JP5059041B2 - 釣り糸の結線具 - Google Patents

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本発明は、比較的太い釣り糸(リーダー)の表面の周りに、比較的細い釣り糸(ライン)を巻き付けて結線する結線具に関する。特には、パックラットノット(PRノット、後述)を安全かつ簡単に作製できる結線具及び結線方法に関する。
リールに巻く釣り糸(ライン)としては、遠投ができることや水の抵抗が少ないことから、細めの糸(例えば、ポリエチレン製の編み糸)が使用される。そして、この糸の先端に、太めの釣り糸(リーダー)(例えば、ナイロンやフロロカーボン製)を繋いで、魚がかかった際に、先端部の糸が岩や海藻、魚体などと擦れて切れることを防いでいる。
太さや材質の異なる2本の糸を結線する方法として、様々な方法が考案されている。この内、リーダーに大きな結び目を作らずに結線する方法の一つに、パックラットノット(PRノット)と呼ばれる結び目を形成する方法がある。PRノットは、重量のあるボビンを備えた器具をリーダーの周囲で回転させ、ラインをリーダーの表面の周りに二重に巻き付けて形成される。この際、ボビンの遠心力を利用してラインを強く引っ張りながら巻き付けることで、巻き付けと同時に、ラインをリーダーの表面にきつく食い込ませることができ、強固な結び目が形成できる。PRノット用のボビンを備えた器具は広く実用化されている。
図14は、ボビンを備えた器具の一例を示す図であり、図14(A)は器具の斜視図、図14(B)はラインをリーダーの周囲に巻き付ける過程を説明する図である。
この器具90は、図14(A)に示すように、ライン100が巻き付けられるボビン91と、このボビン91を回転可能に保持するホルダー92と、ライン100を案内する導管93と、を備える。ボビンホルダー92は、2本のアーム部92a、92bを有し、両アーム部の一端でボビン91を回転可能かつ取り外し可能に支持する。導管93は、各アーム部のもう一方の端部に固定されている。使用する際は、ライン100が巻き付けられたボビン91をホルダー92に装着し、ボビン91から出たライン100を、ホルダー92の一方のアーム92bに数回巻き付けた後、導管93に通す。ライン100をアーム92bに巻き付けるのは、導管93から引き出されるライン100にテンションを付与するためである。このような器具90でライン100をリーダーの周囲に巻き付ける基本的な原理は、図14(B)に示すように、ボビン91をリーダーの周りで回転させ、導管93から出たライン100を、リーダー200の周囲に巻き付けるものである。回転によりボビン91には遠心力が作用し、この力によりライン100がボビン91から巻き解かれる。ライン100には、アーム部92bに巻き付けられていることによりテンション(抵抗)が与えられているため、導管93の先端部がリーダー200と強く接した状態のままリーダー200の周囲に締め付けながら巻き付けられる。
なお、ボビンから引き出されるラインにテンションを付与する手段としては、他に、ラインを2つの面の間に挟む手段などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ボビンから繰り出されたラインの緩みを防止する糸絡み防止部材を備えたものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような器具には、以下のような問題点がある。
(1)ボビンは、遠心力を付与するためのおもりとしても作用する必要がある。このように重いボビンをリーダーの周りで回転させると、万が一、ラインが切れたり、ラインの巻量が不足してラインがボビンから外れた場合、ボビンと器具がリーダーから外れて飛び出し、人の顔に当たったりして危険である。また、海中に飛び出すと、紛失するおそれもある。
(2)このようなラインの外れを防止するため、ノット作製に必要な長さ以上のラインをボビンに巻き付けておくよう推奨されている。しかし、余分に巻き付けたラインは結線後に捨てることになるが、ラインは高価であるため余分に捨てるラインの長さはできるだけ短い方が経済的に好ましい。
