JP5061926B2 - 電子音楽装置及び演奏データ編集表示プログラム - Google Patents

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この発明は、複数のトラックから成り夫々に楽器の演奏イベントが含まれる演奏データをトラック毎に編集可能に表示する演奏データ編集表示システムに関する。
従来より、演奏データをトラック毎に編集可能に表示する装置が知られており、例えば、特許文献1には、演奏データのドラムパートを構成する複数の楽器について、ドラム譜を用いて各楽器の発音イベントを表示し、編集する技術が開示されている。
特開平11−344975号公報(特に図10)
しかしながら、従来技術では、ドラムパート即ちドラムキットを構成し得る全ての楽器を同時に表示しようとすると、表示量が多すぎて一画面では表示しきれず見にくい、現在入力しようとしている楽器がどれかわかりにくい、といった不都合があり、特に、表示器の小さい電子楽器ではこのような不都合が顕著に現われる。これに対して、編集中のトラックのみを表示したり、編集中のイベントのみを表示するものもあるが、それでは他のトラックとの関係がわかりにくいという不都合がある。
この発明は、このような不都合に鑑み、現在編集中の楽器と他の楽器との関連を確認しながら演奏データを編集することができる演奏データ編集表示システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、夫々に楽器が1つずつ割り当てられ、発音タイミングを含む複数のイベントを含み、同時に再生することのできる複数のトラックから成る演奏データを編集する電子音楽装置であって、複数のトラックのうちの特定のトラックを指定するトラック指定手段(S1,S5)と、複数のトラックを1つ以上のグループに分けるグループ分け手段(S4,S10)と、グループ分け手段により同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントを時間軸を合わせて重畳し、重畳されたイベントとトラック指定手段により指定されたトラックのイベントとを時間軸を揃えて並列表示する表示手段(S9,S11)とトラック指定手段により指定されたトラックのイベントを編集する編集手段(S3)とを具備する電子音楽装置〔請求項1〕が提供され、夫々に楽器が1つずつ割り当てられ、発音タイミングを含む複数のイベントを含み、同時に再生することのできる複数のトラックから成る演奏データを編集する電子音楽装置として機能するコンピュータに、複数のトラックのうちの特定のトラックを指定するトラック指定ステップ(S1,S5)と、複数のトラックを1つ以上のグループに分けるグループ分けステップ(S4,S10)と、グループ分けステップで同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントを時間軸を合わせて重畳し、重畳されたイベントとトラック指定ステップで指定されたトラックのイベントとを時間軸を揃えて並列表示する表示ステップ(S9,S11)と、トラック指定ステップで指定されたトラックのイベントを編集する編集ステップ(S3)とから成る手順を実行させる演奏データ編集表示プログラム〔請求項3〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号、用語、箇所等を表わし、以下においても同様である。
この発明による電子音楽装置において、グループ分け手段(S4,S10)は、表示されるグループ数を変更するグループ数変更手段(S4)と、グループ数変更手段により変更されたグループ数に応じてグループ分けを変更するグループ分け変更手段(S10)とを備える〔請求項2〕ように構成することができる。
この発明の主たる特徴による演奏データ編集表示システムでは(請求項1,3)、夫々に楽器が1つずつ割り当てられ、発音タイミングを含む複数のイベントを含み、同時に再生することのできる複数のトラックから構成される演奏データを編集する際に、演奏データを構成する複数のトラックのうちの特定のトラックが指定され(S1,S5)、複数のトラックが1つ以上のグループに分けられる(S4,S10)。次いで、同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントが時間軸を合わせて重ねられ、重ねられたイベントと指定されたトラックのイベントとが時間軸を揃えて並列表示される(S9,S11)。そして、指定されたトラックのイベントを編集する(S3)。つまり、指定された編集トラック表示と複数のトラックをグループにまとめたグループ表示とを行うように構成されているので、ユーザは、編集中の楽器について楽器の全体乃至他の楽器と見比べながら編集操作をすることができる。
