2005−285647号公報 特開2000−340264号公報
従来の二次電池においては、充電深度の変化による電圧差を測定することで、充電深度を制御するものであったが、充電深度による電圧差が非常に小さく、正確な充電深度を把握することが困難であった。また、特許文献1に記載の充電深度計測方法にあっては、二次電池と圧力センサとを挟持する挟持部材を必須としなければならず、二次電池が大型化してしまうという問題が生じていた。特許文献2に記載の薄型電池にあっては、単に二次電池の内圧を測定するものであり、二次電池の充電深度を精度良く計測・制御することはできないものであった。従って、小型化可能であるとともに簡便な構造にて精度よく二次電池の充電深度を計測できる方法が求められている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、従来よりも簡便な構造であるとともに、精度よく充電深度を計測・制御することができる、二次電池の充電深度計測機構、計測方法、及び当該計測機構を備える二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意検討した結果、充電又は放電時において、電池内部の正極、負極等の膨張率がそれぞれ異なることに起因して電池内部構造が特定方向に歪み、当該歪みの大きさを測定することで、簡便な構造で電池の充電深度を計測・制御できることを知見し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
第一の本発明は、正極及び負極を備える二次電池の充電深度を計測する機構であって、二次電池の充電又は放電時における、正極及び負極のうち少なくとも一方の膨張又は収縮に起因して二次電池内部に生じる歪みの大きさを測定する、歪み測定手段と、歪み測定手段により測定された歪みの大きさから、二次電池の充電深度を特定する、充電深度特定手段と、を備えることを特徴とする、二次電池の充電深度計測機構である。
ここに第一の本発明及び以下に示す本発明において、「二次電池の充電又は放電時における、正極及び負極のうち少なくとも一方の膨張又は収縮に起因して二次電池内部に生じる歪み」とは、例えば、二次電池をリチウムイオン二次電池とした場合、充電又は放電時に正極に含まれる活物質及び負極に含まれる活物質が、充電深度に応じて固有の膨張率を有する事に起因して、正極及び負極が相対的に膨脹又は収縮することによって生じる電池内部歪みをいう。
第一の本発明において、歪み測定手段が、歪みゲージであることが好ましい。
ここに、「歪みゲージ」とは、電池内部に生じる歪みの大きさを測定可能な一般的な歪みゲージであれば特に限定されずに適用でき、線ゲージであっても箔ゲージであってもよい。
歪み測定手段を歪みゲージとした場合の上記第一の本発明において、歪みゲージが、正極又は負極の表面のうち、電解質と接する側とは反対側の表面に備えられていることが好ましい。
ここに、「歪みゲージが、表面に備えられている」とは、例えば、正極又は負極の表面の形状変化に追従できるように、歪みゲージが表面と接している状態が挙げられ、例えば、歪みゲージが正極又は負極の表面に直接貼り付けられた状態や、嵌め込まれた状態等を挙げることができる。
第二の本発明は、正極及び負極を備える単セルが複数積層された二次電池の充電深度を計測する機構であって、単セル同士を接続するとともに、二次電池の充電又は放電時における、正極及び負極のうち少なくとも一方の膨張又は収縮に起因して二次電池内部に生じる歪みの大きさを測定する、バイポーラレイヤと、バイポーラレイヤにより測定された歪みの大きさから、二次電池の充電深度を特定する、充電深度特定手段と、を備えることを特徴とする、二次電池の充電深度計測機構である。
ここに、「バイポーラレイヤ」とは、正極及び負極を備える単セル同士を接続し、バイポーラ電極を形成する一般的なものであり、且つ、正極や負極の伸縮に起因する歪みの大きさを測定可能なものであれば、特に限定されない。例えば、正極、固体電解質、及び負極をこの順に積層してなる単セルを複数積層した全固体二次電池において、当該単セル同士を接続する機能を有するとともに、充電又は放電時における正極又は負極の膨張・収縮に起因してバイポーラレイヤ面方向の長さが変化し、当該変化によってバイポーラレイヤの有する抵抗値が変化するようなものを挙げることができる。この場合、バイポーラレイヤの抵抗値をモニターすることで電池内部の歪みの大きさを測定でき、ひいては二次電池充電深度を計測できる。
