JP5058586B2 - ワイパ駆動装置 - Google Patents
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Description
また、ワイパブレードをボンネットフード内に格納する制御機能を有しない車両から、特許文献1に開示されているような制御機能を有する車両に乗り換えたときは、交換用のボタンを押す操作が増えるので、運転者に煩わしさを感じさせることがあった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ワイパブレードの交換を容易に、かつ誤操作しないようにすることを主な目的とする。
このワイパ駆動装置では、ワイパアームが第一の停止範囲内にあるときに停止操作が実施されると、その位置でワイパアームが停止する。これに対して、第一の停止範囲外で停止操作を実施すると、下反転位置又は格納位置まで移動する。運転者が目視で確認しながらワイパブレードの停止位置を選択できる。
このワイパ駆動装置は、第一の停止位置が上反転位置近傍になるので、ワイパブレードを交換する作業が容易になる。
このワイパ駆動装置は、ブレード交換位置となる第一の払拭範囲を越えた後にワイパアームが停止した場合、第一の払拭範囲に近い第二の払拭範囲内であれば第一の払拭範囲まで戻ってからワイパアームを停止させる。第一の払拭範囲よりも下反転位置や格納位置に近いところでワイパアームが停止した場合には、ワイパアームを下反転位置又は格納位置で停止させる。
このワイパ駆動装置は、第二の払拭範囲内でワイパアームを停止させたときは、通常の払拭動作にしたがってワイパアームを駆動させ、第一の払拭範囲内で停止する。
このワイパ駆動装置は、ブレード交換した後にイグニッションスイッチをONにすると、復帰動作としてワイパアームが下反転位置又は格納位置まで移動する。移動後は、ワイパスイッチがOFFであれば、その位置に停止する。ワイパスイッチがONであれば、通常の払拭動作を実施する。
図1に示すように、ワイパ装置1は、車両2に搭載され、ワイパモータ3がリンク機構4を介して一対のワイパアーム5,6に連結された構成を有する。
ワイパモータ3は、モータ本体11と、モータ本体11の回転を減速して出力する減速機構部12とを有する。モータ本体11は、直流ブラシモータから構成されており、モータハウジング13内に図示しない界磁マグネットとブラシが固定され、コンミテータを備えるアーマチュアが回転自在に収容されている。なお、モータ本体11は、ブラシレスの直流モータや、他の形式のモータを使用しても良い。
各ワイパアーム5,6には、ワイパブレード21が着脱自在に装着されている。ワイパブレード21は、ワイパアーム5,6内に装着されたバネ部材によってラバーをウィンドウシールド2Aに弾圧的に接触させる。
CPU42は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、タイマなどを有し、ROMには制御用のプログラムやデータが格納されている。IGスイッチ入力回路43は、車両2のIGスイッチ33(第二のスイッチ)がONになったときにCPU42に信号を出力する。ワイパスイッチ入力回路45は、ワイパスイッチ35がONになったときにCPU42に信号を出力する。
これに対して、ブレード交換するときは、IGスイッチ33をOFFにする(ステップS103)。CPU42は、IGスイッチ33がOFFになったときのワイパブレード21の位置(以下、ブレード位置という)が予め設定されたメンテナンス範囲(第一の停止範囲)にあるか調べる(ステップS104)。ブレード位置は、位置検出センサ47の出力に基づいてCPU42が判定する。
これに対して、IGスイッチ33をOFFにしたときのブレード位置がメンテナンス範囲内であれば(ステップS104でYes)、CPU42がその場でワイパアーム5,6を停止させる(ステップS108)。その位置でブレード交換を実施したら(ステップS109)、IGスイッチ33をONにする(ステップS110)。ワイパスイッチ35がONのままなので、通常の払拭動作が継続される(ステップS111)。ワイパスイッチ35をOFFにすると(ステップS112)、正規位置まで移動してからワイパアーム5,6が停止する(ステップS113)。
図4には、一対のワイパアーム5,6が同じ方向で移動するタンデムタイプにおけるメンテナンス範囲が図示されている。運転席側を払拭するワイパブレード21の動作範囲は領域R1のようになり、助手席側を払拭するワイパブレード21の動作範囲は領域R2になる。ワイパブレード21は、部分21Aでワイパアーム5,6にそれぞれ装着されているので、ブレード交換時には、部分21Aに作業者の手が届かなければならない。例えば、下反転位置や格納位置に相当する位置PD1,PP1は、車両2の中央付近であるため、手が届き難い。同様に、位置PD2,PP2も車両2の中央付近なので手が届き難い。これに対して、上反転位置に相当する位置PD3,PP3では、ワイパアーム6は、車両2の端にあり、ワイパアーム5も車両2の中央よりも端に寄っているので、手が届き易い。したがって、位置PD3,PP3近傍がメンテナンス範囲になる。位置PD3,PP3近傍とは、車両2の大きさによって異なるが、上反転位置を含み上反転位置から10°程度である。車両の形状等によっては上反転位置を含み上反転位置から20°程度でも良い。この角度範囲であれば、交換作業が容易になる。
ワイパ作動中にIGスイッチ33をOFFにしたら、常にブレード交換位置に移動させるように制御しても良い。
