JP5064367B2 - Dc/dcコンバータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の昇圧用スイッチング素子と複数の降圧用スイッチング素子を備えるDC/DCコンバータ装置に関する。より詳細には、前記スイッチング素子のいずれかのスイッチング動作の故障を検出するDC/DCコンバータ装置に関する。
充電装置と走行モータとの間にDC/DCコンバータを配置し、充電装置の出力電圧を昇圧して走行モータへ供給すると共に、走行モータからの回生電圧を降圧して充電装置に供給する車両が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のDC/DCコンバータでは、駆動回路とスイッチング素子との間に断線検出回路を接続し、この断線検出回路により駆動回路とスイッチング素子との間の断線を検出する(特許文献1の要約参照)。
また、DC/DCコンバータの中には、複数の昇圧用スイッチング素子と複数の降圧用スイッチング素子とを備えるものや(例えば、特許文献2)、スイッチング周期毎にデッドタイムを挟んで昇圧用スイッチング素子と降圧用スイッチング素子に対して交互に駆動信号を出力するものがある(例えば、特許文献3)。
特開2007−295687号公報 特開2004−357388号公報 国際公開第02/093730号パンフレット
特許文献1に記載されたDC/DCコンバータでは、駆動回路とスイッチング素子との間に断線検出専用の回路を設けることから、その分種々の制約が生ずる。例えば、DC/DCコンバータの大型化や設計の自由度の低減が生ずる。特に、特許文献2のように昇圧用スイッチング素子や降圧用スイッチング素子を複数有する構成では、その数に応じて断線検出回路を設ける必要が生じる。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、スイッチング動作の故障の検出方法を多様化し、例えば、DC/DCコンバータ装置全体の小型化や省コスト化を図ることができるDC/DCコンバータ装置を提供することを目的とする。
この発明に係るDC/DCコンバータ装置は、複数の昇圧用スイッチング素子を有する昇圧スイッチング部と、複数の降圧用スイッチング素子を有する降圧スイッチング部と、スイッチング周期毎にデッドタイムを挟んで前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部に対して交互に駆動信号を出力する制御部と、1次側の電圧を測定する第1電圧センサと、2次側の電圧を測定する第2電圧センサと、前記1次側の電流を測定する電流センサと、前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部の故障を検出する故障検出部とを備えるチョッパ型のDC/DCコンバータ装置であって、前記故障検出部は、1スイッチング周期における前記1次側の電流の極性に応じて故障判定条件を設定し、前記制御部で設定される制御用駆動デューティと、前記1次側の電圧及び前記2次側の電圧から求まる理論駆動デューティとを比較し、その比較結果と前記故障判定条件とに基づいて前記DC/DCコンバータ装置の故障を検出することを特徴とする。
この発明によれば、複数の昇圧用スイッチング素子及び複数の降圧用スイッチング素子を用いる構成において、1つの昇圧用スイッチング素子又は1つの降圧用スイッチング素子が故障したにもかかわらず、当該故障したスイッチング素子を含む昇圧スイッチング部又は降圧スイッチング部が変圧動作を継続していても、当該故障の検出が可能である。また、DC/DCコンバータの1次側及び2次側の電圧を測定する第1電圧センサ及び第2電圧センサ並びに1次側の電流を測定する電流センサを別の目的で有する構成の場合、これらのセンサを流用することで、DC/DCコンバータ全体の小型化及び省コスト化を図ることができる。
前記制御部は、複数の前記昇圧用スイッチング素子を交替してスイッチングさせると共に、複数の前記降圧用スイッチング素子を交替してスイッチングさせ、前記故障検出部が前記DC/DCコンバータ装置の故障を検出したとき、複数の前記昇圧用スイッチング素子を同時にスイッチングさせると共に、複数の前記降圧用スイッチング素子を同時にスイッチングさせてもよい。
前記制御部は、降圧用スイッチング素子の制御用駆動デューティを演算する演算部と、制御用駆動デューティに対応する期間から前記デッドタイムを差し引いて前記降圧用スイッチング素子の少なくとも1つに前記駆動信号を出力すると共に、前記スイッチング周期から前記制御用駆動デューティに対応する期間及び前記デッドタイムを差し引いて前記昇圧用スイッチング素子の少なくとも1つに前記駆動信号を出力する出力部とを有し、前記故障検出部は、前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、前記1次側から前記2次側に流れる正のみであるとき、前記1次側の電圧を前記2次側の電圧で割った第1の商と、前記デッドタイムを前記スイッチング周期で割った第2の商とを演算し、前記第1の商から前記第2の商を差し引いた差と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記昇圧スイッチング部の故障を検出し、前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、前記2次側から前記1次側に流れる負のみであるとき、前記第1の商及び前記第2の商を演算し、前記第1の商に前記第2の商を加えた和と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記降圧スイッチング部の故障を検出し、前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、ゼロアンペアを跨ぐとき、前記第1の商と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部の組合せの故障を検出してもよい。
