JP5057704B2 - 鉄道車両 - Google Patents

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Description

この発明は、アンチローリングダンピング装置を備えた鉄道車両に関するもので、詳しくはアンチローリングダンピング装置のダンパ装置の減衰力を走行状態によって切り替えることにより乗り心地を良くできる鉄道車両に関する。
鉄道車両のアンチローリングダンピング装置として、トーションバーを台車枠を横切る方向に配置し、側はりを貫通してトーションバーの一端部を突出させ、この突出部に2つのアームを備えたレバーを固定し、一方のアームと車体とを連接棒で接続し、他方のアームと台車枠との間にダンパを介設した構造のものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
その他、台車枠の側はりの両側面に軸受を嵌合したブラケットを設け、軸受の内輪に捩り棒(トーションバー)を嵌合し、その捩り棒の両端にそれぞれ一定の長さをもつアームを固定し、各アームと車体に設けたブラケットとの間にダンパ装置を介設した構造のものがある(たとえば、特許文献2参照)
さらに、車体と台車との間において、略V形てこリンクの中心部を車幅方向に沿ってその中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体側にそれぞれ回転可能に枢着し、左右の前記てこリンクの一端部間を中間位置にダンパ装置を介設した連接ロッドで枢支連結するとともに、左右の前記てこリンクの他端部に上端をそれぞれ枢支連結した各鉛直リンクの下端を、台車側に枢着した構造のアンチローリングダンピング装置が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
特許2655730号公報(発明の詳細な説明および図1・図2) 特開平2−92770号公報(実施例および図1・図3・図4) 特開2005−324595号公報(実施例および図2)
上記特許文献1・2に記載のトーションバーを用いたアンチローリングダンピング装置では、台車に対して車体が相対的に左右にローリングした場合だけでなく、たとえば車体が台車に対し上下方向に平行に移動した場合にもダンピング作用が生じる。このため、乗り心地が悪くなる。
上記特許文献3に記載のアンチローリングダンピング装置では、車体のローリング時にだけダンパ装置が作用して減衰し、ローリングを低減することができるが、ダンパ装置の減衰力(減衰係数)が常に一定であるため、直線路や曲線路などのいずれかで良好な乗り心地が得られるような設定しかできない。つまり、新幹線(登録商標)などの高速鉄道車両が走行する軌道(線路)は整備状態が良いので、直線区間では基本的に軌道からロール加振を受けることがないから、振動を絶縁するという観点から、ダンパ装置の減衰力を低く(弱く)する方が乗り心地が向上する。一方、曲線区間では、超過遠心力の変動により軌道からロール加振を受けるので、ダンパ装置の減衰力を高く(強く)した方が乗り心地が向上する。また、ある特定区間の軌道におけるねじれ(たとえば、曲線と縦曲線とが重なっている区間)に対しても、ダンパ装置の減衰力を高くした方が乗り心地が良好になる。
この発明は上述の点に鑑みなされたもので、車体のローリング時にだけダンパが作用して減衰し、ローリングを低減することができ、しかも走行する鉄道車両の軌道の状態(鉄道車両の走行状態)に応じて減衰力を切り替えて乗り心地を良好にし得るアンチローリングダンピング装置を備えた鉄道車両を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明にかかる鉄道車両は、請求項1記載のように、車体と台車との間においてアンチローリングダンピング装置を、車幅中心位置を挟んで車幅方向に沿って備えた鉄道車両において、前記アンチローリングダンピング装置を、略L形てこリンク又は略V形てこリンクの屈曲部を車幅中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体側にそれぞれ回転可能に枢着するとともに、左右の前記てこリンクの一端部間に横リンクの両端を枢支連結し、一方の前記てこリンクの他端部と前記台車との間に縦リンクの上下両端をそれぞれ枢支連結し、他方の前記てこリンクの他端部と前記台車との間に減衰力を変更可能なダンパ装置の上下両端をそれぞれ枢支連結し、前記ダンパ装置の減衰力を、曲線区間の走行では高く、直線区間では低く制御する制御装置を設けるか、あるいは、