(3)ラインをリーダーに巻き付けた後の仕上げ作業は、従来のままである。すなわち、巻き付けた後は、従来通り手作業でハーフヒッチを編み込んで処理する必要がある。このときに、両手に加えて口や足などを使う必要がある。このように、前半の巻き付け作業の高速化に比して、仕上げ作業には従来通り手間がかかり、その作業スピードの差が大きい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ボビンの飛び出しを防ぐことができる、あるいは、巻き付け後の仕上げ作業も効率よく行える結線具を提供することを目的とする。
本発明の釣り糸の結線具は、 比較的太い釣り糸であるリーダーの表面の周りに、比較的細い釣り糸であるラインを巻き付けて締め込み、両糸を結線する際に用いる結線具であって、 ベース部、並びに、 いずれも該ベース部に設けられた、 所定の長さの前記ラインが巻き付けられ該ラインを繰り出す巻き付け部(ボビン)と、 該巻き付け部から繰り出される前記ラインにテンションを付与するテンション付与部と、 繰り出された前記ラインが挿通されるノズルと、 前記ノズルの先端に位置し、前記リーダーが通される貫通孔と、を具備する結線具であって、 前記ベース部を、前記貫通孔を通った前記リーダーの周りに回転させ、前記リーダーの周囲に前記ノズルから繰り出される前記ラインを巻き付けて巻き目を作製することを特徴とする。
本発明によれば、結線具の貫通孔に通されたリーダーを、結線具を挟んだ状態で両手でつまみ、このリーダーの周囲で結線具を回転させるので、常にベース部の貫通孔がリーダーに係合している。したがって、ベース部に巻かれているラインが切れたり、残量が少なくなって抜けても、ベース部はリーダーに係合されたままで(リーダーがベース部の貫通孔に通ったままで)、リーダーから外れない。したがって、結線具が釣り糸から遠心力で飛び出すようなことがなくなる。これにより、飛び出した結線具が顔に当たるような危険を伴わないので、ベース部を思い切って回転させることができ、強い巻き目を形成することができる。また、必要な長さのラインを巻き付け部に巻き付けておけばよいので、経済的である。さらに、飛び出しによる器具の紛失を防ぐことができる。
さらに、本発明においては、 前記巻き付け部が磁力により前記ベース部に回転可能に支持されていることが好ましい。
この場合、従来のボビンのような回転軸や軸受が不要であり、構造が簡単であるとともに、ワンタッチでベース部に取り付け・取り外しできる。
さらに、本発明においては、 前記テンション付与部が、前記ベース部から立設された2本のピンであり、該ピンに前記ラインを“8”の字状に巻き付けることにより前記ラインにテンションを付与することが好ましい。
この場合、ラインをテンション付与部から外すときに、上方向へ引き抜くだけでよい。
さらに、本発明においては、 前記巻き目が形成された後で、該巻き目の一方の側で、前記リーダーと前記ラインとを一時的に留めるA留め部と、 前記巻き目の他方の側で、前記リーダーを一時的に留めるB留め部と、 前記リーダーと前記ラインとが乗り上げる枕部と、を有し、 前記枕部に乗り上げた前記リーダーとラインの下方の空間にラインを通して、前記ラインの端末の処理を行って結び目を形成することが好ましい。
本発明によれば、巻き目を形成した後、巻き目の両側のリーダーの両端及びライン本線部をベース部に固定することができるので、両手のみで仕上げのハーフヒッチを編むことができる。つまり、本発明の結線具を使用して、PRノットの巻き目を作製するだけでなく、仕上げのハーフヒッチも効率的に編むことができる。
本発明においては、 前記A及びB留め部が、一対の凸部と、該凸部に嵌め込まれたOリングであって、 前記両凸部のOリングが接しており、 前記リーダー及びラインが、前記Oリング間に挟まれて留められることが好ましい。
この場合、Oリング間にリーダーやラインを通すことにより、簡単、かつ、確実に留め部に留めることができる。
