JP2005298985A - 編網装置と、経糸拘束機構 - Google Patents

編網装置と、経糸拘束機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 経糸に異糸が含まれていても、網目の揃いが良好な網を編網可能な編網装置、および編網装置に用いる経糸拘束機構を提供することを課題とする。
【解決手段】 編網装置10は、複数本の経糸19と横糸を用いて編網する。編網装置10は、経糸19を拘束する機構22、23と、経糸拘束機構22、23が経糸19を拘束している状態で経糸19と横糸を結節する機構24とを備えている。経糸拘束機構22、23は、所定のタイミングで経糸19を挟持して拘束するチャック部22と、経糸19をローラーの外周面に巻き付けた状態で拘束するとともに、特定のタイミングでローラーを所定角度回転させるローラー部23を有している。この編網装置10では、選択した経糸19を、チャック部22を通過し、かつローラー部23のローラーが拘束しない経路に配置可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、編網装置と、編網装置に用いる経糸拘束機構に関するものである。
複数本の経糸と横糸を用いて編網する装置が知られている。編網するときには、経糸と横糸を結節する。結節は、経糸を拘束した状態で、各経糸を均等に引き、経糸にテンション(張力)を加えて行われる。経糸を拘束する方式としては、ローラー式が主流であるが、チャック式もある。
ローラー式では、経糸を、ローラーに巻き付けて拘束する。この状態で経糸と横糸を結節する。ローラーは所定角度回転して所定長さの経糸を送り出す。ローラーが経糸を送り出してから、次の結節が行われる。ローラー式の編網装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
チャック式は、開閉するチャック部を有している。チャック部は、閉じると経糸を挟持して拘束する。チャック部によって経糸が拘束された状態で、経糸と横糸を結節する。チャック部は、結節が行われてから開く。開いたチャック部からは、所定長さの経糸が引出される。所定長さの経糸が引出されてから再びチャック部が閉じ、次の結節が行われる。チャック式の編網装置は、例えば、特許文献2に記載されている。
実公平6−27675号公報 実公昭59−43426号公報
近年、網の強度向上を目的として、網の両端部等に配置される一部の経糸を他の経糸よりも太くすることが行われている(以下、他の経糸と異なる経糸を「異糸」と言う)。経糸に異糸が含まれていると、経糸と横糸を結節して形成される結び目の大きさは、異糸と、異糸以外の経糸とで異なってくる。太い経糸ほど結び目が大きい。よって、同じ長さの太い経糸(異糸)と細い経糸に結び目を形成すると、太い経糸の方が細い経糸よりも短くなる。このため、ローラー式では、経糸に異糸が含まれていると、ローラーが所定角度回転して同じ長さの経糸を送り出しても、結節を行うときに、異糸に加わるテンションと、異糸以外の経糸に加わるテンションに大きな差が生じる。異糸に加わるテンションと、異糸以外の経糸に加わるテンションに大きな差が生じると、網目が不揃いになってしまう。
チャック式では、チャック部が開いたときに、所定長さの経糸が引出される。この場合、経糸に異糸が含まれていて、結び目が形成されたことによって太い経糸(異糸)の方が細い経糸より短くなっていても、それを補う分を含んでチャック部から経糸が引出される。よって、結節を行うときに、異糸と、異糸以外の経糸との間でテンションの差は生じない。従って、経糸に異糸が含まれていても、ローラー式よりも揃った網目を形成することができる。しかしながら、チャック式は、ローラー式ほど経糸を確実に拘束することができない。このため、チャック式は、太さが同じ経糸を用いて網目を形成した場合には、網目の揃いがローラー式よりも劣っている。
本発明は、経糸に異糸が含まれていても、網目の揃いが良好な網を編網可能な編網装置、および編網装置に用いる経糸拘束機構を提供することを課題とする。