この発明によれば、複数の昇圧用スイッチング素子及び複数の降圧用スイッチング素子を用いる構成において、1つの昇圧用スイッチング素子又は1つの降圧用スイッチング素子が故障したにもかかわらず、当該故障したスイッチング素子を含む昇圧スイッチング部又は降圧スイッチング部が変圧動作を継続していても、当該故障の検出が可能である。また、DC/DCコンバータの1次側及び2次側の電圧を測定する第1電圧センサ及び第2電圧センサ並びに1次側の電流を測定する電流センサを別の目的で有する構成の場合、これらのセンサを流用することで、DC/DCコンバータ全体の小型化及び省コスト化を図ることができる。
1.全体的な構成の説明
[全体構成]
図1は、この発明の一実施形態に係るDC/DCコンバータ装置50を搭載した燃料電池車両10の概略全体構成図を示している。
この燃料電池車両10は、基本的には、1次側1Sに1次電圧V1を発生する第1直流電源装置としてのバッテリ12と2次側2Sに2次電圧V2を発生する第2直流電源装置としての燃料電池(Fuel Cell)14とから構成されるハイブリッド直流電源装置と、このハイブリッド直流電源装置から電力が供給される負荷である走行用のモータ16とから構成される。
[燃料電池とそのシステム]
燃料電池14は、例えば固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成されたセルを積層したスタック構造にされている。燃料電池14には、反応ガス供給部18が配管を通じて接続されている。反応ガス供給部18は、一方の反応ガスである水素(燃料ガス)を貯留する水素タンクと、他方の反応ガスである空気(酸化剤ガス)を圧縮するコンプレッサを備えている。反応ガス供給部18から燃料電池14に供給された水素と空気の燃料電池14内での電気化学反応により生成された発電電流がモータ16とバッテリ12に供給される。
燃料電池システム11は、燃料電池14及び反応ガス供給部18とこれらを制御する燃料電池制御部(FC制御部)44とから構成される。
[DC/DCコンバータ]
DC/DCコンバータ20は、一方側が前記バッテリ12に接続され、他方側が燃料電池14とモータ16との接続点である2次側2Sに接続されたチョッパ型の電圧変換装置である。
DC/DCコンバータ20は、1次電圧V1を2次電圧V2(V1≦V2)に電圧変換(昇圧変換)するとともに、2次電圧V2を1次電圧V1に電圧変換(降圧変換)する昇降圧型の電圧変換装置である。
[インバータとモータ及びドライブ系]
インバータ22は、3相フルブリッジ型の構成とされて、直流/交流変換を行い、直流を3相の交流に変換してモータ16に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後の直流を2次側2SからDC/DCコンバータ20を通じて1次側1Sに供給し、バッテリ12を充電等する。
モータ16は、トランスミッション24を通じて車輪26を回転する。なお、実際上、インバータ22とモータ16を併せて負荷23という。
[高圧バッテリ]
1次側1Sに接続される高圧(High Voltage)のバッテリ12は、蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えばリチウムイオン2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。この実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。
[各種センサ、メインスイッチ及び通信線]
メインスイッチ(電源スイッチ)34と各種センサ36が統括制御部40に接続される。メインスイッチ34は、燃料電池車両10及び燃料電池システム11をオン(起動又は始動)オフ(停止)するイグニッションスイッチとしての機能を有する。各種センサ36は、車両状態及び環境状態等の状態情報を検出する。通信線38としては、車内LANであるCAN(Controller Area Network)等が使用される。
[制御部]
通信線38に対して、統括制御部40、FC制御部44、モータ制御部46、コンバータ制御部48、及びバッテリ制御部52が相互に接続される。DC/DCコンバータ20と、このDC/DCコンバータ20を制御するコンバータ制御部48とによりDC/DCコンバータ装置50が形成される。
各制御部40、44、46、48、52は、それぞれマイクロコンピュータを含み、メインスイッチ34等の各種スイッチ及び各種センサ36の状態情報を検出するとともに制御部40、44、46、48、52同士で共有し、これらスイッチ及びセンサからの状態情報及び互いに他の制御部からの情報(指令等)を入力とし、各CPUがメモリ(ROM)に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する機能実現部(機能実現手段)として動作する。制御部40、44、46、48、52は、CPU、メモリの他、必要に応じて、タイマ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェースを有する。
2.詳細な構成の説明
[DC/DCコンバータ装置]
図2は、DC/DCコンバータ20の詳細な構成を示している。DC/DCコンバータ20は、1次側1Sと2次側2Sとの間に配される3相の相アームUA、VA、WAと、リアクトル90とから構成される。
U相アームUAは、上アーム素子(上アームスイッチング素子81uとダイオード83u)と下アーム素子(下アームスイッチング素子82uとダイオード84u)とで構成される。
V相アームVAは、上アーム素子(上アームスイッチング素子81vとダイオード83v)と下アーム素子(下アームスイッチング素子82vとダイオード84v)とで構成される。
W相アームWAは、上アーム素子(上アームスイッチング素子81wとダイオード83w)と下アーム素子(下アームスイッチング素子82wとダイオード84w)とで構成される。
上アームスイッチング素子81u、81v、81wと下アームスイッチング素子82u、82v、82wには、それぞれ例えばMOSFET又はIGBT等が採用される。また、以下では、上アームスイッチング素子81u、81v、81wをまとめたものを上アームユニットUUと称し、下アームスイッチング素子82u、82v、82wをまとめたものを下アームユニットLUと称する。