本発明の釣り糸の結線方法は、前記に記載の釣り糸の結線具を用いてリーダーの周囲にラインを巻くことを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、結線具の貫通孔に通されたリーダーを、結線具を挟んだ状態で両手でつまみ、リーダーの周囲でこの結線具を回転させている。したがって、巻き付け作業中にラインが切れたり、ラインの巻量が不足して巻き付け部から外れた場合も、結線具がリーダーから外れないので、安全に作業を行うことができる。そして、結線具の飛び出しの危険性がないので、ノット作製に必要な長さのラインを使用すればよく、経済的である。
本発明の実施の形態に係る結線具の構造を示す図であり、図1(A)は、巻き付け作業部の構造を示す斜視図、図1(B)は仕上げ作業部の構造を示す斜視図である。 結線具の構造を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面図、図2(C)は裏面図である。 巻き回し部の構造を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は側面図である。 図4(A)は、結線具にラインが保持された状態を説明する斜視図であり、図4(B)は糸の巻き状態を説明する図である。 巻き回し作業を説明する図である。 巻き回し作業を説明する図である。 ラインとリーダーとの巻き始めの状態を説明する図である。 巻き回し作業を説明する図である。 巻き回し作業終了時の状態を説明する図である。 仕上げ作業を説明する図である。 仕上げ作業を説明する図である。 仕上げ作業を説明する図である。 本発明の結線具の変形例を示す斜視図である。 ボビンを備えた器具の一例を示す図であり、図14(A)は器具の斜視図、図14(B)はラインをリーダーの周囲に巻き付ける過程を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1、図2を参照して、本発明の実施の形態に係る結線具の構造を説明する。
本発明の結線具1は、細長く平たい形状のベース部10を有する。ベース部10は、一例として、ABS樹脂などの樹脂製である。以降、ベース部10の長手方向を縦方向と言い、短手方向を横方向と言う。
図1(A)に示すように、ベース部10の一方の面10A(表側の面という)には、リーダーにラインを巻き付ける作業を行う、巻き付け作業部が設けられている。一方、図1(B)に示すように、ベース部10の他方の面10B(裏側の面という)には、リーダーにラインを巻き付けた後の両糸の端末の仕上げ作業を行う、仕上げ作業部が設けられている。
まず、図1(A)、図2、図3を参照して、巻き付け作業部を説明する。
巻き付け作業部は、ラインが巻き付けられる巻き付け部(ボビン)20と、ラインにテンションを付与するテンション付与部30と、テンション付与部30から繰り出されたラインが通されるノズル40と、ベース部10を厚さ方向に貫通する貫通孔15と、を有する。
巻き付け部20は、円筒状の部材であり、小径部21と大径部22、及び、両部の間に設けられた、外方向に広がるフランジ部23を有する。大径部22の外周には、ゴム製のOリング25が嵌め込まれている。ラインは大径部22の外周に巻き付けられて、端部がOリング25で固定される(詳細後述)。図3に詳細に示すように、フランジ部23と大径部22の対角上の2か所には、軸上に延びる切り欠き27が形成されており、切り欠き27の奥側の端面とOリング25との間には、スキマCが空いている。このスキマは、ラインをOリング25と大径部22の間に滑り込ませるためのものである。さらに、巻き付け部20の内部には、図3(B)に示すように、2層の磁石28、29が埋め込まれている。下側の磁石28は、ベース部10への取り付け用、上側の磁石29は自重調整用である。詳しくは後述するように、自重調整用の磁石29の重量は、ラインの太さによって調整される。
図1(A)や図2(A)、(B)に示すように、ベース部10の表側の面10Aの端部には、巻き付け部20の大径部22が嵌め込まれる円形の凹部11が形成されている。この凹部11にも、磁石13が埋め込まれている(図2(B)、図3(B)参照)。両者の磁石13、28間の磁力により、巻き付け部20がベース部10の凹部11に取り外し可能かつ回転可能に取り付けられる。
