JP5055370B2 - 積層型圧電素子、これを備えた噴射装置及び燃料噴射システム - Google Patents

積層型圧電素子、これを備えた噴射装置及び燃料噴射システム Download PDF

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Description

本発明は、積層型圧電素子、噴射装置、および燃料噴射システムに関し、例えば、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、光学装置等の精密位置決め装置、振動防止装置等に搭載される駆動素子(圧電アクチュエータ)、燃焼圧センサ、ノックセンサ、加速度センサ、荷重センサ、超音波センサ、感圧センサ、ヨーレートセンサ等に搭載されるセンサ素子、及び圧電ジャイロ、圧電スイッチ、圧電トランス、圧電ブレーカー等に搭載される回路素子等に用いられる積層型圧電素子、これを備えた噴射装置並びに燃料噴射システムに関するものである。
従来から、積層型圧電素子は、小型化が進められると同時に、大きな圧力下において大きな変位量を確保するように求められている。そのため、より高い電圧が印加され、しかも長時間連続駆動させる過酷な条件下で使用できることが要求されている。
コンデンサ等の通常の積層型電子部品と異なり、積層型圧電素子は駆動時に素子自体が連続的に寸法変化を起こす。そして、全ての圧電体層が内部電極を介して密着して駆動することにより、積層型圧電素子は一体として大きく駆動変形する。そのため、素子には大きな応力がかかる。
上記課題を解決する手段の一つとして、あらかじめ圧電体層の一部に目標破断層として多孔質な層を設けた素子が提案されている(特許文献1)。特許文献1では、目標破断層で積層型圧電素子を破断させることにより、各圧電体層にかかる応力の緩和が試みられている。また、目標破断層が圧電体層の一部ではなく、内部電極の一部に設けられた積層型圧電素子が提案されている。
特表2006−518934号公報
特許文献1に開示されている方法により、圧電体層にかかる応力をある程度緩和することができる。しかしながら、積層型圧電素子には、さらに高い電圧を印加する条件下で使用できることが要求されている。そして、このような過酷な条件においては、上記の目標破断層を用いた場合、この目標破断層で生じさせたクラックが予想外の方向に進む可能性がある。
これは、特許文献1に記載のように目標破断層を圧電体層の一部に設けた場合、目標破断層を形成する部材と圧電体層を形成する部材とが同じであるため、目標破断層で生じさせたクラックが圧電体層に伸展する可能性があるからである。また、目標破断層を内部電極の一部に設けた場合、圧電体層を形成する圧電体結晶粒子のうち、この目標破断層と隣接する粒子間にクラックが生じる可能性がある。
圧電体層の結晶粒子と比較すると、内部電極や目標破断層は連続した大きな構造である。また、圧電体層を形成する各々の粒子は、積層型圧電素子への通電により圧電変位するが、これらの粒子のうち、目標破断層と接合する粒子は、内部電極に拘束されるため、駆動電圧に応じて単独で変形することができない。そのため、これらの粒子間には、目標破断層に拘束されることによる応力がかかる。結果、今後求められるような高電圧下で積層型圧電素子を圧電駆動させると、この目標破断層だけにクラックが伸展せず、粒子間に伸展する可能性がある。
粒子間にクラックが伸展して、このクラックが積層方向に隣り合う内部電極間に達すると、異なる極の内部電極間が短絡し、変位量が低下する可能性がある。特に高電圧、高圧力下で圧電素子を駆動させた場合、瞬間的に大きな応力が圧電素子にかかるため、クラックの方向を安定させにくい。そのため、素子にかかる応力をより効果的に緩和させることが必要となっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高電圧、高圧力下で長時間連続駆動させた場合であっても変位量の変化が抑制され、耐久性に優れた積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、互いに離隔した複数の金属部を有する低剛性金属層が配設されることにより、例えば、高電圧、高圧力下で圧電素子を駆動させた場合に素子にかかる応力を効果的に分散させることを見出した。
すなわち、本発明の第1の積層型圧電素子は、複数の圧電体層と複数の金属層とが交互に積層された積層構造体を有し、前記複数の金属層が、内部電極と、前記圧電体層及び前記内部電極と比較して剛性が低い低剛性金属層と、を備え、前記低剛性金属層が、互いに離隔した複数の金属部を有し、前記金属部の少なくとも1つが、積層方向に隣り合う2つの前記圧電体層のうち、一方の圧電体層とのみ接合されていることを特徴とする。
本発明の第2の積層型圧電素子は、複数のセラミック層と複数の内部電極とが交互に積層された積層構造体を有し、前記複数のセラミック層が、圧電体層と、該圧電体層及び前記内部電極と比較して剛性が低い低剛性セラミック層と、を備え、前記低剛性セラミック層が、互いに離隔した複数のセラミック部を有し、前記セラミック部の少なくとも1つが、積層方向に隣り合う2つの前記圧電体層のうち、一方の圧電体層とのみ接合されていることを特徴とする。
本発明の噴射装置は、上記いずれかに記載の積層型圧電素子と噴射孔とを備え、前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から液体を吐出させるように構成したことを特徴とする。
本発明の燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレールと、このコモンレールに蓄えられた燃料を噴射する請求項9に記載の噴射装置と、前記コモンレールに高圧の燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高電圧、高圧力下で長時間連続駆動させた場合であっても変位量の変化が抑制され、耐久性に優れた積層型圧電素子、これを用いた耐久性に優れた噴射装置及び燃料噴射システムを提供することができる。
本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態の一例を示す斜視図である。 図1に示す実施形態にかかる積層型圧電素子の積層方向に平行な断面図である。 図1に示す実施形態にかかる積層型圧電素子の積層方向に垂直であって低剛性金属層を含む断面図である。 図3に示す実施形態にかかる領域Aの拡大断面図である。 図4に示す実施形態にかかる金属部と圧電体層の接合を示す拡大断面図である。 本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の第2の積層型圧電素子にかかる実施形態の一例を示し、積層方向に平行な断面図である。 図8に示す実施形態にかかる領域Bの拡大断面図である。 本発明の第2の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の噴射装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムを示す概略図である。
符号の説明
1・・・積層型圧電素子
3・・・圧電体層
5・・・金属層
7・・・積層構造体
9・・・外部電極
11・・・内部電極
13・・・低剛性金属層
15・・・金属部
17・・・圧電体結晶粒子
19・・・接合材
21・・・セラミック層
23・・・低剛性セラミック層
25・・・セラミック部
27・・・空隙
29・・・通電部
31・・・噴射装置
33・・・噴射孔
35・・・収納容器
37・・・ニードルバルブ
39・・・燃料通路
41・・・シリンダ
43・・・ピストン
45・・・皿バネ
47・・・燃料噴射システム
49・・・コモンレール
51・・・圧力ポンプ
53・・・噴射制御ユニット
55・・・燃料タンク
以下、本発明の第1の積層型圧電素子について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示す実施形態の積層型圧電素子であって、積層方向に平行な縦断面図である。図3は、図1に示す実施形態の積層型圧電素子であって、積層方向に垂直かつ低剛性金属層を含む横断面図である。
図1〜3に示すように、本実施形態の積層型圧電素子1(以下、素子1ともいう。)は、複数の圧電体層3と複数の金属層5とが交互に積層された積層構造体7と、積層構造体7の側面に形成された外部電極9と、を備えている。また、複数の金属層5は、外部電極9に電気的に接続された内部電極11と、圧電体層3及び内部電極11と比較して剛性が低い低剛性金属層13と、を備えている。
