JP5059449B2 - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、異なる厚さで使用するチップが混在して形成されたウェーハから、所望厚さのチップを個片化して得るウェーハの加工方法に関する。
半導体チップは、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの表面に同一品種のものが多数形成され、ウェーハをチップごとに分割して個片化することにより得られる。半導体チップは1つ1つがパッケージングされて製品化されるが、例えばコンピュータの演算処理デバイスであるMPU(Micro Processing Unit)用のチップなどは、1枚のウェーハ内に同一品種のチップを形成した後に、各チップの製品性能を検査し、その結果に応じて異なる最終製品向けに選別している。ところが製品によってパッケージの厚さが異なる場合があり、その場合には、チップの厚さもパッケージ厚さに応じたものとされ、したがって、1つのウェーハ内に使用時の厚さが異なるチップが混在している。また、1枚のウェーハ内に異なるタイプのチップを形成する場合もあり、この場合には、当然タイプごとにパッケージ厚さが異なるためチップ厚さもタイプごとに異なり、したがってこの場合もウェーハ内に目標厚さが異なるチップが混在するということになる。
このように目標厚さが異なるチップが混在するウェーハから目標厚さのチップを得るには、まずウェーハを分割して複数のチップに個片化し、それらチップ1つ1つに対して裏面研削を行う方法がある。また、ウェーハを複数のチップに個片化して同一目標厚さのグループに分け、グループごとに複数のチップの裏面を一括して研削する技術も知られている(特許文献1参照)。
特開2002−75941公報
ところが、ウェーハから個片化して得た多数のチップを目標厚さごとに選別して同一目標厚さのグループに分けたり、それらチップを1つずつ研削装置にセットする作業は手間がかかって非効率的であり、これは、近年のチップの短小化および量産化に伴い、小さければ小さいほど顕著であるといった面がある。
よって本発明は、目標厚さの異なるチップが混在するウェーハから目標厚さのチップを効率的に得ることができるウェーハの加工方法を提供することを目的としている。
本発明のウェーハの加工方法は、表面に形成された複数のチップが切断予定ラインによって区画されているウェーハから、各チップを異なる厚さグループに分けながら薄化して個片化するウェーハの加工方法であって、ウェーハの各チップを検査装置により検査してチップごとの検査データを取得する検査データ取得工程と、検査後のウェーハの切断予定ラインに、得るべきチップの最大厚さを超える深さの溝を形成するか、もしくは該切断予定ラインを切断する溝形成工程と、該溝形成工程を経たウェーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着工程と、保護テープが貼着されたウェーハの保護テープ側を吸着テーブルに吸着し、かつ裏面側が露出する状態に保持するウェーハ保持工程と、吸着テーブルに保持したウェーハの露出する裏面を研削して、該ウェーハをチップの最大厚さの第1の目標厚さまで薄化する第1薄化工程と、検査データ取得工程で取得した検査データに基づき、ウェーハの中から、第1の目標厚さで使用されるチップを選択して当該チップを吸着テーブルからピックアップする第1ピックアップ工程と、該第1ピックアップ工程を経たウェーハの裏面を引き続き研削して、該ウェーハをチップの2番目の厚さの第2の目標厚さまで薄化する第2薄化工程と、検査データ取得工程で取得した検査データに基づき、ウェーハの中から、第2の目標厚さで使用されるチップを選択して当該チップを吸着テーブルからピックアップする第2ピックアップ工程とを少なくとも備えることを特徴としている。