第三の本発明は、上記第一又は第二の本発明の充電深度計測機構を備える二次電池である。
第四の本発明は、正極及び負極を備える二次電池の充電深度を計測する方法であって、二次電池の充電又は放電時における正極及び負極のうち少なくとも一方の膨張又は収縮に起因して二次電池内部に生じる歪みの大きさを測定する、歪み測定工程と、歪み測定工程により測定された歪みの大きさから、二次電池の充電深度を特定する、充電深度特定工程と、を備えることを特徴とする、二次電池の充電深度計測方法である。
第一又は第二の本発明によれば、従来よりも簡便な構成であるとともに高精度な充電深度計測機構が提供される。従って、部材数を減らし小型化可能であるとともに、安全性に優れる機構とすることができる。
第三の本発明によれば、従来よりも簡便な構成であるとともに高精度な充電深度計測機構を備える二次電池が提供される。従って、従来の二次電池よりも小型化可能なため、単位体積あたりの出力密度を高くすることができ、且つ、安全性に優れる二次電池とすることができる。
第四の本発明によれば、従来よりも簡便な構成であるとともに高精度な二次電池の充電深度計測方法が提供される。従って、複雑な工程を有することなく安全性に優れる計測方法とすることができる。
本発明にかかる充電深度計測方法は、図1に示される工程を有する。即ち、二次電池を充電又は放電させる工程(充電又は放電工程)、二次電池内部の歪みの大きさを測定する工程(歪み測定工程)、測定された二次電池内部の歪みの大きさから充電深度を特定する工程(充電深度特定工程)により、充電深度が計測される。このような計測方法を実現できる計測機構について説明する。
以下、本発明の充電深度計測機構を全固体リチウム二次電池に適用した場合について説明するが、本発明の充電深度計測機構は、充電又は放電時において、正極又は負極が膨脹・収縮し、電池内部に歪みを生じ得る二次電池(例えば、非水電解液二次電池や、ナトリウム二次電池等)全てに適用することができる。
1.第一実施形態
まず、本発明の第一実施形態の充電深度計測機構及び二次電池にかかる、二次電池内部歪みの測定原理について説明する。図2は、正極1、固体電解質2、及び負極3をこの順に有する単セル4が備えられた全固体リチウム二次電池100(以下、「二次電池100」という。)の一部を示す概略図である。二次電池100の配線等については、見やすさのため省略してある。二次電池100において、正極1の固体電解質2と接する側とは反対側の表面に、歪み測定手段としての歪みゲージ10が備えられている。
二次電池100が、例えば図2(b)のような状態にあるとする。このとき、二次電池100は通電されておらず、充電又は放電をしていない状態にあるとし、図のように単セル4内の歪みはほぼなく、ほとんど湾曲していない状態にある。この状態から、二次電池100を充電又は放電させると、正極1及び負極3中の活物質間をリチウムイオンが移動し、正極及び負極の膨張率がそれぞれ変化する。即ち、正極1及び負極3は充電又は放電中、相対的に膨脹、収縮する。正極1及び負極3の膨張率は電池の充電深度により異なるため、電池内部には特定方向に歪みが生じることとなる。この歪みの大きさは、二次電池100の充電深度に依存する。仮に負極3が相対的に膨脹した場合二次電池100は図2(a)のような状態になるものと考えられる。即ち、単セル4の平面について、負極3側の面が凸、正極1側の面が凹となるように湾曲した状態となる。図2(b)の状態から図2(a)の状態になったとき、正極1の表面に貼り付けられた歪みゲージ10も湾曲し、特定方向に縮んだ状態となる。
一方で、仮に正極1が相対的に膨脹した場合、二次電池100は図2(c)のような状態になるものと考えられる。即ち、単セル4の平面について、正極1側の面が凸、負極3側の面が凹となるように湾曲した状態となる。図2(b)の状態から図2(c)の状態になったとき、正極1の表面に貼り付けられた歪みゲージも湾曲し、特定方向に伸びた状態となる。
また、図には表れていないが、正極1、負極3ともに膨脹する場合や、正極1、負極3ともに収縮する場合も考えられる。このような場合であっても、歪みゲージにより、特定方向の歪みの大きさが測定される。