請求項2記載のように、車体と台車との間においてアンチローリングダンピング装置を、車幅中心位置を挟んで車幅方向に沿って備えた鉄道車両において、前記アンチローリングダンピング装置を、略L形てこリンク又は略V形てこリンクの屈曲部を車幅中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体側にそれぞれ回転可能に枢着するとともに、左右の前記てこリンクの一端部間に、中間位置に減衰力を変更可能なダンパ装置を介設した横リンクの両端を枢支連結し、左右の前記てこリンクの他端部と前記台車との間にそれぞれ縦リンクの上下両端を枢支連結するかにより構成し、前記ダンパ装置の減衰力を、曲線区間の走行では高く、直線区間では低く制御する制御装置を設けるかしたことをそれぞれ特徴とするものである。
上記の構成を有する本発明の請求項1にかかる鉄道車両によれば、たとえば曲線路の走行中に車体と台車間が相対的にローリング状態となる円弧状運動を行うと、車両に備えられたアンチローリングダンピング装置の一方の縦リンクが相対的に上下方向に変位し、縦リンク側のてこリンクが時計方向又は反時計方向に回転し、横リンクが左右(車幅)方向に変位し、ダンパ装置側のてこリンクが回転する、これにより、ダンパ装置の長さが変化するので、ダンパ装置が緩衝作用を生じ、減衰力が働くので、ローリング運動が抑制される。また、上記構成を有する本発明の請求項2にかかる鉄道車両によれば、たとえば曲線路の走行中に車体と台車間が相対的にローリング状態となる円弧状運動を行うと、車両に備えられたアンチローリングダンピング装置の左右の縦リンクが相対的に上下(鉛直)方向に変位し、この変位に伴って左右のてこリンクが相互に逆方向に回転する、これにより、横リンクの長さが変化するので、中間位置に介設されているダンパ装置が緩衝作用を生じ、減衰力が働くので、ローリング運動が抑制される。
そして、請求項1および請求項2のいずれの鉄道車両の場合にも、曲線路の走行時には制御装置を介してダンパ装置の減衰力を高く設定することにより、ロール加振を受けたときの車体と台車間の相対的なローリング作用に対しダンパ装置が強い減衰力(抵抗力)にてローリングを抑制するので、車体と台車間で相対的に大きくローリングせず、乗り心地が良好になる。一方、直線路の走行時には、軌道からのロール加振をほとんど受けることがないから、制御装置を介してダンパ装置の減衰力を低く設定することにより、車体と台車間の相対的にわずかな振動をダンパ装置が絶縁する状態になり、乗り心地が向上する。
一方、車体と台車間が相対的に上下方向に平行に併進運動したり、左右方向に平行に併進運動したりする場合には、片方の鉛直リンクとダンパ装置(あるいは左右の鉛直リンク)は上下の同一方向に同一距離移動したりあるいは左右の同一方向に同一角度揺動したりするので、結果的にダンパ装置(もしくは横リンク)の長さは変化しないから、減衰力は働かない。このため、たとえば、柔らかい空気ばねによる乗り心地が阻害されない。
請求項3に記載のように、前記台車の横はりと平行に車幅方向に配置したトーションバーによるアンチローリング機構を備えることができる。
請求項に記載のように、前記ダンパ装置が、絞り弁付きオイルダンパ、電磁粘性流体可変ダンパあるいは電磁アクチュエータのいずれかからなることができる。