この実施の形態では、図1及び図2に示すワイパ装置1において、ワイパ作動手段であるCPU42がワイパ停止時の位置に応じて停止動作を変更することを特徴とする。図6には、ワイパアーム5における払拭範囲の区分けが模式的に示されている。ワイパアーム5の払拭範囲は、上反転位置を含む第一の払拭範囲RA1と、第一の払拭範囲RA1よりも下側の第2の払拭範囲RA1と、下反転位置又は格納位置を含む第三の払拭範囲RA3とに区分けされている。第一の払拭範囲RA1は、例えば、上反転位置を含む約20°の範囲である。第三の払拭範囲RA3は、例えば、下反転位置又は格納位置を含む約20°の範囲である。第二の払拭範囲RA2は、第一、第三の払拭範囲RA1,RA3の間の領域からなる。なお、ワイパアーム6についても同様に、第一、第二、第三の払拭範囲RA1,RA2,RA3が区分けがされている。
ステップS101からステップS103までの処理でブレード交換のためにIGスイッチをOFFにしたら、CPU42はワイパアーム5,6がメンテナンス範囲内にあるか調べる(ステップS104)。ここでのメンテナンス範囲とは、ワイパアーム5,6が第一の払拭範囲RA1又は第二の払拭範囲RA2内にある場合をいう。ワイパアーム5,6の位置は、位置検出センサ47で検出される。メンテナンス範囲内にない場合(ステップS104でNo)、つまり第三の払拭範囲RA3内にあるときはステップS105からステップS107を実施する。ワイパアーム5,6は、正規位置である下反転位置又は格納位置で停止する。
なお、ステップS124からステップS128までの処理は、第1の実施の形態のステップS109からステップS113と同様の処理である。ステップS125でIGスイッチ33をONにしたときに、ワイパスイッチ35がOFFであった場合には、CPU42はワイパアーム5,6を下反転位置又は格納位置まで移動させ、その位置で停止させる。
第二の払拭範囲RA2でIGスイッチ33をOFFにしたときや、ブレード交換後の復帰動作では、通常の払拭動作に従ってワイパアーム5,6を稼動させるようにしたので、特殊な処理が不要である。
例えば、第一、第二、第三の払拭範囲RA1〜RA3の大きさは、図示した割合に限定されない。第二の払拭範囲R2より第三の払拭範囲RA3を大きくするなど、種々の変更が可能である。第二の実施の形態のワイパ装置1も図5に示すようなオポジットタイプであっても良い。
第2の実施の形態のステップS123では、ワイパアーム5,6が上反転位置から下反転位置に向けて移動中でなくても、第二の払拭範囲RA2内にあったときは、第一の払拭範囲RA1まで移動してから停止させても良い。
2 車体
2A ウィンドウシールド
3 ワイパモータ
5,6 ワイパアーム
21 ワイパブレード
31 ワイパ駆動装置
33 IGスイッチ
35 ワイパスイッチ
42 CPU(ワイパ作動手段)
PD3,PP3,PD6,PP6 位置(第一の停止範囲)
RA1 第一の払拭範囲
RA2 第二の払拭範囲
RA3 第三の払拭範囲
Claims (5)
- ウィンドウシールドに当接させるワイパブレードが装着されたワイパアームを上反転位置と下反転位置の間で揺動させるワイパ作動手段を備えるワイパ駆動装置であって、
前記ワイパ作動手段は、ワイパスイッチをONにして前記ワイパアームを作動させているときに、第一の停止範囲内でイグニッションスイッチがOFFになったときには、その位置で前記ワイパアームを停止させ、前記第一の停止範囲外でイグニッションスイッチがOFFになったときには、前記ワイパアームを前記下反転位置又は格納位置まで移動させてから前記ワイパアームを停止させるように構成したことを特徴とするワイパ駆動装置。 - 前記第一の停止範囲は、前記上反転位置を含み、前記上反転位置から20°までの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のワイパ駆動装置。
- ウィンドウシールドに当接させるワイパブレードが装着されたワイパアームを上反転位置と下反転位置の間で揺動させるワイパ作動手段を備えるワイパ駆動装置であって、
前記ワイパ作動手段は、ワイパスイッチをONにして前記ワイパアームを作動させているときに、第一の払拭範囲内でイグニッションスイッチがOFFになったときには、前記第一の払拭範囲内で前記ワイパアームを停止させ、
第一の払拭範囲より前記下反転位置又は格納位置側の第二の払拭範囲内で前記イグニッションスイッチがOFFになったときには、前記第一の払拭範囲内で前記ワイパアームを停止させ、
前記下反転位置又は格納位置を含む第三の払拭範囲で前記イグニッションスイッチがOFFになったときには、前記ワイパアームを前記下反転位置又は格納位置まで移動させてから前記ワイパアームを停止させるように構成したことを特徴とするワイパ駆動装置。 - 前記ワイパ作動手段は、前記ワイパアームが上反転位置から下反転位置に向けて移動しているときに、前記第二の払拭範囲で前記イグニッションスイッチがOFFになったときは、下反転位置まで戻ってから前記第一の払拭範囲まで移動し、前記第一の払拭範囲内で前記ワイパアームを停止させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載のワイパ駆動装置。
- 前記ワイパ作動手段は、前記イグニッションスイッチをOFFからONに切り換えたときに、前記ワイパアームを前記下反転位置又は格納位置まで移動させるように構成したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のワイパ駆動装置。
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