従って、この発明によれば、複数のトラックから構成される演奏データについて、現在編集入力しようとしている楽器トラックと、複数の楽器トラックをグルーピングした1以上の楽器グループとを並列表示することによって、現在編集されている楽器と他の楽器との関連を確認しながら演奏データを編集することができる。
また、この発明による電子音楽装置においては、グループ分けの際、表示されるグループ数を変更すると(S4)、変更されたグループ数に応じてグループ分けを変更する(S10)ことにより(請求項2)、編集トラック表示に対して見比べるグループ表示を任意に変更することができる。
〔システムの概要〕
この発明の一実施例による演奏データ編集表示システムの機能が組み込まれる電子音楽装置は、演奏データ編集表示処理を含む音楽情報処理機能を有する一種のコンピュータであり、電子楽器のように演奏操作部及び楽音信号生成部を備える音楽専用機器や所定の音楽情報処理機能を有するパーソナルコンピュータ(PC)等の汎用の情報処理装置が用いられる。図1は、この発明の一実施例による演奏データ編集表示システムが構築される電子音楽装置のハードウエア構成ブロック図を示す。
この電子音楽装置は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、演奏操作検出回路5、設定操作検出回路6、表示回路7、音源回路8、効果回路9、MIDIインターフェース(I/F)10、通信インターフェース(I/F)11などを備え、これらの要素1〜11はバス12を介して互いに接続される。
CPU1は、RAM2及びROM3と共にデータ処理部を構成し、所定の制御プログラムに従い、タイマ13によるクロックを利用して演奏データ編集表示処理を含む種々の音楽情報処理を実行する。RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられ、ROM3には、これらの処理を実行するために必要な各種制御プログラムや制御データ、MIDI形式の演奏データ等が予め記憶される。
外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)や、フラッシュメモリのような書換え可能な不揮発性の半導体メモリ、などの内蔵記憶媒体の外に、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、スマートメディア(登録商標)等の小型メモリカード、等々、種々の可搬性の外部記録媒体を含み、制御プログラムや制御データ、演奏データ等を含む任意のデータを任意の外部記憶装置4に記憶することができる。このような制御データには、例えば、楽器トラック指定鍵テーブル、楽器トラック順位テーブル、トラック・グループ対照テーブル等がある。
演奏操作検出回路5は、鍵盤などの演奏操作子14の操作を検出し、演奏時には演奏操作に対応する演奏データをデータ処理部に導入し、演奏データ編集時には、楽器指定操作に対応する楽器(トラック)指定情報をデータ処理部に導入することができる。また、設定操作検出回路6は、文字・記号キー等の機械的な設定操作子(図示せず)やタッチパネル15の設定操作部に対する操作内容を検出し、これに対応する各種設定情報をデータ処理部に導入する。表示回路7は、各種インジケータ(図示せず)やタッチパネル15の画面表示部〔LCD等のディスプレイ(表示器)〕の点灯/表示内容をCPU1からの指令に従って制御し、各種操作に対する表示援助を行う。なお、タッチパネルではなく、画面表示部(表示器)と設定操作部(設定操作子)が別々になっていてもよい。
音源回路8は、DSPを有する効果回路9と共に楽音信号生成部を構成し、演奏操作子14の演奏操作に基づく演奏データや記憶手段3、4等からの演奏データに基づいて、楽音波形を表わすオーディオ形式の楽音信号を生成する。効果回路9に接続されたサウンドシステム16は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、効果回路9からの楽音信号に基づく楽音を発生する。
MIDII/F10には、この電子音楽装置と同様にMIDI音楽情報処理機能を有する外部MIDI機器50が接続され、MIDII/F10を通じてこの電子音楽装置と外部MIDI機器50との間でMIDI演奏データを授受することができる。通信I/F11には、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)などの通信ネットワーク60が接続され、外部のサーバコンピュータ70等から制御プログラムや演奏データをダウンロードし外部記憶装置4に保存してこの電子音楽装置で利用することができる。
〔演奏データ編集表示画面〕