リアクトル90は、各相アームUA、VA、WAの中点(共通接続点)とバッテリ12の正極との間に挿入され、DC/DCコンバータ20により1次電圧V1と2次電圧V2との間で電圧を変換する際に、エネルギを放出及び蓄積する作用を有する。
上アームスイッチング素子81u、81v、81wは、コンバータ制御部48から出力されるゲート駆動信号(駆動電圧)UH、VH、WHのハイレベルによりオンにされ、下アームスイッチング素子82u、82v、82wは、ゲートの駆動信号(駆動電圧)UL、VL、WLのハイレベルによりそれぞれオンにされる。なお、コンバータ制御部48は、1次側の平滑コンデンサ94に並列に設けられた電圧センサ91により1次電圧V1を検出し、電流センサ101により1次電流I1を検出し、2次側の平滑コンデンサ96に並列に設けられた電圧センサ92により2次電圧V2を検出し、電流センサ102により2次電流I2を検出する。
図3は、本実施形態において、コンバータ制御部48が各駆動信号UH、VH、WH、UL、VL、WLを生成する流れを示す機能ブロック図である。
コンバータ制御部48は、演算部120と、出力部122と、故障検出部124とを有する。これらの演算部120、出力部122及び故障検出部124は、ハードウェア又はソフトウェアのいずれとして構成してもよい。
演算部120は、統括制御部40からの2次電圧V2の指令値(2次電圧指令値V2com)と電圧センサ91、92の測定値(1次電圧V1及び2次電圧V2)に基づいて目標デューティDUTtar(制御用駆動デューティ)を演算し、出力部122及び故障検出部124に送信する。本実施形態における目標デューティDUTtarは、上アームスイッチング素子81u、81v、81wの駆動デューティ、すなわち、1スイッチング周期Tsw[s]において上アームスイッチング素子81u、81v、81wに対して駆動信号UH、VH、WHが出力される期間の割合(駆動信号UH、VH、WHがハイレベルとされる期間の割合)[%]を示す。1スイッチング周期Tswにおいて下アームスイッチング素子82u、82v、82wに対して駆動信号UL、VL、WLが出力される期間の割合(駆動信号UL、VL、WLがハイレベルとされる期間の割合)は、100%から上アームスイッチング素子81u、81v、81wの割合を引いたものとされる。
演算部120は、2次電圧指令値V2com及び1次電圧V1に基づくフィードフォワード制御と、2次電圧指令値V2com及び2次電圧V2に基づくフィードバック制御とを組み合わせて目標デューティDUTtarを算出する。すなわち、前記フィードフォワード制御では、1次電圧V1を2次電圧指令値V2comで割った商に100を掛けた値{(V1/V2com)×100}をフィードフォワード項として演算する。前記フィードバック制御では、2次電圧指令値V2comと2次電圧V2との差ΔV2(=V2com−V2)を求め、この差ΔV2を用いたPID制御(比例・積分・微分制御)を行ってフィードバック項を演算する。前記フィードフォワード項と前記フィードバック項の和が目標デューティDUTtarとされる。
出力部122は、演算部120からの目標デューティDUTtarに基づいて駆動信号UH、VH、WH、UL、VL、WLを出力する。具体的には、1スイッチング期間Tswにおいて目標デューティDUTtarに対応する期間(上アーム目標駆動期間Tud_tar)[s]からデッドタイムdtを差し引いて上アームスイッチング素子81u、81v、81wに順番に駆動信号UH、VH、WHを出力する。また、出力部122は、1スイッチング周期Tswから上アーム目標駆動期間Tud_tarを差し引いた期間(下アーム目標駆動期間Tld_tar)[s]を演算し、さらにこの下アーム目標駆動期間Tld_tarからデッドタイムdtを差し引いて下アームスイッチング素子82u、82v、82wに順番に駆動信号UL、VL、WLを出力する。
故障検出部124は、演算部120からの目標デューティDUTtarと、電圧センサ91、92からの1次電圧V1及び2次電圧V2と、電流センサ101からの1次電流I1とに基づいて上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれかにおける故障(動作異常)を検出する。当該故障を検出した場合、故障検出部124は、出力部122に対して故障信号Soを出力する(故障信号Soをハイレベルにする)。
[DC/DCコンバータ装置の動作]
(3相アーム交替駆動動作:3相運転ともいう。)
図4のタイムチャートは、DC/DCコンバータ装置50の3相アーム交替駆動動作の説明図である。
降圧動作(回生動作)に係る降圧チョッパ制御では、負荷23や燃料電池14から流れ出す2次電流I2がDC/DCコンバータ20を通過して1次電流I1としてバッテリ12を充電等する。昇圧動作(力行動作)に係る昇圧チョッパ制御では、バッテリ12から流れ出す1次電流I1がDC/DCコンバータ20を通過し2次電流I2としてモータ16を含む負荷23が駆動される。
駆動信号UH、UL、VH、VL、WH、WLの波形中、ハッチングを付けた期間は、駆動信号UH、UL、VH、VL、WH、WLが供給されているアームスイッチング素子(例えば、駆動信号UHに対応するアームスイッチング素子は上アームスイッチング素子81u)が通流している(電流が流れている)期間を示している。
DC/DCコンバータ20の降圧チョッパ制御及び昇圧チョッパ制御のいずれの動作の場合にも、1スイッチング周期Tsw毎に、同じ相の上アームスイッチング素子81(81u〜81w)及び下アームスイッチング素子82(82u〜82w)にハイレベルの駆動信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを出力する。また、駆動信号UH、UL、VH、VL、WH、WLは、UVW相を交替(ローテーション)して出力する。降圧チョッパ制御では、上アームスイッチング素子81(81u〜81w)を通流させ、昇圧チョッパ制御では、下アームスイッチング素子82(82u〜82w)を通流させる。