テンション付与部30は、ベース部10の表側の面の、凹部11から中央寄りに設けられている。テンション付与部30は、ベース部10から立設する2本のピン31、32である。ピン31、32は、横方向に所定の間隔を開けて並んでいる。
ノズル40は、ベース部10の表側の面10Aに、テンション付与部30から、凹部11と反対方向へ延びるように取り付けられている。ノズル40の両端は先端に向けて広がっている。ノズル40は、ベース部10の表側の面10Aに設けられた台座12上に取り付けられており、ノズル40はベース部10の表側の面10Aから浮いた状態に保持されている。ノズル40のテンション付与部30側の端部40aを入側端部と呼び、その反対側の端部40bを出側端部と呼ぶ。
また、ベース部10の、ノズル40の入側端部40bの下方には、ベース部10を厚さ方向に貫通する貫通孔15が開けられている。図2に示すように、平面視において、ノズル40の出側端部40bは、貫通孔15の内部に位置している。この例では、貫通孔15は、ベース部10の縦方向に長い長孔であるが、機能上からは、貫通孔15はノズル40の出側端部40bの周りに開口するものであればよい。
次に、図1(B)、図2(C)を主に参照して、仕上げ作業部について説明する。
仕上げ作業部は、ライン及びリーダーを一時的に固定するA留め部50と、リーダーを一時的に固定するB留め部60と、ライン及びリーダーが乗り上げる枕部70と、を有する。
A留め部50は、ベース部10の裏側の面10Bの一端(この例では、巻き付け部20が収容される凹部11側)に形成されている。A留め部50は、ベース部10から縦方向に分岐するとともに、横に並んだ一対の凸部51、52である。凸部51、52にはゴム製のOリング55、56が嵌め込まれており、両凸部間でOリング55、56同士は接触している。
B留め部60は、ベース部10の裏側の面10Bのもう一方の端部に形成されている。B留め部60も、A留め部50と同様に、ベース部10から縦方向に分岐するとともに、横に並んだ一対の凸部61、62である。凸部61、62にはゴム製のOリング65、66が嵌め込まれており、両凸部間でOリング65、66同士は接触している。
また、A留め部50と貫通孔15との間には、枕部70が形成されている。枕部70の中央には、縦方向に延びる溝71が形成されている。溝71の最下面はベース部10の裏側の面よりも高い位置にある。
次に、この結線具1によりPRノットを形成する方法を説明する。
まず、巻き付け(巻き目形成)作業を説明する。
図4(A)に示すように、ベース部10を、表側の面10A(巻き付け作業部が設けられた面)を上にして保持し、貫通孔15の下方から上方にライン100を通す。そして、貫通孔15から出たライン100をノズル40の出側端部40bから入側端部40aに向けて通した後、巻き付け部20にセットする。この際、巻き付け部20をベース部10から取り外しておく。そして、ノズル40の入側端部40aから出たライン100の先端を、巻き付け部20の切り欠き27の奥側の端面とOリング25との間のスキマC(図3(A)参照)に通し、そのままラインでOリング25を挟み、大径部22の外周に沿って滑らせれば、ラインがOリング25と大径部22の外周との間に挟まれて固定される。そして、ラインを、PRノット作製に必要な長さだけ巻き付け部20の大径部22の周囲に巻き付ける。ここで、大径部22の直径を32mmとすれば、大径部22の円周は約10cmとなり、巻き付け長さの目安となる。
大径部22にラインを巻き付けた後、巻き付け部20をベース部10の凹部11に嵌め込んで両磁石28、13間の磁力により固定する(図2(B)、図3(B)参照)。このように、巻き付け部20は磁力によりベース部10にワンタッチで取り付けることができる。その後、巻き付け部20とノズル40の入側端部40aとの間のラインを、テンション付与部30に掛ける。この際、2本のピン31、32に、両ピンの中央で交差させながら8の字を描くように数回(左右のピン31、32にそれぞれに2回程度)掛ける。これにより、ノズル40の出側端部40bから引き出されるラインにテンションが付与され、ノズル40からラインを引き出しにくくなる。以降、ノズル40の出側端部40bから出たラインをライン本線部100Aと呼び、巻き付け部20に巻かれているラインをライン先端部100Bと呼ぶ。