本実施形態において低剛性金属層13は、圧電体層3や内部電極11と比較して層内の結合力及び/又は隣接する層との結合力が弱く、剛性が小さい層をいい、互いに離隔する複数の金属部15を有している。これらの金属部15間には、例えば、空隙27が存在する。また、金属部15間には、空隙27以外にもセラミックスや樹脂などが存在する形態もある。このように、本発明における低剛性金属層13とは、これらの種々の形態を含む概念である。
積層型圧電素子1の使用時などに、積層型圧電素子1に外部から強い衝撃や応力が加えられた時には、低剛性金属層13により応力が吸収される。これにより、内部電極11や圧電体層3にクラックが生じることを抑制して、積層方向に隣り合う内部電極11間で電気的短絡が生じることを抑制することができる。
また、積層型圧電素子1により大きな応力が加わった場合に、低剛性金属層13が優先的に破断される。このように低剛性金属層13を破断させることにより、応力を分散させることができるため、内部電極や圧電体層が破損することを抑制することができる。
低剛性金属層13、圧電体層3及び内部電極11の剛性は、例えば素子に対して、積層方向に垂直な方向に荷重を加えることで容易に比較できる。具体的には、JIS3点曲げ試験(JIS R 1601)などにより、素子1に対して積層方向に垂直な方向から荷重を加えることで判断できる。上記の試験を行ったときに、どの部分で素子1が破断するかを確認すればよいからである。その破断箇所が素子の中で最も剛性が低い箇所である。
本実施形態の積層型圧電素子1は低剛性金属層13を備えているので、JIS3点曲げ試験を行うと、圧電体層3や内部電極11よりも、この低剛性金属層13や低剛性金属層13と圧電体層3との界面近傍で優先的に破断が起きる。このように、破断した箇所が圧電体層3や内部電極11であるか、或いは、低剛性金属層13や低剛性金属層13と圧電体層3との界面近傍であるかにより評価することができる。
なお、どの部分で素子1が破断するかを確認すればよいことから、試験片が小さく、上記JIS3点曲げ試験を用いることができない場合には、このJIS3点曲げ試験に準拠して、素子1を長方形の角柱となるように加工して試験片を作製し、この試験片を一定距離に配置された2支点上に置き、支点間の中央の1点に荷重を加えて評価すればよい。
また、剛性が低いとは、ヤング率が小さいと言い換えることができる。ヤング率の測定方法としては、例えば、ナノインデンテーション法を用いることができる。測定装置としては、例えば、ナノインスツルメント社製の「ナノインデンターII」を用いることができる。積層構造体7の積層方向に垂直若しくは平行な断面において、低剛性金属層13、圧電体層3又は内部電極11を露出させ、上記の測定装置を用いてヤング率を測定すれば良い。
図4は、図2に示す実施形態の積層型圧電素子1にかかる低剛性金属層13が配設された部分Aを拡大した拡大断面図である。図3、4に示すように、低剛性金属層13は、空隙27と、空隙27を介して互いに離隔した複数の金属部15と、を有している。低剛性金属層13がこのように形成されることにより、低剛性金属層13内での結合力及び/又は隣接する圧電体層3との結合力が低下するため、低剛性金属層13の剛性をより低くすることができる。
すなわち、低剛性金属層13においては、圧電体層3は空隙27を介して互いに離隔した(点在した)複数の金属部15によって部分的に結合されているだけであるから、低剛性金属層13に接している圧電体層3は比較的自由に変形できる。
したがって、積層型圧電素子1に応力が加わった際には、低剛性金属層13に接している圧電体層3が変形することによって応力が吸収される。また、圧電体層3において金属部15に接している部分では、圧電体層3の変形が抑制されるので、金属部15及び金属部15が接している一部の圧電体層3には引っ張り又は圧縮歪が生じるが、その歪は熱エネルギーに変換されて発散される。このようにして、金属部15が点在した低剛性金属層13により、積層型圧電素子1に加わった応力は緩和される。
また、低剛性金属層13では、複数の金属部15が互いに離隔しているため、例えば、低剛性金属層13を越えてクラックが進展することは抑制され、予想外の方向にクラックが進展することを抑制することが可能になる。
さらに、低剛性金属層13を積層方向から見たときに、圧電体層3に生じる歪が均等に分散されるように、金属部15が低剛性金属層13の全面に偏りなく形成されることが好ましい。また、このように低剛性金属層13が形成されることによって、様々な方向からの積層型圧電素子1への応力に対する応力緩和の効果を高めることができるからである。これにより、積層方向に隣り合う異なる極性の内部電極11の双方にそれぞれ達するような亀裂が発生する可能性をより確実に抑制することができる。
図4に示すように、本発明の実施形態の積層型圧電素子によれば、低剛性金属層が、互いに離隔した複数の金属部を有し、その金属部15の少なくとも1つは、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されている。言い換えれば、本実施形態の積層型圧電素子1にかかる金属部15の少なくとも1つは、上記一方の圧電体層3のみと接合され、他方の圧電体層3とは接合していない。積層型圧電素子では、通電による圧電体層の圧電変位に伴い、圧電素子には応力がかかる。特に、積層型圧電素子においては、各々の圧電体層が圧電変位することにより、一体として大きく駆動変形するため、積層型圧電素子の圧電体層には大きな応力がかかる。このとき、全ての金属部15が一方及び他方の圧電体層3の両方と接合している場合、積層方向に隣り合う圧電体層3を拘束する力が強い。そのため、金属部15が破断する瞬間、圧電体層3の金属部15と接合する部分の近くに応力が集中してしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態にかかる積層型圧電素子では、金属部15の一部が、上記のように他方の圧電体層3と接合していないため、効果的に応力を緩和させることができる。これは、素子1に引っ張り応力が加えられた場合には、圧電体層3と、この圧電体層3と接合していない金属部15との間に空隙ができ、この空隙の部分で応力を開放することができるからである。
このように、好ましい形態の積層型圧電素子では、金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層のうち、一方の圧電体層3とのみ接合され、他方の圧電体層3とは接合されていないため、低剛性金属層13と隣接する2つの圧電体層3を拘束する力が働かない。これは、低剛性金属層13が他方の圧電体層3と接合していないためである。これにより、圧電体層3にクラックが生じる可能性を低減させ、より確実に応力を緩和させることができる。
また、素子1に圧縮応力が加えられた場合には、金属部15が上記の圧電体層3と接合していないため、この圧電体層3に拘束されることがないので、圧電体層3の金属部15に近接する部分への応力の集中を抑制することができる。これにより、圧電体層3の破断や圧電体層3の金属部15と接合する部分での剥がれを抑制することができる。結果として、安定して駆動する信頼性の高い積層型圧電素子1を提供することができる。
金属部15が一方及び他方の圧電体層3と接合しているかどうかは、上記のJIS3点曲げ試験、或いはJIS3点曲げ試験に準拠した3点曲げ試験を行い、この破断面を観察することで評価できる。本実施形態の積層型圧電素子1は低剛性金属層13が圧電体層3及び内部電極11と比較して剛性が低いため、この3点曲げ試験を行った場合、低剛性金属層13の層内及び/又は隣接する層との界面で破断が起きる。
金属部15が一方及び他方の圧電体層3の両方と接合している場合、金属部15が破断する瞬間、圧電体層3の、この金属部15と接合する部分の近くに応力が集中するため、圧電体層3に亀裂が入ったり、圧電体層3の金属部15との接合箇所が剥離する部分が生じることがある。一方、本実施形態の積層型圧電素子1は、一方の圧電体層3とのみ接合しているため、金属部15と接合したまま、圧電体層3の一部が剥離する、ということを抑制することができる。つまり、破断面において露出する金属部15に、剥離した圧電体層3の一部が接合しているか否かで評価することができる。