二次電池100の歪み方向及び大きさは、二次電池100の充電深度に依存する。従って、正極1表面に貼り付けられた歪みゲージによって、正極1表面の歪みの大きさが測定されることにより、測定された歪みの大きさに基づいて、二次電池100の充電深度を特定することができる。
上述のような原理によって、本発明の充電深度計測機構は作動する。以下各構成部材について説明する。
1.1.歪みゲージ10
図2においては、二次電池100にかかる構成の一つである歪みゲージ10が、二次電池100の正極1の表面に備えられた状態にある。正極1の表面に備えられることで、特に正極1の膨張・収縮に起因する歪みを精度よく測定することができる。但し、二次電池100内部に生じる歪みの大きさを測定可能であれば、二次電池100のいかなる箇所に備えられていてもよい。例えば、負極3の固体電解質2と接する側とは反対側の面や、単セル4を収容するケース表面のうち正極又は負極の膨張、収縮の影響を受けて変形し得る面、さらには単セル4内部に備えられていてもよい。歪みゲージ10の設置個所については、二次電池の構成材料等により適宜決定される。設置方法としては特に限定されず、例えば圧着や接着剤等によって貼り付けられた形態、嵌め込まれた状態等を挙げることができる。図2においては、一つの歪みゲージ10が備えられた状態が示されているが、二次電池100には複数の歪みゲージ10が備えられていてもよい。
歪みゲージ10の種類としては、二次電池100に設置可能な形態であれば、線ゲージ、箔ゲージ問わず適用することができ、例えば、部材長さが変化することによって抵抗値が変化し、当該抵抗値の変化から歪みの大きさを測定する一般的な歪みゲージを使用することができる。
1.2.単セル4(正極1、固体電解質2、及び負極3)
図2には、正極活物質等を有する正極1、固体電解質2、及び負極活物質等を有する負極3をこの順に積層してなる単セル4が示されている。図2において配線等については省略されているが、二次電池用単セルとして必要な構成を特に限定せずに適用できる。図2(b)において、単セル4の形状は略平面状としたが、当該形状に限定されず、例えば、セルが巻き取られてなる形状であってもよいし、外装ケースの形状に合わせた形状であってもよい。単セル4の厚みについても、一般的な二次電池に適用可能な厚みであれば、特に限定されない。
正極1、固体電解質2、及び負極3については、リチウム全固体二次電池として使用可能なものであれば、特に限定されずに適用できる。正極1としては、LiCoO、LiNiO等の活物質、炭素等の導電材、及び集電体としての金属箔等からなるものを例示することができる。固体電解質2としては、硫化物系やリン化合物系のリチウム無機固体電解質等からなるものや、ゲルとセパレータとを組み合わせたものを例示することができる。負極3としては、LTO、Si−Li合金、炭素等の活物質、導電材、及び集電体としての金属箔等からなるものを例示することができる。正極1と負極3とは、異なる材質からなり、且つ、充電又は放電時にリチウムイオンを吸蔵・放出する。従って、二次電池100を充電又は放電した際には、正極1と負極3とは、互いに異なる膨張率にて相対的に膨脹又は収縮する。そのため単セル4は、充電又は放電の前後において歪むこととなる。
単セル4の作製方法については、歪みゲージ10の設置個所に応じて適宜選択され得る。例えば、図2のように、歪みゲージ10を、正極1の固体電解質2と接する側とは反対側表面、即ち単セル4の外側に設置する場合には、正極1、固体電解質2、及び負極3の順となるよう積層して作製すればよい。積層の際には、スプレーコートやロールコートにより塗布、乾燥する方法や、予め作製したシート同士を圧着する方法等、適宜選定することができる。また、例えば、歪みゲージ10を正極1の固体電解質2と接する側の表面に設置する場合には、正極1、固体電解質2、及び負極3の順となるよう積層し、且つ、正極1と固体電解質2との間に歪みゲージ10を挟みこむように正極1と固体電解質2とを積層すればよい。この場合における積層方法についても、特に限定されない。
1.3.その他
上述の通り、歪みゲージ10は、二次電池100内部に生じた歪みによって変形した際、歪みゲージ10の有する抵抗値が変化し、当該抵抗値の変化に基づいて、生じた歪みの大きさを測定するものが挙げられる。そのため、歪みゲージ10はリード等によって配線されている。歪みゲージ10の配線については、二次電池100内部に設置可能な一般的なものであれば特に限定されない。