このような作業の結果、ライン先端部100は図4(B)に示す形状に保持される。すなわち、ライン先端部100Aは、巻き付け部20の大径部22に3回程度巻かれた部分100A−1と、テンション付与部30の各ピン31、32に交互に8の字状に巻き付けられた部分100A−2と、ノズル40の後端40aから先端40bに向かって通された部分100A−3とを有する。そして、ライン本線部100Bが、貫通孔15を通ってベース部10の裏側の面に引き出されている。
次に、図5に示すように、リーダー200の先端をベース部10の表側の面10Aから貫通孔15に通す。以降、貫通孔15から出たリーダー200をリーダー先端部200A、貫通孔15に通されていないリーダー200をリーダー本線部200Bとも呼ぶ。そして、右手RHでリーダー先端部200Aとライン本線部100Bをつまみ、左手LHでリーダー本線部200Bをつまむ。
そして、ベース部10を斜めに傾けながら、リーダー200の周囲にゆっくりと数回回転させる。この例では、図6において矢印Aで示すように、紙面奥方向から手前方向に回転させる。その結果、図に示すように、ライン本線部100Bが、リーダー200の周囲に粗く(巻き目の間隔が開いた状態で)巻き付けられる。この例では、図の右から左方向に巻き付けられる。
次に、ライン100を少し緩め、図7(A)に示すように、ラインの粗い巻き目の末端を指で押さえて固定し、ベース部10を同方向に回転させ、ラインの粗い巻き目の上に、逆方向に2〜3回巻き付ける(折り返す)。この例では、図7(B)に示すように、図の左から右方向に巻き付けられる。この折り返し点が巻き目の始点N1となる。
次に、図8に示すように、左右の手RH、LHの間隔をできるだけ狭くしてリーダー200をぴんと張り、ノズル40の出側端部40bがリーダー200の表面に接近した状態を保ちながら、ベース部10をリーダー200の周囲に前述と同方向に回転させる。この際、まず、両手を前後に振って少しずつベース部10に慣性を与え、徐々に振り幅を大きくして勢いを付けながら回転させていく。すると、ベース部10の重量や巻き付け部20の重量調整用の磁石29の重量により、回転速度はかなり速くなり、巻き付け部20に大きな遠心力が働く。この力により、ライン先端部100Aが巻き付け部20から自動的に巻き解かれてノズル40の出側端部40bから繰り出され、リーダー200の周囲に巻き付けられ、その結果、巻き目Nが形成されていく。この際、ノズル40から繰り出されるライン先端部100Aにはテンション付与部30でテンションが付与されており、繰り出す力の抵抗が与えられているので、より強い力でリーダー200の周囲に巻き付けられる。
なお、テンション付与部30でライン先端部100Aに付与されるテンション(抵抗)は、テンション付与部30の各ピン31、32への巻き付け回数を増減することにより調整できる。ラインの強度が強い、あるいは、リーダーの径が太い場合などの、テンションを高くした場合は、巻き付け回数を増やし、逆に低くしたい場合は、巻き付け回数を減らす。
さらに、遠心力は、自重調整用の磁石29の重量を増減することで調整できる。なお、細いラインを使用する場合は、磁石29を取り外すこともできる。
このように、本発明の結線具1は、従来の結線具と同様に、巻き付け部20(ボビン)をリーダー200の周囲に回転させるものである。しかし、本発明においては、その際、結線具1に通されたリーダー200を、結線具1を挟んだ状態で両手でつまみ(図5参照)、リーダー200の周囲で結線具1を回転させる。つまり、リーダー200に、ライン先端部100Aが巻き付けられた巻き付け部20(ベース部10)が係合している状態にある。したがって、巻き付け作業中にライン先端部100Aが切れたり、ライン先端部100の巻量が不足してライン先端部100が巻き付け部20から外れても、ベース部10はリーダー200に係合したまま(リーダー200がベース部10の貫通孔15に通ったまま)で、リーダー200から外れない。このように、結線具1の飛び出しをなくすことができる。さらには、そのような危険性がないので、所定の長さのライン100を巻き付け部20に巻き付けておけばよく、ノット作製に必要な長さ以上のラインを使用する必要もない。