この発明の一実施例による電子音楽装置は、モード切替操作により動作モードを演奏データ編集表示モードとすることにより演奏データ編集表示システムとして機能し、演奏データ編集表示プログラムに従って、「ドラムパターン編集表示処理」と呼ばれる演奏データ編集表示処理を実行することができる。この処理では、ディスプレイ(タッチパネル15の画面表示部)の編集画面に、ドラムキットパートの演奏データを構成する複数の楽器トラックについてイベント表示を行い、その際、編集対象として選択されている楽器トラックを表示すると共に、当該パートを構成する複数の楽器トラックをグルーピングし楽器グループとして表示する。図2は、この発明の一実施例による編集画面の表示例を示す。
図2(1)、(2)の画面A、Bは、それぞれ、ドラムキットを構成する複数の楽器トラックを4種類(グループ数4)及び1種類(グループ数1)にグルーピングした場合に表示される編集画面の一例を示している。この画面例では、最上段の左側にパート名欄が設けられ、現在選択されている「メインドラム」パートに適用されるドラムキットの名称(ニックネーム):「スタンダードキット1」が表示され、その右側に、現在編集対象として選択されている楽器トラックの名称:「ハンドクラップ」(手拍子)が、指定鍵を表わす「D♯1」と共に表示されている。
各画面下部の左側には、複数のパート指定ボタンが上下方向に配列表示され、何れかのボタンを操作すると、当該ボタンが点灯されると共に、演奏データの対応するパートが指定され、指定されたパートに適用されるデータ名が画面最上段左側のパート名欄に表示される。この例では、「メインドラム」及び「アドドラム」を含むドラムキットのパート(打楽器パート)や、「コード1」及び「コード2」を含むコード進行のパートなど、伴奏パートの演奏データを指定することができ、現在、「メインドラム」ボタンがユーザ操作により点灯され、メインドラムパートが指定され、指定されたメインドラムパートに「スタンダードキット1」の演奏データが適用されている状態を表わしている。
この電子音楽装置では、リズムパターンを鳴らすとき、「メインドラム」、「アドドラム」、「コード1」及び「コード2」という4つのパートを同時に鳴らすことができ、各パートには、「キット」と呼ばれる楽器の組合せが1つ割り当てられる。例えば、「メインドラム」パート及び「アドドラム」パートの夫々には、予め定められた複数のキット:「スタンダードキット1」、「スタンダードキット2」、…から選択されたキットが1つ割り当てられ、「コード1」パートと「コード2」パートの夫々には、予め定められた複数のキット:「ブラスセクション1」、「ブラスセクション2」、…から選択されたキットが1つ割り当てられる。また、キットは、複数の楽器音からなり、例えば、「スタンダードキット1」では、後述するように、キック、サイドスティック、…などで構成されており、「スタンダードキット2」は、また、別の楽器音で構成されている。
操作としては、まず、パート指定ボタンを押す操作によって、編集対象とするパートを選択する。図示の例では、「メインドラム」の操作で、編集対象が「メインドラム」パートとして選択され、「メインドラム」パートに割り当てられているキットである「スタンダードキット1」が操作可能に表示される。次に、「スタンダードキット1」の表示箇所を押すと、「メインドラム」パートに割り当てられるキットを変更するための画面が表示され、キットを変更することができる。
画面上部の主表示エリアには、現在選択されているドラムキットの演奏データについて、楽器グループの発音イベントと編集対象の楽器トラックの発音イベントが時間軸を合わせて所定の時間的範囲にわたり並べて表示される。この画面例では、表示範囲は1小節であり、主表示エリアには1小節分の演奏データの発音イベントが表示され、これは同エリアの上端左側に表示された「1Bar」という時間範囲表記により確認することができる。また、この表示範囲には、「カレントポジション」と呼ばれる現在の編集箇所が含まれ、カレントポジションは、この画面例では、画面上部に表示された「01:01:000」のように数値で表わされる。
なお、或るドラムキットが選択された当初は、デフォルト設定に従って、このドラムキットの演奏データにおける第1順位の楽器トラックが編集対象とされ、この演奏データの冒頭における所定時間的範囲のイベントが表示され、この表示範囲の先頭位置にカレントポジションが設定される。また、当初表示される楽器グループの数も、デフォルト設定に従って指定され、例えば、当該ドラムキットで最大或いは最少の数とすることができる。
