JP5055167B2 - 容器 - Google Patents
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Description
このような要望に応える手段として、従来、例えば下記特許文献1に示されているような、キャップの周壁部の内周面に弾性突起を設ける構成が知られている。詳しく説明すると、前記弾性突起は、キャップの周壁部の内周面に形成された雌ねじ部のねじ山間の位置に形成されており、弾性突起の内径は、雌ねじ部の内径よりも大きく、且つ容器本体の口部に形成された雄ねじ部の外径よりも小さくなっている。このような構成の容器によれば、容器本体の口部にキャップを着脱する過程で、上記した弾性突起が雄ねじ部のねじ山に圧接される。これにより、容器本体とキャップとの相対的なぐらつきを抑えることが可能になる。
また、圧接片の内面側を貫通孔内に収容されるように配置した場合には、圧接片の内面側の角部が外筒部によって覆い隠されるため、キャップを口部から取り外した状態において、圧接片の端縁に手指や布あるいはコットン等が引っ掛かることを防止できる。
さらに、連結片が圧接片の一端縁に繋がっている場合には、口部に対してキャップを着脱する際に、圧接片の一端縁と反対側の他端縁が雌ねじ部に引っ掛かる等して圧接片にその径方向外側にめくれる力が作用したとしても、連結片に繋がる圧接片の一端縁が貫通孔の内周縁に押し付けられるため、このめくれの発生を防止できる。
また、中栓及び圧接部材を口部に取り付ける構成であることから、口部に対する圧接片の位置が容易に変更可能であるため、キャップの雌ねじ部の内径やねじ山位置、及び容器本体の口部の径等に合わせて圧接片の位置を最適に設定することが可能である。これにより、容器本体やキャップの形状や寸法等が異なる種々の容器に対して幅広く適用することができる。
さらに、圧接片は、その外面側が外筒部の貫通孔から径方向外側に突出するように配されると共に、内面側を貫通孔内に収容されるように構成することが可能であるため、圧接片の端縁に手指や布あるいはコットン等が引っ掛かることを防止でき、また、圧接片が径方向外側にめくれることを防止して、圧接片の保護を効果的に図ることができる。
なお、本実施形態では、容器1を構成する有底筒状の容器本体2の口部20側(図1における上側)を上方とし、容器本体2の底部側(図1における下側)を下方とする。また、上下方向に延在する図1に示す符号Lは、容器本体2、キャップ3、中栓4及び圧接部材5の中心軸線を示しており、以下、単に中心軸線Lと記す。
外筒部材31は、中心軸線Lに対して垂直に配設された天壁部32と、天壁部32の外縁部から垂下された略円筒状の周壁部37と、を備えている。周壁部37の内周面の上部には、キャップ径方向内側に膨出した係合部37aが形成されている。
パッキン33は、中心軸線Lに対して垂直に配設された円板状の部材であり、内筒部材30の天壁部34の下面に当接されている。パッキン33は、その外周部と上記した内筒部材30の周壁部35の上部の内周面に形成された係合部35bとが係合することにより、内筒部材30内にアンダーカット嵌合されている。
天板部40は、口部20(中栓被着部22)の上端に載置された状態で配置されている。天板部40の中央部には、容器本体2内の内容物を注出するための注出口40aが形成されている。
内筒部43は、略円筒形状のものであり、口部20の内側に嵌合されている。
さらに、係合凸部41bよりも下方に位置する外筒部41の下端部には、外筒部41の周方向に間隔をあけて配置された複数の貫通孔44が形成されている。各貫通孔44は、外筒部41の下端に開口している、すなわち、外筒部41において中心軸線Lに沿って口部20の開口端側と反対側の下端に開口している。
装着筒50は、口部20の外側に周設された略円筒形状のものであり、口部20(中栓被着部22)と外筒部41の下部との隙間に収容される。また、装着筒50の外周面の上部には、その径方向外側に膨出した係合凸部50bが形成されており、この係合凸部50bと上記した中栓4の係合凸部41bとが係合することにより、圧接部材5が中栓4にアンダーカット嵌合されている。
各圧接片53は、外筒部41に形成された複数の貫通孔44に各別に挿入されている。この挿入状態において、各圧接片53の外面は、外筒部41及びキャップ螺着部21の外周面から径方向外側に突出している。また、装着筒50の外周面に対向する圧接片53の内面は、外筒部41及びキャップ螺着部21の外周面よりも径方向内側に配されている。
さらに、上記した圧接片53は、キャップ螺着時において圧接片53の外面が雌ねじ部36のねじ山36aに圧接されて装着筒径方向内側に弾性変形される。すなわち、図2,3に示すように、圧接片53に外力が作用していない変形前の状態(キャップ3が螺合されていない状態)における圧接筒部51の外径D3は、キャップ3の雌ねじ部36の内径D4よりも大きくなっている。
なお、この際には、中栓4の内筒部43を中栓被着部22の内側に嵌合させ、中栓被着部22の上端が中栓4の天板部40の下面に当接する位置まで中栓4を中栓被着部22に嵌め込む。これにより、外筒部41の凸部41aと中栓被着部22の凸部22aとが係合して、中栓4が口部20にアンダーカット嵌合する。また、中栓4を口部20に被着する際には、圧接部材5の係合凸部50bと中栓4の係合凸部41bとが係合して、圧接部材5が中栓4にアンダーカット嵌合する。