図5、6は、それぞれ本発明の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。また、一方の圧電体層3とは、任意の金属部15と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、どちらか一方の圧電体層3ということを意味している。そのため、図5に示すように、1つの低剛性金属層13において空隙27を介して互いに離隔する全ての金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの一方(図5では、下方の圧電体層)のみと接合していてもよいし、図6に示すように、低剛性金属層13において空隙27を介して互いに離隔する複数の金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの異なる圧電体層3のみとそれぞれ接合していてもよい。
本実施形態において金属部15は、金属を主成分としている。そのため、金属部15は金属成分のみからなるものであってもよいし、セラミックスやガラスなどの成分などを含有してもよい。
また、図4〜6に示すように、金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、他方の圧電体層3と離隔していることが好ましい。このように、金属部15が他方の圧電体層3と離隔していることにより、圧電体層3の耐久性を向上させることができる。
これは、以下の理由による。積層型圧電素子1は、一般的に通電を繰り返すことにより、伸縮を繰り返すようにして用いられている。そのため、金属部15が他方の圧電体層3と離隔しておらず当接していると、上記の積層型圧電素子1の連続した駆動において、金属部15と他方の圧電体層3とが衝突を繰り返すことになる。しかしながら、金属部15が他方の圧電体層3と離隔している場合には、このような衝突を抑制することができるため、圧電体層3が損傷することを抑制し、耐久性を向上させることができる。
また、圧電体層3が、複数の圧電体結晶粒子17により構成され、金属部15の一方の端部が、少なくとも2つ以上の圧電体結晶粒子17と接合されていることが好ましい。圧電体層3が、複数の圧電体結晶粒子17により構成されることで、圧電体層3内において応力を分散させる効果を高めることができるからである。また、同時に、一つの圧電体結晶粒子17に応力が集中して圧電体結晶粒子17自体の破壊による新たな亀裂の起点が生み出されることを抑制することができる。また、金属部15の一方の端部が、少なくとも2つ以上の圧電体結晶粒子17と接合されている場合には、圧電体層3の圧電変位に伴い金属部15にかかる応力を、圧電体層3のより広い範囲に分散させることができる。
また、金属部15の一方の端部が、隣り合う圧電体結晶粒子17間に入り込んでいることが好ましい。このように金属部15が形成されていることにより、金属部15と圧電体層3との接合性を高めることができる。特に、金属部15と圧電体層3との接合性を高めるためには、金属部15の一方の端部が、くさび状になっていることがより好ましい。
図7は、本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。さらに、図5〜7に示すように、圧電体層3が、複数の圧電体結晶粒子17間に位置して隣り合う圧電体結晶粒子17を接合する接合材19を有し、金属部15が接合材19と接合されていることがより好ましい。このように、金属部15が接合材19を介して圧電体結晶粒子17と接合していることにより、金属部15と圧電体層3の接合性を高めることができるからである。また、各圧電体結晶粒子17が接合材19を介して接合していることにより、金属部15にかかる応力を、金属部15に接していない圧電体層3のより広い範囲の圧電体結晶粒子17にさえも分散させることができる。
接合材19としては、金属部15や圧電体結晶粒子17と接合性のよいものであればよく、具体的には、ガラスや鉛の酸化物などを用いることができる。
特に、接合材19としては、ガラスを主成分とすることが好ましい。ガラス成分は金属部15及び圧電体層3との接合性がよいため、接合材19としてガラスを主成分とするものを用いることにより、接合材19と金属部15の接合性が向上するからである。これにより、金属部15をより確実に一方の圧電体層3に接合することができる。なおここで、主成分とは、含有する成分のうち、質量%の最も大きい成分を意味するものとする。
また、接合材19が、金属部15の主成分を含有していることが好ましい。金属部15の主成分を含有していることにより、金属部15と接合材19に含有される金属部15の主成分とが結合し、アンカー効果を得ることができるからである。これにより、金属部15と接合材19の接合性をさらに高めることができる。
さらに、接合材19が、金属部15の主成分の酸化物を含有していることがより好ましい。金属部15の主成分の酸化物を含有している場合には、金属結合よりも結合力の強いイオン結合により、金属部15と接合材19に含有される金属部15の主成分の酸化物とが結合するので、金属部15と接合材19の接合性をより高めることができるからである。
特に、ガラスの主成分が珪素酸化物であることが好ましい。積層型圧電素子を焼成して形成する際に金属部15の主成分の酸化物とともに液相を形成して、焼結を進行させるだけでなく、金属部15との親和性が高くなるからである。これにより、図5〜7のように金属部15と接する圧電体層3の表層部分に選択的に接合材19を集中させることができる。
次に、本発明の第2の積層型圧電素子について図面を用いて詳細に説明する。図8は、本発明の第2の積層型圧電素子にかかる実施形態の一例を示す断面図であって、積層方向に平行な縦断面図である。
図8に示すように、本実施形態の積層型圧電素子1は、複数のセラミック層21と複数の内部電極11とが交互に積層された積層構造体7と、積層構造体7の側面に形成された外部電極9と、を備えている。また、複数のセラミック層21が、圧電体層3と、圧電体層3及び内部電極11と比較して剛性が低い低剛性セラミック層23と、を備えている。
本実施形態において低剛性セラミック層23とは、圧電体層3や内部電極11と比較して層内の結合力及び/又は隣接する層との結合力が弱く、剛性が小さい層をいい、互いに離隔する複数のセラミック部25を有している。これらのセラミック部25間には、例えば、空隙27が存在する。また、セラミック部25間には、空隙27以外にもセラミックスや樹脂などが存在する形態もある。このように、本発明における低剛性セラミック層23とは、これらの種々の形態を含む概念である。
積層型圧電素子1の使用時などに、積層型圧電素子1に外部から強い衝撃や応力が加えられた時には、低剛性セラミック層23により応力を吸収することができる。これにより、内部電極11や圧電体層3にクラックが生じることを抑制して、積層方向に隣り合う内部電極11間で電気的短絡が生じることを抑制することができる。
すなわち、本発明の第2の積層型圧電素子によれば、低剛性セラミック層23が、互いに離隔した複数のセラミック部25を有し、セラミック部25の少なくとも1つが、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されている。そのため、セラミック部25と隣接する2つの圧電体層3を拘束する力が働かない。これにより、圧電変位に伴い生じる応力を緩和することができる。
また、低剛性セラミック層23で生じたクラックが圧電体層に伸展する可能性が低減され、圧電変位に伴い生じる応力を効果的に緩和させることができるようになる。
低剛性セラミック層23、圧電体層3及び内部電極11の剛性は、例えば素子に対して、積層方向に垂直な方向に荷重を加えることで容易に比較できる。具体的には、既に示しているように、JIS3点曲げ試験(JIS R 1601)などにより、素子1に対して積層方向に垂直な方向から荷重を加えることで判断できる。
本実施形態の積層型圧電素子1は低剛性セラミック層23を備えているので、JIS3点曲げ試験などを行うと、圧電体層3や内部電極11よりも、この低剛性セラミック層23や低剛性セラミック層23と圧電体層3との界面近傍で優先的に破断が起きる。このように、破断した箇所が圧電体層3や内部電極11であるか、或いは、低剛性セラミック層や低剛性セラミック層23と圧電体層3との界面近傍であるかにより評価することができる。
また、剛性が低いとは、ヤング率が小さいと言い換えることができ、既に示したように、ナノインデンテーション法を用いてヤング率を測定することによっても評価できる。
図9は、図8に示す実施形態の積層型圧電素子1にかかる低剛性セラミック層23が配設された部分(領域B)を拡大した拡大断面図である。図9に示すように、低剛性セラミック層23は、空隙27を介して互いに離隔した複数のセラミック部25を有している。低剛性セラミック層23がこのように形成されることにより、低剛性セラミック層23内での結合力及び/又は隣接する圧電体層3との結合力が低下するため、低剛性セラミック層23の剛性をより低くすることができる。