画面Aでは、主表示エリアには、上から順に、グループ数4が指定された場合における4つの楽器グループ名:「シンバル/ハイハット」、「スネア」、「バスドラム」及び「その他」と、選択中の楽器トラック名:「ハンドクラップ」とが左側に表示され、その右側に、各名称に対応してそれぞれ発音イベント列が表示される。また、画面Bの主表示エリアには、グループ数1が指定された場合における唯一の楽器グループ名:「その他」と、選択中の楽器トラック名:「ハンドクラップ」とが左側に表示され、その右側に、各名称に対応してそれぞれ発音イベント列が表示される。
主表示エリアに表示される演奏データの発音イベントは、各時間軸(横軸)上の所定タイミング位置に所定のマーク(●印)で表示される。この場合、楽器グループについては、同一楽器グループに属する複数の楽器トラックの発音イベントが時間軸を揃えて重ねられる。従って、同一グループ内の楽器トラックに同一タイミングで複数のイベントが存在するときは、単数イベント(同一タイミングでイベントが重ならない)のときとは表示態様を異ならせて、情報量を増やすことが好ましい。また、選択中の楽器トラックについても、楽器グループとはイベントの表示態様を異ならせて現在データ入力中或いは更に入力可能であることを表わしたり、音符の強弱に応じて表示態様を異ならせるなど、情報量を増やすことが好ましい。この画面例では、楽器グループについては、画面Aの「シンバル/ハイハット」グループや画面Bの「その他」グループのように、同一タイミングで複数のイベントがあると二重丸のマーク(◎印)に変更し、選択中の楽器トラックについては楽器グループとは色を変えているだけであるが、これに限らず、他の形状や模様、輝度(明度)等、種々の表示態様を採用することができる。
主表示エリアの右側には、「増やす」及び「減らす」ボタンから成る「グループ数」変更操作部が表示され、「増やす」ボタンを操作すると、外部記憶装置4に用意されたトラック・グループ対照テーブルに従って、主表示エリアに表示される楽器グループの数が、予め定められたグループ数のうち次に多いグループ数に変更指定され、「減らす」ボタンを操作すると、トラック・グループ対照テーブルに従って、楽器グループの数が次に少ないグループ数に変更指定される。設定可能な楽器グループの数については、「スタンダードキット1」の場合は、後述するように、グループ数1〜4の範囲で連続的に変更することができるが、飛び飛びの値でもよい。また、タッチパネル15の画面表示部を構成するLCDの表示規模(サイズ)に応じて楽器グループ数の最大値を増減することができる。従って、極端な例を揚げると、LCDサイズが特に小さい電子楽器では、グループ数変更機能をなくし、現在選択中の楽器トラックと「その他」グループとの2つに分けてイベントを表示するように構成することもできる。
主表示エリアの下部には、主として、選択中の楽器トラックについてイベントの挿入や削除を行うための種々の操作ボタンが表示される。例えば、イベントの挿入(音符入力)や削除(休符入力)が行われるカレントポジションを移動するための音符及びクオンタイズ移動操作子、入力しようとする音符の長さを指定するためのゲートタイム指定操作子、所定の強弱を指定しつつ音符を入力してイベントを挿入するための強弱音符入力操作子、イベントを削除するための休符入力操作子などの操作ボタンがある。また、ユーザによるカレントポジション移動操作によりカレントポジションが移動して、主表示エリアに現在表示されている時間的範囲(1小節分)から外れると、移動後のカレントポジションが存在する時間的範囲の演奏データが主表示エリアに表示される。
ここで、カレントポジションの移動について説明すると、最下段の「クオンタイズ<」ボタン(左方向クオンタイズ移動操作子)或いは「クオンタイズ>」ボタン(右方向クオンタイズ移動操作子)を押す度に、カレントポジションは左或いは右に所定幅だけ移動する。この移動幅は、主表示エリア下部の表記の:「−クオンタイズ−」の下に並べられた「音符」ボタンの中から選択された所望のボタンを押すことにより決まる。例えば、図示のように、「四分音符」ボタンが選択されているときに、「クオンタイズ>」ボタンを押すと、カレントポジションは四分音符ひとつ分だけ進んで、カレントポジションの表示も図示の「01:01:000」から「01:02:000」に変更される。
同下部最下段の左側に配置されている「次の楽器」ボタンは、編集対象とする楽器トラックを順次指定するのに用いられる。つまり、「次の楽器」ボタンを操作すると、現在選択されているドラムキット(「スタンダードキット1」)を構成する楽器について、外部記憶装置4に用意された楽器トラック順位テーブルにより予め定められた順位に従って、現在選択中の楽器の次の順位の楽器を編集対象とすることができる。なお、各ドラムキットにおいて編集対象とする楽器トラックは、外部記憶装置4に用意された楽器トラック指定鍵テーブルにより所定の音名に対応付けられており、演奏データ編集表示モードでは、鍵盤14の所定音名の鍵(指定鍵と呼ばれる)を操作することにより、楽器トラック指定鍵テーブルに従って、操作鍵の音名に対応する楽器を編集対象に指定することができる。