本発明の編網装置は、複数本の経糸と横糸を用いて編網する。編網装置は、経糸を拘束する機構と、経糸拘束機構が経糸を拘束している状態で経糸と横糸を結節する機構とを備えている。経糸拘束機構は、所定のタイミングで経糸を挟持して拘束するチャック部と、経糸をローラーの外周面に巻き付けた状態で拘束するとともに、特定のタイミングでローラーを所定角度回転させるローラー部を有している。この編網装置では、選択した経糸を、チャック部を通過し、かつローラー部のローラーが拘束しない経路に配置可能である。
上記の編網装置の経糸拘束機構は、チャック部とローラー部を有している。そして、経糸に異糸が含まれていた場合には、その異糸を選択して、チャック部を通過し、かつローラー部のローラーが拘束しない経路に配置できる。従って、経糸に異糸が含まれていても、結節を行うときに、異糸と、異糸以外の経糸に加わるテンションに差が生じないようにして、網目の揃いが良好な網を編網することができる。また、異糸以外の経糸は、ローラーが確実に拘束するので、異糸以外の経糸が形成した網も揃いが良好になる。
本発明の経糸拘束機構は、複数本の経糸と横糸を用いて編網する装置に用いる。経糸拘束機構は、所定のタイミングで経糸を挟持して拘束するチャック部と、経糸をローラーの外周面に巻き付けた状態で拘束するとともに、特定のタイミングでローラーを所定角度回転させるローラー部を有し、選択した経糸を、チャック部を通過し、かつローラー部のローラーが拘束しない経路に配置可能である。
この経糸拘束機構を備える編網装置によれば、網目の揃いが良好な網を編網することができる。
後述する実施例の主要な特徴を記載する。
(1)編網装置は、駆動部、経糸出し部、チャック部、経糸ローラー部、目締レバー部、結節部、目送り部、網巻取部等を備えている。
(2)チャック部のチャックフックには、経糸出し部から供給された経糸が巻付けられる。チャック部が閉状態になると、経糸は、チャックブロックとチャックフックによって挟持される。チャック部は、経糸ローラー部に経糸を供給する。
経糸ローラー部は、第1経糸ローラー、第2経糸ローラーを備えている。経糸は、第1経糸ローラーに巻き付けられ、かつ第1経糸ローラーと第2経糸ローラーに挟み込まれることによって拘束される。
(3)選択した経糸を、チャック部を通過し、かつ経糸ローラー部に拘束されないようにルーティングすることが可能である。
本発明の編網装置10に係る実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1、図2に示すように、編網装置10には、クリルスタンド12から経糸19が供給される。クリルスタンド12は、基台15と、基台15上に立設された支持体16と、支持体16に取付けられた複数の経糸ボビン17と、3本のクリルスタンドパイプ18を備えている。経糸ボビン17には、経糸19が巻回した状態で収容されている。経糸19は、経糸ボビン17から上方に向けて引出される。経糸ボビン17から引出された経糸19は、クリルスタンドパイプ18の外周面に接触して編網装置10側に偏向する。
図2に良く示されているように、経糸19は、平行に配置された状態で編網装置10の後述する経糸出し部21に供給される。なお、図2では、図示の明瞭化を目的として、クリルスタンド12から経糸出し部21に供給される経糸19を、実際よりも少ない本数で図示しているとともに、編網装置10も簡略化して図示している。
図1に示すように、編網装置10は、駆動部20、経糸出し部21、チャック部22、経糸ローラー部23、目締レバー部27、結節部24、目送り部25、網巻取部26等を備えている。
駆動部20は、駆動軸30、電動モータ、電動モータの回転を減速して駆動軸30に伝達する減速機、駆動軸30に取付けられた駆動カムを備えている(図1では、電動モータ、減速機、駆動カムの図示を省略している)。駆動カムは、駆動軸30とともに回転し、種々の連結機構(図示省略)を介して、経糸出し部21、チャック部22、経糸ローラー部23、結節部24、目送り部25、網巻取部26等を動作させる。