この場合、上下アームスイッチング素子81、82間が同時に通流して2次電圧V2が短絡することを防止するために、各駆動信号UH、UL、VH、VL、WH、WLは、それぞれデッドタイムdtを挟んでハイレベルとするようにしている。すなわち、デッドタイムdtを挟んで、いわゆる同期スイッチングを行っている。
降圧チョッパ制御では、まず、駆動信号UHにより上アームスイッチング素子81u(U相)のみが通流している期間には、2次電流I2が上アームスイッチング素子81uを通じてリアクトル90に1次電流I1として流れ、リアクトル90にエネルギが蓄積されるとともに、バッテリ12に充電される。
次に、駆動信号ULのみがハイレベルとなっている期間には、当該下アームスイッチング素子82uは通流せず、ダイオード84u、84v、84wが導通してリアクトル90に蓄積されているエネルギが放出され、バッテリ12に充電される。以下、同様に、V相、W相と繰り返す。
昇圧チョッパ制御では、まず、駆動信号UL(U相)のみがハイレベルとされている期間(ハッチングで示す期間)には、バッテリ12からの1次電流I1によりリアクトル90にエネルギが蓄積される。なお、このとき、2次側の平滑コンデンサ96から負荷23に電流が供給されている。
次に、駆動信号VH(V相)のみがハイレベルとされている期間には、当該上アームスイッチング素子81vは通流せず、ダイオード83u、83v、83wが導通してリアクトル90に蓄積されているエネルギが放出され、リアクトル90からの1次電流I1がDC/DCコンバータ20を通過し、2次電流I2として2次側の平滑コンデンサ96を充電するとともに、負荷23に供給される。以下、同様にV相、W相と繰り返す。
すなわち、3相アーム交替駆動動作では、U相アームUAと、V相アームVAと、W相アームWAとが交替してスイッチングする。
[故障(動作異常)の検出]
本実施形態におけるDC/DCコンバータ20の故障判定は、演算部120が演算した目標デューティDUTtarと、1次電圧V1及び2次電圧V2から求まる理論デューティDUTt{DUTt=(V1/V2)×100}[%]との差ΔDUT(=DUTtar−DUTt)[%]を用いる。
すなわち、デッドタイムdtを考慮せず且つ理想的な状態であれば、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとは等しくなるはずである(DUTtar=DUTt)。この場合、差ΔDUTに基づいて上アームスイッチング素子81又は下アームスイッチング素子82の故障を判定することができる。
しかし、本実施形態ではデッドタイムdtを設定するため、仮に理想的な状態であっても、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの間にはずれが生じる。換言すると、以下に述べるように目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTは、1次電流I1の極性に応じて変化する。本実施形態では、1次電流I1の極性の変化によっても、差ΔDUTに基づいて上アームユニットUU(上アームスイッチング素子81)又は下アームユニットLU(下アームスイッチング素子82)の故障を判定することができる。
図5は、差ΔDUT(目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの関係)の説明図である。
上述の通り、本実施形態では、目標デューティDUTtarは上アームスイッチング素子81{降圧(回生)用}の駆動期間を規定するものである。すなわち、演算部120において目標デューティDUTtarを演算する。そして、出力部122では、1スイッチング周期Tswのうち目標デューティDUTtar[%]に対応する期間(上アーム目標駆動期間Tud_tar)[s]からデッドタイムdtを差し引いた期間(上アーム駆動期間Tud)[s]、上アームユニットUU(上アームスイッチング素子81u〜81wのいずれか)に駆動信号を出力する(Tud=Tud_tar−dt)。
また、演算部120では、1スイッチング周期Tswから上アーム目標駆動期間Tud_tarを差し引いた期間を、下アームスイッチング素子82{昇圧(アシスト)用}を駆動する期間(下アーム目標駆動期間Tld_tar)[s]とする(Tld_tar=Tsw−Tud_tar)。そして、出力部122では、下アーム目標駆動期間Tld_tarからデッドタイムdtを差し引いた期間(下アーム駆動期間Tld)[s]、下アームユニットLU(下アームスイッチング素子82u〜82wのいずれか)に駆動信号を出力する(Tld=Tld_tar−dt=Tsw−Tud_tar−dt)。
このように、2つのデッドタイムdtでは、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも駆動されない。しかし、デッドタイムdtにおいても、1次電流I1がゼロアンペアに向かうことにより、見かけ上、降圧動作又は昇圧動作が行われているものとみなすことができる。その結果、1次電流I1の極性に応じて、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTにずれが生じる。
例えば、図5の1次電流I1aのように、時点t1から時点t6までの1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が正であるとき、目標デューティDUTtarに対応する上アーム駆動期間Tud(上アーム目標駆動期間Tud_tarからデッドタイムdtを引いたもの)は、時点t2から時点t4までである。この期間において、昇圧用の下アームスイッチング素子82は作動せず、また、ダイオード83に電流が流れるため、降圧用の上アームスイッチング素子81は作動(通流)しない。このため、1次電流I1aはゼロアンペアに近づき、実質的に降圧動作の一部と捉えることができる。また、時点t1から時点t2までのデッドタイムdt及び時点t4から時点t5までのデッドタイムdtでは、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも作動しないため、1次電流I1aは正の値からゼロアンペアに近づき、実質的に降圧動作の一部と捉えることができる。