上記方法では、検査データ取得工程で各チップが検査され、検査データに基づき、各チップが、使用時の厚さである目標厚さが少なくとも第1の目標厚さと第2の目標厚さの2種類に選別される。次いで、チップの最大厚さ(これは第1の目標厚さに相当する)を超える深さの溝を切断予定ラインに形成するか、もしくはウェーハの切断予定ラインを完全に切断する溝形成工程を行う。この後、ウェーハの表面に保護テープを貼着する。次の第1薄化工程ではウェーハ裏面を研削して第1の厚さまでウェーハを薄化する。切断予定ラインに溝を形成した場合には、この時点でその溝は表出し、全てのチップが保護テープで連結した状態で個片化される。切断予定ラインを完全に切断した場合には、その時点でチップは個片化している。
この第1薄化工程でウェーハは第1の目標厚さまで薄化され、したがって第1の目標厚さのチップはその目標厚さに到達したことになる。そのチップは、次の第1ピックアップ工程で吸着テーブルからピックアップされる。ウェーハは第1の目標厚さが除去された状態になるが、この後、第2薄化工程に移行し、ウェーハの裏面研削が引き続きなされウェーハは2番目の厚さである第2の目標厚さまで薄化される。ここで第2の目標厚さがその目標厚さに到達し、そのチップは、次の第2ピックアップ工程で吸着テーブルからピックアップされる。
以上により、1枚のウェーハから、個片化された第1の目標厚さのチップと個片化された第2の目標厚さのチップとが一連の動作で得られる。本方法では、ウェーハを吸着テーブルに保持したまま、ウェーハの薄化をチップの目標厚さに合わせて段階的に行い、その都度チップをピックアップするものである。このため、チップ1つ1つを研削したり、同一目標厚さの複数のチップを集めて一括して研削したりする従来法と比べると、きわめて効率的に目標厚さのチップを得ることができる。なお本発明は、1枚のウェーハ内のチップの目標厚さが少なくとも2種類の場合に適用され、したがって2種類を超える数の目標厚さのチップを有するウェーハに適用可能である。その場合には、目標厚さの数に応じて薄化工程とピックアップ工程が増加する。
チップを吸着テーブルからピックアップする時は、表面に貼着されている保護テープからチップを剥離させることになるが、保護テープの粘着力が強い場合にはピックアップにしくい場合がある。そこで、保護テープが、外的刺激によって粘着力が低下する粘着材によってウェーハの表面に貼着された形態とすることにより、チップのピックアップ時に外的刺激を粘着材に与えれば、粘着力が低下してチップを容易にピックアップすることができるようになるので好ましい。
本発明によれば、吸着テーブルにウェーハを保持したまま、チップの目標厚さにウェーハを薄化した後にその目標厚さのチップをピックアップするといった工程を、目標厚さに応じて段階的に行うものであり、目標厚さが異なるチップが混在して形成されたウェーハから、所望厚さの個片化したチップをきわめて効率的に得ることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]半導体ウェーハ
図1の符合1は、円盤状の半導体ウェーハ(以下ウェーハと略称)を示している。このウェーハ1はシリコンウェーハ等であって、加工前の厚さは例えば700μm程度である。ウェーハ1の表面には格子状の切断予定ライン2によって多数の矩形状の半導体チップ(以下チップと略称)3が区画されている。これらチップ3の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。また、ウェーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)4が形成されている。
ウェーハ1は裏面研削されてチップ3に応じた厚さに薄化され、切断予定ライン2に囲まれる各チップ3に個片化されるが、チップ3の厚さは複数種類(例えば2〜3種類)とされる。これは前述した通り、同一品種であっても製品性能に応じてチップの厚さを異ならせる場合や、異品種で品種ごとにチップの厚さが異なる場合があるからである。すなわちウェーハ1には、目標厚さの異なるチップが混在していると言える。したがってウェーハ1を裏面研削する前に、まず、各チップ3の性能あるいは品種を調べてそれらの検査データを取得することが行われる(検査データ取得工程)。この検査は、プローブと呼ばれる微細な探針によって電子回路を検査する周知のプローバ等の検査装置が用いられる。検査データから、チップ3は、同一の目標厚さグループに分けられるとともに、各厚さのチップがウェーハ1のの位置にあるかというマッピングデータが、目標厚さごとに把握される。このマッピングデータは、後述する検査結果記憶手段41に供給されて記憶される。