図3に示すように、経糸出し部21は、経糸出しレバー31、第1ガイドパイプ32、第2ガイドパイプ33、第3ガイドパイプ34、第5ガイドパイプ36、第6ガイドパイプ37、第7ガイドパイプ40、第8ガイドパイプ41を有している。経糸出しレバー31は、1組設けられている。経糸出しレバー31の先端部間には、第4ガイドパイプ35が取付けられている。経糸出しレバー31は、回転軸31a廻りに揺動回転する。経糸出しレバー31が揺動回転するタイミングについては、後述にて説明する。経糸19は、ガイドパイプ32、33、34、35、36、37、40、41の外周面に接触した状態で張り渡されている。第5ガイドパイプ36と第6ガイドパイプ37との間に張り渡されている経糸19には、逆U字状のウエイト38が吊下されている。経糸19は、経糸出し部21からチャック部22に供給される。
図4に示すように、チャック部22は、フックサポート43、チャックフック42、チャックブロック44、ブロックサポート45、駆動シャフト46を備えている。フックサポート43は、チャックフック42を支持している。チャックフック42の先端部は、蔓巻状に形成されている。図5に良く示されているように、チャックフック42は、その軸直角方向に複数並んで配置されている(図5では、チャックフック42とチャックブロック44以外の図示は省略されている)。ブロックサポート45の一端は、ブロック駆動シャフト46に取付けられている。ブロックサポート45の他端には、チャックブロック44が固定されている。チャックブロック44はプラスチック(ナイロン)製であり、図6に良く示されているように、上部にV字状の溝が形成されている(図6では、チャックフック42、チャックブロック44、ブロックサポート45以外の図示は省略されている)。チャックブロック44は、ブロック駆動シャフト46に駆動されて、図4に示すチャックフック42に圧着した状態(以下「閉状態」と言う)と、図7に示すチャックフック42から離れた状態(以下「開状態」と言う)との間を回動する。チャックフック42には、経糸出し部21から供給された経糸19が巻付けられている。このため、チャック部22が閉状態になると、経糸19は、チャックブロック44とチャックフック42によって挟持される。チャック部22が開閉するタイミングについては、後述にて説明する。経糸19は、チャック部22から経糸ローラー部23に供給される。
図3に示すように、経糸ローラー部23は、第1経糸ローラー50、第2経糸ローラー51、第9ガイドパイプ52、第10ガイドパイプ53を有している。第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51は、外周面同士が圧着されている。第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51の外周面には、テープ状のゴムが巻付けられている。第1経糸ローラー50は反時計方向に回転し、第2経糸ローラー51は時計方向に回転する。
図8は、第1経糸ローラー50と経糸19を模式的に図示している(図8では、第2経糸ローラー51の図示は省略されている)。両端部の経糸19は、第1経糸ローラー50の外周面の一部に周方向に沿って接触している。両端部以外の経糸19は、第1経糸ローラー50に一周以上巻き付けられている。このため、両端部以外の経糸19は、第1経糸ローラー50に巻き付けられ、かつ第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51との間に挟み込まれることによって強く拘束される。詳しくは後述するが、本実施例では、両端部の経糸19には、それ以外の経糸19よりも太いものが用いられる(以下においては、上述した両端部の経糸19を「異糸19a」と記載する)。異糸19aと、それ以外の経糸19を総称する場合には「経糸19」と記載する)。第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51が回転するタイミングについては、後述にて説明する。図3に示すように、経糸19は、第9ガイドパイプ52と第10ガイドパイプ53の外周面に接触して偏向されてから、目締レバー部27に供給される。