全てのセラミック部25が一方及び他方の圧電体層3の両方と接合している場合、積層方向に隣り合う圧電体層3を拘束する力が強い。そのため、セラミック部25を構成するセラミックスの粒子は単独で変形することが非常に困難となる。その結果、これらの粒子間には、大きな応力がかかることになる。このような状態の積層型圧電体素子に通電などによる応力が加わった場合、セラミック部25にかかる大きな応力が圧電体層3に伝播する。
つまり、セラミック部25が破断する瞬間、圧電体層3のセラミック部25と接合する部分の近くに応力が集中してしまう可能性がある。そして、ひとたび、セラミック部25にクラックが発生すると、圧電体層3にクラックが伸展する可能性が生じる。このクラックが積層方向に隣り合う内部電極間に達することがある。
これに対して、本実施形態の積層型圧電素子にかかるセラミック部25の一部は、上記のように他方の圧電体層3と接合していないため、応力を緩和させることができる。これは、素子1に引っ張り応力が加えられた場合には、圧電体層3と、この圧電体層3と接合していないセラミック部25との間に空隙ができ、この空隙の部分で応力を開放することができるからである。
また、素子1に圧縮応力が加えられた場合には、セラミック部25が上記の圧電体層3と接合していないため、この圧電体層3に拘束されることがないので、圧電体層3のセラミック部25に近接する部分への応力の集中を抑制することができる。これにより、圧電体層3の破断や圧電体層3のセラミック部25と接合する部分での剥がれを抑制することができる。
つまり、本発明のように一方の圧電体層3とのみ接合している場合、他方の圧電体層3とは接合していないため、圧電体層3のセラミック部25と接合する部分の近くへの応力の集中を抑制することができる。そのため、セラミック部25にクラックが発生したとしても、圧電体層3へのクラックの伝播が遮断される。これにより、積層方向に隣り合う内部電極11間に達するような圧電体層3でのクラックの発生を抑えることができる。また、複数のセラミック部25が互いに離隔しているため、予想外の方向にクラックが進展することを抑制することができる。
すなわち、低剛性セラミック層23においては、圧電体層3は空隙27を介して互いに離隔した(点在した)複数のセラミック部25によって部分的に結合されているだけであるから、低剛性セラミック層23に接している圧電体層3は比較的自由に変形できる。
したがって、積層型圧電素子1に応力が加わった際には、低剛性セラミック層23に接している圧電体層3が応力で変形することによって応力が吸収される。また、圧電体層3においてセラミック部25に接している部分では、圧電体層3の変形が抑制されるので、セラミック部25及びセラミック部25が接している一部の圧電体層3には引っ張り又は圧縮歪が生じるが、その歪は熱エネルギーに変換されて発散される。このようにして、セラミック部25が点在した低剛性セラミック層23により、積層型圧電素子1に加わった応力は緩和される。
また、低剛性セラミック層23では、複数のセラミック部25が互いに離隔しているため、例えば、低剛性セラミック層23を越えてクラックが進展することは抑制され、予想外の方向にクラックが進展することを抑制することが可能になる。
低剛性セラミック層23を積層方向から見たときに、セラミック部25が低剛性セラミック層23の全面に偏りなく形成されることが好ましい。このように低剛性セラミック層23が形成されることによって、様々な方向からの積層型圧電素子1への応力に対する応力緩和の効果を高めることができるからである。これにより、積層方向に隣り合う異なる極性の内部電極11の双方に達するような亀裂が発生する可能性をより確実に抑制することができる。結果として、安定して駆動する信頼性の高い積層型圧電素子1を提供することができる。
セラミック部25が一方及び他方の圧電体層3と接合しているかどうかは、上記のJIS3点曲げ試験、或いはJIS3点曲げ試験に準拠した3点曲げ試験を行い、この破断面を観察することで評価できる。本実施形態の積層型圧電素子1は低剛性セラミック層23が圧電体層3及び内部電極11と比較して剛性が低いため、この3点曲げ試験を行った場合、低剛性セラミック層23の層内及び/又は隣接する圧電体層3との界面付近で破断が起きる。
セラミック部25が一方及び他方の圧電体層3の両方と接合している場合、積層型圧電素子1を上記の試験方法により破断させると、セラミック部25や圧電体層3のセラミック部25との接合箇所近傍などに亀裂や破断が生じる。そのため、積層型圧電素子1の2つの破断面には、同一形状の圧電体層3やセラミック部25の破壊面がそれぞれの破断面に同様に現れる。
特に、圧電体層3やセラミック部25が複数の粒子から構成される場合には、このようなセラミック部25や圧電体層3のセラミック部25との接合箇所近傍などで生じる亀裂や破断は、それぞれの粒子間だけでなく、この結晶粒子の粒内に生じることがある。そのため、セラミック部25が一方及び他方の圧電体層3の両方と接合している場合、同一形状であって結晶方向の一致する圧電体層3やセラミック部25の破壊面がそれぞれの破断面に現れる。
一方、本実施形態の積層型圧電素子1は、一方の圧電体層3とのみ接合しているため、上記の破断が生じず、同一形状の圧電体層3やセラミック部25の破壊面がそれぞれの破断面に現れることもない。つまり、破断した面のそれぞれの表面に同一形状の破壊形状が露出しているか否かで評価することができる。
また、一方の圧電体層3とは、任意のセラミック部25と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、どちらか一方の圧電体層3ということを意味している。そのため、1つの低剛性セラミック層23における全てのセラミック部25が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの一方のみと接合していてもよい。
図10は、本発明の第2の積層型圧電素子にかかる実施形態の他の一例を示す拡大断面図である。また、図10に示すように、低剛性セラミック層23における複数のセラミック部25が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの異なる圧電体層3のみとそれぞれ接合していてもよい。
また、セラミック部25が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、他方の圧電体層3と離隔していることが好ましい。このように、セラミック部25が他方の圧電体層3と離隔していることにより、本発明の第1の積層型圧電素子1と同様の理由により、圧電体層3の耐久性を向上させることができるからである。
また、低剛性セラミック層23やセラミック部25が、圧電体であることが好ましい。圧電体であることにより、素子1への通電時に圧電変位するため、変位量を増加させることができるからである。
さらに、低剛性セラミック層23やセラミック部25が、圧電体層3と同じ成分であることが好ましい。低剛性セラミック層23やセラミック部25が、圧電体層3と同じ成分であることにより、圧電体層3とセラミック部25との接合性を高めることができる。
次に、本発明の積層型圧電素子1の製法について説明する。
まず、圧電体層3となるセラミックグリーンシート(以下、単に「シート」ともいう。)を作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系、ブチラール系等の有機高分子から成るバインダーと、可塑剤と、を混合してスラリーを作製する。そして、このスラリーを周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、シートが作製される。圧電セラミックスとしては圧電特性を有するものであればよく、例えば、PbZrO−PbTiO等からなるペロブスカイト型酸化物などを用いることができる。また、可塑剤としては、DBP(フタル酸ジブチル)、DOP(フタル酸ジオチル)などを用いることができる。
上記シートを焼成することにより、圧電体層3を形成することができるが、互いに離隔するセラミック部25を有する低剛性セラミック層23を形成するためには、上記のシートに、バインダーや樹脂としてアクリルビーズやカーボンなどの飛散成分を混入すればよい。焼成や脱脂の工程で上記の飛散成分が飛散するので、互いに離隔したセラミック部25を形成することができる。