また、二次電池100には、歪みゲージ10によって測定された歪みの大きさに基づいて、二次電池100の充電深度を特定する、充電深度特定手段(不図示)が備えられている。充電深度特定手段の形態は特に限定されないが、例えば、歪みゲージ10によって測定された歪みの大きさと二次電池100の充電深度との関係を予め数式化しておき、当該数式から、二次電池100の充電深度を計算し、特定する手段とすることができる。特定手段は同時に、二次電池の充電深度を制御できる、制御手段としての機能を備えていてもよい。制御手段としては、例えば、歪みゲージ10によって測定された歪みの大きさと二次電池100の充電深度との関係を予め数式化しておき、当該数式から、二次電池100の充電深度を計算、特定し、当該特定値が、目的の数値範囲となるよう、電池の充電・放電を制御するものであればよい。また、充電深度を特定することなく、単に歪みゲージ10によって測定された歪みの大きさをモニターし、歪みの大きさが目的の数値範囲となるよう、電池の充電・放電を制御するものであってもよい。
二次電池100の充電深度は、歪みゲージ10と特定手段とによって容易に計測される。歪みゲージは部材としてごく小さなものであるため、従来よりも小型化可能な機構とすることができる。また、充電深度を電池電圧差によって計測・制御する従来の機構と比べて、高精度且つ信頼性の高いものとなる。従って、本発明にかかる充電深度計測機構を備える二次電池100は、単位体積当たりの出力密度が高く、且つ、安全性に優れた二次電池である。
2.第二実施形態
次に、本発明の第二実施形態の充電深度計測機構及び二次電池の構成について説明する。図3には、正極1、固体電解質2、及び負極3をこの順に有する単セル4がバイポーラレイヤ20を介して複数積層された積層全固体二次電池200(以下、二次電池200という。)が示されている。バイポーラレイヤ20からはリードが伸びており、抵抗計30へと接続されている。
2.1.バイポーラレイヤ20
二次電池200は複数の単セル4のセル間にバイポーラレイヤ20を有する。見方を変えれば、バイポーラレイヤ20の片側の面に正極1、もう片側の面に負極2を備えるバイポーラ電極となっている。このように、単セル4同士はバイポーラレイヤ20によって接続されている。
本発明において、バイポーラレイヤ20は、単セル4同士を接続し、バイポーラ電極としての機能を有する他に、二次電池200の歪みの大きさを測定する機能も有している。二次電池200を充電又は放電させると、電池内部に歪みが生じる。これは、第一実施形態におけるものと同様、各構成の材質の違いや、活物質間のイオンの移動等による正極1や負極3の膨脹又は収縮によって生じるものである。このような歪みにより、バイポーラレイヤ20は膨脹又は収縮し、バイポーラレイヤ20の有する抵抗値は変化する。図3のように、略平面状にて積層された二次電池200においては、バイポーラレイヤ20の面内方向の抵抗値の変化を抵抗計30によってモニターすることで、二次電池200の内部歪みの大きさを正確に測定することができる。上述の通り、電池内部の歪みの大きさは充電深度に依存しているため、二次電池200内部に生じる歪みの大きさを正確に測定することで、二次電池200の充電深度を精度よく計測することができる。
バイポーラレイヤ20の材質としては、特に限定されず、全固体二次電池に適用可能なものを任意に適用可能である。例えば、ステンレス鋼、銅、ニッケル、チタン、アルミニウム、鉄、マグネシウム等の金属、及びこれらを含有する合金を用いることができる。
バイポーラレイヤ20の形状としては、二次電池200の面方向に対して、バイポーラレイヤ20の抵抗値の変化をモニターすることができる形状であれば、特に限定されない。例えば、上述の金属を箔状とした、金属箔を用いることができる。また、バイポーラレイヤの面方向抵抗値の変化をより精度よくモニターする観点からは、歪みゲージに施されるパターニングと同様のパターニングを有するバイポーラレイヤとすることが好ましく、特に、図4に示すようなパターニング25を有するバイポーラレイヤとすることが好ましい。図4のパターニング25を有するバイポーラレイヤとすれば、抵抗値の面方向の測定経路が引き延ばされ、レイヤ長さ変化に対して、抵抗値測定経路長さがより大きく変化し、抵抗値に対する測定感度を上げることができる。