目締レバー部27は、目締レバー55と、第11ガイドパイプ56と、目締スプリング(図示省略)を備えている。目締レバーは、1組設けられており、回転軸55a廻りに回動とされている。第11ガイドパイプ56は、目締レバー55の先端部間に取付けられている。第11ガイドパイプ56の外周面には、経糸19が接触している。経糸19は、第11ガイドパイプ56の外周面に接触して偏向してから、結節部24に供給される。目締スプリングは、目締レバー55を反時計方向に付勢している。目締レバー55は、後述する引鈎64によって経糸19が引かれるとき以外は、経糸19のテンション(張力)と目締スプリングの付勢力が釣り合った位置Aで安定している。
図9に示すように、結節部24は、リード60、巻鈎支持体61、巻鈎62、引鈎支持体63、引鈎64、シャトル66、横糸ボビン67、ガイドフック68を有している。以下においては、説明の容易化をはかるために、図9中に図示したように、x、y、z軸からなる座標系を用いる。図10に良く示されているように、リード60には、x軸方向に並んだリード孔60aが複数形成されている。図10では、図示の明瞭化を目的として、経糸19を1本しか図示していないが、各リード孔60aには、経糸19が1本ずつ通されている。リード60は、x、y、z軸方向に移動する。巻鈎支持体61は、巻鈎62を支持しているとともに、z軸方向に移動する。巻鈎62は、経糸19毎に設けられており、x軸方向に複数並んで配置されている。巻鈎62の先端部は、鈎状に形成されている。巻鈎62の先端部には、図10に示されている状態でz軸方向に延びる巻鈎溝62aが形成されている。巻鈎62は、図9に示されているラック58やピニオン57等を有する回転機構に駆動されて軸廻りに回転する。引鈎支持対63は、引鈎64を支持している。引鈎64は、経糸19毎に設けられており、x軸方向に複数並んで配置されている。引鈎64は、z軸方向とy軸方向に移動する。
シャトル66は略環状に形成されており、横糸ボビン67を収容している。横糸ボビン67には、横糸65が巻回した状態で収容されている。横糸65は、シャトル66を通過して外部に引出されている。シャトル66から引出された横糸65は、図10に良く示されているように、ガイドフック68に形成されたガイド溝68aに入り込んでいる。シャトル66は、z軸方向に水平移動する。
リード60、巻鈎62、引鈎64が所定の動作を所定のタイミングで行うことにより、経糸19と横糸65が結節され、網71が形成される。リード60、巻鈎62、引鈎64、シャトル66の動作については、後述にて詳細に説明する。網71は、結節部24から目送り部25に供給される。
図1に示されているように、目送り部25は、第1目送りローラー73、第2目送りローラー75、第3目送りローラー74、第12ガイドパイプ76を有している。第1目送りローラー73と第2目送りローラー75は、外周面同士が圧着されている。第2目送りローラー75と第3目送りローラー74は、外周面同士が圧着されている。第1目送りローラー73と第2目送りローラー75と第3目送りローラー74の外周面には、テープ状のゴムが巻付けられている。第1目送りローラー73は時計方向に回転する。第2目送りローラー75は、反時計方向に回転する。第3目送りローラー74は、時計方向に回転する。結節部24から供給された網71は、第1目送りローラー73に約半周巻付いてから第1目送りローラー73と第2目送りローラー75との間に挟み込まれ、さらに第2目送りローラー75に約3/4周巻付いてから第2目送りローラー75と第3目送りローラー74との間に挟み込まれる。第1目送りローラー73、第2目送りローラー75、第3目送りローラー74の動作タイミングについては、後述にて説明する。第12ガイドパイプ76は、角がR状に成形された略方形状の横断面を有している。網71は、第12ガイドパイプ76の角部に接触して網巻取部26に向けて偏向されている。