その結果、1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が正であるとき、理論デューティDUTtは、1スイッチング周期Tswにおいて時点t1〜t5の期間が占める割合、すなわち、スイッチング周期Tswにおいて上アーム目標駆動期間Tud_tarとデッドタイムdtの和が占める割合{(Tud_tar+dt)/Tsw}×100[%]となる。また、目標デューティDUTtarは、その定義より、「(Tud_tar/Tsw)×100」である。従って、デッドタイムdtを考慮し且つ理想的な状態であれば、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUT(=DUTtar−DUTt)は、「(−dt/Tsw)×100」となる。
次に、例えば、図5の1次電流I1bのように、時点t1から時点t6までの1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が負であるとき、目標デューティDUTtarに対応する上アーム駆動期間Tud(上アーム目標駆動期間Tud_tarからデッドタイムdtを引いたもの)は、時点t2から時点t4までである。この期間において、降圧用の上アームスイッチング素子81が作動し、降圧動作をする。一方、時点t1から時点t2までのデッドタイムdt及び時点t4から時点t5までのデッドタイムdtにおいては、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも作動しないため、1次電流I1aは負の値からゼロアンペアに近づき、実質的に昇圧動作の一部と捉えることができる。
その結果、1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が負であるとき、理論デューティDUTtは、1スイッチング周期Tswにおいて時点t2〜t4の期間が占める割合、すなわち、スイッチング周期Tswにおいて上アーム目標駆動期間Tud_tarからデッドタイムdtを引いた差が占める割合{(Tud_tar―dt)/Tsw}×100[%]となる。また、上述の通り、目標デューティDUTtarは、「(Tud_tar/Tsw)×100」である。従って、デッドタイムdtを考慮し且つ理想的な状態であれば、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTは、「(dt/Tsw)×100」となる。
さらに、例えば、図5の1次電流I1cのように、時点t1から時点t6までの1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が負から正へ又は正から負へ変化するとき(1次電流I1がゼロアンペアを跨ぐとき)、目標デューティDUTtarに対応する上アーム駆動期間Tud(上アーム目標駆動期間Tud_tarからデッドタイムdtを引いたもの)は、時点t2から時点t4までである。この期間において、1次電流I1cの極性が正のとき(時点t2〜t3)、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも作動しないが、1次電流I1cが正の値からゼロアンペアに向かうため、実質的に降圧動作とみなすことができる。また、1次電流I1cの極性が負のとき(時点t3〜t4)、上アームスイッチング素子81が作動して降圧動作をする。また、時点t1から時点t2までのデッドタイムdtにおいては、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも作動せず、1次電流I1aは正の値からゼロアンペアに近づき、実質的に降圧動作の一部と捉えることができる。さらに時点t4から時点t5までのデッドタイムdtにおいては、上アームスイッチング素子81及び下アームスイッチング素子82のいずれも作動しないため、1次電流I1aは負の値からゼロアンペアに近づき、実質的に昇圧動作の一部と捉えることができる。
その結果、1次電流I1cのように1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1がゼロアンペアを跨ぐとき、理論デューティDUTtは、1スイッチング周期Tswにおいて時点t1〜t4の期間が占める割合、すなわち、スイッチング周期Tswにおいて上アーム目標駆動期間Tud_tarが占める割合(Tud_tar/Tsw)×100[%]となる。従って、デッドタイムdtを考慮し且つ理想的な状態であれば、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTは、ゼロとなる。
以上のように、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTは、1次電流I1の極性により変化する。本実施形態では、この点を考慮して差ΔDUTを用いた故障判定を行う。
図6には、1次電流I1と故障判定条件との関係が示されている。本実施形態では、各スイッチング周期Tswにおける1次電流I1のビーク値I1p[A]及びボトム値I1btm[A]と正の電流閾値THmax[A]及び負の電流閾値THmin[A]との関係に応じて3つの故障判定条件(故障判定条件A〜C)を用いる。正の電流閾値THmax及び負の電流閾値THminは、DC/DCコンバータ20の動作状態{降圧(回生)、昇圧(アシスト)、又はゼロアンペア跨ぎ}を判定できるような値に設定される。
図6の1次電流I1dのように、ピーク値I1peak及びボトム値I1btmのいずれも負の電流閾値THmin未満である場合(I1b、I1p<THmin)、故障判定条件Aを用いる。故障判定条件Aは、1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が負であるときに用いる条件であり、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTが、次の式(1)を満たさない場合、上アームユニットUU(上アームスイッチング素子81u〜81wのいずれか)が故障しているものと判定する。