次に、内部電極11となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム等の金属粉末にバインダー及び可塑剤等を添加混合することで、導電性ペーストを作製することができる。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシートの全面域にスクリーン印刷法を用いて配設し、後述するように、焼成することで金属層5が形成される。
上記導電性ペーストを焼成することにより、内部電極11を形成することができるが、互いに離隔する金属部15を有する低剛性金属層13を形成するためには、上記の導電性ペーストに、バインダーや樹脂にアクリルビーズやカーボンなどの飛散成分を混入すればよい。上記の飛散成分が混入された導電性ペーストをシート上にスクリーン印刷法を用いて配設することにより、焼成や脱脂の工程で上記の飛散成分が飛散するので、互いに離隔した金属部15を形成することができる。
なお、互いに離隔した金属部15やセラミック部25を形成する方法は、上記の方法に限られない。例えば、スクリーンのメッシュの度数や、パターン形状を変更することによっても上記の金属部15やセラミック部25を形成することができる。具体的には、スクリーンのメッシュサイズを15μm以下とすることで、インクペースト量の通過が不十分となり、いわゆる、かすれパターン形状の状態となるので、互いに離隔した金属部15やセラミック部25を形成することができる。また、スクリーンにインクペーストを通さないようにマスキングすることによっても、同様にインクペーストの通過が不十分となるので、互いに離隔した金属部15やセラミック部25を形成することができる。マスキングの形状は、楕円や円形といった略円形が応力を緩和する効果が高いので好ましい。
そして、本発明の第1の積層型圧電素子にかかる実施形態としては、低剛性金属層13に対して積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのセラミックグリーンシートのうち、一方に接合材19を混入させることにより、図5に示すように、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合された金属部15を形成することができる。
また、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合された金属部15は、上記の方法のほか、以下の方法によっても作製することができる。低剛性金属層13となる導電性ペーストと、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う圧電体層3となるそれぞれのセラミックグリーンシートと、を積層する際、一方のシートと導電性ペーストとの間に接合材19を含有するペーストを積層する。このように、一方のシートは、接合材19を含有するペーストを介して導電性ペーストに積層されることで、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合された金属部15を形成することができる。
また、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのセラミックグリーンシートのうち、他方に低剛性金属層13との濡れ性を低下させる成分を混入させることによっても、図5に示すように、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合された金属部15を形成することができる。低剛性金属層13との濡れ性を低下させる部材としては、BNやカーボンを挙げることができる。
或いは、低剛性金属層13となる導電性ペーストと、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う圧電体層3となるそれぞれのシートと、を積層する際、他方のシートと導電性ペーストとの間に、低剛性金属層13との濡れ性を低下させる成分を含有するペーストを積層することによっても、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合された金属部15を形成することができる。
なお、BNなどの低剛性金属層13との濡れ性を低下させる部材を用いたかどうかは下記の測定をすることで評価できる。
まず、低剛性金属層13と隣り合う2つの圧電体層3がそれぞれ露出するように、積層構造体7を切断するなどして、上記2つの圧電体層3の一部をそれぞれ採取する。そして、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析等の化学分析をすることで、圧電体層3の組成を測定し、それぞれの圧電体層3に含有される上記の濡れ性を低下させる成分の含有量を測定する。本実施形態のように、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのセラミックグリーンシートのうち、他方に低剛性金属層13との濡れ性を低下させる成分を混入させた場合、2つの圧電体層3における、この濡れ性を低下させる成分の含有量に差が出る。また、他方のシートと導電性ペーストとの間に、低剛性金属層13との濡れ性を低下させる成分を含有するペーストを積層した場合であっても同様である。
なお、積層型圧電素子1の切断面を、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析等の化学分析の代わりにEPMA(Electron Probe Micro Analysis)法等の分析方法を用いて分析、測定してもよい。
また、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのセラミックグリーンシートのそれぞれに接合材19を混入させることにより、図6に示すように、各々の金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、どちらか一方の圧電体層3とのみ接合されるようにして形成される。
また、内部電極11が銀−パラジウムからなる時には、内部電極11となる導電性ペーストと比較して銀−パラジウムの銀比率の高い導電性ペーストを低剛性金属層13として用いることにより、複雑な工程を経ることなく互いに離隔する複数の金属部15を有する低剛性金属層13を形成することができる。
これは、低剛性金属層13が形成される位置に上記の銀比率の高い導電性ペーストを配設して同時焼成により積層構造体7を形成すると、銀比率の高い導電性ペーストから銀比率の低い導電性ペーストへと銀が拡散していくからである。銀が拡散することによって互いに離隔する複数の金属部15が形成され、結果、上記の銀比率の高い導電性ペーストは圧電体層3や内部電極11と比較して剛性の低い低剛性金属層13となる。
さらに、このとき、低剛性金属層13となる導電性ペーストに接合材19を混入させておくことにより、効率良く、接合材19を介して金属部15と圧電体層3とを接合することができる。これは、導電性ペーストに混入された接合材19が、銀とともに拡散するからである。既に示したように、内部電極11となる導電性ペーストと比較して銀−パラジウムの銀比率の高い導電性ペーストを低剛性金属層13として用いた場合、銀比率の高い導電性ペーストから銀が拡散する。この銀の拡散に伴い、連動して接合材19が拡散する。
接合材19は、銀と比較して圧電体結晶粒子17との接合性が高いため、拡散の過程で圧電体結晶粒子17と接合する。そして、圧電体結晶粒子17と接合した接合材19と上記の拡散している銀が接合することにより、接合材19を介して金属部15と圧電体層3とが接合される。
また、このようにして金属部15と圧電体層3とが接合材19を介して接合される場合には、銀や接合材19は圧電体結晶粒子17間を拡散するため、金属部15の端部が、隣り合う圧電体結晶粒子17間に入り込んだ形状に形成されやすい。結果、金属部15の一方の端部が、くさび状となるため、金属部15の一方の端部と圧電体層3との接合性をより強固なものとすることができる。
また、図7に示すように、金属部15の一部が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3の両方と接合材19を介して接合されていることが好ましい。このように金属部15が形成されていることにより、この金属部15を介して積層方向に隣り合う2つの圧電体層3が連結されるため、高い応力緩和効果を維持しながらも、積層型圧電素子1の形状を安定して保持することができるからである。