網巻取部26は、第1巻取ローラー78、第2巻取ローラー79、巻取リール81を備えている。第1巻取ローラー78と第2巻取ローラー79は、外周面同士が圧着されている。第1巻取ローラー78と第2巻取ローラー79の外周面には、テープ状のゴムが巻付けられている。第1巻取ローラー78は、時計方向に回転する。第2巻取ローラー79は反時計方向に回転する。巻取リール81は、反時計方向に回転する。目送り部25から供給された網71は、第1巻取ローラー78に約半周巻付いてから、第1巻取ローラー78と第2巻取ローラー79の間に挟み込まれる。網71は、第2巻取ローラー79に約半周巻付いて、巻取リール81に向けて偏向される。そして。網71は、巻取リール81に巻取られる。第1巻取ローラー78、第2巻取ローラー79、巻取リール81の動作タイミングについては、後述にて説明する。
編網装置10の動作について説明する。図11は、編網装置10の編網動作を、駆動軸30の回転角度に対応してまとめたものである。駆動軸が1回転する毎に、図11に示した動作が繰返される。
図11の番号1の欄に示されているように、ループメーキングは、駆動軸30の回転角度250〜320(度)の間で実行される。具体的には、図10に示す状態から、図12に示すように、巻鈎62が軸廻りに180度回転するとともに、リード60が降下する。この巻鈎62とリード60の動作によって、巻鈎62の先端の鈎状部に経糸19が巻付けられる。続いて、図13に示すように、巻鈎62はさらに180度回転する。この状態で、巻鈎62の鈎状部に経糸19の一重のループが形成される。同時に、リード60は再度上昇する。図14に示すように、巻鈎62はさらに回転し、リード60は降下する。そして、図15に示す状態まで巻鈎62が回転すると、巻鈎62の鈎状部に経糸19の二重のループが形成され、ループメーキングが完了する。
ループメーキングに続いて、図11の番号2の欄に示されている、引鈎64が経糸19を引く動作が駆動軸30の回転角度340〜110度の間で行われる。経糸19を引くにあたっては、図16に示すように、引鈎64が巻鈎62の巻鈎溝62aを通過して、巻鈎62の先端部に形成されているループ内に入り込む。引鈎64が巻鈎62の巻鈎溝62aを通過するのと同時に、リード60は巻鈎62の先端部よりも高い位置まで上昇し、さらにx軸方向に移動しながら降下する。このリード60の動きによって引鈎64に経糸19が巻付けられる。
続いて、図17に示すように、引鈎64が巻鈎62から離反する方向に移動し、引鈎64の先端の鈎状部が経糸19を引く。図11の番号5の欄に示されているように、目送りローラー(第1目送りローラー73、第2目送りローラー75、第3目送りローラー74)が回転するのは、駆動軸30の回転角度が150〜210(度)の間である。すなわち、引鈎64が経糸19を引いているときには、全ての経糸19は目送り部25によって拘束されている。番号8の欄に示されているように、チャック部22は駆動軸30の回転角度10〜90(度)の間で開いている。番号9の欄に示されているように、経糸ローラー(第1経糸ローラー50、第2経糸ローラー51)は駆動軸30の回転角度30〜70(度)の間で回転する。また、異糸19a以外の経糸19は、経糸ローラー部23によって拘束されている。異糸19aは、チャック部22が開いているので、拘束されていない。従って、引鈎64が経糸19を引くと、経糸ローラー部23に拘束されていない異糸19aは、開いているチャック部22から引出される。また、引鈎64が経糸19を引出しているときに、第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51が回転することによって、所定長さの経糸が結節部24に送り出される。引鈎64が経糸19を引くと、全ての経糸19のテンションによって、目締めレバー55は、図3に図示されている位置Bまで回動する。