所定の巻き数(巻き付け長さ)だけ巻き終えたら、回転を停止し、ノズル40の出側端部40bを指で押さえて巻き目Nの終点N2を固定し、巻き付けの緩みを防止する。
次に、仕上げ作業を説明する。
まず、図9に示すように、ベース部10を、裏側の面10B(仕上げ作業部が設けられた面)を上にして保持し、巻き目Nの終点N2を指で固定したまま、ライン先端部100Aをノズル40の出側端部40bから2〜3cm引き出す。すると、引き出されたライン先端部100Aが、巻き目Nの周囲に絡みつくように巻き付き、巻き目Nが緩まない。
その後、図10(A)に示すように、巻き目Nの終点N2側のリーダー先端部200Aとライン本線部100Bとを、枕部70の溝71に通した後A留め部50に挟む。この際、まず、ライン本線部100Bのみを両凸部51、52のOリング55、56の間を通した後、両凸部51、52に、両凸部の中央で交差させながら交互に8の字型を描くように掛ける(図10(B)参照)。この作業を2回程度繰り返す。最後に、両凸部51、52のOリング55、56間を通してベース部10から引き出しておく。次に、リーダー先端部200Aも同様にA留め部50に挟む。
なお、リーダーとライン本線部とを束ねて同様の作業を行ってもよいが、後述するように、リーダーを切断する後段階において作業しにくくなるので、ラインとリーダーとを別々に留め部50に留めておくことが好ましい。
次に、図10に示すように、リーダー200を緊張させながらベース部10の表側の面10Aからベース部10の端面に沿って裏側の面10Bに出し、B留め部60の両凸部61、62のOリング65、66間を通し、前述と同様に、両凸部の中央で交差させながら8の字を描くようにB留め部60に挟む。これにより、巻き目Nの両側のライン及びリーダーが、A留め部50とB留め部60によってベース部10に固定される。
そして、巻き付け部20をベース部10から取り外し、ライン先端部100Aを全て巻き付け部20から巻き解き、ノズル40から引き抜いてベース部10の裏側の面に引き出す。ここで、テンション付与部30から取り外す際は、ピン31、32に掛けられたラインを上方向にずらして引き抜くだけでよく、簡単に取り外すことができる。そして、巻き目Nの周囲に巻き付いていたライン先端部100Aを解く。そして、図11(A)に示すように、巻き目Nが緩まないように、引き出したライン先端部100Aをピンと張って伸ばし、巻き目Nの終点N2を指で押さえておく。
次に、引き出したライン先端部100Aを、A留め部50で挟まれているリーダー先端部200Aとライン本線部100Bの周囲に、ハーフヒッチで編み込む。ここで、図11(B)に示すように、A留め部50と枕部70との間の、重なったリーダー先端部200Aとライン本線部100Bと、ベース部10の裏側の面10Bとの間にはスキマCが形成されている。そこで、図12に示す様に、引き出したライン先端部100AをこのスキマCを通して重なったリーダー先端部200Aとライン本線部100Bの周囲に巻き、枕部70の溝71に沿って巻き目Nの終点N2の方向まで滑らしてハーフヒッチを仕上げる。この際、巻き目Nの両側のリーダー200がA留め部50及びB留め部60に挟まれて固定されているので、以上の作業は、片手でベース部10を持ち、もう一方の手で行うことができる。したがって、従来のような口を使ってライン200を締め込む必要がない。
以上の作業を4回程度繰り返してハーフヒッチを編み込む。次に、A留め部50に留めたリーダー先端部200Aのみを外し、ハーフヒッチの巻き目の末端から3mm程度残して切断する。リーダー先端部200Aとライン本線部100Bを束ねてA留め部50に留めた場合は、リーダー先端部200Aを切断した後、A留め部50に巻かれているリーダー先端部200Aを取り外す。リーダー先端部200Aを外した後、A留め部50にはライン本線部100Bのみが留められている。
その後、ライン先端部100Aを、ライン本線部100Bの周囲にハーフヒッチで8回程度編み込む。この作業も、前述と同様に行うことができる。これにより、リーダー200の先端がライン本線部100Bに当たって傷つくことを防ぎ、ライン本線部100Bの周囲を保護できる。