全てのチップ3の検査を終えたウェーハ1には、チップの最大厚さ(後述の第1の目標厚さ)を超える深さの溝を切断予定ライン2に形成するか、もしくは切断予定ライン2を完全に切断する加工が施される(溝形成工程)。溝形成の場合は、ウェーハ1はそのままの状態で表面側から行うことができるが、切断の場合は、裏面にダイシングテープを貼着し、このダイシングテープの厚さの途中まで切り込みが入るように表面側から切断予定ライン2を切断する方法が採られる。また、切断は裏面側から行うことも可能であり、その場合には、表面に保護テープを貼着し、裏面側から赤外線カメラ等によって表面の切断予定ライン2を認識し、保護テープの厚さの途中までに切り込みが入るように切断予定ライン2を切断するなどの方法がある。このような溝形成や切断加工は、高速回転させたダイヤモンドブレードをウェーハ1に切り込ませるダイシング装置や、レーザ光を照射して溶断したり、集光点を起点に割断するレーザ加工装置等が用いられる。
溝形成工程を経たウェーハ1は、次に裏面研削による薄化工程に移されるが、その前に、電子回路を保護するなどの目的で、図1(b)に示すように、ウェーハ1の表面に保護テープ5が貼着される(保護テープ貼着工程)。保護テープ5は、例えば厚さ70〜200μm程度のポリオレフィン等の柔らかい樹脂製基材シートの片面に5〜20μm程度の粘着材を塗布した構成のものが用いられ、粘着材をウェーハ1の裏面に合わせて貼り付けられる。表面に保護テープ5が貼着されたウェーハ1は、図2に示す研削加工装置10により、目標厚さまでの研削〜目標厚さの複数のチップ3をピックアップする、といった工程が、目標厚さごとに行われる。以下、研削加工装置10を詳述する。
[2]研削加工装置の構成
図2に示す研削加工装置10は、直方体状の基台11を備えている。図2では、基台11の長手方向、幅方向および鉛直方向を、それぞれY方向、X方向およびZ方向で示している。基台11の上面のY方向一端部(奥側の端部)には、コラム12が立設されている。このコラム12の前面(基台11側に向いたX・Z方向に沿った面)には、研削ユニット(薄化手段)20が昇降可能に装備されている。
研削ユニット20は、図3に示すように、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング21と、このスピンドルハウジング21内に同軸的、かつ回転自在に支持されたスピンドルシャフト22と、スピンドルハウジング21の上端部に固定されてスピンドルシャフト22を回転駆動するモータ23と、スピンドルシャフト22の下端に同軸的に固定された円盤状のフランジ24とを具備している。そしてフランジ24の下面に、砥石ホイール25がねじ止め等の取付手段によって着脱自在に取り付けられる。
砥石ホイール25は、金属製の環状フレーム26の下面に、全周にわたって複数の砥石27が配列されて固着されたものである。砥石27は、ウェーハ1の材質に応じたものが用いられ、例えば、ボンド材中に適宜な粒度のダイヤモンド砥粒等を混合して成形し、焼結したものなどが用いられる。フランジ24および砥石ホイール25には、研削加工の際の冷却や潤滑あるいは研削屑の排出のための研削水を供給する研削水供給機構(図示省略)が設けられている。
このような構成の研削ユニット20は、図2に示すように、スピンドルハウジング21が、コラム12に昇降自在に取り付けられたスライダ13に固定されている。スライダ13は、Z方向に延びる一対(図2では1つしか見えない)のガイドレール14に摺動自在に装着されている。スライダ13は、サーボモータ15によって駆動されるボールねじ式のZ軸送り機構16によってZ方向に移動可能とされている。この構成により、研削ユニット20はスライダ13とともに昇降する。研削ユニット20は、スライダ13に対してスピンドル22の軸心がZ方向に延びる状態に固定されており、砥石27の刃面である下面は水平に設定される。