番号3の欄に示されているように、引鈎64が経糸19を引く動作に続いて、引鈎64が経糸19を放す動作が駆動軸30の回転角度110〜120度の間で実行される。この動作では、まず最初に、図18に示すように、経糸19を引出した引鈎64の先端部が、シャトル66廻りに降下する。次に、図19に示すように、引鈎64の先端部がシャトル66に隣接して配置されている当接片83に接近し、経糸19を当接片83に当接させる。そして、図20に示すように、経糸19が当接片83に当接した状態で、引鈎64の先端部は斜め下方に移動する。すると、引鈎64の先端部から経糸19が放れる。引鈎64の先端部から経糸19が放れると、経糸19のテンションによって位置Bまで回動していた目締めレバー55は、目締スプリングの付勢力によって位置Aに向かって回動する。目締レバー55が回動すると、経糸19は、目締めレバー55に取付けられている第11ガイドパイプ56に引かれ、経糸19がリード60側に引込まれる。経糸19がリード60側に引き込まれると、図21に示すように、経糸19は、シャトル66の下をくぐる。シャトル66の下をくぐった経糸19は、図22に示すように、横糸65に巻付く。
図11の番号4の欄に示されているように、駆動軸30の回転角度130〜150(度)の間では、目締め(結節)が実行される。目締めでは、図23に示すように、巻鈎62が巻鈎支持体61の長手方向廻りにガイドフック68から離反する方向に回動する。巻鈎62が回動すると、巻鈎62の先端部が経糸19と横糸65のループから抜け出る。同時に、リード60は、上昇しながらガイドフック68から離反する方向に移動し、巻鈎62の先端部が経糸19と横糸65のループから抜け出しやすいようにする。この状態では、経糸19がリード60側に引込まれる状態が継続しているので、経糸19にはテンションがかかっている。経糸19にテンションがかかっていると、経糸19が横糸65を引いて、目締めが行われる。目締めが行われると、図24に示すように、経糸19と横糸65が結節し、結び目84が形成される。
番号5の欄に示されているように、駆動軸30の回転角度150〜210(度)の間では、目送りローラー(第1目送りローラー73、第2目送りローラー75、第3目送りローラー74)が所定角度回転され、編み上がった網71が網巻取部26に送られる。目送りローラー73、74、75の回転と同時に、リード60はx軸方向に経糸19の1ピッチ分だけ水平移動する。この状態で次のサイクルの編網動作が行われ、さらに次のサイクルでは、リード60は再び元の位置に戻る。このようなリード60のx軸方向移動が繰返されることにより、1本の経糸19が隣り合う横糸65と交互に結節される。目送りローラー73、74、75の目送り量(所定回転角度)を変化させると、網目の大きさを調整することができる。網巻取部26の第1巻取ローラー78、第2巻取ローラー79、巻取リール81は、目送り部25の目送りローラー73、74、75と連動して回転し、巻取リール81が網71を巻取る。
番号6の欄に示されている経糸出しは、駆動軸30の回転角度200〜360(度)(ゼロ度)の間で実行される。具体的には、経糸出し部21の経糸出しレバー31が、図3に図示されている状態から時計方向に回転し、再び元の位置に戻る揺動回転を行う。既に説明したように、チャック部22は駆動軸30の回転角度10〜90(度)の間で開いている。すなわち、経糸出しレバー31が揺動回転しているときには、チャック部22は閉じており、経糸19を挟持している。従って、経糸ローラー部23に拘束されていない異糸19aも、チャック部22によって拘束されている。また、経糸ローラー(第1経糸ローラー50、第2経糸ローラー51)は、駆動軸30の回転角度30〜70(度)の間で回転し、経糸出しレバー31が揺動回転するときには停止している。よって、異糸19aを含む経糸19の全てがチャック部22と経糸ローラー部23によって拘束されている。このため、経糸出しレバー31が揺動回転すると、その揺動回転分だけの経糸19がクリルスタンド12から引出される。クリルスタンド16から経糸19が引出され、経糸出しレバー31が元の位置に戻っても、第5ガイドパイプ36と第6ガイドパイプ37との間で経糸19にウエイト38が吊下されているので、引出された経糸19はプールされ、弛んでしまうのが防止されている。