以上のように、この発明の一実施例による演奏データ編集表示システムでは、ドラムキット等の演奏データを構成する複数のトラックについて、編集対象指定操作(「次の楽器」ボタン又は指定鍵の操作)に応じて編集トラック(例えば、「ハンドクラップ」)を指定することができ、グループ数指定操作(「グループ数」変更ボタンの操作)に応じて1つ以上のグループに分けることができる(例えば、4グループが指定された場合、「シンバル/ハイハット」、「スネア」、「バスドラム」及び「その他」グループに分けられ、1グループ指定の場合は「その他」グループに分けられる)。編集トラックが指定されグループ分けが行われると、同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントは時間軸を合わせて重畳され、重畳されたグループ毎のイベントと指定された編集トラックのイベントが時間軸を揃えて並列表示される。そして、ユーザが編集トラック表示による編集中の楽器データについてグループ表示による他の楽器のデータと見比べながら編集操作を行うことにより、編集トラックのイベントが編集される。
〔楽器トラックのグループ分け〕
この発明の一実施例による演奏データ編集表示システムでは、図2のような編集画面を利用して、ドラムキットパートの演奏データのように同時に再生可能な複数のトラックで構成される演奏データが編集される。ここで、演奏データを構成する夫々のトラックは、「楽器トラック」と呼ばれ、楽器が1つずつ割り当てられており、夫々の楽器について発音タイミングを含む複数のイベントが記述される。或る楽器トラックを編集する際は、他の楽器トラックは1以上のグループに分けられて楽器グループとされ、楽器グループのイベント表示に並行して編集対象の楽器トラックのイベントが編集可能に表示される。図3は、この発明の一実施例による楽器トラックのグループ分けの例を示す。
この電子音楽装置の外部記憶装置4には、予め、各ドラムキットに対応して作成した演奏データが記憶されており、所望のドラムキットの演奏データを、編集のためにRAM2に読み出し、タッチパネル15の画面表示部に表示して編集し、編集後の演奏データを再び外部記憶装置4に記憶することができる。また、これに対応して、ドラムキット毎に、上述した楽器トラック順位テーブルや楽器トラック指定鍵テーブルが記憶されると共に、トラック・グループ対照テーブルが記憶されている。
トラック・グループ対照テーブルは、各ドラムキットを構成する楽器トラックを所定のルールに従って1以上のグループに分けた場合に各楽器トラックがどの楽器グループに所属するかを示し、各楽器トラックを特定する楽器トラック情報(例えば、楽器トラックの名称)に対応して、所属する楽器グループを特定するグループ情報(例えば、楽器グループの名称)を記述したものである。ここで、所定のルールとは、構造的に似ている楽器同士をまとめるとか、実際の演奏操作をする際の配置が近いもの同士をまとめるといったものであり、メーカは、予め、このルールに基づいてトラック・グループ対照テーブルを作りROMに格納する。なお、楽器トラック情報及びグループ情報は、編集画面の主表示エリアの右側に表示される各イベント列について同エリア左側から編集トラック及び楽器グループを示すのに利用することができる。
図3のグループ分け例は、このトラック・グループ対照テーブルから、図2の「スタンダードキット1」を構成する8つの楽器トラックに対応するグループ情報(楽器グループ名:「バスドラム」〜「その他」)を抽出し、各楽器トラックを編集対象に指定する指定鍵を当該楽器トラック情報(楽器トラック名:「キック」〜「フロアタムL」)に付加して表わしたものであり、「スタンダードキット1」についてグループ数1〜4でグループ分けを行った場合に各楽器トラックが所属する楽器グループを示している。
図3から分かるように、「スタンダードキット1」についてグループ分けをした場合、グループ数4では、全ての楽器が、「シンバル/ハイハット」、「スネア」、「バスドラム」及び「その他」の4つのグループの何れかに分類される。また、グループ数3では、全楽器が、「シンバル/ハイハット」、「スネア/バスドラム」及び「その他」の3グループのどれかに分類され、グループ数2では、「シンバル/ハイハット/スネア/バスドラム」及び「その他」の2グループに分類される。そして、グループ数1では、全ての楽器が「その他」グループに分類される。
〔処理フロー例〕