このような低剛性金属層13となる導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシートの上面にスクリーン印刷等によって1〜40μmの厚みに印刷する。そして、導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数積層し、200〜800℃で脱バインダーを行う。この時、金属部15間の空隙27を有効に残存させるために、飛散する成分のガラス転移温度(Tg温度)より高い温度で脱脂することが好ましい。
さらに、脱脂した後、900〜1200℃で焼成することによって積層構造体7が作製される。焼成温度が900℃以上であることにより、圧電体層3の焼結を十分にすることができ、変位特性への影響が抑制される。また、1200℃以下であることにより、低剛性金属層13の融解や分解が抑制されるため、低剛性金属層13の形状を保持することができる。また、焼成を行うときも、金属部15の間の空隙27を有効に残存させるために、飛散する成分のTg温度より高い温度で保持することが望ましい。
なお、積層構造体7は、上記製法によって作製されるものに限定されることはなく、複数の圧電体層3と複数の金属層5とを交互に積層してなる積層構造体7を作製できれば、どのような製法によって形成されても良い。
また、本発明の第2の積層型圧電素子にかかる実施形態として、低剛性セラミック層23に関しては、圧電体層3よりも剛性の低い材料で構成するほか、粒子径1μm程度のアクリルビーズをセラミック粉末とともに加えたセラミックシートを形成した後、積層して焼成するなどの製法を用いることができる。
そして、低剛性セラミック層23に対して積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのセラミックグリーンシートのうち、一方に接合材19を混入させることにより、図8〜10に示すように、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されたセラミック部25を形成することができる。
また、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されたセラミック部25は、上記の方法のほか、以下の方法によっても作製することができる。低剛性セラミック層23となるシートと、低剛性セラミック層23と積層方向に隣り合う圧電体層3となるそれぞれのシートと、を積層する際、一方の圧電体層3と低剛性セラミック層23との間に接合材19を含有するペーストを積層する。
このように、一方の圧電体層3は、接合材19を含有するペーストを介して低剛性セラミック層23に積層されることで、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されたセラミック部25を形成することができる。
また、低剛性セラミック層23と積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのシートのうち、他方に低剛性セラミック層23との接合性を低下させる成分を混入させることによっても、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されたセラミック部25を形成することができる。低剛性セラミック層23との接合性を低下させる部材としては、BNやカーボンを挙げることができる。
或いは、低剛性セラミック層23となるシートと、低剛性セラミック層23と積層方向に隣り合う圧電体層3となるそれぞれのシートと、を積層する際、他方の圧電体層3と低剛性セラミック層23との間に、低剛性セラミック層23との接合性を低下させる成分を含有するペーストを積層することによっても、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、一方の圧電体層3とのみ接合されたセラミック部25を形成することができる。
また、低剛性セラミック層23に対して積層方向に隣り合う2つの圧電体層3となる2つのシートのそれぞれに接合材19を混入させることにより、図10に示すように、各々のセラミック部25が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうち、どちらか一方の圧電体層3とのみ接合されるように形成することができる。
また、図10に示すように、セラミック部25の一部が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3の両方と接合材19を介して接合されていることが好ましい。このようにセラミック部25が形成されていることにより、このセラミック部25を介して積層方向に隣り合う2つの圧電体層3が連結されるため、積層型圧電素子1の形状を安定して保持することができるからである。
圧電体層3となるシート、内部電極11となる導電性ペースト及び低剛性セラミック層23となるシートを複数積層し、200〜800℃で脱バインダーを行う。この時、セラミック部25間の空隙27を有効に残存させるために、飛散する成分のTg温度より高い温度で脱脂することが好ましい。
さらに、脱脂した後、900〜1200℃で焼成することによって積層構造体7が作製される。焼成温度が900℃以上であることにより、圧電体層3の焼結を十分にすることができ、変位特性への影響が抑制される。また、焼成を行うときは、セラミック部25の間の空隙27を有効に残存させるために、飛散する成分のTg温度より高い温度で保持することが望ましい。
なお、積層構造体7は、上記製法によって作製されるものに限定されることはなく、複数のセラミック層21と複数の内部電極11とを交互に積層してなる積層構造体7を作製できれば、どのような製法によって形成されても良い。
例えば、低剛性セラミック層23は、既に示したような圧電体層3よりも剛性の低い材料で構成したり、アクリルビーズを加えたセラミックシートを形成した後に積層して焼成する製法の他にも、後述するように、メッシュのあるスクリーン印刷などの一般的な製法を用いることができる。
その後、積層型圧電素子1の側面に端部が露出する内部電極11と導通が得られるように外部電極9を形成する。この外部電極9は、ガラス粉末に、バインダーを加えて銀ガラス導電性ペーストを作製し、これを印刷し焼き付けることによって得ることができる。
次に、シリコーンゴムからなる外装樹脂を含む樹脂溶液に、外部電極9を形成した積層構造体7を浸漬する。そして、シリコーン樹脂溶液を真空脱気することにより、積層構造体7の側面外周表面の凹凸部にシリコーン樹脂を密着させ、その後シリコーン樹脂溶液から積層構造体7を引き上げる。これにより、積層構造体7の側面にシリコーン樹脂(不図示)がコーティングされる。そして、外部電極9に通電部29としてリード線を導電性接着剤(不図示)等で接続する。
リード線を介して一対の外部電極9に0.1〜3kV/mmの直流電圧を印加し、積層構造体7を分極処理することによって、本実施形態の積層型圧電素子1が完成する。リード線を外部の電圧供給部(不図示)に接続し、通電部29であるリード線及び外部電極9を介して内部電極11に電圧を印加することにより、各圧電体層3は逆圧電効果によって大きく変位させることができる。これにより、例えばエンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として機能させることが可能となる。
さらに、金属のメッシュ若しくはメッシュ状の金属板からなる導電性補助部材(不図示)を導電性接着剤に埋設してもよい。導電性接着剤に上記の導電性補助部材を埋設することにより、素子を高速で駆動させる場合においても、導電性補助部材に大電流を流すことができるので、外部電極9に過度の電流が流れることを抑制できる。これにより、外部電極9が局所発熱を起こし断線することを効果的に防ぐことができ、耐久性を大幅に向上させることができる。
また、導電性接着剤中に金属のメッシュ若しくはメッシュ状の金属板を埋設しているときには、上記導電性接着剤に亀裂が生じる可能性を小さくすることができる。なお、金属のメッシュとして、金属線を編み込んだものを、メッシュ状の金属板として、金属板に孔を形成してメッシュ状にしたものが挙げられる。
次に、本発明の一実施形態にかかる噴射装置について説明する。
図11は、本発明の一実施形態にかかる噴射装置を示す概略断面図である。図11に示すように、本実施形態にかかる噴射装置31は、一端に噴射孔33を有する収納容器35の内部に上記実施形態に代表される積層型圧電素子1が収納されている。収納容器35内には、噴射孔33を開閉することができるニードルバルブ37が配設されている。噴射孔33には燃料通路39がニードルバルブ37の動きに応じて連通可能に配設されている。この燃料通路39は外部の燃料供給源に連結され、燃料通路39に常時一定の高圧で燃料が供給されている。従って、ニードルバルブ37が噴射孔33を開放すると、燃料通路39に供給されていた燃料が一定の高圧で図示しない内燃機関の燃料室内に噴出されるように構成されている。