請求項に記載のように、前記制御装置に、地点、曲線路半径、カント情報としての走行予定の軌道の曲線路データ、前記ダンパ装置の減衰力を切り替える地点のデータおよび速度しきい値を入力するとともに、ATC(自動列車制御装置)から微弱信号で送信される軌道のデータ、軌道に沿って設置されている地上信号発信器から発信される地点検知信号および前記鉄道車両に搭載の速度発電機からの走行速度信号をそれぞれ前記制御装置に入力し、前記制御装置により前記入力情報と受信情報とを比較対照させた上で前記ダンパ装置の減衰力を制御するようにすることができる。
このようにすれば、鉄道車両の走行時における曲線路に関するデータ(地点たとえば曲線路の開始位置、曲線路半径、カント量などの情報)、ダンパ装置の減衰力の切り替え地点などの車両走行に関するデータは、ATCを利用して送受信により行われ、また鉄道車両の位置補正信号および走行速度信号が軌道上の外部機器あるいは鉄道車両内の計器などから制御装置に逐次入力され、曲線路の曲率半径や曲線路のカント量や車両の走行速度などを勘案して制御装置にてダンパ装置の減衰力が決定され、車体のローリング等が抑制され、曲線路や直線路などの軌道の状態に応じて常に乗り心地が良好になるように制御される。
本発明にかかる鉄道車両は上記した構成からなるので、次のような優れた効果を奏する。
車体と台車間が相対的にローリングすると、ダンパ装置あるいはダンパ装置が中間位置に介設されている横リンクの長さが変化するので、ダンパ装置による減衰力が働いてローリング運動が抑制されるが、曲線路の半径値や走行速度などを考慮してダンパ装置の減衰力が設定されるために、乗り心地が向上する。また、車体と台車間が相対的に上下方向に併進運動したり、左右方向に併進運動したりする場合には、ダンパ装置あるいは横リンクの長さは変化しないので、ダンピング機能(減衰力)が働かないため、空気ばね等によるクッション機能が働き、優れた乗り心地が得られる。
以下、本発明の鉄道車両、特にアンチローリングダンピング装置について実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はアンチローリングダンピング装置を鉄道車両の台車と車体間に適用した実施例を示す平面図、図2は図1のA−A線断面図で正規の状態を表している。
これらの図に示すように、台車1の台車枠2は前後方向に延びる左右一対の側はり3を備えており、これらの側はり3の前後方向の中央部に一対の横はり4が一定の間隔をあけて連結されている。各側はり3の前後端部に軸はり6が備えられ、前後の軸はり6・6間に輪軸5が回転自在に取り付けられている。各側はり3の前後方向の中間位置上に空気ばねからなる枕ばね8が装着され、各枕ばね8上に車体7が水平方向動および上下動可能に支持されている。前後の横はり4の中央部に上下方向に車体牽引装置9が配設され、この車体牽引装置9の上面が車体7の下面に連結されている。
アンチローリングダンピング装置10は、減衰力を2段階(高低に)変更(切り替え)できる電磁絞り弁付きオイルダンパ(ダンパ装置)11と、縦リンク12と、左右の略L形てこリンク13・14と、横リンク15とを備えている。オイルダンパ11の下端が、台車枠2の一方の横はり4上において車幅方向の中心軸線Sより左側方寄りに上向きに突設されたブラケット17aにピン17で、左右方向(車幅方向)に回転可能に枢着されている。また縦リンク12の下端は、横はり4の車幅方向の中心軸線Sより右側方寄りに上向きに突設されたブラケット18aにピン18で、左右方向に回転可能に枢着されている。左側てこリンク13の先端が下向きでその屈曲部が下向きに、車体7の下面において車幅方向の中心軸線Sより左側で下向きに突設したブラケット19aにピン19で左右方向に回転自在に枢着されている。また右側てこリンク14の先端が上向きで屈曲部が、車体7の下面において車幅方向の中心軸線Sより右側で下向きに突設したブラケット20aにピン20で左右方向に回転可能に枢着されている。さらに、左右のてこリンク13・14の短辺側先端部間が横リンク15の両端とそれぞれ回転可能にピン21・22で連結されている。なお、オイルダンパ11には、たとえば特開2003−252203号公報の図14・図15に記載の電磁絞り弁付きオイルダンパを使用することができる。