2.2.その他
二次電池200は、バイポーラレイヤ20を備え、片側を正極1、もう片側を負極2とされたバイポーラ電極とされている。そのため、正極1、負極2中に別途集電体を用いなくてもよい。その他の構成については、第一実施形態における正極1、固体電解質2、負極3、単セル4、充電深度特定手段、及び制御手段と同様の構成とすることができる。
二次電池200の充電深度は、バイポーラレイヤ20と充電深度特定手段とによって容易に計測される。また、バイポーラレイヤ20に歪み測定手段としての機能を持たせることで、必要な部材数を減らすことができ、従来よりも小型化可能な機構とすることができる。このことで、充電深度を電池電圧差によって計測・制御する従来の機構と比べて、高精度且つ信頼性の高いものとなる。従って、本発明にかかる充電深度計測機構を備える二次電池200は、単位体積当たりの出力密度が高く、且つ、安全性に優れた二次電池である。
<第一実施形態について>
正極としてLiCoO膜、固体電解質としてLiPON、負極としてLTOを有する全固体リチウム二次電池について、二次電池の充電時における電池内部に生じる歪みの大きさを測定した。歪み測定手段としては、歪みゲージ(共和電業社製 KFG−5)を用いた。歪みゲージは、正極の表面のうち、固体電解質と接する側とは反対側の表面に設置した(図2の状態)。
二次電池を充電すると、正極が相対的に膨脹することが確認された。即ち、正極の膨張に伴い、歪みゲージが伸び、ゲージの抵抗値が変化することで、二次電池内部に生じた歪みの大きさを正確に測定することができた。充電前と比較して、充電後の正極は、面方向に対して0.5%伸びていた。
<第二実施形態について>
正極としてLiCoO膜、固体電解質としてLiPON、負極としてSi−Li合金を有する二次電池単セルを、ニッケルからなるバイポーラレイヤを介して複数積層し、積層全固体リチウム二次電池とした。当該積層二次電池の充電時における電池内部に生じる歪みの大きさを測定した(図3の状態)。
二次電池を充電すると、正極及び負極ともに面方向に1.5%伸びることが確認された。そのため、バイポーラレイヤについても面方向に伸び、抵抗値が変化し、二次電池内部に生じた歪みの大きさを正確に測定することができた。
以上のことから、二次電池の充電深度と電池内部に生じる歪みの大きさとは相関関係にあり、当該歪みの大きさを測定することで、充電深度を計測可能であることが分かった。従って、本発明にかかる充電深度計測機構は、従来の計測機構よりも簡易な構成であるとともに、高精度な計測機構とすることができた。
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う充電深度計測機構、計測方法、及び当該計測機構を備える二次電池もまた本発明の技術範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
充電深度計測方法の各工程を示すフローチャートである。 充電深度計測機構を備える二次電池の一部を示す概略図である。 充電深度計測機構を備える二次電池の一部を示す概略図である。 バイポーラレイヤの形態例を示す概略図である。
符号の説明
1 正極
2 固体電解質
3 負極
4 単セル
10 歪みゲージ(歪み測定手段)
20 バイポーラレイヤ
25 パターニング
30 抵抗計
100、200 二次電池

Claims (2)

  1. 正極及び負極を備える単セルが複数積層された二次電池の充電深度を計測する機構であって、
    前記単セル同士を接続するとともに、前記二次電池の充電又は放電時における、前記正極及び負極のうち少なくとも一方の膨張又は収縮に起因して前記二次電池内部に生じる歪みの大きさを測定する、バイポーラレイヤと、
    前記バイポーラレイヤにより測定された前記歪みの大きさから、前記二次電池の充電深度を特定する、充電深度特定手段と、
    を備えることを特徴とする、二次電池の充電深度計測機構。
  2. 請求項1に記載の充電深度計測機構を備える二次電池。
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