JP5057911B2 - マルチプロセッサシステム - Google Patents
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Description
図1に本実施形態に係るマルチプロセッサシステムの構成を示す。
図示するようにマルチプロセッサシステムは、マルチコアプロセッサ1と、メインメモリ2、メモリマネージャ3、ブリッジ4等を有する。また、マルチコアプロセッサ1は、複数のコア10と、診断制御部11とを有する。
そして、このような構成において、マルチコアプロセッサ1の各コア10は、メモリマネージャ3を介してメインメモリ2にアクセスしたり、ブリッジ4を介して、各種I/Oデバイスにアクセスすることができる。
ここで、マルチコアプロセッサ1の各コア10は、各々、命令キャッシュ101、データキャッシュ102、命令キャッシュ101やデータキャッシュ102と外部との間のロード/ストアを制御するメモリコントローラ103、プログラムカウンタ104、命令フェッチ/デコーダ105、各種演算を行う演算装置106、各種レジスタ群107、全体の動作を制御するコントローラ108などの、一般的なマイクロプロセッサとしての構成の他、所定の診断処理を行うための診断処理プログラムを予め記憶した診断処理プログラムメモリ109を備えている。
図示するように、この処理において、コア10は、まず、メインメモリ2の所定の領域からデータを読み込み、予め定められた評価基準値と比較する(ステップ202)。そして、両者が一致した場合には、読み込んだデータに対して所定の演算処理を施し演算結果を得て(ステップ206)、ステップ208に進む。
そして、ステップ208では、ステップ206またはステップ218で得られた演算結果と、予め定められた自コア判定値を比較する。ここで、自コア判定値は、評価基準値に対してステップ206またはステップ218で行った演算が正常であった場合に得られる演算結果を表すものとする。
そして、両者が一致したならば(ステップ210)、評価基準値をメモリの前述した特定領域に書き込んで(ステップ212)、診断制御部11に診断処理終了を通知し(ステップ214)、診断処理を終える。一方、演算結果と、予め定められた自コア判定値が一致しなかった場合には(ステップ210)、所定のエラー表示値をメモリの前述した特定領域に書き込んで(ステップ220)、診断制御部11に診断処理終了を通知し(ステップ214)、診断処理を終える。
次に、図3に、本マルチプロセッサシステムの起動時に診断制御部11が行う診断制御処理を示す。
図示するように、この処理において診断制御部11は、診断する各コア10について、順次(ステップ302、308、310)、当該コア10のコントローラ108に診断処理の起動を指示し(ステップ304)、当該コア10からの診断処理終了の通知を待つ(ステップ306)処理を行う。
ここで、ステップ320で起動する異常コア無効化処理は診断制御部が行う処理であり、この異常コア無効化処理における異常可能性のあるコア10のうちからの真に異常のあるコア10の抽出は、たとえば、次のように行う。
すなわち、コア10iからエラー通知が発行された場合、エラーはコア10iとコア10i-1(コアiが最初のコア10のときは最後のコア10)との双方が異常可能性あるコア10として判定されることになるが、実際にはコア10iとコア10i-1のいずれか一方のみが異常である場合がある。コアiの前に診断処理を行ったコアi-1の演算機能、メインメモリ2への書き込み機能、コアiのメインメモリ2からの読み込み機能の異常のいずれによってもコア10iからエラー通知が発行されるからである。
以上、診断制御部11が行う診断制御処理について説明した。
以下、このような診断制御処理と各コア10の診断処理によって実現されるマルチプロセッサシステムの診断動作を図4に示す。
図示するように、コア0からコアN-1のN個のコア10の診断を行う場合、この診断動作では、まず、メインメモリ2の特定領域のデータがコア0に読み込まれ#1、評価基準値31と比較32される。ここでは、メインメモリ2の特定領域のデータは、初期状態であるので、この比較32は不一致となり、エラー#2が診断制御部11に通知される。ここでこのエラー#2は、最初のコア10の最初の診断処理によるものであるので診断制御部11において無視される。また、コア0において、この比較32が不一致であることより、評価基準値31が選択33されて、評価基準値31に対して演算34が行われ、演算結果と自コア判定値35が比較36される。そして、比較結果が一致すれば評価基準値31が、比較結果が一致しなければエラー表示値37が選択38され、メインメモリ2の特定領域に書き込まれる#3。
そして、コアN-1の異常診断処理が終了し、コアN-1によってメインメモリ2の特定領域への書き込み#3Nが行われたならば、再度コア0によって上述したコア1と同様の処理が行われ、コア0からエラー通知が通知されたならば、2度目の診断処理によるエラー通知であるので、診断制御部11においてコア0とコアN-1を異常可能性あるコア10として判定する。
このように、本実施形態によれば、各コア10において、演算機能の検証を行う診断処理を、直前に診断処理を行ったコア10のメモリへの書き込み機能及び自コアのメモリからの読み込み機能の検証と共に、直前に診断処理を行ったコア10がメモリに書き込んだデータを用いて、順次行うことができるので、効率的に実効性のある各コア10の正常性の診断を行うことができるようになる。
Claims (3)
- 複数のプロセッサと、当該複数のプロセッサによって共用されるメモリとを備えたマルチプロセッサシステムであって、
所定の診断処理を、各プロセッサに順次行わせる診断制御手段を有し、
前記所定の診断処理において、前記プロセッサは、
メモリの特定領域からデータを読み出し、
当該読み出したデータの値が所定値であるかどうかを調べ、
前記読み出したデータの値が前記所定値である場合には、当該読み出したデータに対して所定の演算を施し、当該演算の演算結果の正常性を検証すると共に、当該検証の検証結果が正常であった場合には、前記メモリの前記特定領域へ前記所定値のデータの書き込みを行い、当該検証の検証結果が異常であった場合には、前記メモリの前記特定の領域に異常の旨を表すデータの書き込みを行い、
前記読み出したデータの値が前記所定値でない場合には、前記所定値に対して所定の演算を施し、当該演算の演算結果の正常性を検証すると共に、当該検証の検証結果が正常であった場合には、前記メモリの前記特定領域へ前記所定値のデータの書き込みを行い、当該検証の検証結果が異常であった場合には、前記メモリの前記特定の領域に前記異常の旨を表すデータの書き込みを行うことを特徴とするマルチプロセッサシステム。 - 請求項1記載のマルチプロセッサシステムであって、
前記所定の診断処理において、前記プロセッサは、前記メモリの特定領域から読み出したデータが異常の旨を表すものである場合に、当該プロセッサの直前に前記診断処理を行ったプロセッサが異常である旨の出力を行うことを特徴とするマルチプロセッサシステム。 - 請求項1または2記載のマルチプロセッサシステムであって、
前記複数のプロセッサの各々は、マルチコアプロセッサのコアであることを特徴とするマルチプロセッサシステム。
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