図4は、この発明の一実施例による演奏データ編集表示処理を表わすフローチャートを示す。この演奏データ編集表示処理は、「ドラムパターン編集表示処理」と呼ばれ、電子音楽装置の動作モードを演奏データ編集表示モードにし、「メインドラム」或いは「アドドラム」ボタンを操作してドラムパターン編集表示に遷移したところから開始する。最初のステップS1では、初期設定を行い、演奏データやその編集対象の楽器トラック、表示される楽器グループの数、カレントポジション、イベント入力条件などを、デフォルトに従って、予め定められた初期値に設定する。次いで、ユーザ操作に応じてステップS2〜S6の処理を順次行い、対応するユーザ操作がなければそのステップをスルーする。
すなわち、ステップS2では、ユーザによるカレントポジション移動操作があると、この操作に応じてカレントポジションを移動させ、ステップS3では、ユーザによるイベント挿入操作或いはイベント削除操作があると、この操作に応じて、編集対象に指定されている楽器トラックのカレントポジションにイベントの挿入及び削除をし、ステップS4では、ユーザによるグループ数変更操作があると、この操作に応じて、トラック・グループ対照テーブルに従って表示グループ数を変更する。
また、ステップS5では、編集対象指定操作があると、この操作に応じて編集対象楽器を変更する。例えば、鍵盤の押鍵による編集対象指定操作があった場合は、現在選択されているドラムキットの楽器トラック指定鍵テーブルを参照し、押鍵ノート番号から編集対象の楽器トラックを指定する。或いは、タッチパネル15上の「次の楽器」ボタン操作による編集対象指定操作があった場合は、現在選択されているドラムキットの楽器トラック順位テーブルを参照し、次の順位の楽器トラックを編集対象に指定する。
さらに、ステップS6では、ドラムキット変更操作があると、この操作に応じて、編集すべきドラムキットを変更し、編集対象楽器を初期値にする。つまり、編集すべき演奏データとして変更後のドラムキットの演奏データを選択し、このドラムキットにおける楽器トラック順位テーブルを参照し、このテーブルが指示する第1順位の楽器トラックを編集対象に設定する。
ステップS2〜S6の後は、ステップS7にて、表示更新が必要か否かを判定する。ここで、ステップS1の初期設定により表示更新が必要であると判定したとき、或いは、ステップS2〜S6の何れかの処理を行った結果、表示更新が必要であると判定したときは(S7=YES)、ステップS8〜S12の表示処理を行う。
まず、ステップS8では、カレントポジションに基づいて、編集画面の主表示エリアに表示される時間的範囲を特定する。例えば、ステップS2でのカレントポジション移動処理により変更されたカレントポジションが、編集画面の主表示エリアに現在表示されている所定時間(1小節)分の時間的範囲から逸脱する場合は、変更後のカレントポジションを含む所定の時間的範囲を主表示エリアに表示すべき演奏データの範囲に決定する。次いで、ステップS9において、現在選択されているドラムキットの演奏データから、表示すべき範囲に決定された時間的範囲に含まれ、編集対象の楽器トラックに該当するイベントを抽出し、主表示エリアに表示する。ステップS9の編集対象トラック表示処理の後は、ステップS10〜S12の楽器グループ表示処理に進む。
まず、ステップS10では、当該ドラムキットのトラック・グループ対照テーブルを参照し、ステップS3の表示グループ数変更処理により変更された表示グループ数に基づいて、表示処理すべき楽器グループに属する楽器トラックを順に決める。次いで、ステップS11では、現在選択されているドラムキットの演奏データから、ステップS8で表示範囲に決定された時間的範囲に含まれ、表示処理すべき楽器グループに該当すると決められた楽器トラックのイベントを抽出し、時間軸を合わせてこれらのイベントを重畳するイベント重畳処理を行い、この処理で重畳されたイベントを楽器グループの演奏データとして表示する。ただし、編集対象に指定されている楽器トラックのイベントについては、ステップS10,S11における楽器グループ表示処理の対象から除外される。そして、ステップS11の処理の後は、ステップS12に進んで、表示すべき全ての楽器グループについて楽器グループ表示処理をし終えたか否かを判定し、処理すべき楽器グループが残っているときは(S12=NO)、ステップS10に戻って、全ての楽器グループについて処理をし終えるまで、ステップS10〜S12の楽器グループ表示処理を繰り返す。