最後に、ライン本線部100Bとリーダー本線部200とをそれぞれ留め部50、60から外す。次に、リーダー本線部200Bを必要な長さだけ切断し、ベース部10の貫通孔15から抜き出す。そして、ライン先端部100Aの余った部分を切断する。切断したリーダー200とライン100の先端は、ライターの火であぶって丸くするなどにより処理される。
本発明の結線具においては、以下のような改良が可能である。
図13に示すように、ベース部10の側面から貫通孔15に連通するスリット16を設ける。図1の例では、ベース部10にラインをセットする際に、最初に、ラインの先端を貫通孔15に通す必要があった。そこで、スリット16を設けると、ラインを貫通孔15に通さずに、スリット16から貫通孔15に通すことができる。
なお、スリット16は、ベース部10を回転させる際に、ベース部10にリーダーが当たる部分(貫通孔15の端面)から離れた位置に設けられる。これにより、ベース部10の回転中に、スリット16からリーダーが抜けることがない。
1 結線具
10 ベース部 11 凹部
12 台座 13 磁石
15 貫通孔 16 スリット
20 巻き付け部 21 小径部
22 大径部 23 フランジ部
25 Oリング 27 切り欠き
28、29 磁石
30 テンション付与部 31、32 ピン
40 ノズル
50 A留め部 51、52 凸部
55、56 Oリング
60 B留め部 61、62 凸部
65、66 Oリング
70 枕部 71 溝
100 ライン 200 リーダー
特開2006−238739 特開平11−169049

Claims (6)

  1. 比較的太い釣り糸であるリーダーの表面の周りに、比較的細い釣り糸であるラインを巻き付けて締め込み、両糸を結線する際に用いる結線具であって、
    ベース部、並びに、
    いずれも該ベース部に設けられた、
    所定の長さの前記ラインが巻き付けられ該ラインを繰り出す巻き付け部(ボビン)と、
    該巻き付け部から繰り出される前記ラインにテンションを付与するテンション付与部と、
    繰り出された前記ラインが挿通されるノズルと、
    前記ノズルの先端に位置し、前記リーダーが通される貫通孔と、
    を具備する結線具であって、
    前記ベース部を、前記貫通孔を通った前記リーダーの周りに回転させ、前記リーダーの周囲に前記ノズルから繰り出される前記ラインを巻き付けて巻き目を作製することを特徴とする釣り糸の結線具。
  2. 前記巻き付け部が磁力により前記ベース部に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の釣り糸の結線具。
  3. 前記テンション付与部が、前記ベース部から立設された2本のピンであり、該ピンに前記ラインを“8”の字状に巻き付けることにより前記ラインにテンションを付与することを特徴とする請求項1又は2に記載の釣り糸の結線具。
  4. 前記巻き目が形成された後で、該巻き目の一方の側で、前記リーダーと前記ラインとを一時的に留めるA留め部と、
    前記巻き目の他方の側で、前記リーダーを一時的に留めるB留め部と、
    前記リーダーと前記ラインとが乗り上げる枕部と、
    を有し、
    前記枕部に乗り上げた前記リーダーとラインの下方の空間にラインを通して、前記ラインの端末の処理を行って結び目を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の釣り糸の結線具。
  5. 前記A及びB留め部が、一対の凸部と、該凸部に嵌め込まれたOリングであって、
    前記両凸部のOリングが接しており、
    前記リーダー及びラインが、前記Oリング間に挟まれて留められることを特徴とする請求項4に記載の釣り糸の結線具。
  6. 請求項1〜5に記載の釣り糸の結線具を用いてリーダーの周囲にラインを巻くことを特徴とする釣り糸の結線方法。
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