また、ニードルバルブ37の上端部は内径が大きくなっており、収納容器35に形成されたシリンダ41と摺動可能なピストン43が配置されている。そして、収納容器35内には、上記した積層型圧電素子1が収納されている。
このような噴射装置31では、積層型圧電素子1が電圧を印加されて伸長すると、ピストン43が押圧され、ニードルバルブ37が噴射孔33を閉塞し、燃料の供給が停止される。また、電圧の印加が停止されると積層型圧電素子1が収縮し、さらばね45がピストン43を押し返し、噴射孔33が燃料通路39と連通して燃料の噴射が行われるようになっている。
また、本実施形態の噴射装置31は、噴射孔33を有する容器と、積層型圧電素子1と、を備え、容器内に充填された液体が積層型圧電素子1の駆動により噴射孔33から吐出させるように構成されていてもよい。すなわち、積層型圧電素子1が必ずしも容器の内部にある必要はなく、積層型圧電素子1の駆動によって容器の内部に圧力が加わるように構成されていればよい。なお、本実施形態において、液体とは、燃料、インクなどの他、導電性ペースト等の種々の液状流体が含まれる。
次に、本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムについて説明する。
図12は、本発明の一実施形態にかかる燃料噴射システムを示す概略図である。図12に示すように、本実施形態にかかる燃料噴射システム47は、高圧燃料を蓄えるコモンレール49と、このコモンレール49に蓄えられた燃料を噴射する複数の上記噴射装置31と、コモンレール49に高圧の燃料を供給する圧力ポンプ51と、噴射装置31に駆動信号を与える噴射制御ユニット53と、を備えている。
噴射制御ユニット53は、エンジンの燃焼室内の状況をセンサ等で感知しながら燃料噴射の量やタイミングを制御するものである。圧力ポンプ51は、燃料タンク55から燃料を1000〜2000気圧程度、好ましくは、1500〜1700気圧程度にしてコモンレール49に送り込む役割を果たす。コモンレール49では、圧力ポンプ51から送られてきた燃料を蓄え、適宜噴射装置31に送り込む。噴射装置31は、上述したように噴射孔33から少量の燃料を燃焼室内に霧状に噴射する。
なお、本発明は、積層型圧電素子1、噴射装置31、及び燃料噴射システム47に関するものであるが、上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、光学装置等の精密位置決め装置や振動防止装置等に搭載される駆動素子、または、燃焼圧センサ、ノックセンサ、加速度センサ、加重センサ、超音波センサ、感圧センサ、ヨーレートセンサ等に搭載されるセンサ素子、ならびに圧電ジャイロ、圧電スイッチ、圧電トランス、圧電ブレーカー等に搭載される回路素子以外であっても、圧電特性を利用した素子であれば、実施可能である。
また、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
本発明の積層型圧電素子を以下のようにして作製した。
まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)粉末を主成分とする原料粉末、バインダー、及び可塑剤を混合したスラリーを作製し、ドクターブレード法で厚み150μmのセラミックグリーンシートAを作製した。また、上記のPZT粉末に対して、接合材19として0.01重量%(wt%)のSiOが含有されるように、テトラエトキシシラン(TEOS)をスラリーに混合して、厚み150μmのセラミックグリーンシートBを作製した。
次に、Ag95wt%−Pd5wt%の金属組成である銀合金粉末を含有する原料粉末にバインダーを加えた導電性ペーストAを作製した。また、Ag98wt%−Pd2wt%の金属組成である銀合金粉末を含有する原料粉末にバインダーを加えた導電性ペーストBを作製した。さらに、Ag98wt%−Pd2wt%の金属組成である銀合金粉末を含有する原料粉末に、銀合金粉末に対して接合材19として0.01wt%のSiOが含有されるように、テトラエトキシシラン(TEOS)をバインダーとともに加えた導電性ペーストCを作製した。
試料番号1においては、上記シートAの片面に、導電性ペーストAをスクリーン印刷法により30μmの厚みになるように印刷した。そして、導電性ペーストAが印刷された各シートAを積層して積層構造体7を作製した。なお、積層数としては、金属層5の数が300となるように積層し、積層構造体7の積層方向の両端部には、導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートAのみをそれぞれ20枚積層した。
試料番号2においては、上記シートAの片面に、導電性ペーストAをスクリーン印刷法により30μmの厚みになるように印刷した。また、上記シートBの片面に、導電性ペーストBをスクリーン印刷法により30μmの厚みになるように印刷した。金属層5のうち積層方向の50、100、150、200、250番目の5箇所にシートBに印刷された導電性ペーストBが位置するように、導電性ペーストAが印刷されたシートA及び導電性ペーストBが印刷されたシートBを積層して、積層構造体7を作製した。なお、試料番号1と同様に、積層数としては、金属層5の数が300となるように積層され、積層構造体7の積層方向の両端部には、導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートAのみをそれぞれ20枚積層した。
試料番号3においては、試料番号2と同様にして積層構造体7が作製された。ただし、試料番号2の導電性ペーストBは積層方向の一方のみがシートBと隣り合っているのに対して、試料番号3では、導電性ペーストBがシートBに挟まれるように位置する点で相違している。
試料番号4においては、上記シートAの片面に、導電性ペーストAをスクリーン印刷法により30μmの厚みになるように印刷した。また、別の上記シートAの片面に、導電性ペーストCをスクリーン印刷法により30μmの厚みになるように印刷した。金属層5のうち積層方向の50、100、150、200、250番目には導電性ペーストCが位置するようにして導電性ペーストAが印刷されたシートAと導電性ペーストCが印刷されたシートAを積層して、積層構造体7を作製した。なお、試料番号1と同様に、積層数としては、金属層5の数が300となるように積層され、積層構造体7の積層方向の両端部には、導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートAのみをそれぞれ20枚積層した。
次に、それぞれの試料番号の積層構造体7を所定の温度で脱バインダーを行った後、800〜1200℃で焼成して焼結体を得た。このとき、試料番号2、3の積層構造体7では、銀濃度の異なる導電性ペーストAと導電性ペーストBを、試料番号4の積層構造体7では、銀濃度の異なる導電性ペーストAと導電性ペーストCを用いたため、銀濃度の高い導電性ペーストB又は導電性ペーストCから銀濃度の低い導電性ペーストAへ銀が拡散した。これにより、表1に示すように空隙率が80%と空隙率の高い低剛性金属層13が形成された。
次に、各々の焼結体を所望の寸法に加工した上で外部電極9をそれぞれ形成した。まず、主に銀からなる金属粉末にバインダー、可塑剤、ガラス粉末等を添加混合して外部電極9用の導電性ペーストを作製した。この導電性ペーストを、上記焼結体側面の外部電極9を形成する箇所にスクリーン印刷等によって印刷して600〜800℃で焼成すると外部電極9が形成できる。以上のようにして、積層型圧電素子1が作製された。
上記の試料番号の積層型圧電素子1をそれぞれ2個ずつ作製した。これは、1個はSEM観察に用い、残りの1個は、駆動評価に用いたためである。各試料番号の積層型圧電素子1の作製に用いた導電性ペーストの成分、焼成後の金属層5の空隙率、低剛性金属層13の形状について表1に示す。
なお、空隙率とは、積層構造体7の積層方向に垂直若しくは平行な断面において、積層構造体7の断面積に対して空隙17の面積が占める割合(%)を意味する。空隙率を測定は以下のようにして行った。
まず、積層方向に垂直な断面が露出するように、積層構造体7を公知の研磨手段を用いて研磨処理する。具体的には、例えば研磨装置としてケメット・ジャパン(株)社製卓上研磨機KEMET−V−300を用いてダイヤモンドペーストで研磨することができる。この研磨処理により露出した断面を、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)、光学顕微鏡、金属顕微鏡などにより観察して断面画像を得て、この断面画像を画像処理することによって蒸気の空隙率を測定した。