{(dt/Tsw)×100}+THdut_min<ΔDUT<{(dt/Tsw)×100}+THdut_max ・・・(1)
上記式(1)において、THdut_min及びTHdut_maxは、故障判定すれ量[%]である。
図6の1次電流I1eのように、ピーク値I1peakが正の電流閾値THmaxと負の電流閾値THminの間にあるとき(THmin<I1p<THmax)、DC/DCコンバータ20の動作状態(降圧又はゼロアンペア跨ぎ)を判定することが困難であるため、故障判定条件を設定せず故障判定を行わない。
図6の1次電流I1fのように、ピーク値I1peakが正の電流閾値THmaxを超え(I1p>THmax)、且つボトム値I1btmが負の電流閾値THmin未満である場合(I1b<THmin)、故障判定条件Bを用いる。故障判定条件Bは、1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が正から負へ又は負から正へ変化するときに用いる条件であり、差ΔDUTが、次の式(2)を満たさない場合、上アームユニットUU(上アームスイッチング素子81u〜81wのいずれか)又は下アームユニットLU(下アームスイッチング素子82u〜82wのいずれか)が故障しているものと判定する。
THdut_min<ΔDUT<THdut_max ・・・(2)
図6の1次電流I1gのように、ボトム値I1btmが正の電流閾値THmaxと負の電流閾値THminの間にあるとき(THmin<I1b<THmax)、DC/DCコンバータ20の動作状態(昇圧又はゼロアンペア跨ぎ)を判定することが困難であるため、故障判定条件を設定せず故障判定を行わない。
図6の1次電流I1hのように、ピーク値I1peak及びボトム値I1btmのいずれも正の電流閾値THmaxを超える場合(I1b>THmax)、故障判定条件Cを用いる。故障判定条件Cは、1スイッチング周期Tsw全体において1次電流I1の極性が正であるときに用いる条件であり、目標デューティDUTtarと理論デューティDUTtとの差ΔDUTが、次の式(3)を満たさない場合、下アームユニットLU(下アームスイッチング素子82u〜82wのいずれか)が故障しているものと判定する。
{(―dt/Tsw)×100}+THdut_min<ΔDUT<{(―dt/Tsw)×100}+THdut_max ・・・(3)
図7には、本実施形態の故障検出部124において、上下アームスイッチング素子81、82の故障(動作異常)を検出するフローチャートが示されている。
ステップS1において、故障検出部124は、上下アームスイッチング素子81、82の動作異常(ゲート断線異常)が確定しているかどうかを判定する。具体的には、フラグFLGが「1」であるかどうかを判定する。フラグFLGは、「0」のとき、故障が確定していないことを示し、「1」のとき、故障が確定していることを示す。フラグFLGの初期値は「0」であり、後述するステップS11に行かない限り、「0」のままである。また、フラグFLGが、一旦、「1」に設定されると、図7に図示しない所定のリセット動作が行われるまで「1」のままである。
ステップS1においてフラグFLGが「1」であるとき(S1:Yes)、今回の処理を終了する。ステップS1においてフラグFLGが「0」であるとき(S1:No)、ステップS2において、故障検出部124は、演算部120から目標デューティDUTtarを入力する。続くステップS3において、故障検出部124は、1次電圧V1と2次電圧V2とに基づいて理論デューティDUTt{=(V1/V2)×100}を算出する。代わりに、演算部120で演算した理論デューティDUTtを入力してもよい。
ステップS4において、故障検出部124は、故障判定条件を設定する。上述のように、本実施形態では、1次電流I1に応じて複数の故障判定条件A〜Cのいずれかを設定するか、又は故障判定条件を設定しない(図6参照)。
図8には、故障判定条件を設定するステップ(図7のS4)の詳細に関するフローチャートが示されている。
ステップS21において、故障検出部124は、電流センサ101からの出力を用いて1次電流I1のピーク値I1peak及びボトム値I1btmを検出する。続くステップS22において、故障検出部124は、ピーク値I1peakが負の電流閾値THmin未満であるかどうかを判定する。ピーク値I1peakが負の電流閾値THmin未満である場合(S22:Yes)、ステップS23において、故障検出部124は、故障判定条件Aを選択する。ピーク値I1peakが負の電流閾値THmin以上である場合(S22:No)、ステップS24に進む。
ステップS24において、故障検出部124は、ピーク値I1peakが正の電流閾値THmax未満であるかどうかを判定する。ピーク値I1peakが正の電流閾値THmax未満である場合(S24:Yes)、ステップS25において、故障検出部124は、故障判定条件を設定せず、故障判定を禁止する。ピーク値I1peakが正の電流閾値THmax以上である場合(S24:No)、ステップS26に進む。
ステップS26において、故障検出部124は、ボトム値I1btmが負の電流閾値THmin未満であるかどうかを判定する。ボトム値I1btmが負の電流閾値THmin未満である場合(S26:Yes)、ステップS27において、故障検出部124は、故障判定条件Bを設定する。ボトム値I1btmが負の電流閾値THmin以上である場合(S26:No)、ステップS28に進む。
ステップS28において、故障検出部124は、ボトム値I1btmが正の電流閾値THmax未満であるかどうかを判定する。ボトム値I1btmが正の電流閾値THmax未満である場合(S28:Yes)、ステップS29において、故障検出部124は、故障判定条件を設定せず、故障判定を禁止する。ボトム値I1btmが正の電流閾値THmax以上である場合(S28:No)、ステップS30において、故障検出部124は、故障判定条件Cを選択する。