この研削ユニット20によると、砥石ホイール25が回転しながらZ軸送り機構16によって下降して砥石ホイール25の砥石27がウェーハ1の被研削面(裏面)を押圧することにより、ウェーハ1を裏面研削する。ウェーハ1は、基台11上にY方向に移動自在に設けられたチャックテーブル(吸着テーブル)17に吸着、保持され、自転しながら研削される。
チャックテーブル17は、一般周知の真空吸引式であって、図3(b)に示すように円盤状の枠体17aの上面に円形の吸着エリア17bが同心状に形成されたもので、この吸着エリア17bに載置されるウェーハ1を吸着、保持する。枠体17aと吸着エリア17bの上面は同一平面であって、水平に設定される。このチャックテーブル17は、基台11の上面に設けられた矩形状のテーブルベース18に、鉛直方向を回転軸として回転自在に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって一方向あるいは両方向に回転させられる。テーブルベース18は、基台11の手前側からコラム12の近傍にわたってY方向に移動可能に設けられている。テーブルベース18の移動路には、該移動路に研削屑等が落下することを防ぐ蛇腹状のカバー19が伸縮自在に設けられている。
チャックテーブル17は、テーブルベース18のY方向の移動に伴い、基台11の手前側の端部の着脱位置と、上記研削ユニット20の下方の研削位置との間を往復移動させられる。ウェーハ1は、着脱位置で待機する真空運転状態のチャックテーブル17の吸着エリア17b上に同心状に載置され、テーブルベース18の移動により加工位置まで送られる。そして加工位置で、研削ユニット20により裏面研削される。この場合、ウェーハ1の裏面研削は、チャックテーブル17を回転させてウェーハ1を自転させながら、高速回転させた砥石ホイール25の砥石27がウェーハ1の回転中心を通過する位置関係を保持し、Z軸送り機構16により研削ユニット20を下降させ、砥石27をウェーハ1の裏面に押し付けることによりなされる。研削されたウェーハ1の裏面には、図3(a)に示すように、多数の弧が放射状に描かれた模様を呈する研削条痕9が残留する。
図2に示すように、基台11上には、研削位置に位置付けられたチャックテーブル17上のウェーハ1の厚さを測定する厚さ測定ゲージ30が配設されている。この厚さ測定ゲージ30は、図3(a)に示すように、基準側ハイトゲージ31とウェーハ側ハイトゲージ32との組み合わせで構成される。基準側ハイトゲージ31は、揺動する基準プローブ31aの先端が、ウェーハ1で覆われないチャックテーブル17の枠体17aの上面に接触し、チャックテーブル17の上面の高さ位置を検出するものである。ウェーハ側ハイトゲージ32は、揺動する変動プローブ32aの先端がチャックテーブル17に保持されたウェーハ1の上面すなわち被研削面に接触することで、研削されるウェーハ1の裏面の高さ位置を検出するものである。これらハイトゲージ31,32は、基台11に立てられたスタンド33のゲージ台33aに、並列状態で取り付けられている。
この厚さ測定ゲージ30によれば、ウェーハ側ハイトゲージ32の測定値から基準側ハイトゲージ31の測定値を引き、さらに保護テープ5の厚さを考慮した値に基づいて、ウェーハ1の厚さが測定される。ウェーハ1はこの厚さ測定ゲージ30によって厚さが逐一測定されながら裏面研削され、目標厚さに到達した時点で、研削が停止される。なお、ウェーハ側ハイトゲージ32の変動プローブ32aが接触するウェーハ1の厚さ測定ポイントは、ウェーハ1の外周縁に近い外周部分が好ましい。
図2に示すように、本実施形態の研削加工装置10には、個片化されたチップ3をウェーハ1から1つずつピックアップするピックアップ装置(ピックアップ手段)40が設けられている。このピックアップ装置40は、基台11上の手前側のX方向一端側(図2で左側)にスタンド59を介して固定されたY軸送り機構50と、このY軸送り機構50の右側に配設され、Y軸送り機構50によってY方向に移動させられるX軸送り機構60と、このX軸送り機構60に取り付けられたX軸スライダ70と、このX軸スライダ70に取り付けられたピックアップシリンダ80とから構成されている。