そして、左側てこリンク13の基端とオイルダンパ11の上端とがピン23で回転可能に連結され、また右側てこリンク14の基端と縦リンク12の上端がと回転可能にピン24で連結されている。この状態で、横リンク15はやや右下がりに傾斜する。
このようにして本例のアンチローリングダンピング装置10が構成されるが、この装置10は下記のように動作する。すなわち、図示は省略するが、台車1に対し車体7が上方へ併進したり、台車1に対し車体7が下方へ併進したりする、いずれの場合にもオイルダンパ11の全長は変化せず、したがって減衰作用は生じない。このため、枕ばね8による本来のクッション作用が生じる。また、台車1に対し車体7が右側方あるいは左側方へ併進した場合にもオイルダンパ11の全長は変化せず、したがって減衰作用は生じない。しかし、車体7の水平横移動については、減衰力を働かせて抑制する必要があるため、トーションバー41(図3)を台車枠2の他方の横はり4と車体7間の車幅方向に配設している。
一方、図示は省略するが、台車1に対し車体7が左側へ回転(ローリング)した状態では、オイルダンパ11の全長が伸長されるために、オイルダンパ11による減衰力が働いてローリングが抑制される。また、台車1に対し車体7が右側へ回転(ローリング)した状態では、オイルダンパ11の全長が短縮されるために、オイルダンパ11による減衰力が働いてローリングが抑制される。
ところで、本例のアンチローリングダンピング装置10では、上記したとおり減衰力が可変のオイルダンパ11を使用し、たとえば、鉄道車両が走行する軌道の状況に応じて減衰力の高低(強弱)を制御できるように、オイルダンパ11に制御装置30を搭載している。
図4は鉄道車両が走行する軌道の一部を示す平面図で、オイルダンパ11の減衰力の変更地点と減衰力の強さ(高低)を同時に表している。図5は本例のアンチローリングダンピング装置10の制御フロー図である。
鉄道車両Tの走行時における曲線路に関するデータ(たとえば、曲線路の開始位置、曲線半径、カント量)、走行方向(上り・下り)などの車両走行に関するデータは、ATCを利用して制御装置30に送信されあるいはあらかじめ制御装置30に入力され、また鉄道車両Tの位置補正信号が軌道R傍の外部機器からそれぞれ制御装置30へ発信され、さらに鉄道車両T内の速度発電機などの計器から走行速度信号が制御装置30に逐次入力される。これらの情報により、曲線路の曲率半径や曲線路のカント量や鉄道車両Tの走行速度などを勘案して制御装置30にて車体7のローリングを抑制するのに最適な減衰力(本例では、高又は低の切り替え)が決定され、車体7のローリング時に対する減衰力が制御される。
制御装置30には、図5に示すように軌道の曲線データ(曲線路開始位置、曲線半径およびカント量)があらかじめ入力され、またATCから曲線路の開始位置などのデータが送信され、さらに軌道Rに沿って設置された地点検知機から地点検知信号が発信され、入力データと受信データが比較される。さらに、速度発電機から実際に走行中の鉄道車両Tの走行速度信号が制御装置30に逐次入力され、全てのデータが考慮されて、オイルダンパ11の減衰力の高低が決定される。そして、制御装置30からオイルダンパ11の電磁絞り弁のON信号又はOFF信号が送られ、オイルダンパ11の減衰力が高又は低に切り替えられる。