図7に戻り、ステップS5において、故障検出部124は、ステップS4で故障判定条件が設定されたかどうかを判定する。故障判定条件が設定されている場合(故障判定が許可されている場合)、ステップS6に進む。故障判定条件が設定されていない場合(故障判定が禁止されている場合)、ステップS8に進む。
ステップS6において、故障検出部124は、ステップS4で設定した故障判定条件を用いて故障判定を行う。例えば、故障判定条件Aが設定されている場合、差ΔDUTが上記式(1)を満たすかどうかを判定する。
ステップS7において、故障検出部124は、ステップS6の故障判定の結果、故障(動作異常)が発生しているかどうかを判定する。故障が発生していない場合(S7:No)、ステップS8において、故障検出部124は、図示しないタイマTMRの値をリセットする。故障が発生している場合(S7:Yes)、ステップS9において、故障検出部124は、タイマTMRの値を1増加させる。続くステップS10において、故障検出部124は、タイマTMRの値が、タイマ閾値THtmr以上であるかどうかを判定する。タイマ閾値THtmrは、故障の発生を確定するための閾値である。タイマTMRの値がタイマ閾値THtmr未満である場合(S10:No)、故障検出部124は、今回の処理を終了する。タイマTMRの値がタイマ閾値THtmr以上である場合(S10:Yes)、ステップS11において、故障検出部124は、故障の発生を確定し、フラグFLGを「0」から「1」に変更する。続くステップS12において、故障検出部124は、出力部122に対して故障信号Soを出力する(故障信号Soをハイレベルにする。)。故障信号Soは、上アームユニットUU(上アームスイッチング素子81u〜81wのいずれか)及び下アームユニットLU(下アームスイッチング素子82u〜82wのいずれか)における故障の発生を知らせる信号である。
本実施形態における故障信号Soは、上アームユニットUU及び下アームユニットLUのいずれかにおける故障の発生を知らせるのみであり、具体的に上アームユニットUU及び下アームユニットLUのいずれが故障したかまでを通知するものではない。しかし、ダイオード83、84が存在するため、1次電流I1の極性が正であるとき、故障を判定できるのは下アームユニットLUのみであり、1次電流I1の極性が負であるとき、故障を判定できるのは上アームユニットUUのみである。このため、例えば、上アームユニットUU及び下アームユニットLUのいずれかが故障したかに関する情報を故障信号Soに含ませてもよい。
故障検出部124からの故障信号Soを受信した出力部122は、上述した2相アーム交替駆動制御から同時駆動制御に移行する。図9の時点t11以降に示すように、同時駆動制御は、上アームユニットUUを構成する3つの上アームスイッチング素子81u〜81wに対して同時に駆動信号を出力し、下アームユニットLUを構成する3つの下アームスイッチング素子82u〜82wに対して同時に駆動信号を出力しながら同期スイッチングを行う制御である。なお、図9では、上アームスイッチング素子81uが故障し且つ降圧チョッパ制御を行っている状態を示している。但し、上述の通り、故障検出部124では、いずれの上アームスイッチング素子81(今回の場合、上アームスイッチング素子81u)が故障していることまでは特定しない。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の上アームスイッチング素子81(降圧用)及び複数の下アームスイッチング素子82(昇圧用)を用いる構成において、1つの上アームスイッチング素子81又は1つの下アームスイッチング素子82が故障したにもかかわらず、当該故障したスイッチング素子を含む上アームユニットUU又は下アームユニットLUが変圧動作を継続していても、当該故障の検出が可能である。また、電圧センサ91、92及び電流センサ101を別の目的で有する構成の場合、これらのセンサを流用することで、DC/DCコンバータ20全体の小型化及び省コスト化を図ることができる。
本実施形態の出力部122は、通常時において3相アーム交替駆動制御を行い、故障検出時において同時駆動制御を行う。これにより、故障した1つの上アームスイッチング素子81又は下アームスイッチング素子82の代わりに、その他の上アームスイッチング素子81又は下アームスイッチング素子82が変圧動作を行うため、変圧制御の安定性を維持することが可能となる。
3.変形例
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[搭載対象]
上記実施形態では、DC/DCコンバータ装置50を燃料電池車両10に搭載したが、これに限られず、別の対象に搭載してもよい。例えば、DC/DCコンバータ装置50を船舶や航空機等の移動体に用いることもできる。或いは、DC/DCコンバータ装置50を家庭用電力システムに適用してもよい。
[DC/DCコンバータ]
上記実施形態では、上アームスイッチング素子81u〜81w及び下アームスイッチング素子82u〜82wの数をそれぞれ3つとしたが、これに限られず、2つ又は4つ以上としてもよい。
[制御用駆動デューティ]
上記実施形態では、目標デューティDUTtarが直接的に示すものは、スイッチング周期Tswにおける上アームスイッチング素子81の駆動期間の割合であったが、これに限られず、スイッチング周期Tswにおける下アームスイッチング素子82の駆動期間の割合を直接的に示すものであってもよい。この場合、例えば、演算部120は、1スイッチング周期Tswで1次電流I1の極性が正のみであるとき、上記式(3)を用いて故障判定を行い、1スイッチング周期Tswで1次電流I1の極性が負のみであるとき、上記式(1)を用いて故障判定を行い、1スイッチング周期Tswで1次電流I1がゼロアンペアを跨ぐとき、上記式(2)を用いて故障判定を行うことができる。
[故障の検知]