Y軸送り機構50は、スタンド59に固定されたY方向に延びるガイド51内に、ガイド51と平行に、サーボモータ52によって駆動されるボールねじ式の送り機構53が設けられたものである。また、X軸送り機構60も同様の構成であり、X方向に延びるガイド61内に、ガイド61と平行に、サーボモータ62によって駆動されるボールねじ式の送り機構63が設けられたものである。X軸送り機構60のガイド61は、その一端部がY軸送り機構50のガイド51に対しY方向に移動自在に係合しているとともに、送り機構53に螺合している。これにより、送り機構53が作動するとX軸送り機構60はガイド51に沿ってY方向に移動する。
X軸スライダ70は、X軸送り機構60のガイド61に、X方向に移動自在に係合しているとともに送り機構63に螺合している。これにより、送り機構63が作動するとX軸スライダ70はガイド61に沿ってX方向に移動する。ピックアップシリンダ80は、Z方向下方に向かって伸縮するようにX軸スライダ70に取り付けられており、その先端には、個片化されたチップ3を吸着、保持する真空吸引式のピックアップパッド81が設けられている。ピックアップパッド81は、着脱位置に位置付けられたチャックテーブル17上のウェーハ1の上方において、X軸送り機構60のY方向移動とX軸スライダ70のX方向移動により、ウェーハ1の上面全面に行きわたるように移動可能とされている。そして、ピックアップすべきチップ3上に位置付けたピックアップシリンダ80を下降させてピックアップパッド81をチップ3の裏面に接触させ、ピックアップシリンダ80を上昇させることにより、1つのチップ3がピックアップされるようになっている。
このようにチップ3をピックアップした後は、再びX軸送り機構60およびX軸スライダ70が移動して、ピックアップパッド81は基台11の手前に設置されているトレイ台91上のトレイ90上に移動し、ピックアップシリンダ80が下降して真空吸着が停止することにより、ピックアップパッド81でピックアップされたチップ3がトレイ90内に収納される。トレイ90は、チップ3の厚さ種類別に複数がトレイ台91上に着脱可能に載置され、チップ3は、厚さが該当するトレイ90に選別されて収納される。このようなチップ3のピックアップ動作は、研削加工装置10が具備する検査結果記憶手段41に記憶されたマッピングデータに基づいてなされる。
ウェーハ1のチップ3の厚さ種類で記録されるマッピングデータは、上述した通り、ウェーハ1が研削される前に検査装置によって取得され、検査結果記憶手段41に記憶される。ウェーハ1は、検査終了後は、その検査装置から研削加工装置10に移されてチャックテーブル17上に載置されるが、ノッチ4に基づいて周方向位置が制御されることにより、チャックテーブル17上でのウェーハ1のマッピングデータは検査装置で取得時のマッピングデータと整合されるようになっている。上記の研削ユニット20の砥石ホイール25、Z軸送り機構16、チャックテーブル17、テーブルベース18およびピックアップ装置40といった駆動系の動作は、基台11の手前側に設置された操作パネル95で行われる。
[3]研削加工装置の動作
以上の構成からなる研削加工装置10では、ウェーハ1を薄化するとともにチップ3を個片化し、さらにそのチップ3をピックアップするといった動作を、得るべきチップ3の目標厚さごとに順次繰り返すといった動作がなされる。以下、その動作を詳述する。
各チップ3が検査されて目標厚さのマッピングデータが取得され、表面に保護テープ5が貼着されたウェーハ1が、オペレータによって、着脱位置で待機し真空運転されているチャックテーブル17の吸着エリア17b上に対して、同心状に載置される。ウェーハ1は、保護テープ5側が吸着エリア17bの表面に密着し、かつ裏面が露出する状態で吸着エリア17bに載置され、これによって該吸着エリア17bに吸着、保持される(ウェーハ保持工程)。
次いで、テーブルベース18が移動してウェーハ1が研削位置に位置付けられ、チャックテーブル17およびウェーハ1に対して厚さ測定ゲージ30がセットされる。続いて、厚さ測定ゲージ30でウェーハ1の厚さを測定しながら、研削ユニット20によってウェーハ1の裏面研削が行われる。