たとえば図4に示すように、直線区間を走行中の鉄道車両Tが曲線区間を通って再び直線区間に入って走行する場合には、直線区間ではオイルダンパ11の電磁絞り弁はOFFで開放され、オイルダンパ11の減衰力が低く設定されている。このため、アンチローリングダンピング装置10による車体7のローリング抑制力は極めて弱い状態にあり、軌道Rからの微振動がオイルダンパ11によって絶縁され、車体7には伝わりにくいために、乗り心地が良好である。一方、曲線区間に入ろうとすると、曲線開始地点で地点検知信号を制御装置30が受信し、走行速度信号による走行速度が規定の速度以上であると、制御装置30はオイルダンパ11の電磁絞り弁をONにする信号を発信し、電磁絞り弁が閉鎖されて絞られ、オイルダンパ11の減衰力が高く設定される。この状態で、鉄道車両Tが曲線区間を走行することにより、車体7は台車1に対し外軌側へのロール加振を受けてローリングしようとし、上記したようにオイルダンパ11の減衰力の全長が短縮されるが、減衰力が高められており、車体7のローリングが強い減衰力(抗力)によって抑制される。このため、車体7のローリングが比較的小さく抑えられ、乗り心地が良い。そして、曲線区間を通過して直線区間に入ろうとすると、直線開始地点で地点検知信号を制御装置30が受信し、走行速度に拘わらず、制御装置30はオイルダンパ11の電磁絞り弁をOFFにする信号を発信し、電磁絞り弁が開放され、オイルダンパ11の減衰力が低い方へ切り替えられる。このため、直線区間ではアンチローリングダンピング装置10による車体7のローリング抑制力は再び極めて弱い状態になり、軌道Rからの微振動がオイルダンパ11によって絶縁され、車体7には伝わりにくいために、乗り心地が良好になる。
次に、図6は本発明の他の実施例を示す鉄道車両の概念図である。本例の鉄道車両は、アンチローリングダンピング装置10’が上記実施例と相違している。すなわち、アンチローリングダンピング装置10’を、略V形てこリンク13’・14’の中心屈曲部を車幅中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体7側から下向きに突設したブラケット19a・20aにピン19・20によりそれぞれ回転可能に枢着するとともに、左右のてこリンク13’・14’の一端部間を横リンク15で枢支連結し、横リンク15のほぼ中間位置に減衰力を無段階で変更可能なダンパ装置11を介設し、左右の各てこリンク13’・14’の他端部と台車1の台車枠2(横はり4)上の左右両側にそれぞれ上向きに突設したブラケットとの間に各縦リンク12・16の上下両端をピン17・18・23・24によりそれぞれ回転可能に枢支連結して構成したことである。本例の場合にも、ダンパ装置11にその減衰力を変更するための制御装置30を搭載している。本例のアンチローリングダンピング装置10’は、台車1に対して車体7がローリングする場合に横リンク15の全長が伸縮されるので、中間位置に介設された減衰力可変ダンパ装置11の減衰力の働きを受けて車体7のローリングが抑制される。本例のダンパ装置11には電磁粘性流体可変ダンパが使用され、制御装置30からの指令に基づいて粘性流体の粘度が電磁力で無段階に制御されることによってダンパ装置11の減衰力が無段階に変更される。このため、曲線路の半径やカント量、走行速度などの多数の情報(条件)に基づいて、最良の乗り心地が達成されるように減衰力が逐次制御される。
さて、本実施例では、図1・図3に示すように反対側の横はり4と平行に車幅方向に配置したトーションバー41の両側部を車体7側にトーションバー軸受42を介して支持している。一方、台車1の両側にアンチロリンク43の下端部をゴム製の球面ブッシュ44により支持している。同アンチロリンク43の上端部に球面ブッシュ46を介しててこ部材45の一端部を取り付け、てこ部材45の他端部間にトーションバー41の両側部を非回転状態に固定している。なお、図1中の符号27はヨーダンパー、28はヨーダンパー27の車体7側取付部材である。
上記アンチローリングダンピング装置10’とともにトーションバー41によるアンチローリング機構を備えたことにより、車体7がローリングした場合だけアンチローリングダンピング装置10’が働きダンパ装置11により減衰力が効いて抑制するが、台車1に対する車体7の左右方向への水平移動時にはトーションバー41が左右の移動を規制し、また車体7と台車1間のねじれはトーションバー41が抑制するなど、機能を分担させている。とくに、車体7の上下方向の併進運動にはアンチローリングダンピング装置10’もトーションバー41も働かないため、枕ばね8の弾力だけが働き、乗り心地を良好にすることができる。