上記実施形態では、故障(動作異常)が発生している部位を特定しなかったが、上アームユニットUU又は下アームユニットLUのいずれに故障が発生しているかを特定し、故障が発生している上アームユニットUU又は下アームユニットLUについてのみ同時駆動制御を行い、故障が発生していない上アームユニットUU又は下アームユニットLUについて3相アーム交替駆動制御を継続することもできる。
上記実施形態では、ピーク値I1peak及びボトム値I1btmのうちゼロアンペアに近い値を用いて故障判定条件を設定したが、これに限られない。例えば、ピーク値I1peak及びボトム値I1btmの中間値を用いて故障判定条件を設定してもよい。
この発明の一実施形態に係るDC/DCコンバータ装置を搭載した燃料電池車両の概略全体構成図である。 上記実施形態に係るDC/DCコンバータの詳細な構成を示す回路図である。 上記実施形態に係るコンバータ制御部の詳細な構成を示す回路図である。 上記実施形態における3相アーム交替駆動動作の説明に供されるタイムチャートである。 目標デューティと理論デューティとの関係を示す説明図である。 1次電流と故障判定条件との関係を示す説明図である。 上記実施形態において、DC/DCコンバータの故障を検知するフローチャートである。 上記実施形態において、異常判定条件を設定するフローチャートである。 上記実施形態において、降圧チョッパ制御で動作しているとき、故障が確定した場合の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
48…コンバータ制御部(制御部) 50…DC/DCコンバータ装置
81、81u、81v、81w…上アームスイッチング素子
82、82u、82v、82w…下アームスイッチング素子
91…電圧センサ(第1電圧センサ) 92…電圧センサ(第2電圧センサ)
101…電流センサ 120…演算部
122…出力部 124…故障検出部
dt…デッドタイム DUTt…理論デューティ
DUTtar…目標デューティ I1…1次電流
I1b…ボトム値 I1p…ピーク値
LU…下アームユニット(昇圧スイッチング部)
THmax…正の電流閾値 THmin…負の電流閾値
Tsw…スイッチング周期
UU…上アームユニット(降圧スイッチング部)
UH、VH、WH、UL、VL、WL…駆動信号
V1…1次電圧 V2…2次電圧
ΔDUT…目標デューティと理論デューティの差
1S…1次側 2S…2次側

Claims (3)

  1. 複数の昇圧用スイッチング素子を有する昇圧スイッチング部と、
    複数の降圧用スイッチング素子を有する降圧スイッチング部と、
    スイッチング周期毎にデッドタイムを挟んで前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部に対して交互に駆動信号を出力する制御部と、
    1次側の電圧を測定する第1電圧センサと、
    2次側の電圧を測定する第2電圧センサと、
    前記1次側の電流を測定する電流センサと、
    前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部の故障を検出する故障検出部と
    を備えるチョッパ型のDC/DCコンバータ装置であって、
    前記故障検出部は、
    1スイッチング周期における前記1次側の電流の極性に応じて故障判定条件を設定し、
    前記制御部で設定される制御用駆動デューティと、前記1次側の電圧及び前記2次側の電圧から求まる理論駆動デューティとを比較し、
    その比較結果と前記故障判定条件とに基づいて前記DC/DCコンバータ装置の故障を検出する
    ことを特徴とするDC/DCコンバータ装置。
  2. 請求項1記載のDC/DCコンバータ装置において、
    前記制御部は、
    複数の前記昇圧用スイッチング素子を交替してスイッチングさせると共に、複数の前記降圧用スイッチング素子を交替してスイッチングさせ、
    前記故障検出部が前記DC/DCコンバータ装置の故障を検出したとき、複数の前記昇圧用スイッチング素子を同時にスイッチングさせると共に、複数の前記降圧用スイッチング素子を同時にスイッチングさせる
    ことを特徴とするDC/DCコンバータ装置。
  3. 請求項1又は2記載のDC/DCコンバータ装置において、
    前記制御部は、
    前記降圧用スイッチング素子の制御用駆動デューティを演算する演算部と、
    制御用駆動デューティに対応する期間から前記デッドタイムを差し引いて前記降圧用スイッチング素子の少なくとも1つに前記駆動信号を出力すると共に、前記スイッチング周期から前記制御用駆動デューティに対応する期間及び前記デッドタイムを差し引いて前記昇圧用スイッチング素子の少なくとも1つに前記駆動信号を出力する出力部と
    を有し、
    前記故障検出部は、
    前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、前記1次側から前記2次側に流れる正のみであるとき、前記1次側の電圧を前記2次側の電圧で割った第1の商と、前記デッドタイムを前記スイッチング周期で割った第2の商とを演算し、前記第1の商から前記第2の商を差し引いた差と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記昇圧スイッチング部の故障を検出し、
    前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、前記2次側から前記1次側に流れる負のみであるとき、前記第1の商及び前記第2の商を演算し、前記第1の商に前記第2の商を加えた和と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記降圧スイッチング部の故障を検出し、
    前記1次側の電流が、1スイッチング周期で、ゼロアンペアを跨ぐとき、前記第1の商と前記制御用駆動デューティとの偏差により前記昇圧スイッチング部及び前記降圧スイッチング部の組合せの故障を検出する
    ことを特徴とするDC/DCコンバータ装置。
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