裏面研削によるウェーハ1の薄化は、まず、チップ3の目標厚さのうちの最大厚さである第1の目標厚さに到達するまで行われる(第1薄化工程)。ウェーハ1の厚さが第1の目標厚さに到達したと判断されたら、厚さ測定および研削が一旦停止して研削ユニット20が上方に退避し、テーブルベース18が手前側に移動してウェーハ1が着脱位置に位置付けられる。上記溝形成工程でウェーハ1に切断予定ライン2に沿った溝が形成されている場合、その溝は第1の目標厚さを超える深さであるため、この第1薄化工程を終えた時点で全てのチップ3は保護テープに連結された状態で個片化される。また、ダイシング工程でウェーハ1の切断予定ライン2が完全に切断されていれば、その時点でウェーハ1はチップ3に個片化されている。
続いて、ピックアップ装置40が、検査結果記憶手段41に記憶されたマッピングデータに基づいて、第1の目標厚さで使用されるチップ3を選別してピックアップし、第1の目標厚さ用のトレイ90に収納する(第1のピックアップ工程)。第1の目標厚さのチップ3が複数ある場合は、ピックアップからトレイ90への収納といった動作が、その数だけ繰り返される。
第1の目標厚さのチップ3が全てピックアップされてトレイ90に収納されたら、引き続きウェーハ1の裏面研削が次の第2の目標厚さに到達するまで行われる(第2薄化工程)。さて、この時には、ウェーハ1の被研削面である裏面は、第1の目標厚さのチップ3がピックアップされたことにより部分的に凹部が形成されて凹凸面となっているため、厚さ測定ゲージ30による厚さ測定はできない。そこで、第2の目標厚さにウェーハ1を裏面研削するには、第1の目標厚さに到達した時点での研削ユニット20のZ方向位置を記憶し、そこから第2の目標厚さになるまでの送り量に到達するまで研削ユニット20を下降させることで、ウェーハ1は第2の目標厚さに薄化されたと判断する方策が採られる。これは厚さ測定ゲージ30が接触式であるから採られる方策であり、ウェーハ1の厚さ測定を、例えば2001−203249公報に記載されるような光学式の非接触式厚さ測定装置で行えば、第2の薄化工程以降もウェーハ1の実際厚さを測定することができる。
ウェーハ1が第2の目標厚さまで裏面研削されたら、上記と同様の要領で第2の目標厚さのチップ3がピックアップされる。すなわち、チャックテーブル17が着脱位置に位置付けられ、ピックアップ装置40が、検査結果記憶手段41に記憶されたマッピングデータに基づいて、第2の目標厚さで使用されるチップ3を選別してピックアップする。そしてこのチップ3は、第2の目標厚さ用のトレイ90に収納される(第2ピックアップ工程)。
ここまでが、第1の目標厚さと第2の目標厚さにチップを選別してピックアップする工程であり、以降、ウェーハ1の中に第3の目標厚さ、さらにはそれ以上の目標厚さがある場合は、チャックテーブル17にウェーハ1を保持したまま、チップの目標厚さにウェーハを薄化した後にその目標厚さのチップをピックアップするといった工程を、目標厚さに応じて繰り返し行う。図4は、第1目標厚さ〜第3目標厚さに薄化されたウェーハ1とピックアップされた目標厚さのチップ3を厚さ順(a)〜(c)で示している。図4のAは第1の目標厚さのチップ3のグループ、Bは第2の目標厚さのチップ3のグループ、Cは第3の目標厚さのチップ3のグループをそれぞれ示している。ピックアップされたチップ3が収納された各トレイ90はトレイ台91からパッケージ工程場所へ運搬され、種別(厚さ)ごとに半導体部品にパッケージされる。
以上の本実施形態によれば、ウェーハ1をチャックテーブル17に保持したまま、裏面研削による目標厚さまでのウェーハ1の薄化とその目標厚さのチップ3のピックアップを一連の動作で繰り返すことにより、1枚のウェーハ1から、個片化された複数種類の厚さのチップ3を、同一厚さのグループに分けて得ることができる。このため、チップ1つ1つを研削したり、チップ3を同一目標厚さのグループに分けてグループごとに複数のチップ3を集めて一括して研削したりする従来法と比べると、個片化した目標厚さのチップをきわめて効率的に得ることができる。