ステップS7で表示更新は必要でないと判定したとき(S7=NO)、或いは、ステップS12で表示すべき全ての楽器グループについて楽器グループ表示処理をし終えたと判定したときは(S12=YES)、ステップS13で、ドラムパターン編集表示の終了操作がなされたか否かを判定する。ここで、終了操作がなされていないと判定したきは(S13=NO)、ステップS2に戻り、終了操作がなされない間は、上述したステップS2〜S13の処理を繰り返す。そして、終了操作がなされると(S13=YES)、このドラムパターン編集表示処理を終了する。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施の形態について詳述したが、これは単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では予めグループ分けが設定されたテーブルを用いたが、ユーザがグループ分けを設定することができるようにしてもよい。
実施例では、編集中の楽器トラックを楽器グループの表示から抜くようにしたが、グループ表示内に残しておいてもよい。つまり、編集中の楽器トラックが属する楽器グループのイベント表示については、実施例では、編集中の楽器トラックのイベントを除外し、他の楽器と見比べるようにしたが、編集中の楽器トラックのイベントをも含めて重畳したものをグループ表示とし、楽器全体と見比べるようにしてもよい。
編集画面の主表示エリアに表示されるイベントの表現については、ゲートタイム(ノートオンからノートオフまで)によってマーカーの長さを変えるようにしてもよい。例えばギロ音色やスネアロール音色などで効果的である。
楽器グループの表示については、複数トラックが重なって表示されるため、同一タイミングに或いは時間的に近接して複数イベントが有る場合は、重なっている色を変えるなど態様を変えるようにしてもよい。
実施例では、表示枠が固定された主表示エリア内で楽器グループ数を増減するようにしたが、主表示エリアの表示領域を広げたり、別のウィンドウで楽器グループや編集対象トラックを表示したりしてもよい。
実施例ではステップ記録で演奏データの編集を行う例を挙げたが、リアルタイム記録で実施してもよい。
実施例ではドラム譜を用いて楽器グループや編集対象トラックを表示するようにしたが、五線譜を用い、複数の楽器トラックをまとめた大譜表に、編集対象に指定された楽器トラックの一段譜表を並べて編集するようにしてもよい。
この発明の一実施例による演奏データ編集表示システムが構築される電子音楽装置のハードウエア構成ブロック図を示す。 この発明の一実施例による編集画面の表示例を表わす図である。 この発明の一実施例による楽器のグループ分けの例を表わす図である。 この発明の一実施例による演奏データ(ドラムパターン)編集表示処理の例を表わすフローチャートである。
符号の説明
4 各種テーブルを記憶する外部記憶装置、
14 指定鍵から楽器トラックの指定が可能な演奏操作子、
15 編集画面を表示し各種指定操作が可能な操作子を搭載し得るタッチパネル。

Claims (3)

  1. 夫々に楽器が1つずつ割り当てられ、発音タイミングを含む複数のイベントを含み、同時に再生することのできる複数のトラックから成る演奏データを編集する電子音楽装置であって、
    複数のトラックのうちの特定のトラックを指定するトラック指定手段と、
    複数のトラックを1つ以上のグループに分けるグループ分け手段と、
    グループ分け手段により同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントを時間軸を合わせて重畳し、重畳されたイベントとトラック指定手段により指定されたトラックのイベントとを時間軸を揃えて並列表示する表示手段と、
    トラック指定手段により指定されたトラックのイベントを編集する編集手段と
    を具備することを特徴とする電子音楽装置。
  2. 前記グループ分け手段は、
    表示されるグループ数を変更するグループ数変更手段と、
    グループ数変更手段により変更されたグループ数に応じてグループ分けを変更するグループ分け変更手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子音楽装置。
  3. 夫々に楽器が1つずつ割り当てられ、発音タイミングを含む複数のイベントを含み、同時に再生することのできる複数のトラックから成る演奏データを編集する電子音楽装置として機能するコンピュータに、
    複数のトラックのうちの特定のトラックを指定するトラック指定ステップと、
    複数のトラックを1つ以上のグループに分けるグループ分けステップと、
    グループ分けステップで同じグループに分けられたトラックに含まれるイベントを時間軸を合わせて重畳し、重畳されたイベントとトラック指定ステップで指定されたトラックのイベントとを時間軸を揃えて並列表示する表示ステップと、
    トラック指定ステップで指定されたトラックのイベントを編集する編集ステップと
    から成る手順を実行させる演奏データ編集表示プログラム。
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