番号7の欄に示されているように、横糸出しは、駆動軸30の回転角度190〜320(度)の間で行われる。横糸出しでは、シャトル66がz軸方向に移動してから再び元の位置に戻る。この動作によって、横糸ボビン67に収容されている横糸65がシャトル66から引出される。
図25は、両端部に太い異糸19aが編み込まれた網71を例示している。太い異糸19aは大きな結び目84を形成する。このため、異糸19aと、それよりも細い経糸19を結節する場合を比較すると、異糸19aの方がより長い長さを必要とする。従って、第1経糸ローラー50と第2経糸ローラー51が異糸19aを含んだ全ての経糸19を拘束して編網すると、経糸ローラー50、51が全ての経糸を拘束し、かつ目送りローラー73、74、75が網71を拘束した状態で結節(目締め)が行われるので、異糸19aのテンションが大きくなり。網目が不揃いになってしまう。これに対して、開いた状態のチャック部22からは、引鈎64を用いて必要な長さの異糸19aを引出すことができる。チャック部22が開いたときに、異糸19aのテンションは一旦開放される。この場合であっても、異糸19aにウエイト38が吊下されているので、異糸19aには所定のテンションが加わっている。本実施例の編網装置10は、チャック部22と経糸ローラー部23の両者が設けられており、異糸19aを選択してチャック部22に通過させ、かつその異糸19aを経糸ローラー部23が拘束しないようにルーティングすることが可能である。従って、経糸19に異糸19aが含まれていても(混在していても)、異糸19aと異糸19a以外の経糸19が、同じ長さだけ拘束された状態で結節が行われる。このため、結節時に、異糸19aと、異糸19a以外の経糸19のテンションに大きな差は生じない。このため、網目が不揃いになってしまうことが防止される。
編網装置10では、経糸19の巾替えや糸替えを行う必要がある。経糸ローラー部23の経糸ローラー50、51に巻き付けられる経糸19の巾替えや糸替えは、作業が面倒で多くの時間を必要とする。特に、従来のローラー式の編網装置は、多くのローラーを備えているので、ローラーに経糸19を巻付けたり、ローラーから経糸19を抜いたりするのが面倒である。さらには、ローラー式の編網装置では、異糸19aと、異糸19a以外の経糸19のテンションが同等になるように、異糸19aのローラー上の糸道を変えたり、経糸19のローラーへの巻数を変えたり、経糸19にウエイトを掛けたりする。しかしながら、異糸19aと、異糸19a以外の経糸19のテンションを同等にする作業には相当の熟練と経験を要する。また、このようなテンションの調整を細心の注意を払って行っても、異糸19aと、異糸19a以外の経糸19のテンションを同等にするのは難しいのが実情である。
これに対して、本実施例の編網装置10は、ローラー式の編網装置よりもローラー数が少ないとともに、チャック部22を備えている。チャック部22のチャックフック42を通る経糸19の糸替えは、比較的容易で短時間に行うことができる。チャック部22を設けると、経糸19をチャック部22に通過させ、経糸ローラー50、51に巻き付けないようにルーティングすることにより、経糸19の巾替えや糸替え作業の短縮化が可能になる。
異糸19aは、太いものに限られず、例えば、異糸19a以外の経糸19と糸種が異なるものであってもよい。この場合であっても、糸種が異なる異糸19aをチャック部22に通過させ、経糸ローラー50、51が拘束しないようにルーティングすることにより、異糸19aと、異糸19a以外の経糸19のテンションを均一にして、網目が揃った網71を形成することができる。
チャック部22は、太さが細い経糸19を確実に拘束することができない。経糸19の太さが細いと、挟持する力が小さくなってしまうからである。チャック部22と経糸ローラー部23が併存していると、経糸ローラー部が太さの細い経糸19を確実に拘束することができる。よって、太さが細い経糸19を用いても網目が揃った網71を得ることができる。
編網装置10は、強いて経糸ローラー部23で拘束する必要がない太さや種類の経糸19を編網する場合には、経糸19をチャック部22にのみ通過させることができる。すなわち、経糸19に異糸19aが含まれている場合には、チャック部22と経糸ローラー部23を併用し、それ以外の場合にはチャック部22のみを用いるというフレキシブルな運用が可能になる。