上記実施形態では、チャックテーブル17からチップ3をピックアップする時には、ウェーハ1の表面に貼着されている保護テープ5からチップ3を剥離させることになるが、保護テープ5の粘着力が強い場合にはピックアップにしくい場合がある。そのような場合には、例えば加熱されることにより発泡して粘着力が低下するか、あるいは無くなるような粘着材で保護テープ5をウェーハ1の表面に貼着するとよい。これによると、ピックアップ時に、ピックアップパッド81を加熱するなどしてその粘着材を加熱して発泡させることにより、チップ3を容易にピックアップすることができる。
また、研削加工装置10は研削ユニットが1つで1回の研削工程によりウェーハ1を目標厚さに薄化しているが、研削ユニットが少なくとも粗研削用と仕上げ研削用の2つを備えるとともにチャックテーブル17も複数備え、これら粗研削と仕上げ研削を順次行ってウェーハ1を薄化する構成の研削加工装置に、上記ピックアップ装置40を適用することもできる。さらには、仕上げ研削後に裏面を研磨する研磨ユニットを具備する研削/研磨加工装置にも、同様にしてピックアップ装置40を具備させることができる。
本発明の一実施形態で加工されるウェーハの(a)斜視図、(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係る加工方法を実施し得る研削加工装置の斜視図である。 図1に示した研削加工装置が備える研削ユニットでウェーハを裏面研削している状態を示す(a)斜視図、(b)側面図である。 目標厚さに薄化されたウェーハとピックアップされた目標厚さのチップを厚さ順(a)〜(c)で示す図である。
符号の説明
1…半導体ウェーハ
2…切断予定ライン
3…半導体チップ
5…保護テープ
10…研削加工装置
17…チャックテーブル(吸着テーブル)
20…研削ユニット(薄化手段)
27…砥石
40…ピックアップ装置(ピックアップ手段)
41…検査結果記憶手段

Claims (2)

  1. 表面に形成された複数のチップが切断予定ラインによって区画されているウェーハから、各チップを異なる厚さグループに分けながら薄化して個片化するウェーハの加工方法であって、
    ウェーハの各チップを検査装置により検査してチップごとの検査データを取得する検査データ取得工程と、
    検査後のウェーハの前記切断予定ラインに、得るべきチップの最大厚さを超える深さの溝を形成するか、もしくは該切断予定ラインを切断する溝形成工程と、
    該溝形成工程を経たウェーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着工程と、
    前記保護テープが貼着された前記ウェーハの保護テープ側を前記吸着テーブルに吸着し、かつ裏面側が露出する状態に保持するウェーハ保持工程と、
    前記吸着テーブルに保持したウェーハの露出する裏面を研削して、該ウェーハをチップの最大厚さの第1の目標厚さまで薄化する第1薄化工程と、
    前記検査データ取得工程で取得した検査データに基づき、前記ウェーハの中から、前記第1の目標厚さで使用されるチップを選択して当該チップを前記吸着テーブルからピックアップする第1ピックアップ工程と、
    該第1ピックアップ工程を経たウェーハの裏面を引き続き研削して、該ウェーハをチップの2番目の厚さの第2の目標厚さまで薄化する第2薄化工程と、
    前記検査データ取得工程で取得した検査データに基づき、前記ウェーハの中から、前記第2の目標厚さで使用されるチップを選択して当該チップを前記吸着テーブルからピックアップする第2ピックアップ工程と
    を少なくとも備えることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 前記保護テープが、外的刺激によって粘着力が低下する粘着材によって前記ウェーハの表面に貼着されていることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
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