本発明のアンチローリングダンピング装置を車体と台車間に備えた鉄道車両の実施例を示す平面図である。 図1のA−A線断面図で正規の状態を表している。 車体および台車へのトーションバーの取付状態を示す、図2に対応した断面図である。 鉄道車両が走行する軌道の一部を示す平面図で、オイルダンパ11の減衰力の変更地点と減衰力の強さ(高低)を同時に表している。 本発明の実施例にかかるアンチローリングダンピング装置10の制御フロー図である。 本発明の他の実施例にかかるアンチローリングダンピング装置10’を備えた鉄道車両を示す縦断面図である。
1 台車
2 台車枠
3 側はり
4 横はり
5 輪軸
6 軸はり
7 車体
8 枕ばね(空気ばね)
9 車体牽引装置
10・10’ アンチローリングダンピング装置
11 オイルダンパ(ダンパ装置)
12・16 縦(鉛直)リンク
13・14 略L形リンク
13’・14’略V形てこリンク
15 横リンク(連接リンク)
41 トーションバー
43 アンチロリンク
45 てこ部材

Claims (5)

  1. 車体と台車との間においてアンチローリングダンピング装置を、車幅中心位置を挟んで車幅方向に沿って備えた鉄道車両において、
    前記アンチローリングダンピング装置を、略L形てこリンク又は略V形てこリンクの屈曲部を車幅中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体側にそれぞれ回転可能に枢着するとともに、
    左右の前記てこリンクの一端部間を横リンクで枢支連結し、一方の前記てこリンクの他端部と前記台車との間に縦リンクの上下両端をそれぞれ枢支連結し、他方の前記てこリンクの他端部と前記台車との間の減衰力を変更可能なダンパ装置の上下端をそれぞれ枢支連結し、
    前記ダンパ装置の減衰力を、曲線区間の走行では高く、直線区間では低く制御する制御装置を設けたこと
    を特徴とする鉄道車両。
  2. 車体と台車との間においてアンチローリングダンピング装置を、車幅中心位置を挟んで車幅方向に沿って備えた鉄道車両において、
    前記アンチローリングダンピング装置を、略L形てこリンク又は略V形てこリンクの屈曲部を車幅中心位置から両側にほぼ等距離をあけて車体側にそれぞれ回転可能に枢着するとともに、
    左右の前記てこリンクの一端部間を、中間位置に減衰力を変更可能なダンパ装置を介設した横リンクで枢支連結し、左右の前記てこリンクの他端部と前記台車との間にそれぞれ縦リンクの上下両端を枢支連結し、
    前記ダンパ装置の減衰力を、曲線区間の走行では高く、直線区間では低く制御する制御装置を設けたこと
    を特徴とする鉄道車両。
  3. 前記台車の横はりと平行に車幅方向に配置したトーションバーによるアンチローリング機構を備えること
    を特徴とする請求項1記載の鉄道車両。
  4. 前記ダンパ装置が、絞り弁付きオイルダンパ、電磁粘性流体可変ダンパあるいは電磁アクチュエータのいずれかからなること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の鉄道車両。
  5. 前記制御装置に、地点、曲線路半径、カント情報としての走行予定の軌道の曲線路データ、前記ダンパ装置の減衰力を切り替える地点のデータおよび速度しきい値を、ATCや軌道に沿って設置した地点検知信号などの地上信号発信器から入力するとともに、前記鉄道車両に搭載の速度発電機からの走行速度信号を入力し、前記制御装置により複数の前記入力情報に基づいて前記ダンパ装置の減衰力を制御するようにしたこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の鉄道車両。
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