表1
Figure 0005055370
表1に示すように、試料番号1の積層型圧電素子1は同一成分の導電性ペーストを用いたため、低剛性金属層13が形成されていなかった。一方、試料番号2−4の積層型圧電素子1では、銀の拡散により、低剛性金属層13が形成されている。また、このため、金属層11の空隙率15%に対して低剛性金属層13の空隙率は80%となり、金属層11及び圧電体層3と比較して剛性の小さい低剛性金属層13を形成することができたことがわかる。
表1に示すように、SEM観察の結果、試料番号2においては、図5のように、1つの低剛性金属層13における全ての金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの一方(図5では、下方の圧電体層)のみと接合していた。これは、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う圧電体層3のうち、一方のみに接合材19が混入されていたためである。
また、試料番号3においては、図6に示すように、低剛性金属層13における複数の金属部15が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3のうちの異なる圧電体層3のみとそれぞれ接合していた。これは、低剛性金属層13と積層方向に隣り合う圧電体層3のうち、両方に接合材19が混入されていたためである。
また、試料番号4においては、図7に示すように、低剛性金属層13における複数の金属部15の一部が、積層方向に隣り合う2つの圧電体層3の両方と接合材19を介して接合されていた。これは導電性ペーストに混入された接合材19が、銀とともに拡散するからである。
次に、駆動評価を行った。駆動評価としては、高速応答性評価と耐久性評価を行った。
まず、外部電極9にリード線を接続し、正極及び負極の外部電極9にリード線を介して3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行い、積層型圧電素子1を用いた圧電アクチュエータを作製した。得られた積層型圧電素子1に170Vの直流電圧を印加して初期状態の変位量を測定したところ、試料番号1の圧電アクチュエータは45μmであり、試料番号2−4の圧電アクチュエータは40μmであった。試料番号1の圧電アクチュエータの変位量が他の試料番号の圧電アクチュエータよりも大きいのは、試料番号2−4の積層型圧電素子1では、低剛性金属層13が内部電極11として作用しなかったためである。
高速応答性評価としては、各々の圧電アクチュエータに室温で0〜+170Vの交流電圧を150Hzから徐々に周波数を増加させて印加した。耐久性評価としては、各々の圧電アクチュエータに室温で0〜+170Vの交流電圧を150Hzの周波数で印加して、1×10回まで連続駆動した試験を行った。結果は表2に示すとおりである。
表2
Figure 0005055370
表2に示すように、高速応答性評価の結果として、試料番号1の圧電アクチュエータでは、周波数が1kHzを超えた時にうなり音を発していた。これは、試料番号1の積層型圧電素子1は、低剛性金属層13を備えていないため、内部電極5による圧電体層3への拘束力が大きいからである。圧電体層3の拘束力が大きいことにより高速応答性が阻害されて、結果、印加した交流電圧の周波数に追従できなかったためと考えられる。
なお、駆動周波数を確認するために、試料番号1の圧電アクチュエータのパルス波形をヨコガワ製オシロスコープDL1640Lを用いて確認したところ、駆動周波数の整数倍の周波数に相当する箇所に高調波ノイズが確認された。
また、表2に示すように、耐久性評価の結果として、試料番号1の圧電アクチュエータでは、評価試験後の変位量は5μmと、評価試験前と比較して90%近く低下していた。また、積層圧電素子の一部に剥がれが見られた。
一方、試料番号2−4の圧電アクチュエータでは、剥がれは見られず、評価試験後の変位量も、35〜40μmと、評価試験前と比較して変位量の低下は10%以下に抑えられていた。特に、試料番号4の圧電アクチュエータでは、変位量の低下が殆ど見られず、非常に高い耐久性を有していることが分かった。

Claims (17)

  1. 複数の圧電体層と複数の金属層とが交互に積層された積層構造体を有する積層型圧電素子であって、
    前記複数の金属層は、内部電極と、前記圧電体層及び前記内部電極と比較して剛性が低い低剛性金属層と、を備え、
    前記低剛性金属層は、互いに離隔した複数の金属部を有し、
    前記金属部の少なくとも1つは、積層方向に隣り合う2つの前記圧電体層のうち、一方の圧電体層とのみ接合されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記金属部間に空隙が存在することを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記金属部は、前記積層方向に隣り合う2つの圧電体層のうち、他方の圧電体層と離隔していることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型圧電素子。
  4. 前記圧電体層は、複数の圧電体結晶粒子により構成され、前記金属部の一方の端部が、少なくとも2つ以上の圧電体結晶粒子と接合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  5. 前記金属部の一方の端部が、隣り合う圧電体結晶粒子間に入り込んでいることを特徴とする請求項4に記載の積層型圧電素子。
  6. 前記金属部は、前記一方の端部がくさび状になっていることを特徴とする請求項5に記載の積層型圧電素子。
  7. 前記圧電体層は、前記複数の圧電体結晶粒子間に位置して隣り合う前記圧電体結晶粒子を接合する接合材を有し、前記金属部が前記接合材と接合されていることを特徴とする請求項5に記載の積層型圧電素子。
  8. 前記接合材は、ガラスを主成分とすることを特徴とする請求項7に記載の積層型圧電素子。
  9. 前記ガラスは、主成分が珪素酸化物であることを特徴とする請求項8に記載の積層型圧電素子。
  10. 前記接合材は、前記金属部の主成分を含有していることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の積層型圧電素子。
  11. 前記接合材は、前記金属部の主成分の酸化物を含有していることを特徴とする請求項10に記載の積層型圧電素子。
  12. 複数のセラミック層と複数の内部電極とが交互に積層された積層構造体を有する積層型圧電素子であって、
    前記複数のセラミック層は、圧電体層と、該圧電体層及び前記内部電極と比較して剛性が低い低剛性セラミック層と、を備え、
    前記低剛性セラミック層は、互いに離隔した複数のセラミック部を有し、
    前記セラミック部の少なくとも1つは、積層方向に隣り合う2つの前記圧電体層のうち、一方の圧電体層とのみ接合されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  13. 前記セラミック部間に空隙が存在することを特徴とする請求項12に記載の積層型圧電素子。
  14. 前記セラミック部は、前記積層方向に隣り合う2つの圧電体層のうち、他方の圧電体層と離隔していることを特徴とする請求項12に記載の積層型圧電素子。
  15. 前記低剛性セラミック層および前記セラミック部は、圧電体から成ることを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の積層型圧電素子と噴射孔とを備え、前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から液体を吐出させるように構成したことを特徴とする噴射装置。
  17. 高圧燃料を蓄えるコモンレールと、
    このコモンレールに蓄えられた燃料を噴射する請求項16に記載の噴射装置と、 前記コモンレールに高圧の燃料を供給する圧力ポンプと、
    前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットと、
    を備えた燃料噴射システム。
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