また、上述のように圧接部材5と中栓4とを順番に容器本体2の口部20に装着するのではなく、例えば、予め中栓4に圧接部材5を嵌合させ、一体化させた状態で、この一体物を容器本体2の口部20に装着することもできる。
ここで、複数の圧接片53からなる圧接筒部51の外径D3が雌ねじ部36の内径D4よりも大きく、且つ、各圧接片53が中栓径方向に弾性変形可能であるため、圧接片53が雌ねじ部36のねじ山36aに押圧されて、図3において2点差線で示すように装着筒径方向内側に弾性変形して、圧接片53の外面がキャップ3の雌ねじ部36のねじ山36aに圧接され、雌ねじ部36のねじ山36aが圧接片53の外面上を摺動する。これにより、雌ねじ部36には、径方向内側に弾性変形した圧接片53からの反発力が作用することになる。
また、キャップ3を取り付ける際には、雌ねじ部36のねじ山36aが圧接片53に対して下方に移動するが、圧接片53はその上端部において連結片54と接続されているため、圧接片53が雌ねじ部36のねじ山36aによって径方向外側にめくれることはない。
また、キャップ3を取り外す際には、圧接片53の下端縁(他端縁)が雌ねじ部36のねじ山36aに引っ掛かる等して圧接片53にその径方向外側にめくれる力が作用する場合があるが、この場合には、圧接片53の上端縁53cが貫通孔44の内周縁44aに押し付けられるため、このめくれの発生を防止できる。
さらに、圧接片53は、その外面が中栓4の貫通孔44から径方向外側に突出するように配されると共に、内面側が貫通孔44内に収容されるため、圧接片53の下端縁に手指や布あるいはコットン等が引っ掛かることを防止でき、また、圧接片53が径方向外側にめくれることを防止して、圧接片53の保護を図ることができる。
なお、圧接片53の内面は、貫通孔44から径方向外方に位置していても、連結片54に繋がる圧接片53の端縁が貫通孔44の内周縁44aに押し付けられることで、圧接片53が径方向外側にめくれることを防止できる。
例えば、キャップ着脱時にはキャップ3の雌ねじ部36のねじ山36aが圧接片53の外面に圧接されるとしたが、これに限ることはない。すなわち、例えば図5〜7に示すように、圧接片53の外面にリブ57,58,59が突設されていてもよい。ここで、図5に示すリブ57は、圧接片53の外面において中心軸線L1方向に延びて形成されている。また、図6に示すリブ58は、圧接片53の外面において中心軸線L1方向に対して垂直に延びて形成されている。さらに、図7に示すリブ59は、圧接片53の外面の中央部分にドット状に形成されている。なお、圧接片53の外面には、上記リブ57,58,59に限らず、様々な形状のリブを形成することが可能である。
また、連結片54は、中心軸線Lに沿う圧接片53の上端部に接続されるとしたが、中心軸線Lに沿う圧接片53の中間部や下端部に形成してもよい。
さらに、連結片54は、中心軸線Lに直交する板状に形成したが、中心軸線Lに沿った板状に形成し、圧接片53の側端部と装着筒50の中間部とを接続することもできる。
この場合には、圧接片53の上端縁53cが貫通孔44の内周縁44aに対向するだけでなく、圧接片53の上端縁53cと反対側の下端縁も貫通孔44の内周縁44aと軸方向に対向する。
2 容器本体
3 キャップ
4 中栓
5 圧接部材
20 口部
24 雄ねじ部
35 周壁部
36 雌ねじ部
36a ねじ山
40 天板部
40a 注出口
41 外筒部
44 貫通孔
44a 内周縁
50 装着筒
53 圧接片
53c 上端縁(一端縁)
54 連結片
57,58,59 リブ
Claims (3)
- 外周面に雄ねじ部が形成された口部を有する容器本体と、周壁部の内周面に雌ねじ部が形成されて前記口部に螺着されるキャップと、前記口部と前記キャップとの間に配設される中栓及び圧接部材と、を備え、
当該圧接部材は、前記口部に装着される装着筒と、該装着筒の径方向外側に隙間をあけて、その周方向に間隔をあけて配置された複数の圧接片と、これらの圧接片が前記装着筒に対してその径方向に弾性変形可能となるように前記装着筒と各圧接片とを各別に連結する複数の連結片と、を備え、
当該中栓は、注出口が形成される天板部と、前記天板部の外周縁から垂下形成され、口部外周面に装着される外筒部と、を備え、
前記外筒部にその周方向に間隔をあけて形成された複数の貫通孔に、前記複数の圧接片がその外面を前記外筒部の外周面から突出するように各別に挿入され、キャップ螺着時において、前記圧接片の外面側が、前記雌ねじ部のねじ山に圧接されて前記圧接片が装着筒径方向内側に弾性変形されることを特徴とする容器。 - 請求項1に記載の容器において、
前記貫通孔が、前記外筒部において、前記軸方向に沿って前記口部の開口端側と反対側の下端に開口していることを特徴とする容器。 - 請求項1又は請求項2に記載の容器において、
前記圧接片の外面に、リブが突設されていることを特徴とする容器。
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