経糸19を、チャック部22をバイパスした状態にルーティング可能なように構成することもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
編網装置とクリルスタンドの側面図。 図1のII−II線矢視図。 経糸出し部、チャック部、経糸ローラー部、結節部を示す詳細図。 チャック部の側面図(閉状態)。 図4のV−V線矢視図。 図5のVI−VI線矢視図。 チャック部の側面図(開状態)。 第1経糸ローラーと経糸の模式的斜視図。 結節部の側面図。 結節部の斜視図。 編網動作のタイミングチャート。 結節部の動作説明図。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 経糸と横糸の結び目を示す図。 網の平面図。
符号の説明
10:編網装置
12:クリルスタンド
15:基台
16:支持体
17:経糸ボビン
18:クリルスタンドパイプ
19:経糸、19a:異糸
20:駆動部
21:経糸出し部
22:チャック部
23:経糸ローラー部
24:結節部
25:目送り部
26:網巻取部
27:眼締レバー部
30:駆動軸
31:経糸出しレバー、31a:回転軸
32:第1ガイドパイプ
33:第2ガイドパイプ
34:第3ガイドパイプ
35:第4ガイドパイプ
36:第5ガイドパイプ
37:第6ガイドパイプ
38:ウエイト
40:第7ガイドパイプ
41:第8ガイドパイプ
42:チャックフック
43:フックサポート
44:チャックブロック
45:ブロックサポート
46:駆動シャフト
50:第1経糸ローラー
51:第2経糸ローラー
52:第9ガイドパイプ
53:第10ガイドパイプ
55:目締レバー、55a:回転軸
56:第11ガイドパイプ
57:ピニオン
58:ラック
60:リード、60a:リード孔
61:巻鈎支持体
62:巻鈎、62a:巻鈎溝
63:引鈎支持体
64:引鈎
65:横糸
66:シャトル
67:横糸ボビン
68:ガイドフック、68a:ガイド溝
73:第1目送りローラー
74:第3目送りローラー
75:第2目送りローラー
76:第12ガイドパイプ
78:第1巻取ローラー
79:第2巻取ローラー
81:巻取リール
83:当接片
84:結び目

Claims (2)

  1. 複数本の経糸と横糸を用いて編網する装置であり、
    経糸を拘束する機構と、
    経糸拘束機構が経糸を拘束している状態で経糸と横糸を結節する機構とを備え、
    経糸拘束機構は、所定のタイミングで経糸を挟持して拘束するチャック部と、経糸をローラーの外周面に巻き付けた状態で拘束するとともに、特定のタイミングでローラーを所定角度回転させるローラー部を有し、
    選択した経糸を、チャック部を通過し、かつローラー部のローラーが拘束しない経路に配置可能であることを特徴とする編網装置。
  2. 複数本の経糸と横糸を用いて編網する装置の経糸拘束機構であり、
    所定のタイミングで経糸を挟持して拘束するチャック部と、経糸をローラーの外周面に巻き付けた状態で拘束するとともに、特定のタイミングでローラーを所定角度回転させるローラー部を有し、
    選択した経糸を、チャック部を通過し、かつローラー部のローラーが拘束しない経路に配置可能である経糸拘束機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105040268A (zh) * 2015-07-02 2015-11-11 江苏理工学院 矩形有结网片的无梭编织方法
CN110485056A (zh) * 2019-07-23 2019-11-22 东华大学 一种数字化全自动打结网编织机
JP7298965B1 (ja) * 2023-04-18 2023-06-27 網太株式会社 編網装置及び位置調整具

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